人狼審問

- The Neighbour Wolves -

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(557)沼地の村 : エピローグ
旅芸人 ボブ
おーー、ウェンディ、お疲れ様だ。ありがとよ!

お礼に俺の腹踊りを披露するぜ。
ほらほら、よく見ろ!


・・・って、目をそらすなよう(つ□T)
(178)2005/06/07 22:19:15
双子 ウェンディ
>>178
……モイキー!!
(179)2005/06/07 22:20:15
墓守 ユージーン
生者(人間)になりきることもできず、死者と語らう日が続いたよ…。じきに先代が亡くなって、おいらが継ぐ事になったが…いい餌場としか考えていなかったのか…それとも、死者に共感する事で生者(人間)に抱く羨望を押し殺そうとしていたのか…。
ここへ来て生者を屠る事ができて、有頂天になっていた節はあるな……。それ故のへま…だったろう…。
(180)2005/06/07 22:21:36
旅芸人 ボブは、ジンジンとウェンディに目をうるませている・・・
2005/06/07 22:22:51
墓守 ユージーン
ボブボブ、つまらない話なんかじゃないさ…。兄弟たちは元気にしているのか…?皆、元気にしているといいな…。
モーガンじいさんのような犠牲にならないといい……。
(181)2005/06/07 22:24:40
墓守 ユージーン
腹踊り……。
おいらもなにかできる事は……。尻尾踊り、か?

あなたのなまえはなんてーの?
こーかいて、こーかいて、こーかくの!
[墓守 ユージーンは、尻尾でボブと書いた(つもり)]
(182)2005/06/07 22:27:13
墓守 ユージーン
おお、ウェンディ。ありがとうよ…。
さっそく見に行ってみよう…。ページを弄るのは、23時過ぎてからだろうか。エピにもっといたいのだ…。
(183)2005/06/07 22:29:39
旅芸人 ボブ
じゃあ、続けさせてもらうか。

俺の本名はロバート・カムシン。「熱風の村」に生まれたボブだ。
その名のとおり、本当に風が強い村でさ。
四六時中、海からの風が、途中の砂漠で熱を含んで、あっつい黄砂を俺たちの村に運んでくるんだぜ。

おかげで、村は毎日砂嵐。
洗濯物もひでぇ有様だし、水だって汲み置きは難しい。

一番ひどいのは食事さ。
注いだスープは、そのそばから砂だらけ。ごちそうに羊をさばいても、口に運ぶ頃にはザラザラさ。どんなに窓に「風除け」を施しても、砂っていうのは針の穴のスキマから、悪魔みたいに進入してくるんだ。本当にやっかいだったよ。
(184)2005/06/07 22:31:25
雑貨屋 レベッカ
こんばんわ
盛り上がっているようですね

私転生先が忙しくなってきたので
顔出しに来ました。

お疲れ様でした
そしてボブさんGJ
また何処かの村で会いましょう。
(185)2005/06/07 22:32:07
旅芸人 ボブ
弟妹にメシを食わせる時はさ。
俺、やつらの皿から丁寧に、砂をひとつぶ、ひとつぶ取り除いてやるんだ。
子供の喉は細い。どんなに細かい砂粒ひとつでも、それで喉をひっかいて、そこからいらん病気とかかかっちまうからな。

・・・想像できるかい?
夕方注いだ熱いスープを、ひとさじひとさじスプーンですくうのさ。
ふっと息をふきかけるんだ。そうすると、スプーンの「ふち」に砂がたまるだろう?それをシダの葉で、丁寧にすくっていくんだ。本当に神経のいる作業だ。

もう少し、もう少しで全部取り除ける。そういう時に、一陣の風。


もう一回最初からやり直しさ。砂をすくうたび、スープの量も減る。4人全ての腹を満足させる頃には、すっかりお月さんも中天にあって、鍋も空っぽさ。俺自身へとへとになっちまって、自分の分のスープはほとんどなくなってて。結局、無気力のまま寝ちまうんだよな・・・
(186)2005/06/07 22:32:09
旅芸人 ボブは、雑貨屋 レベッカに手を振った。またどこかの村で。
2005/06/07 22:32:48
墓守 ユージーン
>ボブ
良い名だ。
しかし過酷な環境だったのだな…。まとめの手腕と粘り強さは其れ故だったのかもしれない、な……。
(187)2005/06/07 22:35:07
墓守 ユージーンは、雑貨屋 レベッカに別れを告げた。
2005/06/07 22:35:32
墓守 ユージーン
じきに、この生もおわりだ…。

おいらは人に憧れていたよ。食事の回数はもとより、他からの扱い…噂……そしてこの騒ぎだ。


そろそろお暇しようと思う。
村のみんな、本当にありがとう。いろいろと勉強になった。
そして何よりも楽しかった。ありがとうよ…。

[墓守 ユージーンは赤い首輪を付けて去っていった。]
(188)2005/06/07 22:41:32
墓守 ユージーンは、村ページにまた顔を出します……。では。
2005/06/07 22:41:56
旅芸人 ボブ
俺が15になった時だ。

