人狼審問

- The Neighbour Wolves -

インデックス プロローグ 第1日目 エピローグ 
(1725)砂漠の村 : プロローグ
 村は数十年来の大事件に騒然としていた。
 夜な夜な人を襲うという人狼が、人間の振りをしてこの村にも潜んでいるという噂が流れ始めたからだ。

 そして今日、村にいた全ての人々が集会場に集められた……。
自警団長 アーヴァイン
 ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
のんだくれ ケネスが参加しました。
のんだくれ ケネス
己(おれ)はじっと待っている。待っている。
この砂漠の岩屋で、誰かが通りかかるのを。


追われるようにふるさとを出てより久しく、
力を喪うと共に栄華も失ってからは更に久しい。


嗚呼、嗚呼。
力が欲しい。
もう一度、ふるさとに帰るためのちからが。


けれどそれよりも身に堪えるのは、
どうにも堪らぬ胃の腑の餓え。
がりがりと己れの骨肉さえ食みそうな
暴れ者の空腹とやらをどうにかしたい。


誰かこの岩屋を通りかかると良い───。
(0)2006/10/02 14:53:52
のんだくれ ケネス
[くっきりと濃い影を落とす砂漠の岩屋で、餓えた目玉をギョロつかせながら、外を見ている。
日暮れにまではあともう少し。
それまでは、外に出ることは叶わない。

本来は眠っている時間ではあるが、激しい餓えに苛まれ、日の暮れぬうちに目覚めてしまったのであった。]
(1)2006/10/02 15:00:54
墓守 ユージーンが参加しました。
墓守 ユージーン
灼熱の太陽。
此処はあまりにも陽の力が強い。

様々な人種の坩堝、BigAppleと言われた大都市に比べると、此処はあまりにも異質だった。

砂漠。

限られた生物しか生きる事の出来ない場所。
そして、共に生きる為に協力し合い、欺く事もある場所。
(2)2006/10/02 15:19:46
吟遊詩人 コーネリアスがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(吟遊詩人 コーネリアスは村を出ました)
(2006/10/02 15:30:00)
のんだくれ ケネスは、闇の中きろりと眸を凝らした。
2006/10/02 15:32:39
墓守 ユージーン
[その男は真っ白い髪を熱風に煽られながら砂漠を歩いていた。
荷物は、真っ白い、だが砂漠の砂で薄汚れた布でぐるぐる巻きにされた、人が一人入れるくらいの大きな箱型のものを横向きにしたものが一つ。それとは別に、砂漠を横断するための荷物。
砂漠の砂避けの外套はフードつきで、男の顔を影にしている。]

・・・・。

[瞳孔なき黒い双眸を前方の岩屋へと向けた。
人間の気配が微かにする。]
(4)2006/10/02 15:34:59
墓守 ユージーンは、岩屋の方向へと向かう。
2006/10/02 15:38:16
のんだくれ ケネス
[鼻をひくつかせながら]

ヒトか?ヒトか?
クソ・・・臭いが分からない・・・

だが、あの影は人影に違いない。
この己が餓えの為に見た幻でなければ。
(5)2006/10/02 15:38:32
のんだくれ ケネスは、人影がくるのをじっと待ち構えている。
2006/10/02 15:40:28
墓守 ユージーンは、灼熱の太陽で照らされた岩屋の影へと回ってくる。
2006/10/02 15:40:52
のんだくれ ケネス
[岩屋の闇の中から光る瞳が二つ。]
(6)2006/10/02 15:46:42
墓守 ユージーン
生き倒れか。

[人間を見下ろすと、ニヤリと笑いかけた。]
(7)2006/10/02 15:48:26
のんだくれ ケネス
やあ。旅の人。

[ニヤリと笑いかけながら、もう少し近付かないかと様子を窺っている。]
(8)2006/10/02 15:50:38
のんだくれ ケネスは、墓守 ユージーンの隙を窺っている。
2006/10/02 15:50:50
のんだくれ ケネス
そこは暑いだろう?
こっちの日陰の方は涼しい。もっとこっちにくるといい。

[親しげな笑いを見せながら]
(9)2006/10/02 15:53:34
墓守 ユージーン
私を襲いたいのなら、無駄とだけ言っておこう。

[同じく親しげな笑いを送りながら、傍に近づいた。]
(10)2006/10/02 15:58:08
のんだくれ ケネス
[近付くと、流石にヒトでないものの臭いは分かる。
チ、と舌打ちし]

・・・飯を食い損ねた。

[だらり、と力を抜いて横たわる。]
(11)2006/10/02 15:59:55
のんだくれ ケネス
酒は持ってないか。酒は。
(12)2006/10/02 16:00:46
墓守 ユージーンは、荷を背負ったまま、ケネスへと跪き消耗の度合いを窺った。
2006/10/02 16:03:47
墓守 ユージーン
ああ、酒か。
欲しいのならくれてやるが、意識を混濁させるだけだぜ?

飢えて干乾びるのを待ちたいか。
(13)2006/10/02 16:06:28
墓守 ユージーンは、笑った。
2006/10/02 16:08:58
のんだくれ ケネス
いくら呑んだって酔わないのさ・・・。むしろ飯代わりになる。
確かに空きっ腹には堪えるかもな。かえって腹が減るかも・・・。
ああ、くそっ。
(14)2006/10/02 16:09:50
墓守 ユージーン
飢えているなら幾らかは渡せるぜ。
それに暫く行ったところに、アオシスがある筈だ。

[フードの下から瞳孔のない黒い眸が覗く。]
(15)2006/10/02 16:16:24
のんだくれ ケネスは、墓守 ユージーンをじっと見つめた。
2006/10/02 16:17:29
のんだくれ ケネス
・・・・・・くれるのか。

[探るような目つき。]
(16)2006/10/02 16:22:30
のんだくれ ケネス
その眼は・・・・・・だが、臭いは違う。
混じりモノか?
(17)2006/10/02 16:23:37
墓守 ユージーン
[男はニヤっと笑うだけ。
荷を降ろし、幾らかに分けたうちの食料袋の一つを取り出した。]
(18)2006/10/02 16:26:53
のんだくれ ケネス
[男が荷物から食料を取り出すのを黙ってじっと見ている。]
(19)2006/10/02 16:38:01
墓守 ユージーン
この先の方角を暫く進んだところに、オアシスがある。
私はそちらへ向かうつもりだ。

[膝元へとそれを投げると、立ち上がる。
水分の多い干し果物や、肉類と主食になるような日持ちのするパンが入っている。それらとは別に、水袋を渡した。]
(20)2006/10/02 16:44:45
墓守 ユージーンは、ある方向を眺めた。
2006/10/02 16:45:10
のんだくれ ケネス
嗚呼・・・そうか。

[失望の色を浮かべながら、立ち上がるのを目で追った。
投げられた食糧はそっと隅の岩陰に押し込む。]

己はそっちへは行けないのさ・・・
お礼に忠告させてもらうと、あんたが俺の思った通りのモノなら気をつけるんだね。
(21)2006/10/02 16:50:12
のんだくれ ケネスは、クツクツと目を細めて笑った。
2006/10/02 16:51:29
のんだくれ ケネス
あそこの人間達は相当に用心深くなっているはずだから・・・。
(22)2006/10/02 16:53:11
墓守 ユージーン
何を言っている。
そこまで動けないのか?

[呆れたような眸で、岩屋に来た時と同じような角度で見下ろす。]

それとも砂漠を彷徨って、死にたいか。
(23)2006/10/02 16:54:02
墓守 ユージーンは、のんだくれ ケネスの言葉に双眸を細めた。
2006/10/02 16:54:28
のんだくれ ケネス
死にたく・・・はないが。
己にとっちゃあ、此処でこうしていた方がオアシスの邑に行くより遥かにマシなんでねえ。

まだ気がつかないかね、旅の人。
(24)2006/10/02 16:59:14
墓守 ユージーンは、のんだくれ ケネスを見たまま。
2006/10/02 17:01:23
のんだくれ ケネス
あんたがヒトでないのと同じように己もヒトでないのさ───

[クヒヒッとさも面白い冗談であるかのように耳障りな笑い声をあげた。]
(25)2006/10/02 17:02:04
墓守 ユージーンは、気を緩めた。
2006/10/02 17:03:25
墓守 ユージーン
そんな事か。
人間なら私が「何か」気づく事もないだろう。
(26)2006/10/02 17:04:26
のんだくれ ケネス
さあてね。どうかな。
あそこは魔除けの結界が置かれてるからね。
騒動が起こった後なのさ。
だから、狩りだす手も、見出す眼もいる。
(27)2006/10/02 17:10:39
墓守 ユージーン
[今の言葉は目の前にいるケネスの事を言ったのだがと内心思いつつ、齎された話に興味を持った。]

まるで逃げてきたような口振りだな。

[布に包まれた箱型のものをゴトリと岩の上に置くと、胡坐を組んで座った。外套が、熱気を帯びた風にやや揺らめかされた。]

詳しく話を聞かせてくれないか。
(28)2006/10/02 17:14:56
のんだくれ ケネス
[目の前に座った男を寝転がったままじっと見上げる。
勘違いしたことには気付いていないようだ。男が話に興味を持ったのを]

・・・少し前に、旅人が何人か喰われる事件が起きた。
ここらにはそんな人間を襲うような獣は居ないし、悪霊(ジン)の仕業だろうってことになったのさ。
だから、邑の連中は悪霊に取り憑かれた奴を必死になって探してる。
(29)2006/10/02 17:27:50
のんだくれ ケネス
悪霊を逃がさない為に邑の連中は呪術師を呼んで結界を張ろうとしてる。
外からは中へは入れるが、中から外へは出て行けないて奴だ。そんで悪霊を燻り出そうと言うのさ。
・・・笑っちまうだろ?
(30)2006/10/02 17:31:56
のんだくれ ケネスは、楽しそうにクククッと笑った。
2006/10/02 17:32:31
墓守 ユージーンは、黙って話を聞いている。
2006/10/02 17:34:00
のんだくれ ケネス
肝心の悪霊はもうとっくに居なくなってるってのにな!

