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雲井さん、そのまま放置しておいたら、腐ってしまう。
檀林皇后の九相詩絵巻さながらに、無惨極まりない醜悪な姿を晒してしまう。
それは彼女にとって、あまりにも気の毒だ。
──三階・江原の部屋──
[江原に状況を手短かに説明しようとする。
其の説明は偽りでは無いと言う様に、江原の目をしっかりと見つめ乍ら。]
………江原様ァ。
[仁科の微かな囁き声。
今触れたばかりの口唇の感触。江原を見つめる内に、最後に仁科が触れた男──…の事を思い出す。直ぐにでも説明を終え、何ら誤解される事も無く、雲井を出し抜いて碧子を殺しに行く算段を付けねば成らないと言うのに。]
お嬢さん。
それを謂って善いのはね……。
自分で斬る力と胆力が有る、者だけなんだよ。
[碧子の亡骸を抱き上げ、廊下を*歩き去ろうとした。*]
――三階/廊下――
えんばー……みんぐ?
いえ……、ですけれど、あぁ。
[耳慣れぬ単語に目を瞬いたさつきだったが、やがて頷いた]
埃及(エジプト)のピラミッドに葬られたミイラは、黄泉還りを信じた古代の王様だと――そして其の時の為に、丁重に保存の処理がなされたと。歴史の時間に教わりましたわ。
其と似ているのでしょうね……。
[そう云って、枚坂の邪魔をせぬ位置へとさつきは移動した]
[立ち上がる間際に残した言葉に反駁する]
力、ですか……。
其れは私には確かに有りませんけれど。
では逆に問いましょう。
力があれば、其れを使って何をしても良い――そう、雲井様は御考えなのですか? 其れは、蛮人の思考ですわ。
──三階・江原の部屋──
[両の目を見開いたまま、江原の口唇を猫の様な動作で舐める。]
『…此の様なお方の口唇だと言うのに柔らかい。
此のまま、目を閉じて──
抱いてしまいたい…。』
[一瞬の間、屍鬼の事も全て忘れている。
扉1枚を隔てた廊下で、碧子を巡り凄惨な話を持ち掛けようとしている枚坂の事等、*仁科は知らずに*。]
学生 メイは、お尋ね者 クインジー を投票先に選びました。
雲井さん!
[碧子の遺骸を抱き上げる雲井に声が追いすがる。]
早いうちがいいのだよ。
別れが必要ならしばし待つ。
すぐに部屋を伺うから、待っていてくれたまえ――。
ああ。さつき君は博識だね。
そう、死後の世界が生前の世界と等しく価値をもって大切にされていた時代がかつては何千年もあったんだ。
[そして、ふと思い出した。伝えづらいことゆえ僅かに逡巡したが、口にする。]
ああ、えっと……
あのね……君が知っているかどうかはわからないが、君の先生……
コルネールさんも、亡くなったんだよ。
[食堂に居たさつきは気づかなかった事実を告げる枚坂の声。彼が逡巡したほんの少しの間と厳粛な響きが、それは真実なのだとさつきに理解させた]
え――。
コルネール先生、が――?
『亡くなった……けれど、枚坂先生がそう云うのなら』
彼岸には、疑いなくお向かいになりましたでしょうか?
コルネールさんは人だと――翠さんは云っていた。
[私は屋敷で起きた数々の惨劇のあらましについて、彼女に話した。雲井に抱え上げられた碧子の姿を凝視したままではあったが。]
「疑いなく――」
[その響きに、まるで確認したいかのように耳に届いた。]
ああ。
えっと……コルネール先生とは、あまり仲がよくなかったのかい?
[枚坂の話は簡潔で要点を得ていた。由良の部屋に向かおうとしたさつきを杏が押し止めたのは、まさに丁度、シロタと江原が殺し合って居た時であったのだろうと推測する。
尤も――此の異界の中で、己の時間感覚がどれほど確かなものか、其は疑わしいことだったが]
『枚坂先生だけでない……望月様もまた同じように。
屍鬼の黄泉還らんとする事を押し止めようとしていた……』
『その反対に、雲井さんは……』
[苦笑いするようにして、さつきは少し目を伏せた]
先生、亡くなったばかりの方の事を悪くなど――。
私には申し上げられませんわ。
ただ、音楽の道の楽しさ、そして厳しさを私に気づかせてくださったのはコルネール先生であったと。
ですから、この様な時でなければ……葬送曲の手向けなりと、差し上げたいのですけれども。
それもそうだったね。
いや、変なことを聞いて済まない。
[翠を抱き寄せ、甘い言葉を囁いていたコルネールの姿がよぎったのは、私の迷い故だっただろう。
彼は、その生徒に対してはよい先生であったのかもしれないのだ。]
葬送曲か……
それはここでは禁忌になりそうだ。
[苦笑する。]
あまりにも多くの人の命が喪われたからね。
[そしてこの先も屍鬼を討ち倒さないかぎりはずっと――とその言葉はあえて口にはしなかった。]
そうだ、さつき君。
[ふと、気になっていたことを口にする。]
君が携えていた書付は……この変事のなにかの手がかりになりうるものだったんだろうか。
それと――
[仮に天賀谷が屍鬼に不死の願いを託していたのなら、準備していたであろうものが思い浮かんだ。]
さつき君、君は天賀谷さんから呪具や宝玉の類を預かってはいないだろうか。
いや……君はこの屋敷をあまり頻繁には訪れなかったかな。
いや、最後のことは気にしないでくれ。
呪具のたぐいを気にするなんて、医者や研究者としてはおかしな話だね。
[ははは、と私は誤魔化すように笑った。]
――三階/廊下――
ああ――此れ、は。父から、十三叔父へのものでしたから――あんな事に、なってしまって、遅かったのでしょうけれど。
[赤黒くそまった封筒を隠しから取り出して見つめ、暫く逡巡したものの、さつきはやがて封を切った]
先生も、文面を確認していただけますか?
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