人狼審問

Σうはっ

【ケネス氏は人間じゃよ】

セシリアが殺害されちまったのか……。

ベンッ！発言が早いぞ

セシリアが？
セシリアが襲われてしまいましたの？

―――静かに目を開け―――
セシィ…。リック…。待っててね…。

ケネスを視た、結果ね。
ケネスは人間だった。人狼ではなかった。

セシリア……
もっと、お話ししたかったよ……

セシリアが？！…………

……どうか安らかに。仇は必ずとりますからね……

信者をおびき出す必要もなくなったか・・・

さて、ケネスの真偽も不確かになっちまったな。
こうなった以上、リックは人間だったんだろうが……。
ネリー、宜しく頼むぜ。

―――ネリーは周囲を見回した―――

　こんな事なのか。思ってたのとはずいぶん違うな。

―――戸惑い気味の曇り顔が、ぱっと明るくなる―――

　ああ、ウェンディ、こんなところにいたのか。
　僕、ずいぶん探したんだよ。あの木の洞とか。例の森の広場とかね。
　うん。そりゃそうだ、雨だもんね。こんな天気で外には行かないよね。
　……僕が来るのを待っててくれたのかい？

　うん？　なんだいクインジーさん。僕は人間だよ。言わなかったっけ？
　ちょっと出かけてくるよ。ウェンディは見つかったって母さんに言っといてくれないかな。
　すぐ帰るから心配しないでって。
　じゃあね。

リック・・・
――ケネスは笑顔を形作ろうとするが上手くいかない。涙が一筋頬を伝う――

こんなことなら、わたくしが薬を飲めばよかった・・・罪も無いリックを・・・
リックを・・・・
いくらこの世の地獄だからといって、罪も無い幼子をわたくしは・・・・あぁ・・・
―――オードリーは取り乱している―――

すまねぇな……リック。

――っと、これで眼の真偽はとたんに胡散臭くなっちまった。
ただ、ニーナとベン、どちらかが偽物の狼なんだろうということは確定だ。

これから考えていくべきはネリーの力をより生かしていくにはどうするかだな。

考える時間が……
ごめんなさい、１人で考えさせて

――そう言うと、ソフィは部屋に入っていった。

――ケネスは雨の降り注ぐ中庭に出た。酒瓶の口を開け、夜明けの薄闇に注いだ――
リック、おつかれさま...
お前の男らしい死に様、しっかり見届けたよ。
そっちへ行く時は、お前に負けないぐらい男を上げていくからな。待っててくれ…

部屋に戻りますわ・・・

―――ふらふらと、足取りも怪しく部屋を出て行く―――

――ケネスは広間に帰ってきた――
ネリー、珈琲をこの前みたいな飛び切り濃いのを頼む。

―――漸く立ち上がると―――

リックのロザリオ…、リックのお母さんに届けてあげなきゃ…。
セシィは、ラッセルの隣に…。

―――ネリーはコーヒーを用意した。「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、接吻のように甘い」のを。特に説明なくケネスに差し出す―――

――ケネスは躊躇せずに一気に飲み干した。体の中で煉獄の炎が燃え盛るのをじっと堪える――
ありがとう、ネリー。
とても、おいしかった。
――ケネスはそういって微笑んだ――

　ごく個人的な話なのですが。

　あたしは、母の手記に何故苛烈な言葉が並んでいたのか。どうして人の皮で装丁されているのか。わかった気がします。
　それは、きっと真実だから。真実を体現するものだから。

　狼はアーヴィ、カミーラ様、セシリア様を食らい、あたし達はラッセル様とリックを飲み干して生きています。
　死は死であり、殺しは殺し以外の何物でもない。それを曖昧な何かに言い換える事は、死者と、これから死ぬあたし達に誠実ではない……。

　あたしは殺すことを躊躇わないことにしました。ヒューバート様に下駄を預けて、反対する振りだけしていた自分を恥ずかしく思います。

ネリー、よく言った。

　自称「占い師」の一人が襲われたことはやや意外でしたが、色々と考える糸口になりそうです。
　人狼が何を思って、もしくはあたし達にどう思ってもらいたくて、セシリア様を襲ったのでしょうね？

　少し考えてまいります。
　御用がありましたらお呼びください。

俺も少し「これから」について考えたい。
自室に戻る。しばらくノックしないでくれ。

―――皿を引き下げに現れたネリーは、異国の唄、どこか物悲しいメロディを小さく口ずさんでいる―――

　命短し　恋せよ乙女
　紅き唇　褪せぬ間に
　赤き血潮の　冷えぬ間に
　明日の月日の　無ひものを

―――ネリーは皿とカップを積み上げて、カチャカチャ鳴らしながら去った―――

ちぃと考えていることがある。
前提として、人狼は信者よりは本物を襲いたかったと考えたと仮定するぜ。

ベンが人狼だったとした場合、ニーナとセシリアを比べた時セシリアは本物に見えたって訳だ。
逆にニーナが人狼だった場合、ベンとセシリアを比べた時同じくセシリアは本物に見えたって訳だ。

