人狼審問

銃声、どこかで聞いたかしら？

[記憶を辿り始める。
が、上手く思い出す事が出来ない]

とにかく、ギルバートさんには気をつけることね。
万が一、の可能性もあるわ。

――階段→2階客室――
[一度客間へ戻ろうとしていたが、また階段のところで貧血を起こしたのか、ふらふらとしてしまった。]

……みんなには申し訳ないけれど、明日の朝にでも言う事にするわ。

[ローズマリーはラッセルと共に*寝室に戻った*]

――1階-客間――

【ナサニエル】
【そう唐突に言われて素直に信じる気はないよ】
【君も、誰もな】

【そして、ラッセルは昨日の姿を見る限り】
【無用な殺しはしない】

【理由なく殺そうとするのなら】
【昨日僕達も殺されていた筈】
【それとも……】

【彼は、吸血鬼ではないのだろう】
【少なくとも、な】

【何が目的だ、ナサニエル】

私はラッセルが吸血鬼だとは言ってない。
彼は単に、剣でクインジーを殺しただけだ。
首筋に噛み付いてでもいれば一目瞭然だったがな……。

とにかく、ラッセルには注意を払え。
それだけだ。

――1階-客間――

確かに。

[思案するかのように、ユージーンは顎に左手をやる]

だけど、ラッセルはコーネリアスのように錯乱しそうにも見えなかったように思う。
一度何があったのか探して話を聞いた方がいいだろうな。

忠告ありがとう、ナサニエル。

[ユージーンは、ナサニエルに礼を言った]

――客間――

【よくわからない】
【もう何もかも、わからない】
【誰を信じたら良いのかも】

…部屋に戻るわ。
おやすみなさい。

――礼拝堂――

ごめんなさいね。
唐突に。

[周囲に気を配り、他の気配が無いことを確認した。]

ここの2人を埋めましょう。

――礼拝堂――
まずは、彼女の遺体を運びましょう。これが銃創だとしても、見分けられる者がどれだけいるか。もし殺人者が見ても知らないと言い張るでしょうから。それよりは、なるべく早く安らかに眠らせてあげたい。

あぁ、二人とも戸閉まりには気をつけるんだ。
吸血鬼はともかく、ここではもう何人も死んでいる。
ただごとじゃないのは事実だ。

――エントランス→寝室――
[満足に腰が立たないニーナは]
[手すりにしがみつきながら階段をのぼる]
[どこまでものぼっていく]
[もう、何でのぼっているのかもわからない]
[ニーナ自身ものぼっていく]

【ハーヴェイは】
【お兄様にちょっとにてたなぁ】

[振り絞った理性でも、こんなくだらない事しか]
[考えられなくなったニーナは寝室の扉をあけると]
[ベッドに倒れこみ*そのまま恍惚に身を任せた*]

――墓地――
[ハーヴェイとオードリーは、二人の遺体を埋葬した]
【もはや礼拝を司る者も居ないが……祈るだけはしておこうか】

ここに眠る修道女と、名も知らぬ男性の魂が、迷うことなく主の御許に召されますよう祈りを捧げます。
すべては主の御心のまま帰されますよう。
アーメン。

――1階-客間――
ああ、ナサニエル、君も気をつけてな。

[ユージーンは気遣わしげにナサニエルを見た]

【ナサニエル】
【彼に吸血鬼の可能性はあるのか？】


ヘンリエッタ、部屋まで帰るなら送っていこう。

【こんなに時間が経ってしまえば、もう埋葬は行われてしまっているだろう】

――中庭、墓地――

安らかに眠って下さい。
みんな、みんな救えなくてごめんなさいね。

【ギルバートさん、彼が何かを知っているはず。
ギルバートさんが殺したとは、思いたくないけど…】

ハーヴェイさん、あの子の亡骸がまだそのままで可哀想だけど、
ひとまず今日は休んだ方がいいかもしれないわ。
危険…ですしね。

ラッセルが吸血鬼の可能性？　……わからん。
私はそんなものの存在を信じはしないのだがな……。
こうも多くの人が死ぬと、全てが疑わしく思えてくるよ。

……ふぅ。

――1階・客間――

お気遣い有難う、ナサニエル
[ヘンリエッタは冷たく、けれどしっかりと言う。]

お願いしても…いいかしら？

――墓地――
あぁ、そうだな……。
戻りましょうか。一度休まなくてはね。
そしてこれからのことは明日、考えましょう。

――墓地――

【これは、一体、何の悪意なんだろう？】

【ハーヴェイさんは…、明日はこうして一緒にいられるのかしら？】

[疲れ切った身体を引きずり、*自室へ戻った*]

――1階-客間――

【ナサニエル、君がどう思おうと】
【吸血鬼は存在しているだろう】

【僕は、確信している】

[ユージーンは、ナサニエルに吊られていた男とシャーロットの話をした]

確かに僕もこんなに人が死んでしまうと訳が分からないよ。

[ユージーンは、伏目がちに苦く笑いを浮かべ、頭を振った]

――1階-客間――
[ヘンリエッタの手を恭しくとると、おどけるように軽くお辞儀をする]

行こうか、ヘンリエッタ。

[何時も浮かべている穏やかな笑顔に、何とも言えない感情が浮かびそうになるが、全て抑え込む。
普段の穏やかな笑顔だ。]

な……！
そんな死体が見つかっていたのか!?

だが、それさえも吸血鬼がいると思わせるための工作……。いや、だとしても恐ろしい殺人鬼がいることに変わりはないが。


やれやれ。銃がないことがこれほど心細いとはな……。

ふぅ……。
私も寝るか……。

にしても、世の中うまくはいかないようだ。
まったく、な……。


〔ナサニエルは誰もいなくなった客間で不敵な笑みを浮かべると、懐から抜き出した短剣に唇を寄せた。〕

だが、こうして財宝の一つは手に入れた。私は、着実に道を進んでいる。その終着点も見えている。それは「死」ではない。栄光ある未来だ。

そして、もう一つの財宝も必ず手に入れる。障害は排除する。私には、その力がある。私だけが、その器なのさ……。


〔ナサニエルはそう呟くと、満足して寝室へと戻っていった。〕