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ごくつぶし ミッキー は、冒険家 ナサニエル を占った。
次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、農夫 グレン、冒険家 ナサニエル、学生 メイ、修道女 ステラ、ごくつぶし ミッキー、村長 アーノルドの6名。
[Dr.の言葉に面白そうに微笑んだ]
へえ。
"りびんぐでっど"...動くしたい。
僕の血たす"ふかつざい"いこーる。
じゃあ、あのおじさんは僕のおにんぎょう?
[呟く言葉は、すぐ近くの"誰か"にも聞こえたかもしれない]
学生 メイが「時間を進める」を選択しました
[Dr.の抱えた鞄が何故か酷く気になった。
庇護者がいなくなったら、中の娘は…?]
…ま、て…。
[そちらへ向いた意識。2撃目の黒い竜巻]
…!!
[その体躯から考え付かぬほどの勢いで爆転。しかし、左足がわずかに《喰われ》た]
PL/
トライガンの牧師-ミカエルの眼っぽい設定ですね。>ステラメモ
>、成長速度と傷・毒・その他人体に影響のある全てのものを完全に無効化する超速再生能力を持つ。但しアンプルを服用しなければならない。短時間での連続服用または複数本の同時使用は体が爆発する恐れがある
投票を委任します。
農夫 グレンは、学生 メイ に投票を委任しました。
農夫 グレンは、ごくつぶし ミッキー を投票先に選びました。
フフフフフフフ……私の恋人は大食漢だぞ?
[ブラックサイクロンを連発。]
悪はすべてかもすッ!そして殺すゥゥゥ!!
[黒い竜巻が荒れ狂う。]
[侵食]
けひっ。
[むせる。瞬く間に広がっていく黒いモノ…胞子?]
[足先をダンっと地面に打ちつけ飛び上がるが、払い落とせそうもない]
[狙いは定かで、しかも範囲攻撃。…なんてたちの悪い]
けほっ。
[上に飛び跳ね、木箱でかわし、紙一重で避け続ける。しかし、むせる]
けほけほっ。
悪く思うなよ…貴様は肉体派とお見受けする。
[拳を突き出す。右、左、右、左…]
そのような相手には、アウトレンジから攻め落とすッ!
戦略を適切に使用するのも正義なのだッ!
……貴様の強さを、正当に評価しているんだぞ。
[左足が侵食されていくのが、感触でわかる。ぞわり]
けほけほっ。
[靡く赤いスカーフ]
おおぐらい?
[スライディングして、床に転がしてあったクナイを一連――ざっと30本ほど――掴み取る]
けひっ。
[指先をクナイの刃先に這わせながら弾んでホッパーマスクの後ろを目指す]
――1F――
[腐食―――振り下ろそうとしたフランスパンは、グレンの掌の中でぐしゃりと崩れた。――その隙に、Drはグレンを振り解き、トランクを開ける――]
《ラン ラン ラン》
《ラン ラン ラン》
《ラン ラン ラン》
[花<レリア>が綻ぶ――]
[Drがキスをし、トランクがまた閉められた――]
「ミッキー君!せめて娘を……娘を頼んだよ!『私達』を――――」
[Drの声は途中で途切れた。
何故なら、2本目の――出した順としては3番目の――フランスパンが頭を陥没させたからだった。優れた頭脳もこうなっては終わり――THE END。]
ぬぉぉぉぉぉッ!!!!
[階段に身を預け、仰向けに落ちる。]
ハッハッハッハッハ!強いことは正義だッ。
貴様、やはり少しでも正義が宿るか。
[滑り落ちながらブラックサイクロン。
体勢が悪いせいか、威力もなく狙いも定まらない。]
わーい わーい
わーい
わーい
わーい わーい
○ ヽ , ´ ̄ `: ○ ヽ
ヽ , ´ ̄ `: ・ ・ i ヽ , ´ ̄ `:
○ , ´ ̄ `: i ○ ・ i○ヮ _ ´ ̄ `: i ○ ・ i
ヽ i ・ ・ i ヽヮ ヽ i ・ ・ i ヽ、ヮ , 'ノ
´ ̄○ヽ、 ヮ _, , ´ ̄ `: ´ ̄○ ヮ_, ' , ´ ̄ `:
・ i ヽ ○ i ・ ・ i ・ i ヽ | ○ i ・ ・ i
ヮ , ´ ̄ `:、 ヽヽ、 ヮ _, ' ヮ , ´ ̄ `:、ヽヽ、 ヮ _, 'ノ かもすぞー
ノ |i ・ ・ i , ´ ̄ `:、 「ノ ||i ・ ・ i , ´ ̄ `:、|
-.J ヽ、 ヮ _, i ・ ・ i レ-.J ヽ、 ヮ _,' i ・ ・ i
「ノ | ヽ、 ヮ _, 'ノ 「ノ | ヽ、 ヮ _, 'ノ
レ-.J 「ノ | レ-.J 「ノ |
レ-.J レ-.J
[血をクナイに絡め、きゅっと握る]
けひひひひっ!
[それは、明らかな哄笑]
けひっ…こんなのは、おおぐらい、ちがう。
[暴食、その名を与えられたのは]
おまえ、ちがう。
[右手に3本、左手に2本。指にクナイを挟みこみながら]
もっと、たべられる。
[明らかに怯んだ声で叫ぶ。]
な、何なんだ貴様はァァァァァァァ!!!
[そのまま、下にあった資材の山に頭から突っ込む。
響く衝突音。]
[あっけなく屍体と化したDr.を無感動に眺める]
死んじゃった。
殺されちゃったね。
レリアがひとりぼっちになっちゃった。
つぎはぎ、じゃない。ミッキーがつれてっちやうのかな。
お友達になれそうだとおもったの。レリア。
ドクター。
そう。違うんだ。"徴"はどこにもないものね。
ドクターは≪処刑人≫じゃないんだね。
かわいそうなレリア。
[ホッパーマスクが階段を滑り落ちるところへ、容赦なく毒を帯びたクナイの連撃]
けひひひ、ひひゃひゃっ!
[昂奮の色を帯び始めた哄笑]
せいぎ、あく、しらない。そんなものは、はら、みたさない。
――1F・階段下――
[呆気なかった。空虚ですらあった――。
既に死にゆく体でしかないのだろうか――右手を胸に=まだ、心臓の鼓動はある。Drの死体をどうする気にもなれないまま、立っている。]
[階上を見上げると、数人――メイとアーノルド(こちらは名前を知らない)――が見下ろしているようだった。]
[侵食され行く左足を――もう、かなり上まで《喰われ》ている――見る。床から、高速振動する異形の剣を拾い上げた]
くわせ、ない。
[ざくり、と自らの左足を斬りおとした。
カビの侵食がたちまち斬りおとされた左足を覆いつくす]
[資材の中から這い出て、刺さったクナイを抜く。]
はぁ…はぁはぁはぁ………。
[抜いたクナイは、錆び、朽ちて地面に落ちる。]
正義のヒーローには、こんなピンチもつきもの…だな。
冒険家 ナサニエルが「時間を進める」を選択しました
[ホッパーマスクが攻撃どころではなくなったのを幸いに、最前食べ残しておいた足を一本拾い上げる]
あ、まちがえた。
これはみぎ、あし。
[一人呟いて、別の、もう少しがっしりした脚を拾い上げた]
ながすぎるか?
[ぼやきながら、脚の断面にあてがう。
口に放り込むフィルム]
ごくつぶし ミッキーが「時間を進める」を選択しました
[ミッキーの様子に、ハハハハハハと笑う。]
無論、死ぬまで……いや、貴様を滅ぼすまで付き合うさ。
[さっと構えをとる。]
貴様、名を何という?
[流麗であるがゆえに、ホッパーマスクの構えは酷く可笑しい]
けひ…みっきー。みっきー・ばんでもにうむ。
[クナイを構えて]
おまえは?
[じり、と間合いを詰めた]
あはは。怒ってる。
もうすぐ死んじゃうから?
ドクターだけじゃ足りない?
