人狼審問

酒がたりねえぞ……

oO(やっぱり、最初は挨拶が肝心よね。爽やかにいかなくちゃ。)

[ソフィーは宿の前で深呼吸してから入ってきた]
こんばんは！！私、この村の取材のために某誌から派遣されました、ソフィーと申します。よろしくお願いします！！

…あれ、お一人しかいません……orz

[―――ここはアフリカ内地にある小さな村。

村の外の世界では急速な科学化やきな臭い大戦への空気が蔓延しているが、未だこの村は土着の信仰を持ち、植民地時代の名残を色濃く残している。

闇のように暗い夜、セシリアは1人川沿いを歩いていた。川の水は月を写すことなく澱んでいる。]

暑い…。夜だというのにちっとも涼しくならない。
喉、渇いたなぁ…。村に戻るしかないかな……。

[セシリアは何となく村に戻れないでいた。それは両親が揃ってこの世を去ったからであった。死因は消化管からの出血。突然の両親の死に、セシリアは激しく落ち込んでいた。]

ん……もう少し寝かせてくれ……

（うわっ、お酒くさっ……。）

あのー、こんなところで寝ると風邪引きますよ？（ゆさゆさゆさ）

死にはしねえよ……

なんだ……あんた、見かけねえ顔だな。

あ、起きられましたね、よかった。

私はこの村の取材に来たソフィーといいます。
今夜はあなたしかここにはいらっしゃらないのでしょうか？

私、今夜の宿を探しているのですけれど…

宿の主人はもう寝ちまったよ。今は…おれだけだな。他の奴ももう寝ちまったみたいだ。村はずれの酒場で飲んでた奴は戻ってくるかも知れねえがな。
部屋にゃ空きが山ほどある。適当に使っちまえや。

でもな……あんた、何を聞きつけて飛んできたか知らないが、気をつけるんだな。

この村にゃそこの鉱山で金を掘り当てて一山当てようって胡散臭い一癖もふた癖もありそうな奴がわんさかいるんだ。

それに近頃じゃ近隣の村で怪しい病気が流行ってるつう話だ。
命が惜しかったら明日の朝にでも国へ帰りな。

わ、私はこの村で信仰されている宗教について取材するように上司に言われただけで…
この村がどんなところかなんて全く知らずに来たんです。

怪しい病気の噂は耳にしましたが、この村の近くでも流行っているのですか？

…あんた貧乏くじ引かされたな。
この村は鉱山に集まった移民や流れ者が寄り集まっていつの間にかできた村だ。土着の物はほとんど居ねえよ。無駄足だったな。

まあ……宗教っつえば、たしかシスターが一人いたな。カトリックだかプロテスタントだか本人に聞いてみな。

流行ってる病気は俺もよく知らねえんだがな。
…生水と汚水には気をつけるんだな。
沸かしてない水は飲まないこった。

ここで会ったのも何かの縁だ。
一杯のんでけや。

……ありがとうございます。

[ソフィーは差し出されたグラスを受け取り、ワインをちびちびと飲んでいる]

…とりあえず今日はここで泊まらせていただいて…明日そのシスター様に話を聞いてみます…。…後は昔からここに住んでいる方に会えればいいんだけど…

ふふふ…せっかく初仕事だと思って張り切ってきたのにな…

[ソフィーはグラスの中身を一気に飲み干した］

［ステラは村はずれの墓地に並んだ墓標の前に佇んでいる。
近隣の村を脅かし、そしてこの村にも魔手を伸ばそうとしている病原菌に蝕まれた哀れな人々が眠る場所だ］

Kyrie Eleison……この魂に哀れみを。
これ以上迷える魂が出ないとよろしいのですけど。

しばらくこの村に居る気ならこの宿の部屋は１階にしておきな。２階は娼婦たちの御用達だ。朝ばったり出くわした奴に勘違いされたら困るだろう。
それと、片目の赤毛は賞金首のお尋ね者だ。気をつけな。

え…そんな決まりがあるんですか…1階の部屋を探さなくちゃ…
［ソフィーの頬が赤いのは酒のせいだけではなさそうだ］

片目で赤毛の方ですね…気をつけます。いろいろ教えてくださってありがとうございます。

いいってことよ。こんくらいなんでもねえ。

あら、ケネスさんったらまたお酒ですの……？
程ほどにしといてくださいましね。
旅のお方もいらっしゃるようですね。
こんな遅くにようこそ。歓迎いたしますわ。

美女を待つ美女のもとへ、噂をすればその美女は来たりぬ。できすぎてるな。

ソフィーさんよ。彼女が話していたシスターだ。

シスター様、こんばんは。
初めまして、私は雑誌記者のソフィーと申します。先ほどちょうどあなたのことを伺っていたところです。

もうケネスさんったらお世辞は結構ですのよ。
ところでセシリアさんをお見かけになりませんでした？
彼女さっきふらっと出ていったきり戻ってきませんの……
あんなことがあったばかりだから思いつめてないとよいのですけど……

こんばんはソフィーさん。
あたくしはステラと申しますの。
雑誌記者さんですのね。こんな辺鄙なところまでようこそおいでくださいましたわ。

[セシリアは暫し川辺に腰を下ろし考え込んでいたが、喉の渇きに耐え切れず村に戻る事にした。]

