人狼審問

―ティバイブン西区　道具屋―

これはいまいちねぇ・・・これは青くないから論外。えぇっとこれは・・・あ、これ良い感じ。これにしよっと。ラピスラズリのネックレス。この色はちょっと素敵だわ。なんだろ、コバルトブルーって感じね。

あぁ！地図！そうだ！地図売ってる！地図買わなきゃ！おじさんいくら？えぇ１０００ＺＥＮＹもするの？！何それやだサイッテー！ちょっと少し割り引いてよ！ウソヤダケチ！！！いいわよ定価で買うわよ、もう！

－　ティバイブン西区　森林地帯のとある木の頂上　－

[ヒュゥ、と、俺は口笛を吹いた]

これは、素敵な眺めだね。街が一望できる。

あそこが、酒場で、あそこが魔晄炉だな。

－アスタース　西区－

[NPCに声をかけ、武器と防具を一通り見る]
剣士向けの装備は今持っているもの以上ないわね。
……本当に初期装備に近いものしかない……ともいうけれど。

[飾り棚のなかを見る。サファイヤのネックレスとイヤリングのセットが目に入る。500zの値札が下がっている。]
……あれは？少し見せていただけません？
[NPCの「あれはお買い得ですよお嬢さん」と言う声を無視し、説明書を読む]
……本当に趣味装備か……何のスキルもついてないのよねえ。
でもこの状態だとお金持っていても必要な物なんて無いわよね。

[少し考えた後、購入を決めた]
それ、いただくわ。
【昨日かなり走り回ったんですもの……。自分へのご褒美よね。】
［少し大きめの水晶型のサファイアの周りをシルバーのシンプルなチェーンが付いたネックレスと、ティアドロップ型のサファイアイヤリングを身につける］
普段はあまりつけないけれど……たまにはいいわね。

[すこし恥ずかしいような、嬉しいようなこしょぐったい気持ちになりながら、地理の再確認をしようと*中央区へ向かって歩いていった*]

―アスタース東区・GMオフィス―
[ヒューバートは目を覚ましソファーから立ち上がると辺りを見渡した]

あれ、根本いねーのか？
まだ見回りしてんのかねぇ･･･

[ヒューバートは喉の渇きを覚え、水を出そうとGMコードを打ち込むが反応はない]

あれ？おっかしーな･･･エラーでも起きたか？
根本が戻ってきたら言っておくか･･･

[ヒューバートは仕方なく昨日の残りのぬるくなった水を飲んだ]

―黎明の塔・コントロールルーム　二時間ほど前―

［ずっとコンソールに向かい、データを修正していたがようやく終了した］
でははじめますか…本格的にね…全プログラム起動開始

［機械的な音声が流れ始める］
ルート権限により管理データをアップデート
フィードバック設定のリミッターを解除。
処理領域の確保のため、全ＮＰＣの稼動を停止。
現在オンライン中のＧＭ権限、停止完了。

［人名リストやモンスターデータを見て思考中］
【ふむ…面白い名前がいくつかありますね。ナサニエル、ヒューバートとは接触すべきですね…
それと廃棄工場のボスとして設定されている機竜も使いましょうか…】

ﾄﾞラグーンシステム起動、システムオンライン。簡易ＡＩによる自律機動開始。
ブラック、ブルーは戦略目標を東区、戦術目標をＧＭオフィスに設定。
ホワイトは黎明の塔上空にて待機、守護を命ずる。
「設定変更…完了。これより二時間後、カタパルトより射出、任務を実行します」

―酒場―

どっこいせー。おいちゃん、いつもの。

ちぇっ。エール酒でいいや。

・・・おいちゃん？

[酒場のマスターから反応が全く無い。まるで蝋人形のようになってしまったようだ]

あ、あれ？
どうしたんだろ。

－　ティバイブン西区　森林地帯のとある木の頂上　－

[先ほど釣った魚をナイフで器用にさばく]

うむ。刺身を肴に飲む。眺めは最高。
うーん、のんびりするなァ。

【なんか静か・・・だな。どうしちゃったんだろ。こんなときはGMに聞いてみるのがいいのかな。】

[少し思案すると、GMオフィスに向った]

－宿屋－

［報酬を受け取ったその足で武器屋に行き、投げナイフを二本購入し、戻ってきた］

さて、と。ヘンリエッタはまだ寝てるかな？
だったら、二度寝しても大丈夫かな、と。

［自室へ戻ろうかと考えて、宿屋のＮＰＣが固まっていることに気づく］

ん……なんだ？

―アスタース東区・GMオフィス―

こんちわー。GMさーん。なんかおかしいんだけど、俺だけなのかな？

［全員の端末に一つのメッセージが届いた。
それを開くと以下のような内容が書かれていた］

参加者諸君、調子はどうかね…
私は…そうだな、ＪＩＮ－ＲＯＨ，とでも名乗っておこう。
わかる人間にはこれで何が起こっているかわかるはずだ…。
まぁ、説明はしようか。現在この世界の全ては私の手の内にある。
その力を持ってゲームをプレイすることを提案しよう。
私がゲームマスターであり、君たちがプレイヤーだ。
ルールは簡単、この世界のどこかに私と配下、合計三人を探し出して倒せば君たちの勝ちだ。
ただし一つだけ制約を設けよう。一日に殺せるのは一人だけだ。
そして無様な姿を演じた者はペナルティとして退場してもらうよ。
守るべきルールはシンプルなのが一番だからな…
では我が力の一部を見るがいい。君たちの頭上を襲う、黒い影を…

[左手甲のコンソールが青く輝く]

ん？新着メッセージか。

・・・？？？

－　ティバイブン西区　森林地帯　－

[左手のコンソールが青く輝く]
おや、変なメッセージが来たぞ。わりと凝った内容だな。

こいつは、イベントだな。
まぁ、そろそろみんな退屈してたところだったしな。

―ティバイブン東区　湿地帯　湖前―

…考えていても仕方が無い、か。
悩みながらも前進してここまできた人生だ。
ゲームなのだから、自分なりに楽しめればそれでいいじゃないか。

[悩みを振り切るように頬を両手で叩いたその時、左手のボタンが点滅した]

…ん？何だろう。

[左手甲のボタンを押してコンソールを開く]

……。
JIN-ROH…？
殺す…？
新たなクエストだろうか…。

とりあえず、他のプレイヤーを探してみよう。

［マンジローは街の方角へと早足で歩き始めた］

―ティバイブン南区・草原地帯―
[ナサニエルはフィールドに出てほどない辺りに寝転がっていた。目を閉じたまま、規則的に呼吸している]

【ん……このあたりが昨日の湖か。この端はどうなってるんだ？】

[ナサニエルの視覚は召喚した輝翼鷹ネフティスの視覚にリンクしていた。主の疑問に答えるように、輝く鷹が光の軌跡を描く。湖の向こう――浮遊島の果てにあったのは、壮麗な瀑布となって流れ落ちる巨大な滝だった]

【うわ……すっげえ……来る時にもちっと気ぃつけて見とけばよかったなぁ……】

ん……ＧＭメッセージ？

［突如光り出したコンソールを操作する］

ＪＩＮ－ＲＯＨ……ＪＩＮ－ＲＯＨ！？
……って、四年前の？

［メッセージを食い入るように眺めると、買ってきたばかりのナイフを取り出し、軽く自分の腕を斬りつける……鋭い痛みが走る］

って、本気じゃん……うっわー。

［腕から赤い液体が流れる。トビーの口元には複雑なものだったが、しかし確実に笑みが浮かんでいた］

[一瞬視界が閉ざされ、それが何かの影の下に入った事に気づき頭上を見上げた]

ぶｗｗｗｗ
なんだありゃ！

――飛空艇発着場――
[ネリーは冒険者ギルドで報酬を受け取った後、ヒューバートを求めてうろうろしていた。]

うーん、風がいい感じ。

[思わず素の口調にはっとし、口を噤んだ。ふと左手を見ると、淡い青い光を放っている。躊躇うことなく、コンソールを表示させた。]

……？　JIN-ROH……？
昨日よりも厄介なイベントってことでしょうかぁ。
うーん。あの大人数、もうウンザリなんですけどねぇ。……ココはやっぱり、ヒューバートさんを探し出すしかないですよねぇ。

