人狼審問

……わらわももう13になったのじゃ。

父も母も亡くしてもう5年になるか。そろそろ相手を選べと周りの臣たちが申す。
これは、従ったほうがいいのであろうな。

[珠簾の向こうで、まだ幼い少女の声が響く]

じゃが。
臣たちが連れてきたものは知らぬ。わらわの相手は、わらわが選ぼうぞ。

−街のどっかそこらへん−

ハァイ!

いやー、流れ流れてなんかこんなトコに来ちゃったケネスですよハイ。

いやねー、何でこんな所にいるか自分でも分からんけんども、来ちまったからには適当に暴れ……じゃなかった、芸するべさ。

しっかもねー、相方の姿が見えねぇンだコレが。
一体何処行っちまったのか全くもってミステリー。

マァそのうち出てくるかーとか思いつつ探す振りしてブラブラするべ。

てかなんで俺こんな説明口調なんだろな。
しかも地味にカメラ目線な芸人根性。
いやカメラなんかないけどもさ！

ＨＡＨＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡ！

[ケネスは何処かへと姿を消した。]

−街をうろうろ−

いねぇなー、一体何処行ったんだかねーホント。

[といいつつも買い食いパラダイス。]

アイツ中途半端だからなー。
きっと迷い方も中途半端なんだろうなー。
と言うかアイツは中途半端な星の下に生まれたんだろうな。
変身したらハンパーマンとかそんなの。

パンパースとムーニーマンがフュージョンとかそんな感じだな。
ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！

[そんな笑い声を上げながら買い食いしつつウロウロ。]

−街の酒場−

[カウンターで飲みながら主人と話している]

そう、その浮気性のアズキングに正妻はこう言ったのさ。

『アナタ、今度浮気したら私は本当に死んでやるから』

ってネ！

そしたらアズキングはこう答えたのさ。

『嬉しい事言うじゃないか
　未遂は勘弁してくれよ？』

ってね。
ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！

［どうやら、*相方を探す気は０のようだ*］

―路地裏―

女顔だからって、なめんじゃねー

[一発、二発、三発、肉の弛んだ腹部に拳を叩き込んで行く。四発目…を当てようとしたところで、その太った男は呻き声を発して倒れ込んだ。]

ざまねーの。
そりゃっ。

[更に掴みかかってきた大柄な男の手をやすやすと掴むと、間髪入れずに懐に潜り込み、鼻っ柱に頭突きをお見舞いする。怒り猛った男に自慢の長髪を掴まれるが、慌てずにアキレス腱を蹴りつける。]

[そして後は独壇場だった。男の顎を綺麗なアッパーパンチで捉えると、そのまま男は重そうな音を立てて倒れた。]

へっ、俺を相手にしようなんて、旦那方間抜けだぜ。
大方、女々しい奴とでも思ったんだろうけど、残念だったねぇ。

ひゃーーははは。

[嬉しそうに笑うと、倒れてる暴漢の頭をブーツで踏みつけ、決めのポーズを取った。その異様な雰囲気に、暴漢の取り巻き達は散り散りに逃げ去った。]

[ここいらをシメている非合法管理組織の者らしかったが、因縁を付けられたらそっくり倍にして返す。それが流儀だ]

あーそれにしても、しょぼい女帝の国って聞いたからわざわざ来てみたが、治安が良くってよろしくてよ。おーほほほほほ。

きもいなー、俺のこの顔でこういうジョークやると洒落んなんねーからな。
とりあえず、怨敵撃破。戦利品は、なーにかなっと。

[暴漢二人の上着に手を突っ込み財布を抜き取る。]

おうおう、旦那方しょぼいのに結構貯め込んでるじゃねーの。ビックリだぜ。
ま、俺も取って食おうってほどひとで無しじゃねーし、この程度で勘弁してあげよう。わっはっはー。

[札を数枚抜くと自分のポケットに突っ込み、財布だけ無造作に放り投げる。]

おっと、これ、良い物持ってるじゃん。これこれ。こういうの俺好み。

[男の一人がしている青い宝石の指輪を目敏く見つけるとそれを掠め取って、上機嫌に鼻歌を歌い出す。]