[ヒステリックな笑いを上げかけて、途中で咳き込み、苦しそうに喉を押さえて身を捩る。]
(31)2006/10/02 17:39:07
のんだくれ ケネスは、涙をうっすらと浮かべながらヒューヒューと喉を鳴らしている。
2006/10/02 17:39:44
墓守 ユージーン
大丈夫か?
何か口にいれた方がいい。
(32)2006/10/02 17:44:22
のんだくれ ケネス
[這いながら先程分けてもらった水袋から水を一啜りする。
ぜいぜいと喉を鳴らす。]
(33)2006/10/02 17:48:04
墓守 ユージーン
砂漠のジンか…。
(34)2006/10/02 17:50:23
のんだくれ ケネス
もうこの身体もさして長くないみたいだな・・・。
(35)2006/10/02 17:53:27
墓守 ユージーンは、のんだくれ ケネスが喉を潤すのを見ながら。
2006/10/02 17:53:28
のんだくれ ケネス
・・・なああんた。頼みがある。
己をどっか他の場所に連れてってくれないか。

[真剣な表情で黒い眼を見つめる。]
(36)2006/10/02 17:57:10
墓守 ユージーンは、のんだくれ ケネスをじっと見て、真意を窺うように。
2006/10/02 17:58:48
のんだくれ ケネス
もうこの身体はだめだ・・・でも力が弱すぎて己は他所へと移れない。
何処か適当な身体のある場所まで連れて行ってもらわないと・・・・。


己の、首を落としてくれ。
(37)2006/10/02 18:04:01
のんだくれ ケネス
それで、その首を邑に届けて・・・悪霊は退治したと言ってくれ。そうすれば・・・
(38)2006/10/02 18:04:59
墓守 ユージーン
・・・・。

[考えるように暫く沈黙する。]
(39)2006/10/02 18:05:56
のんだくれ ケネス
ついでに心臓を取り出してくれれば、己はそちらに宿るから。
此処でなければ何処でもいい・・・人のいる場所ならば。獣の身体でも構わないから。
(40)2006/10/02 18:08:04
のんだくれ ケネスは、墓守 ユージーンをギラギラする眼差しで真剣に見つめている。
2006/10/02 18:09:04
墓守 ユージーン
分かった。
貴方の判断は保留にするが、首は今ここで切ろう。
(41)2006/10/02 18:09:23
墓守 ユージーン
…取り出した心臓に本当に宿れるのか?
(42)2006/10/02 18:11:05
のんだくれ ケネスは、墓守 ユージーンに頷いた。
2006/10/02 18:11:20
のんだくれ ケネス
[ホッとしたように溜息をつく。]

・・・それでもいい。此処から何処にも行けないよりは。
(43)2006/10/02 18:11:21
墓守 ユージーン
[何時の間にか砂漠の陽は傾き始め、
太陽が茜色の強い光を投げかけている。]
(44)2006/10/02 18:13:09
のんだくれ ケネス
まだ多少は力が残っている。心臓を生かしておくくらいならしばらくは保つだろう。
勿論時々血をもらえれば、もう少し長く保てる。
(45)2006/10/02 18:13:28
墓守 ユージーンは、のんだくれ ケネスに頷いた。
2006/10/02 18:14:40
墓守 ユージーン
[立ち上がると蝙蝠が一匹、男の手元に収まる。
それは見る見るうちに細身の黒い剣となる。]

いいな?

[最後にもう一度尋ねた。]
(46)2006/10/02 18:17:38
のんだくれ ケネス
ああ。

[しっかりと頷いた。]
(47)2006/10/02 18:22:11
のんだくれ ケネス
一思いにやってくれ。
(48)2006/10/02 18:23:10
のんだくれ ケネス
もう限界まで使ってきたんだ。己が出たらこの身体も死ぬ。
近くに生きた身体のない己は死体に縛り付けられてしまう。
(49)2006/10/02 18:25:10
のんだくれ ケネス
──だから。


[と眼を閉じて、仰向けに身体を伸ばした。]
(50)2006/10/02 18:25:56
墓守 ユージーン
[ケネスの仰向きになった身体…既に、体力が底をついているのだろう…を、前屈みに座らせる格好へと動かした。
そして、黒い剣を振り上げた。
陽光が最後の一欠片を投げかける瞬間、
ケネスの首は切って落とされた。]

[ごろごろと転がるそれを眺める。
ケネスが言っていたように、この身体はケネスによって支えられていたのだろう。血の迸りは少なかった。
血の匂いが鼻腔を刺激し、咥内に唾液が沸いた。]
(51)2006/10/02 18:30:41
墓守 ユージーン
[外套を脱ぐ。
男の髪の毛は真っ黒に染まっていた。
空の皮袋を取り出すと、ケネスの胸をべきべきと割り開け、中から勢いがないもののそれでも流れてくる血と共に、脈打つ心臓が露になった。それを皮袋に収めながら、少ない血を出来るだけ、皮袋の中へと収める。]
(52)2006/10/02 18:36:42
墓守 ユージーン
[牙が長々と伸び、ケネスの余った血へと口をつけた。
双眸は紅く染まり、砂漠の薄闇の中で仄かに光る。

僅かの食餌を済ますと、転がったケネスの首を布で包んだ。既に双眸は先の黒い眸を取り戻している。ケネスの心臓を荷袋へと収めながら、辺りを見回して、喉奥で笑った。

砂漠の夜の獣達の気配。]
(53)2006/10/02 18:46:58
墓守 ユージーン
[彼らがケネスの死体を平らげてくれるのを後に。
ケネスに渡した食糧袋や水袋などを回収しつ、移動の準備を始めた。付着した血を拭い、男は外套を羽織りなおすと、岩屋を立ち去った。]

[─────砂漠の闇の中で、
        ─────獣達が貪る音が長々と聞こえてくる。]
(54)2006/10/02 18:53:46
墓守 ユージーンは、アオシスまでは*まだ遠い。*
2006/10/02 18:59:52
墓守 ユージーンは、夜の砂漠を歩いている。
2006/10/02 20:15:44
墓守 ユージーン
[夜の砂漠は、どんどんと気温が下がってくる。
冴え冴えとした月が空にかかり、昼間の熱気が嘘のように思えてくる。だが、砂を踏むと、まだ昼間の熱が伝わってくるような気がした。砂漠の丘へ傾ぐような影が長く伸びている。]
(55)2006/10/02 20:20:44
お嬢様 ヘンリエッタが参加しました。
お嬢様 ヘンリエッタ

   [砂漠の夜は、寒い。]
(56)2006/10/02 20:26:47
お嬢様 ヘンリエッタ
[昼間の暑さが嘘のようだ。中間というものは無いのだろうか。]
[あたしは纏った外套の端をしっかと握って己を掻き抱く。]
[目元まで覆われる程に、裾が余る程に大きい。大き過ぎる。]

全く。どれもこれも。

[照付ける太陽の代わりに浮かぶのは、冴え冴えとした月。]
[鏤められた星達が瞬く様は震えているかの如く。]
[空は地よりも、宙は空よりも、きっと寒いのだろう。]
(57)2006/10/02 20:27:18
お嬢様 ヘンリエッタ
[お嬢様。夜は冷えます。早くテントにお戻りに。掛けられる声。]
[あたしは振り返りもせずに、背後に声を投げかける。]

なあ。知っているか。
    もうすぐ、世界に終焉が訪れるそうだぞ。

[お嬢様。また、庶民の世迷言を真に受けて。そんな返事。]
[詰らない答えだ。いや、答えですらない。期待していなかったが。]

下がれ。あたしはひとりになりたい。
     日が変わる前には、戻って眠るさ。

[興味の失せたあたしは、もう、声を発する事はなかった。]
[嘆息の音。やがて気配は、そこから消え失せた。]
(58)2006/10/02 20:28:57
お嬢様 ヘンリエッタ

   [後に残るのは、夜闇を包み込む静寂ばかり。]
(59)2006/10/02 20:29:11
お嬢様 ヘンリエッタ
[あたしは傍らの駱駝に手を伸ばして、そっと撫でやる。]