―ティバイブン西区―

あぁもう腹立つわね！こんな地図ぐらいただでえいいじゃない！これ作ったひと守銭奴ね！ユーザーの事なんにも考えてないんだわ！サイッテー！

[キャロルが髪をかき上げた時、左手甲のコンソールが青く輝いた]

あら？何かしら？

ふぅん・・・テストプレイ用のテストイベントかしらね。でもなんだか生き残りゲームみたいでいやだわ。そんなの趣味じゃないし。テストだからって強制イベントなんてやらないでよ。

[二匹の竜が空を舞っていた。一匹はまばゆいばかりの白。もう一匹は漆黒。キラキラと光を反射させながら、黒い竜の周りを白い竜が高速で移動している。ラッセルを一瞥すると漆黒の竜が大きく口を開いた。]

ちょ・・・心の準備ってもんが・・・

[浮遊島の東側から眺望に見入っていたネフティス＝ナサニエルの感覚に、メッセージの受信を伝える信号が届いた。視点を自分自身のものに切り替え、その内容を開く]

【なんだ？　イベントか何かか……？】

――？　ジン――ロウ？　ゲーム？
我が力の一部。どういうことだ、こいつは……。
悪の大魔王でも出現した、っていうのか？
そんな馬鹿な、な……。

[慌ててGMオフィスから離れると同時に、漆黒の竜から放たれた熱線砲（ブラスター）がGMオフィスを直撃する。建物に光が吸い込まれたかと思える一瞬の沈黙の後、大爆発を起した。]

ぎゃーーー！！！

お、街の方に、ドラゴンｷﾀｺﾚ!!
2匹もいるな。お、なんか攻撃してるぞ。派手でいいな。

もうちょっとよく見たいな。

[ギルバートは、目を閉じて、念じ、開く。スキル<超感覚>を発動させた。]

[ヒューバートが水を飲み干した後、いつもは根本が座っている椅子に座っていると突然メッセージが届いた]

ん、根本か？

[ヒューバートは気楽な顔でメッセージを開くが、そこに見覚えのある単語を見つけると即座に顔つきが変わった]

ＪＩＮ－ＲＯＨだと・・・？

[ギルバートの瞳が龍にピントを合わせる。瞳に映る龍は、まるで望遠カメラでズームしたようにアップになる]

これは…かなり本格的だぞ。っていうか、なんかヤバくないか。

[街の方を見る]

NPCもなんかフリーズしてるみたいだし。これはアレか。バグ。
あ、バグって言ったら、メーカーに怒られるんだっけ。不具合。

動いてる奴がいる。あれはラッセルか。ん、なんか怪我してるぞ。やばくねぇ？

[ギルバートから少し離れ、森の風景に思いを馳せていたが]

･･････ ジン、ロウ･･････

優希、なのか？

[そのメッセージを見た途端、体が強張っていくのが分かる]


･･････ そんな馬鹿な。優希は今･･････

[周辺を見回し、ギルバートを見つけ近づく]

をい、一体何が起こっ･･････

[街に二匹の巨大な竜が街へと攻撃を仕掛けているのが見える]

･･････

[声が出ない]

―アスタース東区―

［上空を舞う二匹の巨大生物を見てあっけにとられている］

き、今日は二匹も相手にするのか！？
彼ならやりかねないとは思うが…。

［そのとき、轟音と共にGMオフィスが大爆発を起こし、爆風が巻き起こる］

くっ…！

ひとまず、酒場にでも行ってみるか。
今のメッセージがGMからのイベントなのかどうか、聞いてる奴も居るだろうし。その前に……。

――我が下僕　輝翼鷹ネフティスよ　幻獣界へと戻りその羽根を休めよ

[ユニット召喚を解除し、街へ戻ろうと身を起こした。ポータルに目をやった彼の耳に、何かの羽ばたく音が届いた]

[あたりを見回す]

龍はもう1匹いるな…。(ピントを合わせる)
青い龍だ。変な方向に向かってる。
あっちは港か…って。

飛空艇！！

[木から飛び降りる。枝を掴みながらスピードを殺し着地した。港の方に向かう]

[ヒューバートが呟くと、突然衝撃が走り、建物が崩れ出す。
即座にヒューバートは手を上に掲げ詠唱を開始した]

くっ！？間に合うか！？
(古き盟約の鎖ではなく、敬愛と友誼を持って誓約者たるヒューバートが願う)
【早く･･･早くっ！】
(名も無き世界より界の狭間の門を開き、我へ仇名す者の悪意を防ぎ消せ熾天覆七円環)

[ヒューバートの頭上に赤い光を放つ花型の盾が展開される。
赤き輝きを放つ盾は間一髪で瓦礫からヒューバートを護る。]

【この攻撃･･･工場に居る筈の機竜か！？って事は･･･ヤバイ！】

قديم
(開！)

[ヒューバートの上に展開していた花が７つの花弁に別れ、ヒューバートを包み込む、その直後爆発が巻き起こった]

―ティバイブン南区・草原地帯―
[上空を横切っていくのは煌く鱗を持つ、青い竜。昨日戦った水竜よりも格段に大きく、威厳を放つ姿だった。ナサニエルは畏怖にも似た感覚に襲われ、その場に立ち尽くした]

なんだ……あいつは……ヒューバートが召喚してた奴と同じくらい……いや、しかしなぜ……

[柔らかな日差しが地面に作り出していたネリーの影を、動く大きな影がすっぽりと包み込んだ。]

……な、何？

[上空を見上げると、青い大きな体をした竜が羽ばたいていた。前方には、黒色のゴツい形をした大型の飛行艇が止まっている。竜は、ネリー達をココまで乗せてきた飛行船よりも大きく、そして、その飛ぶ進路を変える様子が無い。]

【召還師が呼んだもの――？　昨日の湖に居たカイブツとは桁が違う。……それに、あのままじゃぶつかっちゃう――】

[ネリーの心配をよそに、つややかな黒色に塗装された大型の飛行艇の直手前まで来た竜は大きく旋廻し、空高く舞い上がったと同時にドラゴンの口から雷が吐かれた。空が真っ白に光り、稲妻が空に形をクッキリと残し、真っ直ぐに飛行艇に落ちていく。]

……！！

[ネリーは目を閉じ耳を塞ぎその場に蹲ったが、その手を通りぬけて耳に聞こえる音。鉄の塊に雷が落下した凄まじい破壊音は、島全体に大きく轟いた。それと同時に、突風が辺り一体に襲い掛かり、ネリーは吹き飛ばされた。飛行艇だった欠片が攻撃をするかのように風と共に襲い掛かっていた。]

き、きゃああああ――！！

[思わず高く上げた悲鳴も、金属が地面を削ぐように落下する音にかき消されていった。突然の事態に呆然と尻餅をついたままネリーは後退った。]

えっ・・・？

[キャロルは遠くからゆっくりと響く爆発音を聞いた]

何？今の音？さっきのイベントの演出か何か？えぇっと、えぇっと・・・。あっちの方向だったから・・・。

[キャロルはさっそく地図を確認している]

[巨大なドラゴンは高速で南へ飛翔し、そこにある唯一の建造物――飛空挺発着所の上空で動きを留めた]

【どういうことだっ！？　まさかあれを……壊す気かっ！？】

[ナサニエルは発着場に向かって駆け出した]

－　ティバイブン南区　草原地帯　－

[全力で、飛空艇乗り場にむけて走る。一人で船を守れる訳もないのに]

畜生、遠いな。
もうすぐ。

[ギルバートが飛空艇へと向かったことに気がつかず、その光景とメッセージを交互にゆっくりと見る]

手口は一緒、という事か。
ゲームのルールも一緒。

模倣犯か、それとも･･････

[一生懸命思考を働かせ、現状最も必要な行動を探す]


まず、街だ。街の近くまで移動し確認する。

いてててて。

[のそりと起き上がり、燃え盛るGMオフィスに屹立する漆黒の竜と、その頭上を飛んでいる純白の竜を呆然と見ている]

何が起こったんだ？！

［爆風に飛ばされた人影が見える］

…っ！

［人影の方に駆け寄って］

ラッセルさん！？

大丈夫ですか！？
このクエスト、貴方が…？

―ティバイブン南区・飛空挺発着場―
[ナサニエルが到着したとき、そこは既に破壊されて残骸となった飛空挺があるだけだった。チリチリいう音とエフェクト、辺りに小さく雷撃の残滓が残る。破壊の衝撃に吹き飛ばされたのか、その場に座り込むネリーを目にしてナサニエルは駆け寄った]