僕を殺す?「シナバモロトモ」
僕も殺す?
君はどっちなんだろうね。≪処刑人≫か≪囚人≫か。
死んだらどっちかわかるよね。
殺しあう?
殺す?
殺される?
私は……ナサニエル・ライダー。
しかし、それは世を忍ぶ仮の姿よ。
[ぐぐいと、右拳を後ろに下げる。]
ホッパーマスク。正義のため、悪を撃つ、
正義の拳……ホッパーマスクだッ!
冒険家 ナサニエルは、修道女 ステラ を投票先に選びました。
なまえ、ふたつ。
[気づかれぬように接いだばかりの左足を庇いながら]
きいたこと、ある。
ひーろー、ふたつ、なまえ、ある。
[つながるまで、もう少し]
ほっぱーますく。
おまえのあく、なに?
…どくた、もう、いない。
『単に――俺の体が死なないだけなら、お前を殺しここから出れたかもしれないものを――俺の意思は、数時間――なのか?そこで、俺は**……のか?』
[左手=メイの刃で刺された痛みも感じず握り締める。]
お前の奴隷となるような奴が――処刑人だとお前は思うのだな。今の俺は――死なないようだ――お前の腐食も通じん。五分と五分ではあるだろう――。
[それから少し間を置いて。]
"徴"が如何のと言っていたが――
ああ、どうやら先を越されたらしいな。
[忌々しそうな声を絞り出す。]
だが、彼は単なる悪の一角に過ぎなかったようだ。
ああして、人の獲物を横取りする悪もいれば…
[グレンをびしっと指さす。]
覗き見という”悪”趣味の悪もいる…
[メイをびしっと指さす。]
悪がいる限り、正義のヒーローに休息はないッ!
そろそろ…再開といこうか?
知らないよ。
だって僕はおじさんのこと知らないもの。
僕はおじさんのこと知らないもの。
僕の力が通じなくても、死ぬんだよ。
いつかは死ぬんだよ。
ドクターがそう言ってたよ。
ドクターが言ってたんだよ。
パパから聞いたことがあるの。
パパが言ってたの。
ちょっと違う人たちのこと。
体のどこかに何かがある人たちのこと。
見たことがあるの。
お祭りの日に。
みんなみんな死んでる中で。
ちょっとだけ違う死体があるの。
パパが言ってたからわかったの。
それが≪処刑人≫だって。
だから、おじさんも死ねばわかるんだよ。
[軽く、左足で地面を蹴る。正常な反動。問題ない]
ああ。あそぼ…。
[不意に言葉が途切れる]
その、なっくる……?
[ホッパーマスクのブラスナックルが、不意に気になる。どこかで見たような?]
だれの?
[記憶混濁。遠い島でのことが無秩序に脳裏をよぎる。
無意識に足をポンポン、と弾かせていた]
[いつも、こうだ。
免疫抑制剤を使うと、この肉体のパーツどもがうずいて騒いで。自分が誰かわからなくなりそうにさえなる]
これは……かつて滅ぼした悪のものだ。
[腕に渾身の力を込める。]
彼も、どこぞで手に入れたらしいがな。
何でも「悪鬼のナックル」とか呼んでいた。
悪を制するという意味で、私はこれを気に入っている。
[腕を高速で回す。]
行くぞ……
ブラァァァァァァァァァックサァァァァイクロォォォォォン!!!!
茶番には付き合ってられんな、ホッパーマスク。いや、ナサニエル・ライダー。改造人間である事を明言するのであれば、【お前】でぶつかってこい。名に仮面を被る事なしにな。
『俺には――時間がない。殺すのなら――メイ・ランツァ。俺に政府の犬を殺す理由はもうなくなった。メイ・ランツァはケィオスではあっても――犬ではない――言葉を信じるなら感じるが、どうだってもいい。』
[カン。もう一歩、階段を登る。]
「…ふふ、私としたことが”懐かしくなる”とはね」
[ミッキーの口から漏れる異質な声。その洗練された紳士的な言葉遣いは、おそらくあまりに滑稽]
「”出て”きたくもなると言うものですよ」
[高速移動で竜巻の死角であろう背後を取ろうとする]
「ついてこられますか?」
[左右に揺さぶりをかけた後、跳躍]
[グレンの動きを微笑み見守る]
殺すの?
僕を殺すの?
何のために?
死ぬから?
死んでしまうから?
殺されるから?
僕が憎い?
でもごめんね。
おじさんを殺す意味は僕にはないんだ。
おじさんを殺す意味はもうないんだ。
あの女の人を殺さなきゃいけないんだ。
パパに怒られちゃう前に。
パパに知られちゃう前に。
死んだときに迎えに来るよ。
僕のおにんぎょうさん。
じゃあね。バイバイ。
く………そうかそうか、これはアンタの持ち物か。
[相手の迅さに、ついていくのもやっと。
いや、ついていけてはいない。]
悪鬼だなんて……アンタしか心当たりなかったぜ。
[急に口調が変わる。長い時を過ごしたような、
憎悪の対象にむけるような。]
[高所からキックを浴びせかけようとする]
お望みでしたか。殿方に望まれても嬉しくはありませんが。
それでも”出て”来られるのなら贅沢はいいません。
――悪鬼の姿を――!
[こめかみに指をあてようと]
……………。
[変身をとく。]
アンタには、ナサニエル・ライダーとして
立ち向かわないといけないようだ。
[むくむくむくと体が膨張していく。]
あんたガ、鬼ノ一族ト交ワッテ逃ゲラレルカラ
イケナインダ………。
コノくそ親父っ!!!
[その姿は、まさに”鬼”]
「バッタ風情に見せるには惜しいのですが――」
[変身を解いた姿―ナサニエル・ライダー―を認める]
「ふ、なるほど」
[こめかみに指を突き立て、叫ぶ]
「精神活性化!」
ウガァァァァァァァァァァァ!!!!!!
[理性を失った獣のように、ミッキーへ向かっていく。
嵐のように、地響きと拳を繰り出しながら。]
アァァァァァァァァァァ!!!!!!!!
[こめかみに指を突き立てる様子にも臆さず。]
「聞き捨てならないな。私は女から逃げたことはあっても逃げられた事などないっ!!」
[今ひとつ自慢にならぬことを言いながら”裏返る”]
「てめえ、誰に向かって口を聞いているっ!?
『お父様お久しぶり』くらいの台詞が言えねえのかっ!」
[豪拳をスピードでひたすら受け流すが、力はナサニエルに及ばないか。足が地面に時折めり込む]
ウガァァァァァァァァァァァァァ!!!!
[理性を失っているが、この相手には何もさせてはいけない。
本能が、そう囁いているようだ。]
フザケンナ、くそ親父ガァァァァァァァ!!!