さて。行こうか。

[大人しくしている気なんて、さらさら無かった。]
[消え行く世界というなら、此処に留まる事に何の意味があるというのか。]
[お嬢様と呼ばれる事にももう飽きた。此の侭、月の沙漠に沈むのも一興だ。]
(60)2006/10/02 20:29:37
お嬢様 ヘンリエッタは、微かに熱の残る砂を踏み締め、歩き出す。
2006/10/02 20:30:23
お嬢様 ヘンリエッタ
[砂を踏み締める音は、あたしと、駱駝と、二つ。]

 月の沙漠を はるばると
 旅の駱駝が ゆきました
 金と銀との 鞍置いて
 二つならんで ゆきました

[けれども響く歌声は、あたしの、一つだけ。]

  金の鞍には 銀の甕
  銀の鞍には 金の甕
  二つの甕は それぞれに
  紐で結んで ありました

[それも、砂の海に埋もれていく。]
(61)2006/10/02 20:42:51
お嬢様 ヘンリエッタ
[吹き付ける風。]

 さきの鞍には 王子様
 あとの鞍には お姫様
 乗った二人は おそろいの
 白い上衣を 着てました

[靡き、翻る外套。]

  広い沙漠を ひとすじに
  二人はどこへ ゆくのでしょう
  朧にけぶる 月の夜を
  対の駱駝は とぼとぼと

   砂丘を越えて ゆきました
   黙って越えて ゆきました

[ああ。月の夜は、沙漠は、寒いな。]
(62)2006/10/02 20:43:22
墓守 ユージーン
[男は黙々と歩く。
背に横に背負われた長方形の箱は、砂塵で薄汚れた布で包まれているのだが、その布は月の光を浴びて、やや青白い。砂漠を横断する荷物に加えて増えたのは、心臓の皮袋と布に包まれたケネスの首。]
(63)2006/10/02 20:45:57
墓守 ユージーン
[何処からか歌が聞こえてきた。
恐らく、それは遠い遠い場所。
男は立ち止まった。]
(64)2006/10/02 20:49:42
酒場の看板娘 ローズマリーが参加しました。
酒場の看板娘 ローズマリー
[...はどこからともなく響く歌声に惹かれて、砂漠を歩いていた]

 キレイ……。
 銀の砂、金の星、ぼんやりかすんだ朧月。

[...はほろ酔い加減で歩いている。足下は危うく、華奢なサンダルしか履いていない足は、しばしば砂に飲まれてしまう]

 ステキ…今夜は満月なのね…。

[ふふ、と赤い唇をゆがめて笑う]

 あの青い月……まるであの人が死んだ夜みたいよ?
(65)2006/10/02 20:50:57
お嬢様 ヘンリエッタ
[独りというのは、寒いものだな。そんな事を思う。]
[此の儘行けば、砂漠を渡り切る前に、凍えて死ぬのだろう。]
[世界の終焉とやらの方が、先だろうか。どちらでもいいか。]
(66)2006/10/02 20:51:51
書生 ハーヴェイが参加しました。
書生 ハーヴェイ
 ――月は青白く輝くのだと謂う。

〈男から其れを聞いた時は、僕は嘲笑いたかったのだろう。だが其れは男に伝わらず、僕も敢えて伝えようとしなかった。〉


 ――星は高く煌くのだと謂う。

〈僕が視る事の叶わない世界を、男は弾んだ声で語った。〉



 ――そして、血はとても紅いのだと謂う。





〈僕が足を踏み出すと、乾いた音が耳に届いた。〉
(67)2006/10/02 20:55:10
書生 ハーヴェイ


  此処は、砂漠だ。

(68)2006/10/02 20:56:12
書生 ハーヴェイ
〈響くものは、僕が踏んだ砂の音だけであった。オアシスと云う場所へ、僕は向かっているのだろう。〉

寒いな。
冷えるとは聞いていたけれど、ここまでとは。
僕が居た場所は、とても良く造られていたのだな。

〈呟きに返る答えなど、無い。身体の奥から湧き上がる震えに、僕は己が身を抱きしめた。〉

穢れたと云うのならば云えば良い。
僕は、お前たちなどの望む人型では無い。
玻璃で造られた脆い物では無い。

砕け散った小鳥と思わぬ事よ
(69)2006/10/02 20:56:29
お嬢様 ヘンリエッタ
なあ。

[懐から出すのは、小さな瓶。あたしの掌に収まる程、小さな瓶。]
[それを握り締めて、闇の覆う空へと手を伸ばす。正確には、星へと。]

暗いんだ。少しばかり、分けて欲しい。

[呼びかけて、音を紡ぐ。人の耳には、聴こえぬ音だ。]
[きらきら、きらきら。光が零れ落ちて、瓶の中へと降り注いでゆく。]
[やがて透明なそれには、金平糖のように小さな星が収まっていた。]

星は好きだな。ああ。好きだ。

[蓋を閉めて、あたしは呟く。星の光は、確かにそこに在った。]
(70)2006/10/02 20:57:02
お嬢様 ヘンリエッタは、小瓶を首から下げ、星の光を、明かりとして。
2006/10/02 20:57:48
酒場の看板娘 ローズマリー
[...の白い、長いヴェールを頭からかぶった姿は、遠目からはきっと、幽霊にも似て見える]

 なにもかも、砂に呑まれてしまえばいい。
 白いこの砂に呑まれて世界が終わってしまえば、後に残るのはキレイな思い出だけ。
 だけど、ねえ、ナサニエル。どうせ終わる世界なら、最後はあなたといたかったわ……。

[強い風が...に吹き付ける。ベールが半ば脱げて、...の緑色の髪がなびく]
(71)2006/10/02 20:58:05
墓守 ユージーン
[再び黙々と歩く。
丁度歌声が聞こえてきた方向は、
オアシスへの方向のようだった。]
(72)2006/10/02 21:02:58
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は腰に付けたスキットルを開け、一口飲んだ。火酒の強い刺激のためか、一滴の涙が頬をつたった]

 ……なんてね。

[ふふふ、と笑う様にかすかな狂気が滲む]

 幽霊でもいいから、出てきなさい、よぉ…。
(73)2006/10/02 21:03:08
書生 ハーヴェイ
紅き血にもこの手は染まった。
穢れし獣の肉も喰らった。
さて、これ以上僕は何をしようか。

如何程の罪を重ねれば、お前たちの世界を壊せる。


その望みを砕く事が出来る……?
(74)2006/10/02 21:04:37
書生 ハーヴェイは、仄冥い笑みを、口元に刻み込んだ。
2006/10/02 21:06:13
お嬢様 ヘンリエッタ
うぷ。

[再び風が吹いて、砂が巻き上がる。目が開けていられない。]
[フードを深く被りそれに耐え、収まった後に、あたしは目を擦った。]

[そして、幾度か瞬き。]

[――白い、影が見えた。]
[目を疑う。…あたしは幽霊なんて、信じないぞ。]
(75)2006/10/02 21:07:13
酒場の看板娘 ローズマリー
 どうせ夜は明けない。

 永遠に朝は来ない。

 世界は白く白く燃え尽きてしまうの。

 …そうよ、あたしは知ってる。だけど、それでもいいの。

 世界が終わるその時に、誰かといたいわ。
 それがあなたでなくっても…

[...の肩から白いベールがふわりと飛ばされ、高い空へ吹き上げられる]
(76)2006/10/02 21:07:39
お嬢様 ヘンリエッタは、酒場の看板娘 ローズマリーを、遠くからじっと見詰めている。目が離せない。
2006/10/02 21:09:17
墓守 ユージーン
[夜の風が不思議な事に吹いた。
顔を逸らし、フードがばたばたと鳴るのを聞く。]
(77)2006/10/02 21:11:03
酒場の看板娘 ローズマリー
…カミサマ

[なんて月並みな。でもそれ以外に言葉は浮かんでこなかった。
 この世界に自分は一人きりだと、そう思いこんでいた。
 孤独に酔おうとして、その実淋しさに凍えていた]

そこにいるのは、誰?

[嬉しかった]

[愚かしいようだけれど、嬉しかった]

[一人きりではない。その幸せに、思わず言葉が零れていた]

…神様…
(78)2006/10/02 21:11:29
お嬢様 ヘンリエッタは、駱駝の手綱を、しっかと握り、引き寄せた。
2006/10/02 21:13:23
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は飛ばされたベールを気にもとめずに、駱駝を連れた人影を見ていた]

 そこにいるのは人間?それとも、幽霊?

 もしかしたらお酒の見せた幻?
(79)2006/10/02 21:14:42
酒場の看板娘 ローズマリーは、お嬢様 ヘンリエッタに嫣然と微笑みかけた。ひどく嬉しそうに。
2006/10/02 21:15:36
書生 ハーヴェイ
月も、星も、血も知った。
お前の血は甘かったね。

殺めた肉も喰らった。
清めなかった水をも飲んだ。


ただ、此の儘では息ができなくなるね。
死んでしまうのは、未だ、早い。
此世の終焉を、お前たちに見せてやらねばね。


〈僕の冥い心を研ぎ澄ますように、青い光は鋭くなった。僕は砂を踏んだ、その音が感覚が、気持ちよかった〉
(80)2006/10/02 21:15:50
お嬢様 ヘンリエッタ
く、来るな!
あたしは幽霊なんて信じないんだ!
だから、これは、砂漠の幻覚だ! 蜃気楼だ!

