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―アーチボルト家―
[ジェーンは霧雨よりも小降りになってきている雨の中、”穴”を見下ろしている。遥か向こうは、朱に天を焦がされている。]
「ぁ、ぁあ……おばさん、た、た、たぁすぅけてぇ……。」
[ヴィンセントから手当てをして貰い眠っていたが、轟音が聞こえた為にジェーンは起きてしまい、外に出てきたのだ。ヴィンセントは、教会へ行ったのか、それともミッキーの状態を知らせに行ったのか(家に入る時には気づいていなかったようだから、出る時に気づいていればの話だが)……今、家には居ない。]
「お、おばさん、き、聞こえてるの?ね、ねえったら、おい、おいったら。」
[冷ややかなディープパープルの瞳。]
「ま、魔女の親は魔女なのかよぉ!おぉぉい、おぉぉい、ああ、また蟲が……あああああ。」
[ジェーンはそっと目を伏せた。自嘲する。この、村八分の状況を――いっそ、今直ぐ死んでしまいたい状態を。]
[聖銀の足枷の代わりに、持ってきた袋の中から皮の足枷をかける。
セシリアが見た目通りの少女であるならば、それだけで十二分に縛めとなるものだった。]
すまないな。
さすがに自由にするわけにはいかない。
[そうして、彼女の首の聖銀の枷を外し、体に巻かれている鎖を解いてゆく。手枷はまだ聖銀のままだ。]
ちんぴら ノーマンは、お尋ね者 クインジー を投票先に選びました。
[クインジーが足枷を外した事に、また眉を顰める。]
──…今更、何が聞きたいのか分からない…。
[牙や瞳の色を確認する様にクインジーが近付いて来る。
正面から目が合う。何をするつもりなのか。
足枷に続いて、首輪や鎖を解いて行く相手の意図が分からず、無言で瞬きをした。
自由、と言っても檻に囲まれている。]
-発掘地点近く-
[怒鳴っている。兵士の檻へ向かう要請を
どうにも受け付けようとしないのである。]
ふざけんなよッ!俺ぁもう行かねえっての!
[威厳の欠片もなく、駄々をこねている。]
じゃあ、てめえら咬まれてみろってんだ!
[蹲り、ガタガタと震えだしてしまう。]
俺ぁ、ちょっと権力が握りたかっただけなんだよ。
まさか…まさか、こんなもんだったなんてよぉ!
――詰め所入口――
[ウェンディはしばしの間、檻の方角を眺めていた。詰め所入り口の角を曲がった所で佇んでいたのでかなり距離は離れており、内部やその周囲は殆ど分からなかった。
ヴィンセントと言う男性やクインジー、セシリアの母親と思しき人々が檻の前で会話をしている。感情を露わに会話をしているようにも感じられ、かなり激しいやりとりだと思われた。
雨が降っている――]
[クインジーがセシリアの拘束をいじっていくのを見ている。]
(あれ、何故そこで足枷を付け替えたりしているんだろう…?)
[疑問に思いつつ、無意識のうちに檻の前から少し距離を取る。]
セシリアお姉ちゃんは。村長さんが最初に言っていた通り、ぜったいに人狼だわ。間違いないもの。だって…
[突如セシリアの両の瞳がどす黒くも金色に輝いた事や、鼻先や頬を舐められた記憶が生々しい。]
ナイフを素手で掴まされたような感覚だった…
[少しの恐怖感も植えつけられたが、と同時にタイトロープをしているようなギリギリの興奮、快感に近いようなものも覚えていた。]
主よ。
私は時に彼らを愛し赦すのを難しく感じます。
過ちを犯しやすい彼らの魂を正しき道に導くことこそが私の勤めであるのに。
何故彼らはかくも愚かで心弱いのでしょうか。
無論彼らの殆どが無学で貧しく、その日一日を生きるのに精一杯であるのは分かっています。
が、それならば何故余計に兄弟同士助け合い支え合って生きようと思わないのでしょうか。
富める者は貧しい者から奪ってますます富み、貧しい者は更に貧しく弱い者を虐げて僅かなもちものさえ取り上げようとします。
それは主の御心にそむく行いであり、結果としてますます御恵みから遠ざかるばかりです。
それが何故彼らには分からないのでしょうか。
俺ぁこんなところで…こんなところで死にたくねえ!