【小さな村】

[ここで暮らすのは嘗ての入植者達の子孫である僅かな特権階級者、大多数の虐げられた土着の人々、いわくありげな脛に傷を持つ者…。
セシリアは両親と3人で暮らしていた。貧しい暮らしではあったが、両親の深い愛を受け幸せに暮らしていた。

両親が体調不良を訴えたのは5日目前。症状は倦怠感と鼻出血。診療所の医師に診て貰ったが原因不明…。そして次の日、大量吐血の為亡くなった。
この村ではセシリアの両親以外にも、同症状で命を落とす人が後を絶たなかった。その原因は未だ明らかになっていない。]

水…水が飲みたいよ…。

あー、今日葬式を出したとこの娘か……
そういえば昼過ぎからずっと見かけねえな。
家にも居ないのか？

私がこの宿に来る途中では、誰も見かけませんでしたが…あんなこと？…そのセシリアさんになにかあったのですか？


あ……ごめんなさい。立ち入ったことを聞いてしまいました…

噂をすればなんとやらだ。

シスター、ケネス…ここに居たんだね。
そこに居る人は初めて見る顔…こんな村に来るなんて珍しい人もいるもんだね。

ねぇ、水が飲みたいの…。水、頂戴……。

…生水飲んでないだろうな。

[ケネスはセシリアにワインを注いだグラスを手渡した]

あら、ほんとですわね。
セシリアさんおかえりなさいまし。
お水ですわね。はい、どうぞ。

［ステラはセシリアに水を差し出した］

［ステラはソフィーにそっと耳打ちした。

セシリアさん、ご両親を亡くされてますの。
できれば少し慮っていただけると嬉しいですわ］

沸かしてない水はあぶねえ。

生水、飲んでないよ。
さっき川まで歩いていったんだけど、澱んでて飲めなかったよ。

ケネス…？これ、色ついてるけど……
お酒…？まぁいいや。貰うね、ありがとう。

[セシリアはケネスからワインを受け取ると、一気に飲み干した。]

あら、そうでしたわね。失礼いたしましたわ。

oO(ご両親が……まだこんな小さい少女を残して…。可哀想に…)

こんばんは、セシリアさん？
私はこの村を取材に来たものです。しばらくの間、よろしくお願いしますね。

お父さんとお母さん…
お祝いの時は、2人でワイン飲んでたな…。

どうして死んじゃったの…？
私、これから1人でどうしたらいいの…？

神様…
私に両親を返してよ…。

oO(あと５年もすりゃぁ嫁に貰ってやってもいいんだがな……)

……まあ飲め。

取材…？
何の取材か分からないけど、体には気をつけてた方がいいよ。
もう聞いてるかもしれないけど、この村には原因不明の病気で命を落とす人が多いからね。

ケネス、水沸かしてくれない…？
ワイン見てると思い出しちゃって…それに、私にはまだ少し早いみたいで…もうクラクラしてるよ。

…もうこの村でもあの不思議な病気にかかる人がいるのですか…
私がここに来るときに聞いた噂では、まだ大丈夫だと言っていたのに。

とりあえず生水は飲まないようにしますね。忠告してくれてありがとう。
[ソフィーはセシリアににっこりと微笑んだ]

何が原因かは分からないみたいだけど、用心することに越したことはないからね。

[セシリアはソフィーから身を離すと、小さく呟いた。]

シスター。
今日はありがとう。

ねぇ、お父さんとお母さん…
天国に逝けたよね。今はもう、苦しんでないよね。

Pie Jesu Domine,
dona eis requiem,
sempiternam requiem.

……セシリアさん、泣かないでくださいましね。

［ステラはセシリアに安息の時が訪れるように祈りながら額に口付けた］

あなたのお父様とお母様は永遠の安息を約束されました。
これからは主と共に貴方をずっと見守っているでしょう。
人は死してなお記憶の中で生きるもの。
あなたが忘れない限り、永遠にお傍にいらっしゃいますわ。

忘れるわけないよ。
お父さんもお母さんも凄く優しかった。

それに……
あんな姿…忘れたくても忘れられない…。

[セシリア眼鏡をテーブルの上に置き、手荒く涙を拭っている。]

スコーンは見つからなかったがお茶も悪くないだろう。
まっててくれ。今カップを持ってくる。

[全員分のカップを持ってきたケネスは、それぞれのカップにお茶を注いだ。]

……セシリア……早いとこいい男を見つけて結婚しちまえよ。
この村で女一人で生きていくのは辛いぜ。

結婚…か。
いつか、できたらいいな。

でも、ケネス…？
私よりもケネスの方が先じゃない…？

［ステラは相槌を打った］

そうですわね。そろそろケネスさんもお酒以外の伴侶を見つけるべきですわ。そうすれば飲んだくれることもありませんのに。

もう１、２ポンド掘り当てたら考えてもいいな。
俺はグレンのところみたいな農場を開くのが夢なんだ。まだちょいとたりなくてな。嫁さんはそれからだ。

こんな時にも他人の心配か。いい子だなセシリア。
この村に置いとくには勿体ねえ。

それまではこいつが恋人だ。

ふぁ……ごめんなさい。そろそろ休ませていただきますね。
シスター様、また明日にでもこの村で信仰されている宗教についてお聞きしたいのですけれど、よろしいでしょうか？
私はしばらくこの宿に泊まって取材をする予定ですので。

