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沖田は死亡したので放置で進んでいるかと思いきや今進んでいるみたいで。美貴の中の人が睡魔で死に掛けてます。
[瀕死の沖田をちらと見やる。
何故攻撃を甘んじて受けたのか、その表情からは推し量る事もできない。]
失礼しちゃうわね。
アタシだって、やればできるんだから。
[キャスターの言葉に軽口を叩く余裕を取り戻すが、その先を想像して口篭もる。]
聖杯を、……アタシたちは、手に入れる資格を勝ち取ったんだよね……?
そうだ、セイバーから聞いた…アーチャーも既に居ない。
そしてそこの沖田もセイバーを失った。
この聖杯戦争の勝者は紛れもない、俺たちだ!
[不安げに聞き返してくる美貴にキャスターは微笑んでそう告げた。]
[勝ち誇るように告げるキャスターの言葉を目の当たりにしても、それが宗冬やマリアの犠牲の上に成り立ったものだと思うと素直に喜べない。
――が、喜ばない事こそが敗者への冒涜だということを、目の前のマスターが身をもって教えてくれた。
胸を張ってサーヴァントに告げる。]
行きましょう、お爺ちゃん!
ああ、行こうマスター。
[美貴と共に奥にある聖杯へ。
しかし、そこにある聖杯は想像していた物とは違い…黒く染まっていた。
解る、あれは呪いだ。
どのような願いにも形を変える無色の力たる聖杯が、呪いによって黒く染められている。]
ちっ…マスター。
令呪は残っているな?
[舌打ちをして横のマスターへと呼びかける。
キャスターの持つ魔法のひとつ…”解呪”
だが自分の魔力はもはや残っていない、あれほどの物を解呪するとなると宝具使用時の能力が必要だろう。
ならば、外部からのブーストに賭けるしかない。]
[キャスターに続いて進むと、目の前には空に感じたのと同じ禍々しさを撒き散らす存在。
キャスターの言葉に頷き、令呪に魔力を流し込む。]
新条美貴の名において、創世の魔術師ワイナミョイネンに命じます。
“貴方の全力を以ってその澱みを消し去りなさい”
[右手首に宿る回路が例外の魔力を生成し、パスで繋がる相手に流れ込ませる。]
もうすぐ、エンドロールが終わるまで、このアーチャー萌えを封印しなくてはいけませんから。
今のうちに萌え語っておくのです。
[令呪により、キャスターの体に魔力が奔る。
全身を覆う微弱な輝きは、次第に右手へと集まり眩い輝きを放ち始めた]
それじゃいくか…。
『Wawa iankaikkinen ja aito - munanvalkuainen munanvalkuainen etta tulokset jotta kiroaminen colorlessness 』
[詩を紡ぎ、その輝く手を聖杯へと押し当てる。
ゆっくりと闇の様な漆黒から開闢の如く光を取り戻す聖杯。
だが、それも中ほどで変化が止まり始めた。]
【くそっ…足りねぇ…!】
……っ、もう一発だ!マスタァァァ!
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