[あたしは影に向かって、叫ぶ。我ながら、間抜けな声だ。]
[蜃気楼は夜には起こらなかった気もするが、そんなのはどうでもいい]

死んだ人の魂は、天に昇って、星になるんだ。
だから、幽霊なんていないんだ!
(81)2006/10/02 21:15:51
墓守 ユージーンは、遠い叫び声を聞いて、足を速める。
2006/10/02 21:17:08
お嬢様 ヘンリエッタは、酒場の看板娘 ローズマリーの言葉など聞きもせず、一歩、じりと後退り。
2006/10/02 21:18:37
書生 ハーヴェイ

〈やがて僕は岩屋を*見付ける*。此処ならば、何かあるかもしれない。〉
(82)2006/10/02 21:18:50
酒場の看板娘 ローズマリー
[...はどこか幼げに小首をかしげてから、笑い声を上げた]

 なるほど、巻き毛のお嬢さんは自らを幻だと申告するのね。
 それでもあたしはいっこうに構わないけど…誰かの声が聞けるのは、嬉しいことだわ。

[...は細いヒールが砂に埋まるのも構わず、まっすぐ少女に歩み寄った]
(83)2006/10/02 21:20:12
冒険家 ナサニエルが参加しました。
冒険家 ナサニエル
[ぼんやりと。

ただぼんやりと。

虚ろに進む。

蒼い影]
(84)2006/10/02 21:23:09
酒場の看板娘 ローズマリー
[青い月を背後に、...は歩む。その長い影が駱駝の足下に伸びると、駱駝は怯えたように首を振った]

 何を怯えているの?

 この終わりゆく世界で一番恐ろしいものは、幻なんかじゃないっていうのに。

[サンダルの細い紐は砂の圧力に耐えきれず、ぷつりと切れる。...はためらわずサンダルを脱ぎ捨てる。
 サンダル無しでは焼け付いて歩けない砂漠の昼。

 しかしいいのだ。

 もう、朝は来ない]
(85)2006/10/02 21:24:50
冒険家 ナサニエル
[彼は知らない。
自分がどこから来たのか。
何処へ行こうとしているのか。

ただ、冷たくなって行く大気の中を。
ゆっくり、彷徨う]

……静かだな。
静かで……心地良い。

[かすれた声は、誰かに届くか。
それとも、大気に溶けて消えるのみなのか]
(86)2006/10/02 21:27:21
冒険家 ナサニエルは、足を止めて佇み、月を見やる
2006/10/02 21:28:04
酒場の看板娘 ローズマリーは、冒険家 ナサニエルの声を聞いた気がして足を止める。
2006/10/02 21:28:39
お嬢様 ヘンリエッタ
[耳に届いた、駱駝の声。それで漸く、幾らかパニックから立ち直る。]
[…と思えば、笑い声が聞えてたりなんかして。砂を踏む音が耳障りだ。]
[ちょっと待て。幽霊なんかじゃなくたって、ヤバイぞ、コイツ。]

…あたしは幻じゃない、生きている人間だ。

[首を振れば、星の光の籠められた小瓶も一緒にゆっくり揺れる。]

それなら、…何が恐いって言うんだ?

[駱駝に寄り添うようにして、あたしは、裸足の影を睨み付けた。]
(87)2006/10/02 21:29:38
酒場の看板娘 ローズマリー
[耳を澄ます。けれど、その耳に響いてきたのは、遠い狼の鳴き声ばかり]

 あ、ヴェールが…

[...は今更、自分が白いヴェールを飛ばしてしまったことに気づいた]
(88)2006/10/02 21:30:44
墓守 ユージーン
こんな砂漠の夜に、人攫いか?
それとも人殺しか?
砂漠は死体すら隠す。殺しには持って来いな場所だ。

[笑った声が朗々と響いて、
男は砂漠の丘から二人を見下ろす場所についた。
外套のフードは男の髪の毛を隠し、眸だけを露にしている。]
(89)2006/10/02 21:31:41
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は静かに少女を振り向いた。どこか哀れむような微笑みがその白い顔に広がっていく]

 生きている人間も十分怖いじゃない。伝説の人狼だってそうよ。
 この世界は生きとし生けるものすべてが殺し合うために存在している。

 だけど、本当に怖いのはそんな事じゃない。

 あら、そんなことあたしが言わなくちゃわからないの?
(90)2006/10/02 21:33:59
墓守 ユージーンは、黒い眸で彼らを見下ろしている。
2006/10/02 21:35:46
冒険家 ナサニエル
[ぼんやりと月を見上げていると、何かが空から舞い降りてきた]

……?

[す、と手を差し伸べる。そこにふわりと舞い降りるのは、真白のヴェール]

……これは?

[女物のヴェールであると、見ればわかるが。
何故こんな物が舞っているのだろうか、とそれが疑問となった]
(91)2006/10/02 21:36:20
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は顔を上げず、ただ、笑う男の影ばかりを視界の端に認めていた。その影に、本体はあるのだろうかと酔った頭でいぶかりながら]

 本当に恐ろしいもの。

 ふふ、当ててごらんなさい。長い髪のお兄さんも。
(92)2006/10/02 21:36:37
冒険家 ナサニエルは、ヴェールを手に、歩き出す。声らしきものの聞こえる方へ
2006/10/02 21:37:40
酒場の看板娘 ローズマリー
 …あら、誰も答えてくれないの?

[...は肩をすくめて、少しすねた]

 「ひとりぼっち」よ。
 それが答え。すくなくともあたしには答え。

 ……他になにかある?
(93)2006/10/02 21:39:31
お嬢様 ヘンリエッタ
[聞えた笑い声に、哀れむような微笑。] [何なんだ、これは?]

殺すだの、なんだの…、物騒な話だな。

[自分の顔を覆い隠そうと、フードを深く被り直す。]
[此の世界はとっくに狂っていて、あたしだけが正常なのか。]

そんなこと? そんなこと、なのか。
     なら、あんたになんて、教えて貰わなくたっていい。

[不機嫌な声を露にして、白い女に声を返す。不快だ。]
[それとも、あたしが狂ってしまっているのか。奇妙な感覚。]
(94)2006/10/02 21:40:07
お嬢様 ヘンリエッタ
「ひとりぼっち」。

   …知るもんか。

     あたしはそんなに、弱くない。
(95)2006/10/02 21:41:08
酒場の看板娘 ローズマリー
 狼に食べられるより、人間に吊られて殺められるより、占いの魔力に絡め取られて溶かされるより、あたしは、独りが怖い。

 だから、世界が終わるって聞かされて、砂漠の中にやってきた。

 幽霊でも、幻でも。
 この時間を分かち合いたかった。
(96)2006/10/02 21:42:30
墓守 ユージーン
話が全く見えないな。
酔ったままじゃあ、砂漠の夜は危険だ。

さあ、とっとと酔いを醒まさないか。

[拗ねたような顔をしているローズマリーへ、]

悪いが私には分からないな。

[そう言って、砂漠の丘を降り始める。]
(97)2006/10/02 21:44:07
お嬢様 ヘンリエッタは、ふるり、首を振り。己が身を掻き抱くように腕を回す。
2006/10/02 21:44:38
冒険家 ナサニエルは、三つの人影を認め。ふと、その歩みを止める
2006/10/02 21:45:09
冒険家 ナサニエル
……人が、いるのか。

こんな場所に、何故?

[零れ落ちるは、疑問の呟き。
だが、その疑問は、彼自身にも問える事。

その答えは、何故か持ち合わせてはいないのだが]
(98)2006/10/02 21:46:35
酒場の看板娘 ローズマリー
この世界は物騒よ。

[...と少女の間はいつのまにか手を互いに伸ばせば届きそうなくらい、近い]

ねえ、聞いてもいいかしら。
いつ狼に食べられるか分かったものじゃないのに、たった一人で砂漠に来たのはどうしてなの、お嬢さん?