どっちがしっくり来るだろうかね？

今の俺たちは８人。
服毒の回数をまともに考えればあと３回。

このままニーナとベンに服毒させても、下手をすると俺、ケネス、ソフィー、オードリーさんが残されてそこから分の悪い賭けになる可能性が高いわけだ。

なら、今日はベンとニーナ、より狼であろうと考える方に服毒を行い、ネリーに狼の声を聞いて貰う事で勝機を増やすことができるかもしれねぇ。

皆はどっちが狼だと思うね？

――今の俺はニーナが人狼なんじゃないか、と疑っちまってる。
セシリアを殺害したという状況は、ニーナが人狼である方がしっくりくる気がしちまうんだ。

ベンが狼だったなら……セシリアじゃなくニーナを殺害したんじゃないか、そう考えはじめちまってる。

そこで、俺はベンとニーナに問いたい。

なぜ自分は殺害されなかったのだと思うね？

気にしないで。疑うのがクインジーのすべき事だよ。

あたしは、自分が餌になると思ってたの。そのあたしを敢えて残した理由。

まさに今、クインジーが言った「どっちがしっくりくるか」は、後者。当事者のあたしでも、そう思う。だからこそ、そのために自分が残されたんだと思ってる。

―――自嘲気味に「ふふ」と笑った―――

ついでに、何故自分が餌になると思っていたか。

見極めが済んでいない人間は、隠れ潜む狼にとって森。木を減らす訳にはいかない。見極め済みの者が増えることも同義ね。

一人でも眼候補が欠ければ信憑性は落ちる。ならば、一人餌にすればいい、そういうことでしょう？そしてあたしは目立ってた。流石にそこでベンジャミンの怪しさを狼は逆手に取って来るとは思わなかった。だから驚いたわ。

大した功績だよ。眼も潰して、毒も一つ消費させれる…ね。

さあ、ベンジャミンさんはなんて答えるかな？
あたし、少し楽しみだわ。うふふ。

ニーナの言いたいことはわかる。
……が、あえてそう思わせようとすることにどれほどの効果があるのか？
俺はそれを疑問視してる。

今夜はネリーが頼みの綱だが、かといって気楽にも決められない問題だ。
ベンもきちんと答弁を頼むぜ。

理詰めで考えるならベンとニーナが狼と信者である可能性も高い訳だしな。
己の力が真実というなら、それを出来るだけ伝えて欲しいぜ。

眼を潰す、うまくいけばあたしを殺せる。
あたしから見れば効果は大きいと思ったけど？
クインジーはそうは思わない？

　あらま。いい飲みっぷり。
　ケネスが感染したのかしら？

　ちょっとお邪魔してもいい、お二人さん。

ニーナ、効果は大きいと思うぜ。
だが、そう思いこまれなかった場合を考えればなかなか踏み込めないと思うんだよな。

思いこみ始めている俺が言うのもなんだが。

まぁ、俺たちはどうしても困った場合には、ベンとニーナを容赦なく服毒させ、最後のチャンスにかける方法もある。
勝機はどうしても薄くなっちまうがね。

　めがねのお嬢さんが「本物」の場合については、今クインジーが言った様なことを、昨日お髯の旦那様が言ってたわよね？
>>3:308

　あたしは、狼が、疑念を掻き立てるのに偽者でも食べるのは有りだと思う。
　それより、ちょっと考えたのは、なんで占われたケネスが襲われなかったのか、ということ。
　カミーラのときは襲われたのにね？

　ごめん、言葉足らず。
　議論をリードしてるヒューちゃんの前ふりがあって、そういう疑念を持ってくれるなら、狼としては文句ない。というわけ。

ケネスが感染？病原だったの？
やーだ。気を付けなくちゃね。

―――軽く笑うと、グラスを傾け―――

カミーラの襲われた理由とケネスの襲われなかった理由は違う様な気がするよ。眼の信用さえ落とせば、ケネスの正体はわからないままでしょう？信用を落とす方が先決と踏んだんじゃない？

おっと、ネリー、飲み過ぎるなよ。
寝てるところをガブリとやられちまうかもしれねぇぜ。

まぁ、疑念をあおるために、ってのはわかるんだが出来るだけ本物を食べるんが安定だと俺は思うんだよな。

で、ケネスが殺害されなかった理由か……。
１つの理由としてはケネスは人狼で自分を襲えなかった。
もう１つの理由としては疑惑を抱かれる人物が狭まりすぎになるだろう、ということじゃないかね。

俺はネリーに牙をむけてこないことを疑問に思っちまうがね。
単に慎重なだけかもしれないが。

まぁ、セシリアを襲撃したことで昨日ヒューが提唱した説の片方を消し、もう片方へと誤認させるっていう目論見はあり得ないこともないが……。

　占い師を減らすことは、その中の占い師の隠れ蓑が減る。あまりやりたくない手ではないかと思ったの。

　で、ケネス狼の場合。
　自称「占い師」が三人生存していたら、判定は割れるか、狼判定で揃えるしかない。
　どちらにしても今日ケネス処刑の線は濃厚、そうなると占い師の中に隠れる狼も、絶体絶命……

　だから、「占い師たち」の一人を食べちゃった。

　ベンちゃん狼の場合、仲間だから人間という。ニーナ、狂信者なのでとりあえず人間という。ニーナ狼の場合も、逆が成立。
　もっとも、何でセシリア？　という疑念は残るんだけど。

