人狼審問

- The Neighbour Wolves -

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(1201)牢獄のレクイエム : 5日目 (1)
農夫 グレンはお尋ね者 クインジーに投票しました
書生 ハーヴェイは農夫 グレンに投票しました
医師 ヴィンセントは農夫 グレンに投票しました
見習いメイド ネリーはお尋ね者 クインジーに投票しました
牧師 ルーサーは農夫 グレンに投票しました
酒場の看板娘 ローズマリーは農夫 グレンに投票しました
踊り子 キャロルは牧師 ルーサーに投票しました
流れ者 ギルバートは農夫 グレンに投票しました
お尋ね者 クインジーは農夫 グレンに投票しました
村人は集会場に集まり誰を処刑すべきか話し合った……

農夫 グレン は、お尋ね者 クインジーに投票した
書生 ハーヴェイ は、農夫 グレンに投票した
医師 ヴィンセント は、農夫 グレンに投票した
見習いメイド ネリー は、お尋ね者 クインジーに投票した
牧師 ルーサー は、農夫 グレンに投票した
酒場の看板娘 ローズマリー は、農夫 グレンに投票した
踊り子 キャロル は、牧師 ルーサーに投票した
流れ者 ギルバート は、農夫 グレンに投票した
お尋ね者 クインジー は、農夫 グレンに投票した

農夫 グレン は、村人の手により処刑された……
農夫 グレンは人狼だったようだ。
お尋ね者 クインジーは、書生 ハーヴェイを占った……。
書生 ハーヴェイは人間のようだ。
見習いメイド ネリーは、書生 ハーヴェイに襲いかかった!
牧師 ルーサーは酒場の看板娘 ローズマリーを護衛している……
しかし、その日酒場の看板娘 ローズマリーが襲われることはなかった。
次の日の朝、書生 ハーヴェイが無惨な姿で発見された。
現在の生存者は、医師 ヴィンセント、見習いメイド ネリー、牧師 ルーサー、酒場の看板娘 ローズマリー、踊り子 キャロル、流れ者 ギルバート、お尋ね者 クインジー、の7名。
牧師 ルーサー
【夜/礼拝所】

[ ルーサーは、ローズに歩み寄ると上着を脱ぎ、その肌にかけた。]

血に汚れていますはが……それでも、ないよりはましでしょう。

[ 上着を脱いだルーサーの白いシャツの右肩辺りは真っ赤に染まっていた。
 ローズは意識を失っていたが、呼吸は安定しており、目立つ外傷もなかった。――そう、その脚に付けられた十字の傷の他には。
 ローズの容態を見てとると、右腕の効かぬルーサーはクインジーにローズの介抱を任せた。麻痺しているのか、右腕の感覚はほとんどなかった。
 グレンの側にしゃがみ込む……グレンにはまだ微かに*息があった。*]
(0)2006/02/25 10:21:38
踊り子 キャロルは、牢獄へと戻ってきた。【回想終了、現時刻】
2006/02/25 10:27:54
お尋ね者 クインジー
【囚人礼拝所】
[クインジーは横目でチラリとグレンを見つつローズに駆け寄った。息は…ある。]

『血に汚れていますはが……それでも、ないよりはましでしょう。』

[ルーサーが上着を差し出す。それに対してクインジーは頷くとローズにかけてやった。]

………。
(房にある毛布をあとでもってくるか。)
(1)2006/02/25 10:33:43
牧師 ルーサーは、ポケットから銀のナイフを取り出し、グレンの胸に突き立てた。
2006/02/25 10:36:48
お尋ね者 クインジー
[視界の端でルーサーがグレンに近寄るのが見える。]

……!
(グレン…奴は…何をしている?逃がす訳にはいかん…)

―――バタンッ!

[その刹那、ドアを凄い勢いで開けて脱兎の如くグレンに迫る影があった。*手には白刃の煌きがある。*]

(…ギルバート!?)
(2)2006/02/25 10:38:36
踊り子 キャロル
[牢獄に戻ってきたときはもう夜になっていた。正面の入り口から入る。詰め所を抜け、自分の独房に向かおうとした。ここで行われた惨劇は何かもう遠いもののように感じられる。
そのとき、囚人礼拝所から聴こえる叫び声がキャロルの足を止めた。]

「グレン、手を離せっ!」

あれは…クインジー?
(3)2006/02/25 10:39:25
踊り子 キャロル
【囚人礼拝所】
[囚人礼拝所に向かうと、そこにはハーヴェイ、ルーサー、ネリー、クインジーが居た。ヴィンセントとニーナ、ギルバート、ヒューバートの姿は見当たらない。
そして床には2つの人影があった。

ローズ…??
[肌が露になり、残った服に血が飛び散っている。重傷だが、ルーサーがしゃがみこみ、介抱しているところを見ると、息はあるようだ。]

誰が、そんなことを…!!!!!
[ルーサーがそっとローズを隠すように上着をかける。キャロルはその様子を呆然と見ていた。]
(4)2006/02/25 10:41:16
踊り子 キャロル
[その横に倒れていた影のほうにルーサーが近づく。ルーサーは強張った目をして、その影の胸に銀のナイフを突き立てた。]

!!!!!!!!!

[明らかに倒れているのは人間だ。聖職者であるルーサーがナイフを突き立てることなど想像していなかったため、キャロルは激しく動揺した。そこにギルバートがナイフをもって礼拝所に駆け込んでくる。キャロルはギルバートを避けるように、身を翻して倒れている影に近づいた。]

…グレン…!!!!

[グレンはナイフの刺し傷を何本も受け、酷い有様だった。か細い息をしていたが、ルーサーのナイフを受けそれもだんだん消え入るようになる。
キャロルは急いでグレンを抱き起こしたが、もう彼は何も喋れる状態ではなかった。グレンは彼女の腕の中で、冷たくなっていった]
(5)2006/02/25 10:49:25
お尋ね者 クインジーが「時間を進める」を選択しました
踊り子 キャロル
[クインジーがローズに毛布をかけ、医務室へと運んでいった。キャロルはしばらくグレンを抱いたまま呆然としていた。そのキャロルを見る礼拝堂に居る連中の目は、とても冷たい。]

何故、グレンがこんな目に…
何があったの?何でグレンが殺されなくちゃいけないのよ…??

[一筋の涙がブルーアイから流れ出る。錯乱はせねど、グレンの惨い死に様に涙せずには居られなかった。何故、こんなことが起こる?
キャロルに一連の出来事を話したのはギルバートだった。時折ルーサーが的確に説明を補助する。
ニーナが死んだという事実。ヒューバートの事故死。クインジーが見たと言うもの。状況は、グレンは最後ローズともみ合いになっていたことを示している。
ギルバートの口調は彼自身では抑えているようであったが、人狼への激しい憎しみがありありと感じられた。彼はニーナに何か特別な想いでも抱いていたのだろうか。]
(6)2006/02/25 10:56:35
踊り子 キャロル
[クインジーが、グレンが狼に変化するのを見たという。
キャロルはそれは否定しなかった。惨劇の起こった次の日に港の小屋で見たもの――敷き詰められた獣毛。人狼騒ぎをあまり信じない彼女だったが、彼女自身が見た光景が、皮肉にも雄弁に人狼の存在を物語っていた。
そして彼女は知っていた。グレンは、あの日外に出ていた。知ってて黙っていた。グレンが狼――というのは、ありえないことではないと、彼女自身の冷静な部分が受け入れていた。時期がくるまで、彼女の中に留めておくつもりだった。
だけれども。

口付けや一晩のぬくもりだけで男を信じるなんて、賢くないやり方だ。
あの時のグレンとの時間は温かかった。彼は私に涙を見せてくれた。
けれど――私は彼に感傷的なものは何もない。

何もない、はず。だけれども。彼が狼だなんて、今のキャロルには信じられなかった。]
(7)2006/02/25 11:03:47
踊り子 キャロル
「グレンさんは狼だったんだ。きっと、これで――平穏な日々が取り戻せる筈です。手負いの方たちが多すぎるから、まだ平和な日々とはいえないけれど…。」

「そうだ。でもニーナは戻ってこない――戻ってこないんだ――」

[ルーサーがキャロルを諭すように語り掛ける。ギルバートが崩れ落ち、ネリーがそっとギルバートの肩に手を置く。
キャロルは敢えて自分の気持ちは言わないでおいた。確かにローズは酷くやられている。あの子が狼ということはないと思う。だけれども、事の発端は――その情報を流した本人が、狼でないとは何故言い切れる?

キャロルの胸にクインジーへの小さな疑惑が巻き起こる。
彼は信用できると思った。思ったけれど、彼に確認しなければ――]
(8)2006/02/25 11:14:06
踊り子 キャロル
狼だとしても――グレンを、埋葬してあげない?

「むしろ、今日中に埋めないと蘇生したりするんじゃないのか?狼のことは知らないがな。」

[ルーサーは手負いだ。ネリーは女性。ギルバートの言葉はキャロルの胸に深く突き刺さった。
結局、キャロルはギルバートとハーヴェイと共にグレンの遺体を埋葬することにした。キャロルも女性だけれど、彼がこのままの姿をさらしておくのは不憫だと思ったから。]

【外/墓】
[紅い月は煌々とあたりを照らしていた。小山の数が増えている。どこから摘んできたのだろう、悲しい目をしたギルバートが花を手向けた。]

「ニーナ…」

[キャロルは初めてニーナの墓の前に立った。その山はほかのものに比べ、一回り小さい。
ちっぽけな彼女がどんな思いをして死んでいったのかが伺われ、キャロルの目に熱いものがじわりと浮かんだ。]
(9)2006/02/25 11:29:41
踊り子 キャロル
[グレンの遺体は、ニーナの山とは反対側に穴を掘って埋めた。
キャロルはギルバートのナイフで、グレンの遺体――足の裏に、十字型の傷をつけてみた。ローズにつけられていた傷と同じ形に。自分が何故そんなことをしたのかは解らなかった。
穴に土を戻す。弛緩したグレンの土気色の顔を見ながら、彼の姿を見えなくした。ギルバートは相当量の土を盛り込んだ。

簡単な埋葬が済むと、ハーヴェイは夜の散歩をしてくる、と言い残し、港のほうに去っていった。ハーヴェイは奔放だ。キャロルはギルバートと共に、牢獄へと*戻った*]
(10)2006/02/25 12:29:51
踊り子 キャロル
グレン…

[埋葬しながら、キャロルはグレンの魂に語りかける。]

貴方を信用する、って言ったのは、
あたしが貴方の正体を知ったから。

もう一人正体を知った人は、あなたの味方にはなりえなかった。
2006/02/25 12:31:34
踊り子 キャロル
あの日、お互いの不安を埋めあうように、触れ合ったこと。
それだけで、貴方の味方になったというんじゃないわ。
バカじゃないもの。

[少しだけ口元を上げて、笑ってみる。]

貴方の寝首を掻くのは狂ったあたしでありたかった。
けれど、貴方がこうやって殺されてしまったからには――
どうしようかしらね?

