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[露葉の言葉にうなずく。]
あなたランサーにどこかであったの?
そう、ランサーは優しいよ。
最初は私のことを一生懸命まもってくれたんだ…私が死ぬと自分が消えるからだけかもしれないけど。
[少し悲しそうに微笑む。]
マンゴープリンがとっても大好きで、私にそれを強請る姿はとってもかわいかった。
でも人類を滅ぼなければ世界で滅びるって。
ランサーの気持は私にはよくわからないよ…
でも私は人類が滅びるなんていわれたたら黙ってみてられない、彼らの思い通りになんか絶対させない。
(クニヒコの血縁者だったとは…。)
[ランサーの表情は微動だにせず。]
それは知らなかった。
[それは本当だ。]
では、仮に貴方の後ろに居る人物がサーヴァントだとした場合、自分は特別であると貴方は言いはしないな。
貴方の言い分では、マスターが一緒であろうとも、この場にサーヴァントは入ってならないというように聞こえた。
それとも貴方は離脱したか。
何を勘違いしているかは知らないし、
どのような答えを導き出したかも知らないが、
私はどの立場でも、敵は殺す。
[きらりと、ランサーの眸が光った。]
ランサーは、先日こちらに同盟を持ちかけてきたの。
魔術で公園に呼び出しをかけられたのを覚えてる?
その日、店に来てお話したの。
マンゴーのチーズケーキをおいしそうに食べてくれて。
彼は「同盟を結んでいるがライダーは殺してもいい」
っていってたから、
ライダーのマスターは生かしたいんだと思ってたわ。
それって人類を滅亡させたいのとは方向が違っている気がして……。
[水を一口飲む。]
人類が滅びるのは……滅びるのならそれは仕方のないことだけど。
[それが先に待っている結果なら、恐らく露葉は受け容れるだろう。]
滅ぼされるのは、いやだわ。
[それは、芽吹いたばかりの双葉を摘み取る嫌悪感に似ていた。]
貴方の立場などどうでもいいのです。
貴方はサーヴァントで、マスターによって呼び出された。
それは相手のマスターを倒すのに十分な理由でしょう。
ここは教会の外ですから。
[にこりと笑む]
それに私はマスターが一緒でもだめだと言ったわけではありません。
一緒であればまだ納得できる、そう思って聞いたのです。
[ランサーの視線に剣呑なものを感じ、身を引いた]
…同盟の持ちかけ…ランサーがそんな行動をとっていたなんて知らなかった。
最初はライダーとあった時は戦闘を避けて、ライダーに私を守ってくれって言ってたんだ。
…
[露葉の疑念の言葉に顔を伏せる]
やっぱり急には信じられないことだと思うけど…
[自分が同じ立場だったら信じられないにわかには信じられないだろう…]
[露葉の「彼が狙われる」という言葉に彼女がアーチャーのマスターであることにあたりはついた。]
私は次にランサーが戦闘に入ったらランサーを令呪の力で縛る。
あなた達のクラスはわからないけど、ランサーと遭遇したら彼を攻撃して。
ランサーが危機に陥れば沖田敬一郎がきっとやってくる、そしたら私は令呪でランサーに沖田を攻撃させるつもり。
私を嵌めようとした報いは必ず私の手で受けさせるんだ。
…
今ここでクラスを告げる必要はないけど…
あなた達の誰かがアーチャーかバーサーカーのマスターなら、できれば私と行動を共にしてほしい。
ランサーの戦闘現場に居合わせたいんだ。
私は、樹那森林公園の南の方にある発掘調査現場にいるから何かあったら尋ねてきて。
[教会の敷地内。そういう意味で言ったのではないかとランサーは内心考えた。どうも、この女性の言っている範囲というものがよく分からない。]
では私は、今、貴方を殺せるな。
…誤解するな。
私は貴方を今は殺すつもりはない。
何せ、貴方の言う「沖田敬一郎」がお茶を奢りたいようだからな。
[一介のマスターがサーヴァントに抗する術は少ない。身を引く女性と警戒を続ける女性。その方に向かって、歩みを進めた。]
しかし、貴方の話は間怠い。
間怠い話には耐性があるし、話はじっくりと聞くべきではあるが、失礼させてもらう。
[ランサーは、アサシン・アサシンのマスター両名の傍を通り過ぎてゆく。]
そうね。あなたが嘘をいっていない、とは思うのだけど。
あまりにもありえない話なんだもの。
信じてあげたいけど……。
[久子が嘘をついていなくても、
そう思い込まされていることもありえるのだから素直に信じることはできない。
なにしろ露葉はセイバーとまだ出会っていない。
信じるには情報がたりなかった。]
わかったわ。
もし、ランサーを倒しにいくのなら……。
公園に行くわ。
……彼が言うことを聞いてくれれば、だけど。
[小さく付け加えて*頷いた。*]
[返事はせずに、ランサーが通り過ぎるのをそのまま見送る]
沖田、敬一郎がお茶を?
