人狼審問

［執務室でランディはオスカーまでも呼ばれたことをきき、深刻な表情になった］

それほどまでに危険な状態なのか…
ジュリアス様辺りなら詳しいことを知っているかもしれないな。

オスカーも呼ばれたか……
この地も随分と寂しくなったものだな……。

[執務室でそうつぶやくと、クラヴィスは空を仰ぎ見た。]

−　執務室　−

[昼食を取っている]

ふうむ、このアンキモとやらのテリーヌはなかなか美味だな。
ねっとりとして、フォアグラに似た食感だ。

―執務室―

オスカー様まで呼ばれたの？
そんなに大変な状態になってるんだね。
大丈夫なのかな…。

いけない、ぼくが不安がってちゃ
アンジェとロザリアを支えられないよね。

フェリシアのお花さん
元気に育つんだよ。

[ことさら明るく鉢植えに話しかけ、如雨露で水をやる。]

それじゃあ、公園の花の様子見てこようっと。

いくよ、チュピ。

[チュピを肩にとまらせ、公園へ出かけていった。]

―自室―

[昨日はジュリアスとお話をした後に、占いの館に向った。サラに、ジュリアスとクラヴィスにラブラブフラッシュを頼んだ。]

んっ・・・。
今日もいい天気だわ♪

[身支度を整え外に出ようとしたときに、ドアがノックされた。]

はーい。
あら？
あなたはオスカー様の……え？これを私に？
オスカー様から？

[小さな白い花の鉢植えを受け取った。]

[窓から風が吹き込むと、部屋に微かな香りが漂った。
花の香りなのだが、何故かオスカーが隣にいるように感じた。]

オスカー様……。

[鉢植えをギュット抱きしめた。]

この花は、なんて名前なんだろう……。
マルセル様かルヴァ様なら知ってるのかな？

うん。聞いてみようかな♪

[鉢植えを持って外に出た。]

【花の名前はマルセル様ならご存知よね。

あ……花言葉とかあるのかな。
ルヴァ様に頼んで、本を調べさせてもらおうかしら。】

[どんな意味があるのか想像して、少し早足になった。]

[公園の前を通ると、マルセルを見つけた。
遠くから見ると、花と戯れる妖精のように見えた。]

マルセル様〜♪

みんな元気に咲いてるね。
うーん、このこはちょっと元気がないな。
後で薬を用意してあげよう。

[花に触れ確認をしていると名前が呼ばれる。]

あ、アンジェ！
こんにちは、会えてうれしいよ！
あれ？　その鉢植えどうしたの？

[既にランニングコースとなった公園の中へと入る。走りながら、マルセルとアンジェの姿をみかけた]

何やってるんだ？　行ってみるか。

マルセル、アンジェー！
どうしたんだ？　こんなところで。

[名前を呼びながら、二人のほうに駆け寄った]

ランディ！

ぼくは公園の花の様子を見てたところだよ。
それでね、アンジェの鉢植えを見せてもらってたの。
アンジェみたいにかわいい花だよね。

わあ♪ランディ様こんにちは。

[…は、微笑むと手を振った。]

えっと、これは今朝、オスカー様に頂いたの。

それでね、マルセル様なら、この花の名前をご存知かなと思って伺うところでしたの。

[照れ隠しにマルセルに花の名前を尋ねた。]

―執務室―

[オスカーが呼び出しを受けたことを聞き、ルヴァは瞼を閉じた。数秒、そのまま難しい顔で、黙りこくる]

オスカーが呼ばれましたか……リュミエールは、このことを予想していたのでしょうかね。

[ぽつりと呟き、落ち着くためお茶に手を伸ばす。冷めたお茶は、少しだけだったが、喉を潤した]

花の名前かぁ…確かにそいつはマルセルかルヴァ様に聞くのが一番だなぁ。

[言いながら鉢植えを眺めた。当然ながら見覚えはあっても名前が思い出せない]

花の名前？

これは『ステラ』だよ。

うーんと、花言葉はね。

[唸りながら考えている。]

そうだ！　『小さな強さ』

アンジェにぴったりだよね。

わぁ♪
ありがとうございます、マルセル様。

[…は、満面の笑みを浮かべた。]

