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──…ずっと、見ていた…?
何にせよ、子どもが見るものじゃない……でしょうに。
[気怠げな様子は変わらない。
額がつきそうな至近距離で、まじまじと自分を覗き込んで来るウェンディを止める様子はない。
僅かに眉を顰めて、]
──見る?
…ん。なに を……?
[枷を引かれ、セシリアの躯がたわむ様に揺れた。]
[ウェンディは慎重にセシリアの拘束を変えた。後ろ手に聖銀の手枷をかけ、上腕部に鎖を巻き付ける。一応、身体中を巻く鎖の数は捕獲時よりは少なく、下半身には巻いていない。
ただし、左右の足首にも別々の足枷をつけ、逃げられなくする。足枷の先は以前の鉄球。]
あっ。暴れちゃ駄目。暴れると、もっときつくしちゃうからね。
[ウェンディはそのままセシリアを押し倒し、馬乗りになろうとした。]
あれはセシリアです――。
[目を瞑る。]
昔も今も、……ええ。
[再度開いた時には、口元に仄かに微笑みを浮かべていた。]
……ごめんなさい、ギャドスン先生。
もう、今は休ませて下さい……。
出来れば……我が家に。
[疲れきった口調で、請うた。]
カミーラさまァ、よろしくおねげェします。
[カミーラに深々と礼をし、頭を上げると、ネリーはカミーラの目をじぃと見た。]
カミーラさまァ。
誤解しねェでくだせェよ……
こン村もよォ、ついこの間までァ、平和で静かな、いーぃ村だったんだけンどよォ……あそこの狼っ子がとっ捕まってからは、こォんなにみんなピリピリ殺気立っててよォ……
檻ン中に狼っ子入れたンはァ、村長さまァだ。
そっからよォ……みぃんな……ああなんだゎ。
………怖ェよなァ………
[ネリーは視線を地に落とした。]
[ウェンディを乗せた状態で、後ろに滑り落ちる様に倒れる。
鉄球の重みで不自然に反った足首と、つま先が引き攣れる様に痛む。
食い込む鎖。
仰向いた白い喉元。
やわらかな髪が床に広がる。
ウェンディの意図が分からず、ただ、──…ぁと小さな声を漏らす。]
[既にいくらかの酷い仕打ちを受けているセシリアの衣服はやや破けたりしているが、それでも構わずにウェンディはセシリアを巻き込むように座った。堅さと柔らかさが同居したような座り心地だった。
セシリアを見下ろす。私とはまったく違う質ではあったが、二つに纏めた長い髪や顔立ち、体格を眺めるとああ、お姉ちゃんは美人だな、と思うのだった。]
私もお姉ちゃんぐらいの歳になったら、こんな美しくなれるのかな…
[ウェンディはセシリアの前髪を掻き分けたり、女性特有の体格――胸元、ボディラインをなぞったりしている。
首筋にも触れてみた。体温の低い指先と首元の体温はかなり異なるからか、とても暖かい。]
ええ。解りました。
[担架を運ばせる者を探そうと立ち上がった。
だがその場に、ジェーンをアーチボルト家へ運ぶことに協力する者がいるかどうか、ヴィンセントにも*解らなかった。*]
[ネリーによる村についての解説を聞いて、カミーラの心に少量の安心感が芽生えた。]
そうか…。
それなら尚更、この素晴らしい村の「形」や住人達の「心」が、
人狼達によって蹂躙されるのはもう見たくない。
一刻も早く、邪悪なる者共を
村の皆で断ち切ろう…!
なァ、カミーラさまァ……
ひとつ、聞いていいでござェますか?
[ひとつ瞬きし、カミーラを見上げた。]
狼っ子が……人狼が出たっちゅう村は、いったいどうなっちまうんでござェますンですかェ……?
あの狼っ子が、「仲間が2匹いる」っちゅう話をしてたって、誰からともなく聞いたんですけンど……このまンまだと、こン村は狼っ子3匹に滅ぼされちまいますわァ……。
もしそうでなくてもよォ……
あン狼っ子を野放しにしてるうちによォ、いつン間にかみぃんなあン狼っ子をいじめンのに夢中になって……村が、ヒトが、壊れちまうよォ……
……どうしたら、いいんだべか……?
狼っ子を見つけンのがいいンかェ?
狼っ子と仲良く暮らせってことかェ?……できるとは思えねェけンど……
どうしたら、いいんかェ……?
[半ば自問するかのように、ネリーはカミーラに*問うてみた*]
[まだ、至近距離にウェンディの妖精の様な貌がある。
華奢な指先が、破れた衣服の隙間から滑り込み、素肌に触れる。
小さな彼女が、ゆっくりと上下するセシリアの白い胸に触れているのは、不思議な光景だった。
脇腹に触れられると背筋がざわめく。]
──…ウェンディ。ディ。
大人になりたいの?