　あたしは、あたしかヒューが襲われると思ってたわよぅ。

　とは言え、今言った話。狼が本物を食べ損なっちゃったら、ケネスの判定は割れるわ、占い師は減っちゃうわの最悪手のような気がしてきた……。

ケネスが人狼なら、告発を受けた時点で服毒させられる羽目になるだろうから最悪手を恐れずに、っていうのも十分考えられるけどな。

さて、ケネスが本物で告発を受けない筈だったと仮定すると残りの服毒回数からいけば、眼候補は残してヒューを殺害という手もあり、そちらの方がより混乱しそうなんだがな、と俺は考えている訳だが。

　守護者が生きてることを懸念したのかも。
　あたし達にとっては儚い望みではあるけれど。
　

んー。ネリーとヒューバートさんが襲われなかったのは、「護り手」の抑制かと思ってたんだけど…。うーん…。

――ヒューバートは酒の匂いを漂わせながら応接間に入ってきた――

こんばんは。皆さんお揃いですな。
独断で無実の「人間」を二人毒殺し、おめおめと私が生きているのが申し訳なくなって参りますよ。

人狼が護衛できる人間が生きている事を懸念すりゃ、ネリーは襲われないだろうとは思う。

が、ヒューはどうかね？
これに関してはヒューには悪いが微妙だと思うぜ。
ヒューが倒れてもネリーが代替役をこなすことができるわけで、言っては悪いがヒューを護衛される事は低いと考えるぜ。

―――ニーナにつつかれて―――
　そうね、ついさっき、ずいぶん真面目な顔で決意を語ってたような気もするんだけど。

　様付けしなくてすむ人だけだと、どうも肩の力が抜けちゃうのよね。失礼。

―――あぐらをかいて、ぐい、とグラスを干す―――

―――くすくす笑いながら―――

ヒューバート「様」がおいでになったわよーっ！
ささ、どうぞどうぞ。

―――グラスに酒を注ぐ―――

―――ヒューバートを見て―――

　あ、やば。

―――そそくさと立ち上がり、スカートを直した―――

　ヒューバート様も、眠れなかったのですか？

.oO（ちぇ、いつものネリーに戻ってるや）

――ニーナからグラスを受け取ると一気に呷った――

ネリー、様付けは要りませんよ。さりとて、ちゃん付けで呼ばれるのはいささか面映ゆいものがありますけれどね。

　クインジーさん、それはどうでしょうね。
　お髯のヒューちゃん……そつなくこなすヒューバート様と、終わったあとで真実がわかるだけの霊媒、どちらが大事かわかったもんじゃない、と守護者が思っている、と狼が思えば。
　
　私たちがネリーとベンちゃんをみて、ああでもないこうでもないと言っているのと同じように悩み、先送りにしたかも。

――少し真面目な面持ちになり――
昨日挙げた仮説ですが、実のところ、セシリアが本物の「目」であったときに、ニーナとベンの正体は逆の可能性が高いのでないかと考えておりました。しかし、ベンを狼ではないと仮定しておく方が、ベンを護りたい方にとっては都合が良いかと思い、あの様に申し上げた次第ですよ。

今私が生かされているのは狼にとって都合が良いからですな（苦笑）
見極めていない者を処刑して狼だと解れば残りの方々は皆人間であることが間違いないのですから、今や、と言うか昨日から最も重要な力を持っているのはネリーであると考えておりますよ。

　んー、ニーナ。
　いい感じで酔いが回ってきたところで一つ聞いておきたいんだけど。いい？

ん？どうぞどうぞ。

　あんた、人狼？

　……んもう、笑って「違うよ」って言ったら信じようと思ってたのに。

　まーじめに考えちゃってるんだから、可愛いわよねぇ。

こんな可憐なナースが人狼なわけないでしょ。
可憐で過激なメイドさん？

　過激？
　聞きなれない褒め言葉ね……。

　そっかそっか、ニーナは違ったか……

…そんなに獣臭いかしら？

………寝てる…。

――二人のやり取りを微笑ましく眺めながら、グラスに新たに酒を注いだ――
ケネスがもし人狼だとしたら「目」を襲ったはいかにもギャンブルではありますが、追いつめられた状態には違いないですから、ありえない、とは申せますまい。ただ、その場合は、より「本物の『目』」を襲う必要がございますな。

―――寄りかかったネリーの頭を撫でて―――

うーん。あたしの眼にはケネスは人間として映りましたから…。どうしても、疑いをこちらとケネスに向けたくてっていう風にしか見えないのよね…。あたしとケネスが人狼だなんて、ちょっと出来すぎだと思いません？

―――言い終わるとにっこり笑ってグラスをまた干した―――

人狼と信徒とが互いに気付かず相手を信用させようとしている様にも映りましたな。それも出来過ぎではございますが。いや、失礼な事を申しましたな。私もずいぶんと酔っている様です。

さて、私も今日は休ませて頂きましょうか。
「目」を名乗るどちらかが人狼、ケネスも含めて見極められていない四人の中に人狼が一匹。もはや「目」を信じ切れない事を考えますと不安と後悔に苛まれますな。

