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先生……話がある。ここじゃなんだ、部屋に入れてくれ。
[此処では見つかってしまう。邪魔されるかもしれない]
知りたくないか?屍鬼が誰なのか。
―三階・階段
天賀谷さんを悼んだのは、彼を悼む藤峰君がいたからだ。さつき君や翠さん、仁科さんや夜桜さん――はどこまでかはわからないが、彼に縁ある人たちがいた。
雲井さんが言うように、人は生者の心の中にあるものだと私も思う。
碧子さんには随分非礼であったかもしれない。
だが、彼女が屍鬼であるなら、彼女は藤峰君の一生を奪った。“物語”を損なったんだ。
勿論、碧子さん自身へ私が大きな関心を寄せていたことは否定はしないよ。
────回想
[>>144の仁科の表情に、そぉと頷き、]
あたしの役目は、
怪異が世に溢れる前に、
食い止める事です。
[人と分かっている枚坂を手にかける……のではなく、両腕を切り落として仕舞えば、後は何も出来ずに終える事が出来るだろう、とも思ったが、枚坂の執念を此処で断ち切らねばなるまい。屍鬼への思いを他の者へ伝染させてはいけない。
憑かれたものは祓いを。]
あたしは、本当に鬼ですねェ。
[来海が持っていた刀、先程夜桜が来海の首を斬った刀を見詰める。]
仁科さん、江原さんがあなたの影を封じる間──若しにや、屍鬼としてではなく、あなたの意思勝る事あれば、
仁科さんご自身も、どなたをも殺さずにと意志強く持っていてもらえませんか。せめて、翠さんと望月さま……お二人を喰らおうとしないで欲しい。
[不思議だった。こうして話していると、本人が否定してもその考えの誠実みが感じられるのに。どうして、碧子の……屍鬼のその肉体には……こんな]
俺は、由良さんの、コルネールさんの物語を奪った。
俺の死なら悼まずにいるのかな、先生は。
だから……。
[僅かに己を笑うように]
異界にあって、鬼と成りきらぬ二人を
喰らわずに居て欲しい──。
[刀と鞘──。]
[夜桜はその話を聞いてはいなかったけれど]
望月君。それは、違う。
君はただ、誰よりも真っ先に目の前の出来事に挑んだだけだ。
君が命を奪わなくとも、屍鬼を仕留めるためには誰かがそうする他なかった。他に手段がなかったんだ。
――鬼手仏心。
医者がメスを取るとき、常に意識する言葉だ。
君が刀をとる心境もそれと同じだったと――そう思っているよ。
―望月の部屋―
ああ、いいよ。鍵までかけなくたって。
[屈託ない口調で言うと、手をひらひらさせる]
協力が、欲しいんだ先生。助けてくれ。
俺も大事なことを教えるんだから、先生も俺に教えてくれ。先生は、屍鬼をつかって何がしたいんだ?
仁科さん。
あたしは、枚坂さんを人間だと解っています。
けれど、
穢しちゃァならないんです。
忘れ形見も───。その母も。
[そこで、枚坂の声をいち早く耳にした望月が階段を上がっていった]
「さつきさんと杏さんの様子を、見てくる。」
──無闇矢鱈に、いじった末──目覚めたとして。
屍として目覚める事を──彼らは望んでいるのかすら、先生は解らなくなってしまったのでしょうか。
[独白のように]
―望月自室
[望月青年の止血を行いながら、話をしていた。]
私も聞きたいと思っていたんだ。
君の首への執着。
その、責務への強い思い。
君がなにを背負っているのか――
そのことをね。
―望月自室
屍鬼をつかって何がしたいか――
それは、簡単なことだよ。
わかってもらえないことかもしれないが、私は命の根源を、不死の謎を知りたいんだ。
どこから話してよいかわからないが、
私は、一度死にかけた人間でね。
望月君は生まれた頃かもしれない。
関東大震災で、東京は一時灰燼へと帰した。
俺のことなど、たいした話じゃないさ。
商売物の日本刀が軍刀にされて使われる、その晴れ舞台って奴にあこがれて出征した。
……そこにあった死があんまり歪で……俺の憧れていたものとあんまり違っていて。
[銃弾で無造作に殺しあう。死の手ごたえさえないままに]
それで頭のねじの緩んだ帰還兵だ。ただ俺はそこで――。
私の母は、浮世離れした人でねえ……
父に離縁されて実家に姉と私を連れて帰ったが、私たちを顧みようとはしなかった。私たちを土蔵に閉じこめては男をひっぱりあげ、遊んでいたよ。
姉と私にとって、暗い土蔵の中だけが安心して遊べる場所だった。
被災したのは、そんな風に母が私たちを土蔵に閉じこめて、男を家に泊めていた日のことだった。
家の中でもっとも頑健な作りだった土蔵だけが全壊を免れ、私と姉の二人だけが生き残ったのは、思えば皮肉なことだっただろうね。
だが、誰もそこに生きている人間がいるとは思わなかった。
私たちは何日も、暗く狭い土壁と残骸の隙間に取り残されたんだ。
[>>150「空涙」と言う望月の言葉に、]
──…空涙ねぇ。
そう言った器用な真似が出来るお方も居られるンでしょうねえ。
まあ、なんにせよ。
望月様ァ、屍鬼自身の事等知ろうとならさぬ事でさ。
魅入られたり、憑かれたり。
ロクな事になりやしません…──。
あたしの様に、ね。
[夜桜に向き合う。]
…──あたしが、今、どれほど望月様が妬ましいのか。
また、心が読めた様にわかってしまうのですねえ。
アァ、夜桜さんには、迷惑をばかりを掛けている。
[仁科は刃を手にした夜桜に、静かに頭を下げた。]
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