レベッカは〜、女顔だが〜、最強〜、最高〜、最凶〜の拳闘士だぜー。

[にんまりと笑いながらどこかへ*立ち去った*]

【地下牢】

［ 薄暗い牢の中に閉じ込められている青年は、天窓から
垣間見える朝焼けをぼんやりと眺めていた。 遠くから慌しい
足音がすることに気が付いて、口元に薄い笑みを浮かべる。
自分の牢の前で足を止めた兵士の顔をいたずらっこのように
見上げて、にっこりと微笑んだ ］

……で、僕の身元の照会は終ったのかな？

…あぁ、君たちが職務に熱心だったことはわかっているよ。

……うん、大丈夫 （にこぉ

密入国者として捕らえられた挙句、牢に入れられるなんて、
実に貴重な体験をさせてもらったよ。

［ 牢から出された青年は、浴室へと丁重に案内された　]

…へぇ…面白いな。
話には聞いていたけれど、蒸気風呂に入るのは初めてだよ。

［ 青年は平然とかしずく女官たちの手を借りて衣服を脱ぐと、
ペシュテマル（タオル）を腰に巻き、浴室に入った ］

…ふぅん、中は総大理石で出来ていているんだね。

中央にある、あの台は何に使うのかな？

［ 青年の問いに、傍に控えていた女官が答える ］

…へぇ、あそこに横たわってくつろぐのか。

マッサージ？　
いや、僕はいいよ。

これは？　
氷を砕いた氷菓？

…この国では浴室の中での楽しみがいろいろあるんだね。
実に興味深い。
書物から文字を追って得た知識と実体験は、やはり違うな

［ 浴室の外には涼しい部屋があり、青年は湯上がり後
ゆっくりとくつろぐ。
美しい鳥の羽の扇を扇いで風を送ってくれる女官たちと
当たりさわりの無い会話をして楽しんでいる処に、一見して
高位の臣だとわかる老人が姿を現し、人払いをした後で、
青年に事の経緯の説明を始めた ］

……なるほど、事情はわかりました。

姫は…いや、失礼…ヘンリエッタ陛下はご自分でお相手を
探すとおっしゃっている以上、貴方の紹介で私を陛下に
会わせるのは逆効果だということですね。

…ふむ、どうしましょうか…

【…自国に戻って兄上たちの王位継承権を巡る争いに
巻き込まれるのは御免だが…こちらの姫も一筋縄ではいかないらしいな。

国を離れる口実にもなるし、いい暇つぶしになると思って遊びにきたんだが…さて…これからどうするかな…。

我が国とこの国の関係は安定している。 無理に縁戚関係を結ぶ必要はないのだから、適当に遊んで帰ればいいか】

…それでは、私は、一介の旅人としてこの国に滞在させて
いただくことにしましょう。

陛下の絵姿は、今回のお話をいただいた時に拝見しています。

街中で陛下に偶然出会えれば、ご縁があったということ。
出会えなければ、ご縁が無かったということで。

−街のベンジャミン商会−

献上品の準備はできたか？

陛下に気に入っていただき是非ともお抱え商人にならなくては。
まだ幼い陛下は宝石よりもぬいぐるみだろうか。
花よりもお菓子だろうか。

ええい、とにかく何でもいい。
喜びそうなものをつめこんでおけっ。

[部下たちが慌てて献上用の荷車に花を飾り、荷を積んでいく]

陛下に気に入られればこの店ももっともっと大きくできる。
オアシスの商売の覇権を握れる。
くっくっく……

[準備が整った荷車を何台も引き連れて*宮殿へと向かった*]

[トビーはベンジャミンの荷車隊の進路に立ち塞がった!]

ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！！ここは通さねぇぜ！！
命が惜しけりゃ、大人しく荷物を置いていけー。

こんだけいっぱいの食い物！宝石！絹！香木！ぬいぐるみ！
これで俺もアズキングの屋敷からおさらばだ〜！

[ベンジャミンの荷車隊は、速度を落とさず通り過ぎてゆく]

…。

…あれ？

こういうときは
「い、生命だけゎぁぁお助けぉぉぉぉ〜（すたこらさっさ〜」
ってやるのがお約束ってもんだろ！！

あの河童禿げめ…今度会ったらただじゃあおかねぇぜ!!
ﾁｯｷｼｮｰ!!（ﾃｹﾝﾃﾃﾝﾃﾝ

しょ、しょうがねぇから、今回は勘弁してやらあ。
でも今回だけだぞ！
嘘じゃないぞ！

[トビーはベンジャミンの荷馬車隊に思いっきり石を投げた]


…しっかし。困ったなぁ。

[トビーのお腹がきゅるきゅると鳴った]

…あーあ。腹減った。ひもじい。あいむはんぐりー。
あのキングが、男の俺に飯を食わしてくれるわきゃないし。

こないだなんか、もうほんと酷かったよな。

「腹が減っただと！男は腹が減ったら女を喰えばいいのだ！」

…意味分かんねぇよ。

よーし。

こうなったら街へ行こう。
街に行けば相方がいるはずだ。
飯を食わしてくれるはず。きっと。たぶん。めいびー。

[トビーは荷馬車隊が向かった方向に*歩き出した*]

−宮殿前−

あっはっはー、でーかーいーなー。

[宮殿に背を向けて街へと歩いていった。]

[前方からベンジャミンの荷車がやってきた。
すれ違いざまに花を一本抜き取る。]

へぇ〜、豪勢だねぇ〜。

[盗んだ花を髪に挿して、そのまま街を*ぶらついている*。]

−街のどっかそこらへん−

相方いねぇよ。俺はどうすりゃいいんだ。
でも、キングの家には帰りたくねぇ。

キングの家って香水の匂いが混じりまくってて、居心地悪いんだよね。
お前は盲目の格闘家とそんなに戦いたいのかよと。


…あー、いい匂いがする。
この匂いはカレーかなー。

[トビーは鼻をくんくんいわせている]

カレー食べたいなー。
相方いないなー。困ったなー。
カレー食べたいなー。
カレーカレーカレー。。。お昼はやっぱりカレーだよなー。

[トビーは匂いに釣られて酒場に入っていった]

−街の酒場−

…ふぅ。
腹いっぱいだ。ごっそさん。

[トビーは、ぽっこり膨らんだ腹を撫でている]

うん、もうお代わりはいいよ。
これ以上は喰えねぇ。

いや、美味かったなぁ。幸せだね。
手と手のしわとしわをあわせて（-人-）ｺﾞﾁｿｳｻﾏ

−街の酒場−

え、お代？

あー、あのー、アズキング知ってる？
うん、そうそう。タラシで有名なアイツね。
やっぱ有名なんだね。

あいつが払うからさ、ちょっとツケといてよ。

−街の酒場−

…え？

お宅の娘さん、キングに攫われたの？
へー、ソイツは災難だったねぇ…え？

いや、俺はキングの仲間じゃないよ。うん。むしろ敵。

だから旦那。
その包丁はちょっと下げたほうがいいよ。

いやいや、そんな奥さん。
なんでドアの鍵かけちゃうのさ？

…。

ええええええー（暗転）

−街の酒場−

[トビーはふくれっ面で、皿を洗っている]

くっそう。キングめ。
なんで俺がこんな目に。。。（ぶつぶつ

まあ相方を見つけれたし…おい、生きてるか？

[トビーの足元には、縛られたケネスが転がっている]

−街の酒場−

[トビーは皿を洗いながら、ケネスにこっそり話しかけた]

なあケネス。
お前もおやじにアズキングネタをやっちまったんだろ？
きっとそうだ。
なあに、俺には分かるんだよ。

さて兄弟。
これも日頃の行いってヤツだな。
(ﾟ∀ﾟ)ﾝﾊﾟｰ!!とか言ってるからそうなるんだ。な？

助けて欲しいか？
後で３ベンまわって…いや、３回ベンジャミンの禿げ頭を叩いてくれるか？

−街の酒場−

[トビーは猿ぐつわをかまされたケネスが頷くのを確認した]

…よーし。そうかそうか。
それじゃ、ちょっぴりロープに細工をしてあげちゃおう。

[トビーはこっそり包丁でロープに切れ目を入れた]