おい！　どうした、大丈夫か！

[ＧＭオフィスはもはや瓦礫の山と化していた。
その一部が盛り上がり、中からヒューバートが現れる。]

ハァ･･･ｯハァ･･･ｯ
何とか･･･間に合った･･･か･･･。

[盾でも防ぎきれなかったダメージの痕跡が各所に残っており、そこから赤黒い液体が流れている。]

この痛み･･･どう見ても設定を超えている･･･
そしてJIN-ROH･･･

何故だ！何故４年前の事を繰り返す必要がある！

[マンジローが駆け寄ってくるのが見えた]

と、とりあえずヤバイ。逃げよう。

俺が受けたのは、宿屋のクエストだけだっつーの！！

じゃ、じゃあ、この無茶なクエストは誰が！？

［マンジローの脳裏にギルバートの顔が浮かんだ］

や、やっぱり彼なのか！

［その時、GMオフィスだったものの残骸が動いた］

だ、誰かいるのか…？

[全て終わり空白になったその場所を、呆然と見つめていたが、爆風で飛ばされた時に出来たのか、左腕からは緋色の液体がどろどろとあふれ出していた。緊張の糸が切れたかのようにナサニエルにつかみかかった。]

い、痛い……っ、痛い痛い痛い痛い！！　
何、何よコレ、何なのッ！？　こんなの嫌よ！　
ねえ、アンタ、どうにかしてよ？！　案内役なんでしょっ？！

― ティバイブン南区 飛空挺発着場 ―
[ギルバートが到着した、ちょうどその瞬間、目の前で飛空艇が破壊される]
ぐはっ。

[顔の前で両手を交差させ、爆風に耐える]

こいつは…。誰か！　誰かいるのか！

－宿屋－

［ロビーの壁にもたれると、愉快そうに笑いながら髪をかき上げる。頭にかぶった猫耳が揺れる］

さって……どうしよっかなどうしよっかね。さっきなんか派手な音したけどどうしよっかな？

ねー、こんなときどうすりゃいんだと思う？

［トビーは宿屋のＮＰＣに聞いてみたが、返ってきたのは白皙のごとき無言だった］

どっしよっかにゃー。

[瓦礫から顔を出したヒューバートと、あたりを睥睨している漆黒の竜を見比べている]

・・・マンジロー。GMほっとく？それとも・・・突っ込んでみる？

待て待て、俺は案内役じゃないぞ。
あれはただの冗談、だってそうだろ、ここにはもう二人もGMが居るんだから。案内するなら彼らの方が適任ってもんじゃないか？

って、傷おってるのか、大丈夫か？
しばらくすれば血も止まるだろうけど。

[言いつつ、周囲を見回す。更なる襲撃がないかと警戒して]

そこにいるのは、ナサニエルだな！
あとは、ネリーか!?　どうした。怪我をしたのか？

［ラッセルの方を振り返って］

あれはヒューバートさんなのか！？
ならば、助けなければ！

［マンジローはラッセルの返事を待たずに瓦礫に向かって走った］

―ティバイブン南区・飛空挺発着場―
[竜の吐息を受けた飛空挺の船腹には無残な大穴が穿たれ、もはや飛行不能である事を如実に示していた。雷を放った襲撃者を警戒して天を振り仰いだが、その姿は既に視界にはない]

【ヒューバートが喚んだ赤竜と同じ、対象攻撃型の召喚術か……。だが、何者が？　さっきのメッセージにあった“JIN-ROH”なのか？】

[走り始めたマンジローを見て覚悟を決める]

おｋ

［ＧＭ権限で次のメッセージを送った］
状況は理解していただけたかね…？
ではゲームを始めるとしよう。
君たちはこれからティバイブン西区、深い森へと向かってもらう。

その奥にある世界樹にたどり着くのが目標だ。
特別にだがこの世界から現実世界へと戻れるゲートを用意した。
もっともその椅子は３名分しかないがな。

なお、あまりおかしな行動をするようだと機竜が襲ってくるからそのつもりで。
そんなことはない、と思うがな…
では諸君の健闘を祈る。

マンジロー！
黒い竜の注意は俺が引き付ける！！

それと上空の白い竜に気をつけてくれ。

こっちみてるｗ

[涙で濡れ、真っ赤になった目でナサニエルをきっと睨み付けた。]

そんな下らない嘘ついてんじゃないわよ！！
痛いの、凄く痛いの……っ！！

[ギルバートの呼び声に口を噤み、気まずそうにナサニエルから目を反らした。]

ちょ、ちょっと痛いだけですけどぉ……。

[ヒューバートは叫ぶとその場に座り込んだ]

くっ･･･！
ＧＭコードは使えねぇし、オフィスに置いてあったポーションは全滅だな･･･

回復の手立て無し･･･か

[ヒューバートは痛みに顔を歪ませている]

[左手のコンソールが青く輝く]

それどころじゃねっつーの！！

ｵﾗ！ドラゴン！！こっち向けや！！！

[ラッセルは吼えた]

―　ティバイブン南区　飛空挺発着場　―

なんか。今のはおかしいぞ。
イベントにしちゃ変すぎる。
街の方もなんかバグってるみたいだ。

ネリーはなんかパニくってるのか？
大丈夫か？

[そのとき、新たなメッセージが聞こえた。世界樹だと？]

[漆黒の竜と目が合った瞬間にとても後悔した]

【ヤバイって！マンジロー早く！！】

こんなに、痛い……？

そいつは変だな。VRシステム内じゃ、その辺の感覚にはリミッターが掛けられてるって話だが。
極端な話、PKされた時の痛みでプレイヤーがショック死しちまう恐れだって場合によっちゃあるかもしれないからな。

……さっきのメッセージ、悪戯イベントやなんかじゃなきゃいいんだが。

[不安を感じたように、表情を曇らせた]

［瓦礫に向かって走りながら］

分かった！
無理はしないでくれ…！

[瓦礫の山に駆け寄ると、ヒューバートが座り込んでいた]

ヒューバートさん！無事でしたか！
私が肩を貸します、歩けますか？

あっ何かまた・・・。

[キャロルはメッセージを読んで、首を傾げた]

現実世界へと戻れる・・・何の事？よくわかんないイベントねぇ。説明不足すぎるわ。ちょっとぉ！ＧＭさん！これどういう事なのかちゃんと教えなさいよ！ＧＭさんってば！
・・・もう、役立たずなんだから！

しょうがないわねぇ・・・とりあえず行ってみようかしら。

[キャロルは森林地帯へ向けて歩き出した]

―　ティバイブン南区　飛空挺発着場　―

考えるのはあとだ。とりあえず治療を。
ほら、ネリー。見せてみろ。

薬はある。応急処置をしてやろう。

[黒い竜の周りを移動しながら殴りかかっているが、少しもダメージを与えているように見えない。]

蚊ほどの攻撃力しかないのか？！
くそっ。

[街に向かう途中、新たなメッセージが届く。遅い足で急ぎながら目を通す]

なんだ、このミッション要求は？
前回とは趣向が違う。

誰だ？そして目的は何だ？
外部のスタッフが何時異変に気がつく！？

くっ、情報が足りない。

［メッセージが来た瞬間、待っていたかのようにコンソールを起動させる］

へー、今回のゲームはこういう趣向なのか。ふふん。
さて、どっしよかな♪

―　ティバイブン南区　飛空挺発着場　―

ばっかじゃないの、こんなイベントあってどうやって帰るっていうのよ？　ヒューバートの召喚するドラゴンに乗って帰るって言うわけ？　

[ギルバートとナサニエルの言葉に苛ついたように暴言を吐いた。]

……、そんな手段、あるわけないじゃないですかぁ。
それにぃ、私の腕……ほんとぉに痛いんですよぉ……。
こんなの、おかしいですぅ。

[左手に光る青いボタンを乱暴に押すと、流れてくるメッセージ。]

これはぁ……。行かないと、ダメな、"強制イベント"ってことですよねぇ。

[ヒューバートは近づいてくるマンジローに気づき、首だけをそちらに向ける]