[クインジーの顔を思い浮かべた]
2006/02/25 12:49:49
流れ者 ギルバート
【回想/夜/墓前】

[ ニーナの墓前に花を手向けながら、
俺は小さくささやいた。 ]


ごめんな、ニーナ。グレンに止めを刺してやれなくて。


[ あの夜確かに見た、獣のかたちに歪んだグレンの腕。
……ああ、本当に心残りだ。この手で仇を討ってやれなくて。

仇を討つなんて、君が喜ぶかどうかも本当は分からない。

でも、そうでもしないと。
俺は如何すればいいのかわからないんだよ、今みたいに。 ]
(11)2006/02/25 13:07:10
流れ者 ギルバート
【夜/囚人礼拝所】

[ キャロルと別れた後、俺は囚人礼拝所へと立ち寄った。

"狼"が息を引き取った場所。
清らかだった聖域に、微かに残る血の跡と香り。
嗅ぎ慣れたその臭いも、ここではいささか不自然に感じられた。

神様とやらは、
自らの前が血で汚された事を、怒っていらっしゃるんだろうか。
それとも、怪物の血を流させてやった、と喜んでいるんだろうか?

ぼんやりとそんな考えが頭に浮かんだ。

苦笑して頭を振って、俺は手を組み、頼りない記憶を辿り、
何時か聞いた祈りの言葉をぽつぽつと呟く。
俺はどうでもいい。だけれどニーナは、あんたのもとへ。

どれだけそうしていただろうか。
俺の意識は、浅いまどろみのなかへとおちていった。]
(12)2006/02/25 13:10:25
農夫 グレン
[ 目が覚めると、やはり俺は牢獄にいた。
致命傷からは鮮血がじくじくと、いつまでも流れ続けて活力を奪う。
あたりをうろつくたび、素足が触れた地面にバッテンが乗る。
それは俺がいつも刻む、名のかわりの徴。
壁も、天井も、闇すらも無関係の存在になった俺のまわりには、俺と相棒とで殺した5人が所在なげに彷徨いてた。
…俺は、我知らず呟いていた。]

あいつらもいた。
この牢獄は天国か?それとも地獄なのか?

それとも、囚人は牢獄から逃げられないのか。
2006/02/25 14:32:14
農夫 グレン
[ 幼いころが蘇る。涙ひとつでビスケット一枚。そんな計算をしながら生に縋った道端。
盗みを覚えて糊口をしのぎ、やがて顔が割れるようになると、剥ぎ取ることを覚えて闇に潜むようになった。
…そして、この満月でコロシを覚えた。
苦痛に悶える表情が。悲鳴が。いつまでも残って。じっと手を見つめる。]

…最高だった。ククク。
トビー。ニーナ。どちらも旨そうだった。
あのときカミーラに見つからなかったら。相棒がニーナを刻んでいなかったら。
俺は人食いになっていたのかもしれないな。
ハハハハハハハ
2006/02/25 14:52:43
農夫 グレン
ハハハハハ…

[ ひとしきり哄笑すると、5人の誰とも、そして生者達とも距離をとって、虚空であぐらをかき、サイコロを転がした。
1・2・3。1・2・3。何度振っても、クインジーに負けたあの目しかでてこない…]
2006/02/25 15:09:58
見習い看護婦 ニーナ
・・・ハーモニカが、ない・・・
いつも胸に、左胸にそっと忍ばせていたハーモニカが、ない・・・どこ・・・?
2006/02/25 15:17:25
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナは反射ともいえる行動で心臓の位置を左手でさすった。と同時に顔色が変わる。]

あれだけは・・・生まれ故郷から持ってきた唯一の私のもの・・・人狼の目覚めたその日のうちに、倉庫から探し当てた私の知らない金属が鏤められているもの・・・
2006/02/25 15:22:19
農夫 グレン
[ ちらりとニーナの困った顔を見上げ…
袖口から覗く両手の黒い毛並みを隠すように丸くなり、つとめて無関心を装う。]
2006/02/25 15:23:30
見習い看護婦 ニーナ
あのハーモニカが何から作られているかは知りませんでした。けれど13のナイフ、そのひとつを手にした時、すこし錆の浮いた輝きから知ることができました。
そう、あれは銀・・・
あの小さな楽器が"RIP"と奏でると、その魂は自らの心を隠さずにはいられない・・・
2006/02/25 15:28:41
見習い看護婦 ニーナ
私は幾度となく何度も人目を忍びました。
そしてあの丸木橋の向こうの闇でも、私の悪い癖が顔を覗かせてしまったのかもしれません・・・
2006/02/25 15:31:09
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナは横を向いていたが、やがて人間の身体4つ5つ程はあるだろうか、まるでなにかを嘯いているようにも見えるグレンをじっと見た。その瞳から感情は読み取りにくい。]
2006/02/25 15:33:22
農夫 グレン
[ 蹲る俺の耳にニーナの言葉が降る。その不思議な内容に思わず、毛皮を隠すこともせず問い返していた。]

心を隠す…?
ニーナ、いったいどうしたんだ?

悪い癖とは、なにを言ってるんだ…?
2006/02/25 15:36:50
農夫 グレン
[ ニーナの瞳は、こんなふうにあたりを見ていたろうか?
なにかが違っている。
だが、なにが…?
俺は思わず、彼女の頬に手を伸ばした]

ニーナ、君はいったい…?
2006/02/25 15:44:08
見習い看護婦 ニーナ
私は、逸りました。
私は私の手で、人狼を見つけたい衝動にかられていました。
灯台へ向かいたいと無理な行動をおこしたのも、ヒューバートさんが本当に人狼なのか確かめたかったから。
そしてあの橋の一方に私がひとり残った時も・・・ほんの1分もないでしょう。私の手で人狼を見つけたかったから。

でも・・・本当に見つけたのは私の最後の誤りだったのでしょう。

[握られた手の中はまだ濡れたままだった。]
2006/02/25 15:44:31
農夫 グレン
そうか…
知りたかったんだな。
判りたかったんだな。
危険に身をさらしてまで。

ヒューバートが人狼なのか、ニーナにはわかったのかい?
2006/02/25 15:54:01
見習い看護婦 ニーナ
ヒューバートさんは・・・分かりませんでした。いいえ、分からないからこそ人間なのかもしれません。
カミーラさんは残念ですがもっと分かりません。
けれど・・・
[ニーナはないはずの銀がちりばめられているハーモニカをグレンの胸元の前につきつけたい。ハーモニカを奏でたいと思った。]
2006/02/25 15:58:51
農夫 グレン
ハーモニカ、とても大切だったんだな…。
ほら、今もきみの手は、ハーモニカを構えようとしている。

…ニーナ。
俺の手は血で染まっている。あまり、近寄らないほうがいい。

[ ニーナの手を包もうとかぎ爪を伸ばすが、自分の姿を思い出してひっこめる。
ときおり、娯楽室の壁の向こうから聞こえてきた微かな音色。
あの音楽を聴いているときは、いつだって大勝ちだった。
だからこそ、ニーナを血に汚れた爪で穢したくはなかった…]
2006/02/25 16:17:23
見習い看護婦 ニーナ
グレンさん・・・
どうしてあなたはあの時、私を助けたのですか?

[ニーナは時折故郷の曲、フィラデンフィアの一節や小さな教会で聞いた鎮魂歌の曲を吹いたことがあった。その音は壁を伝っていたのだろうか。]
2006/02/25 16:22:56
農夫 グレン
まさか、あんなところに人がいるとは思わなかった…
もしあのまま放っておいたら、きみは暗く狭い部屋で腹を空かせて…死んでいただろうな。
そんな思いは、俺だけで十分だ。
あんな思いは、ガキのころだけで…もうたくさんだ。
2006/02/25 16:28:53
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナは人の心こそ、揺れ動くものはないのだろうかと感じた。
グレンは小悪党としての心を持ちながら、あの時は人狼としての欲望を見せなかったからだ。人としての心が、私を助けたのだろうか。]
2006/02/25 16:31:38
書生 ハーヴェイ
暗い…ここはどこだ?

[ハーヴェイは闇の中を彷徨い*続けた*。]
2006/02/25 16:54:05
見習い看護婦 ニーナ
人は何ものかの下で彷徨い続けるものなのでしょうか・・・

[ニーナはグレンやハーヴェイの彷徨を思った。]
2006/02/25 17:06:53
酒場の看板娘 ローズマリー
【回想/夜/囚人側礼拝堂】

[―――薄れゆく意識の中で聞いた足音。
それは、現世の使者の足音だった。]

『……………手を離せっ!』

聞き覚えのある声……

(誰……?
私…助かるの……?)
(13)2006/02/25 17:09:11
酒場の看板娘 ローズマリー
【朝/医務室】

うーん……

[焼けるような喉の痛みに、ローズは苦痛の声を漏らす。寝返るたびに大腿部と左腕に鋭い痛みが走る。]

『……大丈夫か?』

[温かい手が、ローズの頭を触れる。
そして、あの''声''がする。
ローズは、ゆっくりと瞳を開け、そこに居る者を映し出した。]

クインジー…?

私…生きてるの……?
(14)2006/02/25 17:37:31
酒場の看板娘 ローズマリー
[そこに居る者――クインジーは、安堵の笑みを浮かべた。
彼の答えがなくても、襲ってくる痛みが、生きている事を実感させた。]

グレンは…?

『死んだよ。
お前がメスで刺した後、ルーサーとギルバートが止めをさした。』

そう……
(15)2006/02/25 17:47:00
酒場の看板娘 ローズマリーは、小さく、そう一言呟いた。
2006/02/25 17:47:34
酒場の看板娘 ローズマリー
『全く、無茶しやがって…
一人じゃ無理だと言ったろ…?

とは言え、俺もアイツにヤラれそうになったが…。』

[クインジーはそこまで言うと、暫し口を閉ざした。
そして…再び、口を開く。]

『よく、頑張ったな。
怖かっただろ……?』

[クインジーは起き上がったローズの頭を優しく撫で、ローズの顔を自分の胸に埋めた。]

『もう、無茶するなよ。』

[死ぬと思った直後に聞いた優しい声……
その声が、再びローズの耳を囁いてくる。
ローズはクインジーの胸の中で、声を揚げて泣き出した。]
(16)2006/02/25 17:54:03
酒場の看板娘 ローズマリー
『……ところで、ローズ。
そろそろ服、着ないか…?』

[クインジーは少し顔を背け、ローズにそう言った。
ローズは自分の肌が露になっているのに気づくと、慌てて毛布を被った。]

『まぁ、お前の裸を見るのは2回目なんだが…。』

[ローズは少し頬を赤らめ、俯いた。]

『待ってろ。
服、取ってきてやるよ。』

[そう言うと、クインジーは医務室を出て女子房側作業室へと向かった。]
(17)2006/02/25 18:01:21
酒場の看板娘 ローズマリー
[クインジーが医務室を出て行った後、ローズの視線は''あるモノ''へと移った。]

ニーナ…

貴女を殺した人狼が…そっちに逝ったよ。

[ローズは、瓶に生けられた華を見つめながら、そう言った。]
(18)2006/02/25 18:05:20
酒場の看板娘 ローズマリー
[その後…その華は、ローズにグレンの事を思い出させた。

『今の俺はひとりきりだが、かわりに、このとおり力がある。』

―――そして、最後に口にした言葉……

『すまない…
後は、頼んだぜ、………』

最後の言葉の途中で意識が薄れたローズは、グレンが苦しみながら発した最後の名前を聞く事はできなかった。]

まだ…まだ終わってない。
グレンには、仲間が居た……

一体、誰……?
(19)2006/02/25 18:10:31
酒場の看板娘 ローズマリーは、そう呟くと、体力の限界から、再び眠りへと*堕ちていった。*
2006/02/25 18:10:53
酒場の看板娘 ローズマリーが「時間を進める」を選択しました
酒場の看板娘 ローズマリーは、踊り子 キャロルに話の続きを促した。
2006/02/25 18:38:26
踊り子 キャロルが「時間を進める」を選択しました
踊り子 キャロルが「時間を進める」を取り消しました
お尋ね者 クインジー
【女子房側作業室】
[クインジーは作業室に戻ると、服を探した。清潔な一揃いの囚人服を見つけるとそれを持って医務室に引き返そうとした。すると…]

…誰かいるのか?