では、おやすみなさい、皆さん。
――ヒューバートは皆に軽く会釈して自室へと戻っていった――

　ああそうそう。

わっ。

　おひげのヒューちゃん。
　わかってるとは思うけど、この先多数決はダメよ。

　皆で８人。狼は二匹。もし生きていれば狂信者は、少なくとも誰が狼か一匹分は知っている。１対４をイーブンにするだけの票を、敵が握ってる。
　みんなの意見を聞くのはいいけど、最終的にはあなたが独断で決めるべきよ。　違う？

　あら、いっちゃった。

ちょっと遅かったわね。

　きちんとお返事できたらご褒美上げようかと思ったのに、欲のない子よねぇ。

じゃあ代返。
「はーい！」

って、寝言が。おひげさんもなかなかやるわね。

　……いびきでで返事されちゃった。

　んじゃニーナにご褒美。いい子いい子。

きゃー！

　ふわ……ねよ。頭痛い……

―――ネリーの素早さに唖然としつつ、笑って―――

…あはは。おやすみ、ネリー。

―――ネリーに寄りかかられたまま眠りについた―――

――ケネスは２階から降りてきた――
。oO(うん。ちょっと寝たら体調かなりマシになった。
風呂から上がりたてで体冷やすなんて風邪の原因の典型じゃねぇか。俺は阿呆かぶつぶつ)

なっ！？なんじゃこりゃああああああ
――広間は、阿鼻叫喚の地獄だった。というのは言いすぎ。ヒューバートが優雅な姿勢を崩さず完璧な睡眠を取っている脇でニーナとネリーはしどけない姿も露に絡み合って眠りこけている、しかもニーナの頬にくっきりキスマーク――

。oO(ま、起きるまでこのソファに座ってじっくり眺めておくか。起き掛けの大混乱は更に目の保養になりそうだ。うひ）

　……頭痛い……

おはようネリー、聞きたい事は色々あるがまず朝の珈琲を頼む。

。oO(ネリーが先に起きたか、クソッ！)

クソッ！あの駄目メイドめ！
――ケネス、インスタントで我慢する。――

困ったなぁ……少し寒気がしてきた
昨日雨に濡れたからかしら

――少し熱っぽいのか赤い顔をしてベットから起きられないで居る

おはようございます・・・
昨夜は取り乱して、醜態を晒してしまいましたわ・・・
情けないですわね・・・
今は自分のしてしまったことを悔いるより、しなければならない事がありますわね。
とりあえず、きちんと考えるためにも少し、何かいただかないといけませんわ。
ネリー、ネリー、紅茶をおねがい！

聞こえないのかしら？
仕方ないわ、自分で用意しましょう
――オードリーは自分でティーポットを用意し、優雅にお茶を楽しんでいる――

今考えなければいけない事は、ケネスのことでしょうね。ケネスがなぜ襲われなかったか。彼が人狼だったから？そう思うわせるため？どちらかしかないわね。「目」を減らしてまでするほど重要なのはどちらかしら？わたくしは、ネリー、ヒューバート、見極められた者の中から、襲われると考えてたわ。ネリーは守られてると考え、どちらかになるとは考えてたわ。
でも、襲われたのはセシリア・・・。

セシリアが襲われる事で、ケネスは、判定不能・・・。隠れ蓑は減らなかった。そして、「目」の判定も曖昧なものでしかなくなってしまった。
ヒューバートを襲うより、狼にとって有利な状況ね。
どちらとでも、取れてしまうのね・・・。
ニーナとベンジャミンのこともそうだわね。
どちらを信じるか、ただそれだけのことなのかしら・・・

おはようございます。
本日は、残された「目」のいずれかに毒杯を差し出さねばなりません。本日、狼を屠る事ができたなら、見極められていない方々の中に潜む人狼を探し出す時間を長くとれる訳ですしな。
皆様のお考えをお聞かせ下されば幸いです。

ケネスを襲わなかった事を重視するのか「目」を襲った事を重視するのかで見えてくる世界は随分異なるかと思います。ありえる可能性を考えても混乱するばかりでしょうから、どのような可能性をどのくらい重視するかの方が重要かと存じます。

もしケネスが人狼だとしたら、皆様は「目」のどちらが人狼でどちらが信徒であるとお考えでしょうか。またその時に人狼はどの様な思考の末にセシリアを襲うことになったとお考えでしょうか。

余談ではございますが、ケネスを見て人間だと解ったニーナも、そのニーナから人であると見極められたケネスも、ずいぶん素っ気ない雰囲気でしたな。
尤も、私がそうであった様に、リックを処刑したことで陰鬱な気持ちであったとは思いますけれど。

.oO（どうしてこういうタイミングで目が覚めるのかしら…）

ヒューの言うとおり、ケネスとニーナ、変に勘ぐる訳じゃないが妙な素っ気なさを感じちまった。
ケネスからすりゃニーナの真偽は確かじゃねぇから仕方がないのかもしれないが……ニーナからすればケネスの真偽が晴れた訳だ。
もうちっと反応があっても、という気はしたんだよな。