[光の加減のせいか、...の微笑は、今度は寂しげに見える。
 まるで、行かないで、とすがるかのように]
(99)2006/10/02 21:48:14
墓守 ユージーン
私は砂漠の旅人、ユージーン。
オアシスの邑がこちらにあると教えられたんだが、
この方向で合っているかな?
(100)2006/10/02 21:48:27
酒場の看板娘 ローズマリー
 オアシスなら、知ってるわ。

 昼は乾いて、夜湧き上がる小さな、逃げ水みたいなオアシスだけど。

 あたしたちは、星の泉ってそれを呼んでいたの。
[...はユージーンをゆらりと見る]
 邑は、もう跡しかないわ…。あなた、行きたいの?
(101)2006/10/02 21:54:47
お嬢様 ヘンリエッタ
[白い女との距離が狭まっている事に今更気付き、再び、後退る。]

…世界に終焉が訪れるから。
   終わるなら、留まっていても仕方ないから。
      それだけ。それ以上でも、それ以下でもない。

[逃れるように顔を横へ向ければ、黒い双眸の男が見えた。]

…あたしは、ヘンリエッタ。

[知りたかった訳でもないが、名乗られたのなら、名乗り返すのが礼儀だ。]
[お嬢様と呼ばれる事はもう止めたのだから、それ以外に言う事は無いが。]

オアシス。確か、そうだったと思うが。

[天を見上げて、方角を確認する。それは全て、星達が教えてくれる。]
[父の言っていた事を思い出しながら、男――ユージーンへと声を返した。]
(102)2006/10/02 21:54:55
酒場の看板娘 ローズマリー
あの邑は、人狼に食い尽くされてしまったのよ。少し前にね。
でも、そうね。
邑出身の者が帰って来ているかもしれない。あたしのような出戻りが。

話し相手になってくれるなら、連れて行ってあげてもいいわよ。…あたしはローズマリー。
(103)2006/10/02 21:58:37
冒険家 ナサニエルは、言葉を交わす三人に、そっと近づく。砂を踏む、乾いた音と共に
2006/10/02 21:59:28
お嬢様 ヘンリエッタは、「…星の泉」 ぽつり。小さく、その名を繰り返す。
2006/10/02 22:01:54
墓守 ユージーン
[聞いた話と幾らか食い違うので、ローズマリーとケネスについて幾らかの可能性を考えつつ、ヘンリエッタの方の話に注目した。]

そこに邑があると聞いたんでね。
一つ前の邑から教えてもらったんだ。
水袋も幾らか空になっている。補充しないと、この先は辛い。

[ローズマリーへと返し、]

ヘンリエッタ、そっちの方角か。
見たところ、砂漠用の外套のように見えるが旅人か?
(104)2006/10/02 22:02:59
書生 ハーヴェイ
〈岩屋に足を踏み入れると、何かの気配が動いた。〉

……臭い。
何の匂いだ。

〈灯火を造れば、見えるだろうか。僕は右の手を翳す〉

――其の力は、希望なのだと謂う。

〈一つ、灯りが舞った。小さな蝶だ。僕が造った蝶は、硬質な音を立てながら、岩屋の内部を照らした。〉

血と獣。
人でも喰らったか
(105)2006/10/02 22:03:01
酒場の看板娘 ローズマリー
 あたしは墓参りに戻る途中だったの。

 あの人の好きだったお酒、せっかく持ってきたのに道中で結構呑んじゃった…。

[...はスキットルを振って苦笑する]
(106)2006/10/02 22:04:01
墓守 ユージーン
ほう…

[ローズマリーの身のうちに巣食っているかもしれない何かを覗き込むように、黒い眸を向けて]

それはおかしいな。
「ジン」が現れて、邑は大騒ぎだと聞いたんだが。
・・・・。

案内してくれるのは助かるな。頼んでもいいか?
星の泉… いい名前だ。
(107)2006/10/02 22:07:14
墓守 ユージーンは、酒場の看板娘 ローズマリーが呑んでしまったという事に、楽しそうに声をたてて笑った。
2006/10/02 22:08:45
お嬢様 ヘンリエッタ
先、か。

[先なんて考えてもいなかった。] [もうすぐ終わると思っていたから。]
[駱駝に括り付けられた荷は在るにしても、微々たるものだ。]

[白い女――ローズマリーからは、視線を外した侭。黒い男を見遣る。]

…ああ。あたしは、旅人だ。
星の光を集めて、色々なものを造る。それを生業としている、旅人だ。

[嘘は吐いていない。] [あたしの役目は、確かにそれなのだから。]
(108)2006/10/02 22:08:49
冒険家 ナサニエル
[月下に佇み、言葉を交わす三人にゆっくりと近づく。

砂に塗れた旅装束は、さながら、彷徨える亡霊にも見えようか。

蒼い瞳は、ただ、虚ろにそこに居る者たちへと向けられて]

すまないが……道を……尋ねたい。

[口をついたのは、彼自身予想外の、問い]
(109)2006/10/02 22:09:08
書生 ハーヴェイ
〈獣は唸り声を上げる。僕は其れに構う必要が無い。〉

さて、予定外だ。何も無いね。
唯、人が居たのなら、何か痕跡は有っても良い筈か。

ならば何処か、行ってみようか。
オアシスくらい、見つけられるだろう


〈僕が後ろを向く、其れを待っていたようだ。一匹の黒い獣が、風を切った音が聞こえた。〉
(110)2006/10/02 22:09:19
お嬢様 ヘンリエッタは、声を耳にして、顔を上げる。緋の瞳が其方に向けられた。
2006/10/02 22:10:02
書生 ハーヴェイ


 ……無意味な殺生はしたくないと云うのに。

(111)2006/10/02 22:10:17
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は髪をかき上げて静かに言う]

 水が欲しいのなら、一緒に来るといいわ。あの泉の水は、一度呑んだら忘れられないわよ?
 星を映してきらめくあの泉。
 あんなに清い味のする水を、あたしは他に知らない。
(112)2006/10/02 22:11:00
お嬢様 ヘンリエッタ

 ……………
(113)2006/10/02 22:12:07
お嬢様 ヘンリエッタは、冒険家 ナサニエルを目にして、思い切り後退り、駱駝の後ろに隠れた。
2006/10/02 22:12:15
書生 ハーヴェイ
〈灯りの蝶が、舞うのが見えた。〉

 玻璃と成って砕けるが良い。


〈パリィンッ。其の音は、小鳥を砕いた時と同じだった。〉
(114)2006/10/02 22:13:40
酒場の看板娘 ローズマリーは、墓守 ユージーンにスキットルを振って見せた。「そう、半分以上呑んじゃったわ」
2006/10/02 22:13:49
冒険家 ナサニエルは、お嬢様 ヘンリエッタの様子に、気だるげに瞬く。蒼の瞳は、虚ろなままで
2006/10/02 22:14:44
酒場の看板娘 ローズマリー
ナサニエルの好きなとっておきのウィスキーだったのにね…。

[いいながら、近づいてきた男に気づいて目を向ける。
 …その手からスキットルが滑り落ちた]
(115)2006/10/02 22:15:28
墓守 ユージーン
[ヘンリエッタが首元から下げている小瓶を、目を見張って見つめた。金平糖のように小さな星が幾らも入っているのだった。]

一人旅なようには見えないが…

[と言いかけたところで、虚ろに低く響く青年の声が聞こえた。ナサニエルの方を見て、今日はよく人に会う日だと喉奥で笑う。]

人狼に襲われた後に、邑が復興しているのだろう。
砂漠の中では水は何物にも変え難い。

とても楽しみだ。

[ローズマリーがスキットルを振る仕草に、再び笑った。]
(116)2006/10/02 22:16:43
書生 ハーヴェイ
〈深淵の玻璃と成った獣は、地に落ちて、砕け散った。〉

もう来ないだろう。
格の違いに気付けないなんて、野性も堕ちたね。

〈可笑しくなってしまった。背を向けて出てゆく僕を、獣は次は襲わなかった。〉
(117)2006/10/02 22:18:03
書生 ハーヴェイは、哂いながら、砂を踏む。
2006/10/02 22:18:41
酒場の看板娘 ローズマリー
[蒼い髪、蒼い瞳。月明かりに照らされて茫と立つその所在なげな立ち姿。

 とうに失ったはずの、その人]

 …飲み過ぎね。あたし。
 いくらなんでも、ここにナサニエルがいるはずない。都合のいい夢だわ…。
 
(118)2006/10/02 22:19:12
お嬢様 ヘンリエッタ
[ぱくぱく。あたしは金魚みたいに口を開閉していたろう。]

み、道ならそこの二人が知ってる! と、思う!
あたしは、そう、先を急ぐから!

[自分でも滑稽と思うけれども、上がる声は止められない。]

それじゃあ!

[一言告げて、駱駝の手綱を引いて走り出す。砂を蹴る音。]
[悠長に乗って行くだなんて、思い付きもしなかった。]
(119)2006/10/02 22:19:18
酒場の看板娘 ローズマリーは、冒険家 ナサニエルを見て、はは、と虚ろに笑った。「幽霊のくせに長い足ね」
2006/10/02 22:20:05
お嬢様 ヘンリエッタは、砂に足を取られながら、出鱈目に走って行く。
2006/10/02 22:20:31
墓守 ユージーン
ヘンリエッタ!
おい、ヘンリエッタ、そっちはオアシスの方では… !
(120)2006/10/02 22:21:29
酒場の看板娘 ローズマリー
[一応、都合のいい夢だと思いつつ、蒼い髪の青年に聞いてみる]

 …ナサニエル?
(121)2006/10/02 22:22:01
書生 ハーヴェイは、銀の水筒から水を飲み、前を向けば紅い影
2006/10/02 22:23:25
冒険家 ナサニエル
[笑う男に、軽く、礼をして。

ふと見やれば、駱駝に隠れた少女は唐突に走り去り。

訝りながら、女の方に目を向ければ、呆然とした様子で手にしたスキットルを取り落とすのが目に入り]

……なに……か?