後で隙を突いて逃げ出すんだな。上手くやれよ？

−宮殿・自室−

女官には声を出すなと言いつけたし、少しくらいならそに出てもばれぬであろう。
わらわはこの国をまとめねばならぬ。それなら、民の暮らしを見るのは当然のこと。

そう言って正面から出ていくのは簡単じゃが、それては供のものがうるさくついて回るのがすかぬのじゃ。
悪く思うな、爺。

［結い上げた髪を下ろす。着ていたドレスも密かに手に入れた服に着替える。
そして部屋を抜け出した］

−街の酒場−

[トビーはケネスの視線で言いたいことを悟った]

…あー、俺はどうするかって？
うーん、どうすっか…決めてない。

逃げるかなー、それとも居座るかなー。

まあもうちっと様子を見てから考えるよ。

[トビーは皿洗いをさっさと終わらせるべく、*集中している*]

［町の雑踏の中を歩いている］

……ほこりっぽいのじゃ。民は皆こんな中で生活しておるのか。……大変なのだな。

のどが渇いたのじゃ。冷たい飲み物はどこで手にはいるのであろう…

［通りに並ぶ露天を覗いている］

　― 地下牢 ―

へっ……へへ……っ
今日もここは天国だなァ。
日光は入って来ないし湿度も最高。

昨日入って来たおキレイな囚人もどっかに行っちまったしな。

だから俺は言ったんだよォ。
あいつにゃ犯罪者のニオイがしねぇってさ。
ああいう奴にゃァ、ここはちィっと贅沢がすぎるってもんだぜェ。

[薄暗い廊下に座り込み、愉しそうにくつくつと笑う。]

この地下牢は、俺の宮殿なんだからなァ！

[立ち上がり、半眼で微笑を浮かべながら、*うなだれる囚人どもをぐるりと見渡した*]

［露店で買ったジュースを飲みながら歩いている］

一息ついたのはよいが、道に迷った気がするのじゃ…
宮殿は見えておるが、どの道を行っても途中で行き止まりに当たってしまう。
さて。

夕方までには宮殿に戻らねばならぬと言うのに。

［道の脇に腰を下ろすと、ゆっくりと晴れ渡った*空を見つめた*］

デストロォォォォォォォォイ！

［ケネスは叫び声と共に縄を引きちぎった］

よぉトビー、さっさと逃げるべＬｅｔ'ＧＯ！
ったく、あのキングのお陰でロクな事がねぇよ。

てかアレだよ、こんな所で皿洗いとかしてる場合じゃねぇぜブラザー。
俺らは芸人だ、皿洗いマッスィーンじゃねぇアルヨ！

ほれさっさと脱出、いわゆるエスケープ！

都会はきらめく PassionFruit〜♪
ウィンクしてる EveryNight〜♪

[ケネスは何か歌を口ずさみながら窓から出て行った。]

−街の酒場−

[ケネスはレオタード姿で窓ガラスを突破した]
[店内全員がその光景に絶句している]

ｑあｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ！？

[トビーはいち早く再起動した]

うわうわうわ。
こうなったら、俺も一緒に逃げなきゃじゃん！
ナイフ、ランプ、食い物と食い物と食い物をかばーんにー詰ーめー込ーんーでっ。

おやじ。達者でな（しゅたっ
あんたの娘さんには、俺からよろしく伝えておくぜ。

さーて、すたこらさっさ〜♪

[トビーもケネスの後を追って、ひらりと窓から*出て行った*]

−町のどっか−

[２階からレオタード姿のケネスが降ってくる。]

じゃぁなぁーとっつぁーん。

[そんな事を言いながら、瞬時にレオタードから普通の服装に戻ると目の前には……

道に座りつつもコッチを見て固まっているヘンリエッタがいた]

ハァーイお嬢ちゃん！
こんなデンジャラスでヴァイオレンスなシーンに出くわすなんて君はラッキーガールだね！
め組の女だね！いなせだね！

あ、ちなみに奴は大切な物を盗んでいきましたアナタの心ですみたいな展開にはならないから安心してネ！

それじゃバイバイサヨナラマタライシュー！

[ケネスは後から降って来たトビーにGO!と言うと何処かへと駆け出していった。]

−町のどっか−

ゎぁぁぁあああああ、っと！（しゅたっ

[トビーはキャット空中三回転で、無事に着地した]
[目の前には固まっているヘンリエッタがいる]

