人狼審問

…ぇぇ。もう、遅い時間ですし…
あたしも、お暇させて頂きます。

[ヘンリエッタの背中に一礼すると、自身も立ち上がり…]

…すいません、マミィさん。

[小さく頭を下げた。
…珈琲にも食事にも手をつけていなかったから。
食堂を後にすると、自室へと*向かっていった*]

［そっと食堂に現れ、マミィに水を頼む。こんな時間に、との小言に苦笑して］

こんな時間に起きてるのは、お互いさまだろ。
それより、あのあとの話を聞かせてくれ。

［マミィから話を聞きながら、また苦笑。］

結局キャロルお嬢さんは、ろくに説明してくれてないのな。
明日、また聞いておいてくれ。

それと、ケネスにちょっと聞いて欲しいんだが。

俺が「魂を視る者」なら「構わない」と答えて、みて貰って無罪の証明を得た方が、って話だが。
「構わない」と答えたら俺がみられただろうか。
無罪の証明が得られただろうか。

俺が無罪となっていたら。
今ここにもう一人、見られていない者がいることになる。おやっさんが名乗りを上げなかったら、さらに一人。
その方が良かったか？

もし、みた結果がわかれてから俺が名乗りを上げたら、どう思う？

…自分の処刑でも従うって話？
ああ、それね。

［鼻で笑って］

自分に都合のいい決定にだけ従います、なんて俺には言えないね。
従えないなら、指導者なんて求めるな。
俺はそう簡単に殺されてやるつもりはない。だから決定の前に話せるだけ話すんだ。それを聞いた上での決定なら、仕方がない。

俺は甘いし弱いから、決定したくないし、たぶん向いてない。だから指導者が出来て助かったと思った。
決定という重責を押し付けた以上、出た決定には従う。それが俺なりのけじめだ。

ヘンリエッタお嬢さん。
無罪が証明されたら、能力者の盾になって本望――貴女はそう思うだろう。たぶん中尉殿も。俺も「魂を視る者」でなかったら、そう思うだろう。

だが、それを他人に望むことは、違う。

理屈ではわかっていても、自分ならそんな危険は覚悟の上とわかっていても、……他人にそれを望むのは、絶対に違う。俺はそう思う。

甘いのも弱いのもわかってる。それでも、…たとえ処刑されることになっても、俺が奴らを引き付ける方がいいと思った。

忘れるな。俺は俺でしかない。
お嬢さんを納得させるためでも、自分を曲げることはできないんだ。

ハーヴェイ。
ニーナを「感応する者」という予想だが、それはニーナが怪しく思えるから、でいいか？
「宿す者」もそう思ってステラを狙った、と？

客観的に一番確実なのは、ニーナ処刑だ。
だが俺にとっては少し違う。先におやっさんを視られれば、あるいは…。

［深く息を吐き］

まあ、おやっさんが「宿す者」に見えないのは俺もわかってる。
ニーナが「宿す者」じゃない可能性を見るなら、先に俺を処刑したくなるだろうよ。

それはわかってるんだが、どうも引っ掛かるんだよな…。
俺の予想通りニーナが「宿す者」なら、何故今ステラを襲ったのか、が。

［空になったコップをマミィに渡し］

夜は長い。まだ考えるさ。
…ちゃんと寝るよ。大丈夫だ。

［平静を装ってはいるが、その足元は少しふらついていて。
さりげなく壁に手をつきながら、*部屋へ戻る。*］

[寝台に横たわってはいるが、その瞳は虚空を見上げてまんじりともせず]

･･･言い忘れてた。

[ぽつりと呟き、寝台から降りる。
扉を開くと廊下を通りかかった召使いに声をかけ、伝言を頼む。]

ヘンリエッタお嬢さんに伝えてくれ。

希望を複数出すのが乱暴だ、って言ってたが、俺は「絞りきれてない」「迷っている」と言ったんだ。
つまりは途中経過だな。
最終的には１人に絞るつもりだし、昨日はそうしたぜ。
だが、悩んでるうちに時間切れになっちまったこともあるし、
俺は結構些細なことで考えが変わるから、逐一話しておいた方がいいと思ってる。
いつどうして考えが変わったのか、皆気になるだろ？

･･･終わり。んじゃ、よろしくな。

[召使いを見送り、寝台に戻る。]

−食堂−

[殊更にゆっくりと階段を下りてくる。
台所を覗いてマミィに水を頼むと、隅に腰掛け]

マミィ、ニーナが来たら聞いておいて欲しいことがある。

俺が名乗ったタイミングが変だと言ってるが、「魂が見えてから」ってのはどういうことだ？
魂が視えるのは、「誰かが死んでから」だ。
誰かが殺されてから名乗り出るべきだったってのか？
その方がよっぽど変だと思うぞ。
それと「見る前に言っていたのであれば」ってのの意味がわからん。
俺が名乗ったのは「みられる前」だし、「視る前」だ。
詳しく説明してくれ。

[ふらりと食堂に現れ、マミィに声を掛ける]