―――片づけの手を止めると―――

素っ気なさ、ねえ………。

「嗚呼！ケネス！あなたが人間で…よかった」と絶叫して組み付いて、キスでもすればあなた方は納得したの？そう主張したら信じられた？セシリアが襲われた事がわかった時点で、あたしの結果が紙より軽くなったわ。何故そうなったのか。リックの結果のこと。黙り込んで考えてしまったのはそんなにおかしな事かしら？

ケネスが人間で…あたしは心底安心したわ。今こう言っても信用出来ないのかもしれないわね。…なんだかあたしは喋らない方がいいのかしら。喋れば喋るだけみんなに嫌な思いをさせてしまいそうね。

疑われるのは構わない。でも、答えない方が良いならそう言ってね。

ニーナからみてケネスが人間である事の安堵は、私達に納得させ信じさせる類の事ではないかと存じますが…
ともあれ、私はその事でニーナを疑いはいたしませんよ。

ええ。
あくまでも「素っ気ない」という疑問点についてのお話ですから…。

――すこし寂しげに微笑んで――
いままでわたくしは、自分が毒杯を飲むことになってもいいと思ってましたの・・・。亡き夫と娘の所に行くだけの事ですから。
ニーナも、共に生きて行きたいと思える方が見つかったようですしね
でも、今わたくしが毒杯を飲むことは、狼にとって杯が回ることを遅くすること。それでは今まで、犠牲にしてしまった命に対して申し訳が立ちませんものね・・・
わたくしは、ケネスが襲われなかった事を重視しますわ。襲えなかったと考えますわ。「目」を減らしてでも判定を曖昧にしたかった。

――部屋で１人……

見える者が２人…
なぜ、セシリア？

全員に襲撃される可能性があるとして
ベンジャミンは、疑われすぎているから、襲う価値が無かった
ニーナは、あまりにも信じられていて
護る者が護ってる可能性を恐れた

そして、あまり話をしないで
必要な情報を残さないミステリアスなセシリアが襲われた……

人狼にも判断が着きかねた、そう思うのが一番自然ではあるのかなぁ？

でも、ケネスを疑うと「目」が信者と狼って事になりますわね。ケネスは「目」から、毒杯を進めようとしてましたわ。あの時あのまま話が進めばベンジャミンが飲んでいた可能性が高かったですわね・・・

では、なぜ「見える者」を狙ったの？
判定を曖昧にするため……よね、きっと
既に、ベンジャミンとニーなの占いは信用なら無いものになってしまってる……

その為に、見える者に化けている仲間を見捨てる形になる…

見捨てる？本当に？

――曖昧に微笑んで――
もうすこし考えさせていただくわ。
このまま考えを進めるのが怖くなりましたわ・・・・

苦し紛れに見える者に成りすましたベンジャミンと考える。

話しかけても、連絡を取ろうとしても返事の無い、相棒に既に愛想を尽かしていた、隠れているほうの人狼が、我が身の安全のみを図って、見捨てるという方向で動き出したのかしら？
ありえない話では無いわ……

安全圏に居るニーナが人狼と考える。

今日、見える者に杯は、ありえる話
どちらかが人狼である事は、既に事実なのだし…
昨日までの状況では、圧倒的にベンジャミン不利だわ。
一日遅らせることが出来るし、明日の見えた事実の発表をすることが出来るのはニーナ１人…
信用が落ちたとは言え、既にあたし達には見分けることが不可能
残り一本の毒を……もう一匹の人狼が飲まないで済ませる事は可能なのかもしれない…

さぁ、ソフィー　どっちを信じる？
あなたの中での決断は？

――自問自答を繰り返している

.。o0（ニーナが狼なの？ケネスが人であるなら、ケネスを襲い、「目」の判定結果を出さ無くてよくすればいいだけ・・・）
――考えを振り払うように、頭を振っている――

―――オードリーに目を向けると、悲しそうに微笑み―――

.oO（この状況では、無理もないよね…。あたしが何か言えば、それがふわふわと宙に舞うだけ。中身の何もない紙袋みたい。）

―――一礼して裏口へ出て、煙草に火をつけた―――

むしゃくしゃするからって煙草を吸ってると、成長が止まっちまうぜ、ニーナ。

あとは、ニーナとベンを本物として考えれば三択の問題も残されてるぜ。

ニーナとベン、二人は、俺とソフィーとオードリーさん、誰を偽物と見るね？

あと、ニーナに素っ気なさってのは単にそう感じただけの事でそれを根拠にどうこう言う気はないぜ。
ただ、ヒューが同じような事を思ったようなんで口にしてみただけだ。
こういうのは主観だからな。

―――クインジーの声を聞き応接間に戻り、自分の躰をまじまじと見つめて―――

成長ねえ…。頑張ってもこんなもんじゃなーい？

三択は、正直悩むよ。パッと考えたら、クインジー、貴方かしら。あたしが人狼でしっくりくるパターンを誘導した様に見えるからね。でも、それだとちょっとあからさますぎるよねえ…。人狼がそんなに目立つ事、するかしら。