涼しげな目元流し目っつーか、こりゃまた涼しげなおでこだな。
いなせだねー。

で、さっき降ってきたレオタード親父になんか盗られた？
ふーん。「いいえ、あの方は何も盗まなかったわ」って？
そりゃよかったねー（棒読み

んじゃ、アズキングに攫われないうちに、とっととお家に帰りな。
アイツは対象年齢9歳以上でスカラー。

それじゃバイバイサヨナラマタライシュー！

[トビーはケネスの後を追って、どこかへ走り去っていった]

−街のどっか−

いやぁ、初っ端からトラブルとはイイね。
トラブル＆アクシデントは俺らの信条だよなンパー！

[人ごみに紛れながら相方と会話をしている]

そういやよ、こんな話を知ってるか？

ある２人の男が麻薬をすって逮捕されたんだ。
それでその２人が裁判にかけられ、裁判官は彼らに対し、３日以内にそれぞれ５人以上に生涯麻薬を断つと説得させることができたら、刑務所送りをとりやめると決めたんだ。
この条件をのんだ２人は、３日後に再び裁判所に戻って結果を報告したんだ。

１人目の男はこういった。
「HAHAHA!俺は17人に麻薬をやめさせたZE!
　ミラクルだろ！？」

そしたら裁判官はこう尋ねた
「そいつぁグレイトだ！どのように説得したのか教えてプリーズ？」

その男はこう答えた。
「なぁに、円形をつかったのサ。
　このビッグな円は麻薬使用前のノーミソ、このスモールな円は麻薬使用後のノーミソって話したのサ。
　ベリーイージーだろ！？」

そしたらもう一人の男が突然大声で笑い始めたのさ
「HAHAAAA！そんなのたいしたことないネ。ミーは156人に麻薬をやめさせたゼ？」

ってね、どう言ったと思う？

−街のどっか−

おう兄弟。行き当たりばったり万歳だぜンパー！

で、なんだって？ふむふむ。
[トビーはケネスのネタをふむふむと聞いている]

…それってさー、まさかとは思うけどさー

『3日で156人をあの世に送っちゃった（ﾃﾍ』

とか、そんな簡単なネタじゃないよな？なあ兄弟！!

[トビーはワクワクした目でケネスを見ている]

NONO!
全く甘いねブラザー！

暴力は駄目だぜ？世界は愛と平和、ラブ＆ピースでいかなきゃNE！

人のハートを動かすには、ココロを揺さぶらなきゃ駄目だ。

だから、その男は笑いながらこう答えたのさ！
「ミーも円形を使ったのサ！
　こっちのスモールな円形が刑務所に入る前のユーのケツの穴で……(略)ってネ！」

ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！

ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！

[トビーは笑いながら、カバンでケネスの後頭部を容赦なくぶん殴った]

お前それどんなラブ＆ピースだよ！

アタシの名前は假屋崎慈円。通称ジェーンって呼んで頂戴ネッ☆

さぁて、女帝様の宮殿を夢のような薔薇色に染めてついでに女帝様の頬も薔薇色に染めちゃうべく、アタシ頑張っちゃおうかしらん。

あらやだ。
アタシオカマなんかじゃないわよ。これでも、れっきとした、オ・ト・コ

単なる今流行のオネエキャラって事ね☆


あらぁ、高液晶ベンジャミンのクリアな画像を引き続きお楽しみくださいじゃなかった、ベンちゃんのお花が宮殿に届いたら、アタシが活けて華麗なる連係プレイ流石華道家惚れたぜベイベーってな具合でアタシ待ってるんだけどまだかしら。

[ジェーンはクネクネしながら*立ち去った*]

あべしッ！？

[トビーにぶん殴られ、前方へと転ぶが開脚前転で怪我は無し。]

痛いじゃないかトビー。

ある意味ラブ＆ピースだぜ？
俺がごめんだけどなー。

[ケネスはそういいながら立ち上がった]

さて、まぁ芸をやるにしてもどこか腰を下ろせるところを探さなきゃな。
さっきの騒ぎの所為で表立って聞くのはベリーベリーハードだから、裏でコッソリ探すべ！

[ケネスはそういうと何処かへと*歩いていった*]