マミィ、すまないが伝言を頼まれてくれるかな？

まず、ケネスさんに。
僕は昨日｢判定を割って欲しかった｣って言ったよね。
これを言うと、ケネスさんが怒るかもしれないけど、僕は最初から自分の結果が無実で確定するって思ってなかったんだよ。
僕らの中に隠れているのなら、無実だと隠れ場が減る…身代わりを作るにはいい時期だろう。
そして、僕。濡れ衣を着せるにはちょうどいい疑われ方をしていた。
だから、結果を偽ると思っていたんだ。
でも、結果はこうだ…
こっちの方が向こうには有利だね。
情報を与えず、かつ僕に疑いを向ける…宿す物を見たから…って言う考えに行き着く人が居ると思うから。

僕は死にたい訳じゃないし、疑われて嬉しい筈もない…
一番悔しいのは、疑いを覆すだけの事ができて居ない僕自身だ。

[頼みもしないのに食事を運んでくるマミィを苦笑いで迎え、召使いを使ってもいいのにと言われ]

いや、そういうのやっぱ落ち着かないから。
俺そういうご身分じゃないし。

･･･なんだよ？
マミィまで「アードレー家のご子息ともあろう方が」？　それって中尉殿の口真似？
つーか、そう簡単に性格変わるかっての。

甘いだの弱いだの･･･孤児の癖にとか軍人の子なのにとか、好き勝手言われるのは慣れてる。
それぐらいで性格変われるようなら、俺は今頃軍人になって大尉ぐらいにはなってるよ。･･･それか戦死してるな。

[一日中ただ窓の外を眺め、日の移ろいを見つめ、時の流れにため息し]

…また、私は決断をしないといけないのね。
なにをするべきか･･･。

いっそ死ねたらどんなにか楽でしょう。

[ギルバートが来た事に気付き、声を掛ける]

ちょうどよかった、伝言を頼もうと思っていたところだ。

昨夜の伝言については、概ねそうだと思ってくれていい。
はっきりと真偽の区別がついていなかったかもしれないけど、発言の矛盾が多少見られるから、そこから決めたんじゃないかな？
ステラさんが｢感応するもの｣だった可能性もあるけど…
もちろん、ニーナが｢宿す者｣である可能性は消えない。
僕を殺してでも信用を得ようと思っていたのなら。

でも、エッタ嬢が言っていたね。
僕よりも先にニーナが処刑される可能性もある、と。
だとしたら、ニーナが宿す者ならこの状況にするのは危険すぎるだろう。
｢感応する者｣なら…危なくなったら切り捨てても、｢宿す者｣が無事なら問題は無い。

だから｢生者を見る者｣に居るのは｢感応する者｣だと思った。
どちらが本物だったか、と言う事には確証は無いけど…二人を比べるとやはりニーナが疑わしい。

[軽く手を挙げてハーヴェイに挨拶を送る。]

よぉ、ハーヴェイ。
疑われてる俺が言うとますますお前の立場が悪くなるかもしれんが、俺そういう腹芸苦手だから言っちまうぞ。

俺はステラが殺されたことは、どちらかと言えばお前の無実を示していると思う。

「宿す者」がみられるときに「みる者」を襲うとは考えにくい。
死人に口無しとは言うが、「殺された」ってだけで本物っぽくみえてもおかしくないからな。
偽者が「宿す者」でも「感応する者」でも、堂々と味方してくれるんだから、正面切って戦えばいいだけだ。
殺さずにおいて、「自分が宿す者なら、本物を殺すはずだ」とか言って、な。

正面切って戦う自信がなければ、そもそも自分がみられる前に襲っておかないのはおかしいし。

[麻袋に詰まった雑草を積み上げ、納屋に農具をしまい]

時間…無駄にしちまったな…
もう他の奴らは集まってんのかな…

[溜息をつきながら裏口の戸を押し開け]

ただいま…

…こんな時間…

[もう少し、ゆっくり出来ると思ったんだけどな、と思ったが…カバンから薬を取り出すと思い直す]

…疲れてるんだ。

[薬を何粒か口に含み飲み込む。そしてもう一つの薬の瓶をポケットに入れると、ゆっくりとした足取りで部屋を出た]

[ハーヴェイの話に腕を組み、唸る。]

俺はおやっさんが偽者だってわかってるし、「宿す者」には見えないから、色眼鏡で見ちまってる可能性は高いんだが･･･。
ニーナが「宿す者」の可能性が高い、とやっぱり思うんだよなぁ。

この状況は確かにニーナにとっては危険だが･･･そもそもニーナが「宿す者」なら、捨て身で仲間を護るために名乗り上げたわけだろ？
もちろん、仲間からしてもニーナは大事なわけで。それで今までステラを襲えなかった。だけど隠れている方の身に危険が迫ってきて漸く･･･とか想像してる。今は。

[眠そうな顔で食堂に顔を出した]

マミィ、少し思いついたことをつぶやいてみますわ。
夜が長いと思い込んでいましたので、その思いついた考えが、何かになるかまだ分かりませんの。
ただのゴミかもしれないのですわ‥‥

あーそうそう、さっきのお前が「宿す者」なら、みられる前にステラを襲えばいいって話だが。
そうするとシャーロットお嬢さんが処刑されるかもと思って躊躇った、って可能性も少し考えてるぞ。

[にやりと笑ってみせる。]