[彼にできる最大の速度で、拳を連打。]
「くっ、このバカ息子。
いや、俺にはてめえみたいな息子なんぞいらん。下半身の息子だけで十分だっ!」
[拳を握るが、己の拳に今はナックルがない]
「どうりゃっ!」
[拳をかわしながら体の下へもぐりこみ、頭突きをしようと]
「今はすっこんでろ、ミッキー」
「最後の親子喧嘩中だ」
「邪魔したら、ただじゃおかねえ」
[裏返しになった悪鬼がミッキーの意識に毒づく。
それを羨むようにミッキーは受け入れる]
…けひ。すきに、あそべ。
──2F↓↓↓1F──
[メイが金属網越しに階下を覗き込んだ時、メイ自身がナイフで自らを傷付けた時の血痕が、ジュッと金属を腐食させる小さな音がアーノルドの耳に響いて来た。
(-リビングデッド-) (--操る--) (-殺す-) ※不穏だが、この世界ではある意味日常と言っても良い会話。
(-Chaos Blood-)
成る程、腐食する狂った血かと眉を一瞬だけ、アーノルドは動かす。スーツと同じく金属めいた質感を持つ瞳で、被験対象を見るようにメイをチラリと眺めた。]
まだ、子どもだが。
混沌の血にどんな花が咲くのか──。
種子を植えて<実験>してみる価値はあるかもしれない。
それにしても。
植物の武器化と言うのは、私の嗜好とはおそろしく一致しないな…。
あちら側が研究に力を入れていたのは知っていたが。
どうにも、酷い実験対象にされたもんだ。
[階下に視線をまた移しながら、僅かな嘆息。]
[アーノルドの傍には、既に部下のニコルの後に、肉塊と化した屍が4つ転がっている。(4人組の囚人だったのだ。)
ニコルの時とは異なり、一体の躯から生えた巨大な鋭利な茎が他の3つの屍を貫き、先端にえぐみのある濃桃色の花を咲かせていた。3つの屍は夫々に小さな緑色の芽を噴出させながらも、貫かれた箇所から養分を奪われ土気色に変色し、朽ちかけて──土に還ろうとしている。]
[1F/他愛のない殺し合い――血沸き躍るエネルギーの渦巻き/弾ける音/殴打/遠く遠く――失墜の感覚=グレン↓
現実の景色の喪失―― ぃ
閃光/し仔/風鈴●/蒼いライト/重いボタンを押す音/+-+-+-/ぼ●やけた横顔――/赫の肉/雨色の皮膚/ぶよぶよとした●化け物――/「そうだ/蒼い髪に白い頬に/裏切り者と―●―/冷やさ●れたバックル/無の/毛皮―縫い針―娘/青い唇/し」/として」/落と/快哉――燕尾服の男x可●愛い兎がワンピースを。/螺鈿/正十面体の――石像の/鳩/トイレの●中に変質狂的に5mmx5mmで切り刻まれた血の付いた●衣●服=それ●もまた快楽/眼窩に押し込まれた睾丸/「●please」/「Guilty」/虚/● ●
●
● ●
っぃ
――ビジョンへの侵食――紙魚のような熱////耐えられない暑さに、階段の手摺に寄りかかる――]
悪趣味だよ…エレノア。
[恨みでもなく淡々と、すでに離婚した元妻──仕事上の敵対者であるアーノルドを周到に陥れ、人体実験の対象にする事を選択した女性の名を呟いた。]
[アーノルドの白髪が元の青み掛かった褐色に戻っているのは、4体の屍から何かを摂取した為か。
アーノルドの上に大きな三角形の影が落ちる。
三階から長鉾を振り下ろし、一見無防備に背中を見せるアーノルドに襲いかかって来る者が──黒い覆面-黒い下履き-黒い手袋↓↓↓↓↓裸の上半身の死刑執行人の様相を持つ男──。]
[その間にも階下で争いは続き。
──遂にはグレンに殺されるDr.odd。
そのグレンとの会話を打ち切り、階上へと去って行くメイの愛らしくも何処かしらひずんだ笑い声────。
アーノルドが階下の光景で目を奪われたのは、しかし、]
…まさか、シャーロットッ!!
[グレンによって殺害される直前、Dr.oddがミッキーに押し付けたトランクの中身。oddが口付けた<レリア>と呼ばれたその少女は──、]
[アーノルドは振り返りもせずに、長鉾を片腕で受け止めた。
筋肉質な男の両腕の力に、重力の追加された長鉾は、当然の様に、アーノルドの腕を掌から真っ二つに割り裂いて行く。
アーノルドの血が(-未だ赤い-)が、飛び散るがしかし──メタリックグレーのスーツはその表面で、アーノルドの血を弾き、白いシャツも血を弾く。男のスーツは汚れる事の無い素材で出来ているようだ。]
[長鉾はアーノルドの腕を肘まで引き裂く。
覆面の男はスーツの内側で肉感触に満足したように長鉾を引き抜き、今度は背中側からアーノルドの心臓を狙おうと鉾を振り回す。
──その時。
二つに裂けたアーノルドの腕がブクブクと奇妙な音を立て増殖するカルスの様に膨らみ、降下して来た男の首を──まるで、肉食植物が──或いは獰猛な恐竜が襲いかかるように────一口で喰らい殺した。]
[襲撃者を食らった後も増殖は止まる事無く、鎌首を擡げてのたうつように階段を這い回る。
だが、そんな事はアーノルドには、どうでも良かった。
アーノルドの目に映っているのは、階下の争いの中のごく一部の光景。
────無惨に/バラバラの手足/鞄に縫い付けられた///可憐な少女の貌。──見間違うはずが無い。]
──…養女だったッ!
…だが、私の娘だッ!!!
[増殖し奇妙に獰猛な肉塊と成り果てた左腕の先端を右手で引き千切り、その場に打ち捨てると、飛ぶように階下へ走った。
頭部の陥没したDrの死体を鏡面のように磨き抜かれた靴で踏み、ミッキーの側に転がったDrの鞄を抱える。肘から先の無い左腕で抱えるのは難しく、右手に力を籠め胸部に鞄を押し付けるようにして、階上へ向かおうと──、
乱れる事の無かった、アーノルドの前髪がバラバラと目に掛かる。スーツは相変わらず無機質な光沢で輝いていたが、アーノルドの首筋には汗が浮かんでいた。
──前方の確認も、常よりも甘く。]
村長 アーノルドが「時間を進める」を選択しました
村長 アーノルドは、冒険家 ナサニエル を能力(襲う)の対象に選びました。
[暗澹たるじくりとした滲みがビジョンを犯し始める。全裸で踊る異国の青い女神――第三の目/ペロンとエロチックな色の滑り気のある液体で剥がす/映画フィルムが火で炙られて捲り上げられるように――**が込み上げる。
理性の顎が噛み付いて離さなかった欲望<主体>が身体の全身に広がる――禁断症状のように痙攣する指先/異様な冷たさ――を感じたような気がして、心x魂も震える――まだ本当に在るならの話。]
[手を伸ばした理由?
――水が欲しい時に理由が欲しい?
アーノルドを見上げる目=渦を巻く赫
しかし、ハっと正気付くとアーノルドが持つトランクを手放す――。]
──ハッ!
す、すまない。
[動揺している所為か、咄嗟にグレンに謝る。
片腕でバランスが悪く、鞄を再び抱えるのに苦心しながら。]
Drのトランクを――何だ、お前は。前方不注意だぞ。
――Drの後釜か。
[アーノルドに一瞬触れたかもしれないし、人と違った体組織となっている事を理解しているかもしれないが――今のグレンは強い興味は抱けない。]
後釜?
まさか…。
あれ(=Dr)と一緒にされるのは、心外だ…が、
[トランクの事を聞かれ口籠る。
何故か会社でも、被験者であったシャーロット(まだ少女であると言うのに)との愛人関係を噂されていた事を思い出し──咄嗟にどう説明したものか、迷いがアーノルドの言葉尻を不審に小さくさせた。]
(否、私は…この娘を──シャーロットを助けたいだけなんだ。)
[鞄がアーノルドの腕から滑り落ちる。血に混じって緑色の体液が左腕から滴り落ち、再生とはまた違う芽吹きを傷口の肉の隙間に見せた。
グレンに差し出された腕につかまり、何とか体勢を立て直す。]
…ああ、私はアーノルド・デ・ラ・ロッチャ。
傷口は後からどうにでもなる。
ぶつかったのはすまなかった。
…まだ、この娘は生きているんだ…ろう。
助けなくては。
[新芽は、血臭に淡く甘い緑の香りを混じらせる。傷口に痛みはあまり感じないのは、肉体構成が変質してしまっている所為か。
アーノルドは仕事人間だった所為か、良質な被験者を確保する為に手段を選ばなかった所為か、元妻にも「冷血だ」と言われた事があり──といってもエレノアもアーノルドとある意味同類だったのだが、また、人体実験後に、大きな人生の挫折を味わっているにも関わらず、人間的な感情が失われつつあることを自覚していた。
シャーロット=レリアの事で動揺していたが、それはまだ彼が人間で有る事を証明している様でもあり、アーノルドは心のどこかで安堵を感じていた。]
――ああ。
生きているか死んでいるかは分からない。
だが、話した事はある――可愛い声だ。ドクと2人、幸せそうだった――。ああいうのを、平和な家族とでも言うのだろう。
[言葉尻が小さくなった事には気づく――誰でも秘め事の1つや2つはある。後数時間で意思のなくなる俺には関係ない。
本当はトランクを持とうかと差し出した手ではあったが、アーノルドが体勢を立て直すのを淡々と手助けする。]
…冷たい手だ。
君も具合が悪そうだな……。
[過去に数多くの被験者──特殊な身体の持ち主も含むをみてきた勘が、奇妙だと告げていた。それに先刻の会話では──リビングデッドと言う言葉が。
だが、グレンの言葉に動揺でやっと抱えたトランクをまた落としそうになる。何度も揺さぶられる所為か、抗議のようにトランクの中から「…ほう」と言う溜め息のような声が漏れて来た。]
…Dr.oddとシャーロットが家族?