おやすみ。いい夢を。

ええ、構いませんわよ。
答えられることでしたらお教えいたしますわ。
……あら、もうこんな時間ですわね。
あたくしもそろそろ教会に戻ります。

おやすみシスター。

セシリア、明日からすることが無かったら、俺の家へ来るか？

俺ともう一人がくらい食っていくには十分な量の蓄えはある。

返事はいつでもいい。おやすみ。

ケネスの恋人はお酒か…。早く農場開けるといいね。そしたら今よりもきっと幸せになれるんじゃないかな。

[セシリアはケネスが最後に発した言葉に困惑し、暫くの間考えていた。]

…ありがとう。でも、家を片さないと…。それに、あの家を空けたくないんだ。あの場所は、お父さんとお母さんと過ごした大切な場所だから…。
でも、時々遊びに行ってもいいかな…？片付いたら私の家にも遊びに来ていいからね。

ケネス、ソフィー、シスター…おやすみ。

[宿を出ると、陽が昇り始めていた。]

今日も暑い1日になりそうだね。
少し睡眠とろうかな。

―――ふははははははっ。

　　　　ド━━━☆ミＢＯＭＢ☆彡━━ン!

[どうでもいい壁を爆破してラッセル登場]

世紀の科学者、ラッセルとは私の事だ！

[ラッセルは白衣を纏い、左手に三角フラスコ右手にはこまごめピペットを持っている]

フフッ、ククッ。
ここならば誰にも邪魔される事無く、様々な実験ができる。

フハハハハハハハハハッ。

ラッセルの実験が世界を石鹸する日も近い。
そうそう、油脂に水酸化ナトリウムを混ぜて…ゴシゴシゴシ。
ってちがーう！

[ラッセルは石鹸をそこらに投げつけた。]

人体実験だろ。人体実験。
ここなら人権とか何とかフザケタ事抜かす奴もおらん。

ククク…。

震えるぞハート！
燃え尽きるほどヒート！
刻むぜ血液のビート！

―――うおりゃっ、ぶしゅっ

[青色の液体が詰まった注射をラットに突き立てて注入した。ラットはぴくぴくと痙攣した後、動くのを止めた。]

ふふふ…。次は何がいいか…。
どれがいいか…。誰がいいか…。

ククククク。
楽しみは尽きん。

[ラッセルは聴診器をぐるぐると振り回しながら
　*その場を後にした*]

【自宅】

[セシリアの自宅は村の北にひっそりと佇んでいた。更に北に進むと、サバンナが広がっている。そこには様々な野生動物が棲息していた。]

あまり眠れない…。
喉渇いた…。水飲みたい…。

[クインジーは路地裏から髪を掻きながら出てきた]
朝から暑いなこの村はよ。
流石に腹減ったな。何か食うもんでも探しに行くか。

ああん、…なんで石鹸が落ちてんだよ！
けっ、こんなもん食えねえよ！[石鹸を思いっきり蹴飛ばした]
ああ、幸先悪いぜ。

確か、ケネスが生水は飲んだらダメって言ってたよなぁ。
火使うと更に暑くなるけど…仕方ないか。

[セシリアは井戸水を鍋らしきものに移し、それに火をかけた。暫く火を見つめていたが、何時しかセシリアは*眠りについていた。*]

…何もねえな。
うるさい追っ手連中がいない分ましか。

宿か空き家はないもんかね。
野宿じゃ焼け死んじまうぜ。

oO（煙い…苦しい…熱いよ……）

[燃え盛る炎、天井を覆いつくす黒煙。溜まらず咽るセシリア。そして目を覚ますと、部屋中が煙で覆われていた。どうやら、水を沸かしてる間に眠ってしまったらしい。火の勢いは次第に増していく。]

どうしよう…。家が燃えちゃう…。
やだ…っ。

水…水を持ってこないと……。

[セシリアはキッチンから急いで扉の方へ向かった。途中、何かに躓いて転ぶ。どうやら小さな本棚が倒れていたらしい。立ち上がろうとした時、手にへばりつく一枚の紙切れ…殆ど燃えてしまっていたが、最後にこう書き記されていた。]

『
　

　
　
　　　　　　　　　　…………究所。』

[セシリアは意味が分からなかったが、今は消火が先だと自分に言い聞かせ井戸に向かった。

家の外は相変わらず陽射しが強く、火を消してくれるような雨は期待できなかった。井戸に向かってる最中、激しい音と共に何かが崩れるような音がした。振り返って見ると、先ほどまで居た自分の家の屋根は落ち、そこから激しい炎が上がっていた。]

…家が……
お父さんとお母さんの家が……

oO（……このまま死ぬの…？でも、お父さんとお母さんに会えるなら、それでもいいかぁ。最期に…もう一度、水が飲みたかった。）

[セシリアの意識は次第に*薄れていった。*]

ふむふむ、未知なる生物・植物が沢山だ。
ウハハハハ。実験材料には事欠かん！


しかしだないねーのか、肝心のいい実験体は。

それとだな、偉大なる科学者に助手がいねえってのもおかしな話だ。

ブツブツ。。。

[ラッセルは道端の植物に触れ、時折歓喜の声をあげながら白衣のポケットにねじ込んだ。そしてぶつぶつと言いながら歩いていた。]

今日もこんなに晴れてるんだ……
雨、降らないのかなぁ……

[ヘンリエッタは窓から外を見てそう呟いた]