ええ、なんとか･･･っつ！

[マンジローに肩を借りなんとか立ち上がるが、痛みで再び顔が歪む。その時再び次のメッセージが現れた]

嘘だっ！こんな物は罠に決まっている！
他のプレイヤーを･･･止めなければ･･･

[黒い竜がﾆﾔﾘと笑ったように見えた。そして口を開く。]

マンジロー！！ヤバイ！！！

くそっ！

唸れ豪腕！

　驚　地　鳴　動　掌　！！

[拳を地面にたたきつけた]

[ヒューバートの傷と表情を見て、自力で歩くのは無理だと思った]

無理はしない方がいい、私の背に！早く！！

[上空を警戒しながらヒューバートを抱え、瓦礫から逃げるように走る]

-アスタース　北区-

[ローズマリーはゆっくりと町を見回っている。]
……これで……全部確認できたのかしら？
あら？メッセージ？

[左手に青い光がともったのを確認し、コンソロールを開いてメッセージを確認する。]

JIN-ROH？
……なにか聞き覚えがあるような……

[指をアゴに当てて首をかしげる。古い友人の言葉がよみがえる]

「こないだのテスターで酷い目にあってさ！でもそのおかげで高校時代の悪友と再会できたんだぜ！大宮ってやつだんだがなー　こいつがまた……」

……まさか……タカ……貴方の言ってた……

一人じゃ……危険……ね……

[ローズマリーは西区へ向かって走り出した]

[街への道の途中、こちらに金髪の僧侶が地図を片手に歩いてくる]

おい、君！
一体何が起きているんだ！？

街から来たんだろ！

ほら、これでも食っていろ。

[荷物の中から、ブランデーケーキを取り出し、ネリーに押し付ける]

しかし、どうするか。いわれるまま森にむかうか。それとも街に一度戻るか……。

[ヒューバートはラッセルの前にいる黒い機竜が攻撃モーションに入るのに気づくと咄嗟に腕を其方に向け詠唱を開始する]

(古き盟約の鎖ではなく、敬愛と友誼を持って誓約者たるヒューバートが願う)
(名も無き世界より界の狭間の門を開き、我へ仇名す･･･)ぐっ！？

[しかし、自身の痛みに詠唱が途切れてしまった。]

[ドラゴンブレスの直前に地面を揺らし、慌てて回避した。ブレスはラッセルを掠め、背後の建物に吸い込まれるようにして爆発を起した。]

ひぃ・・・・。

[キャロルはクインジーにいきなり怒鳴りつけられてきょとんとした後、はっきりとしかめっ面をした]

何よいきなり！そんな怖い顔でにらみつけて脅してんじゃないわよ！どっかのチンピラさん？

街にはいたけどさぁ、何が起きてるかなんてこっちが聞きたいわよ！なんか音がしてたし、変なメッセージ飛んでくるし、凄い説明不足な行き当たりばったりイベントサービスなんじゃないの？

―ティバイブン南区・飛空挺発着場―
帰るも何も、単純に端末の接続引っこ抜けばログアウトできるはずだがな。
俺たちの意識は完全に身体から切り離されてる訳じゃない、同じ夢を共有してるだけのようなもんなんだから。

夢から醒める方法がない、とかいうならそいつは悪夢以外の何物でも無いだろうけどな……。

ヒューバートさん、貴方は戦える状態ではない！
まずは安全な場所へ逃げるのが先決だ！

無理をするな！
逃げるぞ！

[マンジローはラッセルに向かって叫んだ]

[ヒューバートはマンジローに向けて途切れ途切れに言葉を紡ぐ]

頼む･･･他のプレイヤーの所に運んでくれ･･･
こんな罠に飛び込んでしまう前に･･･止めなくては･･･

４年前のような事だけは･･･回避･･･

―　ティバイブン南区　飛空挺発着場　―

じゃあ、早速ログアウトしよう。

……どうすれば？

[怖い顔、と言われ少し落ち着く]

･･････ いや、すまなかった。
だがこれは多分イベントじゃない。
バグ、というよりハッキングに近い。

とりあえず街に被害が出ているようだ。
君は僧侶だよな？
一緒に戻ってくれないか？

[ラッセルはその場から逃走した。背後の竜と頭上の竜を気にしているが、追って来ないようだ。]

逃がして・・・くれるのか？それとも・・・。

[キャロルはハッキングという言葉に眉をひそめた]

えぇっと・・・どういう事なのかよこうわかんないんだけど。

さっきのメッセージ通りに森へ行かなくていいの？いいんなら戻るわよ？もし戻ってまずかったとかだったら責任取ってくれるのよね？ちゃんと？

……ギルバートさん。
私達に選択権なんて無いと思いますよぉ。

[ギルバートから受け取ったブランデーケーキを力強く握り締め、それがぽろぽろと手から零れていった。]

……少なくとも。
私は、行きますぅ。どちらにせよ、人が集まる事は予想されるわけですし、行かないっていう選択肢をとったら、さっきの竜が――。そう、メッセージは告げてるわけですからぁ。

お二人が、どうするかは、私は知りませんけどぉ。

【さっきの痛みは本物だった。……怖い。怖い。何だか、怖い。痛みが怖いんじゃない。それは違う。だけど、何か異変が起きてるのは事実――。一体、何が？】

―ディバイブン西区・森林地帯―

[リックは集中し、木の枝に向かってフックを投げつける。フックは的確に木の枝に絡みつき、ロープを固定した。]

よしよし、だいぶ上手くできるようになってきたな。

[ふと気づくと、左手のコンソールが光っている。]

ん？メッセージが来てたのか、なんだろ。

…JIN-ROH？これGMが変わったってことなのかな？
仲間が3人いて、それを殺せって…誰だかわからない状態でやれってこと？…

イベント…？
んーわかんないや、ヒューバートさんに聞きにいくか。

[リックは街の方へと向かう事にした。]

-アスタース　西区-

こっちに来ちゃったけど……GM邸の方が良かったかしら……？

[頭の中に地図を浮かべてみる]

西の森へ行くには……町の中からはこちら……
外からは……北と南からだけど……
宿かギルドからなら町の中を通るはず。

しばらく様子を見た方がいいわね。

［三種の竜は戦果に満足するとそれぞれが空に舞い上がり、中央区のコントロールタワーに向かって飛び去っていった］

[呼び出していたウィンドウを消し、二人を振り向く]

どうやら、こちらからのログアウトは出来ないようだな。
システム面にまで介入か何かされてるみたいだ。バグか、ハッキングか……いずれにせよ人為的なものがあるのは間違いないだろうな。さっきの“メッセージ”の文面といい、俺たちに何かさせたいって思惑を感じるぜ。

俺は正義とかわいい女の子の味方だからネリーについていく。
ナサニエルは、どうする？

ぐっ。

[”責任”、その言葉が痛い。
　現状、もしハッキングが発生しているのであれば犯人のルールに従いこのゲームをクリアするのが最も安全な策であろう。だが今回のスタッフが前回の反省を活かし、安全な緊急シャットダウン機能を実装してくれていると信じたい。


だが、明子の姿が脳裏をよぎり、返事が鈍る]


･･････ 頼む、今はあの街にいるみんなの命が危ないんだ。
説明するのは難しい。これ以降僕が君に力を貸す。僧侶だけではここから西の森に行っても返り討ちに会うだけだ。

だから、頼む。

[走りながらヒューバートに]

4年前…？
とにかく、今は無理をしないで！

【この苦しみ方…昨日までとは何かが違うぞ…。
いったい、何が起こっているんだ…】

―ティバイブン地区　草原―

[マンジローは無我夢中で走っているうちに、草原まで来ていた。
竜の姿は遠ざかっていく]

はぁ、はぁ、はぁ…。
二人とも無事か？

[息を切らせながらヒューバートとラッセルに呟いた]

ネリーの言うことにも一理ある。というか、“彼ら”――JIN-ROHと呼ぶべきか――の思惑通り動かされるしか、今は無いだろうな。
だったら、俺も向かうとするさ。

[ギルバートの言葉に苦笑しつつも、彼に向かって頷いた]

ネリーに対するギルバートの評価が正しいかどうかはさておき、そういう訳だ。同行するよ。
改めて自己紹介を。召喚師、ナサニエルだ。よろしく。

・・・？

[キャロルはクインジーの深刻そうな顔に怪訝な顔をした]