【小さな……強さ。

オスカー様と一緒にいた時は、からかわれてばかりだと思っていたのだけれど。】

[それでも、オスカーのことを思い出して心が温かくなった気がした。]

へえ、ステラって言うのか。
オスカー様がその花言葉を知ってたかは別として、アンジェによく似合う花だね。

[そう言ってにっこりと笑った]

【私ももっと色々な事を知らなくちゃ。
後でルヴァ様とお話してみようかしら。】

ところでアンジェ、エリューシオンのほうは順調かい？
俺の力が必要な時はいつでも言ってくれよ。

いっけない。
ぼくは元気のない花のお薬取ってこなくちゃ。

アンジェ、ランディ、またねー。

[二人に大きく手を振って、花の薬を取りに私邸へ*帰っていった*]

と、ランニングの途中だったな。

それじゃ、俺も行くよ。アンジェ、また明日な！

[ランディは手を振りながら*走っていった*]

はい、ありがとうございますランディ様♪

マルセル様、今度ステラの育て方を教えて下さい♪

[…は、マルセルとランディに手を振って見送った。]

―地のルヴァの執務室―

[扉をノックすると中に入った。]

こんにちは、ルヴァ様。

[ノックに気づき、入り口の方へ顔を向ける]

おや……アンジェリーク。
どうしましたか？

えっと、今日はお話にきましたっ♪

あ、お仕事中でしたか？

いえ、少し本を読んでいただけで。

お話ですかー。そうですねえ。育成は進んでいますか？

―執務室―

さーてと、今日ものんびりオシゴトしなくちゃ。

［…とか言いつつも、塗り直した爪をうっとりと眺めている。］

−　執務室　−

なんとか片付いたな。
今日は随分書類がたまっていたようだ。

はい。
守護聖様のみなさんのおかげで、エリューシオンのみんなはとても喜んでおります。

まだロザリアの方が人口は多いのですが、みんなの笑顔だけは負けてないと思ってます♪

─公園─
ここ数日エリューシオンの育成は順調のようね。
（…様と離れた寂しさをぶつけてる…なんてことはないわよね）

サクリアのお願いに守護聖様の元にあがってもすでにアンジェリークが行った後ばかり…
なんとなく後手後手に回っているような気がするわ。

笑顔、ですか……。

[アンジェリークの笑顔を前に、ルヴァは少しだけ考え込む。頭に浮かぶのは、発っていったオスカーとリュミエールの姿だった。
笑顔が広まったのは、エリューシオンだけではない]

……初期で少しばかり差が出てしまいましたが、最近はエリューシオンの育成も順調のようです。
しかし、アンジェリーク。私は、あなたが最近、自信に満ちていることが一番いいことだと思いますよ。

さて、今日は一日執務室にこもりきりだったな。
気晴らしに散歩でもするか。

[ペンを片付け、机の上に残った書類や本を平行直角に美しく整頓してから、ジュリアスは執務室を出て行った]

［ひととおり爪を眺めた後、オリヴィエは席を立った］

久しぶりに公園でも行こうかな。
日差しが強くない場所を選べば平気かな？

［オリヴィエは執務室を出て公園に向かった。］

そうだ。研究院のほうに言伝があるのだった。

しまったな。
もっと早い時間なら人をやらせたのだが。
仕方がない、さきにそちらに顔を出そう。

[そう口にはしたものの悲壮感や焦りはなく穏やかな表情のままだった]

不思議ね、すこし前まではこんなことがおきたら…
平常心ではいられなかったと思うけれど。

私は私のやりかたで最善を尽くせばいい。
そう思うと心が穏やかだわ。

[クラヴィスは執務室を出て、宮殿内を散歩している。]