素っ気なさについては気にしてないよ。
誰の心の中もわからないもの。
やっぱり孤独よ。人って。

ああ、看護婦が掌サイズで持ち運べたら便利だねぇ。

用心棒の持ち運び薬箱…ってね。

そういえば、もう、見極めはすることも捨てるのかな？
クインジーはもし見極めるなら誰を選ぶ？

もし誰も信じないならあたしは勝手に選んじゃうけど…。
って、死ぬかも知れないのよね。

―――そうだった、そうだった。と呟いてコーヒーを啜った―――

まぁ、実は俺たちが掌の中の小鳥みたいなものなのかもしれないがな。じわりじわりと押しつぶされていく。
……こうして人狼の掌の上で踊らされるのはどうも癪に触るぜ。

――ニーナは俺を見たいって訳だな。
眼が欠けちまった以上、俺は告発されてもされなくてもあまり意味を見いだせない訳だが。
もしされて偽物がわかっても時間は巻き戻りやしねぇ。
されなくても信用もできねぇしな。

さて、最善はネリーが明日服毒した眼を狼だと告げてくれることだろうと相変わらず考えているぜ。
楽観的に考えれば本物かもしれないベンかニーナもまだ視る機会を得られる訳だしな。

で、ベンの答弁に期待してるんだが……。

じわりじわり…ってとこがね。人狼は悪趣味だよ。
クインジーには掌を踏みつぶして歩いて行って欲しいな。

ニーナ、もしだ。
ベンが服毒したあとネリーがベンは人間だったと告発したらどうするね？

…？面白い可能性ね。もしそうなったらとりあえず笑っちゃうかもしれないわ。

もしそれが起こりえたとしたら、あたしは人狼ね。そうでなければ、セシリアが信者で、ベンジャミンさんが只の人間で…護られたい、死ぬのが嫌だと名乗りをあげたか？ありえないわね。

わかった。
ニーナからはその可能性が０だと思ったからあえて問う事をしてみた。
試すような真似をしてすまねぇな。

いいのよ。それに答えるのもあたしの仕事のうちだって思ってるもの。気にしないで。

――相変わらず部屋の中、なにやら荷物から出している

そう言えば、お兄ちゃんのおばちゃんに預かった手紙と形見のこの袋……どうしよう？
事件が解決したら、お兄ちゃんに手渡そう
おばちゃん、本当に心配してたよって

――そう言うと、机の引き出しにしまった

――隣のリックの部屋から人が出てくる気配を感じて

何をなさってるんですか？ヒューバートさん？
それは……リックのロザリオ？
まさか、リックのお母様の所へ？

やめてくださいヒューバートさん、確かにあなたは人間である証明はもらってる
でも、お母様からすれば……
人狼と……大差ないと…思われます…

お願い、解決してから、今は危険だから…

――広間のソファでケネスはくつろいでいる――
。oO(「目」がこっちを向くから死を覚悟してはいたが、生き残ったら生き残ったで今度は疑いの目がこっちを向くか。洒落になんねぇなぁ)

――戸口に座り込んで

けじめ……
確かにそうなんだろうけど…

。oO(俺が人狼と疑う材料は何だ？襲われなかったから。真偽の判定が宙に浮いたから。こんなもんか。対抗する材料は？ベンが人狼の場合は俺が人狼ではありえない。俺は強力にベンの処刑を訴えてるし、これからもそれは変わらないからな。俺が人狼の場合はニーナが人狼か。ニーナが人狼でベンが目の場合は見極め結果が変わってくる、前提条件と矛盾する。ニーナが人狼でベンが狂人なら矛盾しない、疑われてるケースはこっちだな。)

。oO(上のケースを否定する強い材料が欲しい。もし、俺の要求が通ってベンが処刑されるとニーナが人狼だとばれる、人狼ならこんなことをする筈が無い。だから俺は人狼ではない。少し弱いか？)

。oO(ベンが処刑されそうになって慌てて名乗った信者なのならば、本物の「目」であるセシリアが速攻で名乗り出るのはおかしい。役を貰ったならば他の者よりも方針に敏感になるはず。むしろ名乗りを待ち構えているのは信者だ。ベンが信者でなければ前提条件に矛盾が生じる。よって俺は人狼ではない。これは少し強材料かな？）

おや、ネリーおはよう。

　何か聞き捨てならない言葉が聞こえてきたような気がします。
　奥様。自ら毒をあおるって。ニーナが共に生きて行く人を見つけたって。どう言うことでしょうか。

　その場合、あたしはケネスさんを旦那様と呼ぶことになるのでしょうか。千歩譲ってニーナを奥様と呼ぶのはいいですが。他の全てには目を瞑っても酔っ払いはごめんです。酒は悪です。昨日思い知りました。
　そんな事になったらお暇を頂きます。むしろケネスさんを怪しいと叫ぶ声に力がこもるかも知れません。

　……ですので、そのようなことは仰らないで下さい。折角ある毒ですから、狼をぶち殺すのに遣いましょう。

　おはようございます、ケネスさん。

　コーヒーにします？　貝類のスープが二日酔いに効くと聞いたので、無性にそれを作りたい気分ですが。

ネリーに任せる。貝のスープとやらを頼むぜ。

―――ネリーは台所から声を張り上げた―ー―

　考えたんですが。いくつか他の方の意見を取り入れ重複してますが、ご容赦を。
　確実なのは「目」の中から襲撃先を選んだ時点で、「目」を騙る狼は事実上切り捨てられたということ。
　最悪の場合、自称「目」の三人全員に配らなくてはいけなかった薬瓶が、一服減らせるわけですね。
　ここまでは皆さん御納得いただけるのではないかと思います、
　さて、その意図は何か？

