人狼審問

[口を挟むマミィの言葉をぼんやりと聞き流しつつ]

…狼の精霊に憑かれたものを助ける術があるのなら、処刑なんてしなくて済むのに。法王庁にはエクソシズムなんて秘術があるとかないとか言うお話ですわ
憲兵隊が処刑を推しているということは、その術がないか、する気がないかのどちらかなのでしょうね…

え、なあにマミィ？
大丈夫よ、つい最近失敗したばかりじゃない。今度はちゃんと豆を入れすぎないようにするわ

ほら、今日のコーヒーはさらさらしてる

[しばらく黙っていたが、やがて深々と息を吐き]

やっぱ、そうだよな･･･。でないと


俺がここにいる意味が無い。


[顔を上げ、はっきりと]


俺が、「魂を視る」･･･「死者の気配を感じ取る」者、だ。

あぁ、ハーヴェイさん…こんばんは…
あなたも、こんな話は馬鹿げてるって思いませんか？

[コーヒーを淹れようとするステラに、口元を引きつらせ]

い、いや…今は大事な話の最中だ…
ほら、お前も座って話聞け？
コーヒーはマミィに任せて、な？

さあさあ！
確かに大事なお話ではありますが、ずっと考えていても息が詰まりますわ。皆さん一服いたしましょう？

ゴードンさんも言うとおり、失敗を教訓に豆は控えめにしましたから大丈夫ですわよ。
濃すぎるコーヒーは寝不足の元ですしね

あら、ハーヴェイ様ごきげんよう

え？ギルバートさん？
今なんと？

[驚いたように振り返った]

[ケネスの反対を押し切ってコーヒーを配っているところに、ギルバートの言葉を聞く]

ギル…

[暫し沈黙し…溜息をひとつ]

[顔を上げ、ハーヴェイに一礼すると、カップを持って戻ってきたステラに目を瞬かせ…ギルバートの方に視線を向けた]

…ギルバート、さんが…

[それとも、また…月に狂わされた者なのか…？
他に名乗り出る者はいるのだろうか、と、辺りの声に耳を傾けている]

［ステラから珈琲を受け取り］
ありがとう、ステラさん。

［ギルバートの方に向き直って］
なるほどね……
そういった力を持った人がいるとはあったけれど……
それなら昨日の事も得心がいくな。

僕はギルバートさんの言う事を信じるよ。

[ギルバートの言葉にそちらを向き]

…それは聞き捨てなりませぬな…
死者から真実を見極められるのが二人は居りますまい。

旦那様の手紙に拠れば…

[厳しくギルバートを見据えた]

…ゴードンさんも…死者から見る者、と言うことですか…？

[ゴードンの言葉に軽く視線を向け…ステラからカップを受けとると頭を下げる。
口に含んで…目を瞬かせた。
…やっぱり、月に狂わされていても、ステラなんだな、と]

[ギルの言葉に怪訝な視線を向け]

なんだ…つまりそれが、調べられることを拒んだ理由か…？
だったら初めから…

[言いかけたところで、ゴードンの言葉が聞こえ]

…は？

なんか、またおかしな事になってねぇか…？

……ゴードン爺も、ギルバートさんと同じく、死者を見極めるって言うのかい。

［溜息をつき］
さっきの言葉は取り消すよ。どちらが本当の事を言っているのか分からない以上、ギルバートさんを信じる訳にはいかないな。

[話を聞きながら、皆に一礼して…話が進むにつれ表情は硬くなって]

憲兵隊がそんな事を…？
一日に一人引き渡して…処刑する、と？

それを僕たちで決めろって？

[不安げに縋るロッテを慰めるように抱き締めて]

…大丈夫、ロッテを渡したりしない…

[そう呟き…聞こえた言葉に声の主の顔を見る]

…ギルバート…君が？
だから昨日見られる事を拒んだのかい…？

[ギルバートの言葉にため息をついた]
そんなことだろうと思いましたの。

でもそうすると‥‥

[ニーナの言葉に頷き]

…その通りです。
はっきりと人ならぬものが誰かの見極めが付くまでは、表に出ることは憚ろうと…思っては居りましたが。

[ゴードンの言葉に]
え、何ていいましたの。
ゴードン？

[ヘンリエッタを振り向き]

…私が、死者を視る者。
そう、申し上げました。

[そう言った所でゴードンの声が耳に届く]

え…？待って、まさか…ゴードンさんまで？

…そう、ですか…

[ゴードンの返答に小さく頷き…]

…月に狂わされた者が二人…

[もう、この場で見えている…小さく呟くと、極々薄い珈琲で喉を潤す]

[ギルバートとゴードンの顔を交互に見て]

また…どっちかが偽物って事に…なんのか…？

[ハーヴの腕の中で]

にぃさま？4名の…力ある者がいるって事ですの？
それって…この中に、一名は。
そんな！！

[コーヒーを口にして表情を変えるニーナを不思議に思っていたところにゴードンの言葉を聞き]

…ゴードンさんまで…

やめてほしいわ…どうして、身近に感じている人ばかり…

[ゴードンの言葉に子どものような笑みを浮かべ]

おやっさんか･･･ありがとな。わざわざ出てきてくれて。
これで、たぶん･･･隠れている「宿す者」は１人、だ。

[ヘンリエッタの呟きとステラの言葉に]

…確かに…
余り信じたくない状況ですが…

[ギルバートの方を見]

そしてこの４人の中に一人…ということになりますな。

［一口だけ飲んで複雑な表情でカップを置き］
……ステラさん……ありがとう、ごちそうさま。


事態は分かりやすくはなったようだね。
それは有り難い話だ。

…それは、その通りよね…
他の皆さんにとっても…４人のうちに信用できるものが２人、できないものが２人…わかりやすくはあるかしら…

けど…複雑だわ…

[すっくと立ち上がり、大きく伸びをする]

よし、すっきりした。
これ言わなきゃと思って、皆が集まるのを待ってたんだ。

悪いが、流石の俺も気疲れしたみたいだ。
今夜はもう寝させてもらうぜ。

あ、ステラ。というわけでコーヒーは遠慮しとく。

[片手を挙げて合図すると、食堂を*出て行った。*]

[ゆっくり指を折り]

霊を宿してるって奴は２人で、それを見破る力があるって奴が、違う力で２人…
で、どういうワケか、惑わされちまった奴が、１人…

力を持ってるって奴らの中に、１人、持ってないって奴らの中に、１人…宿す者がいる、筈なんだよな…

お休み……ギル

…どうして心底ホッとしたような顔でコーヒーカップをさげるのかしら…
不味いって決め付けてるんだわ！　失礼しちゃう！！

[ああもう、と首を振った]

ラッセルお兄さま、お兄さまは昨日見られたくないと言ったギルバートさまの事に、こだわってらしたわよね。
お兄さまはわたしの感じた可能性を考えませんでしたの？

[ラッセルのコーヒーが全然減っていないことに気づき]

…もしかして、私またやっちゃったかしら…？

[ギルのコーヒーを手にとり、ニーナに確かめるような視線を送る…]

[皆の話を聞いて溜息を吐き]

やはりそう都合良くは行かない、か…

[ケネスの声に頷いて]

そうだ、この四人の中に確実に一人居る筈…｢宿す者｣が。
でも、それをどうやって見極める？

[ふと、視線を感じ、辺りを見回すと…ステラの視線とぶつかる。
その視線は何かを訴えていて…]

…

[…とりあえず、微かに珈琲の香りがする湯と考えれば結構飲める、とカップを傾け口にした]