[ヘンリエッタはこの村の入り口に置き去りにされていた娘だった。
身なりから土着の者ではないことは解ったが、
何かショックでもあったのだろうか…
保護されてから暫くは失語症のような状態だった。
シスターの献身的な介護で今のような状態まで戻ったが、時折、
うわごとのようなことを口にしながらうなされているのを見ることがあるという。

母親も父親も解らない彼女が、たった一つ手にしていたのは、
土でできた小さな人形。
そして彼女がこの村の教会に保護されてから、もう半月が経とうとしている…]

まぁいい…何か食いに行くか。

[ラッセルは自分の仮の研究施設（といっても簡単な小屋だが）に、今日採取したいろいろな生植物を置くとすぐ傍の宿屋に出かけた。]

シスターはお墓かなあ…
雨が降らないと井戸も干上がっちゃうって言ってたし…

[ヘンリエッタは窓の外を眺めながら、いつの間にか*眠ってしまった*]

【パスツール記念研究所】
まだ謎の多いウイルスの研究のために本国の分室として設立された研究所。
未開の地であることと病原菌の噂のために破格の給金の募集広告に惹かれ、私はここでメイドとして働きはじめたばかりだ。
病は怖いが、困窮することよりはましであると持ち前の明るさで前向きに考え、この村を訪れたが、村を覆う重苦しい空気に多少の困惑を隠せずにいた。

おはようございます……
あら、エッタちゃんたらこんなところで寝ちゃって……
風邪引きますわよ。

［ステラはエンリエッタにブランケットをかけた］

ヴィンセント先生や研究所の方々は優しいけど…
忙しそうだなぁ。
せめて、何か栄養のあるものをつくってあげたいな。

[ネリーは昼食の後片づけをしながら考え事をしている]

[研究所をでると村外れの墓地の前を通り、村の中心地――とはいってもささやかなものであるが――へと小道を辿る。途中、出会ったステラと挨拶を交わした]

こんにちは、ステラさん。
今日もお天気だけはいいですね。なんでこんなに暑いんでしょう！
今晩、研究所の方にお出ししたいので修道院のワインを１本頂けますね。

ネリーさんこんにちは。
ワインなら貯蔵庫にありますから適当に見繕ってくださいまし。
申し訳ないけどあたくしじゃ良し悪しがわからなくて。
あ、くれぐれもケネスさんには見つからないようにお願いしますね。
あの人少々お酒が過ぎてますから。
あとなんかお尋ね者の方が村中うろついてるみたいですから気をつけてくださいましね。

お尋ね者…の方ですか…？　
私、この村に来たばかりなのでお会いしてないみたいです。
ご忠告、ありがとうございます。

[ワインセラーに入り、１本のワインを選んできた]
こちらを頂きますね。
お代…ではなく神様への寄付はこちらです。

それと、今日はパンを焼いたのでよかったら召し上がってくださいね。

たまには研究所に遊びに来てくださいね。
先生方はいいかた達なのですが、少々寂しいのです。
来ても病気になることはないです。大丈夫ですよー

まぁ、おいしそうなパンですわね。
ありがとうございます。
今度研究所にも遊びに行かせていただきますわね。
頭の固いおじさまに主の教えのすばらしさをたっぷり説教させていただきますわ！

はい、ぜひいらしてくださいね。
ステラさんがいらっしゃれば、賑やかになりそうです♪
楽しみだなぁ。

……と、いけない、他の買い物もすませないと…
では、そろそろ行きますね。
ステラさん、御機嫌よう。

Benedicat vos omnipotens Deus, Pater, et Filius, et Spiritus Sanctus.

ステラさんいってらっしゃいまし。

とりあえずシャワーだ･･･

ちっ、ビールだ、ビール。
それとソーセージとチーズな。

[ラッセルは、とりあえず空腹を満たすと周囲を見渡した。]

今日は暑かったせいかしら。
人も少ないですのねぇ……

［ステラは教会で一人お茶会中］

[ラッセルはそのまま宿の周りを見てまわった。そしてラッセルは、井戸にもたれて眠るセシリアを見つけた。]

ふーん…と、ほう。娘か。
身体は小さめだが…ふむふむ。

[値踏みするようにセシリアを見た後、
　セシリアの頬を軽くひっぱたいた。]

おい、何してる。

[セシリアが沸かそうとしていた井戸水は既に蒸発していた。]

【自宅】
やれやれ、伝染病だかなんだか知らんが早く収まらんもんかね
うちの働き手も倒れるか逃げるかしちまったし、全く頭が痛い。

うーん…

[ケネスは今日も宿屋で酒を食らってまどろんでいた。]

[セシリアは誰かに頬を叩かれて静かに瞳を開けた。手にはしっかりと紙切れが握られていた。]

……！！

家…私の家は…？

[宿の中にあるカフェ兼バーのスツールに腰掛けると、ライムを入れた炭酸水をオーダーし、ぼんやりと周囲をみた]

はー、今日も暑かったなぁ。

…焼けちゃった。
私のせいだ。火つけたまま寝ちゃったから…

私…絶対無くしちゃいけなもの、無くしちゃった…。

[目の前の娘が起きたかと思うと何か現実と違う事を発してるようなので、また頬を叩いた。]

娘、気を確かに持て。
名前は何だ？

［ステラは教会を出て宿へやってきた］

こんばんは。今日も暑いですわねぇ……

[セシリアはラッセルに声をかけられたが、中度の全身火傷による脱水で頭がぼーっとしていた為にはっきりとは聞き取れなかった。]