［自室・ラッセルの時計を見つめて］
時を知らせる…
あなたが、これをくれたのは「時間を大事にしろ」という意味も籠もって居たのかしら…

ロッテはどうしてるんだろう…
そろそろ、下に降りないと…

「感応する者」は「宿す者」が誰だか分かる。
でも「宿す者」は「感応する者」が誰だか分からない。
これを踏まえていくつかですわ。


能力者ですけど、まず「生者をみる者」が名乗りをあげましたの。
偶然でほぼ２人同時に。
これってもし偽が「宿す者」だとしたら怖かったのではないかと思いますの。
なぜって、相手が「感応する者」なのかもしれませんの。

[ギルバートの言葉に頷いて]

僕もそう思う。
自分がそうだとして、その時に襲ったら…それこそ自分が怪しいと自白しているような物だからね。
むしろ生かしておいて違う疑いを向けたほうがいい。

戦う自信がなかったんだろうって言われたらどうしようも無いけどね。

「感応する者」だとしたら「宿す者」が出てこないという意思確認をしていると思うのですわ。
そして「宿す者」は潜む気ならその意思を「感応する者」に伝えるだろうと。
「感応する者」は潜む気でも「宿す者」に伝えようがありませんの。

昨日「感応する者」が潜んでいるのではというお話が出たのが気になって確認しましたの。

あぁ、ヘンリエッタさんにニーナさんも、こんばんは…

駄目だ…疲れちまってんのかな…
どうにも、頭が回りきってねぇや…

[マミィから渡されたトマトのスープを、スプーンでぐるぐる掻き混ぜながら]

でも、決めないとならないんだよな…
憲兵隊の奴ら、今日、来ちまうんだろ…？

アーヴァイン大尉が帰った後、「狼つき」や「能力者」について皆さまこういわれてますの。

ハーヴェイさまは本で読んで知っていて、本気にしてなかったと。

ロッテお姉さまは「特殊な能力者は噂になっている人ならざる者を見わけられる人では」と言うだけ。
能力者として名乗らないと取れますわ。

同じ頃キャロルお姉さまも「能力の有る者…アーヴァインはあたくしかお兄さまかもしれないと…誰だかは解らないのね…」と。
お姉さまの性格ならここで名乗り出る気がしますの。

ケネスは「変な噂と事件とがごっちゃになって、俺の頭じゃ何が何だかサッパリだ」と言ってますの。これもその後名乗り出たら妙ですわ。

その後わたしがラッセルお兄さまに園遊会で聞いた噂の話をしますの。わたしが名乗る気なら噂を話さずここで言うでしょう。翌日わざわざアーヴァイン大尉の上官に会いに行く必要もないのですわ。

ということで、現在わたし達の中に「感応する者」は潜んでないと思いますの。

そうだね、そういう見方もできる…僕がロッテを守る為に、ね。
そう考えると、ロッテが生きている事にも合点がいく、かぁ…

やっぱり、どう考えても僕が不利な気がしてきたよ…

そしてもういない人たち‥‥
ナサニエルお兄さまも「見る人」が出てくる前に能力者がいるなら出てきて欲しいと言ってますの。

ラッセルお兄さまは噂話を集めるのに熱心でしたわ。

トビーの言動が微妙なぐらい。でもトビーならさっさと能力者だと嘘をついたほうがいいと思いますの。
能力者は簡単に突き出されませんもの。

[苦笑いして、励ますようにハーヴェイの背を叩く。]

そりゃそうだ。お前が無実なら、陥れやすいって思われて狙われてんだから。
だけどな。

[ふと笑みを消し]

シャーロットお嬢さんを護るんだろ？　これ以上悲しませないんだろ？
なら、やるしかない。

もし「死者を見る者」が「本物」と「感応する者」だった場合、「宿す者」に真偽は分かるのかしら？
それとも分からなくても構わないのかしら。

ゴードンとギルバートさまはの発言から「宿す者」は判断できるのかしら、と考えていたところで、時計の針が狂っていたことに気かついたのですわ‥‥

[運ばれてきた食事に]

･･･いりませんわ。


･････････要らないって言ってるでしょ！！

[語気も荒く言うとはっとしたように]

…ごめんなさい、あなたに当たってるわね。
ココアだけ…それだけで。

［背筋を伸ばし、疲労を隠して］
ごきげんよう、みなさま
マミィ、お話しを聞かせて頂戴

[ヘンリエッタの言葉に、スープを掻き混ぜる手を止め]

偽物が宿す者なら、恐かったって言いますが…
マミィの話じゃ、先に名乗り出たのはニーナで、ステラがその後を追うように…でしたよね？

恐いもなにも、ステラは…

[俯き]

ステラは、少なくとも精霊は宿してはいなかった…

[マミィからギルバートの問いを聞かれると、ぼそぼそと]

どうしてですか？
あなたがナサニエル様を護ろうと考え、ご自身の偽物が出てこない可能性も考えていたのでしょう？
ならば、あの時に名乗り出ずに、誰か…ギルバートさん抜かして１１人の内、誰かが死んだときに名乗りを上げた方が、ナサニエル様が護る者によって護られる可能性を残した上、もしソレまでにみる者が嘘を付いたら、その判定が割れた方が名乗り出たかによっても色々と情報が増えたはずでしょう？

後、ギルバートさんが見られる前、ではありません。あたし達"が"見る前です。
何故なら、名乗り出て…ギルバートさんの言う、理想の展開になれば良し、ならなかったとしても、二人で考えよう、とか思いませんでしたか？
また、ナサニエル様の判定が割れたら…ギルバートさんによって、確実な情報を皆様に伝える事が出来たはずですから。