【なんかよくわかんないんだけど、何一人で熱くなってんだろこのオッサン。あぁなんかめんどくさそうな人に捕まっちゃった？もしかして？サイッテー】

【でも確かドラゴンに止め差したのってこの人だったわよねぇ・・・手を貸してくれるっていうなら、ここは言う事聞いた方が得かしら？】

んー・・・。

いいわ、わかったわ。なんだかよく分からないけど、街に行けばいいのね？

[キャロルは作り笑いをした]

[ナサニエルの言葉に首をこくんと縦に振った。]

交渉成立、なのですぅ～。
って、ハムコックさんひどいですぅ。私へのキルハートさんの評価が不当だっていうんですかぁ！？

[ネリーは頬をぷうっと膨らませ、西区がある方を目を細めて見つめた。]

すまない、恩に着る。
[深深と頭を下げる。様々な事が頭をよぎる。だが今最も重要な事は、外部から介入があるまでは、ともかく死者を出さない事。それしかない。だからこそ僧侶は命がけで守る必要がある]

じゃあ、街に戻ろう。
出来れば･･････

[空の魔弾を差し出し]

この中に治癒魔法を入れてくれないか？
その方がお互いに便利だろう。

[周囲の安全を確認してから、ドサリと座り込んだ]

はぁ、はぁ。とりあえず休もう。体力を回復しなければ。

[ネリーに]

キルハートはないだろう。
せめて、ハートキラーとか、それならなんとか。

[街へと向かうリックの目に、中央に立つ塔とその周りを飛ぶ3匹の竜が目に入る。]

な、なんだろうあれ…ドラゴン？

[思わず、足を止めてリックはつぶやく。]

何が起こってるんだろう…森の世界樹にいけば戻れるとかメッセージには書いてあるけど…

[リックの脳裏に母親の姿が浮かぶ。]

…まだ戻りたくないよなー。

[しばらく様子を見たが、3匹の竜は塔の周りから動く様子はないようだ。リックは再び街の方へと走り出した。]

―　アスタース西区　路地裏　―
［周囲の様子をスキャンしてからゲートを開き姿を現した］

そろそろ私も行きますか…目的とするのは二人、さて、どうしましょうか…

古き盟約と契約の鎖をもって 調律者たるナサニエルが命ずる

幻獣界メイトルパより界の狭間の門を開き　我の目となり翼となれ

我が下僕の名は輝翼鷹ネフティス　我が意のままに空を翔る我が翼なり

えぇっと、握りながら魔法を使えばいいのかしら？回復でいいのね？状態異常を治せるディスペルもあるんだけど。

か弱い人の嘆き　細やかな人の疲れ
勇ましい人の痛み　みんなが持つ痛み
・・・・・

[キャロルは歩きながら回復魔法を空の弾丸に込めた]

―ティバイブン南区・草原地帯―
[詠唱の完成と共に、光り輝く一羽の鷹が現れる。それはナサニエルの頭上で羽ばたくと、西の方角へと飛び立っていった]

偵察を兼ねて先に召喚しておいたぜ、視覚を共有する能力を使えば、誰が向かっているか把握することもできるだろう。さ、そろそろ行こうか。

[二人に声を掛け、ネフティスの後を追うように歩き始めた]

[ラッセルの言葉に頷く]

確かに…消耗が激しいな…。

【やはり、何かが違う…】

[マンジローはヒューバートの容態を気にしている]

―ティバイブン南区・草原地帯―
[ネリーはナサニエルにこくんと頷くと、その後を着いていった。]

【人選には成功ってトコかな。回復できる人が居ないのは痛いとこだけど……。それにしても、一体これから何が起こるのか全く想定出来ない――。それに、さっきは取り乱してしまったし、私もまだまだ……駄目、なのよね。】

[弾を受け取り]
有難う。これで少しやりやすくなる。
ところで、街なんだがさっき竜が･･････

[後ろから少年が駈けて来ているのに気がつく]

！？
君、ちょっと待ってくれ！
独りじゃあぶない！

よし、ネリー。
ふてくされるのは歩きながらにしようぜ。

ほかの奴らも、目指す場所は同じだろうから、森に行けばあうこともあるだろう。

[ナサニエルについて、森を目指す]

わっ、びっくりした！クインジーさんだっけ？
なんか、すごい竜が空飛んでるよねー。
GMがかわったとかなんとか言ってたけど…
クインジーさんたちはどうするの？

－　ティバイブン南区→西区　－
[場を盛り上げようとネリーとナサニエルに話しかける]

せっかくなので楽しい話でもしようぜ。
どうせ、バグかなんかでイベントが暴走してるだけだろうし、すぐにメーカーが修正するだろう。

ベータテストが終わったら、せっかくだからオフ会でおしようぜ。
連絡先とか教えてくれよｗ

[ヒューバートはマンジローの背から力の無い声で訴えている]

頼む･･･俺のことはいいから･･･西へ行こうとするやつを止めてくれ･･･

今のフィードバックレベルの状態で死んじまったら･･･生きて戻れる保障は無い･･･！

まずはヒューバートからにしますか…
こちらですね…

［ヒューバートとのいる場所にマンジローとラッセルがいる事を確認すると少し離れたところに跳ぶと、歩いて彼らの前に現れた］

騒動があったのでやってきましたが…大丈夫ですか？
ヒューバートさんが手ひどくやられているようですが…私の持っている回復薬、お使いになられますか？

[寝転びながらヒューバートに答える]

いや、それってGMの仕事じゃないの？

[歩み寄るルーサーに気付いた]

ルーサーさん、よかった！
ヒューバートさんが危険な状態なのです！

とりあえず、街に行こうと思う。
さっきの被害でけが人が出ているだろう。
救出しないと、危ない。

君、もし良かったら一緒に行こう。
ここから先は、何が起こるか分からない。


[ふと、この二人のうちどちらかが犯人のグループだったらどうするのだろうか、という思考がよぎった。
だが、彼が傷つけた女性の悲痛の顔を思い出し、例え犯人であってもいい、今はこのゲームの中で独りでも多く生き残る事が大切なんだとそう思ってしまう]

【だがもし犯人を撃たなければならない場合、僕にこの魔砲のトリガーが引けるのだろうか】

【引けないかもしれない】

【今はそんな事を考えている場合じゃない】


街に、行こう。

[マンジローは無理やりルーサーから回復薬を奪うとヒューバートに飲ませた]

…これで、大丈夫なのだろうか…？

―ティバイブン南区→西区―
[ギルバートの声に、歩きつつ振り向いた]

ん、そうだな。いずれ対応が入るのを待ってみるか。
オフかー。住んでる地域が合えばいいんやけど。
俺は一応、東京やで。生まれは関西やけどな。

ネリーは？

[そのまま視線をずらし、話を振ってみる]

―ティバイブン南区→西区―
[ギルバートの言葉にネリーの笑顔がぴくっと凍りついた。少しの後、笑顔をぎこちなく浮かべる。]

お、オフ会ですかぁ？　
わ、私は……、その、海外に住んでるんですよぉ。だから、あっても参加できないですぅ。残念ですねぇ。
……そ、それにしても今日は、小春日和ですねぇ。
大変なコトが、起きちゃいましたけどぉ。

[ネリーは明らかに動揺している。]

効果は確かですよ。
初期装備と一緒にいただいたものですから…
そろそろ効き目が現れるはずです。

いや海外て。
ログインしてるのはJUNAの本社ビルからやん。
テスト参加しにわざわざ帰国したんか、そらすごいな。

[ヒューバートは回復薬を飲んだ。
全身から痛みは引き、流血が止まり肌が再生する]

･･･！

[ヒューバートは回復したことを感じ取ると即座に立ち上がった]

すまない！しかし時間が無いんだ！
(古き盟約の鎖ではなく、敬愛と友誼を持って誓約者たるヒューバートが願う)
(幻獣界メイトルパより界の狭間の門を開き、我と共に大空を翔けよ)
(汝の名は翼銀竜シルヴァーナ！剛き翼を打ち鳴らせ、心優しき我が友よ)

[ヒューバートが詠唱を唱えると白銀の竜が舞い降りた]

[キャロルはさりげなくクインジーの表情を横目で確かめると、リックに微笑んだ]

