自警団長 アーヴァイン
ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
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牧童 トビー ふぃー。ようやく到着ー。 今日はいつもの行商もしなくていいんだよね。 うーん、お気楽、お気楽…っと。 そういえば、お祭りに来るのは2年ぶりだなあ。 まあ、去年は僕がお留守番決めのオセロに負けちゃったから仕方ないんだけどね。 ねーちゃん、容赦なかったからなあ…全く、弟相手に本気で掛かってくるってどういう神経してるんだか。 泣きの1回、に何回付き合ったか…それで負けちゃったんだから僕もまだまだ、だけどね。 でも、ね。へへっ。 今年は去年の借りをきっちりと返してきたから、思う存分楽しんでやるんだ。 カタリナねーちゃん、去年は散々羽を伸ばしたみたいだし。 今年は僕が羽を伸ばす番、だからね。 ねーちゃんに僕の仕事全部押し付けてきてやったもんえーだ。ふん。 …まあでも、カタリナおねーちゃんにお土産くらいは買っていってあげようかな…。 何だかんだで、ねーちゃん…だしね。 まあ、もう少し、オセロの修行したほうがいいと思うけどね。 (そうだ…お土産、オセロの本とか探してみようかな…) | |
(37)2006/02/26 20:52:48 |
牧童 トビー さて、と。やっぱり人が一杯いるねー。 あんまり人が一杯いるところって慣れてないんだけど… お祭りだもん、一杯人がいて当たり前、だしね。 …それにしても、なんだか…吹き抜ける風が柔らかい。 山の上の方はまだこんなにあったかくなかったけど…もう春なんだね。 ちょっと汗ばんできちゃったよ。 あ、そうだ。これ。緑色のバンダナ。 これ頭に巻いておこう。汗ばむくらいなら丁度いいしね。 うん、これでよし、っと。 …ねーちゃん、もしかして村はもうあったかいという事を知ってて、 出かける前にこれ、僕に手渡したのかなあ…。 …ふん。ありがたくなんかないもんね。 使わないのもあれだし、使っておいてやるよーだ。 (…カタリナねーちゃん、ありがとね…) | |
(38)2006/02/26 21:04:20 |
牧童 トビー あ、あれは。 ねーちゃんがいつものチーズを卸してる酒場だ。 僕はまだあんまり一人で卸には来ないから、 そんなにはっきりとは覚えてないんだけどね。 …僕だって一人でできるのになあ。 いつまでも子供扱いしないでほしいよな。いーっだ。 でも、僕は街に来るより、山で過すほうが好きだけどね。 空も雲も月も、近くにあるような気がして。 いつか、手を伸ばしたら…届くのかな。 ねーちゃんは、きっと届くよ、って言ってくれたけど…。 そんなの届かない事くらい、わかってるさ。 僕の手が何万キロメートルとか伸びない限りはね。 でも、それでも…僕はなんとなく、届くような気がするんだ。 だって…ねーちゃんがそう言ってくれたんだもん、ね。 | |
(39)2006/02/26 21:12:07 |