私に残されたのは、この紙切れだけ…。
「……究所」って研究所の事…？この村にある研究所はパスツール研究所しかない。お父さんとお母さんはあの研究所と何か関係があるの…？だってあの研究所は確か…ウイルスとか病原菌の研究をしてる所だった筈。

うう…喉渇いた…。水が欲しい…。

[セシリアはラッセルに向かって小さく呟いた。]

ねぇ、水…水が欲しい…。

ステラさん、こんばんは。
もう夕刻だというのに暑いですね。

水か…。

[ラッセルは、水筒にある水を分けてやった。]

娘よ。これからどうするつもりだ。

これ、生水じゃないよね…？

[セシリアは水を受け取ると、匂いを嗅いでから一気に飲み干した。]

これから…？貴方に関係あるの…？
とりあえず助かったよ。ありがとう。

ほんと暑いですわねぇ。
こうも暑いと伝染病より先に熱射病で死にそうですわ……

熱射病ですかー、それも怖いですよね。

私、研究所で働いてはいるのですが、いまいち伝染病のことわかってないのですよね。
かかってしまうと必ず死んでしまうなんて、そんなことあるのでしょうか。
ペストですらワクチンが開発されましたし、じきにこの騒ぎも収まると思うのですが…

[ステラの書置きを見つけて、ヘンリエッタはゆっくりとそれを読んだ]

シスターは、カフェに行ってるんだね。
ちゃんとお手紙残してくれてあるんだ…嬉しいな。

[ケネスは重い瞼をこすり、目を覚ました。]

……なんだ…いつも閑散としてるのに今夜はやけに大勢いるじゃねえか。

あたくしも医療に関しては疎いのですけど早いとこ療法が見つかるといいですわね……
ただこういう伝染病の中には人為的に生み出されたウィルスが原因のものもあるとか。
怖い話ですわ。

[ケネスは空になったワインの瓶を床に置くと、新しいビンのコルクをナイフで引き抜いた。]

【書置き】

『……台所の戸棚の中に、ネリーさんが持ってきてくれたパンがあります。
お腹が空いたらそれを食べるか、お店にいらっしゃい。

…いつもの約束どおり、沸かしてないお水は飲んではだめよ。
お店に来るなら、気をつけていらっしゃい。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ステラ　』

火傷が…少々酷いな。こっちへ来い。

[ラッセルは有無をいわさず自宅の仮研究所へセシリアを連れて行った。]

医者が本職ではないが薬学は俺の専門だ。
軽い部位には油性軟膏をぬっておくだけでいいだろう。重度の部位には外部から感染しないようにガーゼを当てて包帯で巻く…。まぁこれでよし。


…俺は何をしてるんだ。
まぁ…人体実験の一環としといてやるか。

人為的に生み出されたウイルス…？？
誰が何のためにそんなことをするのでしょう？
だって自分も死んでしまうかもしれないですよね…

[私は眉間に皺をよせながら、グラスに入った炭酸水を一口、口に含んだ]

…ネリーさんのパンもおいしいけど、
やっぱり…一人のご飯はいやだよ……

お店に行こうっと。

[ヘンリエッタは、村のほぼ中心にある酒場兼カフェへと向かった]

そういえば、まだ名前を聞いてなかったな。
俺は、ラッセル・アズラエルという世紀の科学者だ。
しばらくは包帯で動くのが多少不便かもしれないが、そこら辺は我慢するんだな。

[ケネスは栓を開けたワインの瓶を片手にステラやネリーの所に上機嫌で歩み寄った。]

ようご両人。なんぞ難しい話をしているようだな。
一杯どうだ。奢らせてもらうぜ。

戦争の……兵器に使うそうですよ。
ミサイルは打ち落とせばいいですけどウィルスはそうはいきませんからね。
まったく……嘆かわしいことですわ。

［ステラは俯いて首を振った］

あら、ケネスさんありがとうございます……

ってまたお酒ですのね。まったくもう。

［ステラは呆れ顔］

[外は連日の日照りで何もかもがからからに乾いている…
足を踏み出すたびに、小さな土埃が舞い上がる。
そんな中をヘンリエッタはゆっくりと酒場兼宿へと向かった。]

[セシリアは宿へ向かう途中、ラッセルに抱きかかえられ見知らぬ家へと連れて行かれた。抵抗しようにも極度の脱水により力が入らず、なされるがままであった。

彼の自宅は小さいながらも研究所らしき雰囲気が漂っており、彼は無言で治療を始めた。治療途中、鋭い痛みから悲鳴にも近い声をあげたが、痛み止めのお陰で今は痛みは緩和していた。]

…ありがとう。ラッセルは科学者なんだ。パスツール研究所の人…？私はセシリア。生まれてからずっとこの村に住んでるよ。

ここから南の方に宿からあるからこれから行ってくるよ。あそこには顔馴染みの人が沢山居るからね。

ケネスさん、今日はずいぶんご機嫌なのですね。
ワイン、少しだけ頂きますね。

先ほど手に入れたチーズを少しだけつまみ食いしましょうか？

[私は悪戯っぽく微笑みかけると、チーズをスライスして皿に並べた]

飛び道具(Missile)がどうしたって？
原住民の狩の話か？

[重い木製の扉をゆっくりと押し開けてヘンリエッタは酒場を覗き込んだ]