………。

(…気のせいか。)
(20)2006/02/25 19:35:46
お尋ね者 クインジーは、女子側作業房を出て医務室に向かった。
2006/02/25 19:36:11
お尋ね者 クインジー
【朝/医務室】
[クインジーは医務室に戻ると、怪我と疲労のせいかぐっすりと眠っているローズに新しい服を着せた。]

『…ぅ…ぁっ。…ん。』

(…うなされているのか?)

『まだ…まだ終わってない。
グレンには、仲間が居た……一体、誰……?』

………!
(仲間がいる…?とすると…昨晩殺された者がいるかもしれない!?)

[クインジーは生存者の状況を確認するべく医務室を後にした。]
(21)2006/02/25 19:41:31
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーと廊下ですれ違った。
2006/02/25 19:54:19
お尋ね者 クインジー
【朝/厨房】
[そこには奥でネリーが料理を作り、テーブルの側ではギルバートとキャロルが話をしていた。]

…元気か?

『ニーナの敵を討てたからな。…後でクインジーも改めてニーナの墓参りをしてやってくれないか?』

…ああ。分かった。

ところで…
ローズが言っていたんだが、グレンには仲間がいたらしい。
ルーサーとヴィンセントは礼拝所にいたんだが…ハーヴェイは?

『昨晩、港へ散歩しに行くって言ってたわよ?』

…房には戻ってなかったみたいだったな。

『じゃあ、ちょっと探しに行ってくるわ。』

…ローズに朝食を持っていったら、俺も港へ行ってみる。
(22)2006/02/25 19:57:16
お尋ね者 クインジー
【朝/医務室】
[ローズに朝食を持っていくと…]

(…寝てるな。)

[ローズの寝るベッドの傍らに朝食を置くと、キャロルの後を追って*港に向かった。*]
(23)2006/02/25 20:00:11
踊り子 キャロル
ローズはどう??

「落ち着いては居るが…それでも予断を許さない状況だな。」

そう…

「キャロル…お前は無事だったのか。誰か、見かけていない奴は居ないか?」

何故、そんなことを…?

[クインジーはローズが言ったという言葉をキャロルに話し、厨房のほうへ確認しにいった。]

また貴方の言葉に惑わされるの…?
グレンは死んだはずでしょう…??

[焦ったようなクインジーを、キャロルは冷めた目で見送った後、一人呟いた。牢獄の皆がこの男の言うことを信用している。いまやキャロル自身、クインジーの見たことを疑ってはいない。しかし、どうしても全面的に信用を置けなかった。]
(24)2006/02/25 20:00:13
牧師 ルーサーが「時間を進める」を選択しました
踊り子 キャロル
【早朝/囚人礼拝堂】

ギル…居たのね。寒かったでしょう。

[礼拝堂の片隅で疲れたように眠りこけていたギルバートに声をかける。ギルバートは目を覚まし、寒そうにびくっと震えた。]

「この礼拝堂で――グレンが死んだんだよな。
俺は確かに見たぜ。あいつの腕は、獣のそれだった。
あいつに…ニーナは、ニーナは―――」

[キャロルは黙ってギルバートを見ていた。なぜか、慰める気持ちにならなかった。それが何故なのか解ろうとしないのが賢明だと思っていた。]

「ローズは??」
寝てるみたいよ…クインジーが言ってた。

もう朝よ。ネリーが食事を作ってくれているかも。
篭ってないで、出てみない?

[キャロルはギルバートを誘い、厨房へと向かった]
(25)2006/02/25 20:07:10
お尋ね者 クインジーは、踊り子 キャロルに話の続きを促した。
2006/02/25 20:10:54
踊り子 キャロル
【朝/厨房】

[ギルバートとキャロルが顔を出すと、期待通りネリーが食事を作っていた。血なまぐさい事件が起きていて、本来ならば食欲をなくす性質のキャロルだが、ネリーが作ってくれる食事は本当にあたたかいもので、キャロルはおかげで体調を崩していない。
ギルの話を聴きながら、テーブルについてネリーの仕上げを待っていると、クインジーが顔を出した。]

「元気か?」

[ニーナのことを話し冷たい目をするギルバートに、クインジーがローズの話を伝えた。ルーサーとヴィンセントは礼拝堂に居て無事らしい。]

ハーヴェイは…昨晩、港へ散歩しに行くって言ってたわよ?
ぽろっと帰って来るんじゃないの?

「房には戻ってなかったみたいだな。」

そう…じゃ、ちょっと探しに行ってくるわ。ギルバート、ご一緒願える?

[ギルに同意を求めると快諾が得られた。そのとき、ネリーが人数分の朝食を持ってきた。4人はつかの間の朝食を味わった。ルーサーやヴィンセントの分の食事を置いて、ネリーも同行することになった。]
(26)2006/02/25 20:23:09
踊り子 キャロル
ネリー…危ないよ。貴女にまで怪我されたら、皆困っちゃうし、あたしも嫌だわ。

[眉を潜めるキャロルにネリーは明るい笑顔で返す。この娘は気丈だわ。キャロルは安心した。クインジーが食事を手に、ローズの様子を見に行ったのと別れ、3人は港にむけて出発した]

そういえば寝てないのよね…でも気持ちいいわ。

[朝の光を浴びて体調が戻ってきたように感じた。キャロルはあまり話したことのなかったネリーとギルバートと共に、港への道を歩いていく。
ギルバートは口の巧いところもあるようだが、人情に篤い、聡明な男。ネリーは弱く見えるけれど、他人思いの気丈な娘だった。牢獄に居るのは珍しいタイプの2人かもしれない。ギルなんてうっかり捕まったというところだろう。]
(27)2006/02/25 20:35:57
踊り子 キャロル
【午前/港に併設された小屋】

[途中、追ってきたクインジーと合流し、4人になった。ギルバートが小屋の扉を開ける。キャロルが数日前に潜入した小屋だが、それは黙っていた。]

「…!!!!!ハーヴェイ?!」

[4人の中に飛び込んできたのは、うずたかく積まれた獣毛の中に散らばる、ハーヴェイ――ハーヴェイだったもの――の欠片だった。獣毛は綺麗な紅に染められ、舞い上がることなくハーヴェイを包んでいる。]

何…
[朝食べたものが戻ってくる感触に襲われ、キャロルは口を押さえて外に飛び出した。]
(28)2006/02/25 20:41:59
踊り子 キャロルは、港に駆け込み、胃の中のものを吐き出した。
2006/02/25 20:46:06
踊り子 キャロル
ふざけないで…

何故、あの獣毛の山が、人間の血で穢されなきゃいけないのよ??
あれはあたしのヒミツの場所であってほしかった。

ネリー、貴女が殺ったハーヴェイは、
最期まであたしと相容れない行動をしてくれるわ…(笑)
2006/02/25 20:51:54
お尋ね者 クインジーは、踊り子 キャロルの背中をさすった。
2006/02/25 20:55:59
お尋ね者 クインジー
…大丈夫か?

[クインジーは、キャロルの背中をさすりつつ肩越しに惨状を見た。…抉り取られたような傷跡がはっきりと見える。]

…爪痕。
やはり、まだいるのか…。
(29)2006/02/25 21:00:15
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーに感謝した。「ちょっと、取り乱したね」
2006/02/25 21:04:25
踊り子 キャロル
[小屋の中からギルバートの声がする。]

「外で襲われて、中に逃げ込んで――それでここで止めを刺されたって奴だな。ちきしょう、まだ狼はやっぱり居やがったのか!!!」

[ドアをどんと蹴る音がする。ネリーは――ネリーは大丈夫だろうか?
キャロルはクインジーの肩を借りて立ち、小屋へと戻った。]
(30)2006/02/25 21:08:29
踊り子 キャロル
[辛うじて人体の様相を保っているハーヴェイの有様は酷かった。苦しんだのだろう、表情は悶絶し、すごい力で引き裂かれた跡がある。ギルバートがハーヴェイの顔に、そっと上着をかける。ネリーは椅子に座って、青ざめた顔でその様子を見ていた。
キャロルはハーヴェイの死に顔に、ジャンを想った。]

似てた…貴方、やっぱり似てたのよ…

「どうした?」

[問いかけるクインジーに、キャロルはジャンのことを話した。自分が牢獄にいれられる原因となった、射殺した元夫のこと。]

ハーヴェイは、ちょっとジャンに似てたんだ。革命家志望だったし、文章家だったし。
ジャンは、こんなに酷い死に方しなかったけれど…
(31)2006/02/25 21:25:54
踊り子 キャロルは、ハーヴェイの瞼に触り、そっとその目を閉じてやった。
2006/02/25 21:28:50
お尋ね者 クインジー
[クインジーは、キャロルの胸中を慮り頭をぽんぽんと叩いた。]

…惨いな。
こんな死に方をせねばならぬような男ではなかった。
(32)2006/02/25 21:29:57
流れ者 ギルバート
ハーヴェイ……

[ 俺は、こぼれた血をそっと指先で掬った。 ]

……一体、何時殺られたんだ? 誰が殺った?
(33)2006/02/25 21:39:02
踊り子 キャロルは、流れ者 ギルバートが遺体を整理するのを手伝った。
2006/02/25 21:41:42
流れ者 ギルバート
キャロル、いいのか?
……ネリーと休んでてもいいんだぜ。

[ えずきを抑えてか、口元を覆うネリーを、俺は指で指し示した]

毎日の日課が、墓堀なんて笑えねぇ……
(34)2006/02/25 21:45:11
踊り子 キャロルは、流れ者 ギルバートにかぶりを振った。
2006/02/25 21:53:04
酒場の看板娘 ローズマリーが「時間を進める」を取り消しました
流れ者 ギルバートは、踊り子 キャロルに頷いた。
2006/02/25 21:57:54
流れ者 ギルバートは、踊り子 キャロルに話の続きを促した。
2006/02/25 21:58:04
牧師 ルーサー
【朝/囚人礼拝所】

[ 礼拝所の長椅子に腰掛けながら、ルーサーはヴィンセントの治療を受けていた。
 医務室にはベッドは一つしかなかった。そして、そこには既に治療を終えたローズが眠っている筈であった。ヴィンセントは、我慢にも程があります、と少し怒ったような口調で言いながら手際良くルーサーの傷に処置をしていった。
 治療の最中……ルーサーは昨晩を思い出していた。手にしたナイフが肉に突き立ち滑り込むおぞましい感触……
 ――人狼を殺さねば他の皆が死ぬ事になる。そう、それが事実であった。神の僕たる彼には、神の被造物たる生きとし生けるものを傷付ける事は許されぬ事であった。ましてや、その命を奪う事など……
 だが、人狼を殺さねばならぬこの状況において、ルーサーは自分の手を汚さずにいようとは思えなかった。殺さねばならぬのであれば、せめて、その罪は他の誰に背負わせる事もしたくなかった。]
(35)2006/02/25 22:07:37
牧師 ルーサー
[ ローズは、ルーサーがグレンに止めを刺した事に聞いたろうか。これで、グレンを殺したのはルーサーだという事になる。ローズがグレンの胸にナイフを突き立てた事に変わりはない。これは詭弁かも知れない。だが、それでもルーサーはローズが人を殺したという事にしたくなかった。