よーし兄弟。ここら辺でいいんじゃねぇか？

[トビーは裏道沿いにあった荷物置き場のドラム缶に座った]

いいか？本当のラブ＆ピースなジョークってのはな、こういうヤツだぞ。


こないだアズキングが手紙を読みながら「何てこった！」って叫んだんだよ。
で、俺がたまたま傍にいたからさ、一応聞いたわけよ。
「キング、何か悪い知らせでせうか？」ってな。

「困った知らせ、とでも言うのかな。」
アズキングが深刻そうに言ったわけだ。
聞いてみりゃなんのことはない。いつものことだ。
ある男がアズキングに『妻に手を出すな、さもないと殺すぞ』と言ってきたんだな。

だから俺は言ったわけさ。
「それなら、その方の奥さんに近づかなければいいじゃないですか」

そしたら、キングはなんて言ったと思う？

あのキングなら日常茶飯事な光景だなブラザー！

きっとあれじゃねぇか、あのキングなら

「じゃあ手を出すとしよう。
　　なぁに、後腐れなく片付いて丁度いい」

って言うんじゃネｪか？

兄弟よ…あのキングがそんな勇ましいこと言うわけないじゃん。
キングが言ったセリフをそのまま言うぜ？

「そうしたいのは山々だけれど、でも、誰からだ？差出人の名前が無いんだよ」

このへたれっぷり、どうよ？ これぞキングクオリティ。

心当たりがありすぎてわからないってね！

ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ！

……ホント駄目だなあのキング。

−謁見の間−

[献上物をうずたかく積み上げさせる]

陛下に置かれましてはご機嫌麗しゅう。
拝謁賜り恐悦至極に存じます。

我が商会より陛下がお気に召しそうなものを献上させていただきたくお持ちいたしました。


【……何の気配もしない……陛下はちゃんといるのかね？
まさか……これがうわさに聞く陛下の寝落ち……？
いや、まさか、まだ真昼間だぞ】

【少なくとも陛下が寝落ちていてもお付の女官が話しを聞いているだろう……多分】

こちらに用意しましたのが異国より取り寄せました花でございます。
この国では珍しいものばかり。
陛下の目を楽しませ、心を潤すことができれば幸いでございます。

そしてこちらにあるのは宝石。
陛下の身を飾るのに相応しい高級なものばかりを取り揃えました。
よろしければ我が商会にてお好みの装飾品への加工も承っております。

こちらは絹でございます。最高級の布地であるのは陛下であればお分かりになるかと。

ぬいぐるみもお針子に作らせた一級品。

お菓子は異国より呼び寄せた料理人が腕を振るったものでございます。
甘いものから辛いものまであらゆるものを取り揃えました。

陛下がお望みものものがありましたら
地の果てからでも取り寄せて見せましょう。

まずはこれらをお納めになり、
我が紹介が扱う品の確かさをご確認くださいませ。

[深々と頭を下げる]

おい、お前ら早くそれを御簾のところまで運べ。
陛下の目に触れるようにしないか。

[部下たちを叱咤し御簾に向けて慇懃な笑みを浮かべる]

陛下が気に入ってくださると、信じております。

また何か陛下に相応しいものがありましたらお持ちすることにいたします。
それでは失礼いたします。

[部下たちを引き連れて謁見の間を後にする]


くっくっく
さあ戻って商売だ。
陛下に献上した品の分も稼ぐぞ。

[空になった荷車を引き連れてベンジャミンは*店へ戻った*]

――うあッ！
ちィっ、また崩れやがったぜェ。

[じゃらじゃらとマッチをかき回しながら]

ったく、それにしても暇だな今日は。
国としちゃァ万々歳かもしれねぇけどよー、こっから出られねェ俺は退屈なんだよォ。
面白い新入りでも入ってこねェかなァ。
日向臭くねぇ奴がいいぜーへっへっへー

嗚呼…こんなに時間が経っていたとはな。

[医者は眼鏡を外すと眉間を指で摘み、首を振った]

今日の仕事も済んだ事だし、外の空気でも吸いに出掛けよう。
この国の女帝様がどうやら花婿を探しているらしい。
直接存じ上げぬ相手に懸想する趣味はないが、やんごとなきお方と知り合えるのも今の内…ってね。