莫迦な……。
私と…。私の……娘だ。
[Drがトランクを閉じる瞬間に口付けていた光景が甦り、鼻に皺を寄せた。]
[階上から何かがくだけるような音と悲鳴が聞こえた。
階段の上にアーノルドが振り捨てて来た、凶暴なモンスターと化した左腕の先は見当たらない。階上へ登り暴れているのだろうか。]
エヴァーグリーン。
再生し続ける緑――粋なものだ。
[一瞥し呟く。
このMr.Perfectのような男が此処まで傷つき、動揺する事――一般市民よりは数十倍は良い生活をしている高官がグレン達と同じ感性を持ち合わせている事を面白く感じる。]
トランクを階上まで持っていってやる。
ドクの仕業さ――メイ・ランツァに要らぬものを――
[口元を歪める。怨念のような激情――]
俺は将来死んだら――海に灰として撒かれるもんだと思っていたが、どうなるものか。あと数時間で、Chaos Bloodの人形になるとは――思ってもみなかった。
[呟き――階上からの音↑視線を、アーノルドへも向ける。]
シャーロット?
[レリアの事か、と頷く。]
有り難う。
[トランクを運んでくれると言うグレンに頷く。
前髪は乱れたままだ。当然のように鼓動は落ち着かない。]
──あの娘の血──Chaos Bloodは、腐食の血か。
腐食+活性=→リビングデッド、成る程、そこの金属が溶けたわけだ。
彼女を殺しても、支配下に置かれる事を防げないのか?
[ゾンビ化については無理だろうか…と首を捻る。階段を上がりながら、踊り場の腐食した金網を指し示す。]
[シャーロットがレリアと名乗った事に、更に動揺しながら]
シャーロットだ。
トランクのこの娘は、確かに買収されて来た被験者ではあったが。
三ヶ月前から私の養女になっていた…んだ。
書類上も、間違いは無い。Dr.oddは業界の有名人だったとは言え…──何故こんな未来の無い場所にシャーロットが。
………………。
嗚呼、君は生きたいか?
気にするな――。
[アーノルドからトランクを受け取ると、抱きかかえるようにして持ち運ぶ。筋肉はあるようだ。(左手の甲の刃の傷がおかしい事にも気づくだろう)]
腐食・溶解――ついでに俺は、あの祝祭の日――メイ・ランツァが引き起こした、あの白き白亜の噴水で生き残った人間でもあるんだが、後遺症に悩まされている――自分の経験を基準とした幻影<ビジョン>を見るという。今は――前より酷い。おっと、間違えないでくれ。
俺は人を覗き見る事は出来ない――。シャーロットのビジョン<過去や未来>なんて見れやしない。
[踊り場で一息つき、また一瞥。]
メイ・ランツァは殺す――溶解や腐食の効果は、血とドクの賦活剤<エーテル>の混合剤を飲んだ俺には効かないようだから、その間に――。
[政府の犬はどうでもいいとの雰囲気は如実に現れている。]
……それでも、俺が意思をなくし、Living Deadとなる事を防げないだろう――ドクの予想が違っていなければ。俺には研究者共の言葉は分からないから、食い違いが出るのかは知らない。
――Drを殺したのは早計だったか。
被験者を買収?
そういう事はよくある事なのかは分からないが……Dr.oddが、お前から奪った糞野郎だという事は理解した。派手好きなDrの事だし――そういえば、Drは手元から離したくなかったようだが……父娘と名乗っていたぐらいだから。
[唐突な質問に、]
当たり前だ。
俺はさっさと生きて出たかったから――契約書にサインをしたんだ。
[淀みなく答えた。]
だが今は――
[沈黙。]
[アーノルドの左腕の傷口はすでに半透明の緑色の皮膜によって血が止まっている。その隙間から伸びた新芽が次第に太く硬く長く成長を始めている。
緑の色はエメラルドグリーンに輝き美しくもあったが、アーノルドには、ただ苦々しく思えた。]
フラッシュバックする幻視──…か。
否、私はシャーロットの過去は知っているんだ。
彼女が6歳の時に犯した過去の殺人時のデータ内容が、私が所長を務めていた研究室で希望していた被験者の条件にピタリと一致した。だから、長く……知っている。
[希望する被験者を得る為にラボを持つ会社は、なんだってやるさ。時には被験者の住居の隣に引っ越して、その家族と親しくなる事からはじめる場合もある。
シャーロットも数年越しの交渉の末、彼女の14歳の誕生日を待ち──職業殺人鬼としての将来を保証すると言う契約と共に、養女になってもらう事の承諾を得たのだ。アーノルドのラボの優秀さは、適切な被験者を選択出来る所長が居る事に由来していた。
アーノルドが人体実験の成果よりも、当時のシャーロットの境遇から彼女の幸福を考えたのは、希有な出来事だったが。]
否、グレン・リズム君。
私は失脚したからね。
彼女がこんな場所に送られたのにも、Dr.oddの手に渡ったのにも──Dr.oddも被験者としてシャーロットを希望していたのか、否…──そんな事はどうだって良い。全ては私の責任と言えるかもしれない。
[グレンと共に階段を登って行く。2Fには、何か実験室の名残のような部屋もあるだろう。そう、期待しつつ。
アーノルドの左腕だったものは3Fに向かったのか。
2Fは「今は」──静かだ。]
──↑↑→→2F──
[──生きると言う言葉を質問乗せている自分をアーノルドは不思議に感じた。
そもそも、「処刑人を殺せば」と言う条件は、政府関係の会社に所属していた身からすれば、最初から期待するだけ無駄な条件にしか思えなかったのだ。
ふと、エレノアは自分の実験に最適な人材がアーノルドだと以前から目を付けていたからこそ、此処まで冷徹な事をやってのけたのかもしれないと思い付いた。
離婚や、シャーロットを養女にした事だけが理由と言うのは、アーノルドの認識するエレノアには不似合いに思えた。]
[生きると言う事には敢えて触れず、]
……メイ・ランツァ。
さっきの彼女があの有名な噴水事件の少女だったか。
本土でも端の方で起きた事件の情報は、私のような仕事でもなかなか入って来ない…。
孤島等の出身者は、特殊な殺人鬼が多いとも聞くが。
メイ・ランツァとは、また別の腐食の血の持ち主が居れば…何か、血清のような物が作れるんじゃないかと思うが、この建物内にそんな都合の良い囚人が居るとは限らないか。
嗚呼、この部屋なら──使えそうだ。
運んでくれて、有り難うグレン君。
正確には少し違う――先ず、こうだ。暗闇の中に浸ると、現実そっくりな幻影が目の前に――それは経験した過去から作られるんだ。そして、if――現実にはあり得なかった場面が見える、人物の囁き声が。フラッシュバックのように見えるのは、昼間だ。
今はもう、そんな区別なんてないが。
[アーノルドが語るシャーロットの話=今までのDrが語った事との差――そういえば、メイ・ランツァが処刑人の徴がないと言っていたが――]
責任感が強い男だな。
上の連中は始終肩が凝っていそうだ。
[アーノルドに促され、一室へと入りトランクを横たえる――外側のトランクが少女であるかのように。自分では扱えないような機器が蔓延り、口笛の1つも鳴らしたくなる程だ。]
偶然に期待するより――Rimitは3時間はもう切っている――キッカリ3時間ではないにしろ。アーノルド、……
[壁に背を凭れかけ、問う。]
何を持ちかけようとしている。
俺には血清が作れない、だがお前には作れる。何故、こんな話を聞かせてくれる。
──正確には、私にも完璧な血清が作れるとは限らない。
100%なんてものは無いからね…グレン君。
それに責任感が強いのかは、自分では分からない。
血清を作る代わりに…──。
君の血清の材料になりそうな生きた人間と。
シャーロットの蘇生に使えそうな人間──こちらは、私等とは違った種類の再生能力があると良いのだが…を、見つけて来る事は出来るかい?
