逃亡者 カミーラ ……ああ。 この世界は吾を砕けない。 ……だからこそ、救済はあのような形を取って訪れるのか。 | |
2006/10/06 00:31:18 |
見習い看護婦 ニーナ ますた どこ? [ただそれだけの純粋な意思。] | |
2006/10/06 00:33:55 |
逃亡者 カミーラ ……救済ではないのかもしれぬ。 だが、一つの終わりではあるようだ。 奇妙なものだな。 死神の……幽霊とは。 [奇妙に軽い声をあげて笑った。] | |
2006/10/06 00:35:16 |
書生 ハーヴェイ おかしいな、アンタ。それじゃ神も悪魔も同じものだって言ってるようなものじゃないか。 チクショウ、神も悪魔も居るものか。終わりをもたらすと言ったあの女だってほら、跡形もなく消えたじゃないか―― | |
2006/10/06 00:37:45 |
見習い看護婦 ニーナ [ぺたりと地面に座り込んで、辺りをきょろきょろ見回している。 何が起こったかも理解できず、 ただ主人の姿を、主人の声を探し求めるだけ。] | |
2006/10/06 00:38:20 |
逃亡者 カミーラ 神も悪魔もいる。 それすらも、終わろうとしているだけでね。 私まで終わらせてくれるとは……。 世界は想像よりも優しいようだ。 | |
2006/10/06 00:39:20 |
逃亡者 カミーラ ローズマリー。 吾の薔薇。吾が……君。 かつて月が真紅であったことを、貴方は憶えては居られまい。 かつて太陽が黄金であったことを。 かつて貴方が、その太陽と月のために死なれたことを。 ……憶えては居られまい。 | |
2006/10/06 00:43:42 |
見習い看護婦 ニーナ …ますた。 [ぼんやりと空を眺めている。黒く染まったその太陽を。] | |
2006/10/06 00:46:31 |
吟遊詩人 コーネリアス まぁ、我々は舞台を降りて、役者達はまだ舞台の上、これからどうなるか、のんびりと拝見するとしよう。 時間はまだあるからな… | |
2006/10/06 00:48:01 |
見習い看護婦 ニーナ [幾つかの言葉が耳へと触れ、きょとりと辺りを見回した。] ますた? …ちがう。 | |
2006/10/06 00:49:29 |
書生 ハーヴェイ アンタも終わってしまいたかったのか。 [黒髪の女の声に、ぼんやりと返す 空を見上げ] むかしは、死ねば空の星になるとか言ったらしい―― 空に星なんて見えないけどね。今じゃ灰に覆われちまって…。 | |
2006/10/06 00:50:07 |
逃亡者 カミーラ [真白い少女に微笑む。] にな。だったか? 其方の主は還るまい。 忘却の彼岸の、再開の約束さえ、もう破棄されてしまった。 | |
2006/10/06 00:50:41 |
見習い看護婦 ニーナ ますた こないの? やくそく したよ。 ますた うそつき? | |
2006/10/06 00:52:46 |
逃亡者 カミーラ 否。 吾は終わって居たのだよ。 こちら側、地上の時にすると三千年は前にね。 それ以降の吾はずっと……。 ただの幽霊だ。 何度も忘却と再会、愛と憎しみをぶつけ合う其方等の無邪気を眺めるだけの。 | |
2006/10/06 00:53:36 |
見習い看護婦 ニーナ ますた ますた にな には ますた だけ。 | |
2006/10/06 00:54:50 |
逃亡者 カミーラ ……にな。 其方の主は、嘘は尽いて居らぬかもしれぬ。 ただ、其方の主をここへ還らせるための、世界の機構が崩れてしまった。 | |
2006/10/06 00:55:17 |
見習い看護婦 ニーナ こわれたの? こわれたの? こわれ こわれ こ… | |
2006/10/06 00:57:32 |
逃亡者 カミーラ もう一度、その主とやらの記憶に逢いたいか? [手を延ばして、その手首に纏わる鎖がないことに、はじめて気づいた。] ……。 もう其方の記憶にある主に逢わせてやることは、吾には出来ぬようだ。 ……ははは。 鎖から解き放たれたことに、今まで気づかぬとは。 | |
2006/10/06 00:58:07 |