人狼審問

あたしが踊る場所はここでよいのかしらー？
ふぅん……　小さな宿ねえ。
ま、稼げればいいんだし。しばらくやっかいになるわね。

だーれもこないのねぇ……。
しょうがないからお酒でも貰おうかしらん。
勝手に作らせてもらうわよぉ。

　まだ人が集まってないようですね。

皆さん本気で心配をしていないという事でしょうか

あらん……。
可愛いお嬢さんねぇ。
初めまして。おねぇさんはキャロルっていうの。これでも結構名の通った踊り子よぉ。
しばらくここで踊ってるからよろしくねぇん。

よろしくお願いしますキャロルさん。
私もしばらくは時間をつぶすことにします。

こんばんは皆さん。主の守りがありますように。

しけた村に来ちまったようだ……。

あらーん？
清楚なお嬢さんと危険な野郎がきたわねぇ。
あたしはキャロル。踊り子よ。
しばらくこの村で踊ってるからよろしくねぇ。
まぁだ観客も少ないから隅でカクテル飲んで待ってるんだけどねぇ。

人狼なんて、馬鹿らしい。
しかし、この騒ぎの中なら、俺のことをとやかく勘ぐるやつもいねえだろ。
しばらくこの村に潜伏するか……。

まずは、ひと眠りだ。

キャロルさんは踊りをされるのですね。よろしくお願いいたします。

クインジーさん。主はどんな方でも愛されていますよ。

うーっ、トイレトイレ〜！！

ふーーっ、間に合ったぁ〜。
またオネショしちゃったらウェンディに馬鹿にされるところだったよ。

あれ？なんかあったの？

でもオレ、難しいことよくわかんないし、眠いし、誰もいないみたいだし、もう寝ようっと。じゃーなー！

（カクカクカク）

『俺の名は妖刀マサマサ。こいつを操っている。
　こんな俺でも人並みな人生を過ごせるのならば、
　本望だ。

　まあ、日本刀なんだがな』

『しかし、人狼騒ぎとは。
　なんて事だ。
　この俺が真っ二つにしてくれるわ！

　・・・・・・　訂正。

　この俺で真っ二つにしてくれるわ！！』

人狼？
馬鹿馬鹿しい、そんなものいやしませんよ。いたならいたで…殺せばいいだけじゃないですか。

そう、殺せばいい。殺せば…。

（カクカクカク）
『さあて、ここらで握り飯でも食うかな。
　って、参った。ここで俺の刀身から口がばくっと
　避けて握り飯食い始めたら、きっと騒ぐだろうな。

　しかたない、万次郎に食わせるか』

（カクカクカク）

『・・・・・・　つまらん』

・・・アーヴァインはどこだ？

『をい、そこの鍛冶屋

　俺を殴れ。ハンマーで』

・・・いないか。

・・・馬鹿め、錆び付いた古い剣で何ができる・・・

『ムキー！！！』

・・・誰かアーヴァインに伝えろ。
・・・俺の仕事場に来いと。

よお！
呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん！

ギルバート様の登場だ！

しかし、俺を待ってただろうところをすまんが、もう休む。俺、疲れてるわ。

んじゃ、また。

ハーイ　ミナサン、コンバンハ。
ベンジャミンでーす。

オー、マダ人が少ないですネー。
ワタシも休むざんす。眠いざんすよ。

マタ明日話ましょー。

おっはよっ、なんの騒ぎなのっ？

なんだ・・・だれもいないや。
またあとでくることにするねっ。

おはようございます。

････おや、皆さん、どうされたのですか？
朝から何かあったのですか････？

人狼････ですか。

この深き晴れ渡った空の下、光の恩恵を享受しているこの大地の上で、そのような物の存在など････信じたくはないですね････

しかし････私も遠い異国の書物で、そのような存在の記述をいつしか見たことがあります････

人の心に潜む闇。それが、人狼という存在に具現化し、いつしか人々の眼前に恐怖として舞い降りる。

････そのような記述でしたでしょうか････
私もだいぶ前に本当に少々見かけただけですので、はっきりとは覚えてないのです。

その存在が････まさかこの村に････？

････いや、そのような事などないよう、祈りたいものです。
光の下で、私達は生きているのですから。

････風が、ざわめいている。
････風の声が、何かを私に伝えようとしている。

青き声よ。
君は何故、今日はこんなに、愁いを乗せているんだ･･･

いつもの、あの優しい声を、どうか聞かせてほしい････。

････。

（なにも、なければ、いいのですが････
今日はどうやら私の心も、いつもより何故かざわめいているような気がしますね････）

さて、私もしばし詩(うた)と戯れに、森へ行って参ります。
皆さん、また後程お会いしましょう。
それでは････

…………。

もう、リックぅ〜、あれだけ寝る前にジュース飲みすぎないように言ったのに、またお布団に地図を書くとこだったのね〜。

クインジーおじちゃんの、顔のお傷、女の人にひっかかれてできたって本当かな？
アーヴァインおじちゃんがそう言ってたわ。
「あんなのは、女にひっかかれてできたものさ」
だって〜。怖い人にあっちゃったんだね。

あら…。珍しくにぎやかね。
さ、開店の準備準備っ。

こんにちは。

あの、こちらにヒューおじ･･･いえ、私の叔父　ヒューバードがこちらにいると聞いてお邪魔したのですが、どなたか叔父を見かけた方はいらっしゃいますか？

私はソフィー。
ソフィー・ローウェンと申します。
ヒューバードの姪で、この春から新聞社で働いています。

（･･･困ったなぁ、叔父さんに聞きたいことがあったのに、逢えなかったらどうしよう･･･）

（･･･？　叔父さんがいない？
それになんだか、空気が張り詰めている感じがするわ。
一体何がこの村で起きているの？

盗み聞きなんていけないことだけど･･･集会場に集まっている人たちの会話の中に『人狼』という言葉が頻繁に出てきてる。

嫌な予感がするわ。
こういう時の私の予感、何故か外れないのよね･･･。
宝くじとかは、全然当たらないのになぁ･･･）

皆さんおはようございます。
ちょっと寝過ごしてしまいましたわ。

はぁはぁ・・・・・・
畜生、どこだここは？

あら？　不穏な空気ですね。皆さん神経質になっていらっしゃるみたい。
人狼がいるという話をお聞きしましたが、どうせ噂でしょう？