前者は、3時間以内に。
[アーノルドの左腕は随分と再生が進んでいた。緑から青にグラデーションの掛かった皮膚とは思えないその色と、指らしきものが3本しか無い事を別にすれば、充分「腕」と言って通用する物だった。
右手の指先と同様に、左の指先も針のように伸びる。
アーノルドはグレンに見せる為に、わざと左の指先を1M程伸ばしてみせた。]
種を撒き散らし、誰かに植えなくては、私の内側に巣食ったこの植物は内部に向かって暴走し、異常増殖してしまうだろう。
シャーロットにこう言った身体になってもらう訳にもいかない。
[針の先を震わせると数百個の種子がびっしりと、アーノルドの指先に浮かび上がる。トランクもグレンにも当たらない方向に種子を適当に飛ばすと、種子は空中で発芽し即朽ち果てて砂の様に散った。]
[実のところ、種子を植える為の人間を運んで貰っても構わなかった。
植物によるアーノルド自身への侵蝕をある程度、種付けによってくい止める事が出来るのならば。]
待て。
ちょっと――待て。
本当か……本当なのなら
[生きた人間――だが。右手を胸に当てる。まだ大丈夫だ。喩え見つけても、不死的な再生能力のないグレンでは、肉体が完全に死んだ状態でゾンビの血清を打てば、その途端にTHE ENDだ――。
この塔に放り込まれてどれくらいの時間が経ったかは分からないが――…さっさと探しに出かけなければ、皆自滅、潰し合いになるだろう。最初、グレンがそれを狙っていたように。]
まだ、生きていれば――
俺には再生能力も何もないのがウィークだが致死になる前に、――後者は心当たりはある。使えるかは判断出来ないが。――恐らく。
【メイ・ランツァとは別の腐食の血の持ち主】……見つける事は厄介だな――心当たりがない。
[種子の発芽音が小さく囁き続けるのを聞いていた。――だが、答えは*決まっている。*]
見つけて来よう。
[だが、アーノルドがそれをグレンに頼む事は無かった。]
……………。
[オフィスで情報をモニタしているエレノアの事を考える。
アーノルドの行動原理を彼女が把握しているとは言え、やはりシャーロットがこのような目にあっている事に、エレノアには負の感情──何か嫉妬のような、呪いのような──があるようにも思えた。]
[悪鬼の戦闘能力の真髄はスピードにこそある。
OUGEの姿になり、ブラックサイクロンを(恐らく)使えないナサニエルに対峙するなら、拳の届かぬ距離への離脱を行うべきだった。
離脱と隣接を繰り返し、攻勢に転じる。さもないと腕力に勝れたナサニエル相手では分が悪い]
「はは、なかなかのブツをぶらさげてんなあ」
[揶揄する口調ほどの余裕は実はない。なのに、体は馬鹿の一つ覚えのように近接攻撃ばかり繰り出し続けている]
「デカくて、硬くて、熱くて、なかなか強い。成長したもんだ」
[言いながら“消える”。
常人の目には止まらぬ程のスピードで左右に移動しながら嵐のような連撃。
仕上げは喉、腹、眼球を目がけた三段突き。
が、これが常人ならぬナサニエルにどれほどの効果を持つものか?]
「―ぐ―惜しかったな」
[お返しに、強かなボディブロー。
とっさに避けてダメージを軽減したはずなのに内臓が焼けるように痛い]
「教えてやろうバカ息子」
[深く踏み込み、膝、腰のひねりをきかせながら]
「男は腰づかいが肝心なんだよ!」
[言いながら、重い重いフックを*放つ*]
─ 2F ─
[軽い足取りで彷徨い歩く]
どこだろう。
どこかな。
あの女性<ヒト>。僕に触れた。
探さなきゃいけないよ。
探さなきゃいけないね。
お外に出るためには殺さなきゃ。
僕のお外はなんにもないのに?
パパは居ない。
あの人は居ない。
「私」はお外に出たいから殺す。
「私」のお外にはなんにもないのに。
──お墓。"島"?
[ふらふら・ふわふわ][きゅ、と強く唇を噛む]
でも、あの女性<ヒト>だけは殺さなきゃ。
パパに怒られる前に殺さなきゃいけない。
人も悪魔も神様も同じって言ってた。
悪いことをしたら罰がひつよう。
悪魔も神様も悪い事をしちゃいけない。
触られたのは悪いこと。
だから殺す。
殺すのは悪いこと。
だけど殺す。
……ぐるぐる。
いけないな。わかんない。
「私」じゃダメなのかな。
「私」じゃなきゃだめなのかな。
血、不味い。
――2F→3F――
[まだ静かではある――。2Fの好く区分けされた場所を過ぎ――階段がある場所へ向かうと、3Fへと向かった。――聴覚/noise――視界xnoise→映りの悪いTVのような混濁。女と男が睦み合う――チョコレート色の肌、眼球の上を覆う皮のベルト・アームザックの拘束/樹木が横に伸びる――絵の具を伸ばすように。]
――3F・黒髪の女が絶命している場所――
はぁ……
[黒髪の女の傍らに手をついて、息を吐き出す――混沌が胸中を支配していく心地がする。一度頭を振り、女を眺める→内臓が誰かに喰い千切られている=ピクピクと再生したそうに動く肉塊。]
喫煙者だからって使えないって言うなよ――。
[グレンは死体を担ぎ上げる。]
――3F→階段――
[頬骨を抉る不快な音。続けて飛来する3連のチャクラムは、死体を盾にして防いだ。――先程までは致死ダメージを受けようが構わなかったが、今は違う。階段へと駆け出す―――→]
――階段→2F――
[普通の通路――今や迷路のようにぐにゃりと歪んで見える。アーノルドの部屋に無事戻ると、死体を床に投げ出した。ぐちゃっという音がする。]
――未だ死んで間もない――再生能力が死んでからも暫く体に残る奴で良かったよ。ゴホッ、使えるといいが――。
[危なっかしく頭が揺れる。]
メイ・ランツァと別の腐食の血の持ち主……血がどれくらい必要なんだ。それとも、ここまで身体ごとか?
[アーノルドから補足的な事をまた聞き、頷く。]
分かった。
探して来る――。
[何らかの機器を触り始めたアーノルドを後にして、部屋から出た。階下、或いは階上の様子が金網越しに見る事が出来る支柱周辺へと向かう。]
[どれくらい寝ていたのだろうか。
ようやくベッドから体を起こした...は、階下より異質な雰囲気が流れているのを感じ、自室を出た。
相も変わらず、人気は無い。
だが、階下から時折流れてくる気配は――]
なんだ。楽しそうな事をしているじゃないか。
[肌はチリチリと焼け焦げ、中にある肉がミディアムになっていく極上の殺気。
思わずアンプルの痛みに耐えたために乾いていた唇をペロリと舐め、足早に1階へと移動する]
2F→1F
[階段を半分以上抜き飛ばし、飛び降りた彼女の肌に自室にいた時よりも激しい殺気がちりちりと流れてくる。そのせいか、背筋の産毛が心地良く逆立った]
ククククク……。
お祭りするなら自分も混ぜてもらわないと。
[スカートの中からパーツを取り出すと、一息に組み立てた。
直径1メートル、持ち手の柄は長さは2メートルを超える巨大なハンマー。それを片手で軽々と持つと、殺気の源泉に向けて人を超える速度で疾走した。
だが、その途中で...は足を止めた。
視線の先で拳を交えているのはナサニエルとミッキー。別にその中に飛び込むのは問題ない。二人ともハンマーで潰せばいいだけだ。
しかし、足を止めたのはそこではなかった。
彼等が闘う場所から少し離れた場所にある男の死体。そこに一人の少女が立っていた。
いや違う。
立っているのではない。
彼女の体を介しておくの風景が実像に重なる]
……貴様は誰だ?
