情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[最初は壁の染みかと思った、が
それはうねうねと形を成し、悪臭を放ち、
そして、ついに]
……ひ、ひいいいいいいい!!!!
な、なんだ、これは、
[其れが何かは、杏から聞いた話と同一のものであろうことは解っている。が、]
な、何故!何故私なのだ!私の部屋に、何故!!
あの気狂い爺め、一体どういう了見だ!
江原を殺したのはあの男だろうが!
ひ、ひいいい!!
[狼狽。
恐慌。
そして]
……殺す。殺して、生き残る。
[鈎爪] [夜桜の白い首筋] [血] [生きた物の震える赤い血] [血]
[麓の村で青年の話を聞いた夜の…──、記憶が無いのは何故か?]
[全てが符合すると言うのに。]
[其れに、仁科がずっと独り此の様なおぞましい場所を祖彷徨い続けている理由。]
[其れら全てが…──]
[全てが符合すると言うのに。]
[明らかに敵意をもって襲い来る視線。]
―――。
[それを笑顔で受け止め]
―――。
[ポケットの鋼線に手を伸ばす]
……此処は、お医者様の顔を立てて頂けませんか?
誰を殺めればいいのか……正しい答えなどわからない。
[現れたコルネールを見る。たとえば、彼を?それも今は判別がつかない]
…江原さん?
[枚坂に助け起こされたのを見てほっとため息をつく]
[夜桜の短い、だがはっきりとした言葉に首を傾ける…──。]
…分かるのですか。
望月様が刀で人を殺すと言う予感…。
あたしが、今、さつき様を本当に殺そうとしている事が。
―三階由良の自室。
……。
[ぴいんと空気が張り詰めるようだ。
翠は刀を握り締める。
背後には由良の遺体。
覚悟を。
野生を。
翠には未だ分からなかった。]
いいえ、分かりませんわ。
好くない事が起こる──そのような勘が働くだけで、誰が何を為すかなど。
仁科さんが、さつきさまについて思い詰めてらっしゃる事は、ほらっ……纏う冷気で。
[水を浴びすぎ、ひんやりとした仁科の気配。]
…──嘘だ。
[耳を押さえて蹲る。
碧子の声が聞こえない様に。仁科が屍鬼だと言うおそろしい言葉が聞こえない様に。
震えて、弱々しく。]
―由良の部屋―
[カタカタ、カタ、カタカタカタ]
[頭の中で鍔鳴りが止まない。それはもはや、激しくなったりおとなしくなったりするばかりで、止むことはないのかも知れぬ]
コルネール……。
なんでおまえさんはそんな笑い方をする?
[人のままでありたいと願ったところで、無駄な願いかもしれない。本当はそう思い始めている]
何故、そんな。
濁った 笑 み を――
[張り詰めた空気を乱すように、ふと、視線を翠に移す]
……いえ、私が此処に参ったのは別の用でしてね。
[途端に、痛ましい表情を作り、俯く]
由良さんの名を記し、打ち消した血文字がなぜか私の部屋に現れました。
ええ、天賀谷翁が亡くなられた時と同様……のようですね、私が伺ったお話の限りでは。
[さらに、沈痛な声と表情を作りながら、深く俯く]
私に、由良さんが無念を晴らしてくれと頼むのですよ。
仇を取ってくれ、化け物を殺してくれ、とね。
そう、感じました。
故に、此処に来たのですが……いやはや。
……ッ……
[由良の名を出され、
翠の瞳が揺れた。]
血文字が―――消されている?
そう、です、か。
そんな、 ことが……。
[言葉に詰まる。]
―天賀谷の部屋―
[天賀谷はそこにいた。枚坂が言ったようにその首は切り離されていた。]
酷いことをしやがる……
なあ、天賀谷よ。憶えているか。
巣鴨から出てきて、誰も俺を一顧だにしなかったとき、お前だけだったな、俺に手を差し伸べたのは。
俺は心底意外だったよ。
お前こそが何かあったときに俺を真っ先に見捨てると思っていたからな。それとも、あれはお前一流のきまぐれだったのか?
思えば、貴様はいつもつまらなそうな目をしていたな。それが何だオイ『充てる』ツラじゃねえか。
[来海には天賀谷の表情が安らいでいるように見えた。彼は言葉をしばし詰まらせた。]
[触れられて、項垂れる。]
──アァ、常に覚悟が出来ている様に見える。
だけでは無く、勘が良い…のですねえ。
…聞いても良いですか。
夜桜さんの其の肌に刻まれた入墨は、何かの覚悟──なのか。
[身体を拭く時に見えてしまいました、と付け加える。
夜桜の胸元──に、そっと指先を向ける。]
夜桜さんがどんな人なのか、興味が沸きました。
[コルネールを見つめながら、頭の中に響く鍔鳴りに耐えている]
……。
[無言で花瓶から水をこぼし、ずっと抜き身のまま握っていた刀を濯ぐ。上等のリネンを無造作に手に取り、そっと拭って鞘に収めた]
──使用人の部屋──
ねェ、仁科さん。
あの子が話していたのは
[(ここまで連れてきてくれた使用人の女性だ。天賀谷の戸口で話していた来海達の話を教えてくれた)]
智恵さんでしたっけ。
──探してみませんか。
[夜桜は問う]
それとも──人と人が争いを為すよりも、屍鬼なるものを見つけに参りますか?屍鬼は、全てを隠れ蓑に致します。
血気に逸るだけでは、討ち取れぬでしょう。
―三階/廊下―
[書斎から階段を上り、廊下を見渡す。
確かに、客室の一つが騒がしい。
人が集まっているようだった。
聞き覚えのある何人かの高い声。
明いた窓から微風が吹き込んで、返す波の様に、廊下の奥から薄い血の匂いが漂ってきた。
諍いと、薄い血の匂い。
その匂いは、まるで邸全体に薫きしめられた香の様に、何時の間にか廊下に流れていた。
その中にいる者が気づかぬ内に。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新