　あたし達が「目を順番に処刑」を選択した場合、どうせ真っ先に殺される人が狼なので、切捨てにかかった。
　もしあたしが生きていれば、狼が死んだ時点で「目」は処刑されなくなりますから、さっき言った「薬瓶の数に余裕を持たせてしまう」のもこの場合デメリットではないのです。
　ケネスさんも色濃く疑われる状態で、未判定者は残り三人、そもそも「判定」自体の信憑性がかなり低くなり、逃げ切りを図るには有利。
　この場合、ベンジャミンさんが狼、ニーナは本物か狂信者、でしょうか。

　もう一つは、ケネスさんが狼なので、何が何でもごまかしたかった。
　この場合があたし達には一番楽ですが、そう都合よくはないでしょうね。この場合、どちらが狼もありえますが、後述する理由でおそらくニーナ、片方は必ず狂信者。セシリア様が本物だった、と。

　以上、二つの場合において疑問になるのは、何故セシリア様が襲われたのか、ということ。
　言葉の端々から、皆がニーナを信じている、もしくはそう信じたい様でした。狼もそうなら、セシリア様よりニーナを狙いたかったでしょう。
　ここで更に二つの可能性が。

　あたしも、ヒューバート様も襲われてはいません。狼は守護者が生き残っているのを危惧しているのは明らかです。つまり、本物らしいニーナが守られている、事をも懸念したのではないでしょうか。
　ずいぶん心理的に追い詰められた、もしくは非常に慎重な考え方をする狼ですが。

　そして、もちろん、ニーナが狼なので、ベンジャミンさんより明らかに美味しそうなセシリア様を食べた可能性もあります。が、彼女が狼の場合、取りうる選択肢は他にもあったと思うのですよね。ですが、ケネスさん狼の場合は、これしかなかったかも。

　……さて、できました。

まて、ネリー。一体なんて貝をいれた・・・

　海草でだしをとり、大豆を発酵させて作ったペーストを溶いた物です。具はハマグリです。
　よろしければ、どうぞ。

――ケネスはおそるおそる一匙啜った――
・・・うまいな。これ旨いぞ！？

　当人を目の前にして言ってしまいますが。
　結論としてはニーナとケネスさんがセットで狼、と言う場合もないではないと思います。

　ベンジャミンさんと、ケネスさん含む判定待ちの方々、という可能性のほうが濃い、とは思っていますが。

　お口に合いましたようで。

…もうどう言われても驚かないわよ？
目の前で言われた方がずっと清々しい。

…スープ、飲んでみようかなぁ…。

エスニックは8割ゲテモノだが、こいつは実に旨い。
味もゴテゴテしてないさっぱり味だし、それでいて旨みがある・・・なんていうんだ？こういうの。

　どうぞ召し上がれ。
　多分明日は、あたし料理できないでしょうしね。

　味噌汁……レシピは簡単ですよ。肝心のペースト……味噌を入手するのがベンジャミンさんから買うしかないんですけれどね。

…………縁起でもないこと言わないでよ。
あたしだっていつまで食べれるかわかんないわ。

――スープを手に取り――

さっぱりしてるの…？匂い、すごいけど…。

怖いなら俺が口移しで飲ませてやろうか？
――ケネス、意味ありげにニヤリと笑う――

…ケネス。そういう事思いつくのは早いわね…？

――顔が赤くなりそうなのでそっぽを向いた――

（具、ドクハマグリでもよかったかも）

クインジー！ちょっとこっちこい。
このスープ匂いはすごいが旨いぞ！

なぬ？

が、俺はどうも匂いがきついのは駄目なんだ。
まぁ、鼻でも摘みながら飲むとするかね。

いてぇ！ねーりーーー
――ケネス、ネリーとの間合いをジリジリ詰める――

.oO(…やっぱケネスは只の女好きね。見限るか？)

ぎくっ
――ケネスいいこになる。なった――

　縁起の悪いことのついでに、遺言みたいなものを。

　クインジーさんは薬瓶と占いから遠ざけていいんじゃないかしら。
　あたしは彼が人間ということに決めました。
　彼を殺して、その後隠れた狼を探すのはずいぶん骨でしょうしね。
　もし彼が善良な無辜の……そういやお尋ね者だっけ……村人を装う狼だ、との疑念が拭えない場合でも、最後の最後までいろいろお喋りしてもらったほうがいいと思うわ。