「…………」
[反応は無い。だがもう一度問いかける]
貴様は、誰だ?
「……て」
?
「私を……壊して……」
[それだけを告げると、少女は姿を消した]
壊して?
何を言っている?
……いや、あの男はドクターと呼ばれていた男だ。確か娘云々という話も聞こえていたな。すると今のは娘か? だが降りた面子の中にあの顔はいなかった。
と、すると……。
[必死に記憶野を掘り起こし、記憶の隅に落ちていたものを思い出す]
アタッシュケースか。
[...は、ナサニエルとミッキーの殺し合いに多少後ろ髪惹かれつつも、少女の申し出の方が面白いと結論つけて、その場を後にした]
修道女 ステラが「時間を進める」を選択しました
[壁沿いにぐるりと歩く]
変。へんなの。
壁の向こうにヒトがいる?
なにかある。なにがある。
[手首を噛み切り、手を壁に当て]
[刺激臭と共に、壁は薄く溶ける]
んや。意外にじょーぶ?
仕方がないなあ。
こんこん。こんこん。
[ノックの音は唇から]
[おどけた様に壁を叩く]
こんこん。こんこん。
誰が、いるの?
もしもーし?入ってますかー?
……へんじがない。ただの、、、って何だっけこれ。
もーうー!
居留守はしちゃいけないことなんだよっ!!
[返ってこない反応に苛ついたのか、低く構えて]
[跳躍][跳躍][壁に後ろ回し蹴り]
[当然その矮躯では壁はびくともしない]
う〜〜〜〜〜〜。
[反動を使って、再度、跳躍][後方へ]
[その先には──?]
[空を飛ぶ少女=壁に跳ね返されたメイ・ランツァが丁度目の前――支柱から階段までを同時に見る事が出来る通路に現れた。
――というよりはグレンにぶつかったのだが。]
ありがと──、
────あ、おにんぎょうのおじさん。
[激突の衝撃はほとんど無く]
[礼を言い見上げる男を認識すると薄く笑った]
まだ生きているんだね。
まだ死んでないんだね。
まだ生きようともがいているの?
おじさんが僕のおにんぎょうになるまで、あとどれくらいだろうね?
[触れられたことに対する嫌悪は無い]
[彼は死ぬ][死んで][己の人形に]
[ならば、父とて怒りはしまい]
楽しみだよね。
楽しみだ。
[冷たい手のひらの感触に][くすくす笑う]
[小さな身体――剥き出しの肌xTeenの柔らかさ⇔シャーロットの病的な程白い肌程ではないが、メイ・ランツァの肌もまた白かった。
―― もし offではなくonであるなら
殺人鬼――冷酷にも それは
優れた取捨選別の機能をも持っているのだろう
―― 何もかも取り払われたのであれば
その在り方すら
それは正に、生命の混沌のスープの中に戻るようなものではないのか。挙動の一致すら言動の一致すら必要のない――Chaos/非線形の結びつき。]
生きようともがいているさ。
お前には分からないかもしれないが。
[頭を逸らし瞑目。再度見下ろした時には、濃密な殺意が漂っていた。肩を支えた掌が、するりとメイ・ランツァの首元に伸び、首を絞めるように触れた――停止。]
分からないよ。
「私」は生きているからね。
知らないよ。
──考えた事も、ないからね。
[頸に伸びる冷たい手][僅かな圧力に抵抗もせず]
僕を殺す?僕も殺す?
助かるなんて思ってるの?
[その腕をざわりと撫で上げ]
絞めないの?殺さないの?
それとも殺せないの?あはは。
死んでなくても──おにんぎょうみたいだ。
[恐らく、彼女は一番集められたメンバーの中で異端なのだろう。組織に属し、己の欲のまま殺しを続けるだけの存在だ。
一番の優先事項は組織の命令ではなくて、自分が楽しいと思う事を実行する事だ。
尤も、だから組織自体に裏切られたとは考えない。
そのため今はあの幽霊少女の願いを遂行するのが面白いだろうと考えた。
――所詮は人体への成長促進手術によって実年齢より七歳は上になるほどに成長してしまったが、中身はヘタするとメイよりも精神年齢は年下だろう。
つまるところ、そういうだけなのだ。
自分の願望に忠実なだけ。
少女は自分を壊せといった。人を壊す=殺す。それが一番...の楽しみであるのは間違いない。労して兵を消すのも楽しいが、無抵抗の者を圧死させるのも楽しいものだ。
その快楽を求めて、アタッシュケースを探すべく2階に上ったところで、グレンとメイが抱き合ってる現場に遭遇した]
……はぁ?
[あの女が言った事は本当なのだろう=メイ・ランツァに殺された女/意図的ではなく無差別に選ぶ/因子すら必要なく/虚無の腕<かいな>に擁<いだ>かれた冷徹に/実行するだけの手足/殺人鬼として優れた所がないグレン――この塔(The BabyLonと呼ばれている事など知りはしないが)に集められたもの達の中でもランクは下の方であるグレンが居るのは/ただ永遠に発芽しないソレのためでしかなかった]
[渦を巻いた赫の双眸がChaosを象徴する――メイ・ランツァはそれを見て侮りの笑みを浮かべ続ける]
「……はぁ?」
[呆けたような声が聞こえ――グレンはステラを見た。]
あ〜……こういう場所でそうするのはいいが、もうちょっと雰囲気を嗜んだほうが女性には喜ばれると思うが?
[自分でも、あまりに間の抜けた台詞と思うが、それ以上の言葉が出てこない。
ただ、メイの首を苦しめるのを目的とした締め上げ方をし始めたグレンに、...の視線が怪しく光った。
つまりは獲物を横取りさせた猛獣のような――]
[ステラの眼光――猛禽や猛獣を思わせる光。
ステラの言葉に知らず漏れる笑い。]
何を勘違いしているか知らないが――
[メイ・ランツァの首を絞めていた力を緩めた。ステラに向き直る――ステラから殺意の匂いがしている。]
どこかで見たような――…
[――ルシフェルの慈悲の下に=エコー/暗闇]
蒼い翅…の聖母?
[出鱈目にビジョンが見えたので目を細めた。使い込まれたハンマーが十字であるのが気になる――。]
[咽に絡む指が解け、ふ、と息を吐いた]
──あはは。
邪魔が入った。邪魔が入ったね。
この──腑抜け。
[眼をきょろりと動かして、ステラの姿を認める]
ああ。君を探してたんだ。
ねえ?君は僕に触れたよね。
それは、「しちゃいけないこと」なんだよ。
だから僕は、君を殺す。
殺さなきゃパパに叱られちゃうんだよ。
殺さなきゃお仕置きなんだ。
お仕置きはいやだから。
「蒼い翅…の聖母?」
[その言葉に、...の眉がピクンと跳ねた]
……組織を知っているのか? 珍しい。
普通組織を知っている者は、契約範囲でなければ全て抹殺対象であるはずなのに。
[背中越しに持っていたハンマーを前方に移動させ――]
祈れ。むやみやたらに口にした事実を悔いて。
祈れ。己の無力さに。
祈れ。――我等皆、ルシフェルの名の下に。
[殺気はいまや刃となってグレンを射殺さんと集中する。すでに、彼女の思考内にメイの事も少女の事も欠片も存在しなかった。
あるのは、誘拐され殺人狂とされた日々から叩き込まれた組織の規約に対する条件反射と――グレンを殺せる己が欲望のみ]
僕のおにんぎょうさんを壊しちゃだめだよ。
君はおじさんを殺したいの?