ケネス、わたしはほぼ同時に、相手が何らかに名乗り出ようとしているのに気がついたと思ってますの。

[シャーロットとキャロルに挨拶し、ヘンリエッタのほうを向くと]

おやっさんが「感応する者」だった場合か。
･･･まあお嬢さんたちからすると俺かも、ってのはおいといて。

「宿す者」は別に、見分けがつかなくても構わないと思うぜ。
「宿す者」が好きなタイミングで誰かに濡れ衣を着せれば、処刑後に味方してくれた方が「感応する者」だ。
「感応する者」が嘘をつけばそれでもわかる。
「魂を視る」ことができるのは処刑された者だけだから、敢えて襲う必要も無いだろうし。

もちろんさ…ロッテを悲しませたくない。
このまま陥れられたままにしておけない。

…宿す者を見つける。必ず。

[ヘンリエッタに首を傾げ]

同時に…ッスか？
えっと、それはつまり、どういうことに繋がるんでしょう？

あぁ、ギルバートさんごめんなさいね
昨日は、お話しをしてる最中にちょっと喉の調子がおかしくなってお話し出来ませんでしたわね。

その後、やっとお話し出来るようになって話し始めた時には、あなたもういらっしゃらないんですもの、その話は聞いて頂けたのかしら？

[メモの続きからマミィの話を聞きながら]

昨夜は顔を出せず失礼致しました…一応、マミィの話はメモを取り自室で熟慮しておりました。
他の人の論と重なるところが多いやかもしれませんが、先ずは今日の結果の見解から。

[ケネスとギルバートに]
まだよく考えがまとまって無いのですわ。

事態に対する切り口が欲しかった部分もありますけど、思いついたまま言ってみたって感じですの。聞き流してくださっても構いませんわ。

ギルバートさまお返事に感謝しますの。

今日の結果ですが…ハーヴェイ殿に関しては、少々悩んでおりますが…人かと。
ざっと洗っただけですので、論には矛盾が多々あるかと思います…特に後半は。

まず、ニーナ女史が本物ならそのまま。
ニーナ女史が宿す者、の場合でも、仲間を庇って…というには随分危険な橋を渡っている気が致します。ニーナ女史がハーヴェイ殿を人と言って、ハーヴェイ殿の疑いが晴れると言うほど、昨日の段階でシスターとの信頼度が開いていた訳でもありません。

［ヘンリエッタに］
エッタは、二人とも嘘を吐きに表に出てるとは思わない、と言う考えで良いのかしら？

あ、微妙にあり得るかも？は有るとしても
まず、そこを考えるよりもあたくし達４人の中に一人居ると考えたい　と言う事で、良いのかしら？

次に感応し、加担する者とした場合…宿すものを庇ったとしたらギルバート殿とハーヴェイ殿の双方が宿す者、ということになりますが…

…感覚的で申し訳無いのですが、この二人の組合せよりはギルバート殿とキャロルお嬢様の組合せの方が何となくしっくり来るような、気が致します…
表向き、対立を煽っていても実は結託していた…そんな話は世の中に五万と在りましたので。
お二人とも、早い段階からお互いに関しては常に意識があった様に、思います…そこが気になりまして。
そのため、ハーヴェイ殿は人ではないか、と考えております。

…メモを全て検証してはおりませんので、乱雑で感覚的な論であることは承知置きです。

[というと、申し訳なさそうに頭を下げた]

それと…ヘンリエッタお嬢様の昨夜のお言葉には…

…自分の力は、その方が亡くなった後にしか効力がありません。そして力を持つものの希望については皆が心を留めるでしょう。
…ですので、自分の希望に関してはことさら慎重に出さなければ、と考えております…

…結局はっきりと出せずにいることは自分でも不甲斐ないとは思っておりますが…

キャロルお姉さま、結論としてはわたしは能力者の中に「宿す者」が二人居るとは思ってませんの。

わたし達４人の中にいるのでしょうね[ため息をついた]

この４人の中に１人。
それは間違いないと思う。

処刑にしても襲撃にしても…死ぬ確率の高い能力者に二人とも出るくらいなら、どちらかが潜んでいた方が行動もしやすいはずだから。

[ニーナの返答に眉をひそめて]

なんかそれはいろんな視点がごちゃまぜになってる気がするが。

まず、誰かが襲われてから名乗りを上げる、って話。
中尉殿が護られる可能性を残すってのはそもそも、中尉殿が無罪確定したらの話だ。
んで誰かが「宿す者」だと言われたら、そいつが名乗り出るかどうか。
名乗り出たら俺かそいつが「魂をみる者」で、「みる者」と組合せが出来るな。
これは上手く行った場合の話だ。
名乗り出なかったからといって俺は「魂をみる者」とは確定しないし、
そいつを処刑しても結果を信頼できない。

次に、中尉殿をみる前に、って話。
俺があそこで名乗ったら、中尉殿が無実だった場合に濡れ衣を着せられるかもしれないと思ったんでな。
俺が名乗れば中尉殿が「魂をみる者」ではない･･･つまり、処刑に持ち込みやすい相手だとわかってしまうからだ。
決定任せたいっつってんのに、「２人で考えよう」とか思うわけ無いだろうが。
だから中尉殿の判定割れて欲しくなかったんだっての。

[ココアを飲み干すと]

