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[兵舎から、深刻な表情の兵士が小走りにやってきて、危篤状態だったアーヴァインが遂に亡くなった旨を告げた。
それを聞いたルーサーは、短い祈りと共に十字を切った。
立ち上がり、カミーラとネリーを見て、]
私はアーヴァインのところに行かねばなりません。
ネリー、あの者の世話をするために檻に入る時は十分に用心するのですよ。
旅人の貴方も。
では…。
[柔らかい声を掛けると、後は振り向きもせずにすたすたと兵舎に向かって*歩いて行く。*]
[カミーラはネリーの後ろ付近から姿を現した一人の少女に驚く。
そしてすかさず、問いを投げてみる。]
誰なんだ、あんた一体…!?
はェ……オレのようなモンにまでお気遣いくださって……
ありがてェこってす、神父さまァ……
[ネリーは、去ってゆくルーサーの後ろ姿に深々と礼をした。そして、カミーラに振り返る。]
……混乱、でござェますか……
それよりもよォ、あンたさんがおっ死んじまったらどうすンだと、肝ォ冷やしたべよ。もちろん、村長さまァが「あの狼っ子を殺しちゃなんねェ」って」おっしゃっていたけンどな、でも……危ねェよォ。
……怖かったかェ?
それとも、「ふぐしゅう」できなくて悔しいンかェ?
[ハンカチ(とおぼしきボロ布)を、涙を流すカミーラにそっと差し出した。]
だ、誰って…ごめんなさい、驚かせちゃったかしら。
私、人狼がどんなものかが気になってここにいたの。そうしたらお姉さんが檻へ入ったりしたからびっくりしちゃって。ずうっと檻を見てたりしてて。
あ、ごめんなさい。私はウェンディって言います。
[ジェーンの元へ戻り、担架の横に跪く。
声を落として。]
あなたの言うとおりでしたよ。
マダム・ジェーン。
彼女は、セシリアだった……。
[その手に、眼鏡を握らせる。]
[ふっとウェンディは檻の方を見た。
どうやらクインジーやヴィンセントと言う医者が、セシリアを調べるのが終わったらしい。
ヴィンセントは檻から離れ、クインジーも一段落、といった模様だ。檻には現在、殆ど人はいない。]
今のうちに…セシリアお姉ちゃんにいろいろ聞いてみたいわ。お姉さん、また後でね。
[ウェンディは神父様やカミーラ、ネリーの元を離れ、檻の方へ近づいた。]
[ヴィンセントの背中を見送るセシリアの視線。
淡い黄金色の光が瞳の中で揺れている──。]
──…軽蔑。
[言葉を口の中で転がす。
彼女には、ヴィンセントが何を恐れているのかが分からなかった。]
[ウェンディは軽快な足取りで檻の中に滑り込んだ。身長も低いからか、身を屈める事もあまりなく、プラチナブロンドの長い髪をふわりとなびかせ、セシリアの付近へ寄る。
セシリアは驚いたかのような顔をして、ウェンディの方を向いていた。]
セシリアお姉ちゃん…また来ちゃった。
どうしてセシリアお姉ちゃん、人狼なの?
[ウェンディは無警戒にセシリアに近づく。襲われないだろうという確信があるからなのか、ウェンディが無知だからなのか。]
[カミーラは今のネリーによる言葉のところでも、涙が出ている。]
心配してくれて、ありがとう。
それに、色々と失った私に…今更怖いものなんて、ない。
その場であの化け物に復讐が出来なかったのが、悔しいんだ…!
[ネリーにハンカチを差し出されたので、それで涙を拭くことにする。]
[幼い頃の話。
母を見つめるヴィンセントの眼差しの理由を、セシリアは漠然とだが、知っていた。当時を思い出す、おさない頃の微かな胸の痛みが、格子の向うの空に飛散していく──。]
セシリアが本を読み始めたきかっけは。
──あなたと言葉を交したかったからだと知っている。
さようなら…。
ヴィンセントさん。
あぁ――……。
[眼鏡を握り締め、頷く。]
ありがとうございます、ギャドスン先生。
そうでしたか……そう……。
[ジェーンは何度も頷く。
脱力し、遠くを見つめながら。
その視線が、ふと、ヴィンセントに合わせられた。]
………。
[言葉にならない。]
[少女が名前を名乗ったので、自分も名乗り返した。]
わたしはカミーラ、人狼達によって色々なものを失った者だ。
[お互いに名前を名乗った後、カミーラはウェンディが檻の方へ向かっていくのを見た。]
[カミーラの様子を、心配そうに見つめる。]
いろいろ……失った、のかェ。
旅の方ァ、家族ン方を食い殺されでもしたンかェ?
……事情はよくわがんねェけど、「ふぐしゅう」なんて、女の方ァにァそうそう決意できるモンじゃあねェ。気ィの毒になァ……
[溜め息をつき、首を左右に振った。]
あの牙にガブリと喰われちまったらよォ、無事じゃあすまねェよなァ……
[ふと戻した視線の先に、ウェンディが居た。
驚いてから、ゆっくりと瞬き──。]
……此処へ来ては駄目だと、何度も言ったでしょうに。
[無邪気な問いに、何処か気怠げに。
尋問のはじまりに区切りが付き、一旦、取り下げられた台座。
ガラリとした檻の中、小さなウェンディと向かい合う。]
何を知りたいの──。
旅ン方ァ、カミーラさまァと言うんかェ。
オレぁ、お亡くなりになられた村長さまァのお屋敷で働かしてもらってる、ネリーっていうモンだ。
オレん名前なんか覚えねでもいいけどよォ、よろしくなァ。
私、セシリアお姉ちゃんが何か物を書いていたり、おじさんが急に熱い棒を持ち出したりした時もずっと見てたの。びっくりしちゃった。ほんとよ。
すごく怪我とかしてそうなのに…お姉ちゃん、本当に治ってるみたい。私とは、やっぱり違うのかな。
[ウェンディはまじまじとセシリアの身体を興味深く見た。半ばぎこちない動きをできないセシリアを見下ろすかのごとく。もしセシリアが本気でウェンディに攻撃するのなら、人質に取るぐらいは出来るかもしれない。]
お姉ちゃん。ちょっと見せてもらってもいいでしょ――?
[警戒感は消えていないからか、念押しからか、ウェンディは天井からぶら下がっている聖銀の枷に手をかけた。]
あなたが、必死に守ろうなさったのも無理はない。
だが……もう。
[首を振りながら、]
しかし、あれはいったい……。
[どういう存在なのだ? という渦巻く疑問は、さすがにジェーンの前では口に出せない]
[ハンカチで涙を拭いたカミーラは、心配そうな表情でネリーに見つめられる。]
ああ、そうだ。家族や友人をはじめとした多くの人々が、奴らの餌食となってしまった。
…大切なものを沢山失った。しかし、こうして奇跡的に生き延びただけ、私はまだマシなほうかもしれないな…。
[この後、ネリーと改めて自己紹介を交わす。]
あ、そうそう。きちんとした自己紹介がまだだったな。
私はカミーラだ。よろしくな、ネリー。
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