僕はおにんぎょうさんを壊されたくないんだ。
僕は君を殺したい。おじさんよりも、君を。
これはつまり──、どういうことだと思う?
ひっこんでいなさい。お嬢ちゃん。子供は邪魔なんだ――。
[メイの質問に答える気は無く、あるのはただ自分のプランを邪魔したグレンに対する怒りと殺したいという欲望だけ――]
[ビジョン―― 聖母―●―蒼い翅/何処かの神殿のさま――穏やかな●笑みと裏腹/教義=フ●ラグメントからの再生――真偽は不明/ただ身は捧げられていると聞く――以上noiseでの提供=まだ意味がありそうなうち=noise全体の1/90。真偽不明。]
待て――俺は知らない。
その「――ルシフェルの慈悲の下に」という言葉が有名なものだとは知っているが――…
[出鱈目に繋がったビジョンが――偶然にもステラの何かに繋がったようだ。
凝縮し凝縮する――ステラに対峙するだけで無数の刃で突き刺され、皮一枚で全ての間接が繋がった死体になったようだ。なのに――ビビットな透明の殺意を向けられているというのに。感覚がおかしい――恐怖がナニカに塗り潰されている。]
そう。じゃあ、遠慮なく。
[完璧に噛み合わない返答]
[頸に刃を滑らせ──飛沫に虹]
あはは。
[くるくると舞えば飛沫は霧へと][毒の霧]
メイ・ランツァ、それは正確ではない――俺は
『人形にはならない――可能なのかどうか――』
[グレンは言葉を止めた。
ステラが使い込んでいると思しきハンマーを隙なく前に構えている――今にも轟駆けそうだ。メイが楽しそうに舞う――細い足と手が弧を描いて。
一帯に広がる血の霧に思わずグレンは身を庇う。]
[目的――獲物をグレンから取り戻す。
障害――メイ。
矛盾である。
だが戦闘意識へと入った彼女には、理屈などあってないようなものだ。
今必要なのは、傷害と認定したメイを排除する事だけ]
お嬢ちゃん、貴方を排除して後ろの男をリリスの宮(組織)のために抹殺する。
[グレンの真偽は関係なかった。あるのは疑わしき部分がある人物は全て殺す――。それ以外に何もないのだから。
目の前に血の霧が舞う。
その効力は先程身をもって体感した。だが微塵も気に留めることもなく、巨大なハンマーを持って突進した!]
――我等皆、ルシフェルの名の下に!
チッ――
[舌打ち――だがそれは遠い音。
メイの血霧によって崩れたラウンジ形のパン――この世に現存するパンの中でも最高の弾力性だ――を捨て、包装紙に守られた最後の武器を構えた。]
あれ、効かない?君もなの?
……なんだかなあ。絶対殺さなきゃいけないみたいだ。
[ぼやく口調][とん、と床に手をつけて]
[轟、と襲い掛かるハンマーを倒立の足で受け]
壊されちゃだめだよ、おにんぎょうさん!
[腕に反動][体をしならせ、腕を軸に半回転]
[勢いを乗せて、蹴りがステラの足を払う動き]
(この重さのハンマーを足で受けるか!)
[重さ100Kgを超える重さを誇るハンマーの一撃を受け止められ、内心で小さく舌打した。
だが彼女に二撃目を放つ前に、メイの足払いが飛んでくるのが見えた。
...は受け止められているハンマーに力を込めた。
後ろに避ければ追撃される。
武器を放せば迎撃される。
ならば――!]
ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
[ハンマーを更に力強く打ち込み、メイの体勢自身を崩す!]
わ、わあっ!?
[胴を狙い振り下ろされるハンマーに黄色い悲鳴]
[腕に反動をつけて飛ぶ][遠心力は軽い体を後方へと]
──ちッ。
[頬に鮮血][わずかに掠り][巨大な十字は血を拒む?]
[勢いにのせてメイの体をうらつかせる事に成功した...は、そのまま細い体を圧迫しようと体重をかけ――]
!?
[突然飛来したパンによって、二人から5メートル程度間合いを取って後退した]
邪魔をするな!
問いたい。
リリスの宮に所属しているお前、何故――メイ・ランツァの腐食の血が効かない。――ルシフェルの加護という訳でもないだろう。お前の血はどうなっている?
[振り払った腕の角度はそのままに、ステラへ向けて走る。ステップ――左足を大きく踏み込み、左手で顎へと掌底を/傷の痛みは感じない。]
ほら、あの女性<ヒト>だってどう反応すればいいのか困ってるよ。
反応しようがなくて怒ってるよ。
[血の噴出が止まった頸筋を撫でながら立ち上がる]
ほんとに僕のARMが効かないみたい。
「私」で大丈夫かな。「私」の方がいいのかな。
こんなに血の香が濃くちゃ無理だけど。
―1F・階段下―
「くうッ!」
[ナサニエルからどんな攻撃を食らったのやら、一瞬のことで悪鬼には理解できない。ミッキーの体が宙に浮く。
が、幸い追撃の気配がない]
…けふっ。
[遠のく意識と、覚醒する自我]
けひっ。
[このままでは地面に叩きつけられる。
服のようにまとっていた黒い毛皮を広げ、自らを包み込む。着地寸前で、ミッキーの体が黒い毛皮の鞠になる]
[正直、グレンの問いには、「馬鹿なことを」というべきだろう。大体組織の裏の身体改造技術はトップシークレットにあたる。それを第三者どころか第四者まで存在する空間で口にするなど、自殺行為も甚だしい。
掌底を打ちながらくるグレンの突進を防ぐべく、ハンマーの石突(柄の頭とは反対側の部分)を棒術のように突き出した]
(まあ確かにパンなんかで攻撃されても、こっちもどうしたらいいのかわからないけど!)
[内心、メイに同意する事は忘れない]
[ぽむっ。ぽむ。ぽん。
軽やかなやわらかい音で巨大な鞠が弾む]
ひゅー、あそび、おわり?
[黒い毛皮の鞠の中、誰にともなく問いかける声]
じゃまなら、ねて、る。
[そういいながら、柔らかな闇に溶けゆこうとするミッキーの意識。肉体の優先権は出番を欲する裏返ったままの悪鬼に譲られかけ――]
かばん――!?
[不意に気づく。
鞄がない。レリア、そう呼ばれた少女がいない]
[攻撃は最大の防御――ステラが回避するのでもなく突き出した100kgの塊を乗せたそれは、面→点である為に、攻撃力は高い――だが回避率は――グレンは攻撃を止め、身を逸らして転がりステラが持つハンマーの頭部と逆側に抜けながらフランスパンを抜け様に振るう。外皮の硬さは鉄塊と比較しても劣らない。]
[超重武器の点攻撃は回避される=懐に飛び込まれやすい。今グレンが行った動作もその一点になる。おかげで...はパンの風切り音をはっきりと耳にする位置まで踏み込まれたと推察した。
だが焦りはしない。
今まで何度も懐に飛び込まれる事はあった。銃であろうと剣であろうと。
だから今回も何も焦りはしない。
ハンマーの柄だけを取り外し、無理な体勢からパンを柄だけで払い除けるように合間へと走らせる――!]
怒った?怒っちゃったね。
ごめんなさいって言えば許してくれるかな?
[くすくす笑う]
[刃は色をより深く][深い深い毒の色]
[逆手に構え──ステラへ疾走]
どこまで効くか、わかんないけどねぇ?
[≪メイ─ステラ─グレン≫と挟み込む位置取り]
[突き出し・逆袈裟・狙うはその喉]
[首筋を狙った一撃――石突がついた柄と直角に交差して十字架の影を床に落とす。
鈍い音が響き、香ばしい匂いが深まる。
ステラの間近で対峙――ギリギリと拮抗]
[黒い毛皮の鞠がぴたりと静止した。中から聞こえる声は明らかにミッキーのもの]
かばん、かば、ん、…か、ば、ん!