村にサーカス団がやってきた。
それこそ、上を下にの大騒ぎだったよ。なんせ砂嵐に呪われたとんでもない田舎町だったんだ。俺はなけなしの金を持って、弟妹を連れて観に行った。父さん爺ちゃんも一緒だった。

でもサーカスはとんでもなくてな。さすが、ド田舎にくるサーカスだ。ピエロは笑いをとれねぇし。軽業師は宙返りひとつできねぇし。猛獣使いだっていなかった。俺がいつも弟妹のためにやってた技の方がすごかったさ。

だから俺より数倍もできが悪いのに金もらってるやつらに腹がたってさ。
数日後、やつらがサーカスをたたんで村を去るときに、文句を言いに言ってやった。

「俺ならお前たちよりずっと客を集められる。金をもらえる」ってな。
その場で宙返りをしてやった。やつらは驚いてたよ。
(189)2005/06/07 22:42:07
旅芸人 ボブは、ユージーンに手を振った。静聴ありがとう。またどこかで。
2005/06/07 22:42:37
双子 ウェンディは、旅芸人 ボブの話を黙って聞いている。
2005/06/07 22:45:30
旅芸人 ボブ
やつらは俺に言った。

一緒に街へ行くか、って。

お前ならすごい軽業師になれる、こんな村に埋もれているのは勿体無いって。

しょうもないサーカス団だって分かってたのに、俺は興奮したよ。なんせ褒められたのは生まれて初めてだッからさ。そして、俺自身の芸が金を稼げるって知ったのも初めてだッたのさ。何より、この村を出られる、この家を出られるって。それが嬉しかった。

だから俺は家に帰って、父ちゃんと爺ちゃんに事情を説明した。
彼らは、俺がサーカス団についていくことを快諾してくれたんだ。俺がいなくなれば、家が大変になるってことは分かってたのに。

俺はその晩、弟妹に最後の晩飯をやってた。
またひとつぶひとつぶ、砂をすくってさ。1回救うたびに、俺はこの村を出られる。この家を出て、自由になれるって。喜びに指が震えたよ。

弟妹を恨んでいるわけじゃなかった。
でも、俺、このままこの家に、この砂に埋もれていくのかなってことに恐怖を覚えてた・・・

だから、家を出るのが嬉しかったんだ。
(190)2005/06/07 22:48:24
旅芸人 ボブ
それは

一番下の妹に、最後のスープをやってるときだった。

この妹は、いつも軽口をたたくくせに体は弱くてさ。
だから一番手間がかかったし、俺も丁寧に砂をすくってた。

あと一口・・・


そのとき、風が吹いた。

鍋がひっくり返った。皿も砂だらけ、家中しっちゃかめっちゃか。

妹が泣き叫んだ。

妹が息を吸った瞬間に、一番立ちの悪い「黒砂」が彼女の喉をひっかいたんだ。

俺は、舌打ちした。
これで最後だったのに。どうして手間をかけさせる、って・・・
(191)2005/06/07 22:52:08
旅芸人 ボブ
妹はせきこんだ。そしてすぐ、体中が腫れた。

俺は村の医者に彼女を連れて行った。
村の出口で俺を待ってるサーカス団のことが頭をよぎったけど、結局その夜はそっちへ行けなかった。


翌日、妹の容態が納まった後に待ち合わせ場所に行って見ると、そこにサーカス団の姿はなかった・・・


俺は、結局村を出て行くきっかけをうしなったんだ・・・
(192)2005/06/07 22:54:09
旅芸人 ボブは、ptを使い切る意気込みだったが、無理っぽい。
2005/06/07 22:54:29
旅芸人 ボブ
また、いつもの毎日が始まった。

一番下の妹は助かったけれど、俺の中の虚無感はどうしようもなかった。

毎日毎日、弟妹の砂をすくって。
毎日毎日、弟妹を笑わせるために宙返りをする。


そうするうちに、5年、6年・・・


俺が21になったとき。
またサーカス団が来た。
(193)2005/06/07 22:55:58
旅芸人 ボブ
今度のサーカス団は、メンツは同じなのに、前とまったく違った。

見事な笑いをとる道化。見たこともない宙返りを披露する軽業師。

俺は興奮した。また連れて行ってもらえるかと不安に思った。

俺がドキドキしながら家に帰ったら、すぐにやつらが

家の扉を叩いた・・・
(194)2005/06/07 22:57:30
旅芸人 ボブ
「俺たちを覚えてるか?」

「イエス」

「俺たちと共に行くか」

「イエス」

俺は間髪をいれずに答えた。

今度こそ一緒に行きたかった。
一番下の妹も、もう大きくなっていたし。

扉は開けられた。


・・・彼らは、狼だった。
俺の一家は、俺を含め、食い殺された。
(195)2005/06/07 22:59:04
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