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[キャスターの援護があれば、いけるだろう。
シャルロットは、大きく地面を蹴ると正面から再びアーチャーの懐に飛び込むべく、駆けた。
キャスターが殆どの弾を相殺してくれているとは言え、流れ弾を弾く必要はある。そのまま、一気に愉しげに乱射しているアーチャーへと接近を試みる。
クロスで弾くたび手首にかかる重たい衝撃に、唇を噛む。]
次こそ……。
おぉ?
お前、キャスターかよ。
「彼」…もう一人の方が、世話になったな。
奴のくだらねぇ話に、よく付き合えるもんだ。
…お前も随分厄介な得物使ってやがるな。
[銃を撃ち続けるまま、話す。
激しい魔力のぶつかり合いで、霧はかなり晴れてきていた。]
しかしお前、そのマリアって女と知り合いだったのかよ。
邪魔するんじゃねぇよ、今戦ってたんだからよ…。
三角関係ってのは、勘弁して欲しいもんだぜ?
クハッ。
まぁ一度に相手をするのも、それはそれで楽しいがな。
元々「俺」はそういう武器だしよ。
そろそろ、か。
[ゆっくりと体を持ち上げ、動き始める準備をする。
最後の生き残りを決める戦いが始まったのをうっすらと感じ取る]
終わりにしよう。この世界の為に。
そうでもないぞ、もう一人のお前との話は中々面白かった。
そりゃもう、この俺が男と長話してしまうぐらいにな。
[話しながらも、水は再生をしてまた銃撃を防ぐという行為を繰り返している。
それでも少しづつ水が減ってきているのは事実だった。]
邪魔するなっていわれてもなぁ。
そりゃ美人が襲われてたら助けるだろ、普通。
[さて、どうするか…と思っていると、横を何かが走り抜ける。]
マリアちゃん!?
女だと思って甘くみるなら、痛い目見ますわ!
我が名は、シャルロット・コルデ
……か弱き女たった一人の手で、フランスを平和へ導こうとした者。
[黒檀のナイフが、振りかぶられたシャルロットの右手の中で黒く妖しい光を放ち、アーチャーの心臓を目掛け振り下ろされた。]
自由と正義を叶えし刃
Un couteau de Liberté et Justice !!
男女差別は、よくないぜ?
俺もお前に蝶よ花よと守ってもらいたくはないがな。
[と、殺気が動く。
速い。]
クハッ。
そう来てくれねぇと。
[右手の銃のグリップの底を、その得物の腹に叩き付ける。
銃の方が破壊される。
ただのナイフのように見えるが、強い存在だ。
だが、元々右腕は傷でほとんど使い物になっていない。
その攻撃を急所からずらすことができれば、それで十分。
マリアの攻撃は心臓を逸れ、脇腹に深々と突き立つ。]
[そのまま、マリアの腕を掴む。]
平和ねぇ。
いいお題目だよな。
自分のエゴは、自分のエゴだと認めろよ。
そのエゴを通すために自分の力を使うことを恐れてんじゃねぇ。
神のためとか、平和のためとか…
そんな言葉、作られた表層的な言葉でしかない。
お前は、お前が選んでこうしている。
そうだろ?
エゴを通そうとすれば、必ず反抗を喰らう。
それを通す意志がない奴に、俺は決して殺されやしない。
性格的に「やめろ」「やるな」「当てろ」って令呪は使うだろうけど
「よけろ」とか「まもれ」とかには使わない
死んだら死んだときよね〜とか
ああ、文章煮えてるなあ……
[マリアの周囲に魔力が渦を巻く。
英霊にとっての象徴であり究極の一の真の現界。
それが行われようとしていた。
だがそれよりも…キャスターはマリアの呟いた言葉の方が耳に残った。]
シャルロット・コルデ……。
[聞こえた言葉をそのまま口にする。
そんな中、マリアの持つ刃がアーチャーの体に突き刺さった。]
[宝具の発動と同時に、右手に強烈な衝撃を受ける。
痺れるような一瞬の感覚の後、ナイフは目標を反れ、アーチャーの脇腹へと食い込んでいた。
それは、一撃必殺で放った 筈 だった。
失敗する事など考えて居なかったシャルロットのひと突きは、勢い余ってアーチャーの身体にぶつかるほどの勢いを持ったものであり。
つまり……
ナイフを相手の身体に突き刺したままの状態で、彼女の動きは、一瞬、止まった。]
私の願いが……エゴだと言うのですか?
人がみな、貴方と同じと思わないで。
男はいつもそう。皆そう。自分の事……ばかり!
[腕を掴まれ、頬が怒りで上気する。
何とか黒檀のナイフを相手から引き抜くと、腕を掴んでいる手を振りほどこうとする。]
それを、エゴってんだよ。
人間なんざ、誰でも同じだ。
向いてる方向が違うだけ。
でも、だからこそ、戦ってるんじゃないのか?
お前は…。
ガ ト リ ン グ 砲
火吐き狂う虐殺機構。
[…虚空から棺桶が現れる。
掴んでいた腕を放し、長大な砲身を取り出す。]
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