ずいぶん宮殿内も寂しくなったものだな……。

―公園―

随分久しぶりに来たもんだけど……公園もたまにはいいかな？

公園でランニングとかデートだなんて、お子様３人組がやりそうなもんだねぇ……よく３人が走り回ってるのを見るしさ。

【自信に満ちているように見えるのは、昨日ジュリアス様にサクリアをお願いしたおかげなのかもしれないわね。
ルヴァ様には・・・言えないけど。うふふ♪】

ありがとうございます、ルヴァ様♪

ゼフェル様に、何度もエリューシオンにサクリアを頂いたおかげですわ。

［オリヴィエは、遠くに見知った人影を見つけた。］

おや？


あれは………




………なーんだ、ランディか。


［遠くでランディがランニングをしていた。］

あー、ゼフェルに、ですか。彼のことについては、私はあなたにお礼を言わなければなりませんね。
あなたが来てくれてから、彼はとてもよく笑うようになった。ちょうど、今のエリューシオンの民のように……。

不思議ですねえ。あなたには、人を元気にさせる力があるのかも知れませんね。

【ま……森の湖じゃないんだしね】

さてと、日差しが強くない所探さなくちゃ。

［オリヴィエは公園をうろうろしている。］

[ロザリアはオリヴィエにそーっと近寄った]

オ・リ・ヴ・ィ・エ・様っ！

[驚かすように背中から声を掛けた]

［オリヴィエは、背中から声を掛けられて驚いた。］

…………！？
その声は………ロザリア！

なぁーんだ、まったく……驚かさないでよ。

［明らかに動揺した表情を慌てて整えた。そして……］

でも、偶然ロザリアに出会えるだなんて……たまには外に出てみるモンだね♪

[ランディは公園の水道のところで立ち止まると、滴る汗を洗い流すように頭に流水をかぶる。そして水を止めると持っていたタオルで頭をわしゃわしゃと拭いた。
辺りを見回すと、公園の中に派手な衣装をまとった人物がいるのに気付いた]

あれは…オリヴィエ様か。遠くからでも一目でわかるんだなぁ。
それに、あれはロザリアかな。

【仲がよさそうだな。それに、あんなロザリアの表情初めて見た気がするよ】

わあ♪
なんだか、そう言ってもらえると、私まで元気になっちゃいます。

ルヴァ様の方こそ、人を元気にさせる力を持ってらっしゃいますよ？うふふ♪

[少し照れながら微笑んだ。]

[オリヴィエの驚いた顔をみて楽しそうに声をあげて笑った]

こんにちは、オリヴィエ様。驚かせてしまってすみません。
オリヴィエ様が公園に入ってくるのが見えて、悪戯心が起きましたの。

私もオリヴィエ様にお会いできて嬉しいですわ。
こんな日差しの強い日に公園にいらっしゃるなんて珍しいですね。

【ふふふ…こんなことをするなんてあの子の影響を受けているみたい】

おや、あれはロザリアではないか。
偶然だな。

[ロザリアの後ろ姿に気づき、声をかけようと近づくが……]

おや、誰かと一緒なのか？

ふふっ。別にいいよ。
なかなか面白かったからさ♪

……なんだか最近、ロザリアの笑顔が増えて来たような気がするよ。いい感じだね、ロザリア♪

やっぱりアンタは、笑顔がいちばん可愛いよ。

−　公園　大木の陰　−

う、ううむ。
なぜ、私が隠れなければならぬのだっ（こそこそ）

[ベンチに座って特製のドリンクで喉を潤す。しばらく座っていると、ジュリアスが歩いてくるのが見えた]

あれは、ジュリアス様じゃないか。珍しい面々が公園に来るもんだな。

［オリヴィエは、照れているロザリアの顔を見て、思わず微笑んだ。］

…しかもこそこそしてる？　一体どうしたんだジュリアス様は…

[ランディは流れ出てくる汗を拭きながら、ジュリアスの方に近付いた]

−　木陰　−

む、むう。
あれは、オリヴィエではないか。

執務も滞っているというのに、このようなところで遊んでいるとはけしからぬな。

しかし、ロザリアもロザリアだ。
試験中だというのに、女王候補の自覚にかけているとしか思えぬ。
あのような笑顔、私には見せたこともないぞ。

私、そんなに笑顔が少なかったですか？

そう…そうですね。
確かに聖地に来た頃の私は…肩肘張ってばかりで…
いつも難しい顔をしていたかもしれませんね。

今こうして笑顔でいられるのはオリヴィエ様を初めとする皆様のお陰ですわ。
それにフェリシアの民のことを考えるととても暖かい気持ちになるんです。

あの、ジュリアス様?
どうなさったんですか？　そんなにこそこそと……

[ジュリアスの背後から声をかけた]