【なんだろ、このオッサン。変なの。何もかもみんな自分で背負ってるみたいな深刻な顔しちゃってさ。勘違い野郎とかかしら？それとも案外潜入してるＧＭとか？】

【クインジーさん、なんか顔グラフィック怖い系だけど、いい人みたいだな。キャロルさんの方は、まだわかんないや。】

街なら俺も行こうと思ってたとこだからいいよー。
なんか、このイベント今いちよくわからないんで、街へ行くまでにいろいろ教えてよ。

[リックは、そう言いながらクインジーについていくことにした。]

[ネリーはナサニエルの言葉に更に動揺した。]

や、えっと、そう、私ぃ、外国人なんですよぉ。
は、はは、あははは。

[そしてすかさずギルバートをにらみつけた。]

何か、いいましたかぁ？

―　ティバイブン南区→西区　―
ん？　人見知りとかするタイプ？
大丈夫大丈夫。
取って食おうとかそういうつもりはないからさ！

おや、まずいこと言ったか。俺。
はははははは。

[気まずい空気が流れた]

[ヒューバートは竜の背に乗ると、３人に向き直った]

この世界は何者かにクラックされた！
４年前の事件を知っているかどうかは知らないが･･･
あの事件が再現されようとしている！

今の状態の世界で死んだら･･･現実世界に生きて戻れる保障は無い！
･･･無事に生き延びてくれ。
すまないが今の俺に出来るのはこの言葉を掛ける事ぐらいだ。

今から俺は森へ他のプレイヤーたちを止めに行く。
･･･誰かついてくるか？

［ヒューバートの言葉を聞くと前に進み出た］
まだ、あなたは万全ではないでしょう。
もう少し回復薬の手持ちがあるので私が同行しましょう。

なんかよく判らないけど・・・説得とか俺は無理。

まあええけど。
リアルとこっちは別の世界ってもんやし。

どちらでどう暮らすのも自由ってことだな。
それが幸せなのかどうかはどもかくとして。

[場の空気に影響されてか、その言葉は自嘲の雰囲気を帯びていた]

【そう……昔の俺はLIBERTYの中でPKを楽しんでいた。だが……それは“幸せ”だったのだろうか……？】

この場は…ルーサーさんに任せるしかあるまい…。

[マンジローは己の不甲斐無さを呪いながら呟いた]

[話をそらす]
あははは、森が見えてきた。

回復役と解毒役だが、余分に買ったのでネリーとナサニエルにも渡しておく。
地図も俺はだいたい覚えてるから、持ってないなら渡しておこうか。

ナサニエル？　どうかしたか。　ボーッとして。

[ヒューバートは３人の反応を見た後、ルーサーに対して頷いた。
ルーサーが乗ったのを確認した後、白銀の翼竜は西へと向かい飛び立った]

そ、そうなんですよぉ。
ちょ、ちょっと、人見知りしちゃうタチでぇ。
あ、あはは、にひっ……

[虚しく空笑いが響いた。ナサニエルの言葉にぴくっと反応する。]

別世界？　違う所なんて、何もないわ。
ゲームの世界とリアルの世界が分かれてるなんて考えは、目の前にある見える「物」に振り回されてるだけ……。

[思わず自分が素になっているのに気付き、あわててほわほわと笑う]

あ、そろそろじゃないですかぁ？

【４年前の事件って・・・ニュースになったヤツなのかな。そういえば店長の森野さんも聞いてみたけど、苦笑いしてただけなんだよなぁ。】

[ヒューバートを見送りながら寝転んでいる]

よろしく頼む、二人とも。

[キャロルとリックと共に街へと移動を再開した]

―　ティバイブン西区　森林地帯のそば　―
(ナサニエル・ネリー・ギルバート)

んー。森にはさっきも行ったんだが。
なんか、雰囲気が変わった気がするな……。
鳥の鳴き声とかがしないような…。

［ヒューバードの召還した翼竜に乗って空を飛んでいる］
さて、あなたに話がありましてね…実は私、ＮＰＣなどの仮想人格の開発部門のリーダー、秋月孝治です。
わけあって息子のＩＤを借りてますが…。

いいですか？よく聞いてくださいよ…？
この騒動が始まる前日、とある女性が訪ねてきたわけですよ。
名前を岡崎といいました。

［そこまで話すとヒューバードの反応をうかがっている］

―ティバイブン南区・西端―
[眼前にはポータルが白い光を放っていた。森林地帯の上空を飛ぶネフティスの視界と同調し、様子を二人に伝える]

ああ……森の上からざっと見ているだけだが、エネミーの姿が見えないな。隠れているのかもしれないが……奇襲を受けたら少々厳しいな。
ギルバート、警戒は宜しく頼むぜ。

[ヒューバートは静かに聞いていたが、よく知っている名前が出た瞬間ピクリと身体が動いた。]

･･･彼女がどうかしましたか？

【・・・わかんね。】

―　ティバイブン西区　森林地帯のそば　―
(ナサニエル・ネリー・ギルバート)

まぁ、案ずるより産むが易し。
敵が来たら倒せばいいのさ。

突入しようぜ。

［反応したのを見ると言葉を続けた］
その女性は、とある男性を訪ねてきましてね…
で、待っている間にどんな仕事をしているのか、と問われて応対した人はこの世界へつなげる予備端末に案内したわけです。

何が言いたいか、これ以上説明する必要はないですよね？
果蒼君、いや、かつて紅の暴君とあだ名されたプレイヤー、君は舞台に乗らざるを得ないのですよ。
それがどんな結末をもたらすかがわかっていても。

[二人を乗せて飛び去る竜を見送りながら]

…何が、どうなっているのか…。

[左手の点滅に気付いてボタンを押した]

むっ…。
あの森へ、行けと言うのか…。

ラッセルさん、貴方はそこそこゲームの世界に通じていると信じて訊くが、これはクエストの一環なのか…？

･･･

[ヒューバートは静かに竜に空中での静止を命じるとルーサーのほうに振り返り口を開いた]

俺にお前の掌の上で踊れって事か？

･･･４年前の再現なんかして、一体何が目的だ？

ん・・・クエスト・・・かどうかは判らないかな。

【ヒューバートさんの言った４年前の事件の再来だとしたら、ね。】

[話していいものか悩んでいる]

私はあなたに何かをしろ、とはいいません。
４年前の事件の説明をするのはむしろ歓迎です。
ただ、自分がＧＭだから従え、と動かれるのが迷惑なだけ。
１プレイヤーとして動いてもらえれば結構です。

それだけで私の利益にかなうのですから。
目的は…あなた方が残したツケを清算するため、とだけ言っておきましょうか。

―　ティバイブン西区　森林地帯　―
どうした、ネリー。

そんな沈んだ顔をしていては、かわいい顔が台無しだ。
男前が2人もついてるんだ。どーんと、泥船に乗った気で安心してくれ。

･･･西の森？
JIN-ROHって･･･たしか昔LIBERTYでハッキングされたとか言ううわさがあったときの犯人たちのチーム名じゃなかったかしら？
たしかあの事件は･･･いまだに意識が戻らない人が病院で眠り続けているって聞いたことがありますわ。
殺し合いって･･･私はどうすればいいんでしょうか。

･･･つまり、彰を無事に返して欲しければこの混乱を止めようとするなって事か。

しかし、お前は一つ大事な事を忘れているな。

お前が彰の身柄を確保しているという証拠はあるのか？

無論、身柄を確保している、という証拠はありませんよ？
ですがあなたは最悪な状況を想定して動かざるを得ない。
なぜならあなたは一度失う恐怖を味わったから。
違いますか？

[ヘンリエッタは宿屋から出て考え込んでいる。]
宿屋のキャラクターも居なくなってますわね。
ここから西へ向かわないと駄目なんでしょうけど。
･･･どなたか一緒に行ってくれる方を探さないと。
まずは中央ブロックへ行ってみようかしら？

[マンジローにかいつまんで事情を話した。JIN-ROH事件の事。それに巻き込まれたアルバイト先の店長の話。その結末。そして、ヒューバートが口にした言葉。それらを総合して、どうやら何かに巻き込まれたとの推測。]

このメッセージの送り主に会った方が話が早いのかもしれないけどね。

[ギルバートを頂点とした三角形の陣形を作り、鬱蒼と茂った森の中を進む。辺りに物音はせず、エネミーが現れそうな気配も特に無いようだった]