…行かないと行けないわよね？
ここで泣いているわけには･･･行きませんもの。

[ふらりと立ち上がると食堂へと向かった]

[次いでキャロルにも]

続きも聞いたが、やっぱりわからん。

前提は、能力者に「宿す者」が２人いるのでは、って話だよな。
で、「宿す者」から見て俺は「感応する者」には見えないだろう、と。

･･･だから？　何が「出来ないことではない」？
結局俺とおやっさんのどっちが「宿す者」だと思ってて、当然ニーナも「宿す者」ってことになるが、その狙いはなんだと思ってるのか。

詳しく聞きたいね。

ありがとう、エッタ。
ラッセルの妹を疑わなくて済む事を神に感謝しなくてわ…

［そう呟いた後そっと上のロッテの部屋を見つめる…］

[食堂につくとよろめくようなお辞儀をし]

こんばんは……みなさま。


[兄の隣に座った]

[ギルバートの言葉に眉をひそめ]

何故、確定しないと言えるのですか？
その判定が割れた方が名乗りでなかった場合、貴方視点での偽物が出てきたら、上手くすれば三人場に出た事になる。
それは良い事なのではないのですか？そうでなくても、偽物はもう他の人に宿す者とは言えなくなる。嘘を付けなくなります。

それに、ナサニエル様はあたしとステラさんが名乗り出る前に、「見る者がいるなら出てきて欲しいものだ」、と言っています。
ソレは、暗に自分は違うと言っているのではないのですか？
その場合、ギルバートさんが名乗り出ても、出なくても、それは同じだったと思いますが。

[キャロルに顔を向けて]

ねえ、キャロル。
僕の考えと違うからって言う訳じゃないけど…
やっぱり能力者に｢宿す者｣が二人と言うのは考えにくいと思うんだ。

キャロルは僕等の中には居ないと言うけど…
これ以上捜して欲しくないから、目を逸らそうとしているようにも見えてしまうんだよ。

目的から言いますわね。
もし、そう言う事が有るとすれば、逃げる手。
４人の人間が名乗り出た事で、殆どの人が「これは、憑かれた者とそれにくみする者」と考えた事は既に明白ですわよね？

引き渡し出来る人間の人数は限られて居ますわ
例え、狼の魂に狂信する者であっても、憑かれた者が居なくなればただの人、あえて引き渡す必要は有りませんもの、居ない中に居ると見せかけて疑いあう事で自滅させる事も可能では無いのかしら？

ごめんなさい、ハーヴェイ、あたくしもそんなに真剣には考えて居なかったの、可能性として０では無い程度で。
見たかったのよ、それに対する反応が。

[低く抑えた声音で、だが視線だけは射抜くような鋭さでゴードンを見て。]

俺には、「注目されてるからボロを出したくないんです」って聞こえるがね。
「皆が心を留める」からこそ、洗いざらいぶちまけようと思うね、俺は。

[次にニーナをちらりと]

なんでステラが、このタイミングで襲われたんだと思う？

[隣に座るロッテを気遣うように見て]

大丈夫かい？
食事はちゃんと…その様子では食べていないね？

…すまない。ロッテにだけこんな思いをさせて。

[食事を勧めるマミィに]

…要りません。
お願い…好きにさせて、私を煩わせないで…。

出来ない事は無いについては
もし、ギルバートさんが憑かれて居るので有れば、先に名乗りを上げる事で、狂信する者を押さえる事が出来る、又ギルバートさんが本物で有るなら
見られる事を嫌がった事で、仲間で無い事は明白な彼らには、本物で有ろうという推測が出来る。

狂信する者、憑かれた者、本物と３人も表に出てきてしまう可能性は、ギルバートさんをキーにすると可能だと言うお話しですわ。

[ふぅ、と溜息をついてギルバートの視線を受け止め]

残念ながら貴方様のように気転が利き口が廻る方ではございませんので。
…ですから尚更自分の言葉は少なくとも、ある程度形になったものを出したいと言うことです。

[ギルバートの問いには軽く思案し]

…一つ、ハーヴェイ様を陥れようとするため。
結果が二つ無ければ、比べようがないから…
二つ、見る、と言う事を信用を無くさせる事…
そうすれば、あたしを殺せる可能性が高くなる…
そして、隠れている宿す者も、見つかったとしても信用がなければ殺される事はないでしょう…

…そして、殺すにはちょうど良いと思ったのではないのですか？
最初に殺されたのはナサニエル様…どの、見る者でもない…
今回もそうなのではないか…そう、不安がらせたか…
又は、護る者が…と言う事。

どちらもうまく行けば…処刑されるのはあたしとハーヴェイ様…
宿す者は二人残っている…今までと同じように一人処刑される事に一人殺されると…対抗、出来なくなる。

ぱっと思いつくのはそれぐらい、でしょうか…

[ニーナに、心底呆れ返ったように溜息を。]

名乗りも否定もしないまま誰かが殺された時点で、偽者が出ようが出まいが俺が「魂をみる者」だとは確定しない。当たり前だろうが。
俺は「俺視点の良い事」を最優先にはしてないし、上手く行かない可能性もある。

最初は「みる者」と「魂を視る者」の区別は曖昧だった。俺は「みる者」だけの話だと捉えていたよ。

[マミィの話を聞くと]

皆様の考えは、聞かせていただきました。
では、どなたを引き渡したいと……希望します？

[微かに涙ぐみながら、訊ねた]

