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[暗雲立ち込める空を思わせる、雲井の視線。
夜桜は、大河原の様子を窺うと同時に焦りに似たものを感じているのか、じとり、と汗が額に湧いている。もしかすると、左肩の傷の所為もあったかもしれない。]
[そして、艶やかな漆黒のドレスを纏った大河原 碧子の姿。天井に浮かぶ首とは異なる、たおやかで居て、デリンジャーを握るしなやかな生身の女性。
…そう見えた。]
ちっ
君がどうしても碧子さんを送りたいなら、君に任せるがね。
[雲井の後ろ姿を睨む。]
『――抵抗が弱い方が、その躰が傷つくことも少ないか』
――二階/食堂――
[笑い已んださつきの繊手が黒のワンピースを探る。
何処に仕舞われていたものか、取り出したのは一通の手紙であった。十三に宛てた長彦よりのものである。結局未だ開けられぬ儘、血を吸った其はさつきの手元にあった]
「天が下のすべてのことには時がある」――と、美代子姉さまは随分昔、そう仰っていたわ。
人が生きるにも、殺すにも、愛するにも、憎むにも――。
だとすれば、此の手紙にも、開られるべき“時”と云うものが有るのでしょう。
[赤に滲んだ宛名は『天賀谷十三殿』。署名は簡潔に『長彦』と。
さつきは其をテーブルに起いて、見つめる]
一体……どうなのでしょうね。
此れの辿るべき“時”の道筋は。
――二階/食堂――
[さつきは其の儘、
たった今何処かで起きている争乱など知らぬげに、
白い指先で宛名の名をなぞった]
どうなのでしょうね。
叔父様――。
―天賀谷の部屋―
[二つ並んだ首を見ながら、問いかけるように呟く]
天賀谷さん。あんたは何を望んだんだ。
――不死なんてものは何処にもないのに。
雲井君!
今更碧子さんが惜しくなって、手に手を取って逃避行したりゃしないだろうね!
[鋭く叫び、じりじりと階段を昇っていく。]
……ひとは彼岸をいつかは渡る。
それが、遅いか早いかだけのこと……
[蝶を巡る攻防、
翠は眼を細めた。]
……大河原様。
[やはり、刀は抜けそうになかった。
自嘲を漏らす。
どうしようもなく、弱いのだと思った。]
[振り返って、碧子に微苦笑を投げる。]
あぁ……。
矢っ張り、貴女は……そう云う物が似合う女(ひと)だったか。
此処は何かと煩い。
さあ。行きましょう。
[まるで何事も無かったかの様に言った。]
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