[僅か、瞬いて。訝るような問いを投げかける。
直後に、その口からこぼれた名を聞けば、更に疑問が募り]

……俺を……知っているのか?
(122)2006/10/02 22:23:34
書生 ハーヴェイは、さて、気のせいか、と足を止め。
2006/10/02 22:23:57
墓守 ユージーン
[ローズマリーの、「ナサニエルの好きなとっておきのウィスキー」だという言葉と、目の前の青年へローズマリーが呼びかけるのを見て、ナサニエルの方へ意識を向けながらも、
ヘンリエッタを呼び止める。]
(123)2006/10/02 22:25:10
お嬢様 ヘンリエッタ
[が、当然ながら、上手く走れっこない訳で。]
[普段のあたしなら、そのくらい解った筈なんだが。]

 [足が柔らかい砂に埋まって、]
   [手綱を離して盛大にすっ転ぶ瞬間、]
     [目の前に迫る月の沙漠をスローに見ながら、]

[硬い地面じゃないから、痛くなさそうなのが救いかな。]
[――あたしは暢気に、そんな事を思ったのだった。]
(124)2006/10/02 22:26:14
お嬢様 ヘンリエッタは、一面の砂の海に突っ込んだ。星の入った小瓶が、宙を舞う。
2006/10/02 22:26:35
酒場の看板娘 ローズマリー
[知っているのか、という間の抜けた問いすら、あまりにナサニエルらしくて、こみ上げる涙が止まらない。

 その声。
 懐かしい声。もう二度と聞くことはないと思っていた。]

 …ナサ。ねえ、本当にナサニエルなの?
(125)2006/10/02 22:28:05
墓守 ユージーン
全く…

[駆け出すと、丁度砂の海に突っ込みかけたヘンリエッタの元に辿りつき、砂に落ちるギリギリで小瓶を掴む。]
(126)2006/10/02 22:28:28
冒険家 ナサニエル
[投げかけられた問いに、眉を寄せつつ、軽く首を左右に振る]

……俺は……わからない。

気がついたら、ここを、彷徨っていた。

覚えていたのは、名前と……ああ。
「星の泉」という場所に行かなくてはならない、という事。

……それだけだ。
(127)2006/10/02 22:30:56
書生 ハーヴェイ
〈前の紅い小さな影は、夜だと云うのに良く目立った。其れは灯りがあったからか。〉

へえ。何の灯りだろうね。

〈別段、急ぐ必要は感じない。ゆっくり足を踏み出して、砂を踏む感触を楽しんだ。〉

〈灯りの蝶が、先へ行く。〉
(128)2006/10/02 22:32:53
酒場の看板娘 ローズマリー
[...はナサニエルが白いヴェールを持っているのに気づく。そのヴェールの片隅には、夜目にも輝く金色の糸でローズマリーと名が刺繍されている]

 そのヴェールまだ持ってたのか、って。あなたが、ナサなら、笑うところなのよ?

[幽霊?幻?]
[正常な思考ならば怯えるべき存在。けれど、ウィスキーに酔った...の頭には、目の前のナサニエルを怖がるという発想が浮かばない]
[ただ]
[ただ愚かしくも嬉しくなってしまっていて]
(129)2006/10/02 22:36:25
書生 ハーヴェイは、害意を向けられたら砕こうか、心の中で呟きながらゆっくりと
2006/10/02 22:36:52
お嬢様 ヘンリエッタ
[ずべしゃ。] [痛くはなかった。痛くはなかったが。]
[…砂が彼方此方に入り込んで、気持ち悪い事この上ないぞ。]

ぺぺぺぺぺっ!

[がばっと起き上がって、勢いよく首を振れば小さな粒が舞った。]
[其れを目の端に止め、星屑みたいだな、なんて思って。]

[…はて。そう言えば、誰かの声が聞えた気がしたんだが。]
(130)2006/10/02 22:36:52
お嬢様 ヘンリエッタは、漸く、傍らのユージーンに気付いた。
2006/10/02 22:37:13
墓守 ユージーン
[黄色い暖かみのある光を閉じ込めた小瓶が、掌を照らす。
それを起き上がりつつあるヘンリエッタへと渡しながら、
(もしも酷く嗅覚がいいなら、血の匂いに気づいたかもしれない。)
先程の岩屋の方向から、
硬質な音を小さく響かせて漂う灯りに気づいた。]
(131)2006/10/02 22:37:42
冒険家 ナサニエル
笑う所……?

[投げかけられた言葉の意味が。
目の前の女の、どこか嬉しげな様子の意味が。

彼には理解できず。

ただ。

それまで、何も見えなかった意識の虚空に。
微かに、色彩がさしたような、そんな心地もしていた]
(132)2006/10/02 22:40:38
書生 ハーヴェイ
〈蝶は先へと飛んでゆく。先ほどの灯りの方に。〉

……人でも居るのかな。
ならば、生き延びられるだろうね。

〈玻璃の蝶は二人の元へと辿りつき〉
(133)2006/10/02 22:41:34
酒場の看板娘 ローズマリー
迷子のナサニエル…?

[ふふ、と笑ってスキットルを拾い上げ、裸足でナサニエルにゆっくり近づく。]

ひどいのね。あたしのことも覚えていないの?

[下からいたずらっぽく見上げた]
(134)2006/10/02 22:42:01
冒険家 ナサニエル
[見上げられ、どこか困惑したようにその瞳を見つめ返し]

……わからない……が。

知っているような……気は、する。

[記憶らしいものがないのだと、小声で呟けば。
蒼の瞳には、微かな陰り]
(135)2006/10/02 22:44:46
酒場の看板娘 ローズマリー
あたしの、顔も名前も?

[...は嬉しそうに笑っているのに、その瞳は不安と哀しみを湛えて今にも泣き出しそうだ]

あたしは、あなたを忘れたことなんてないのに…。

[そう、あなたが死んでしまってからずっと。]

…ちょっと、あんまりじゃない?

[夢なら、世界の終わりまで覚めないで欲しいと願いながらナサニエルの顔を見上げていた]
(136)2006/10/02 22:46:06
お嬢様 ヘンリエッタ
あれ、ユージーン。
…あたしは走っているつもりで、逆走でもしていたか。

[手渡される小瓶を受け取りながら、あたしは眉を顰めた。]
[中の星は、急に放り出されて驚いたようだ。ちかちか、眩い光を放つ。]
[だから、奇妙な灯りには気付くのが遅れてしまった。]

なんだ、これ?

[蝶、のように見えるが、それにしては何だか変だ。]
[そもそも、今日は変な事ばかりなんだが。終焉が近いが為か。]
(137)2006/10/02 22:46:45
墓守 ユージーン
[玻璃の音を響かせる光る蝶へと手を伸ばすように。
男の横顔に一瞬魔物の貌が過ぎる。]
(138)2006/10/02 22:48:41
墓守 ユージーン
透き通った蝶のようだ…
(139)2006/10/02 22:50:00
酒場の看板娘 ローズマリー
[訂正、都合の悪い夢ね]

[心の中で冗談めかして呟いてみる。どうせなら、熱烈に自分を愛するナサニエルが良かったな、と]

[一番幸せだったときでさえ、愛しているなんて言われたことはなかった。そういう男と知っているのに]

[どうしてあたしは、この人に逢えて、嬉しいのだろう?]

 ぼうっとしてないで、ヴェール返してよ。
 あなたが、あたしにかけて。むかし、そのヴェールをくれた日みたいに。
(140)2006/10/02 22:50:25
酒場の看板娘 ローズマリーは、……蝶?花もない砂漠にどうして…
2006/10/02 22:51:43
書生 ハーヴェイ
嗚呼、二人。
こんばんは。好い夜だね
綺麗な青い月の光の色だ。

〈玻璃の蝶が、ひらひらと飛ぶ様子に、僅か邪魔に思った。〉

〈澄んだ音を立てて粉々に成った。〉
(141)2006/10/02 22:53:10
冒険家 ナサニエル
……すまない。

[表情と裏腹の瞳に、何か思い出そうと記憶を手繰ろうと試みるものの、探る手は虚しく漆黒の虚空を掴むのみ。
その結果が言わせたのは、短い謝罪の言葉だった]

……ヴェール?
ああ……わかった。

[唐突な言葉に戸惑いつつ、言われるままに、手にした真白をふわりと着せ掛ける]

……っ……。

[その瞬間、意識の虚空に何か、閃き。
すぐさま、それは消え失せる]
(142)2006/10/02 22:53:19
書生 ハーヴェイは、音の無い笑みを浮かべる。
2006/10/02 22:53:33
墓守 ユージーン
[触れようとした瞬間に砕かれた、
玻璃の蝶の粒子が地へ綺羅綺羅と落ちる。]
(143)2006/10/02 22:56:20
お嬢様 ヘンリエッタ
うわ!?

[蝶を視線で追っていれば、それはあっさり砕けて粉々に。]
[極々小さな結晶が闇の中に散らばって、砂と混じり見えなくなった。]

無礼者、何するんだ!