[マミィから、明け方のギルバートの話を聞いていた]

あの時、構わないって言ってたら…
どうだろう、俺はギルを見ることを望んでいたから、出来ればそうしたいと思ったろうな。
でも、周りはどうだったろう…なにせバタバタしていたしな…

つーか、俺のもうひとつの引っかかりは…
だったらあの場で、自分の力について話しちまえば良かったんじゃねぇかなって事。
何故勿体つけてたんだかが、どうにも…

[ロッテの言葉に溜息を吐いて]

もうそんな時間か…決めないといけないね。

ゴードン、あたくしを疑う事は全く構わないわ。
ハーヴェイとの比較　だとしてもそれはあたくしの言葉が悪いのしょうし…
だから、変な所で引っ込み思案には成らないで欲しいの。

所で、貴方はどっちのみる者が貴方とつがいになるとお考えですの？

[ケネスのほうを向くと困ったように]

そこんとこも何度か話してるんだがな。
あの場で話す利点より、翌日に回す利点の方が多いと思ったんだよ、俺は。
だいたい、あの場に全員いたかどうかも怪しかったんだ。
名乗ってもますます混乱しただろうよ。

キャロル…
反応が見たかった、とは？

[ニーナの言葉を、何度も繰り返し呟く。]

･･･結果が二つ無ければ、比べようがない…

「ふたつの結果」を、比べる、か･･･？
それは、結果が分かれることが前提じゃないのか？

ぁぁ、そう言う事ですか…一人、不明瞭な人が現れるから…ソレを嫌った、と。
そして、誰も名乗りを上げなかった時が困る…そう言う事ですか…


…ナサニエル様が話した時点で…「見る者」はひとくくりにされていたはずです。
後で聞いた話に寄れば…あたしとステラさんが食堂を出たときにヘンリエッタ様が話していたとか。

あたくし達の中に居ないとしたら？と言った時の反応を。

エッタは筋道立てて、それはあり得ないと思うと言う結論を出してくれたわ、これは信頼に値するとあたくし思いますの。

比べようがないでしょう？
あたしとステラさん、そしてハーヴェイ様。
二つあってちゃんとした情報になる。

それを、あたしとステラさんの結果を比べるとは言わないのですか？

[キャロルの問いに暫し考え]

…昨日、シスターともお話しましたが…
自分では、シスター…ではないのか、と。

言動、考え方が自分に近い…視点が煮て居ると感自他ので。
殆ど印象、しかも自分からの視点で申し訳無いのですが。

無罪確定なら、「結果を」比べるとは言わないだろうよ。
ステラとニーナを比べても、な。

やれやれ？
これは罠か？　それともボロが出たってやつか？

[大きく肩をすくめる]

そういう事だったんだね。
それについて同意する者があれば、その人を疑うつもりだった？

エッタ嬢の言葉は信じられると思うよ。僕は彼女が宿す者である可能性は低いと思っている。

[自分の言葉に苦笑する。]

罠かボロかってのも凄いな。
俺はどうやら、ニーナをまるで信じてないらしい。

シャーロットお嬢さん。
俺の希望はニーナだ。当然、みる方は無し。

無罪確定に至るまでに比べるでしょう？
あたしの結果は？ステラさんの結果は？
ソレでようやくハーヴェイ様の結果が分かる。

あたしにとっては比べるまでもなく、あたしの情報だけで事足りますが。

[キャロルの言葉に]

・・・あら、私は・・・それを考えちゃったわ。
能力者だけ…疑えばいいかと…


願ってしまったわ。

[泣き出しそうな笑みでキャロルを見た]

同意するので有っても、納得出来るだけの話が有るのなら、全く考えて居ない事ではありませんもの。

反対するのでも、むやみに反対するだけならそれはそれで疑いますわ。

一つずつ、パズルをはめ込んで行けば、どこかで浮いたピースが出るのでは無いかな？と思っておりますの

［不意に声を上げたロッテに］

そうね、多分この中の誰よりも……
ロッテがそう考えるのはおかしくないわ…
お兄さまも含めて全て、あなたの近しい人ばかりですものね…

ニーナ…おかしくない？
ニーナから見て僕は無実で…なのに結果を比べるの？

ステラさんが生きていたら、結果は割れていた？
何故そう言えるの？

意思疎通を図れていないところがある気がします。
あなた達には、あたしとステラさんの結果を比べないと分からないでしょう？
どちらも宿す者、そうではない、だったら一目で比べる、なんて言わなくても分かるかも知れませんが。

ニーナはあからさまに怪しい…
あまりにもあからさま過ぎるから……

でも、ここで芽を摘んで置かないと明日は危険ですのよね？

狂信している者かもしれない……だけど

[空になった皿にスプーンを放り込み]

…やっぱり、俺は、ニーナを憲兵隊に引き渡すべきだと思う…

もしかしたらニーナは、宿す者じゃないかもしれない…
いや、正直俺は、やっぱり若干ギルにその可能性を高く見てるんで…
けど、ステラと…生前の彼女に比べ、なんだろう…腑に落ちない…特にここにきて、やたら不安定になっている気が…否めないんだ…

それに俺は……

何より、最悪のシナリオってやつを恐れちまってるから…

…私が……決定して･････････いいのかしらね？



[ポツリと呟くと兄の腕に縋った]