 ――遠い日の面影がルーサーの瞼に浮かんだ。
 妻と、そして、幼い娘。そう、生きていれば今頃は……

 ――やがて治療を終え、ヴィンセントとルーサーはここ数日の出来事について話し合った。そして、何時も彼らがそうしていたように、生と死、命の話になって行った。ここ数日の出来事を振り返り、思いながら、ゆっくりと落ち着いた話し合いは続いた。]

……命とは……なんなのでしょうね。

「ええ。本当に……なんなのでしょうね……」

[ ……二人は床に広がる染みを見詰める二人の間を、沈黙だけが流れて行った。]
(36)2006/02/25 22:08:15
書生 ハーヴェイ
暗闇…。なぜここにいるのかわからない。

俺はたしか、グレンの埋葬が終わったあと…
そうだ、港に向かったのだ。

なぜか…。それはニーナが殺された現場を観察したかったからだ。

人狼グレンは、ローズマリーの手によって葬られた。
ルーサーが止めを刺したと誰かが言っていたが、極東の島国に言う介錯というやつではないだろうか。

アドミラル東郷のいる国では、仲間が命絶たれし時に首を断ち痛みから救ってやるのだという。
2006/02/26 01:43:35
書生 ハーヴェイ
グレンの言う通り、島の中央部には橋があった。
ここでニーナが殺され、ヒューバートが奈落に落ちたのだ。

刑務所側から、向こう岸に渡る。

そのときだ、血の予感がしたのは。
急ぎ、北東にあるという港に向かうことにした。

早足で雪に覆われた道を進む。やがて、月明かりに照らされた灯台が見えた。
2006/02/26 01:47:39
書生 ハーヴェイ
港は、はるか昔に捨てられ荒れ果てた小さな漁港だった。

人っ子一人いないその港。いないはずだった。
しかしそのとき確かに、人の気配がしたのだ。

あわてて近くの小屋に飛び込み、息を落ち着ける。

その後は、よく覚えていない。黒い獣の姿を見、言葉を交わしたような気がした。

強い衝撃のあと、意識が飛んだ。
2006/02/26 01:52:01
書生 ハーヴェイ
おそらくこれが俺が最期に見た光景だったはずだ…。

[長い回想のあと、光に辿り着いた。]
2006/02/26 01:53:02
書生 ハーヴェイ
ニーナ、それにグレンじゃないか。
どうしてここに?

[安堵とともに、不思議な気持ちに*包まれた*。]
2006/02/26 01:54:09
医師 ヴィンセントは、牧師 ルーサーの手当てをしながら、グレンが人狼だったことを聞いて驚いた。
2006/02/26 02:50:46
医師 ヴィンセント
【朝/囚人用礼拝所】

…全く、あなたの我慢にも程があります。
ルーサーさん。

[ルーサーの、一度は閉じた傷口は、
昨晩の行動の結果、再び口を開きかけて熱を帯びている。
そうでなくとも彼はできるだけ、自分以外の怪我人や
具合の悪くなった者を看てもらおうとするあまりに、
医務室に処置のために足を向けることは少なくなっていた。
彼の傷口は少しだけ腫れ、ところどころから体液が滲み出ていた。
消毒用のアルコールでヨードチンキを希釈したものに綿を浸し、
ヴィンセントは彼の傷口を消毒し始めた]
(37)2006/02/26 03:01:53
医師 ヴィンセント
…自然に治癒するのを待つのが一番良いのですが、
この傷が化膿してしまうのが恐ろしい。
かなり沁みますが、少しだけ我慢してください。

[彼はルーサーの傷口に希釈したヨードチンキを吸い込み、
茶色くなった綿をピンセットで挟んでそっと触れさせる。
ルーサーは我慢をしていたようだったが、
それでも時折うめき声を洩らすのを彼の耳は聞き取った]
(38)2006/02/26 03:10:42
医師 ヴィンセント
『私は……』

[消毒を終えた傷口に綿をあて、包帯を巻き始めたとき、
ルーサーは僅かな声で、ぽつりと呟いた。


『私は…人狼に変じたグレンを…手にかけました。
ローズを傷つけ、ニーナさんや…
他の方たちを手にかけたかもしれない…彼を。
罪を犯したものだとはいえ、彼もまた生きとし生ける者の一人。

…神に仕える身としては、あるまじき行いです。』


深い後悔とも、自責とも取れる声。
ヴィンセントは彼が信仰と感情の間に立ち、
身を引き裂かれるような思いに捕らわれているのを感じていた]
(39)2006/02/26 03:12:26
医師 ヴィンセントが「時間を進める」を選択しました
医師 ヴィンセント
oO(グレンが…人狼だったというのか…
 そして、ニーナは彼に殺されたと…)

[ヴィンセントは昨晩の厨房でのやり取りを聞き、
クインジーやギルバート、キャロルと話をしたいと思った。
特にクインジーとギルバートは昨日、
ニーナと灯台へと出かけていた者たちであり、
グレンを含む彼らの身近で、
ニーナが殺されたということを聞いていたからだ]
(40)2006/02/26 03:18:21
医師 ヴィンセントは、もっと積極的に話を聞き、考察を深めようと考えた。
2006/02/26 03:19:25
医師 ヴィンセント
[ルーサーは己の犯した罪を他の誰にも背負わせたくはないと言う。
彼の心を思えばその気持ちは良く理解できた]

…私は…ニーナ君を殺害した者を探し、
私がこの手で仇を打とうと思っていました。
…私に、もう少し行動力があれば…
(41)2006/02/26 03:30:33
医師 ヴィンセント
例えて言うのなら、この島に生き残る人々は一人の人体の中の組織。

幾つかの組織のみが生き残るために、
人体そのものである他の組織を侵食していく…

そんなことが許されますか?
人を生かすためには…時には犠牲を払うことも必要です。

…私は…
自分が人を生かすための犠牲になるのなら、
それでも構わないとすら思えるのです。

[ルーサーは彼の語る言葉を聞き、時々小さく相槌を打つように頷いた。
幾つもの生と死を看てきたであろう聖職者と、
その手で人の生死を分けることすらある医師の自分。
立場は違えど、生と死を等しく近く感じているのは事実だ]
(42)2006/02/26 03:52:40
医師 ヴィンセントは、壁にかかったイコンに目をやった。
2006/02/26 03:53:30
医師 ヴィンセント
[神の子イエスは、人類の罪咎を一身に背負って
十字架に架かけられた──

いつか聞いたその言葉が、ヴィンセントの中で響いている。

救える命は救わねばなるまい。
だが、犠牲になるのもまた命。
そもそも、どの命の重さにも貴賎などはあるわけもない。

『……命とは……なんなのでしょうね。』

ルーサーがぽつりと零したその言葉に、彼は同じ思いを感じていた。]

ええ。本当に……なんなのでしょうね……
(43)2006/02/26 04:04:51
医師 ヴィンセントは、牧師 ルーサーと静かに語り続けた。辺りを静寂が*包み込んでいた*
2006/02/26 04:06:08
酒場の看板娘 ローズマリー
【回想/昼前/医務室】

[陽の光が窓から差し込む。その眩しさに、ローズはゆっくりと瞳を開けた。]

あれ…?
いつの間に……?

ひょっとして、クインジーが……?

[いつの間にか服を着込んでいる事に気が付くと、ローズは頬を少し赤らめ、両手で肩を抱いた。]
窓から入る光に視線を移す……
ベッドの傍らに、ネリーが作ったであろう食事が置かれていた。]

いい匂い……

[スープから湯気は立っていなかったが、その香りに誘われ、ローズはゆっくりと体を起こそうとした。]
(44)2006/02/26 11:33:46
酒場の看板娘 ローズマリー
痛…っ。

[ローズは大腿に走る痛みに、そっと手を這わした。
囚人服越しに触れるそこには、服と擦れ合うたびに激しい刺激が走った。]

……?
何、これ……

[囚人服を脱ぎ、恐る恐るそこを見てみると……
―――そこには、十字に彫られた切り傷があった。

それは……グレンの爪が彫ったものだった。
その傷は、既に出血はしていなかったが、十字を作るラインは朱く、朱い月を思い出させた。]
(45)2006/02/26 11:41:46
酒場の看板娘 ローズマリーが「時間を進める」を選択しました
酒場の看板娘 ローズマリー
【昼/医務室】

[朝食に少しだけ口をつけた後、ローズは再び眠りへと堕ちた。久しぶりにみる、夢―――

夢の中で、ローズは母の手を握っていた。
ベッドに横たわる母の顔色は蒼白かったが、ローズの手を握る手は、とても温かいものだった。

「お母さん……
お母さんは、私が助けるよ。
だから…私をおいて逝かないでね。」

母は、ローズに優しい笑みを向ける。

『心配かけて…ごめんね、ローズ。
もし、お母さんが死んでも…貴女は一人じゃないわ。
天国にいる、お父さんも…そしてお母さんも……
ずっとローズの傍にいるわ。』

「お母さん……
お父さん……」]
(46)2006/02/26 13:14:46
酒場の看板娘 ローズマリー
『ローズ、気がつきましたか…?』

[瞳に映ったものは、ローズを心配そうに見るルーサーとヴィンセントの姿だった。]

ルーサーさん…
ヴィンセント先生……

「…傷が痛むようですね。
化膿したら大変ですから、消毒した方がいい…。
みせてくれませんか…?」
(47)2006/02/26 13:28:28
酒場の看板娘 ローズマリーは、医師 ヴィンセントに頷くと、毛布から大腿を出した。
2006/02/26 13:28:53
酒場の看板娘 ローズマリー
「これは酷い……
しかし、この印に何か意味でもあるのでしょうか。」

[消毒しながら、ヴィンセントはそう呟く。
ローズは分からないという表情を浮かべ、ルーサーの顔を見つめた。
―――ローズの脚を無言で見つめるルーサーの瞳は。
険しく…そして悲しいものだった。]

(ルーサーさん……?)