そう……それは良かったね。
フェリシアの民の様子、資料で見せてもらったけど……なんだか幸せそうな雰囲気がしたよ。

私にはちょっとしか感じられないけれど、きっとロザリアにはたくさんの幸せが見えるんだろうね……

……いい女王になれるよ、ロザリアならさ。

［オリヴィエは、少しだけ寂しげな表情で微笑んだ。］

−　木陰　−

ううむ、しかしあれは近づきすぎではないのか。
むむう。

[ランディに声をかけられる。]

（びくっ）
ラ、ランディか。驚かすのではない。
いったいこんなところで何をしているのだ。（こそこそ）

[自分のことは棚に上げて問いかける。]

俺はランニングが終わって休憩してたんですけど…ジュリアス様の姿が見えたので。

…向こうにいるのはオリヴィエ様とロザリアですよね。
二人がどうかしましたか？

ロザリアはオリヴィエ様といる時はいい笑顔になりますよね。あれが夢の守護聖たるオリヴィエ様の力なのかなぁ…

[ランディは憧れのまなざしでオリヴィエのほうを見ている]

ええ…まだ問題は残されていますがフェリシアの民も…そして私も幸せですわ。

彼らが未来に進み、発展をし…幸福な夢をみる…
そのこと全てが私を幸せにするのです。

でも…その喜びを教えてくださったのは………


オリヴィエ様？　少しお疲れですか？

[オリヴィエの表情が翳るのをみて心配をしている]

いい女王…　　
いい女王って一体どんな存在なのでしょうね。

[ポツリと口から疑問が毀れた]

[ランディに]
私はだな、うむ。

丁度、庭園の見回りをしていたところ、偶然とおりがかったのだ。
そして万が一、ロザリアが女王候補としての自覚をないがしろにすることがあったり、オリヴィエが女王候補にけしからぬ振る舞いをすることがなきよう、ここで見張っていたのだ。

[ランディがオリヴィエにあこがれる姿に対し]

夢のサクリアは、確かにこの宇宙を支える重要な力なのは確かだが。
あまりそればかりでは困る。
しかし女王候補には、夢ばかり追い求めるのではなく、しっかりしてもらわねば……（ぶつぶつ）

ううん、そういうんじゃないよ、ロザリア。
気を遣ってくれてアリガト。

フェリシアが成長したのは、紛れもなくアンタの力だよ♪
それが間近で見られて、私は嬉しいんだ。

「いい女王」ねぇ……
正直、私も女王陛下とはほとんどお会いしたことがないし、「どんな女王がいい女王か」ってのは分からないんだ。

だからね、ロザリア。
どんな女王になりたいかは、アンタ自身で考えてごらん♪

[結局執務を本格的にさぼる事に決め、クラヴィスは宮殿の外に出てきていた。公園の近くを通りかかった時、ジュリアスとランディの姿に目を止める。]

……あいつらは何をこそこそやっているのだ……
特にジュリアスのあのような姿は全く似合わんな。

[彼らの見てる先に視線を移動すると、オリヴィエとロザリアが楽しそうに会話してるのが目に映る。]

……ほう、そう言う事なのか。
ジュリアスでも空気を読むと言う事が出来たのだな。

[クラヴィスは妙に感心しながら*その場を立ち去った。*]

オリヴィエ様…かえって気を使わせてしまったみたいですね。

私の力だと仰っていただき光栄ですわ。

[少し考え込むように言った]

少し、お話を聞いて頂けますか？

いいよ、ロザリア。

そうだ、どうせ座るなら木陰にしようか？あんまり日差しが強い所に居ると、日焼けしちゃうからね。

［オリヴィエはロザリアを連れて、大木へと向かった。］

むう、二人がこちらに近づいてきたぞ来たぞ。

ランディ、隠れるのだ。（がさごそ）

宇宙を統べる女王陛下の存在については勿論存じ上げておりましたの。
カタルヘナ家は代々女王候補を輩出してきた…
名門とされる貴族ですわ。

[考えながらも客観的に自分のことを語りだした]