どうやって…

そいつは、俺が聞きたいっすよ…

[首を強く左右に振った]

［エッタに微笑み］
見られたくない理由は、僕もいくつか考えたよ。
そうして、その上で見極めてもらうだけの価値も理由もあると思ったんだ。

ギルバートさんの言った理由に疑問を覚えた、って言う、同じところから出発して、僕とエッタは違うところに辿り着いているようだね。

[ニーナが普通にカップを傾けていることにホッとして]

やっぱりギルの思い込みじゃない

[余ったコーヒーをゆっくり口に含み…眉をひそめた]

[腕の中、ロッテを抱き締めたままで]

４人の中に一人、そして残る８人に一人…
問題なのは、この８人の中からどうやって｢宿す者｣を見つけるか…
見破る力は当てにして良いのか…当てになるのか？
二人のうちどちらかが｢宿す者｣だとしたら…信じられるのか？結果を…

[ラッセルに微笑んだ]
そのようですわね。

もう一つ。ラッセルお兄さまは見たい人としてナサニエルお兄さまという声が多いと言ってらっしゃいましたわ。数えていらした？

[ハーヴェイとケネスのやり取りに、一つ溜息を吐き]

いずれ…この4人の見たが食い違うときが来る…それを待つか。
その前に我等4人の話から…誰かを偽者と断ずるか。
皆様の判断に委ねるしかありませんな…我等はその力に従って、結果を述べ…それを信じて頂く他は無い。

[それとも、我等が宿す者に狙われ…絞り込まれていくか…、と小さく呟いた]

［自室、ベッドの上。とうてい眠れるはずもなく、まんじりともせず時間ばかりが経っていく］

お兄さまは・・・どうしてらっしゃるのかしら？
下に・・・行かなければいけないのだけど。

生者を見分ける者
死者を見分ける者・・・死者を？

ししゃを・・・・

[拳でテーブルを叩き]

…っくしょう！
せめて、生者でも死者でもいい、間違いなく正体を見破れる奴が…ナッシュ以外に信頼の置ける奴が居れば…！

うろ覚えで悪いけれど、キャロルとエッタ、それからハーヴェイ辺りがナサニエルさんの名を挙げてたんじゃなかったかな。

実を言うと、その次に多く名が挙げられていた人については本当にうろ覚えなんだけれどね。

[ゴードンの呟きにはっとして]

そうだ！
その可能性だってある！

もしそうなっちまったら、俺達は真実を知る術を…

[厭な考えを払拭するように首を振った]

[ケネスの怒声に、失敗したコーヒーのことかと首をすくめた]

…ケネスさん…
私達が信用できないのは…当然ですけど…
ギルが名乗りあげたことについて…どう思う…？
ケネスさん、昨日ギルの名前を挙げてたわよね？

[ラッセルとヘンリエッタの会話を聞き]

それだけでしたかしら？
…シャーロットお嬢様も…だった気がしますわ…

[首を傾げるニーナに、微苦笑しつつ首を振った]

…いつまで経ってもこんなんじゃ…嫌われるわよね、って思って…情けなくなっただけ…

[ハーヴの腕の中で]

揃った結果は信じられますけど…でも、ずれたら？
誰を、信じられますの？

[微苦笑するステラに小さく首を振り…]

…んーん、ステラは…優しいもの。
それに…とてもステラらしいもの。

[呟くように言うと、微かに笑みを浮かべ…視線を落とすと、いつもの表情に戻り]

［鏡の前ゆっくりと髪をとかしている］

死者を見る…と言う事は、死人が出る
襲われて？
［瞬時に今朝方の父の姿が脳裏をよぎり、ブラシを取り落とす］

落ち着きなさい、キャロル
お父様の死を無駄にしてはダメ。

やはり・・・悪い予感は多分当たっているわね
疑いあって殺しあいをしろと…そう言う事　ね…

[ラッセルの言葉に]
わたしは数えてましたの。お父さまから数の間違いと書類へのサインはうっかりするなと教わってますので。

あの時ナサニエルお兄さまを挙げたのが４人、トビーが３人、ギルバートさまとケネスが２人でしたの。

キャロルお姉さまがマミィから間違えて聞いてしまったのが発端だと思いますけど、ギルバートさまはなぜ自分よりトビーの方が挙げられているとか、ケネスと同じだとか言わなかったのか気になってますの。

［ステラの指摘に困った顔をして］
本当にうろ覚えで済まないな。
少し昨日の事を思い返してみるよ……

そうそう、珈琲、まずくはなかったよ。
僕の口には少しあわなかったけれどね。

［顔色の悪さを隠すように、しっかりと化粧をし］

行きなさい、キャロル
下はきっと戦場、あたくしは戦士
負けてはダメ・・・

［ゆっくりと階段を下り、サロンを抜けて、食堂へと入った］

…優しい…のかしら…？
私は…私の中に、ドロドロしたものがあるのを知ってるわ…それを抑えることもできない…
それに…

それに、少しくらい料理できないとやっぱりダメだと思うの…そのうち皆さんがお腹壊して責任負わされるんじゃないかしら？
宿す者より迷惑とか言われないかしら！？

［マミィからの話を、必要最低限で聞きながら］

もう、手紙のお話しは聞いて頂いたようですのね
兄の姿が見えませんが、まだお部屋に？

[ステラの方を見て]

ギルが名乗ったことか…？

……正直、疑ってるよ。
あいつは昨日、ともすればその身を調べられそうな立場にあった。
ナッシュは受け入れたが、ギルは拒んだ。

もし昨日、ギルを調べていて、その結果が無実だったのなら、俺達はギルが本物の死者を視る者だって手放しで信じられただろうさ。

[はぁっと溜息をつき、コーヒーを啜り]

不味い…

[ラッセルの確認するような声に]

そうだ、昨日僕はナサニエルさんを希望していた。
…それがどうかしたのかい？

[ロッテの呟きには表情を暗くして]

ずれたら…どうすれば良いんだろうね…
｢宿す者｣と決め付ける訳にもいかないだろう…

もし、親しいものの結果がずれたら…引き渡せるのか？
僕には…

あぁキャロルさん、こんばんは…

ナッシュは…
悪ぃ、俺がついてながら…

[ぼそっと]

二日酔いになってなきゃいいが…

[溜息と共に珈琲を飲みきったカップをテーブルに置き、キャロルに一礼し]

若旦那様は見えておりませんな…

[一同を見渡し]

明日の仕事もあるのでそろそろ自分は下がるつもりですが…

[と、告げた]

［ハーヴェイの方を振り向き］
いや、ギルバートさんについての話の流れで出てきただけだよ。
ナサニエルさんの名を挙げていたから君が怪しい、なんて短絡した事を考えている訳じゃあないさ。どう言ったら良いのかわからないけど、多分糸口はもっと違うところにあると思うんだ。

ケネス、ギルバートさまを調べて、その結果が無実だったとしても手放しで信じられるということはありませんわ。
「宿す者」に感応する者かもしれませんもの。

可能性はいろいろありますの。

［ケネスに笑いかけ］

お兄さま、一緒に飲んでましたのね？
まあ・・・ケネスが一緒なら安心して飲み過ぎたんじゃ無いかと思いますわ。

飲まなければ・・・正気で居られるはずも無い状況ではありましたもの。

[ハーヴを見上げ]

にいさま…私、お部屋に戻って少し考えを纏めたいんです。

[ケネスの返答に一つ頷き]

