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―アーチボルト家→広場―
[木の棒を支えにしつつも、強引に広場へ引き連れられる。粉屋の女将はここにはいない。何故なら――ミッキーの元に居るからだ。呪いとしか思えない状態のミッキーの元に。
ジェーンの手に、一振りの刃物が渡される。形状はカルドに似ており、突き刺す形――掌の縦1.5倍程度の長さをしている。]
「魔女じゃないって言うンなら――あの人狼を殺せ!」
[殺せ!殺せ!殺せ!と、周囲が野次を飛ばす。
―――”セシリア”を殺せと。
雨が上がり、大気中の塵が地に落ちて空気は綺麗だったが、怨恨の声が蔓延しているのは良い皮肉だ。
檻の中からは、「殺せ」という声だけで、ジェーンが近くに来ているのは見えない。]
―檻―
[カミーラはクインジーの言葉を聞く事なく、またセシリアもカミーラに冷ややかな瞳を注いでいた。
――カミーラが懐から予備のナイフを取り出し、再度の格闘――
しかし、それは呆気なく幕が下りた。]
「良し――入れろ。」
[檻の元に、一団が現れ――鍵が開けられた。
その瞬間、その身からは思いもよらぬ速さで――そう、実際には遅くもあったのだが――ジェーンは、刃物ごとカミーラにぶつかっていった。]
[吸い込まれるように。
偶然にも、鋭い切っ先がカミーラの心臓を貫く。
切っ先が、カミーラの肌から嫌な煌きと共に顔を出し、血が舞った。]
―――くぅ……。
[ジェーンは顔を歪め、目を瞑って、ぐいぐいとカミーラへ刃物を押しつける。――もう、絶命している事も知らずに。]
資産家 ジェーンは、お尋ね者 クインジー を投票先に選びました。
資産家 ジェーンは、ちんぴら ノーマン を投票先に選びました。
[言葉を聞かぬ二人に、クインジーが制止にいざ入ろうとした時だった。
ガチャ、と檻の戸が開かれる音とともに、クインジーの死角から一つの影がカミーラにぶつかった。
……ジェーン!?
[誰何する声にいらえがあるより早く、カミーラの躰が傾ぐ。]
お、おい!
[ジェーンは強い意志を込めるかのように目を閉じていた。
カミーラの躰が海老反る。喘ぐようにぱくぱくと上下する頤。持ち上げられるように反った足は痙攣していた。]
しまった――
[クインジーはカミーラからジェーンの躰を離そうと、割って入る]
[割って入る刹那、一瞬だけ爪が鋭利な刃物のように切り立った。
す――と音もなく背中側からカミーラの心臓を刺し貫いていた。]
ジェーン! ジェーン、よせって!!
嗚呼……
[その時には、既に遅かった。仰け反ったカミーラの瞳に意志の光は既になく、彼女は絶命していたのである。]
「くそッ、誰がこっちの女を――」
「やぁやぁ待て。仲間だと、確か言っていたぞ。」
「フン。それがどこまで信用出来るものか――」
[檻の外では言い争いが始まっている。]
ふぅ…ぅぅぅ…ぅ、ぅ……
[食い縛っていた歯を緩め、息を継ぎ、気持ちの悪い汗を流して。クインジーに強引に、身体を引き剥がされ――視線は地に。]
[激しく息をつく。]
……なんてこった。参ったな――
[セシリアに更なる拷問を加え確証を得ることも、カミーラ自身から真偽を聴き出す間もなく、カミーラ自身の生命は喪わしめられたのだった。]
ジェーン!
―― 一体どうしたんだ?
こいつに恨みでもあったのか?
[当惑と失望、欲すべき情報が失われた苛立ち、怒りやカミーラの命を惜しむ感情以上に、ただ不可解な眼前の出来事への混乱と動揺が先に立つ]
「大体、この人狼は未だ殺す訳にはいかない。そうだろ?――まだまだ吐いて貰わなければならない。」
「コイツが本当に人狼だったか――、訊き出すしか」
[檻の外では、カミーラの真偽を質すべく更なる尋問を求める気配がある。
ジェーンは、カランと刃物を落とした。
身体を支える力もなくなり、へたり込もうと――]
[愛用のナイフを拾い損ねたため、懐から予備のナイフを取り出し、再び戦闘態勢に入る。
だがその時、唐突に檻の扉が開かれた。
次の瞬間…刃物を持ったジェーンが、何かに吸い込まれるように、カミーラを背後から刺した。
その刃はカミーラの心臓部を貫き、刃先が血を滴らせて姿を現す。鮮血が噴水のように飛び出していく。]
[肘だけを上げられた中途半端な格好のまま、ジェーンは膝をつく。]
……恨みなんて…ありません。
――咄嗟に
動いてしまった
それだけ
[ジェーンは自嘲した。]
[クインジーは嘆息し、今一度カミーラの疵を確かめた。
背中側から心臓を一突き。
武器を取る身である己には、背中側から心臓に達する疵を与えることは難しいことを知っていた。背骨と筋肉、骨が邪魔になる。
ジェーンの無我夢中の力がそれを可能ならしめたのか、それとも彼女はこうしたことにある程度の習熟があったのか――]
……見事なもんだ。
[クインジーは呟いた。]
[背後から来たジェーンに刃物で刺されたことにより、カミーラの身体が海老反る。口がぱくぱくと上下し、足が痙攣をもって反るように持ち上げられていく。瞳からは鋭い意思の光が消えてしまう。
こうしてカミーラは、ジェーンに刺殺されて絶命した。]
[残念!カミーラの「戦い」は、
ここで終わってしまった!]
[村人達の声]
[殺せ][殺せ][殺せ][殺せ][殺せ][殺せ][殺せと、]
[──檻へ向かい来る。]
[群衆の怒声はかつて彼女自身が、絶望の淵に立たされた日々を想起させる。][鳥肌][恐怖]
[人間1人1人の力等、微々たるもののはずだが──。]
[新しく取り出されたやや細身のナイフが、カミーラの手の中で、反射する。雨はあがり分厚い雲の隙間から、太陽が覗いた。
彼女は反射光の眩しさに──一瞬、片目を閉じる。]
[殺せ] [殺せ] [殺せ]
[憎悪][村人はまだこれだけ村に居るのか。]
[人の数にカミーラを殺そうとする意志に、僅かな躊躇をおぼえる。────人狼である者の数を減らしている場合では無いのかもしれない。]
[けれども、]
何が見事なものなのです……
[また、それは自嘲だった。
ジェーンの手には血が付いている。
へたり込んだジェーンの目の前には、
カミーラの動かぬ屍体。]
[檻の外は喧騒]
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