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[魂がまた一つ、地上から闇に降りてきた。
その魂の正体とは…ジェーンに刺殺された
黒衣の逃亡者、カミーラである。]
…やはりそういうことか…。
[ポーチから出した布で、ジェーンの手の血を拭った。
ジェーンを右目だけが見ていた。
カミーラが人狼か否か。
その真実は、左目の痛みと共に刻まれていたろう。]
カミーラ……
目覚めきっていなかったが故に――。
――哀れな。
[その述懐はほんの僅かな間とはいえ遭遇した“同族”への手向けであった。]
せめて安らかに……。
[大きな男の影が、近接する彼女とカミーラの後ろにやってくる。
その時、檻の扉が開く、重い音が聞こえた。
目の前に居るのは。
檻に無理矢理放り込まれたのは、]
──…お母さん!
[セシリアの目が大きく見開かれる。]
[檻を囲む──群衆の声に震えた。ジェーンが再びここに連れて来られたと言う現状に。彼女は揺れ、蒼白になって立ち尽くす。]
[ドスッと重い音が響いた。]
[────カミーラが目の前で崩れ落ちる。]
[今言ったカミーラのこの一言には、一体どんな意思がこめられているのだろうか。
…最初にカミーラは、最初から最後まで「独り」であることをここで再認識した。
なぜならば、カミーラは人狼として「力」を、最後まで使わなかったからである。あの化け物共の「仲間ではない」という意思を表すかの様に。]
[生命が失われる瞬間に立ち会う事には、慣れている。
目の前に倒れる、短い黒髪の女が、すでに絶命している事は、明瞭だった。]
[だがそれに伴い、人狼達の企てた策によりカミーラはここで命を絶たれてしまった。
だがカミーラにとっては、寧ろそれで良かったのであろう。忌々しい穢れから開放されたからである。
そして現にカミーラは、
孤独を…愛しているのだから。]
[その次に、自分の村が滅びた際に己の「時」が色々な意味で「止まっている」事と、
今まで旅をともにした銀のナイフが、この村を訪れたときには既に「穢れていた」事にも…新たに気付いた。]
────…カミーラ。
お前の村を滅ぼした人狼、狼憑き、と呼ばれる者は確かに複数居たが…─。あの村に滅びの呪いを持ち込んでしまったのは私だ。
お前も私が私だとは、気が付かなかっただろう。
──…あの頃の私は、よみがえったばかり。
呪われた躯だった。
親しい者達と共に死すべき人間を、不完全な人狼に作りかえてしまった。…一度、目覚めた者を、不完全さ故に消すと言うのは──傲慢なのかもしれないが。
[カミーラの魂は今、幻影と化して生前の姿をハッキリと保っている。意思がまだ残っているせいだろうか。
しかし残念ながら、幻影は生きている者達の目には見えない。
そして…己の亡骸が炎で「浄化」される事を知って、安心する。]
村の皆、どうか…奴らの暴走を、
「止めて」やってくれ…。
[カミーラは村の住民達に向かって、
応援の言葉をこの場で*送る。*]
…──この村の森に辿り着いた時も。
私はまだ、肉体を持たず、黒い呪詛の塊の様な、半ば死したおぞましい存在だった。
(呪いがとけたのは──)
(……お母さん。)
[セシリアも同時にジェーンを盗み見た。
ジェーンの視線に気付く。動揺した声で、]
…ヴィンセントさんは何処へ。
[彼が使者を出していた事等、知るはずも無く。
ジェーンがまた此処へ来てしまった事に口唇を噛んだ。]
――貴方は
[クインジーから肘を解放され、両手ともに地へ。
一層顔を俯き加減にして――]
貴方はセシリアであって、
セシリアではない……そうなの…ですね。
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