でも、ギルが本当に死者を視るものだからこそ、わざわざ調べられるのが勿体無いとも考えられるのよね…
怪しまれたから出てきたのかもしれないけれど。

そういうところから、ある程度目星がつくのではないかしら、と…私は思うのだけど…
…その、偉そうなことを言うのは何だけど…ケネスさんは私よりずっと経験豊富だし…嘆くよりも答えが出せると思うの…


…やっぱり、不味かった…？
ラッセル様は口に合わないと仰るけど…やっぱりそうなのよね…

ゴードン・・・今マミィから聞きました
特殊な能力をお持ちだとか・・・

父は、何も申して居りませんでしたか？
父の声は、聞こえなかったのでしょうか？

キャロル……大丈夫かい？
………今朝の今なんだ。無理しない方が良いよ

キャロルお姉さま‥‥

[駆け寄って顔を見上げる]

大丈夫ですの‥‥

…そう？
あたしには、わからないな…
みんなに、ソレを見せないって言うのが…優しいよ。

[いつの間にか、敬語が無くなっていて…それすら気付かずに話し続ける]

…うーん…それなら、お薬あるから大丈夫…
じゃなくて。
一番、迷惑なのは遥か上の人達だよ。
大丈夫、練習すれば…きっと、美味しいの作れるよ。

[そう言うと微笑んで…キャロルに気付き、慌てて一礼した]

［ラッセルに、作った様な凛とした顔を見せて］

お兄さまが・・・いらっしゃらない今は、あたくしがここの主ですもの、何時までも泣いては居られませんわ。

[ラッセルの言葉に苦笑しながら]
そんなことで疑われては迂闊に希望が出せなくなってしまうよ。
…そうだろうね。もっと色々と考えてみる必要があるだろうね。

[キャロルに振り向き、一振りのダガーを出すと]

残念ながら、自分に分かるのは…このダガーの輝きが曇っているか否か…
つまり、その日の死者が人ならざる者か否か…のみなのです。

…今日は、曇らなかった…それしかお伝えできません…

[済まなそうに、一礼した]

[見上げるロッテに笑いかけて]

一人で？大丈夫かい？部屋まで送ろうか？

[エッタの言葉に首を傾げ]

いや…もしギルが感応するものだったとしたら、それを逆手に「自分は精霊を宿してはいない」という信頼を得ようと考えたりはしないっすかね…？

実際、どういうもんだか分かりゃしませんが…

[「遥か上の人」に思わず吹きだし、慌てて口元をおさえる]

…でも、ガラス掃除ですら慣れるのに３年近くかかったもの…
料理なんて…１０年でなんとかなるかしら…
でもその頃には…しじゅ………

…なんでもない…

［ステラの方を向き］

マミィから聞きましたわ
普段で有るなら…あたくしは多分貴方に無礼者と鞭を投げつけて居た事でしょう。
ただ、今は・・・
貴方の言葉も、あたくしの言葉も…ここに集められた皆の言葉一つ一つがとても大事な物だと思って居りますの

貴方はそう思った、あたくしはこう考えた
その中に必ず真実は有るはずですわ、物怖じせず、何でも仰って頂きたいと思いますの。

[不味いコーヒーを啜りながら、ステラをじっと見て]

経験つったって、俺は、こんな足のお陰で敷地内から出る事なんて滅多に無ぇし、戦争にだって行ってねぇ…勿論、学校にもな…
知らない事の方が多いよ、俺は…

ゴードン・・・そう、ありがとう
父の言葉がもしも聞けるのならと…ちょっとそう思ったの…
ごめんなさいね、明日も早いのでしょう？
作業もしにくいかもしれませんが、馬の事を頼みましたよ

[ハーヴに儚げな笑みで]

にぃさまが、お話あるのなら、一人で戻りますわ。

[居る者に会釈すると先にドアに*向かった*]

なあ、ハーヴェイ。
もし君が狼憑きかそれに与していて、名乗りを挙げているとしよう。

君なら、隠れ潜もうとしている仲魔の名を挙げるかい？
無論、わざと挙げて疑いを逸らすという考えもあるだろうけれど、僕は挙げない方を高く見積もっているんだ。
どちらもあり得るという上で、どちらの可能性を重く見るか、君の考えを聞かせてくれないかな。

あぁ、それと、お父様のお部屋の猟銃
もう、使えるようにしてあるのかしら？
一度、手を入れて置いてくださいね。

[ステラの様子に、笑みを少し零しながら]

…良いじゃない？
頑張ってみれば…最初から、諦めてたら…ダメだよ。
出来ることも、出来無くなっちゃう。

[そう言うと、時計を見て…ゆっくりと立ち上がった]

…では、あたしはもうそろそろお暇させて頂きます…
ゆっくり、思い出してみて…身体を休めようと思います。
明日には、あたしは"見る"事ができると思いますので…では。

[一礼すると、食堂を*後にした*]

お力添えできず、申し訳ございません…

[キャロルに一礼し、続く言葉には首を振り]

いえ、勿体無いお言葉です。
馬の事はお任せください。
えぇ、旦那様のお部屋の猟銃も明日手を入れて置きましょう。

[再度一同を見渡し]

それでは、本日は失礼致します。

[一礼し、*宿舎へと戻った*]

[キャロルの言葉に深く頭を垂れて]

…はい…キャロルお嬢様…

では…ぶしつけですが１つお伺いしてもよろしいでしょうか…
お嬢様はナサニエル様を希望されましたわ。その理由はとても頷けるのですわ…

…ですけど、トビーが危惧したような可能性もあったと思いますの…それについては、どう考えていらしたのでしょうか…？

[ケネスの言葉に首を傾げ]

もしギルバートさまが感応する者でしたら
見られることにより精霊を宿していないという信頼を得る。
または
見られないようにして見られる無駄を回避させた本物と装って信頼を得る。

どちらもありだと思うわ。

[エッタに小さく頷き]

そういう考え方も、アリか…
クソッ…答えが出ねぇ…！

[頭をバリバリと掻きむしり]

駄目だ…もう今日は休む…混乱してきちまった…

判定が割れてしまう事を言っているのかしら？
それとも、今後の・・・今朝方のお父様の様な・・・

［口に出して、思い出し・・・］


・・・・・・・・・・お父様の様な犠牲になる可能性を？

[ケネスの言葉にくすりと笑みを零し]

学校へ行った賢い方々ならここに沢山いらっしゃるわ
ケネスさんは鶏小屋も作れるし、綿花の世話もできる。
きっと私よりも知ってることは沢山あるし……

多分、そういうのって一見役立たずに見えるけど、実は大事だと思うの
宿す者だって、生きている人なんだもの…知識より、心情がものを言うことだってあるわ…多分…

［思い出したように鞄からバーボンのボトルを取り出しケネスに渡す］
ケネス、済まないけれど、これをナサニエルさんの部屋に届けてくれないか？
ああ、飲んでもらって構わないよ。

[ニーナの言葉にはっとそちらを見ると、食堂を出て行くところだった]

……おやすみ！　ニーナ…！

………………ありがとう…

[そっと目元を手で押さえ、肩で息をついて背筋を伸ばす]

[ステラの言葉にうなずいた]
いろいろな角度から物事を見るためには、別な経験を持っている人の知識が必要なのですわ。

知識も心情もどちらも必要なのかもしれませんの。

[キャロルが声に詰まったことにやや表情を曇らせ]