　いいこのケネス君、禁酒できる？

――入り口の陰に座り込んでいたがぽつりと…

なんか、遺言だとか、謝りに行くとか……
縁起が悪い話しばっかりね（苦笑）

―――どっかと椅子に腰をおろし、スープ皿から直接味噌汁を飲みながら―――

　ずずず……他の人については、正直なんとも判断しがたいの。
　明日からは奥様とクインジーさんの妹さんを、注意してみていくしかないでしょうね。

あぁ〜あ、疲れちゃった
ネリーごめん、ここでドア開けて吸うから
灰皿ちょうだい

ソフィー、ヒューの旦那が見あたらねぇがどした？

ん、賑わしくなってきたな。

ヒューバートさん、リックのお母様にロザリオ返しに行くって
さっき、出ていったわ

――ドアを指さしてぼんやりと

.oO(ソフィー、禁煙はどうなったのかな…？)

ん？ネリー
ここで、本社に狼煙を上げて応援をたのめって？
あら、「のろし」（苦笑）狼の煙って書くのねそう言えば……

………故郷に帰りたい

――突発的に泣き出した

――ケネスはクインジーを肘でドついた。慰めてやれ――

あ、ごめんね
なんか雰囲気壊しちゃったね

お部屋………戻る　　ね

――「やっぱり、あたしはよそ者」とつぶやきつつ部屋に戻った。

.oO(クインジーのバカ………)

ふん。
俺は女は苦手なんだ。

（危険な目にはあわせられねぇしな……）

人を想って慰めるのも男の強さよ？

。oO（クインジー、この一件が終わったら世界の女性を代表して吊るし上げてやる…)
――ケネスは鞄の中の荒縄をギュっと握り締めた――

（その世界の女性、とやらに、あたしは数に入れないでくださいね？）

。oO（女性を代表…？しかも荒縄を鞄に常備してるのって…？）

ただ、過去の資料からソフィーの兄さんとやらの事は調べてみたぜ。

生きるためだか何だかしらねぇが、暗殺家業に身を落として身過ぎの為に盗賊のまねごともやってたみたいだな。
要するに生きようとしているうちにすっかり泥まみれになっちまった、よくある話って奴だ。

なんで、関わり合いにならない方がいいぜ。
泥沼に足をつっこめば、あんたまで汚れちまうだろうよ。

ふん。
俺には俺の生き方があるのさ。

……昔な、投獄されて、傷口に蛆がわくまで放置されたこともある。岩肌からしみ出してくる泥水を必死で舐めて乾きをしのいだもんさ。

女が傍にいて同じ目にあわされるくれぇなら、傍にいねぇほうがいくらかマシなのさ。

なぁ、クインジー。
そいつはもう、足洗ってどこかの高級サロンの用心棒してんだろ？過去にさっぱりケリつけたならもうちょい人に気を許してもよくないもんかね。

　クインジー、矛盾してますよぅ？
　どうせここからしばらくでられやしないんだから、投獄はもうされてるの。
　刑も、もう執行されてるといえるかもね？

　今は真っ当な稼業をやってるんでしょうに。
面倒ごとから逃げてるだけに見えますよ。あんな可愛い面倒事なんてそんなにないでしょう？

　大事に思うんなら、あなたが隠し持っているものをわけてあげれば？　優しい言葉とか。持ってなくてもすぐ作れるものだしね？

ネリー、大丈夫よ、自分から毒杯飲もうとは、もう考えませんわ。今までの犠牲を無駄には出来ませんもの
。　食事もいただきますわ、人狼を滅ぼすまで、がんばらないといけませんものね

……サロンの用心棒か、そんな話も聞いたことがあるな。
だが、そいつの過去はいくら拭ってもきえやしねぇ。

そんでもって、一つの場所にとどまるかどうかすらわからねぇのさ。
ふらっといなくなっちまうのがそいつの気質なんだとよ。

　明日死ぬかもしれない人に、嘘でも言葉一つかけてやれないのが、その人の流儀なの？　がっかりね。

えっと、マダム。
ここに首輪と鎖がある。これをクインジーにつけて門柱につないどいてくれ。
――ケネスは鞄から首輪と鎖を取り出してオードリーに渡した――

ネリー、背負う物を得れば人は豊かになる。
だが、それを失う危険は常につきまとう。失っちまったら取り返しがつかねぇ。

何も背負わなけりゃ、自由だ。ただ、自由の代わりに何もねぇ。

どちらも等しく辛いもんさ。

それに、嘘の言葉は好かねぇ。死ぬかもしれないからこそ、気休めの言葉なんざ、価値を持たねぇさ。
全部終わって、機会があればそいつも何か言うだろうよ。

　はい奥様、頑張りましょう。
　何とかなると、信じましょう。

。oO（だからなんで首輪とか鎖が鞄から出てくるの…？）

。oO(ニーナには、まだ早いかな？)

……っと、だいたいそういうネリーには好いた男はいないのかい？

　残念賞。あたしはニーナ一筋なのよ。
　……信じる？

番犬はいりませんのよ？
腕の立つ用心棒は雇い続けますわ
無理にでも、安住の地にしてしまいましょうネ

ネリー………嘘だ…。
だったらもっと優しいはずよおぉぉ！

おいおい、ニーナ、優しさだけが愛じゃないぜ？

愛情にもいろんな形がありますものね・・・・
ニーナもそのうちわかるでしょうｗ

　これ以上ないというくらい優しいつもりなんですが。
　ニンジンもピーマンも出さないでしょう？

変なことに目覚められても困るが・・・