そのためカタルヘナ家の子女は幼い頃から「万一」のお召しに備えて英才教育を受けて育ちますの。
もっとも聖地と主星では時間の流れる速度がちがいますから…その多くが徒労に終わるのですけれど。

それで…聖地より使者の方がいらっしゃった時はそれだけでかなりの期待が寄せられましたわ。

いよいよ、次代の女王候補として聖地に向かうのだ、と…
自分はそのために教育を受けてきたという僅かながらの自負もあり、ずいぶんと…視野が狭くなっていたように思えます。

でもここに来て暫く経ち…
あの子…アンジェリークを見るにつけ、気持ちが揺らぐ思いを味わいましたの。
あの子は極自然にここに在り…エリューシオンの育成をし、最初こそ躓きはしたようですが今ではフェリシアと比べて遜色のない発展状況ですわ。

そしてエリューシオンの民はフェリシアの民にない…何かたくましさ、といったものを感じますの。

アンジェリークが段々と女王候補らしくなるにつけ、私は焦っていたのだと思います。
それは恐らく「自分のほうがより女王候補にふさわしい」という根拠のない慢心が生み出したものなのでしょうね。

そのことで苦しみ、悩んだ時期もあるのですが今では不思議と心が落ち着いているのです。

………なぜだかおわかりですか？

え、え?　ジュリアス様?

[吊られて隠れた]

…………………。


［オリヴィエは、何か言葉を返す代わりに、ロザリアの方を向き、穏やかに微笑んでみせた。］

[微笑むオリヴィエを見詰めながら微笑んだ]

それは………

近すぎだ、近づきすぎ（こそこそ）
[ジュリアスは小声で二人につっこんだ]

[意を決して口を開いた瞬間、真後ろも茂みが激しく動き、ジュリアスとランディが転がりだしてきた]

きゃっ…！
ジュリアス様！！？　ランディ様？？

い…いつからそちらに！！？

[かなり動揺している]

ロザリア、ここに来てから辛そうな顔をしたり、いろいろ悩んでいたもんねぇ……。誰にも見せないように我慢してさ。それがなんだか危なっかしくて……

［オリヴィエは、ロザリアの頭をそっと撫でた］

ふふっ………

でもね、……ロザリアがそうやって悩みながら歩いてきた道のりで、私が少しでも力になれたなら………

………それだけで私は、嬉しいよ、ロザリア。

あー、こほん
[咳払いをする。]

ロザリアか。
こんなところで会うとは奇遇だな。

今日はオリヴィエと一緒なのか。
珍しい組み合わせだと思ったが、意外とお似合いだぞ。

[衣の埃をはらいつつ、心にもないことを言った]

………って、ちょっと！！

ジュリアスにランディ！！
アンタたち、なんでここにいるんだい！？

［オリヴィエは、ロザリアに触れていた手を慌てて離した。］

[オリヴィエに撫でられてうっとりとしたように目を閉じた…
　のもつかの間、あわてている]

ロザリア、楽しそうなのはよいことだが、自分が女王候補であることを忘れるでないぞ。
オリヴィエ、そなたもロザリアによからぬ振る舞いをすることなきよう自重せよ。

[そういって、何事もなかったかのように去っていった。]

ジュリアス様…

[呆然としたまま、颯爽とさっていくジュリアスの背を*見送った*]

……………？


な、なんなんだい、ジュリアス？？

［オリヴィエは、立ち去るジュリアスの様子を、あっけに取られた表情で見送った。］

−　ジュリアス私邸　−

ううむ、私はいったい何を取り乱しておるのだ。
あんな無様な真似を見せるとは。

これではまるで……。

いや、まさか。
それは許されざることだ。
私は守護聖で、ロザリアは女王候補なのだぞ。

私の「誇り」にかけて、そのようなことはあり得ぬ。

と、ともかく。
サクリアを贈らねば。

[ベランダに出て、夜空を見上げる]

我が司る「誇り」の力を、ロザリアとフェリシアのために贈ろう。
届け、光のサクリア。

民が誇りをもつように、多くの誇りを。