両方です…どちらかといえば前者…
例えば私が…あるいはニーナが、ナサニエル様を告発したとしたら。
お嬢様の心情ではきっとその者を偽物と断じるでしょうが…

お嬢様の昨日の考えを否定するつもりはありませんし、考え方のひとつだと思いますの。

ですけど…あえて疑うのであれば。
お嬢様はその可能性を考えていなかったのかしら、と思ってしまうのです…

（ニーナ・・・ごめんね、表だって貴方に今は接する事が出来なくて…）

[部屋に戻るロッテを見送り、ラッセルに問われてそちらを向き]

いや、僕なら挙げないね。
それで本当に調べられたら確実に疑われる…潜む仲間は一人だ、それが見つかってしまえば、次に疑われるのは自分。
出来るだけ潜ませて置きたいと思うだろうね。
それで仲間が逃げ果せれば、自分が死んでも何とかなるからね。

あぁ、でも僕が狼憑きじゃなくそれを庇うものならば…わざと自分に疑いが向くように動くかも知れない。
自分が疑われている間に狼憑きが少しでも動けるように。狼憑きの為なら…自分の死も厭わないと聞くよ。
それくらいはしてもおかしくないだろう…

そうね、もし今朝別々の事を二人が言ったとしたら
その後のお兄さまをよく観察したと思いますわ。

狂って居る者は、見える者と同じように判別が付くのでしょうから、そうする　と　事前に決めて居た事になりますわね。
ならば、その前後の言葉を思い出し、お兄さまを良く見ていれば、何かしら出てくるのでは無いかしら？

・・・・・実際、お兄さまがこんなにも脆くおなりだとは思わなかったと言うのもありますけど

[ラッセルからバーボンを受け取り、まじまじと見つめ]

こりゃ…上物を…
分かりました、有難く頂戴します。

[去り際、ステラに]

知識より心情、か…
まぁ、とにかく、今は考えるしかねぇよ…

正しい答えが出せるかどうかは、分かんねぇけどな…

そして・・・同じですわね
トビーならそれは良いのか？と言うお話しに戻りますわ。

今日も、殆ど顔を出して居ないのでしょう？
怯えているのか、何かを考えているのか、全く判断の付かない者にもし、違う結果を突きつけたとしたら？

何も得る物が無い・・・そんな気が致しますわ。

言葉を持つ者、持たない者、考え方の違いは多分ここですわね。

［去っていくケネスの背中に］

そろそろ、出ていらして、あたくし独りに任せる気ですか？と
兄に伝えてください。

（ケネス・・・兄をお願い）

ステラさんに聞きたいのですけど、今ニーナさんのことは何者だと思ってますの？

[キャロルの言葉に得心したように頷き]

万が一そうなっていた場合はそうなさるおつもりだった、ということですわね…
それであるならば尚更、他の方を希望されるのも１つの手かとは思うのですけど…そこは理解できるつもりですの…
…お手数をお掛けしましたわ…ありがとうございました

[出て行くケネスの背中に小さく手を振り、エッタに向き直る]

…ニーナ…についてですか…
心情で語れば「加担するもの」であってほしいと思っておりましたわ…
もしギルやゴードンさんが本物と証明されていれば、やはりそう考えていたのでしょうけれど…

今は迷っていますの…
２人きりのときに打ち明けあうことになったのは…驚きましたけれど、若干…「宿す者」かもしれないと…

［立っているのが限界のようだ、不意の目眩に壁に手を付き］

ごめんなさい、あたくしそろそろ失礼致しますわね。
又・・・明日

［よろけているのを悟られないように、必死で*自室へ*］

キャロルお嬢様…お休みなさいませ…

…やっぱり、まだ顔色がよろしくないようですわね…

そうするとステラさんは、ギルバートさまかゴードンを加担する物である可能性が高いと見ているのですわね？

[キャロルの様子に不安を覚えながら]

お休み、キャロル…
君まで倒れたらどうするんだ…

そうですわね…どちらかといえば、ですけれど…
もしニーナが「加担する者」ならば、ギルはともかくゴードンさんが「宿す者」なら…目立つ必要はないのでは、と思いますの…

エッタお嬢様のケネスさんに対する、ギルの件での指摘は…私も盲点でしたので、この限りではないのでしょうけれど…今のところはこのように…

キャロル……おやすみ。どうか良い夢を。

［ハーヴェイの方に向き直って］
狼憑きに与するなら、なおの事、名前を挙げるのは避けるように思うよ。
だとしたら、どちらにしても仲間の名は挙げにくいという事だね。
うん、僕もそう思うな。
昨日、誰が誰の名を挙げていたか、そこから少し考えてみるよ。ありがとう。

わたしも頭がこんがらがっているのですわ。

正直言うとゴードンの事を信用してましたの。
ですからゴードンが「宿す者」なら出てくる必要は無いと思ってますの。

でも思い込みも怖いのですわ。

…私は…丁度ラッセル様とハーヴェイ様がお話になっていますけれど…
ゴードンさんは悩みどころでしたわ…

信用できる方だとは思うのですが…ニーナが昨日名前を挙げたので…
普通に考えればそんなことをしなさそう、なのですが、他に彼を気にするものが居ませんでしたので…あえてそうしたのかな、とも思ってしまって…

ですけれどそれだけですから…やはり「宿す者」ならば出てくる意味を見出せないのですわ…あって「加担する者」では、と思うのはその辺りからですの…

ラッセルお兄さま、昨日ギルバートさまもゴードンもトビーの名を挙げてましたの。
これをどうお考えになります？

いや、大して役に立つ意見じゃなくてすまない。
どちらにしても潜む者が見つかれば自分が危ない…
それを避けるか利用するか…

僕も見落としや思い込みが無いか考えるよ。
無駄な犠牲は避けたいからね。

ステラさん、そうですわね、確かにゴードンを挙げていたのはニーナさんだけでしたの。
ケネスかギルバートさまかトビーに入れてダメ押しをしたくなかった、と考えてますの？

…あの、お話中失礼致しますわ…
ハーヴェイ様にお願いがございますの

シャーロットお嬢様のことなんですけれど…

ナサニエル様がケネスさんの名を挙げた後、彼女はナサニエル様を指名したのを覚えていらっしゃいます？
そのときの理由を詳しくお伺いしたのですわ。ご本人はやはり信のおける方をと思ったようなのですが…

お嬢様は線の細い方のようですので、お兄様からお話していただくのがよいかと思いますの

いいえ、エッタお嬢様
そこまでは考えておりませんでしたわ
…そういう考え方もできるのですわね…

ゴードンさんが「宿す者」ニーナが「宿す者」もしくは「加担する者」だとして、繋がりがないように見せかけたのかしら、とだけ考えたのですわ。他に注目されていなければそういうこともできるかしら、と…

［少しだけ困った顔でヘンリエッタの方を向き］
トビーの事は正直言えば、どう考えて良いか解らないな。
ずっと部屋に篭もりきりなのか、ちっとも見かけないからね。
もし僕とトビーが狼憑きだとしても、今の様子のトビーを信じられる、とは言えないだろうと思うよ。

問題はその先だ。では自分が名乗りを挙げるか、となるとどうだろう。
どちらかと言うなら、ギルバートさんが狼憑きなら、今の状況もわかるような気がするんだ。

[ステラの話を聞き、頷いて]

うん、分かった話しておくよ。

[ヘンリエッタとラッセルの会話を聞いて]

トビーか…大丈夫なんだろうか…一人で。

名前が出たついでにお話しておきますわね。
ギルとトビーについてはまだ考えが纏まっていませんでしたけれど…

ケネスさんについてですけれど、ニーナ若しくはギルが「宿す者」であるならば判りませんが、もしゴードンさんが「宿す者」なら…人ではないかしら、と考えていますの…

先ほどのお嬢様とのやり取りとは少し矛盾しますけれど…
もし２人が共に「宿す者」ならば…ケネスさんが名乗り出るほうがよいように感じたのですわ
…ナサニエル様が昨日気にしてらしたから…それに私も…