「はい、終わりましたよ。
暫くは、ここで休んでいた方がいい。
ニーナが生きていれば…あの子もそう言うはずです。」

……分かったわ。
ありがとう、先生……。

[ローズはルーサーが気になりながらも、ニーナの名を聞き、ヴィンセントに頷いた。]
(48)2006/02/26 13:35:42
酒場の看板娘 ローズマリー
[―――その時、医務室の扉が開いた。

医務室の中へと入ってきた者は、ローズら三人に、ハーヴェイの死を*伝えるのであった。*]
(49)2006/02/26 14:00:44
踊り子 キャロルは、流れ者 ギルバートらと共に牢獄へと戻ってきた。
2006/02/26 18:11:27
踊り子 キャロル
【午後/牢獄正面入り口】

[ハーヴェイの遺体を牢獄まで持ち帰るのは困難だった。とはいえそのままにしておくにはあまりにむごい。ギルバートの提案で、ハーヴェイの遺体は獣毛と共に港で燃やされ、灰は海に流された。
遺留品となった、ハーヴェイがいつも持ち歩いていたメモと万年筆――を、ネリーが持って、クインジー達4人は牢獄へ帰って来た。]
(50)2006/02/26 18:16:21
踊り子 キャロルが「時間を進める」を選択しました
踊り子 キャロル
[キャロルは帰り道中ハミングをしていた。暗く、悲しい旋律の。
堅牢な牢獄の正面玄関を見上げる。朝晴れていた空は、今は薄曇に覆われ、低い位置に辛うじて太陽光が見えるのみだ。]

この、牢獄で――虐殺がおきて。
何人居たのか知らないけど、残っているのは7人のみ、か。

[キャロルの呟きに、ネリー、クインジー、ギルバートが振り返る。]

牢獄がそのままであって欲しい、一生ここに居たいなんて、全く思わなかったけれど。
今は、そのままであったらどれだけ平和だったのだろう――そう思えてしまうわ。
なんだかおかしいよね。この牢獄が家みたいな感覚になってる。

[下唇を噛み締め、笑った表情で声を絞り出す。目は笑えない。]
(51)2006/02/26 18:47:54
踊り子 キャロル
「その曲――聴いたことがあるわ。主人にお供したときに、どこかの劇場で――」

[ネリーがキャロルに言った。キャロルは頷く。]

ベルリオーズの、レクイエム。この国の宗教とは、違うものかもしれないけれど。
死んだ者は皆、等しく弔われるべきだわ。
安らかに眠れ――

[死んでいった者の顔を思い浮かべる。涙はもはや、枯れ気味のようだった。
クインジーが正面玄関のドアを開け、それに続いて中に入る。ローズの居る医務室へと、*向かった*。]
(52)2006/02/26 18:49:08
牧師 ルーサー
【夕方/厨房】

[ ――火の温もり、鍋から立ち上る煙。
 厨房には夕食の支度をするネリーと、そして、ルーサーの姿があった。]

「牧師様……ローズさんのあの傷……あれはグレンさんに?」

[ ネリーの言葉にルーサーは重々しく頷く。それを聞き、調理に向いていたネリーの手が止まった。そう、人狼に傷付けられた者は人狼と化すという言い伝え。ネリーは、それをルーサーから聞いていたのだった。]

……この言い伝えが真実かどうか。それは定かではありません。今は……ただの言い伝えである事を祈るのみです。
もし真実であれば……先に人狼と人狼と化すのは私でしょうね。或いは……ハーヴェイさんを殺したのは、意識の無いうちに私がした事かも知れない、などという不安すらあります。

[ ……暫し、沈黙が流れる。しかし、その沈黙をネリーの声が破った。]

「――大丈夫ですよ。きっと。」

[ そう言って、ネリーは笑みを見せた。
 ネリー自身、不安に思っているに違いない。だが、それでもルーサーを気遣いそう言ったネリー。
 ルーサーは、ええ、そうですねと言って、不安の押し隠し微笑を浮かべた。]
(53)2006/02/26 20:11:45
農夫 グレン
ルーサー。
あんたも…朱い月に逆らえないんだな。なぜ苦しむんだ?夜、たったの一度心を明け渡すだけで。
それだけで…楽になれるじゃないか。
2006/02/26 20:12:35
農夫 グレン
[ 夕焼け。そして闇がやってくる。
天にはひとつ、月が煌々と島を照らす…。朱。
ざわざわと毛皮がざわめく。喉が渇き、腹が狂おしいほどに求める。熱い血を。瑞々しい肉を。]

やはり、今夜の月も朱い。な。誰か死ぬぜ。相棒の命の続く限り。月が朱く染まっている限り。

っ……ぐぉ

俺は、もう死んでるだろう!?
もう…腹を空かせる立場じゃないだろう…?
2006/02/26 20:23:48
見習い看護婦 ニーナ
ローズさん・・・気をつけて・・・

いいえ、ローズさんが人狼だったのなら・・・?
2006/02/26 20:25:15
踊り子 キャロル
【回想/医務室】

「ローズ…」

[医務室に4人が入ると、ローズが身を起こしており、ルーサーとヴィンセントがその傍らに座って話をしていた。
ネリーが安堵した表情でローズの元に近寄る。]
(54)2006/02/26 20:26:21
農夫 グレン
[ ルーサーに聞かされた話を思い出す。御霊。たましい。
俺の魂は、朱い月に縛られていたのか。
欲しい。
苦しい。
…血を!
…肉を!!
ぎょろりと見回す目の前にニーナ。
遠くのハーヴェイが手を振り、なにか呼びかけてくる。
俺はざわめく毛皮に覆われた両手でニーナの肩を掴み、引き寄せた。]

ぉぉ…
2006/02/26 20:28:10
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーと共に、ローズ達にハーヴェイの死を伝えた。
2006/02/26 20:30:08
農夫 グレン
[ ショートヘアの奥に僅かに覗く、白くて華奢な首筋。このまま握れば砕けてしまいそうな肩。
ニーナは囚人の中でもとくに小柄な女だった。
乱杭歯のならんだ大口を開き、近づけると、かすかにニーナが薫る。暖かい体温を感じる。]

があ…
2006/02/26 20:32:19
踊り子 キャロル
ハーヴェイを最後に観たのは…あたしね、多分。
昨晩、グレンを、一緒に埋めたわ。その後、港に行くって言って別れた――

「…つまり、人狼はまだ絶えてない、ということになるな。」

[重々しい口調でクインジーが言う。]

昨日の夜〜朝にかけて、皆、どこに居たのかしら。
さすがに、2人以上人狼が居るとは、考えたくないのよ――
(55)2006/02/26 20:37:24
見習い看護婦 ニーナ
[そのたぎる野獣性グレンがニーナの傍にいた。
まるで身をよじるようにグレンはニーナの元へ寄り、その肩を掴まれた。それは比較にならぬ大きな手。]

グレンさん・・・あなたは・・・っ!
2006/02/26 20:40:39
農夫 グレン
[ ニーナは唐突な凶行に驚き、身を固くする。きつく握られ、びくともしない肩を無理にもがいたニーナの囚人服がぴんと張り、やわなつくりの縫い目が裂ける。
キスをするように顔を近づけ、しかし開いた口はその下をめがけてひらく。]

ニーナ。
腹が減ったんだよニーナ。
俺を満たしてくれよニーナ。
2006/02/26 20:53:23
踊り子 キャロル
【回想/医務室、午後】

[これまで皆の手当てに忙しかったヴィンセントが、詳しい事情をギルバートから聞いている。クインジーは険しい表情で考え込んでいる。ローズは青ざめた顔をしてベッドの上で放心していた。ハーヴェイの死もショックだったのか、それともまだ体調が優れないのか。]

…とにかく、予断は禁物ね。

この中にまだ狼が潜んでいる可能性は――大きい。
ならば、みんなで見守っていたらいいんじゃないかしら?

[ルーサーは癒えない傷に目を落としていたが、キャロルのその言葉に顔を上げた。]
(56)2006/02/26 20:54:10
踊り子 キャロルは、牧師 ルーサーを怪訝そうに見た。
2006/02/26 20:56:17
踊り子 キャロル
…ま、そこまで警戒する必要もないかしら。
皆一網打尽にされたらたまらないし――

[ルーサーの目がキャロルと合い、キャロルはどことなく自分から目を反らした。]

(神父様何か――知ってるのかしら?)
(57)2006/02/26 20:57:57
見習い看護婦 ニーナ
[グレンの突如とした行動にニーナの顔が一瞬こわばったが、すぐにそれは無機質的な表情に変わった。
ほどけそうな囚人服には目もくれない。
ニーナは存命中の故郷の領主や、この牢獄の利己的な看守に、幾度も非常に個人的な欲望を数多く受けとめていた。その経験がニーナを動かすのか、ニーナは感情の入り混じっているとは言い難いような声を発した。]

あなたは・・・そうして・・・多くの人を・・・
ローズさんも。もしやキャロルさんやネリーさんも・・・?
2006/02/26 20:59:44
踊り子 キャロル
[皆が一様に押し黙る。沈黙が暫く続く。
この中の、誰が、誰ならば信用できるのか?いや、もう、その自己判断すら危うくなってきている気がする――キャロルは立ったまま目を閉じた。
沈黙を破ったのはネリーだった。]

「とにかく――身体も冷えたし、ちょっとゆっくりしませんか。まだ、昼間ですし。
紅い月が出るのは夜。それまでは、きっと安全じゃないかしら。それに、今日紅い月が出ると、決まったわけじゃないのだし――」

[その場に居た全員がネリーの言葉にはっとする。]

そうよね…。

[夕食の時間も近いことだ。皆は、とりあえず夕食時にもう一度集まることとした。]
(58)2006/02/26 21:03:28
踊り子 キャロルは、シャワー室へと消えていった。【回想終了】
2006/02/26 21:03:48
踊り子 キャロル
[シャワーを浴び、髪を洗う。
キャロルの心は決まっている。
とにかく、ネリー、ネリーと――]

最後まで2人、生き延びて。
そして逃げよう。
もし、彼女がお腹が減ったら、あたしを食べればいいわ。

そのためだったら、あたし、誰でも殺しに行く。
2006/02/26 21:07:21
踊り子 キャロル
逃げる――
或いは、この島で2人生きていくのもいいわね。
あの、殺戮の小屋だったり――

[キャロルは虐殺の夜、グレンとネリーが小屋を訪れたことを知っていた。
紅い月が――月を見たら、そんな予感がしたのだ。

あたしの好きな、赤。]
2006/02/26 21:08:36
踊り子 キャロルは、首を回しながら、医務室へと歩いてきた。
2006/02/26 21:09:47
酒場の看板娘 ローズマリー
【回想/昼/医務室】

[医務室に入ってきたのは、キャロル、ギルバート、クインジー、そしてネリーだった。
四人の表情は暗かった。顔色は悪い…。その中でも、一番蒼白い顔をしていたキャロルは、ローズに言葉を掛ける。ネリーは、ローズが起き上がっていた事に安堵の表情で駆け寄ってきた。]

『ローズ…』

[その後、ローズはハーヴェイの死を聞かされた。]
(59)2006/02/26 21:14:13
踊り子 キャロル
【夕方/医務室】

ローズ、起きてる?気分はどう?

[キャロルが医務室に入ると、伏せっていたローズが顔をこちらに向ける。]

起こした?ごめんなさい。
タオル、持ってきたよ。身体拭くかと思って。

[お湯の入ったブリキの古い洗面器と、使いこまれたタオルをローズのベッドの横に置く。]
(2006/02/26 21:15:04、踊り子 キャロルにより削除)
酒場の看板娘 ローズマリー

『ハーヴェイが……
ハーヴェイが……殺されたわ……。』

え…っ?