[ひやりとした指先が、先程の再生の熱が消え去っていないセシリアに触れる。セシリアは淡い金色の眼差しで見つめ、ウェンディのツンの上向いた可愛らしい鼻先を舌で舐めた。]
美味しそうね、ウェンディ。
こんなことをしてると、食べてしまうわよ。
[セシリアは目を細め、もう一度赤い舌先でウェンディの滑らかな頬をなぞる。]
[喉を反らすと拘束された上半身の鎖が、露出した肌に食い込んだ。
彼女は何故か笑っている。
てのひらの内側に熱が籠り、痺れる様な感覚が指先から心臓に流れ込む。]
──………ぁ。
(──本当は。)
[伏せられた目蓋の裏側には、自分よりも先に死に急ごうとしている男の顔。]
[ネリーの自問紛いな問いに、カミーラは落ち着いた表情で答える。]
ネリーよ、まずは単刀直入に言おう。
人間と人狼との共存は…絶対に無理だ…!
何故ならば、本人達の意思とは関係がなく、
種族としての「本能」が、ともに歩むことを許さないからだ。
ちなみに人狼が出た村は、当然ながら襲撃や処刑等の物理的な意味で人口が減ってしまう。それだけではなく、お互いの疑心暗鬼も滅びへのカウントダウンと化することがある。たとえ全ての人狼を葬ったとしても、村が以前のように戻る保障は全く無い。
残念ながら、これは私が実際に見た…現実だ…!
[カミーラの顔が、先程よりも厳しい表情になる。]
お姉ちゃん、私が美味しそうなんだ…
[頬を優しく舐められてびくっとした。ウェンディは彼女なりにセシリアを完全にどうこうできると成算して接触していたのだ。子供なりに自尊心を傷つけられたのかも知れない。
僅かに、ウェンディの顔から余裕がなくなったようにも見えた。]
お姉ちゃんの口、塞いだほうがいいのかな。
[ウェンディは立ち上がったかと思うと、鉄製の口輪を持ち出し、半ば強引にセシリアの口を塞いだ。
そのままウェンディは後ろ向きになり、下半身を見下ろす形で再び座る。セシリアからはウェンディの長いプラチナブロンドの髪が見えるだろう。鉄球を眺めたりしながら優しく語りかけた。
生半可に優しい分、恐ろしさも覗かせる。]
私、いちどお姉ちゃんの怪我の治り具合を見てみたいの。早く治るのって、本当だよね?
…これね、朝、お父さんの道具箱から1個だけ持ってきたの。 本当だったら、こんなのすぐ治るでしょ?もし嘘だったら、それはそれで罰だからね。
[ウェンディはポケットから何かを取り出し、そのまま少し前傾姿勢になった。]
これは人狼用の鉄じゃないから、安心して。
[これはとは銀、聖銀を指している。
――それは一般成人の中指ぐらいの大きさ、太さを持つ鉄製の釘だった。ウェンディは遠慮なしに、セシリアの左膝、膝関節のすぐ下を思い切り差し込んだ。僅かに血液が零れ出る。]
[セシリアは悲鳴を上げたかもしれない。けれどもウェンディは構うことなく、セシリアの下腹部付近の衣服を優しく掻き分け、その部分を見た。もう、ほとんど完治しているようだ。]
男の人はここが好きなのかな…でも、なんとなく分かるような気もする。私も全然思わなくはないもん。
[ウェンディは少しだけ血の付着した指先で、セシリアのクレヴァスに触れた。
好奇心に吸い寄せられ、二つの瞳はより輝く。]
[彼が、以前のセシリアに声を掛けなかった理由。
それに今の彼が──何を望み、何を犠牲にしようとしているのか。
『彼女』には手に取る様に分かる…──。]
(私の甦りを待つ必要もない。
また再生するまでもなく、「セシリア」を喰らい(以前に比べれば)幾ばくかの──としか言えないにせよ、魔力の糧とする事も出来ただろうに。今、この村を去る事があっても、誰も咎める事は出来ないと言うのに。)
[甘やかな吐息が春風のように心を震わせる。
私は、今は右手と同様仄かに熱を帯びた頬に左手をあてた。
この場にこうしてただ佇んでいなければならないのは、拷問のようだった。]
主は人が悪い――
[半ば苦笑して、微笑む。
私の反応を伺うような眼差し。
主は、私がどう感じているであろうかは見るまでもなくわかっているはずであろうのに。]
[──私を捨てて行け。
とは、『彼女』は口にしない。彼には無駄な言葉で有るが故に。]
[過去に想いを馳せている間に、気が逸れた。]
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