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[ノーマンの腕を食いちぎらんとするセシリアの姿を見て、ネリーはさらに震え上がった。]
ひぃぃぅっ……………!
[腕の肉を奪われたのは、亡きネリーの主である村長の弟――だが、セシリアの純潔(であることをおそらくネリーは知らないだろうが)を熱の棒で犯したノーマンの蛮行を目の当たりにしたネリーは、主の弟を助けに行くとも庇うともせず、檻の前でただその姿を見ていることしかできなかった。]
―――クチャリ、クチャリ……
[まるでセシリアが耳元で咀嚼しているような、強く生々しい肉の音を、ネリーは聞いた心地がした。]
う……ぁ………
[ネリーは震えながら、傍らに寝かせているカミーラの頭を、己の胸のあたりでギュッと*抱き締めていた*]
資産家 ジェーンが「時間を進める」を選択しました
『ああ……』
[すぐに癒える――との主の言葉が我が心痛を和らげんとする芳情より発せられたものと思われ、胸苦しいほどの想いが心に充ちた。
犬と罵られ、誇り高きその名を穢された主の心中は如何ばかりか。
野卑なこの男の狼藉が蹂躙せんと試みたのは唯にその肉ではない。主が触れることがなかった故にこそ、私はその深淵を思った。]
[我等がこの世界に生き、種を繋いでゆくことは容易なことではない。
灼熱の鐵が主の躰に恢復することのない疵を残す前に妨げ得たことだけがまだしも幸いと言い得ただろうか。鐵は内奥に達することも、奥深い後宮を灼くこともなく取り除かれた。
もし、それが行われていたなら、自制を喪い猛る赫怒のままにその場に居る者を喰らい尽くそうとしたことだろう。
その試みが貶めんとし、また奪い去りかねなかったものが、主の性であり我等が種であることに耐えがたい思いだった。]
どうか生きて……
[主が晏息の地に至り、何者にも妨げられることのない平穏な日々が訪れることを。
伴侶を得て、子供たちに囲まれている幸福な情景を夢想する。
私の身がこの地に歿しようとも、主が未来に至るのであれば我が魂の幾許かは遺されゆくのだと感じていた。]
――伴侶……
己が決してその身たりえることはない――
[私は己の分というものを辨えているつもりであった。]
それでも、一抹の憂愁を感ぜずにはおれないとは……
……愚かな…
そのために為し得ることがあれば、どのようなことでもお命じ下さい。
[肩に遺された刻印と掌に刻まれた新たな印が一時熱を*帯びた*]
―檻―
[クインジーが激痛に意識を喪いかけていたのは一瞬のことで、すぐに己の為すべきことを思いだした。
今はともかくもセシリアの治療が優先された。自警団員やノーマンを檻から出し、騒擾を収め、激昂した村民によって不慮の事故がもたらされるような事だけは避けなければならない。
だが、容易には混乱に収拾のつけようがなかった。村長の任を自ら買って出たノーマンが蛮行に及んでいたのだ。
混乱の当事者ではなく、また人徳あらたな神父のルーサーこそが迷妄深める村人たちに恬静をもたらし得る最も適切な人物であるように思えた。
クインジーはルーサーの姿を人波の中に求める。]
[また、セシリアがその力を見せつけた今、人狼の母親であるとの弾劾を受け兼ねない立場が一層強くなったジェーンの身の安全をひとまずは確保することもまた、必要なことに思えた。]
すまねえ、誰か――
誰か、ジェーンを……
[そして、医者の名を呼ぶ。]
ギャドスン医師!
何処かにおられたらお願いしたい!!
重傷だ!
―詰め所→村長宅/ノーマンの部屋―
[そのまま部屋まで連れて行かれる。
一応、自警団員の手によって止血はしてある。]
ハハハハハハ…ハハ………。
[人狼の力を侮っていた部分があったか、
目の当たりにしたものは想像以上であった。]
………………。
[動揺は彼の平常心を奪ったらしい。
視線が、明らかに焦点の合わないものだ。
村長の器ではなかったか、ノーマン派兵士の
失望の色。彼はただただ*震える*だけ。]
―檻の横、幄舎―
[三方を布で囲われた簡易的な建物の中、寝台の上。]
………。
[ジェーンは呆然としているように傍からは見えた。]
[ノーマンの右腕を半ば噛み千切ったセシリアの姿――金色(こんじき)に輝く瞳ではなく常と同じ色ではあったが、無表情に程近い顔で肉を平然と咀嚼した娘の姿に、絶句しているのか戦慄く唇。
怒号が飛び交う中、ジェーンがいる場所のみが不気味な静けさを保っていた。]
……あ、ああ。
[がくがくと首を振って頷きながら、檻の前に進み出る。
その中では、少女が……いや少女の姿をした何者かが、血とインクの飛沫が飛び散った羊皮紙に文字を書き入れていた。]
[人間が正気でいられるはずのない傷を負った瞬間に。]
[自らを有罪とする供述書に。]
[文字を、少なくともこのセシリアは、文字を知っている……。
ヴィンセントは頭脳のどこかでそう考えた。]
[治療が必要なのか?]
[治療が可能なのか?]
(──…不味い。
そこにある複数の骨が、最初のものを除いて誰のものかは知らない。だが、今まで喰った肉は──どれであれ、お前よりは美味かった。)
[獣は無表情で獲物を狩る]
(…それで、満足でしょう?)
[その一言一句、セシリアは無表情だった――。
否、ジェーンには理解る。無表情ではあるが、同時に激痛を押し殺している事は――。]
―檻―
[ギャドスン医師の姿を見いだした。彼の様子に、僅かに唇の端を歪め笑みを形作る]
……ああ。先生。
セシリアは人狼だ。
この通り、署名もある。
医者として、人狼の治りが人間と比べて有為の差があるか、あるいは人狼の娘の“そこ”が人間と違っていやしないか、興味はないか?
[どこか下卑た響きの言葉を、突き放したように唇から絞り出していた]
やめて…下さい。
[クインジーの声が耳に入り、ジェーンは無意識のうちに言葉を口にしていた。]
興味本位で――セシリアを、触らないで……。
――檻の前――
[喧騒に包まれた檻の前で、ウェンディはひとりごちた。]
人狼は。怪我をしてもすぐに治る、と言っていたわ。私が怪我した時とは全然違うものなのかしら…
私、聞いてみたい。調べてみたい!
[プラチナブロンドの少女の目は輝き、口元が綻ぶのだった。]
くく……く…
[クインジーは喉の奥で嗤った。]
興味本位だろうがなんだろうが、治療できればみっけものだろう?
医者にかかれることだってそうはないんだ。
娘が狼だって知った今、今更外聞を憚る必要だってないだろうに。
犬は“そこ”を隠して歩いちゃいねぇんだぜ?
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