[信じられなかった。
グレンに仲間が居る事は既に知っていた。まだこの惨劇が続く…それも分かっていた。
しかし、ハーヴェイ――最初は疑っていたが、疑いきれず、今は信用していた――が殺された事を、ローズは直ぐに信じる事はできなかった。]

どうして…
どうして、ハーヴェイが……

[その答えは誰にも分からなかった。
――ただ一人、この中にいるであろうグレンの仲間――人狼――を除いて。
ローズは、ただベッドの上で放心するしかなかった。]
(60)2006/02/26 21:14:59
農夫 グレン
[ それでも、
彼女の力強い瞳は俺をきっと射抜いていた。
開いた口から延びた牙がニーナの喉に触れたまま。止まる。声を発するたびに震える喉が牙と擦れ、ちいさな傷からひとすじ血が零れる。
甘い。
甘い。
なのに…ほんのひとくちが進まない。]

『あなたは…そうして…多くの人を…
ローズさんも。もしやキャロルさんやネリーさんも…?』

俺は…狼さ。だからローズを襲った。
今もお前を押し倒して、昨夜のように真っ赤に染めようとしているんだぜ。

なんで…そんな綺麗な目ができるんだよ。
なんで怯えて叫ばないんだよ。
2006/02/26 21:15:52
酒場の看板娘 ローズマリー
『ハーヴェイを最後に観たのは…あたしね、多分。
昨晩、グレンを、一緒に埋めたわ。その後、港に行くって言って別れた――』

「…つまり、人狼はまだ絶えてない、ということになるな。」

『昨日の夜〜朝にかけて、皆、どこに居たのかしら。
さすがに、2人以上人狼が居るとは、考えたくないのよ――』

[キャロルとクインジーは、言葉を続ける。
ローズは暫しそれを聞いていたが、思い出したかのように、口を開いた。]

グレンには、仲間が一人居た……
死ぬ直前、仲間に向けてこう言ったのよ。

―――『すまない…
    後は、頼んだぜ、………』とね。

誰に向けて言ったのか、それは分からない。
朦朧とした中で聞いたから……
(61)2006/02/26 21:21:42
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナはグレンの問いには何故か答えを返すことができなかった。彼女自身の性格がそうさせるのだろうか。硬直したままグレンをそっと、じっと見つめる。

目だけはニーナの自由にすることが出来た。けれども目以外はグレンの意識の支配下におかれてしまう。そしてそれが如何に男を満足させるかということも。
ニーナは口を閉じ、衣服が乱れているのも気に留めず、そっとグレンの狼狽を見あげた。]
2006/02/26 21:22:22
酒場の看板娘 ローズマリー
『…とにかく、予断は禁物ね。

この中にまだ狼が潜んでいる可能性は――大きい。
ならば、みんなで見守っていたらいいんじゃないかしら?』

そうね……

[そこまで話すと、ローズはベッドに横になり、再び眠りへと堕ちていった。]
(62)2006/02/26 21:23:04
踊り子 キャロル
【夕方/医務室】

ローズ、起きてる?気分はどう?

[キャロルが医務室に入ると、伏せっていたローズが顔をこちらに向ける。一人だった。]

起こした?ごめんなさい。
タオル、持ってきたよ。身体拭くかと思って。

[お湯の入ったブリキの古い洗面器と、使いこまれたタオルをローズのベッドの横に置く。]
(63)2006/02/26 21:24:33
踊り子 キャロル
[ローズが身体を拭いている間、キャロルは黙って外を見たり、ローズを見たりしていた。ローズの身体は切り傷や擦過傷、痣が見ただけでも相当数ついている。拷問部屋に入れられたニーナですら、こんなに酷い様相は呈していなかった。正視できるものではなく、キャロルは目を伏せた。]

ねぇ、ローズ…
グレンは…人狼だった。
あなたを、そんなにめちゃめちゃにして――

[ローズが一通り身体を拭くと、そのタオルを受け取る。ローズが服を着ているとき、キャロルはローズにそう語りかけた。]
(64)2006/02/26 21:28:08
農夫 グレン
[ 相棒のしなやかな爪に刻まれ、苦痛に悲鳴をあげる昨夜の姿を思い出す。
あんなふうに。あるいはローズのように。ただの男だったころに夜道で犯した、女学生のように。
泣いて怯え、震えると思っていた。
悔し紛れに押し倒し、視線から逃げる。掌で握りしめていた囚人服が取り残されて裂け、肌も露わに地に倒れたニーナの、細いウェストに覆い被さって視線から逃れる。]

俺を見るな。俺を見るなよ…
見るなぁぁぁ。
2006/02/26 21:30:44
酒場の看板娘 ローズマリー
【夕方/医務室】

キャロル…?

調子はだいぶいいわ。
ヴィンセント先生のおかげね。

[キャロルが置いた洗面器とタオルに視線を向け、ローズはキャロルに感謝した。]

……ありがとう。

[そう言うと、ローズはタオルを絞り、体を拭き始めた。]
(65)2006/02/26 21:31:42
踊り子 キャロル
あたしは――誰も賛同してくれはしないと思うけど、
グレンを信じてたわ。つい、先日まで。
カミーラを殺したアイツが、あれでよかったのか迷ってたのが、
どうしても化け物には思えなくて。

その結果が――あなたの、クインジーのその有様よ。

[そこで言葉を止めると、ベッドの端から立って、ローズの目をまっすぐに見下ろした。]
(66)2006/02/26 21:31:46
書生 ハーヴェイ
[いつの間にか近くまで来ていたハーヴェイは、壁の向こうからじーっとグレンを見た。見た。見まくった。]
2006/02/26 21:32:35
酒場の看板娘 ローズマリー
『ねぇ、ローズ…
グレンは…人狼だった。
あなたを、そんなにめちゃめちゃにして――』

[ローズは体を拭いてる間、終始無言だった。]

『あたしは…グレンを信じてたわ。』

[この言葉に、ローズはゆっくりと口を開いた。]
(67)2006/02/26 21:34:01
酒場の看板娘 ローズマリー
ねぇ、キャロル……
(68)2006/02/26 21:34:42
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーの目をまっすぐに見つめた。
2006/02/26 21:35:25
見習い看護婦 ニーナ
[グレンには覆いかぶさることのできる程の体格を持ち合わせていた。グレンが力を込めるとニーナの踵が宙を舞い、気がつくとグレンの荒い毛、荒い息づかいが伝わってくる。]

グレンさんはこんな気持ちで・・・ローズさんや他の女性達の意思を押さえつけたのですね・・・
2006/02/26 21:39:38
酒場の看板娘 ローズマリー
私もグレンが人狼とは思えなかった。
ニーナを心配して、華を持ってきたグレンが人狼だなんて…

でもね。
クインジーからグレンがニーナを殺したと聞いた時、グレンを人狼と信じて疑わなかった。

……キャロル。
キャロルは、クインジーが嘘を付いてると思ったの…?
(69)2006/02/26 21:40:04
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーの言葉を聞いて、激しく首を振った。
2006/02/26 21:40:56
酒場の看板娘 ローズマリーは、踊り子 キャロルの顔を見上げ、真っ直ぐに見つめた。
2006/02/26 21:41:35
踊り子 キャロル
クインジー――
あたしは、彼も信じたかったよ。
なんだか、人との接し方が、あたしと――似てるの。

グレンが狼であることは、あたしにはもはや疑う余地はない。
いいのよ。そんなことは。
でも、もう――

[キャロルは青い目に激しく憎しみを篭め、そして同じだけの量の悲しみをこめて――ローズを見た。]
(70)2006/02/26 21:42:53
踊り子 キャロルは、続く言葉を一気に言い切った。
2006/02/26 21:43:00
踊り子 キャロル
貴女の言葉を信じるなら、グレンには仲間が居る。
いや、信じなくても同じね。グレンが居ないのに、ハーヴェイは殺された。

そして貴女は、絶対に人間だと思う。
グレンが、仲間とやりあったのなら、そこまで酷い傷なんてつけないと思う。

けれど、貴女は生き延びている。
グレンは、貴女に致命傷を与えなかった。

貴女がグレンと取引して、生き延びられるようにした――
本当は貴女は、最後の人狼の存在を知っているんじゃないかって。
あたしは、そこまで勘ぐってしまっているわ。

皆、自分が生き延びるためなら、何でもする人たち。
(71)2006/02/26 21:43:51
踊り子 キャロル
あたし、どうしたらいいのか、解らない。
誰も信用できない。

むしろ、自殺したほうがマシかもしれない。

誰を、そんなに信用して――皆、進んでいるの?
貴女が、ここで信じられる人が居るとしたら――それは誰なの?
(72)2006/02/26 21:44:56
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーの顔をきっと*見据えた。*
2006/02/26 21:45:43
酒場の看板娘 ローズマリー
[ローズは、キャロルの憎しみと悲しみが交差する瞳を真っ直ぐと見つめた。]

(キャロル…
キャロルは、ハーヴェイに特別な感情を抱いていたの…?
誰が殺されても、こんな瞳…今までしていなかった。)

『本当は貴女は、最後の人狼の存在を知っているんじゃないの…?』

私が最後の人狼の存在を知ってる…?
何を言ってるの…?

もし私が最後の人狼の存在を知っているのなら…
―――今すぐにでも、殺しにいくわ。
(73)2006/02/26 21:53:17
農夫 グレン
[ 視野が歪んで、なにも見えなくなる。へそに額を押しつけて流した涙がニーナを濡らし、俺の全身を覆っていた漆黒の剛毛がぱらぱらと抜け落ちて、夏に生え替わる毛玉のように、ニーナに舞い降る。
『こんな気持ちで…ローズさんや他の女性達の意志を押さえつけたのですね…』
ニーナの声が、ひどく遠く聞こえる。
俺は。なぜ奪い、なぜ殺したのだろう。もう…なにもわからなかった。]

う…ぅ…。
うぉぉあぁぁぁあああああ。
2006/02/26 21:53:18
酒場の看板娘 ローズマリー
『誰を、そんなに信用して――皆、進んでいるの?
貴女が、ここで信じられる人が居るとしたら――それは誰なの? 』

私は、必ず…生きてこの島から逃げるわ。
生きるためなら、何でもする。

生きるために…疑わしき人と、信じられる人を探す。

私が信じてる人は、クインジーとルーサーさん。

グレンの仲間…最後の人狼は………

[ローズはキャロルの瞳を、鋭い瞳で見つめた。]
(74)2006/02/26 21:59:26
酒場の看板娘 ローズマリー
……キャロル。

貴女だと思ってるわ。
(75)2006/02/26 21:59:43
見習い看護婦 ニーナ
[今のグレンは、人狼が自らに湧きあがる衝動を押さえつけられない時、歯止めの利かない時の行動であることをニーナは痛感していた。ニーナはこのグレンの呪われた身体を不憫に思った。
気がつくとニーナはグレンの背中に細い腕を回していた。]
2006/02/26 22:00:17
酒場の看板娘 ローズマリー
私、見ちゃったのよ。
貴女とグレンが作業室で……

[ローズは暫し口を閉ざした。]

……とても親しそうだったわね。

[その後ローズは、「厨房に行ってくるわ。」と言い、医務室を後にした。
体は鉛のように重かったが、人狼と思うキャロルと二人きりになりたくないという思いが、ローズを*奮い立たせたのだった。*]
(76)2006/02/26 22:05:54
酒場の看板娘 ローズマリーは、厨房の前で、ルーサーとネリーの会話を*耳にした。*
2006/02/26 22:06:43
農夫 グレン
[ うずくまり、この数日だけでめまぐるしく殺した連中を思い返す。─アーヴァイン─トビー─カミーラ─ヒューバート─
背中を抱く優しいぬくもりを感じながら、かぎ爪を失った掌で地面を握り込んだ…]

俺なんか…

おれなんかに…やさしくしないでくれよぉ…。こんな薄汚れた馬鹿の魂によ…
2006/02/26 22:08:42
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーが這うようにして出ていくのを見向きもしなかった。
2006/02/26 22:10:30
書生 ハーヴェイ
[ハーヴェイはその場をそっとあとにした。]
2006/02/26 22:14:59
見習い看護婦 ニーナ
[自分を恥じるグレン。初めてみる嗚咽にニーナはたとえ男と言えども、たとえ狼と言えども心の弱さを見せることに少し戸惑いを覚えていた。
ニーナは雑巾の切れ端のようになった囚人服を握り、そのまま後ずさって、うずくまるグレンを*眺めていた*]
2006/02/26 22:18:39
書生 ハーヴェイ
【囚人礼拝所】

……。

[月明かりの薄闇。ハーヴェイはイコンの前に立ち、祈りを捧げた。魂の救済を。罪の浄化を。]
2006/02/26 22:21:10
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナは目を閉じ、この魂達の行方を思った。]
2006/02/26 22:21:55
踊り子 キャロル
ふざけんじゃ、ないわよ…