昨日と同じ理由で確かめる、とは限りませんけれど、少なくとも注目される可能性はあると感じますの

こういうのは…浅はかな考えでしょうかしら…？

ステラさんはそこまで考えてなかったということですのね。

いえ、わたしが余計なことまで考えているだけかもしれないのですわ。

はい、ハーヴェイ様。よろしくお願いいたしますわ

[ハーヴェイにお辞儀し、エッタのほうに向き直る]

昨日の時点ではそう感じていたのですけれど、今となっては…思い過ごしだったかもしれませんわね
ニーナの希望に意味がないのであれば…３人のうちに繋がりがあるものがいるか、あるいは多数票に含まれるのを危惧したか、というところでしょうか…

ラッセルお兄さま、ごめんなさい。
わたしそろそろ限界なのか頭が働かないようですの。
お言葉の意味が取りづらいですの‥‥>>309

そうですわね、わたしもステラさんと同じで、ゴードンとケネスが同時に「宿す者」である可能性は低いと思いますわ。

［そっと台所に顔を出す。］

マミィ、水……って、まだ起きてるのがいるのか。

［冷水を受け取り、マミィの話を聞いて、食堂を覗きこむ。］

ヘンリエッタお嬢さん。
トビーとケネスの件だが、すまん。俺、数えてなかった。
話聞いてて、中尉殿が一番人気みたいだな、ぐらいにしか思ってなくてさ。

……しかしそれ聞くと尚更、なんで俺に振ったのかわからんな。

[ハーヴェイの呟きに、ふと時計を見上げ]

本当に…トビーったらどうしたのかしら…
大抵外に居るときはイヌを連れているから、襲われているようなことはないと思うのだけれど…
疲れて寝ているだけかしら…？

私もそろそろ失礼させていただきたいのですが、まだ大切なお話はございましたでしょうか？

さて、僕もそろそろ休むよ。
こんな状態で考えてもいい事は無いからね…

お休み。

[...はその場に居る者たちに頭を下げると、部屋へと*戻って行った*]

［ヘンリエッタに微笑み］
ああ、済まない。
ギルバートさんとトビーが狼憑き、という事は充分にありえると思う。
逆に言えば、ギルバートさんが力を騙っていないなら、トビーが狼憑きと言う事はないだろうと思うよ。
これで解るかい？エッタ。

どちらにせよ、トビーと話がしたいな。
こちらに戻ってきてから、ほとんど話してないからね。

話の途中ですけど、そろそろ睡魔がわたしの目の前で踊っていますの。

お話の続きはまた明日ということでよろしいかしら。


‥‥本当はステラさんとは別のお話したかったのですわ‥‥

ああ、ギルバートさん。どうも眠れる気分じゃなくてね。

あの時は……僕がうろ覚えでいい加減なことを言ってしまったのが原因じゃないかな。
その点では本当に申し訳ないと思うよ。
話をややこしくしまったみたいだからね。

…あら、ギル…
こんな夜更けまで出歩いていたの？
危なくはないかしら…あらでも、容疑者は全員屋敷内だから逆に安全なのかしら？

ハーヴェイ様、エッタお嬢様。お休みなさいませ

エッタ。もうお休み。
レディは夜更かししないものだよ。

［ヘンリエッタの額にキスし］
おやすみ。良い夢を。

[ギルバートに微笑み]
ナサニエルお兄さまが片方から「宿す者」であるといわれていたら、お兄さまは大いに疑わしい立場でしたの。

あの、ラッセル様。申し訳ありませんが…
ギルとトビーが共に「宿す者」でありうる根拠がございましたら、お時間のあるときで結構ですので…教えていただきたいのですが…

ギルは昨日トビーを「疑う理由がほしい」と希望に挙げていましたの…その辺りがどうしても繋がりませんの

ラッセルお兄さま、再度の説明ありがとうですわ。

‥‥数え間違いでお話をややこしくしたのは発端はキャロルお姉さまですの。
でもお姉さまはケネスの年も間違われてたりしてましたから、数字に関することは得意ではないのですわ。

そのあとナサニエルお兄さまが二度自分かギルバートさまかと言ってますの‥‥

［首を傾げるステラに］

いや、たまたま目が覚めただけだ。

トビーのことは……俺は、処刑のこと予想してたからな。あのままなら、トビーが真っ先に処刑されるんじゃないかと思って…

って結局は、俺が甘いって話だな。

そろそろ失礼いたしますわ。
その前に私の所感を述べておきますわね、皆さまの参考になればよいのですけど…

トビーに関しては…彼が「宿す者」且つ疑われる状況であっても…偽の名乗り出はできないと思いますわ
彼は昨日「何もできない」と言って自分を希望したのですから…
そしてニーナが仲間であるならば…そうなれば後がない
ギルとゴードンさんは２人で彼を指名していた…

他に判断要素はありませんけれど、この辺りからトビーのことを割と信用していいのでは、と思っていますの

ケネスさんについては先ほどお話したように、条件付で信用できるかと思いますわ。
生憎、その条件はまだ満たせていないのですけれど…いずれ判別できるのでは、と考えていますの

…私は、そんな甘いギルが好きよ？
院の頃から意地悪はするけどそうだったもの。変わっていなくて安心したわ…

トビーについてはゴードンさんも名前を挙げていたの
その辺りとラッセル様の説明と、どう考えるべきか、と思って…

…今話せるのはこのくらいね…
マミィ、もし私が出ている間に誰かが尋ねてきたら、冗長で悪いんだけど説明しておいて貰えるかしら？

面倒だったらこの一言で通じると思うわ
「ステラはトビーとケネスさんの名前を挙げません」
って。

［ヘンリエッタにお休み、と手を振り］

中尉殿の結果が分かれてたら…？
「宿す者」だから、見られたくなくて俺に振った、と思うんじゃないか？

……ん？ 俺がそう主張するために中尉殿に濡衣を、ってことか？

［首を捻るが、やがて肩をすくめ］

仮定の話はいいか。
俺も寝直すよ。お休み。

…じゃあ、ギル。
夜更かしに付き合えなくて悪いけれど、先に休むわね

ラッセル様も、お疲れ様です。
お先に失礼いたしますわ

[２人とマミィにお辞儀を残し、*自室へ戻った*]

［名を呼ばれて顔をあげ］
ああ、済まない、考え事をしていたよ。
おやすみ、ギルバートさん、ステラさん。良い夢を。

[-自室-深夜にふと目が覚めた。
　気がつかないうちに酔いつぶれて眠るケネスに、自分の肩からおろしたブランケットをかける]

俺がしっかりしないばかりに、悪いな…。

[身なりをきちんと整え、酒臭くない事も確認して部屋を出た]

[抑えた足音で食堂に入っていく]

休んでいるところすまないね、大まかに話をしてくれ。
いや、たまには自分でコーヒーをいれるよ。
手を動かしている方がいいんだ。

俺の事を宿す者だとは二人とも言わなかった、か。
どちらかでも結果を違えてくれれば分かったものを…。という事は……え？ギルバート殿とゴードン…さんが？
まさか。本当なのか？

[黙り込む。コーヒーの香りが漂いはじめるとカップに注いでテーブルへ運んだ。ソファの定位置に腰を落ち着けてため息をつく]

