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[双眸が細められた。足を踏み出す。]
貴方は、何かを感じとっていた……その力があったが故か。
……なら、私が言った通りに、先ず真っ先に「沖田敬一郎」を殺すべきだったんだ。
[歩み。]
何故、貴方は動かなかった!
今ある生を、守ろうとは思わなかったのか。
滅んでも、
かまわないと…………思っていたのか。
[ランサーは怒っているようだった。]
[ 右手から鮮血が飛び散る。ざっくりと斬れた痛みに一瞬顔をしかめるも。]
カヨワイとかイクジとかホイクジョとか全然関係ないね。君が逃げるためのツケを僕に払わせるなといっているんだ。
大体、死にたがる意味が判らないね。
それがどんな結末になるのか、それを自分で確認できない自殺になんの価値があるってんだい。全く愚かだね。
それともユイショ正しいイエガラのお人は、自分の死後さえ見えるのかい?
[ ずけずけと、思ったことをまるごとぶつける。目の前の人物が、既に死したるサーヴァントであるとも知らずに。]
[じりと踏み出した相手をまっすぐに見返す。
その怒っている顔に怯えることなく、小さな英霊は両の足で対峙する]
…理由もなく、己の目ですべてを確かめることなく刃を向けるのは卑怯者のすることだ。
俺は、そういうのは、嫌いだ。
だから、自分の目ですべてを確かめる。
滅びるのも、滅ぼすのも御免だ。
裏切るのも裏切られるのも、疑うのも疑われるのも全部───!!
[強く叫んだ言葉は、コンクリートの谷の中で響いた]
そう、ですか。
[シャルロットでもなければ、この御仁の説得は難しいだろう、と考え]
では、停戦協定を結んでこようかと思います。少なくとも、マスターの方は信じて良いように思います。バーサーカーのことは抑えられる、と仰っていましたが、ともすれば無駄にあちらの令呪を使うことになるでしょう。
こちらとしてはその方が都合良いでしょうが、余り好むところではありません。
バーサーカー達の戦いに手は出さない。彼らにも手を出させない、これを三者で結ぶのはいかがでしょうか。
人の命を代償としても、その先にあるのが"正義"であるならば、神の御心に沿うのならば……。
[強い語気の男に対峙し、シャルロットの口調も僅かに強まる。]
死には、相当の価値が存在するのですわ!
[刹那、およそ人とは思えぬ速度で久仁彦との間合いを詰め、背後に回りこむと手にした水の短剣を首筋に当てがった。]
さあ……楽園へ還りなさい!!
[そのまま、ナイフに力を込め……。]
そうだとも。
だから何故だ!
…否。
既に言っても仕方がないこと。
[ランサーは怒りを抑え込んだ。その力で「沖田敬一郎」を知ることをすれば、と思わなくはなかったが、言うのを止める。]
ならばライダーよ!
その身を聖杯にくべるが良い!
私と戦え!
[ライダーの声に重なるように、ランサーの声も響いた。]
停戦協定…。
[それならば令呪を使用しなければならない状況になりうるバーサーカーの方が不利になる可能性が高い。
それに、制御の難度では全クラス1のバーサーカーに対して令呪を使わせる状況を多くできるというのは確かに悪くないだろう。]
うん、それならいいか。
制御の難度ではガトリングさんのほうが上のような気がちょっとだけするのは私だけですか……
あの人はアーチャーなのにバーサーカーよりバーサーカーらしいですよ
そこがまたよいのですけど
…それが聖杯戦争だというのなら。
俺はその戦い、自らの意思で勝ち遂げ──?!
[言い切ろうとした声が、微かによどむ]
…あの、馬鹿……!!