こ、こんばんは…

[カウンターのスツールに見慣れた姿を見つけて、
ヘンリエッタはほっとした表情を浮かべた。]

戦争の兵器…　病気をそんなものに利用するなんて…！！
酷いことを考える人もいるものですね。

おうありがとよ。

[ケネスはネリーに奨められ椅子に腰掛けた]

んな堅い話はおいといて、飲もうぜ。
へへ、今日はとびきりラッキーな日だからな。

なんでもありませんわ、ケネスさん。

……あら、エッタちゃん起きたのね。
こっちにいらっしゃいな。

パスツール研究所？ああ、あそこにも席はあるけどな。
あそこにいるやつらとは、考え方が違うんであんまりいない。

宿か。行ってくるがいい。俺も後で行くかもしれん。

[ラッセルは、そうセシリアに告げると*調べ物を始めた*]

坑道のどこかは言えねえが、今日コイツにぶちあったった。
ざっと見積もって数十ポンド分の金は掘り出せそうだ。

へへへ、これで俺も大金持ちの仲間入りよ。

ケネスさん、すごい…！！

【宿】

…あれ。いつもより人が多いね。

[セシリアは右頬にガーゼ、両手に包帯を巻いた姿で宿に入ってきた。]

シスター、ありがとう…

[ドアの開く音でヘンリエッタは振り返った]

あ、セシリアお姉ちゃん………

大きな金鉱石ですわね……

［ステラはケネスの手のひらの輝きに感心している］

あら、セシリアこんばんは……ってどうしたのその怪我！

…お姉ちゃん……どうしたの？
包帯、いっぱい……

[私は入ってきたセシリアに気がつきいぶかしげな顔をした]

セシリアさん…　一体どうしたんですか？
怪我をしたの？　大丈夫…？

よう赤毛の嬢ちゃん。
嬢ちゃんもなんか飲むかい？

[ケネスは宿中に響く大声で叫んだ]

みんな聞け！今日は全部俺の奢りだ！
あーはっはっはっはっは！

…これか。火傷しちゃった。家、燃えちゃったんだ…。ばかだよね。火つけたまま寝ちゃうなんて…

さっきラッセルっていう科学者に会ってね。手当てしてもらってたんだ。パスツール研究所に籍があるって言ってたから、ネリーは知ってるのかな。

[ヘンリエッタはセシリアを自分の座っていた椅子に座らせた]

お家…燃えちゃったの……？

…でも、お姉ちゃんまでいなくならなくて、よかったよ…

[ヘンリエッタは泣きそうな声でそう呟き、セシリアの隣に座った]

ネリー。
これ…パスツール研究所だよね。私の家にあったの。お父さんとお母さんが死んだ事と何か関係あるのかなって思って…。

でも肝心な部分は燃えちゃって読めないよ。研究所に行ったらこれの控えみたいなのないかな。ひょっとしたら、お父さんたちは何か検査を受けてたのかもしれない。その結果があるといいんだけど…。

セシリアさん、もう少し自分を大事になさいましね……
女の子なのに顔に傷作って……

［ステラはセシリアの頭をそっと撫でた］

[セシリアから渡された紙の断片にはかろうじて研究所の名が記されていた]

火傷…　家が燃えた…？

ええ、ラッセルさんの名前は存じ上げていますよ。尤もあまり研究所にいらっしゃらなくてご自宅で研究に没頭されているようですが。
優秀な方と伺っています。

…ケネス？
何だか凄く嬉しそうな顔してるね。
いい事でもあったのかな。

[セシリアはケネスの前に置かれているワインに視線を向けた。]

また飲んでるんだ…。
私は水貰うよ。喉が渇いて仕方ない…。

ラッセルって、あれか？
ちょっとコレな事しか言わないあいつか？

[ケネスは人差し指を自分の頭に向けてグルグルと回して見せた]

･･････火傷よりもあいつが手当したって方がおっかねえぜ。

おうよ！

[ケネスはセシリアの包帯を巻かれた手に金鉱石をそっと握らせた]

今日こいつの鉱脈にぶちあたった。
指輪じゃなくて申し訳ねえが、改めて言わせてもらおう。

俺の所に来ないかセシリア。

……お姉ちゃん、唇がかさかさだよ。
のど、かわいてるよね…
お水もいいけれど、お茶はばい菌を殺すって聞いたから…
この紅茶も、お姉ちゃんにあげるね。

[ヘンリエッタはまだ口をつけていないアイスティーをセシリアに勧めた]

ええ、確かにセシリアさんのご両親は亡くなる数日前に研究所にいらっしゃっています。
私、応対させていただきました。
あの時は病気には見えなかったのに…

診察を担当されたのは、ヴィンセント先生と…　ラッセルさんと伺っています。
恐らく研究所にカルテはあると思いますよ。

…私…何もかも失っちゃった。
親も…思い出が沢山ある家も……

もうやだ…っ。
何で…何でお父さんたちは死んじゃったの…？
何で村の人たちは、次々と死んじゃうの…？

私たちも…死んじゃうの…？

俺はコイツを掘り尽くし次第この村を出る。
あの川の下流にでっかい農場を開くんだ。
たくさんの小作人や使用人、清潔な屋敷、清潔な食事、清潔なベッド。
セシリア、この村の事は忘れて俺と来ないか。
返事を聞かせてくれ。