おや、どうかしたか、ネリー？
このまま進むことに不安なのはわかるが……。
今は進むしかないだろう。気を張って行こうぜ！

･･･確認しよう

俺は「GMの俺」ではなく、「本当の俺」として行動すればいいだけで、お前やお前の仲間を庇う必要も無いんだな？

･･･もしお前の仲間やお前に歯向かう行動をとっても、それがGMとしての行動じゃなく俺自身の判断による行動ならいいんだな？

それでいいなら･･･その条件飲んでやろう。

[街への道すがら]

以前、旧システムでハッキング騒ぎになったことがある。
もしかしたらニュースで見た人もいるかもしれないが。

テストプレイヤーがゲームの中に閉じ込められ、出て来れなくなった。

その後スタッフによって全員救出されている。
前回の犯行も今回と似たように、プレイヤーにゲームを強いる形だった。だがとりあえず落ち着いて行動し、外部からの介入を待ったほうがいいと思う。

あと、前回と同じ手口ならば、簡潔に言うと”痛い”という感覚が強化される。今被害を受けているプレイヤーがいたら、それは激痛だろう。だから助けてあげたいんだ。

ま、森に向おう。そしてその前に、休んで体力を回復しておこう。
へんなことってのが、具体的に何を指してるのかわからないし、どうしようもない。うん。

［ヘンリエッタに気づき、背後に気配を消して近づく］

や、エッタ。出てくるの遅かったね。

［トビーは不安そうな少女に声をかけた］

って事で、俺は体力を回復することにする。

[ﾆﾔﾘとマンジローに笑って見せ、大の字になって*寝転んだ*]

そう、私が必要としているのはＧＭであるあなたではなく、最強の一角だったプレイヤーであるあなたです。

私の仲間を狩るのも、私と正面からやりあうのもあなたの意思でそうすべきだ、というのであればかまいませんよ。
ただし、私とやりあう、というのであれば地上に降りて私と別れてから、にしてほしいですがね。

[クインジーの話を聞いて、リックは驚く。
ゲームに閉じ込めて出さなくし、痛みが強化される。なぜそんな事をしたのか、リックには全く理解が出来なかった。]

…何が楽しいんだろ…戻りたくないって気持はわかるけど、痛みも強化してどうするんだろ…

とにかく、自分の都合で人に迷惑かけてるってことだよね。
そう言う事やっちゃいけないって、言われなかったのかなー…

[キャロルは一瞬厳しい目をしたあと、すぐにいつもの表情に戻った]

あぁなんか、そんなニュースあったかしら。新聞で読んだ気もするわ。よく覚えてるわね、そんな事。

でさぁ、痛いっていうのが強くなるって何？それって相当やばくない？たとえばドラゴンに踏みつけられたら、痛みだけで死んじゃいそうじゃない。あたし昨日のドラゴン退治でも死にそうになったんだけど。

･･･いいだろう、後悔するなよ？


俺に戦闘を許した事をな。

とりあえず降りてもらおう、敵に背を預ける趣味はないんでね。

[ヒューバートはルーサーと向かい合ったまま翼竜を地上へ着地させ、ルーサーを降ろした。
そしてそのまま、無言で森のほうへ再び飛び去っていった]

【……"バグ"。本当にそうなのかな。もし、バグならば、あのドラゴンは初めからプログラムされていたことになるけど、昨日のパーティーはほぼ全員が参加してかなりてこずったはず。あれよりも何倍も大きい蒼い竜がクエストやイベントの一部なの――？　……私の、考え過ぎなら、良いんだけど。】

[ナサニエルに続き、ジメジメしている森を進んでいたが、二人の声にはっとなり、にっこりと笑う。]

あ、別に、何でもないですよぉ。
ただ、その、えっと、私の王子様に、会いたいなぁって思っただけですよぉ。

[ラッセルの話を聞いて頷きながらも、納得できない様子でいる]

…そんな…事が…あったのか…。

だが、あのメッセージの送り主は分からない。
これから先…どうすればいいんだろう…。

[困惑しながらも、大の字に横たわるラッセルだけは信頼できる仲間だと認識した]

【彼は信じよう。
裏切られても、悔いは無い】

[マンジローはラッセルと共に草原で*休憩している*]

やっちゃいけないって言われたって、やる人はやるのよ、坊や。

そして、正しい事したって、・・・怒られる事もあるのよ。

・・・なに？これ？

[キャロル達は西区へと辿り着いた。だが彼らを出迎えたのは、ひどい臭いと美しさを失った瓦礫だらけの路だった]

あ、トビーさん。
これは･･･ここのシステムがハッキングされて乗っ取られたんでしょうか。
JIN-ROHと言う単語には聞き覚えがあります。数年前にLIBERTYで起こった事故の真相が･･･事故ではなくハッキングによるものだったと。そのときのチームの名前がJIN-ROHだったはずです。
今度もその犯人が侵入したのでしょうか？
･･･私たちは言うとおりにするしかないんでしょうか？
[ヘンリエッタは不安そうな表情でトビーを見ている。]

まてよ、じゃあ今も自分の痛みは強化されてるってことなのか…気をつけなくっちゃ。

[リックは、自分が竜に襲われてるところを想像して身震いする。]

だから、帰れる方法なんてことを言ってきたのか…
3人だけにしたのは、お互いに喧嘩させるため？…
そして、プレイヤーの誰かにそう言う事をしてる人がいるってことなんだ。

[リックはそれ自体が信じられない気持だった。]

[目の前の2人はどうなんだろう、という不安がふと胸を横切る。]

【あまりそう言う人たちには見えないけれど…】

[胸の不安を押さえると、リックはクインジーとキャロルの*後についていくことにした。*]

―　ティバイブン西区　森林地帯　―

王子様って、ヒューバートのことか？
あれは、王子様っていうよりも、おじさんじゃあ…（ぶつぶつ）

さて、ちょっと茂みが深くなってきたな。
足場悪いから気をつけてくれ。

[俺は、剣で茂みをかき分けながら、*森の中の奥深くに進んでいった*]

んー、前回の犯人と同一犯は考えにくいね。
主犯格は今も牢屋の中って話だし。それに、前回の犯人が森に行けば助かるとか、そう言うメッセージを出すとも思えない。

ところで、中央区へは行くのやめた方がいいよ。ほら、ここからでも見えるだろ？
三匹のドラゴンが、塔のまわりを飛んでるのがさ。

［飛び去るヒューバートを見送った］
ヒューバート、君はその手を血に染めなければいけないのだよ…いやおうなく、ね。
悲しむものがいる限り、君は死ねないのだから。

さて、もう一人…ナサニエルは今は…少し遠いですね。
ですが誰がいるかわかりませんから徒歩で移動しましょうか…

え！？
[ヘンリエッタはトビーの言うまま中央ブロックを見て驚いた。]
ああ･･･本当ですね。
これからどうしましょうか？私たちだけで言われた場所まで行くのは少し心もと無いと思うんですが。
誰か、他にパーティーを組んでくれそうな方･･･いませんかね？

-南区-

[いきなり襲ってきた竜になすすべもなく、ローズは南区への門をくぐった]

だめだわ……飛ばれてブレス吐かれてちゃ戦う事すらできないわよ……。
魔術か魔砲じゃないと無理よね……。

[宿屋前に移動する]

―ティバイブン西区・森林地帯―
[偵察のためしばらく足を止めていたが、ネリーの言葉に快活な声を返した]
そうか、なら良いんだ。王子様か、もうすぐ会えるかもな。

【先ほどから近づいている姿、あれはヒューバートの召喚したシルヴァーナだよな。GMがこの事件なりイベントなりに介入してくるって事はかなり大掛かりなもの、というわけか。どちらにせよ、楽しめそうだ】

……おっと。了解、ギルバート。さ、行こうか。

－アスタース西区－
[このブロックはそれほどの被害はなさそうだ。だがそれでも建物には破損が見られ、破壊の余波がここまで届いているのが見て取れる]