[重い口を開き]

自分には……ニーナ女史は、宿す者から切り捨てられた加担する者、のように思えます…疑いを被せられて。

どちらかというとやはりギルバート殿に疑いを…
……自分でも、自分の視点に固執しすぎに思いますが……

[腕に縋るロッテに頷いて]

…君が決めていいと思う。

あぁ、僕の希望を…

引渡しには…ニーナを。

僕ほ無実だと言ってくれた事には感謝するけど…

わかりませんの。何が最善なのか。
一番安全なのは何か分かっていますの。
でもそれがいいのか。

ニーナさんにするのが状況的に一番安全ですの。
でもニーナさんが「感応する者」だとするとギルバートさまの追及が、お役目ごめんのものを切り捨てるようにも感じますの。

キャロルお姉さま、ハーヴェイさま、ケネスについて考えていたのですが時間が足りないのですわ。

ニーナさんは・・・どなたを希望しますの？

[皆の言葉を確かめると、顔を伏せ]

…状況的に一番安全、というのは良く分かっておりますが……
敢えて自分の希望を言うならば、ギルバート殿を引き渡したい。
見る者はキャロル嬢を…というのが本音です。

[ヘンリエッタに頷き]

えぇ…時間が、足りなすぎます…

[そのままテーブルに顔を伏せ]

だから、せめて最悪から逃れたいって…思っちまうんですよ…

…ギルバートさんを希望します。
見る者には、キャロル様を。


ギルバートさんは二つのモノをイコールで結ぶまでの間に本当に比べないのか？
そう聞き返したいところですが。

（>>271)
ゴードン、自分視点は仕方の無い事ですわ。
能力といっても、死ななければ解らない能力をお持ちですから。

マミィからも聞きましたの、ステラと長い時間お話しをしていたと…
屋敷の仕事はこんな状況です、最小限で構いませんわ、もう少しお話しをなさってくださいね。
あたくし達にも、話から見えるあなたを見せてください。

これで・・・意見は出揃ったのかしら？

[ゆるりと見渡した]

キャロルお嬢様…勿体無いお言葉です。

えぇ…善処いたします。
自分で思いつくことは全て、お話させていただきます。

…ステラさんは加担する者だった…
初めて見る事にした日、ステラさんは真っ先にケネスさんを希望した…
もし、ケネスさんが宿す者で…一票入った人に合わせるように入れられていったら…危ないと思ったはず…
…そう考えるならば、ケネスさんでは無さそう…

そうなると、キャロル様とヘンリエッタ様…
しかし、宿す者同士であるなら、仲間を希望して違う、とアピールする事も出来る…
ゴードンさんからは少し分からない…ヘンリエッタ様も、キャロル様も希望している…

[黙って様子を見ていたが、口を開く。]

俺がニーナを希望するのは、やはり「宿す者」の可能性が高いと思っているからだ。
ステラが襲われたことからするとちょっと腑に落ちないんだが、なんせおやっさんが、な。
より「宿す者」の可能性が高いほうを希望する。

[ニーナにどこか哀しげな目を向け]

「イコールで結ぶまでの間に」どうやって比べるんだよ？

ひとつめの結果が出たら、ふたつめを待つ。
ふたつめの結果が出たら、その瞬間、揃ったか揃わなかったかがわかる。

揃ったら、結果を比べることはできない。
揃わなかったら、そこで初めて比べ始める。

隠れている「宿す者」だが･･･ハーヴェイが無実なら、素直に考えてキャロルお嬢さん。
だが、二段構えでケネスってこともありえる。
ヘンリエッタお嬢さんを疑う気は、今も無い。

ハーヴェイはさっき言ったな。
それに加えて、さっきのニーナの言葉。あれをどう見るか。

キャロルお嬢さんは、話が急にわかりづらくなったのは意図的だったのか、とちと納得したが･･･なにせ「疑いを逸らそうとしているのでは」、と言われたあとだからな。

ケネスは･･･最初は皆より一歩先を見ていると思ったんだが、あれ以来むしろ後ろばかり見ている感じだ。
そこがちょっと気になる。

私は･･･最悪の状況にしない事を……優先しますの。

結果を出してもらいたいと、思いますが…でも、最悪の状況を・・・

[ぎゅっとハーヴの腕を掴んだ]

揃っているか、揃っていないか。
違っているか、違っていないか。
それは比べないと分からない事でしょう？

何故なら、一つ目の結果、と言う時点でソレを起点としてみているから。

[ギルの方をちらりと見て]

あれ以来…？

[腕を掴むロッテの手に自分の手を添えて]

頑張って…自分を信じて。
僕はここに居るから。

送るものは・・・ニーナで

俺がケネスを信じられそうだと思ったきっかけは言ったよな。
皆が俺に注目してる最中、あんただけは「みる者」を見分けることを考えてた。
それ以来、だ。
なんかあんまり、考えが先に進んでない感じだろ。ここんとこ。

[シャーロットの方を振り向き]

…最悪を避けるため、と言うには…ニーナ女史を宿す者、とお考えでのことですね…？
やはり今日も理由を…お嬢様のお考えを伺いたいのですが。

…ニーナ、か。

それで決定だね？

[確認をするように問う]