ギルバート殿の名乗り…死者を見分ける事が出来るのが本当ならば、昨夜の見られることに対して拒否したことも理解できないではない。
身分が保障されているのに見られるなんて、意味が無いんだ。そう言いたかったのかもしれないな。

[少し眠たげにコーヒーを一口含んだ]

となると…ゴードンさん……ゴードンが偽物なの、か？
そう単純に考えていいものかどうか…。
ギルバート殿が見られることを公に回避した上で名乗りを挙げることを逆手に取っていたら。
…そう誰かも言っていたってね？

キリが無いな。

[カップが空になると、自ら立ってカップを満たしにいく。マミィの制止もふりきって]
いいから。いいんだよ、手を動かしていた方が頭も回るし…余計なことを考えたくないんだ。

全く不甲斐ない次期当……、当主　だな。キャロルだって顔を出したんだろう？俺は何をやってるんだ…。

[熱いコーヒーを喉へ流し込んだ]

少し落ち着いて、今聞いた話を考えてみた方がいいらしい。
軽率に動くことほど、愚かなことは無い。
父上も言っていたろう？

[飲み終えたカップをマミィに任せ、裏庭へ散策に*出た*]

[目覚めても終わる事のない悪夢の中に居る事を実感し、ため息をつく]

悪夢にも、朝は来ますのね…。

[ふとメモが残されている事に気が付きハーヴの部屋を訪れる]

にぃさま？起きてらっしゃいます？

[部屋に招き入れられると]

おはようございます、にぃさま。お話ってなんですの？
え？ステラさんが、私がナサニエルさんを希望した訳を再度聞きたいんですの？

―台所―

［ひょい、と戸口から顔を覗かせ］

マミィ、俺ちょっと出かけるから。
ん？ ちょっとな。
誰か俺に用があるみたいだったら、伝言頼むよ。

［そう告げると、*外出した*］

[じっと一点を見つめると]

信じられる方が欲しかったんですの。これは希望する時にお話してますの・・・。
それから、身分…ですわ。私たちは気にしませんけど、上の者に意見を言い難い方もいらっしゃると思いましたの。

それから…結果のずれ。言葉少なき者が判定を偽られても自己弁護できませんわ。

[悲しげに俯くと]

…一番は、ナサニエルさんを、信じたかった…それが…
頼りたかった…んですわ。

[ゆっくりと訊ねる兄に]

にぃさま…「宿す者」は「感応する者」と「力ある者」の区別は付いてませんのよね？
「感応する者」も「宿す者」を知らない・・・。

これが重要なのですね？
でも、力ある者が4名居ると言う事は、「感応する者」と「宿す者」が表に出てますの。
残る「宿す者」は7名の中に一人。

[言葉を区切ると]

「宿す者」は、表に出たくないのではないかしら？
7名の中・・・出なければ8名の中で潜む。

これを前提に考えると、ギルバートさんを疑ってしまいますの。嘘をついているなら「感応する者」より「宿す者」。
潜めないから、名乗った。

もうひとつの考えは、死者と生者どちらを見れるものを重要に思うか。
これを前提だと、逆にステラさんかニーナさんのどちらかが「宿す者」

今二つの前提まで考えましたの。

[ため息をつくハーヴに]

えぇ、疑うよりどちらを信じられるか…そういう視点で物事を見たいと思ってましたの。

…でも、結局疑ってますの。

可能性は、どちらもまだ決め付けれませんわ。
でも、お話を聞いてると糸口は、探せるかも知れませんもの…
今はそれを願って考えますの。

えぇ、また部屋で考えますわ。

[優雅に一礼すると自室へ*戻った*]

［やつれた表情で食堂へ入ってくる］
やあ、おはよう。
マミィ、珈琲を一杯……
トビーじゃないか。
どうしたんだい？　みんな心配しているんだよ。

マミィ、話を続けていてくれて構わないよ。
珈琲くらいなら僕だって淹れられるさ。

[熱心に話を聞くトビーと、ラッセルに気付き背筋を伸ばして中へ]

やあ、ラッセル。
その。朝は、すまなかった。あれからずっとケネスと…飲んでいたんだ。差し入れもありがたく受け取ったよ。
ほとんどケネスのグラスに吸い込まれたようだったがね。

コーヒー、俺にももらえるかい。

あ、ラッセルさま・・・

[ぺこりとおじぎをした]

僕がぼんやりしている間に、凄い事になってしまったんですね・・・

そっか、マミィありがと。

ウソをついてる人が二人になったんだね・・・

［少し困った顔で］
ジェファーソン家に届けるように預かった上物だったんだけれど……

［珈琲をナサニエルに渡し］
ブラックで良いかい？

トビー、君も良かったらどうだい？
少し多めに淹れてしまってね。

[トビーの言葉に、弱く笑って]
あぁ。「大尉殿の勘違い」ではなかったらしい。

決めたよ。誰が宿す者であっても、容赦はしない。
キャロルやギルバート殿には嫌われそうだが。

父上を殺害した罪と
日常を乱した罪をつぐなってもらうんだ……。

[二人を気にしながらマミィの耳元でこそこそ囁いた]

あのね、僕が一昨日取った行動、多分普通じゃないんだ。間違ってるとは思わないけど。
でね、それを見て可笑しいって言う人は、多分普通の人。
受け入れる人は多分、僕を捨石に出来る人だと思うんだ・・・
だって、バケモノとしては、みつかっちゃまずいんだもんね？ね？

だから・・・ステラとか、ゴードンさんとか・・・・・・
二人が僕のことを思ってくれるのか、自分と仲間を庇いたいのかがわかんないよ・・・

ブラックで。…ありがとう。
[受け取って、その場で一口含んだ]
いい香りだ。

ラッセル？ギルバート殿について、どう思う。
見られる事を「嫌だ」と仰った時に一番気にしていたようだったから…聞くんだが。

わ、わ、ラッセルさま、すみません！！！

[おとなしく珈琲を受け取った]

えと、その・・・処刑の話・・・・・・・なんですけど・・・

[ひとまずトビーに譲って、動揺をつくろいつつテーブルに付いた]

…ラッセル、トビーの話を先に。
俺の話はいつでもいいから。

[それからは黙ってコーヒーを飲んでいる]

本当にしなきゃならない、んですよね・・・


効率的なことを言ってしまうと、四人のうち二人がバケモノっていうところ七人から一人がバケモノっていうところだと、どう見ても四人の方からの方が高いんだけれども・・・

［階段を下りてくる、トビーの声に気が付きサロンには寄らず食堂の入り口、じっと話を聞いている］

［トビーに頷き］
そうだね。
彼らが持っている特別な力の事を考えなければ、だけれど。

[真剣な表情になって]
これは仕事じゃないから、効率だけでどうこうできるものでもないし、まだなにもしてない七人の方をそのまま残しておくわけにもいかないから、そっちをどうにかすべきだって、思います。僕も含めて。

じゃあ、誰を・・・ってことになるんですけれど。

あ、ええと、宿す者じゃないほう、えーとえーと、味方しちゃってる人は、誰が宿す人なのかわかってるんですよね？

じゃあ、その人がどっちに居ても、危険な事には変わりないのかな？かな？

あともう一つ、最初に見られる人を決めようってなっていたときに、みなさん「信頼できそうな」という理由でいっぱい若旦那様やギルバードさまをあげていました。

逆を言えば僕らにとって心強いひとをバケモノに襲われやすいところに・・・？とも思えるのです。

バケモノは二人？しかいませんから、仲間をあげることはほとんどないと思います。どっちかはなんらかの力を持った人、でしょうし。

［真剣な表情でトビーの顔を覗き込み］
トビー。どうか使用人という立場だからと言って遠慮はしないで話をして欲しい。
僕も、君が子供だから、という理由で遠慮はしないつもりだ。いいね？

