情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
夜桜さん―――
[声を掛けるけれど、
彼女が何を為そうとしているかなど
火を見るより明らかで。
手を伸ばして、その後を追おうとしたとき]
……江原様?
[酷く動揺した様子の青年の姿が見えた。]
ああ、先生。協力しあおう。
[満面の笑顔で]
俺が、屍鬼だ――。
[言うと同時に詰め寄ると、枚坂の手首を封じ万一の抵抗を防ごうとする]
──二階・廊下──
[翠は戸惑う様に、階上と仁科達の方を交互に見つめている。天鵞絨の瞳が揺れている。何故か、翠が望月を追いたそうにしている様に、仁科には見えた。]
…翠さん?
望月さんの所へ
[「行けば良い」と言い掛けて。
──…夜桜に口付けられた。仁科の口唇の感触が、夜桜にどう伝わるのだろうと思った。]
…現世の鬼。
さくらの鬼。
[花の様な笑みだと思い、僅かに心が静まるのを感じた。]
―望月自室
ああ……
私は姉さんがせっかく帰ってきてくれたというのに、耐えられなくなってしまったんだ。
体に浮いた穢らわしい模様――
――崩れてしまう、膚
姉さんをなんとかして元通りにしようと思っても、医学の知識などなかった私にはどうしようもなかった。
それが――
――本当に恐ろしいことだったんだ。
江原さま──
あなたさまの影はまだ濃い。
ご自愛下さい。
影封じの力を、仁科さんへ。
[白い影が、江原の影と交差し通り過ぎた。明解な答えを残して]
腕力で俺に勝てるとは思っていないよな、先生。
協力しろ。そうしたら、先生の願いをかなえてやる。
なあ、姉さんを黄泉還らせたいんだろう?
──二階・廊下──
[夜桜に任せ、此処で自分は江原を自分は待つべきか。
と、再び三階を見上げた時、
──…声が聞こえた。]
―望月自室
――なっ!
[望月青年の突然の言葉、その動きの変化に戸惑いながら飛び退った。
彼が、怪我一つしていなかったなら、あるいは取り押さえられてしまっていたかもしれない。]
君が屍鬼――!?
――そんなはずはない。
[刀を抜いて突きつける]
騒ぐなよ先生。俺の戦場は大陸だった。十分ありうる話だろう?もっとも、見られるまではわからなかったがな。
『どうか、口を割ってくれ先生』
何が信じられないんだ?
『先生の妄執の源は、どこにある?』
美蘭………。
[こんなことなら。こんなことなら人間性を
失ったままだった方がましだった。 ]
美蘭…美蘭……。
[明確な答え。こんな答えをだす必要があるなら。
大粒の涙を流し、その名を呼び続ける。]
江原様、仁科様を――
[探して?
と、聞こうとして。
その姿に答えを見たような気がした。]
……ぁ
[夜桜の後を追うように、翠は今は亡き主人の自室へと歩き出した。]
屍鬼が滅びなくても、生き残った人間の数が屍鬼と同じ人数なら外へ行ける。
俺と、先生……貴方と二人なら出て行けるんだよ。他の者などみんな殺してしまえばいい。
[くっと押し殺した笑い]
……江原様ァ。
目が、真っ赤ですねえ…。
[いざ顔を見てしまうと、上手く言葉が紡げずに。
仁科が屍鬼と判れば…──江原は……其れを恐れていた。仁科は、自分の片頬が濡れている事に気付く。
ゆっくりと階段へ向かう。]
──天賀谷私室──
[何度もの惨劇の痕]
[繰り返し流された血の河の痕]
[圧倒的に]
[圧殺的に]
[死の匂いがたちこめた陰鬱な部屋へと変貌している]
[歪] [歪歪歪歪歪] [歪]
[それは]
[人の形であって人でない]
[肉の塊であって肉でない]
[繰り人形であって人形でない]
自分の正体に気づいた今、恋なんて空しいだけだ。先生。貴方が一番話がわかりそうだからな。
……一緒に行こう。
屍になった屍鬼じゃなく、生ける屍鬼のほうが役に立ちそうだとは思わないか。
なんなら今すぐ、先生の姉さんを俺の仲間にしてやってもいい……。
『どうか、間に合ってくれ。俺のペテンが…』
[―――泣いている。]
……仁科さん。
[振り返って、
金と黒の瞳を見つめた。
その横顔はとても綺麗だ、と思った。
さっき、仁科がそうしてくれたように、
仕事の後、労わるように
僅か涙目で微笑んで。
また夜桜の後を追った。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新