[見られた――そのショックが、キャロルの膝を折る。
ベッドの側で、キャロルは唇を噛み締めた。]
(77)2006/02/26 22:25:23
踊り子 キャロル
[恥ずかしさと怒りで、我を忘れそうになる。
気づいた時には、キャロルは右手に銀のナイフを持っていた。ガーターベルトから抜き取ったものか。]

――――

[憔悴しきった顔で、キャロルはベッドに顔をうずめる。
ローズマリーの体温が、まだ少しだけ残っていた。]
(78)2006/02/26 22:29:51
踊り子 キャロル
あんな子に――あんな娼婦に、わかって溜まるもんですか。
誰だって――寝た男が悪人だなんて、知りたくないに決まってる。

それくらい――解ってよ。

[自分の潔白は自分しか知らない。キャロルには誰も頼る者が居ない。
何故、ローズがルーサーとクインジーを妄信できるのか――それが知りたかったのに。]
(79)2006/02/26 22:33:19
踊り子 キャロルは、涙が流れているのに気づいた。
2006/02/26 22:34:27
踊り子 キャロル
[立ち上がり、手を広げてベッドに後ろから倒れこむ。
暗い医務室の天井がキャロルの視界に入り、すぐにぼやけていく。]

うっ…うぅぅぅ…。

[キャロルは大きく息をつき、声を上げてしゃくりだした。
虐殺が始まってから、人前一人問わず、泣くのは初めてだった。]
(80)2006/02/26 22:42:16
踊り子 キャロル
[悔しくて、申し訳なくてたまらなかった。
自分の男の見る目のなさに、信じようとしたヒューバートやニーナを失ったことに、もう少し話を聴きたかったその時にハーヴェイを失ったことに。そんな自分をどこかで見ているであろうトビーやカミーラに。
生存しているであろう狼を見抜けないことに苛立ちを覚えているだろう。

そして、――ローズに。
彼女が、手先の可能性はあれど、唯一人間だろうと考えている彼女に侮辱されたことに。]
(81)2006/02/26 22:48:18
踊り子 キャロル
[彼女は誰かを信じたかった。
けれど、その涙は誰にも見られたくなかった。

暫くそのまま、天井を*見つめていた*。]
(82)2006/02/26 22:50:04
農夫 グレン
[ 泣いていると、ニーナが静かに離れていくのがわかった。
…ほっとした。
離れてしまえば、もう傷つけることもない。
今までに傷つけた人達のことを、殺めた人達のことが*脳裏に浮かんでは、消えていった*。]
2006/02/27 00:22:32
牧師 ルーサー
【夜/礼拝所】

[ ルーサーは長椅子に腰掛け、一人物思いに耽っていた。
 ハーヴェイの死……人狼はいまだ生き残っている。
 残った誰が人狼なのか。いや、果たして残った人狼は一人だけなのか。そして……或いは、知らぬ内に己が人狼と化しているのではないか……

 その言い伝えを、皆に告げようとし、しかし次げることの出来ぬまま今に至っていた。そして……グレンに傷付けられたローズの十字の傷が目に浮かぶ。
 言い伝えが真であれば……ローズも人狼と化すのかも知れなかった。
 皆に告げるべきであろうとも思う。だが、しかし、ただの言い伝えでしかないなら、言い出すことは混乱を招くだけであるかも知れないと思えた。いや、それは言い訳かもしれない。
 己が疑われる事は良い。だが、ローズまで疑いの目に晒す事になる事をルーサーは恐れていた。

 悩みの中、ただ時間だけが過ぎて行った。]
(83)2006/02/27 00:33:55
酒場の看板娘 ローズマリー
【夕方/厨房前】

[厨房前まで来たローズは、中からルーサーとネリーの声を耳にした。]

『牧師様……ローズさんのあの傷……あれはグレンさんに?』

(あの傷……?)

『ただの言い伝えである事を祈るのみです。』

『もし真実であれば……先に人狼と化すのは私でしょうね。或いは……ハーヴェイさんを殺したのは、意識の無いうちに私がした事かも知れない、などという不安すらあります。』

(人狼と化す……?
意識がないうちに殺したのかもしれない……?)

[様々な疑問がわいたが、ルーサーの言葉を聞いてくうちに、ローズは自分に付けられた傷の意味を知るのであった。]
(84)2006/02/27 01:55:33
酒場の看板娘 ローズマリー
人狼に傷付けられた者は、人狼と化す……

私が…人狼に……?
そんな事、絶対にない…っ!

[ローズは思わず声を揚げ、厨房前から立ち去った。]
(85)2006/02/27 01:57:29
酒場の看板娘 ローズマリー
【夜(現時刻)/医務室】

[厨房前から立ち去ったローズは、直ぐに医務室に戻る気にはなれなかった。自分の運命を知ったからか…それとも、キャロルがまだ居るかもしれないと思ったからか―――。
ローズは一度自分の独房に戻った後、再び医務室へと向かった。

―――医務室の窓からは、今夜もあの朱い月が見える。]

キャロル……?

[医務室のベッドノ上で仰向けで眠っているキャロルの姿があった。その瞼は濡れている……。]

キャロル、泣いてる…?

[ローズは、キャロルの涙に心が揺れ動いた。
人狼が涙を流すのか―――。
ローズはその答えを、必死に*探していた。*]
(86)2006/02/27 02:03:20
踊り子 キャロルは、ベッドの上で目を覚ました。
2006/02/27 02:50:24
踊り子 キャロル
【夜/医務室】

う…。

[寒さに医務室のベッドの上で目を覚ました。窓からは月の光が入ってくる。目を開けようとするも、瞼がとても重い。]

…恥ずかしい。うっかり寝ちゃったか。

[身体を起こして目に入った光景に肩をこわばらせた。ローズが、医務室の机にもたれて、眠っていた。]
(87)2006/02/27 02:53:29
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーを数分間、黙って睨んでいた。
2006/02/27 02:53:49
踊り子 キャロル
[やがて、こわばった顔のまま、キャロルは毛布をもってベッドから立ち上がり、ローズの横に立つ。毛布を椅子に座って眠るローズの肩にかけた。彼女に聴こえるか聴こえないかくらいの声で呟く。]

――客を引いてた貴女なら解ってくれると思ってたけれど。
あたしは、涙を流すあいつを、ただ癒してあげたかっただけ。
覚えておいてね――

それでも疑うのなら、私を殺すなり、なんなりするといいわ。
冤罪を晴らす方法は、それだけなんだろうから。

って…聴こえてないわよね。

[ローズの豊かな緑色の髪に、手で触れた。
キャロルは医務室を後にした]
(88)2006/02/27 03:07:20
踊り子 キャロル
弱ったローズを殺すことはきっと簡単だった。

[キャロルは医務室から盗んだ、薬の小瓶をポケットから取り出す。
辛うじて読めたのはОтрава――英語だとpoison。]
2006/02/27 03:16:19
踊り子 キャロル
でも――あの子に、あたしが手を下す必要はない。
ネリーが手を下す必要はもっとないかもしれないけれど。

銀のナイフにあの子の血は――吸わせたくない。

[それがローズへの信頼からなのか、ローズに侮辱されたことへの恨み返しなのか、キャロルには判断がつかなかった。]

でも、これだけは言えるわ。
グレンを癒したかったこと、仲間であることを感づかせたかったこと。
グレンを受け入れたのは――そのためよ。

何故、あたしを殺さなかったのかは解らないけれどね。
2006/02/27 03:19:20
踊り子 キャロル
【深夜/医務室〜礼拝堂】

[医務室を出て、自分の独房へと向かう。夜はよく冷え込む。ショールをきつく巻きなおした。
礼拝堂の前を通ると、ランプの光が漏れている。
キャロルはそっとドアを開けた。ルーサーが、椅子に座って考え事をしている。]

ルーサーさん…おきてましたか。
もう、夜も遅いですよ。
(89)2006/02/27 03:22:35
踊り子 キャロル
[ルーサーは見るからに精神的体力的に参っている様子だった。手の傷は癒えていない。キャロルの問いかけに上の空で返す。何か深い考え事をしているようだった。
キャロルは医務室でのルーサーの変わった様子を思い出し、問いかける。]

ルーサーさん、貴方――
何か、新しいことを見つけられたのではないですか?

[ルーサーは目を見開き、少し考えていたが、今はまだ確実な情報があったわけではない、そうキャロルに告げた。
キャロルはその様子に、いっそうルーサーへの疑惑を深めていた。]
(90)2006/02/27 03:28:00
踊り子 キャロル
[しかしルーサーを問い詰める気はなかった。この男は見るからに憔悴している。悲しみを目に湛えながら。
問い詰めるのは少々酷だ。それにもし人狼なら――自分からボロを出すんじゃないかしら。]

ローズは――貴方をとても信頼しているようだわ。

[キャロルの言葉に、ルーサーの目が歪む。キャロルはそれを感情のこもらない目で見ていた。何故、この人を今まで疑ってこなかったんだろう?何故、ローズはこの人をそんなに信用しているんだろう?
あたしにとっては、ただ一つ、彼は罪人じゃない――それが一番大きかっただけじゃないか?]

寒いですし――昨日の今日ですが、危ない可能性もあります。
ご注意くださいませ――

[椅子に座って考え事を続けるルーサーに、慎重に選んで声をかける。
元来苦手だったのもあるが、今夜はルーサーと同じ場所にはあまり居たくなかった。キャロルは礼拝堂を後にし、独房へと*向かった*]
(91)2006/02/27 03:33:15
流れ者 ギルバートが「時間を進める」を選択しました
流れ者 ギルバート
【夜/礼拝堂】

よぅ、神父様。……ここにいたのか。

[ 神父様がはっと顔をあげる。
立ち上がりかけた彼を、俺は軽く手で制した。]


ああ、――そのままでいい。
大した話じゃないからな。ちょっと訊いてくれるか?

[ 神父様が頷き、腰をおとす。]
(92)2006/02/27 13:37:18
流れ者 ギルバート
あの日から、随分死んだよな……昨日も、グレンとハーヴェイが。
俺達は、――いや、俺は、随分死になれちまった。

獣に裂かれた死体を見て、またか、なんて思うなんて、
随分なモンだね?