セシリアさん、無くしたものは返りませんが、新たに手にいれることはできますのよ。

そ…そんなことないよっ！
お姉ちゃんが生きててくれた…って、
おじさんとおばさんは、きっとよろこんでるよ…

それに、ネリーお姉ちゃんがいる研究所の先生が、
病気なんてきっと治してくれるよっ！！

だから…死んじゃうなんて、言っちゃやだよ…

[私はケネスとセシリアの会話を邪魔しないように、ステラとヘンリエッタに目配せをすると再び椅子に腰掛けた]

[セシリアはヘンリエッタにお礼を言ってアイスティを飲み干した。幾分、体の乾きが潤った感じがした。そして右手の金鉱石をみつめながら、暫く考え込んでいた。]

…ケネス。
私、まだ子供だよ…？

ふう、やっとたどり着いた。
ここが例の村か？
想像してたのとずいぶん違うな。

何年かすれば、風格のあるいい奥さんになるさ。

Dum vivimus vivamus.

生きてるって素晴らしいことですわね。

［ステラは傍にきたエンリエッタを抱きしめた］

少し、考えさせてくれない…？
正直、誰か傍に居てくれると嬉しいし、心強いよ。
よく知ってるケネスなら尚更ね。

でも…色んな事が起きすぎて、頭が混乱してるの。
だから時間がほしいな。

これ、凄く綺麗だね。今はまだケネスが持ってて…。

[セシリアは金鉱石に軽く口づけすると、ケネスの手に握らせた。]

あの量なら３、４日で掘り尽くせるはずだ。
それまで待つよ。

良い返事を待っている。

[ケネスは鉱石をポケットにしまい込んだ]

どうしたみんな！
今夜は俺の奢りだ！遠慮無くじゃんじゃん飲み食いしてくれ！

ステラ、そうだね。
何か新しいもの…手に入れることができるかもしれないね。

[セシリアはケネスに視線を向けながら小さく呟いた。]

エッタ、ごめんね。エッタも今まで辛かったよね。
私も元気出さなきゃね。

[セシリアはヘンリエッタに優しく微笑んだ。]

ん？
よう、あんた、見かけない顔だな。

夜分遅くにすまない。俺はギルバート。
近頃、伝染病が発生したと聞いてやってきた医療班の人間だ。
この村で合っていると思うんだが。

o○（ケネスさん、いい返事が聞けるといいですね…）

[扉が開く音に振り返ると、見慣れぬ男が立っているのに気がついた]

[ヘンリエッタは、聞きなれない声を耳にして恐る恐る入り口の方を見つめた]

……こ、こんばんは……

セシリアの両親の事か？

医療班というと、パスツール研究所に御用事でしょうか？
私はネリーといいまして研究所でメイドとして働いています。

しかし、着任そうそうたいした説明もされずにとりあえずここまで来るように言われたんだな、これが。
えーと、確かパスツール研究所だったか？そこまで言って指示を仰げって言われてるんだ。
研究所までの道を教えてもらえないか？

ヴィンセント先生とラッセルが診察…。じゃぁ、ラッセルに話を聞くのがいいのかな。カルテも見てみたい。原因不明って言ってたけど、何かきっとあるはずだよね。

[セシリアはネリーに向かって口を開いた。そしてケネスに歩み寄るギルバートに視線を向けた。]

…初めてみる人だね。こんな村に来る人も珍しいよ。

ネリー、丁度良い。お客さんだぜ。

でも一足遅かったな･･:･
二人は昨日葬式をあげたばかりだ。

はじめましてギルバートさん。
何もないところですけど歓迎しますわ。

着任？　新しい方がいらっしゃるとは伺ってなかったのですが。
研究所までいかれるようでしたら案内させて頂きます。

[それだけを口にすると、ヘンリエッタはステラの腕に支えられたまま、
ゆっくり*舟を漕ぎ始めた*]

[ギルバートはネリーを見ると眉をひそめた。]
なんだってこんなところにメイドが？
とと。挨拶が遅れた。俺はギルバート。多分しばらくここにいると思う。よろしく頼む。
[ギルバートは不器用にウインクして見せた。]

[ギルバートは消えそうな声に気付いて振り向いた。]
こんばんは、お嬢ちゃん。俺はギルバート。よろしくな。
[ギルバートは屈むとヘンリエッタの頭を優しく撫ぜた。]

[私はセシリアの言葉に頷いた]

そうですね。研究所にいらっしゃるか、ラッセルさんに伺うか。
セシリアさんにお任せします。
でも、今日はゆっくり休まれたほうがよい気もするのですが…
無理はしないでくださいね。

はい、ギルバートさん。こちらこそよろしくお願い致します。
何か御座いましたら、ネリーに遠慮なくお申し付けくださいね。

ええと…、すぐに研究所に向かわれますか？

[ギルバートはケネスを見てうなった。]
えーと…悪い。名前を教えてくれないか？
あんたの言うセシリアの両親ってのは今どこに？
……ああ、亡くなったのか。
（おいおい、いきなりやばい匂いがしてきやがったな。どういうことだ？）

[ギルバートはネリーの話を聞いて驚いた。]
ネリーって言うのかってあんたは研究所の人間なのか！？なんでそんな格好してるんだか。って研究所でメイド？あー、そのなんだ……。悪かった。

ありがとう、ネリー。
ギルバートが来たところだけど先に休ませて貰うよ。

明日、研究所に行ってみるね。
道なら分かるから大丈夫だよ。

[セシリアは宿を出ようとして思いとどまった。]