進めようにも…

ステラが殺されちまって、俺の中でハーヴェイさんとニーナへの疑念ばかりが膨らんじまって…
固執してちゃ見えるモンも見えなくなるってのは分かってはいるんだ。

頭じゃ分かっていても…

[シャーロットに静かに頷き]

俺も…それが今の最善だと思う……

あたしの結果を見なければ、ステラさんの結果と同じか分からない。
ステラさんの結果を見なければ、あたしの結果と同じか分からない。

それでも、比べていない、と言えるのかしらね。

[ゆっくりと立ち上がる]

ケネスさん…気持ちはわかるよ…
ステラさんが殺されて、状況的に見て一番疑いやすいのが僕とニーナだし。

…固執しているっていうのが分かっているのなら、どうかもっと広く見て欲しい。
僕が貴方に望む事は、それだけだよ。

[ため息をついた]

ロッテ姉さまの決断に従いますわ。

[結局、用意された食事も手つかずに背を向け…玄関へと足を向ける]

…どうせ、生きていたとしても…
ステラは帰ってこない…

[軽く視線を落とし…]

それでは…皆様―――さようなら。

[くるり、と向き直ると皆に一礼し、頭を上げると玄関へと向かう。
見張りにその旨を伝えると、数分もしない内に自警団はやってきた]

[ケネスの言葉に]

最善？……疑いだけで、命を奪う……それを、決めてるだけ･･･

それだけ･･････････。

[ぎゅっと目を瞑った]

[静かに立ち上がり、ニーナの後を追うように。
ごく微かな声で呟く。]

･･･帰っては、こないけどな。
消えちまったわけでも、ない。

[自警団に連れられ、ゆっくりと歩き出す。
ふと、見上げれば月が大地を照らしていて]

…こんな風に、ちゃんと…道を示してあげれば…狂わなくてすんだかも知れないのに。

[小さく呟く。自警団がその言葉に眉をひそめるが、黙ってしまった彼女に何もかける言葉はなく。
次第に処刑の場へと近づいていく]

[シャーロットの隣に移動し、腰掛け]

それなら、俺達も同罪だ…
ロッテちゃんだけが背負うモンじゃない…

[ふと立ち止まり、誰にともなく]

「疑い」があるだけ、いいんじゃないかな。
「命令」とかより、さ･･･。

ロッテ…1人で背負っちゃいけない。
僕も…皆も居るから…

[ハーヴェイに頷きながらも、表情は曇ったままで]

見ているつもりなんすけどね、自分では…
けど、やっぱり視野が狭まってきちまってるのかも…しれないっすね…

[…血の跡が残る処刑の場。ソレを悲しげに見つめた後…]

帰っては来ない。
でも、消えては居ない。

…でも、それではあたしには一緒に話せない。

[団員が柱にくくりつけようとしたとき、ポケットから薬瓶を取り出す]

…別に良いです。
他の人に殺されるのは…心の準備が、出来ないから。

[出て行くニーナを見送り…俯くシャーロットに目を戻し…溜息を吐いた]

[隣に腰掛けたケネスに]

同罪？………なぜ、私は生きて…いるの？
疑いたくなんてないのに･･･

命を奪いたくなんかない…でも･･････
明日は決めなくていいかも知れないわね。


今の私の望みは死ぬ事。死んでナサニエルさんの元へ･･･

それだけが、望みなの。

［ロッテにかける言葉も無く、ただ時計を見つめている］

[薬瓶を取り出すニーナを、遠巻きに見ている。
何をするつもりかは予想がついたが、止める気は起きなかった。]

話せたら･･･こんなことにはなってないさ。

話せたら･･･いいのにな。

[見上げる。
月でもなく、星でもなく、･･･空でもなく。]

もし…あなたが本当の死者を見る者だったら絶望するでしょうね…
でも…もう、あたしには関係ない…
ステラと一緒に…もう、争いのない世界に行くから…


[瞑目すると、息を吐き…薬瓶に入った錠を飲み干した]



―――ごめんなさい、先生。

[ケネスに目を向けて]

今は仕方がないと思ってる。
それはそれだけ貴方が真剣に見ていると言う事なんだと思うよ。
だから僕は、ケネスさんを疑えない。

自分が疑われているのにね。

[と言って苦笑する]

！！
[衝動的にシャーロットの頬をはたき]

ロッテちゃんが死んで、ナッシュの奴が喜ぶと思ってんのか！？

[ふら、と糸の切れたマリオネットのように、その場に崩れ落ちる。
不自然な方向に身体を曲げても、顔をしかめる事もなく。
その顔はまるで眠っているようにも見えた]

[だまってキャロルの隣に立つと頭をもたれさせた]

　　　　　　　　　　　　まだ絶望して無いのかな、俺は。

[ロッテの言葉に何か言い掛けたが、ケネスが行動するのを見て何も言えず、そっとロッテを抱きしめた]

[ケネスに頬を叩かれぽろぽろと泣くと]

喜ばれなくても・・・それでも･･････生きている事が辛いのよ！

辛い・・・の・・・よ・・・・・

[はっとして、シャーロットの頬に今度はそっと触れ]

ご…ごめんな…

けどな、頼むから…そんな事は言わないでくれ…
きっとナッシュだって、ロッテちゃんには生きていて欲しいって思っているはずだから…

あいつのためだと思って、どうか…

[ニーナが薬瓶の中身を呷り、−−倒れ伏す。

目を逸らさず、瞬きもせず。視る。]