それにさ……昨日、グレンが死んだとき。俺は密かに嬉しかったんだ。
奴は友達だったのに、俺はこの手で止めを刺せなくて、
悔しかったんだよ。ニーナの仇をとりそこねた、ってな。

全く、なんで、こんななったんだろうな。

……神父様はどう思う?
(93)2006/02/27 13:38:22
流れ者 ギルバートは、牧師 ルーサーの言葉に頷いた。
2006/02/27 13:39:15
流れ者 ギルバート
――そうだ、神父様。ニーナ。

ニーナのために、もう一度祈ってやってくれないか?
これを頼みに来たんだよ。

あいつは、いい子だったよ。きっと天国に行けるだろうけれど……
とぼけたとこあったからな。

うっかり迷子になってちゃ、可哀相だろ……な?
だから。あんたの言葉で、導いてやってくれ。
(94)2006/02/27 13:41:09
見習いメイド ネリー
【回想/昨日午後/礼拝堂】
『――ネリーさん。
 このような言葉があります。
 ───どんなに疑っても、私が人狼だと思えなくなったなら……その時にこそ、私のことを信じてください。』

[穏やかな表情でそう語るルーサーを私もまた静かな気持ちで見詰めていた]

信じる、というよりも、信じたい、という気持ちのほうがまだ強くはあります──
でも、牧師様が人狼ならば人狼に襲われ、人狼に変ずるかもしれないと……
そのようなことをいうとは私には思えないのです。

だから…だから……
私はあなたのことを信じたい。
そう思うのです。

[暫く考えこんでいたが、自らの思いを確認するかのように口にし、ルーサーに微笑みかけた]
(95)2006/02/27 14:53:51
見習いメイド ネリー
そうですか…顔は見えなかったのですね。
顔が見れていたなら話は早いと思ったのですが…

[ルーサーの手に握られた十字架を見遣り、自らの胸の十字架をそっと撫でた]

そういえば… 牧師様、灯台でこの本を見つけたんです。
まだざっとみたところですが…
ほら、ここを見てください。 …人の姿をした獣が書かれているでしょ?
人狼について書かれているようなのです。
ひょっとすると人狼を倒す手掛かりが書いてあるのではないかと思うのです。

[ルーサーは私の言葉に大きく頷いた。
その後、礼拝堂で本を見ながら話を続けた]
(96)2006/02/27 14:54:12
見習いメイド ネリー
【回想/夕刻/庭(墓)】
[ひとりで考えを纏めたいというルーサーを礼拝堂に残し、私は庭で一人佇んでいた。
まだ新しく盛りあげられた土がいやでもここで起きたことを思いださせる。
庭の片隅で咲いていた名も無き花を摘み土の上にそっとおいた]

トビー… カミーラ…
ニーナ… ヒューバートさん…

カミーラは本当にトビーを襲っていたの?
カミーラが人狼だったならグレンさんは恐らく人狼ではない。
カミーラが人狼でないならば…グレンさんは嘘をついていることになるわ。

でもニーナが……… 
人狼はまだいる。
私達の中に潜んで今も誰かを狙っている。

ふたりの声が私に届けば誰が人狼なのかわかるかもしれないのに。
そうすれば───

[次第に濃くなっていく闇を感じながら、肌身離さず持っている銀のナイフを布のうえからしっかりと握りなおした]
(97)2006/02/27 14:54:40
見習いメイド ネリー
誰なんだろう。
牧師様は ………違うと思う。
でも………


[まだあまり話したことがない人を疑わしく感じるばかりで考えはそれ以上進まなかった。
そろそろ夕餉の時間なことに気がつき、厨房に戻った]
(98)2006/02/27 14:55:01
見習いメイド ネリー
【回想/夜/厨房】

(カタンッ…)

[厨房の扉をあけると薄闇の中でローズマリーが何かをしていた。
肩を震わせ振り返った彼女は何かを食べていたようだ]

『誰…?
お腹が空いたから、パンを食べていたの。
ネリーが居るなら…作って貰えば良かったわ』

ごめんなさい、食事の支度が遅くなって……
お墓に…行っていたの。
すぐに何か用意するわね。

[昼仕込んであった煮込み料理に火を入れながら努めて明るくそういった。
自分にできることは多くは無いが、皆が自分の食事を楽しみにしている事が自分に存在意義が与えられたようで嬉しかった。
ローズマリーとはここ数日殆ど顔をあわせていなかったが、過ぎた時間を埋めるように取り留めないながらも話を続けた]
(99)2006/02/27 14:55:38
見習いメイド ネリー
『ねぇ、ネリー…』

[何かを探るようにローズマリーが昨日の──ニーナとヒューバートの死のときのことを尋ねてきた。
その場で起きた事を極力冷静に思い出そうとしたが、ニーナの悲鳴やヒューバートの落ちていく姿が頭をよぎり身を大きく震わせた]

ニーナが…襲われるところは…暗くてよく見えなかったの…
あんなに近くにいたのに…
覚えているのは、ニーナの悲鳴だけ………

[ニーナとローズマリーの仲がよかったことを思い出し胸がいっぱいになった]
(100)2006/02/27 14:56:05
見習いメイド ネリー
ローズ……… 
そばにいたのに、ニーナを助けることができなくて…ごめんなさい。

ヒューバートさんは……事故なのだと思うわ…
足を滑らせて……下に落ちていく姿を見たのよ。

ギルバートさんとクインジーさんは離れたところにいたわよね。

ねえ…ローズ、ふたりをどう思う?


…そう、ローズは二人を信じているのね。

[クインジーとギルバートを信じる、ときっぱり告げたローズマリーに強い意志を感じた]
(101)2006/02/27 14:56:25
見習いメイド ネリー
ギルバートさんは… 灯台で少し話したのだけれど取り立てて怪しいところはないように私は思えたわ。
クインジーさんは………食事のときに少し言葉を交わすくらいで、よくわからないのよ。
私───あの人は軍人って聞いて───…
それで話をすることを無意識のうちに避けてきたのかもしれないわ…

[自分に掛けられた容疑と軍人や看守の執拗な取調べが続いていたことを途切れ途切れに話した。
ローズマリーは時折涙を浮かべながら私の話を聞いてくれた。
その姿から深い同情と親愛の気持ちを感じた。
続いてローズマリーも自らのことを語り、時間がゆっくりと過ぎていった。]

そう…ローズにはそんな事情があったのね………
私、家族のことはあまり覚えていないけど… 
あなたと同じ状況だったら私も同じようなことをしていたかもしれないわ。

[ローズマリーの瞳に浮かんだ涙を嘘だとは思えなかった。
ハンカチで彼女の涙を優しく拭う。そしてどちらからともなく手を握り合った]
 
(102)2006/02/27 14:56:46
見習いメイド ネリー
私、牧師様は人狼でないと思うの。
もし牧師様が人狼だったら、自分が人狼に襲われて人狼になってしまうかもしれないなんて言わないと思うのよ。
だってそんなことを言うのは自ら疑いを招くようなものじゃない?

[ローズマリーもなんらかの理由でルーサーを人狼とは考えていないようだった。
彼女は彼女なりの考えで「人だと思う人」を探しているようだ]

そうね。人だと思える人が増えていけば…おのずと人狼が誰なのかわかるはずよね。
私………もっとたくさんお話してみないと…

ねえ、ローズ……… あなたのことは信じてもいい、のよね?
あなたは人狼ではないわよね?

[力強く頷くローズを信じてみたいと心から思った。
まだ強い気持ちで彼女のように信じることはできないが少しだけ前よりも心が通い合った気がした]
(103)2006/02/27 14:57:11
見習いメイド ネリー
ローズマリーと入れ替えに訪れる人達に食事を勧めながら話をした。

(……俺は俺を信じる。…グレン、お前は…)

[クインジーが真剣な顔でグレンを見詰めている。
食事に改めて気づいたように皿を手にしながらも何かを考えているようだ。
皆何か探りあうような空気が流れていた]

『グレン、あんたは狼か?』

[沈黙を破るようにギルバートがそういった]
(104)2006/02/27 14:58:13
見習いメイド ネリー
(カミーラが人狼だって言うグレンさんが人狼?)
(ギルバートさんは何か知っているんだろうか)

『――クインジーが、お前が狼になるのを見たって言ってんだよ。』
『…なに?おい!クインジー、どういうことだ!』

『…そうだ。グレン、俺はお前が人狼になったところを見た。』

………!

[クインジーが強い口調できっぱりとそういった。
グレンの手元で銀色のナイフが翻り、クインジーの頬に赤い筋ができる]
(105)2006/02/27 14:58:38
見習いメイド ネリー
クインジーさん!
グレンさん、やめて!!

[何もできずにその場で凍りついたように悲鳴をあげる。
ハーヴェイとルーサーが怯えた私を庇うように前に立つ。
組み合ったふたりに押され私はルーサーとともに倒れこんだ。
勢いを増したふたりはそのまま廊下へと飛び出していった。

床に倒れたまま───開かれたままの扉を見上げると緑の髪がのぞく。
廊下ではローズマリーが燃えるような瞳でグレンを睨み付けていた]
(106)2006/02/27 14:59:08
見習いメイド ネリー
[苦しそうに息をついている右肩が赤いもので濡れているのを恐ろしげにみる。
今の衝撃で傷が開いたらしい。
ハーヴェイが気遣い声を掛けてくれたことを頼もしく思いながらひとりで後を追おうとするルーサーをほおっておけず共に室を出た]

そう…ですか…
グレンさんのあの様子… クインジーさんの言っていることは本当なのでしょうか。

[半信半疑ではあったが、告発されてのグレンの態度に違和感を覚えた。
ルーサーに問いかける声が震えてしまうのを必死に抑えながら言葉を紡いだ。
何か話していないと恐怖で頭がおかしくなりそうだった]
(107)2006/02/27 14:59:26
見習いメイド ネリー
【回想/礼拝室】
[礼拝室から鋭い声が聞こえてくるのに気がつき私たちはそこに向かった。
中でローズマリーが肌を露にしていることに気がつき駆け寄ると衆人から彼女の姿が隠れるように前に立った。
横には姿をかえたグレン───だった獣が大量の血飛沫をあげながら倒れていた。
そこにルーサーとクインジーが近づくととどめをさした。]

ローズ……… ニーナとトビーの敵を討ってくれたのね。
これでやっと終わるのね。 

[ローズが震える声で「人狼はまだいるはずよ」と私に告げた]

人狼はまだいるの……まだ、続くというの?

[暗い気持ちになりながらグレンと大量の血を見るうちに気分が悪くなり、*気を失った*]
(108)2006/02/27 14:59:45
見習いメイド ネリーが「時間を進める」を選択しました
見習いメイド ネリー
【回想/朝/厨房】
[気を失った私を誰かが房まで運び毛布を掛けてくれたようだ。
朝の光を感じ、目覚めると厨房に立ち朝餉の用意をする。
クインジーが卓につくとコーヒーを渡しながら声をかけた]

クインジーさん… 
あなたが軍人ということで、私、あなたを疑っていたんです。
獣に変じたグレンさんを狼であると告発した人はあなただと起きた後皆から聞きました。
グレンさんとあなたが仲間であるようには私は思えません。
あなたは人なのだと思います。

グレンさんが人狼だと気付いたあなたの目には他の方はどう映るのでしょうか。
何かお気づきのことがあれば教えてくださいね。

[深々とお辞儀をしお詫びをするとクインジーは軽く手をあげ、気にするな、と言った。
私は彼の観察眼を信じたいと思った]
(109)2006/02/27 15:25:30
見習いメイド ネリー
【回想/昼】
[ハーヴェイを探すという皆に同行することになり私はキャロルと並び歩いていた。
キャロルは普段の明るい姿とは違い、少し沈んでいるようにみえた。
私はグレンとキャロルが抱き合っていたことを思い出し、彼女をそっとみた]

(グレンさんは人狼だった。
 キャロルさんがそのことを予め知っていることってあるんだろうか。
 もしそうなら、彼女は人狼か…何か特別な事情があるのだろうか)

[灯台で見つけた本に書かれた人狼の伝説には人狼に魅入られたものが書かれていたことを思い出した。
彼女がどういう気持ちでグレンと肌を重ねたのか知りたいと思った]
(110)2006/02/27 15:25:49
見習いメイド ネリー
【回想/港に併設された小屋】
[ハーヴェイの姿を探すうちに小さな小屋へと辿り着いた。
覗き込んだキャロルが悲鳴をあげる。
中は血飛沫や肉片が飛び散り惨憺たる状況であった]

ハーヴェイさんっ
いやっ


[変わり果てた姿のハーヴェイを信じられない思いで見詰めるうちに再び体から力が失われ、私はその場に*倒れこんだ*]
(111)2006/02/27 15:26:07
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