[笑みを浮かべる男に、あたしは思い切り眉を寄せて声を上げた。]
(144)2006/10/02 22:57:21
書生 ハーヴェイ
怪我をしなかった?
玻璃に手を不用意に伸ばしては、危険だよ。

彼らは脆いからね
(145)2006/10/02 22:57:33
冒険家 ナサニエルは、砕けた玻璃の煌めきに、一瞬視線をそちらに投げ
2006/10/02 22:57:53
墓守 ユージーン
面白いな。
よい夜に、感謝を。

[煌きが落ちてゆくのを殆ど見届けてから、
ハーヴェイの方を見た。]
(146)2006/10/02 23:00:13
酒場の看板娘 ローズマリー
[ふわりとヴェールをかけられるその一瞬に、遠い昔の夢を見た]
[泉の傍らに建つ教会。そこで花嫁の白いヴェールを、愛しい人がそっと上げる…女の子なら誰もが一度は見る幼い夢]

 …ありがと。

[...はヴェールで肩を覆うと、つい、とナサニエルから離れた。
 ハーヴェイの声を耳にして振り向く]

 あら、あなたも旅人なの?
(147)2006/10/02 23:00:29
酒場の看板娘 ローズマリー
[砕けた玻璃は、儚く消える花火みたいで、あたしの胸に奇妙にしみる]

 旅人じゃなくて、マジシャンなの?
(148)2006/10/02 23:02:59
冒険家 ナサニエル
[ありがと、という言葉に、ああ、と短く言葉を返す。
意識の虚空が何を見せたのか、ふと、思い悩みつつ。

新たに聞こえた声の主を見やり、一つ、礼をした]
(149)2006/10/02 23:03:00
お嬢様 ヘンリエッタ
[此の男からも奇妙な感じを受ける。] [関わらない方がいい気がする。]

…あたしは行くぞ、今度こそ行くぞ。
   世界が本当に終わってしまうのなら、時間が無いんだ。

[今度は間違えない、夜空に浮かぶ星を見据えて、方角を確認して。]
[外套に付いた砂を払い、フードを深く被り直す。砂漠の夜は、寒いから。]
(150)2006/10/02 23:05:10
書生 ハーヴェイ
〈少女の声は少し煩わしい。〉

砕けるのは仕方ないんぢゃない、玻璃だし、


〈男の言葉には、面白さを覚えた。〉

砕けるのが面白い?


〈僕は女のあげた職業等は、話で聞くだけでしか無い。〉

旅人、マジシャン。さて、僕は何だろうね。
唯の放浪者、裏切り者と云う処かな
(151)2006/10/02 23:05:57
書生 ハーヴェイは、冒険家 ナサニエルの視線にも笑みを浮かべたまま
2006/10/02 23:07:28
墓守 ユージーン
面白いな。
ああ、こんばんは。
私はユージーン。

[名乗っておく。]

どうやら此処にいる私達の目的地は、
「星の泉」というオアシスで一致してるのだが、そちらは?
(152)2006/10/02 23:10:31
酒場の看板娘 ローズマリー
[...はヘンリエッタの意気込みになんだか笑ってしまった]

 一緒に行ってあげるって言ってるじゃない。

 早く行かないと、星の泉にたどり着けないわよ。

[ハーヴェイの方に振り返って頷く]

 砕けるのは、キレイだわ。
 そうね、ちょっと、流れ星にも似ていたかも。

 裏切り者?ふふ。あたしの知ってるキレイな男は大抵裏切り者よ?残念ながら珍しくないわね。
(153)2006/10/02 23:11:30
お嬢様 ヘンリエッタ
あたしの見ている前で、砕けなくてもいいだろう。

[未だ輝きを持った星の小瓶は首に掛け直して。]
[駱駝の手綱を改めて取り、もう片手で撫ぜてやる。]
(154)2006/10/02 23:12:07
冒険家 ナサニエル
砕け散る……か。

儚いものは好きじゃない。

だが……今の煌めきは、美しいと思った。

[笑みを浮かべる男に。
抑揚の余りない声で、静かに告げる]
(155)2006/10/02 23:13:24
書生 ハーヴェイ
嗚呼、名前。忘れてた。
僕はハーヴェイ。呼ぶときはヴィーとでも呼んで。

星の泉ねえ。
僕もオアシスに行かなければと思っていた処だよ。
良ければご一緒させて貰おうかな。
(156)2006/10/02 23:13:45
墓守 ユージーン
[ローズマリーに向き直り、]

頼む。
星の泉の邑に、届け物もあるので。

[言わずもがなに、ケネスの首の事なのだが。]
(157)2006/10/02 23:13:50
お嬢様 ヘンリエッタ
[笑うローズマリーに、思わず脹れっ面になってしまう。]
[ああ。こんな風だから、子供だって言われるのにな。]

…別に、頼んでなんかいない。
場所はあたしだって、知っている。

[彼女の白いヴェール。最初見た時は幽霊かと思ったけれども。]
[改めて見てみれば、花嫁のそれのようだった。憧れなんてしないが。]

流れ星はもっと綺麗だ。
     人の魂が、天に還って行くのだから。

[呟くように言って、あたしは首に提げた小さな星を見遣った。]
(158)2006/10/02 23:16:16
酒場の看板娘 ローズマリー
[...は一歩踏み出して、しゃがみこむ]

 いったぁい…!

[右足をよく見ると、裸足に小さな玻璃の欠片がチクリと刺さっていた]
(159)2006/10/02 23:17:15
書生 ハーヴェイ
へえ、砕けるのが綺麗か。
星と一緒にしては可哀想だよ、

星は自ら輝く物だけど、玻璃は受けるだけだからね。


美しい、ねえ。
有難うで良いのかな。
珍しくないとは、可笑しいね。裏切り者などごろごろと居るように感じてしまうよ

〈女の物言いは愉快だった〉
(160)2006/10/02 23:18:49
お嬢様 ヘンリエッタ
[裸足で砂漠を歩くのが無謀ってものだろう。]

…付き合っていられないぞ。

[あたしは溜息を吐きながら、そう言って。]
[今度はゆっくり、確りと、手綱を引いて歩き出す。]
(161)2006/10/02 23:20:42
墓守 ユージーン
[ハーヴェイに笑いかけると、ローズマリーの小さな悲鳴。]

ヴィー、あまり砕かない方がいいようだ。

[ハーヴェイへ囁くように言うと、ローズマリーへ。]

歩けるか?
ああもし歩けないなら… 弱ったな。
私は荷物で背負えないから…

[そこまで切り、ローズマリーを一旦少し長めに見た後、
ナサニエルへと視線を移した。]
(162)2006/10/02 23:21:11
書生 ハーヴェイ
散り様を美しいと云って貰えるのだから、玻璃は嬉しかっただろうね。
玻璃は儚くはないよ、脆いだけ

〈淡々とした表情の男も興味深い。と、突然しゃがみこんだ女の様子に、愉しさを覚える〉
(163)2006/10/02 23:22:24
書生 ハーヴェイ
うん、そうだねえ、
ぢゃあ砕かずにおこうか

〈喉を震わす笑いを耐えながら、ユージーンの言葉に返した。〉
(164)2006/10/02 23:23:43
冒険家 ナサニエル
[突然しゃがみこんだ女の姿と声に、瞬き]

……大丈夫か?

[問うた直後に、ユージーンと名乗っていた男に視線を向けられ、僅か、瞬き]

……無理は、しない方がいい。

[小さく、呟くように言って。ひょい、と女を抱え上げた]
(165)2006/10/02 23:24:46
書生 ハーヴェイは、お嬢様 ヘンリエッタを可笑しそうに見遣り、右手を上げて玻璃の蝶を再び
2006/10/02 23:25:08
酒場の看板娘 ローズマリー
…え!
(166)2006/10/02 23:25:46
酒場の看板娘 ローズマリーは、冒険家 ナサニエルお姫様だっこなのか負ぶわれたのか!?
2006/10/02 23:26:13
墓守 ユージーンは、酒場の看板娘 ローズマリーにウインクを一つ送った。
2006/10/02 23:27:06
冒険家 ナサニエルは、酒場の看板娘 ローズマリーが何を驚いているのかわからない。抱え方は姫様抱き
2006/10/02 23:28:57
お嬢様 ヘンリエッタ
[後ろを振り返れば、幽霊みたいな二人は仲が良さそうに。]
[さっき出会ったばかりのヤツらは、何時の間にか和気藹々。]

   …あたしはひとりになりたいんだ。

[誰にともなく、あたしは呟く。確認するかのように。]

[ひとりぼっちが恐いなんて、馬鹿馬鹿しいじゃないか。]
[ただ、ほんの少し、いつもよりも寒く感じるだけだ。]
(167)2006/10/02 23:29:20
お嬢様 ヘンリエッタ
[あたしの目の前には、無限に広がる砂の海。]

   [月光を受ければ、星屑を零したかのように煌いて。]
(168)2006/10/02 23:29:49
お嬢様 ヘンリエッタ

   [あたしは月の沙漠を、ひた歩く。]
(169)2006/10/02 23:31:37
墓守 ユージーン
ナサニエル、よろしく頼む。

[背に背負った布に包まれた大きな長方形の荷物を揺すると、先頭を行こうとするヘンリッタの方へ並んで歩こうと向かった。]

ヴィー、使い勝手はよさそうだがな。

[ハーヴェイの傍らを通り過ぎる時に、肩を一度ポンと叩いて。]
(170)2006/10/02 23:32:17
酒場の看板娘 ローズマリー
[...はあわてるが、抱えられたとき頭が揺れて、急激に酔いが回っていた。]

 ちょっと待って、降ろしてよ。
 きちんとサンダル履いてくるから!

