情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
あのまま、あのままでは……いけないのです。
あたしには、望月さまに何かが見える訳じゃァない。
でも、あのまま行かせてしまうと……
[汗で額に張りついた黒髪。
シーツを渡す藤峰に気づくと、一旦目を閉じ意識を凝らして目を開く。僅かだが微笑が戻り]
あのまま、行かせてしまうといけません。
─天賀谷の寝室─
シーツ…シーツですのね?
翠さん、私もご一緒に……
[と呼び掛けた時、夜桜の悲鳴が。]
私が参ります。翠さんは望月さんを!
[そう翠に叫んで自分は使用人の居る部屋へと向かった。
そこへ行けば、リネン室の場所を知っている者がきっといると信じて。]
逃亡者 カミーラが「時間を進める」を選択しました
すぐ止血したから、失血量は見た目ほど多くはない。
輸血する必要はないかもしれないが――
放っておくと感染症の可能性もある。医師としてはあまり薦められないな。
[近距離からの射撃であったため、銃創は熱傷と小さな破断を伴っていた。消毒をすると、複雑な創面を手早く縫合する。]
跡になるといけないから、できればもう少し叮嚀な処置をした方がいいが。
少なくともこれでもう動けるよ。
[包帯を巻き終えた。]
はい!
ありがとうございます、大河原様!
[律儀にも礼をして(常に比べれば礼を欠いていたが)翠は望月を追う。
鍔鳴りが、聞こえる気がした。]
望月様!
私も行きます。
[呼びかけた。
何故だろう、こんなにも胸騒ぎがするのは。]
―由良の部屋の前―
『斬れ』
[そんな想いが胸に兆した。それを振り払おうとするかのように由良の部屋の扉をたたく]
由良さん?
望月だ。おまえさん、無事か?
[ややあってから曖昧な呻きのような声だけが聞こえる]
……さっきの揺らぎみたいなもの、ここでは感じなかったのか?
[常識的なやり取りをしてはいるものの、胸の奥では疑念が湧きかえっている]
…声が良く聞こえない。出てきてくれよ。
[しかし由良は曖昧な声でそれを拒んだ]
―二階中央階段下―
[ちょうど階段を降りきったところで、見覚えのある女中の姿が。
未だ幼さを湛えた硬質な美しさに軽い眩暈を覚えながら、ゆったりと話しかける]
どうも、昨日は取り乱してすみませんでした。お恥ずかしいところをお見せしてしまいましたね。
ええと、さつきさんは?
……ああ、なるほど……それは、確かに……ええ。
[そして、そのまま自分が部屋に引きこもっている間の顛末を聞く。そこには、とても信じ難いような、質の悪い怪奇小説の如き話が延々と連なっていた。]
……。
[この即物的な男はただ呆然と聞くのみだが、あのような怪奇を目にしては半信半疑とはいえ一笑に付す気にもなれない。
とりあえず、この戦慄をどう慰めたものか?
そして、目の前の少女に視線を落とした瞬間]
――!!
[耳を劈く、破裂音]
「あのまま行かせてしまうと……」
[夜桜はなにを知っているんだろう。私は望月青年や他の者が向かった先にある出来事を見定めるべく、足を*踏み出した*。]
[奇妙な匂いが部屋の中から漏れていた。それが大麻煙草の匂いとは望月は知らない。
由良が、『ハッピー』を求めて煙草を吸っていたことなど、まったく]
どうして開けられないんだ。
見せられないものでもあるって言うのか?
[苛立った声をあげれば、鍔がまたカタカタと鳴る]
[怪我を負い気弱になったかと、せめて、望月を止めて欲しいとでも言うかのように叫んで見えた夜桜に、ぎこちなく笑い]
一体どうしたんだ、夜桜さん。
皆と一緒の部屋からいなくなるから、望月さんのことが心配なんですか?
しかし途中までは、雲井さんも一緒のはずだし…
何よりあの人はうんと腕が立つ。
…俺が必死で縋りつこうとびくともしなかったのを、夜桜さんだって見ていたでしょうに。
あの人なら例え屍鬼と出くわそうが、退治してくれることすら期待できるさ。
……おや。
[だが翠は夜桜の声に従い、彼を追って部屋を出たようだ。
いや翠だけでない。
思えば彼女の立場であればおよそそのような事は、今まで人に命ずるだけで良かったはずの大河原までもが、シーツのため奔走した。
夜桜は枚坂への説明の途中、僅かに微笑んでから自分へも繰り返してくる]
行かせてしまうと…そんなに、どうしても…いけない、のか。
[数分後、息せき切って駆け戻って来る。苦しげに胸を押さえ、荒い呼吸の下からやっと声を出す。]
……二、三枚持ってきて下さるように頼みました…それから、先生のお手持ちの包帯だけでは足りないかも知れないと、この家に置いてあるものを探して下さるように、と……
……ああ。
もう何方か持ってきていたのね。
[ホッと安堵の溜息を付いた。]
……。
[夜桜はそれにこたえずに、詰めた呼吸を繰り返し行う。
左肩は熱をもっている。
縫合のために露になる肌。
傷痕が脈打つように疼く感覚。
縫合の針が一針一針、夜桜の目の前で皮膚をすくい、縫合糸で元の形を取り戻すために括られてゆく。「もう少し」と枚坂は言うが、手並みはとても鮮やかだ。包帯を巻き終え、テーピングを施すまで流れるようだ。まるで楽曲のような。]
──廊下──
[慣れた廊下を使用人用の階段を辿り、最短距離で湯を運ぶ。]
夜桜さんが死ぬ…──なんて事も。
…有るのか。
[冷や汗が背中を何度も伝う。]
……せんせい、ありがとうございます。
[礼を言うた。
施術を行い終え、夜桜より離れゆく枚坂。]
藤峰さん。
[そっと、見上げて言葉を続ける。]
『なんだろう、この匂いは』
[天賀谷の亡骸の傍らで焚いた伽羅。血の臭いをかき消すための香り]
『まさか何かをごまかそうと……』
由良さん……由良!
[バン、と力任せに部屋の扉を開け放った。むっと立ち込める大麻煙草の煙。
由良があわてて何かを隠した様子]
……屍鬼……!?
[流石にこれは銃声だと気付いた。
反射的に身を竦めた後、銃声のした方向……階段の上へと視線を向ける]
一体、何が起こった?
まさか……殺しあう気か?!
[反射的に杏の手を引いて、階段を駆け上がる。
それはあくまでも自己保身の為。]
由良様の、お部屋……ッ
[刀を片手に持ってきた。]
『望月様なら大丈夫だろう。
倒されることなどないはず。
人を殺す理由などもない。
無い。
無い――ない、ない、無いはずなのに!』
[何故か焦りが湧いてくる。
鍔鳴りを追いかけ、扉の前に辿り着いた。]
―三階/―
ああ。碧子さん!
そこに居たのか。
[安堵の息らしき物を吐いた。]
貴女の様な人は、あまり一人で動かない方がいいですよ。
ああ。だが……。
落ち着いていらっしゃる様だな。
[廊下を往復し乍ら、相変わらず背筋が凍る様だと言うのに、仁科は安堵している。]
──…夜桜さんを殺さずに済んだ。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新