[ランサーが手を出してこなかったことについては多少の疑問も残ったが、ここの管理者にお茶を奢られるようなこともなかったはずだ。
先日、沖田総司に同じことを言われたことは覚えている。
やがて見えなくなるランサーの背を見つめ、*息をひとつ吐いた*]
こいつはまた、えらい話だな……
[次々と新しい情報、それも予想をはるかに上回る情報が現れて、ケネスは眩暈がする思いだ。]
まあ、言っちゃうとバーサーカーのマスターは俺だけどよ……
「人類滅亡」ねぇ……どうにも現実離れしているな。
だが教会の沖田が絡んでるってのは、気になる。
まあ、サーヴァント吸収とか、どう扱って良いか解らん話は置いとくとしても、そもそもこの勝負自体公平かどうか疑問は沸くわな。
[眼鏡ッ子から語られる重い話の数々。脳みその許容量を軽くオーバーしている。]
こっちも、ただの隠し子じゃないのね……。
[項垂れて、小声で呟いた。同時に思い出す。]
そう言えば貴女、以前川原で会ったわよね。
[先日の命の危険を思い出してぞっとする。]
あの時は確かサーヴァントが……そう、インド人のサーヴァントがいたわ。……インド人!!
[昨日の出来事を思い出す。険悪な雰囲気だった、愛らしい少年とインド人。
あの少年を我が物にしたい。
でもインド人に邪魔された。
インド人憎い。]
全面的に協力するわ。
[そう決意した。]
[嘘や罠にしたってもっと無難な話がある、正直ケネスにとって、久子の話はどう処理していいか解らない類の話だった。]
……ならば、飛び込んでみるしかないかね。
OK、話はわかったぜ。
今のところ善処するとしかいえないが、可能ならそうするよ。
[そう言葉を締めくくった。]
[髭面の男のバーサーカーのマスターだという言葉に目を見張りながらも彼の言葉に返す。]
沖田敬一郎については私も詳しいことはよくわからない。
サーヴァントを吸収っていうのも又聞きで自分で確かめたわけじゃない。
フェアかアンフェアかっていう話なら、ヤツにはフェアにことを運ぶ気はさらさらないよ。
最初に私に接触してきた時は、私の一画減った令呪を復活させて、令呪をいくつでも使ったいいからランサーを勝たせろ。って言っていた。
今だってランサーには、私から以外の魔力が供給されている。
あなたがバーサーカーのマスターなら私と行動を共にすること考えてみて。
私は攻撃的な魔術は使えないけど、サーヴァントや魔術師を見つける感知力は高い。
あなたの役にたつかもしれない。
[美貴の言葉に礼を言う。]
ありがとう。
[しかし相手の顔をみると話のほとんどの部分は理解できていない様子がありありと見て取れる。]
えっと…あなたのサーヴァントには既に話してあるからなにかわからないことがあったら彼に聞いてね。
[全員に向けて頭を少し下げる。]
…とりあえず話を聞いてくれてありがとう。
いい忘れてたけど発掘調査現場には入り口から入ってきて。
ほかのところから入ると罠があるから。
それじゃまた。縁があったら会いましょ。
[話を終えると一人先に店を後にする。
いつものように*伝票をその場に残して*]
― 教会→商店街 ―
[ランサーは、教会墓地を出ると行く先を南ブロックに決めた。川原沿いは、キャスターと出会うと分が悪いし、アーチャーの拠点は住宅地にある。
昨晩の話からは、狙う相手はアーチャー、或いはバーサーカーと決まっていた。]
……ヒサコ?
[歩いていくにつれ、久子の魔力が強く感じられてきた。]
− テラス −
店員さん、マンゴープリン下され。
あ、マンゴーチーズケーキもお願い致す。
[そう言いながら宗冬が現れた。目隠しをしているのにも関わらず、一つ空いてる席を速やかに占領する。]
[ヒモと眼鏡ッ子の会話を聞いて愕然とする。]
……そ、そう、貴方もマスターだったのね。
危うく騙されるところだったわ。
[致命的な危険を回避しながらも貴重な情報を得た己の賢明さを誇らしく思った。]
[去っていく久子を見て、ふと伝票に目を通す。]
なんだかんだで、しっかり飲み食いした上、去りやがったな。
[それから美貴の方を見て]
今まで聞いた話から察するに、あんたがキャスターのマスターか。
爺さんのサーヴァントなんだろ?
まあ、よろしく頼むわ。
[停戦協定には触れず、そう言った。]
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