[令呪を通して感じる血の気配に舌打ちひとつ]
…今すぐ叶えてやりたいところだが、邪魔が入ったらしい。
その首洗って、待てばいい。
[そう告げれば白い手袋投げつけて、*主の下へ身を翻す*]
[主に危機が迫ったのだろう。尋常ではない速度で駆けてゆくライダー。白い手袋を受け取る。]
互いに。
…出来れば、貴方をこの手で殺したくはなかった。
ラクシュマナに似ている貴方を。
[常に共に行動していた弟。二人で一人と言われる程、互いに理解し合っていた弟を思う。性別と性質こそ違えど、気性の激しさはよく似ている。]
……ここで逃す道理はない。
[ランサーは、ライダーの後を*追う。*]
[ あまりの動きに、驚く事さえできなかった。]
さっきといっている事が反対じゃないか…と、そうか。
[ はた、と気付く。]
君はマスターじゃなくてサーヴァントなんだな。これは一杯も二杯も喰わされたもんだ。
[ 天を仰ぎ、だるそげに両手を上げ“お手上げ”のポーズ。]
やられたよ、この状況じゃ殺されるしかない。
…せめて最後に君の真名でも教えてくれないか。どこの英雄に殺されたのか、知る権利くらい欲しいもんだ。
[ ただの時間稼ぎ。右手の令呪には、急ぎやってくるものの気配がありありと感じてとれていた――。]
[――殺害しようとした……その瞬間急激な速度で向かってくるサーヴァントの気配を察知し、久仁彦から手を離すと大きく後ろへ跳び退いた。一秒違いで男の前に現れたのは、先日の小柄な英霊の姿だった。]
ごきげんよう、マスターが寂しがっておいででしたわよ?
[久仁彦の言葉は耳に入っていた。しかしそれに対し返答をするか否かを考えるゆとりすら、その男のサーヴァントは与えてはくれない。
瞬時に詰められる間合い、右手の水の短剣を仕舞い、代わりにシャルロットの手に握られたのは、短剣程の大きさの十字架-クロス-
主を護るためライダーから繰り出された剣の軌道を、ひたすら受け流すだけの攻防戦。速さが同じ2人のサーヴァント。ならば傍目に明らかに、戦闘能力に差がありありと生じている。]
(こちらには今、傍にマスターが居ない……!)
[チラリと久仁彦の姿を目視する。]
[キャスターの返事を受けて急ぎカフェテラスへと戻る]
遅くなりました。
結果を申すならば、「彼」はあなた方を信用することが出来ない、と。
そちらのバーサーカーの発言がお気に召さないようでした。
それで……。
停戦協定、というのはいかがでしょうか。
こちらはそちらの戦いに手を出さない、そしてそちらも同様に、です。
[椅子に座り、ケネスをじっと見た]
[頼んだコーヒーゼリーが来た所でソフィーが戻って来た。]
お気に召さないか……無理もねぇ、俺だってお気に召さないしな。
その気持は良く解るぜ。
戦いに手を出さないか、まあいいさ。元々支援できるようなタイプでも無い。
それで、手を出しちゃ行けない相手はアサシンと誰なんだい?
[そう言ってソフィーの答えを待つ。]
うん?待てよ、この停戦協定に情報のやり取りはありうるのかい?そこは聞いとかないとな。
もちろん強制でなく任意でって事だが。
話したくないのを、無理に聞き出すつもりは無いしな。
相手、ですか。そうですね、わからなければ手を出してしまうかもしれません。
[一瞬迷い]
もう一組はキャスターです。
お爺さんですから、わかると思います。
情報のやりとりについては、有利不利に働かないような範囲でならいかがでしょうか。
[わずかに、魔術回路を流れる魔力が、シャルロットへとより多く流れるのを感じ]
……マリアが、何者かと戦ってるようですね。
[外を見た]
お爺さんでキャスターか……まあ、マスター共々一度会わせて貰ったほうがいいかもな。
マスターとサーヴァントが別に行動していたら、こちらは解らないし。
情報のやり取りに関しては、出来ると聞けりゃ充分だ。
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