。oO（家、無いんだった。何処で寝よう…）

確か、この宿ってまだ空き部屋あったよね。
そこで寝る事にするよ。皆、おやすみ。

[セシリアはフラフラと宿の奥へと*消えていった。*]

俺か？
俺はケネス。そこの鉱山で石っころを掘ってる。

遺体とご対面したければセシリアの両親の墓には明日の昼間にでも案内するぜ。
掘り返すのは勘弁だがな･･･

おやすみセシリア。

[ケネスはセシリアの後ろ姿を心配そうに見送った]

[ギルバートはセシリアの自己紹介を聞くと真面目な顔になって言った。]
そうか……今言っていた伝染病で亡くなった人の娘さんか。遅くなってすまなかった。死人をこれ以上出させないよう尽力するよ。

[ギルバートはステラに顔を向けた。]
こちらこそよろしく、シスター。怪しく見えるかもしれないけど、れっきとした医療の人間だ。具合の悪くなった人間が居たら教えて欲しい。

[ギルバートはネリーに言った。]
少し皆の話を聞いてからでいいかな？

具合が悪くなったら……

[ケネスはセシリアがしきりに喉が渇いたと繰り返していた事を思い出した]

なあ……ギルバートさんよ……気になる事があるんだが……

はい、かまいませんよ、ギルバートさん。
まだ頂いたワインも残っていますし、少しのんびりしていますね。

……その伝染病ってのは酷く喉が乾いたりするのか？

いや俺じゃねえんだ……セシリアが昨日からずっとそんな事言ってたからよ……

ケネスか、よろしく。
俺も詳しいことは報告を受けてないんだ。
ただ、この村で病気になった人間の症状が、どうも新種の伝染病かもしれないので、って言われてな。
多分そのセシリアの…両親のことだと思うんだが、どういう症状だったか知っている人間はいないか？

……そいつはセシリアに聞くのが一番早いな。

あたくしはその……葬儀に際してご遺体の処理をさせていただいたのでちょっと見たのですけど……
どうも消化管から出血があってそれが死因となったようですわね……
その他に症状があったかどうかはわかりませんけど……

…やっと…やっと村にたどり着いたようだな…
やれやれ今回の旅はロクなことがない…
しかしどうやら一息つけそうだ…

それにしても閑散としておるな…小さい村ながらそれなりに人が居そうな雰囲気だったのだが…

……そうか。セシリアは居なくなってしまったようだな。
[ギルバートはステラに向きあった。]
消化器に出血…？そうか。
ありがとう。

今日はもうこんな時間か。
ネリー。済まないが研究所まで案内してくれないか？

おお、人がいるようだな…
閑散としてるがいったいどうしたというのだ？
とりあえず水を一杯くれ…

……今日はやけに珍客の多い日だな。

[ケネスはヒューバートにワインの継がれたグラスを手渡した]

あんたもギルバートのお仲間さんかい？

こんな夜更けに来てくれたところ悪いが……すまねえ眠気の限界だ……今日は先に休ませてもらうぜ。

[ケネスはセシリアの休んでいる部屋の方を一瞥した後、宿の酒場を出て行った。]

今日は色んな方がいらっしゃるのですね。
旅の方、お水をどうぞ。

[ヒューバートに、蒸留水の入ったグラスを渡した]

ワインか…旅の疲れた身体には持って来いだなハハハ

ゴクゴク…プハッ

ギルバート？だれだ？知らんな…

あら、またお客様ですのね。
こんばんは、旅のお方。
折角来ていただいたのに申し訳ないのですけど、疫病が流行ってますの……
生水はお飲みにならないように気をつけてくださいましね。

おお、これこれ。水だ水。気の利く娘だな、ありがとう。

ゴクゴク…プハッ

まったく困ったもんだ…。ジンバブエの遺跡から出たという骨董品を買い付けに行く途中だったのだがとんだ災難だな…
ダルエスサラームで雇った使用人どもが隣村でみんな逃げてしまったわ…
祟りだのなんだの言ってつまらん土着の信仰だな。

修道女どの、疫病だと？
ハッ、使用人が逃げたと思えば今度は疫病の村か。
まったく今回はロクなことがないな…。
チッ、これは相当稼がないと割りにあわんな。

お話を伺うに、ずいぶん災難だったのですね。
それで、この村に辿りついたというところでしょうか？
それとも、こちらにもお仕事ですか？

[空いたグラスに水を注ぎ足しながら尋ねた]

そうか。この道を行けばいいんだな。ありがとう。
[ギルバートはネリーに礼を言うと*研究所へ向かった*]

うむ、元々この村には寄る予定だったのだが…

おお、すまんな、ゴクゴク

予定が狂ってなんとか辿り着いたと言った所だな。使用人がおらんでは仕事にならんよ…。路銀も大半を持ってかれてしまったしな。ハッハッハ。

それは災難でしたわね……
商売は難しいかもしれませんがゆっくりお休みになるといいですわ。

あ、ギルバートさんお気をつけていってらっしゃいまし。

[私はギルバートが眠そうにしていたことに今更気がついた]

あ、すみません…　ご案内しますっ
で、では皆さん、おやすみなさい。よい夜を。

[ステラと見知らぬ男にお辞儀をすると、パタパタとギルバートの後を追って研究所に*向かった*]