冷たい言い方に聞こえるかも知れないけど、君の本当の考えを聞きたいんだ。

[ラッセルの言葉に俯き]

本当の考え・・・ほんとうは、ご主人様・・・キャロルさまをちょこっと疑いました。でも、言い分は本当にわかるし、その通りだとも思います。
だから、今日はキャロルさまを見てもらいたい・・・んです。

[はっと時計を見上げて]

ご、ごめんなさい！ルークとオーウェンの世話忘れてたっ！！！
行ってきますっ！

（マミィごめん！あとでまた話聞かせて！！）

おやつくらいの時間にまた戻ってきます。

マミィ、トビーが戻ってきたら…キャロルを疑った理由を「具体的に」聞いておいてくれないか。相手が俺じゃ話しにくかろう。誰からの質問か、も伏せておいてもらえるとありがたいね。

うん？
不快になんて思えるほど余裕は無いよ。事態は放っておけばきっと悪くなる一方だ。そんな予感がする。

―憲兵隊―

［いつになく真剣な面持ちで、案内を乞う。］

隊長殿にお会いしたい。

…今回の件に関して、お願いしたいことがあります。

［物陰から姿を現し］

お兄さま、あたくしは別に疑われても構いませんわ。
誰がどういう目で見ているのか？
それも大事な手がかりではありませんか。

例えば、見られる事に成ったとして
嘘つきが嘘を吐けば、それこそあたくしには大きな情報になりますもの。

―自室―
[...は先程までのロッテの話を思い返している]

…そう言う事を踏まえた上で、ナサニエルさんを…？確かに彼なら適任だけど…

[ロッテが頷き、少し悲しげに言葉を続ける]

一番に信じたかった人…か。
ロッテ…君はナサニエルさんの事を…？

[その問いには答えず、先の言葉を紡ぐのを...は静かに聞いていた]

…そうか…ありがとう。
まだ決め付けるわけにはいかない…うん、分かった。
あぁ、ゆっくり考えるといい…ステラさんには僕から話そう。

[...はロッテが自室に戻るのを見送り、溜息を吐いた]

［ふと、表情を崩して］
お帰りなさい、お兄さま。
あまり深酒は、お傷に障りましてよ？

［兄の元気な姿を確認し、首に手を回し頬にkissをする］

[聞かれていたとは思っておらず]
…キャロル。いたのか…。

ああ、それは俺も同じだよ。
反対はしていない。知りたいと思っただけだ。
…いや、それは少しの嘘が含まれているかもしれないな。やはり親しいものが疑われると過敏になってしまうんだろうか。

そう、自分が「化け物だ」と言われたなら情報になる。俺が見られることを受け入れたのはそれも一つだ。根拠無しにあの二人を疑うことは難しい…。

[目を閉じて]

ギルバート殿と、ゴードンも同じ、だ。

お帰りだなんて、一体どこからなんだい？

まるで、バッカスの館へ入り浸っていたような言われ方だな。大丈夫、もう…大丈夫だよ。

[キャロルの頬にキスを返してわずかに笑った]

［兄の横に居るラッセルに、少し頬を染めて］

やっと、落ち着きましたわ…昨日はありがとう…

あぁ、そう言えばギルバートさんに付いてどう思う？と聞いて居たのに、あたくし返事をしていませんでしたわね。

殆どの方の意見が既に出てしまっているとマミィから聞きましたが、あたくしは、エッタと同じように考えましたわ。

己を証明する為の力を自分に使うのは勿体ないと考える事も有るのかも知れないとは思います
が、拒否する必要も無いのでは無いかしら？
憑かれて居ない証明が付いていれば……
・・・・・・・最悪の事態は免れる。
それは逆に、あたくし達には大きな一手だと思いますの。

そして、今日に成ってから自分が能力が有ると言い出すので有れば、あの時点でも良かったのでは無いかしら？
明日…だと、又話は違って来るような気は致しますが、昨日の今日ですし。

なので、信用しきれないでいますの。

[ロッテから聞いた話を再び思い返し、溜息]

ついこの間まで子供だと思っていたのに…強くなったね、ロッテ…

[話の中、垣間見たロッテの心の内に兄として複雑で]

喜ぶべきなんだろうな、僕としては。
こんな時でなければ喜んで後押ししてあげるんだけどね。

…彼が信用できる人で良かった。

さ、僕も真剣に考えなくては、ね。
…誰が何を話していたか…

[...はそう呟き、思考の淵に*沈んでいった*]

―憲兵隊・隊長室―

――では、処刑には立ち会わせていただけるのですね？ ありがとうございます。

それと……この手紙を。私が死んだら、お願いします。

［２通の手紙を、隊長に渡す。
憲兵隊長は宛名をじっと見て、口を開いた］

死んだらじゃなく、今？
ああ…養父に、ですか。

［苦笑する。］

お気遣い、ありがとうございます。
ですが、アードレーに連絡を取っても、おそらく間に合いません。待ってなどいられない。
それに……

お兄さま・・・
もし、もしあたくしを見る事で、嘘つきが嘘を吐いたとしたら。
そして、あたくしの言葉が信じられないと思ったら。

迷いは禁物ですわ。

あたくしの命一つで、見える事が有るので有れば・・・

確か、隊長殿とは何度かお会いしたことがありますね。
その貴方ですら、私が「ちからを持つ者」だと知らされていない。
となると…養父はそう簡単に「ちからを持つ者」の名を明かすつもりはないのでしょう。

…では。失礼します。

［沈痛な面持ちで見送られながら、憲兵隊を*立ち去る*］

［キャロルの様子をみて少しホッとした表情でナサニエルに向き直り］
ギルバートさんの事でしたね。

昨日、僕は、彼が見られるのを嫌がった理由に疑問を覚えたんだ。
嫌がった事そのものではなくて、ね。
どうにもすっきりしない、納得できるものじゃあなかった。

それがその場で繕ったものなら、何か他に理由がある筈だ。
ここまでは僕も、それからエッタも思っていた事だろうと思う。

…それは応とは言い難い。
俺を天涯孤独にするの、か？母上のように、父上のように置いていってしまうつもりなのか？

現に、死者を見る者が二人名乗り出ている。お前の身を差し出すにはあまりにも…！

[咳払いをして、高ぶった気を落着ける]

とにかく。そんなことを軽々しく口にすると余計に疑われるかもしれない状況だぞ。よく、考えて話しなさい。

[視線を伏せ静かな声で言い放った]

[深呼吸をしてラッセルの視線を受けとめた]

そう。ギルバート殿のこと、なんだが。

……どうやら同じような疑問を持っているらしいな。
俺も、拒否したその後の彼の動向の方が気になっているんだ。

少し話をしてもいいだろうか。
おかしな所、気になるところがあったら指摘してもらいたい。

ギルバート殿は、見られることを嫌だと仰った。
それは彼が死者を見分ける者だと証明できるからだったのかとも考えている。

仮に、ギルバート殿が見られていたとしたら。

結果が同じならば、名乗りを上げた時点でお墨付きの「力を持つもの」だと証明されるだろう。
結果が分かれれば、ギルバート殿の名乗りにおいて見る者を偽った……つまりニーナとシスターのどちらが嘘をついているか分かる筈。