さっき、竜が飛んでいくのも見えたな。
確かGMの召還した竜に似ていた。
もしかしたら、一通り街からは非難しているのかもしれない。

んー、オレもそれ考えてるんだ。オレらだけじゃ、戦闘になったときどうしても弱い。まあ、どうせ行っても無駄な気はするけど。
ところでさ、エッタ。君って……。

……っと？

［トビーは人の気配に気づいて、後ろを振り返った］

はい。トビーさん、私が何か？
･･･？
[ヘンリエッタはトビーの後ろのローズマリーに気づいた。]
こんばんは、って少し怪我をされているようですね。
ヒーリング！
[ヘンリエッタはローズマリーにヒーリングをかけた。]
大丈夫ですか？いったい･･･どうしたんです？

―アスタース西区―

なんだか派手にやっちゃってるわねぇ。こんな所に人いるの？なんか砂だらけでさ・・・ちょっと歩いただけでシャワー浴びたくなるようなありさまなんだけど。

【あぁシャワー、シャワー浴びたい。水出る所かしら・・・なんだか望み薄よね。もうなにこれサイッテー】

みんなどっか行ってる？こんなとこいつまでもいないでしょ。やっぱり森に行ってるんじゃないの？森に入るのがまずいんなら入口辺りでたむろっててもいいじゃない。こんな辛気くさい所よりよっぽどマシだわ。どうせシャワー浴びられないんだったら森の空気吸ってた方がいいわよ。ここの空気砂っぽくてイヤ。

あんた、この前タバコあげた騎士さんじゃん。
ボロボロになって……あのドラゴンに襲われたの？

[キャロルの愚痴が耳に入る。だがきっと一般のプレイヤーがこの情報量ではこう思うのは仕方がないと感じた]

･･････ もう少し様子を見て、それでいないようなら森に進もう。

こんなとこ全然人いそうにないじゃない。面倒くさい事好きなのねぇ。

【慎重っていうか鈍くさいっていうか、なんだろおじさんぽい？】

人がいないだけならいいけど、ドラゴンとか襲ってきたらどうするの？あたしはさっさと逃げるわよ？あたし達だけじゃ絶対勝てないに決まってるんだから。ま、いいわ。一応魔法防御かけとくわね。

[キャロルは《たゆたう刃先》を３人にかけた]

様子見るの、この魔法が切れるまで、って事にしない？だらだら見てたってしょうがないわ。

あ……
ありがとうございます。
やっと他の方に会えましたわ。

[魔法の持続効果はそれほどもたないのを知っているが]

分かった、そうしよう。

[リックと共に探索を開始する。
　既に倒壊した建物も多く見られるが、人の気配はない]


･･････

[PLの気配も無く、他のブロックに行くことも考えたが、リックの動きにも疲労が見えるので断念する方向に思考が働いた]

[トビーを見てほっとした表情をみせる]
メッセージを見て……西区にいれば人が来るかと思ったんですけどね。
どなたもいらっしゃらない上に竜が飛んできて攻撃を始めたので慌てて逃げてきましたの。

さすがに飛び回っているのに斬りつけられるだけのジャンプ力はありませんわ。

［ローズマリーの言葉にヘンリエッタをちらりと見る］

騎士さん、一人であのドラゴンに追っかけられてたわけか。
さすがに……それはどうしようもなかっただろうね。騎士は近接専用だから。

あぁ、そういえばいるわね。分かり切ってるのにわざわざ確かめようとする人。たるいったらありゃしないのに。

・・・。事件、か。

【何か大変な事をしたらしいっていうのは聞いたんだけど・・・どんな事だったのかしら。よく分からなかったのよね、ニュースじゃ】

[疲れを感じ]

分かった、ここまでにしよう。魔法の効果ももう切れるだろう。

[キャロルに近づき]

森に向かおう。

な、西区は今どんな感じだった？
南区は見ての通り、ドラゴンから遠かったから被害はなさそうだけどさ。東の方はちょっとやばい音してたっぽいよ。

ローズマリーさんが太刀打ちできないなら私が行っていたら･･･。考えたくないですわね。
トビーさんのおかげで助かりました。
[ヘンリエッタはトビーに向き合って言った。]
けど、私たちも空にいる敵を攻撃できる手段がありませんし、倒せなさそうですわね。
まずは先ほど届いたメッセージの通り西のブロックへ移動しましょうか？
ローズマリーさんも一緒にどうでしょうか？
私は戦うことはぜんぜん出来ませんけれど、支援ぐらいでしたらできますので。

ヘンリエッタさんもありがとうございます。
昨日から支援していただいてますけど……回復はされましたか？
魔法使うとかなり消耗しますからね……

[厳しい顔になる]

「JIN-ROH」からのメッセージに入ってましたね。
西の森の中だそうですが……。

町の中は竜が飛び回っているようですし……移動しろという事ですかね。

よろしければご一緒させて下さい。普通の敵ならなんとか盾になれると思いますから。

[キャロルはホッとした表情をしたあと、急ににこやかになった]

あら、もういいの？本当に誰もいないのね？ちゃんと確かめた？じゃ、森へ行きましょうか。

[キャロルはクインジー・リックと共に森へと向かって*歩き始めた*]

西区の方は……かなり被害を受けているようです。
私も慌ててかわしていたのでよく見てはないですが……。
武器屋がほとんど潰されていたと思います。

武器はもう調達できないのか。まあ、ＮＰＣが居なくなった時からもう無理そうだったけどさ。

［二人の顔を交互に眺めて、頷いた］

西ブロックへの移動は反対しない。あの竜をけしかけられるのはゴメンだな。
騎士さんが居てくれるのはありがたいが、盾は一緒になろうか。盗賊だって、それなりにがんばれば壁くらいにはなれるもんさ。

[トビーに向かってにっこり微笑む]
よろしくお願いしますね。
さすがに素早さは負けますから。

移動しましょうか？私の後に付いてきて下さいな。

[ローズは西の門をゆっくりとくぐり、あたりを見回して竜がいない事を確認した後、手招きした。]

はい、よろしくお願いします。ローズマリーさん。
怪我をしたら言って下さいね。
スキルで疲れるとはいっても、少しすれば自然と回復しますし。

ああ･･････

[一度後ろを振り返り、名残惜しそうに眺めたがリックがマントを引っ張る。答えるように、またキャロルと共に*森のほうへと*足を進めた*]

[ゆっくりと注意深く見回しながら、西の森への門に近づく]

……竜は……いないようですね。
でもいつ戻るかわかりませんし、すぐに門をくぐって下さい。

[ヘンリエッタとトビーに声をかけると*西の森への門をくぐっていった*]

うーん……うーん。

［先を行くローズマリーとヘンリエッタの後に続きながら、トビーは腕を組み深く考え込む。
それから、小さく呟いた］

まあ、何でもいいか。
退屈さえしなければ。

はい。気をつけて･･･進みましょう。
[ヘンリエッタは自分とローズマリー・トビーにアスムプティオをかけ*門をくぐった。*]

お、ありがと、エッタ。やっぱり僧侶は心強いね。

［門の前でヘンリエッタに補助呪文をかけてもらい、礼を言う。
来るときにちらりと見た西の街並みは、ローズマリーの言ったとおり見る影もなく瓦礫と化していて、いよいよ大変だと思いながら……二人に聞こえないように、呟いた］

んー……ところで、騎士さんはまだ、タバコ持ってるのかにゃ？　
としたらこんな状況だし……ちょっとくらい返してもらっても、いいかな？

［珍しく眉根にしわを寄せて、トビーは*西の門をくぐる*］

―　ティバイブン西区　森林地帯　―　(ナサニエル・ネリー・ギルバート)

[鬱蒼とした森林地帯を進む。
　身体の感覚ではかなり歩いたように思えるが、足場が悪くて歩くペースが普段と異なるため、実際にはそれほど進んでいない。このエリアは距離感覚や方向感覚を惑わせるような構造になっている。地図はあるがたいして詳しい情報は載っていない。道具屋でコンパスを入手しておいて助かったと思う。

　前に来たときに聞こえた、鳥の声や小川のせせらぎの心地よい音は聞こえない。
　高い木々が太陽を遮り、森全体が暗く、見通しが悪い。
　
　ここまでは、獰猛そうな虎や巨大なトカゲや、あとは爬虫類と猿とか、鳥と羊の合いの子のような趣味の悪い生き物がいた。
　ナサニエルの召喚した光の鷹が、斥候をやってくれているため、雑魚は倒して危険な敵は回避する、というやり方ができている。
　まぁ、この先も同じように進めるかは分からないが。]