 それに、それに…。

[ナサニエルの腕も、胸も、触れたら透けてしまうのではにかと恐れていた。
 でも、あたたかい。]

 それに、重い、でしょう…?
(171)2006/10/02 23:32:23
書生 ハーヴェイ
〈戯れに、蝶に少女を追わせる。また砕いてやろうか。なんと愉しい。〉

玻璃の破片は気をつけないと、心の臓を食い破るよ。
きちんと流したらいいんぢゃないかな
(172)2006/10/02 23:34:37
冒険家 ナサニエル
ああ、任された。

[ユージーンの言葉に、一つ、頷いて]

落ち着いた場所で手当てをするまで、無理はしない方がいい。
玻璃の欠片は、簡単に傷口を大きくする。

[重いという言葉には、蒼の瞳は不思議そうに瞬き]

……この程度。
重いなどとは、言えないさ。

[否定とも肯定ともつかない言葉を、静かに返した]
(173)2006/10/02 23:36:18
書生 ハーヴェイ
使い勝手は良いね。
何と云っても、僕の何よりも親しい物だからね、

〈僕は、肩を叩いた彼を追う。オアシスに行けば、生きる為の物も手に入れられるだろう。〉
(174)2006/10/02 23:38:37
お嬢様 ヘンリエッタ
[視界の端に玻璃の蝶。] [あたしは花じゃないんだが。]

こっちの水は苦いぞ、蝶。

[其れは別のヤツだったか、なんて思いながら。]
(175)2006/10/02 23:38:56
墓守 ユージーン
だが、戯れは過ぎると追われる原因になる────。

[最後の言葉はハーヴェイに届いたか否か。]

さて、即興のキャラバンは星の泉に辿り着けるか。
ヘンリエッタ、貴方の知る星図で私達を導いて欲しい。
(176)2006/10/02 23:39:08
酒場の看板娘 ローズマリー
 重くはない、って…

[何か言いたげに唇は動くけれど、結局何も言えないでナサニエルから目をそらす。
 ハーヴェイに答えて]

 玻璃で、死んじゃうって…?

[玻璃が心臓にたどり着く前に、世界はきっと終わってしまうから]
[この身に玻璃の破片を抱いたまま砂漠で終わるなら、それもキレイじゃないかと思っている]
(177)2006/10/02 23:40:26
お嬢様 ヘンリエッタ
[紡ぐ歌は、人の耳には聞えなかったろうが。]
[あたしが口唇をそっと開けば、星が一つ、瞬いて。]
[玻璃の蝶を包み込まんと、淡い光が舞い降りる。]
(178)2006/10/02 23:40:48
冒険家 ナサニエル
[光を弾いて舞う玻璃の蝶に、僅か、目を細める。

光。
蒼い光。

気がついたらそれが自分を包んでいた。

そして、自分は今。
行かなくてはならない、と思った場所へと進もうとしている。

それが何のためであるのかは、まるでわからぬままで]
(179)2006/10/02 23:42:55
お嬢様 ヘンリエッタ
…あたしには、案内する義務なんてないぞ。

[ユージーンに返すのは、不機嫌そうな声だったろうか。]

星は何時でも、あたし達を導いてくれる。
   単にみんな、それに気付いていないだけだ。
(180)2006/10/02 23:43:30
酒場の看板娘 ローズマリー
 …ナサ、あなた、あたしの事も覚えてないくせに、道はしっかり歩けるのね。

[...はナサニエルの足取りに迷いがないことに驚いている]
(181)2006/10/02 23:43:54
書生 ハーヴェイ
〈音は空気に流さずに、口の中に留め置く。〉

玻璃は細かいからね、
下手をすれば食い破るさ。
血管に入っていないと良いね

〈そうやっても人は死ぬのだと、知ったのは最近ではあった。〉
(182)2006/10/02 23:44:43
書生 ハーヴェイは、玻璃の蝶が光に包まれたのを見て、歪んだ笑みを昇らせる
2006/10/02 23:46:00
酒場の看板娘 ローズマリー
 そういえば、まだ名乗ってなかったわね。

[...はハーヴェイとナサニエルに向かって言った]

 思い出してもらえそうな気配はないから、言っておかないとね。…あたしは、ローズマリー。
(183)2006/10/02 23:47:08
お尋ね者 クインジーが参加しました。
お尋ね者 クインジー
月がきれいだなどと思ったのは初めてだ。
(184)2006/10/02 23:48:25
冒険家 ナサニエル
覚えていない……。

[投げられた言葉は、頭と、それから胸の奥まった所にも、痛みらしきものを与えたろうか]

……もしかしたら、忘れた事を思い出すために。
俺は、先に行きたいのかも知れない……。

[ふと、進む先を見やって。小さく、呟くように]
(185)2006/10/02 23:48:30
お嬢様 ヘンリエッタ
[後ろへ視線を遣った先に見えたのは、厭な笑みで。]
[あたしは溜息一つ、わざとらしく肩を竦めてみせる。]

別に、傷付ける意志はないぞ。痛いのは嫌いだ。
砕け散るのを見たくないから、保護させて貰っただけだ。

[天を見上げれば、未だ、月と星とは其処に在り続けていた。]

   星明りが続く間は、護られるだろうさ。
(186)2006/10/02 23:48:55
お尋ね者 クインジー
案外幸せだな。
(187)2006/10/02 23:49:08
墓守 ユージーン
違いない。
人間はしるべを見る事の出来るものは少ないからな。

[ヘンリエッタの、
人には聞こえぬ歌に、眸を一度閉じていたのを開けながら。]
(188)2006/10/02 23:49:16
冒険家 ナサニエルは、酒場の看板娘 ローズマリーの名を口の中で繰り返し……微かな頭痛に、僅かに首を振る
2006/10/02 23:49:35
酒場の看板娘 ローズマリー
[この人の腕の中で揺られているうちに、きっともうすぐ星の泉に着けるだろう。
 ほら、もう教会の屋根が見えてきた。

 もうすぐ、あたしは村に着く。
 …そこには墓もあるのだけれど。]

 ねえ、一つだけ頼みがあるんだけど、いい?

[...はナサニエルの顔を見ないで尋ねた]
(189)2006/10/02 23:51:05
墓守 ユージーン
おや、貴方は?

[急に現れた赤髪の男へ問いながらも、
即席のキャラバンは砂の海を進んでゆく。]
(190)2006/10/02 23:52:33
書生 ハーヴェイ
花の名だね、

〈手に力を、結晶を。小さな玻璃の花を造りだす。〉
(191)2006/10/02 23:53:09
酒場の看板娘 ローズマリー
 …「ローズ」って、試しに呼んでみてくれる?
(192)2006/10/02 23:53:45
お嬢様 ヘンリエッタ
だからこそ、あたしのような存在がいるのだけどな。

[視線を一度黒い眼へと向け、呟くように言って。]

…ついてくる分には、別に構わない。
でも、あたしは待たないぞ。

[言いながら、砂を踏み締めていく。其の音は、増えていた。]
(193)2006/10/02 23:54:14
冒険家 ナサニエル
頼み……?
俺に、か?

……できる事であれば。

[唐突な言葉に戸惑いつつ、一つ、頷き]
(194)2006/10/02 23:54:33
酒場の看板娘 ローズマリー
[懐かしい村。人狼に襲われてなにも残っていないと思うのに、帰りたいと願った場所。

 多くの血が流れたのに、ひたすら美しい星の泉]

 できれば泉の傍らで言って欲しいと思ったけど、無理かな?
(195)2006/10/02 23:55:54
酒場の看板娘 ローズマリーは、泉に着きそうかな?歩き続けて世界が終わるかな?
2006/10/02 23:56:45
墓守 ユージーン
月は常に綺麗だとも。
力を与えてくれる。

[赤髪の男の呟きに返し、ヘンリエッタへ笑いかける。]

だからこそ、ヘンリエッタに頼らなくては。
(196)2006/10/02 23:59:42
お嬢様 ヘンリエッタ
[フードを脱ぎ去って息を吐けば、風に髪が揺れたろうか。]

 [かあさまに貰ったリボンを結び、幾重にも巻いた赤銅色。]

  [星の照り映える天を仰いで、あたしは緋色の瞳を細めた。]
(197)2006/10/02 23:59:52
冒険家 ナサニエル
泉の側で、か。

……時は、それを許してくれる……か?
(198)2006/10/02 23:59:56
酒場の看板娘 ローズマリー
 みんな、ありがとう。

 世界の終わりにいい夢をみたわ。
(199)2006/10/03 00:01:22
酒場の看板娘 ローズマリー
無理な願いはしないわ。
ゴメン、最後までわがままなあたしで。
(200)2006/10/03 00:02:05
書生 ハーヴェイ
〈戯れに造った花は消す。僕は其の破片を散らした。〉

三日月の教会かな。


さて、着くのかな、オアシスに。
(201)2006/10/03 00:02:28
酒場の看板娘 ローズマリー
 大好きよ、ナサ。
 あなたがあたしを忘れても。
(202)2006/10/03 00:02:31
インデックス プロローグ 第1日目 エピローグ 
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Statistical Summary
発言数
27
2
55
2
1
53
2
30
70
32