自警団長 アーヴァイン
ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
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学生 メイ [海賊帽を深くかぶり、海賊服に身を包んだ人影がキャビンから出てきた。 一見すれば、まさしく海賊の「それ」といった格好。しかしその体躯は若干小柄。 しっかりとした着衣に包まれた身体は少女のものだった。 ――星空を仰ぎ、息を吸う。 良い夜だなと、そう呟いた。 風に帽子を飛ばされないように、片手で頭を抑えながら。 船首越しに水平線に臨む。 海風に翻る黒の外套は、真紅の裏地が白い月夜に眩しさすら感じさせた。] 今夜は……晴れていそうだな。 [水平線から夜空を。夜空から頭上を。 穏やかな瞳でゆっくりと見上げると、今夜の寝床を決めた。 たまには甲板で仮眠するのも、悪くないだろうと思った。 そうして、マストの傍らに寄りかかって座り込むと*目を瞑った*] | |
(1)2006/07/06 20:44:29 |