[悲痛な泣き声をあげて、震えている。]
殺らせはしねえ…殺らせはしねえぞ……。
てめえら、俺守れよ!俺の前と背後と左右をッ!!
[兵士たちは、愛想を尽かした様子。]
なんだッ!なんだよ、その目はよぉ。
てめえら、俺がいないと何もできねえ癖に!
[逆である。さすがに、カチンときたらしい。]
[一度檻からウェンディは離れる。彼女なりに人狼というものはどういうものなのか、人づて、あるいは誰かに尋ねてみようと思った。]
神父様は、やっぱり詳しいかしら。
そう、警戒するな。
[眉を顰める彼女に、微笑みかける。日頃兇悪な面相のクインジーのその笑顔は不器用だった。]
俺はただ――
……真実が知りたい。
[体に巻き付けられていた、細い聖銀の鎖を解く。
後ろを向き、鎖を檻の外へ投げ捨てた。]
[――第一の欺瞞。
聖銀の鎖は後ろを向いた時、クインジーの袖の中へと落ちた。投げ捨てたのは、水車小屋で見繕って持ってきたそれによく似た鎖だ。]
[この聖銀の鎖は、イザという時、クインジーの命綱となりうるものだった。]
――真実をすべて話してしまえば……
ここから出られるかもしれないぜ?
[セシリアに微笑みながら、聖銀の手枷に手をかける。]
――― 檻の傍 からやや離れた場所 ――
[霧雨の中、ちょっとした森のような場所から声が聞こえる。それは、ネリーだった。数人の村人に囲まれている。]
「な、おめェさん達、一体オレに何の用だべ……今から、檻に餌届けん…!!あ、オメェさん方ァ、それなん」
[村人の一人が、ネリーを木にドンと強く押した。]
「痛ッつゥ――何をするンで」
[抗議の声をネリーは上げたが、]
「おい、お前よぉ。お前、どう見たっても、あの人狼にやけに優しくしてねぇか?――ン?」
「おかしいと俺も思っている。俺達が人狼と仲良く暮らせないかって言ってたらしいしなァ。何考えてんだ?」
[男達は笑っているが、その目は誰も笑っていない。]
「ひっ――!」
[男の一人が持っている刃物に気づいたネリーは駆け出した。]
「だ、誰かァ、誰かァ、助けてくだせェ――」
[詰め所には人がいる筈だ。ネリーは、広場へ向かい、叫びながら走り始める。]
せ……せっかくだから、俺ぁ逃げるぜッ!!
[慌てて、這うように逃げ出そうとする。]
「ふざけんじゃねえよ!」
[兵士たちは、ノーマンを取り押さえる。]
「もうアンタのお守りは、こりごりなんだよ!」
「今更、眠てぇこと言ってんじゃあねえぞ!」
「真っ先に逃げ出す村長が、どこの世界にいるんだ!」
[それまで、ノーマンがしてきたように
今度は彼が、兵士たちから暴行を受ける。]
許して…許してくれぇ、兄貴ィィィィィ!!!
[ウェンディはぱたぱたと足を進める。場所はもちろんあの温厚な神父様の下。神様に最も近い場所。教会だ。
誰かに人狼について聞いてみたいと思った。
焦りからか、空の色が黒ずんでいる事に気がつかなかった。刹那、激しい轟音が天上をつんざく。]
雨だわ…
[それでも立ち止まらないほうがいい、と再度思い、ウェンディは教会を目指す。
そして行き着いた先は、神秘と神聖に包まれている建物ではなく、崩れ落ちて火が燻っている建造物だった。]
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