なのに、何故あの時に名乗りを上げたのか？
それが一つ目の疑問だ。

もう一つは、ギルバート殿は、シスターとニーナのどちらが嘘を付いているのかが分かる事を恐れていた。いや…今も、かもしれない。

それは、彼女らと親しいからだろうが。

親しいものが憑かれていたとしても、それを救う意味での告発は意味が無いとお思いなんだろうか？
ラッセル、君なら親しいものが憑かれていたと分かったらどうする？庇うか、それとも葬るか。

俺なら、葬る方を選ぶよ。その人物が異質なものになっていくのを見ているのは耐えられない。

もう一つだけ。

ゴードンについてだ。
ギルバート殿が名乗りあげられた直後、ゴードンが名乗りを上げた。その理由は「化け物に狙われるから時が来るまで黙っていようとした」

もっともだと思ったよ。
ここまで言ってしまうと、まるでギルバート殿を告発しているように聞こえるな…。アードレー氏のご子息が　まさか、とは思うが。

［頷きながら］
死者を見分ける力がある事を、誰も嘘だと言わなかったなら、見分けた事自体が無駄になる。
それで嫌がると言うのは分かるんだ。
僕は寧ろ逆に考えた。どちらかが嘘をつく事を期待していたと言っても良い。

これは、僕がニーナさんともステラさんとも親しくないから、だろうね。

……親しい者が憑かれていたら、か。
僕は、その人に憑いた狼の精霊を許せないよ。

本当の事を言えば、庇いたいと思う。
思うけれど、そうしない事が僕の矜持だ。
ジャスタス家を継ぐ者としての、ね。

［溜息をつきながら］
……どうも、一つの絵に拘ってしまってるな、僕は。

ナサニエルさん。本当に想像に過ぎないのだけれど、話して良いかい？

なるほど…。
ギルバート殿が見分けられなかった上にゴードンが名乗り出たことが…問題か。
ゴードンからも話を聞くべきだな。


[コーヒーで喉をうるおすと、密かに笑った]

ラッセルも、一人前のことを言うようになったね。
「ジャスタス家を継ぐ者として」なんて。

一つの絵？想定している事があるのなら聞こう。

[一つ頷いて、話を聞く姿勢に]

［少し苦笑して］
本当なら、僕よりエッタの方が家を継ぐのに相応しい才覚を持っているんだ。
けれど、そうもいかないから、ね。

うん、あくまで想像で、根拠は何もないんだけれどね。

出発点は、僕はトビーを疑ってるところからになる。
引っ込むばかりで出てこないから、信じようがない、とも言えるんだけれど、自分の名を挙げる事も含めて、どうにも僕の目には奇妙に映ったんだ。

そうして、もう一人がギルバートさんなら色んな事がストンと得心できるんだ。
元々は、二人共が隠れ潜もうとして、そうして今日になってギルバートさんが名乗りを挙げた、というのもね。

……話してみたものの、やはり凝り固まっている気がするな。

その、得心できる部分とは？

ラッセルとは逆の発想から始まっているようだ。
君の描いている一枚の絵というのが見えてこないな。


そもそも、トビーはあの日見られる対象として俺に次いで名前が挙げられていた。
トビー自身、ギルバート殿、ゴードン。

ギルバート殿とゴードン。この二人から名前が挙がるというのはおかしなことじゃないか？トビーがどちらと繋がっているにしても、納得がいかない。
自分を売るような真似を彼らがするだろうか？

［珈琲を一口飲んでから少し考え］
嘘をついて名乗りを挙げた方が仲間を売るような真似はしないと思う。
だけど、狼憑き二人が隠れ潜もうと思っていたならどうかな？

どちらかを犠牲にしてもう一方が生き残ろうとしたんじゃないか、って事だね。
それが、ギルバートさんの発言に疑問が出てきて、名乗らざるを得なかった、という絵だよ。

わかりにくいかな。……どうも物事を伝えるのが下手で申し訳ない。

大丈夫、わかるよ。

トビーとギルバート殿が宿す者。
で、潜めそうにないとわかったトビーを犠牲にしてギルバート殿が生き残ろうとした…そういう図式か。なるほどね。
考えてもみなかった…。

トビーや…ヘンリに疑いを向けるのを無意識に拒否していたのかもしれないな。
参考になったよ。話してくれてありがとう。

少し外の空気を吸って来る。
考えてばかりではおかしくなりそうだから。
[軽く言い残すと、席を立って*外へ*]

─綿花畑─
[コットンボールの生育具合を見ながらも、付近に散らばる憲兵隊の目が気になって仕方ない。一挙一動、欠伸をする様まで観察されているようで、どうにも落ち着かない]

ま…無理もねぇか…

[溜息をついて麻袋を背負うと、のろのろと屋敷へ帰っていった]

[途中、ナサニエルとすれ違い]

あっ…ナッシュ…

[声を掛けるが、どうやら意識が別の方へ向いているらしく、気付いてはもらえなかった]

[用具を納屋にしまい、屋敷の裏口へ向かう。しまい込んだ用具を憲兵隊達があれこれ調る姿に溜息をもらし、重い扉を開く]

ただぃまぁ〜…
何か、話に動きとかあったかぁ？

［ぼんやり考え込んでいたのが、マミィからスコーンを出されて我に返り］
あ、ああ、ありがとう。美味しそうだね。
うん、珈琲じゃなくて紅茶を貰えるかな。

［ケネスに軽く会釈し］
やあ、こんにちは、ケネス。
差し入れを気に入ってくれたようでなによりだよ。

おかしいな・・・ルークが居ない。どこ行っちゃったんだろ？

まいいや、昼間の続きマミィに聞こっと。

[ラッセルにひょこっとお辞儀をし]

あぁ、ラッセルさん…
昨夜はどうも…
なんだか俺ばっかり飲んじまったみたいで…

あはは、そうらしいね。
まあ、寝酒になったのなら嬉しいよ。

［カップを置いて少し真顔になり］
あまり時間はないんだね。
……誰を見極めるべきか、考えていかないとならないな。

まだ仕事あるからちよっとだけ気になったことを。

[こしょこしょとマミィにささやく]
ギルバートさまが見られるのを嫌がったのは無実だっていわれるならいい事じゃないかな？かな？手伝っちゃう人の可能性も消せないけれど少なくともバケモノじゃないから。
さらにどっちかが嘘をつけばもっとわかりやすいよね？よね？

逆にギルバートさまがバケモノだっても、本物をうそつきだって言って・・・処刑・・・させようとだってできたはず。みんな疑って名前あげたんじゃないから。


あれ？なんでギルバートさまは前の日に名乗らなかったんだろ？回りくどい言い方して引っ張らなくてもそれなら、とみんな納得できたかもしれないのに。

あ、マミィ、ついでに俺にも紅茶…

そういえばラッセルさん…精霊を宿す者に感化されてる奴ッてのは、誰に精霊が宿ってんのか正確に分かってるんですって？

と、なると…
昨日、ギルとゴードンに怪しまれていたトビーは、単純に考えりゃ、疑いからは外れますな…
いやもっとも、奴らが仲間を売ってでも俺達を殺そうってしてるとかっていうなら、また話は別なんでしょうがね。

［トビーに微笑み］
やあ、トビー。動物の世話は終わったのかい？

［ケネスの話に頷き］
ああ、嘘をついて名乗りを挙げた者が、誰も仲間を売ってないとしたら、確かにそうだね。

[トビーに軽く手を振り]

トビー！
お前、あんまり姿見せねぇから、心配してたんだぞ？

まぁ…お前さんは年の割にはしっかりしてるし、こんな憲兵隊だらけのトコじゃ、そうそうバケモノに襲われることもないだろうけど…気をつけろよ？