[ずっと気にかかっていた既視感――鞄。
何よりも大切なものとして、守られ愛された鞄。
語りかけられ、抱きしめられ、温もりのそばに]
……ま……。
[黒い毛皮の中。心地よい闇の中。名前を呼びたいのに思い出せずにミッキーが呻く。
嗚呼、違うのだ。既視感ではない。
同調していただけ。鞄の中で抱かれていた彼女と自分が]
ま、……ま……。
[『坊や、坊や――。――教えて?』
鞄を抱きしめてそっと語りかけてくれた優しい声。
耳元を駆け抜ける遠い囁きをつかまえておきたくて、ミッキーは答えた]
[あの時、自分は鞄の中にいた。
抱かれあやされながら、問いに答えたのだったっけ]
…………、ちがっ……、て………、……た…、
はね…る、………らい、だぁ……、じゅん…、すい……。
い…ぬ…、……じゃぁ、………な、……かっ、た………。
[黒い毛皮の鞠から漏れるのは、ノイズを思わせるかすれ声]
…………、…………、…………、…………、…………。
…………、…………、…………、…………、……まぁ?
…………、…………、…………、…………、…………。
…………、…………、…………、…………、……ま…。
[向かいよりメイが疾走し横では力が均衡しているグレンがいる。
そしてメイは己の喉を目指してナイフを振るい、グレンは目を抉ろうと指を伸ばす。
瞬時に頭が幾つかのプロットを導き出すと、中から一つを選び出した。
尤も致命傷が少なく、それでいて打開する方法――。
メイの一撃を避ける。
だがグレンの指は止まらない。
その止まらない指に、自ら目をぶち当てた]
農夫 グレンは、冒険家 ナサニエル を投票先に選びました。
[視神経を通して、プチプチと眼球が潰れていく音が頭蓋に響く。その音も感触も心地良い。思わず身震いすらしかけてしまいそうになる本能を強引に抑え込み、その体勢のままパンを力任せに弾き飛ばす。そして勢いのまま肩の関節を外すと、ぐるりと体を軸に腕を回転させ、柄をハンマーにねじ込んだ。
その合間に、...は残った片腕をグレンの股間部へさし込み、こちらも筋肉繊維が断裂するのも構わず放り投げようと――]
[心地よい音<リズム>――普段は表情にすら表さないその悦びを口元に浮かべていた。
殺せ!
ビジョン――叫び始め・輝く閃光の何と眩しい事か。グレンは左手に眼球を掴んだまま、顔面を殴ろうとし――]
[右手=フランスパンを持ったまま弾かれる。
ハンマーの持ち手をさっと切り替えられ、軽々しくも持ち上げられると放り投げられた。]
いたた。
[──ごろんとグレンの体を押しやり、腰をさすり立ち上がる]
[グレンを見下ろし様子を確認][お人形は綺麗なほうが]
[ニィと笑ってステラへ向き直り]
……ぼろぼろだね?
君は死なない?死ねないヒト?
僕の血も効かない?何も効かない?
[試してみたいといわんばかりにナイフを構えた]
[潰れた眼球跡からはただ体液が垂れ流されている。その液体を舌で舐め取りながら、グレンをメイの隙を突いて彼女へと投げつける]
(このまま狭い通路で戦うのは得策じゃない。自分の肉が潰れていくのも楽しいが、やはり潰した感触が一番だからな)
一旦離脱させてもらう。
次は殺す……よ。
[そう言うや、ハンマーを両手で振りかぶり、左右の壁を一撃で崩し倒した!
もうもうと壁の粉と埃が舞い、廊下を覆いつくすのを確認すると、...は一気に階段まで踵を返した]
[衝撃――メイの身体の上に倒れこんだ。痛みはないが、赫い霧の中で――ずさり、と後退する。だが遅い――見る見るうちに近距離での霧を浴び、包装紙が溶けてしまった。呆然と見るグレンの前で――これ以上は言わなくてもいい事実。]
くっ……
[粉塵の中で聖衣の切れ端が見えただけだった。]
くそっ!
[ダン!と床を叩く。グレンの両目から涙が溢れていた。腐食した事だけではなく、ステラを逃がしてしまった事も。だが――グレンは、眼球を見つめた。]
……ふぅん?
君、あの女性<ヒト>のこと気にしてたよね。
僕の血が効かないから。
僕の血で腐らないから。
──何かあるよね?
まだ諦めてないの?諦めなよ。
君は僕のお人形になるんだよ。
今殺しちゃってもお人形になるのかな?
心臓が止まればおにんぎょうになるのかな?
でも……やっぱりおにんぎょうはきれいじゃないとね?
[だから殺さないよ、と続けて]
少し黙ってろ!Chaos Blood。
付いて来るな!
[振り向き、メイの肩を掴もうとしたが――メイの言葉に動揺した。]
な……
[元の表情に戻そうとしたが、遅かった。]
──2F 旧研究室跡──
「…………。」
「……………。」
「……………………………殺し…て。」
[手術用の光量の強いライト/オレンジとグリーンの向う側//光を透かして髪の長い少女が天井近くで揺れている。
彼女の声は、一心に手術台へ向かうアーノルドには届かない。]
く……
[苛立たしげに――メイを壁に突き飛ばし、抑えつけようとした。先程とは違う――しかし、首を絞めようとした指先が禁断症状のように震える。]
――もういい。勝手にしろ。
[先に立って、歩き始める。]
[暫く歩いただろうか。]
……。
メイ・ランツァ。――お前、ここで待っていられるか?
[もう少しでアーノルドの部屋だ。だがメイを連れて行くと何が起こるか分からない。]
[毛皮の鞠の中で、声を聞いた。
それは、自分の泣く声かと思うような声で]
「…………。」
「……………。」
「……………………………殺し…て。」
[目を見開くと、闇の中に少女がいる]
れ、り…
[その名を最後まで呼ぶより早く、彼女の姿が消え失せた]
──2F 旧研究室跡──
[アーノルドは、細心の注意を払って鞄の縫製を解体し、少女の身体を組み立てようとしていた。
美しいS字曲線を描く脊髄が足りない。
誰かを組み立てなおす事を想定されていたのか居ないのか、手首や足首の腱は使い物にならないように、一本一本切断した状態で固定されていた。Dr.oddは少女から自由な身体を奪い、箱の中で全ての臓器が機能するように組み立てていたのだ。
少女に意識が有るのか無いのか。
時折、睫毛が揺れてうわ言の様に唄を歌う。
上手く動かない少女の指先。
ピアノを習い始めたばかりだった──と、アーノルドは思い出す。
>>89グレンから受け取った女を利用して、植物を接ぎ木するように少女の足りないパーツ、使用出来ないパーツを研究室内にある培養槽で育てる。]
[まだ二本飲んでそんなに時間は経っていない。おかげで今の戦闘時は持ちこたえたが、これ以上は難しいだろう。
懐からアンプルを1本だけ取り出すと、一気に飲み干す。途端にグレンにくり貫かれた目と断裂した筋肉繊維、そして強引に抜いた肩の関節が煙を上げ始める。
筋肉繊維と肩はすぐに煙が収まり、なじませるために簡単に動かすが、完全に眼球ごと抉り出された目はまるで一本一本の繊維が生きている蛇のような動きしながら長い時間をかけて再生していく。
前回分が残っていたおかげか、今回は体中の毒素も一本で消し去る事ができたようで、特に先程のように体中を駆け巡る痛みは発生しなかった。
それを確認するや、大きな息をついて彼女はその場に座り込んだ]
[ぴたりと足を止め、グレンを見る]
おるすばん?
行っちゃだめ?……僕に知られちゃまずいこと?
[じぃっとその目を見詰めて]
……ま、良いか。君がどれだけ足掻いたって一緒だものね。
"自由時間"だよ、おにんぎょうさん。
また後で遊ぼうね。置いてかないでね。
バイバイ。
(思ったより手強かったな。まさかあの細い足でハンマーを受け止められるとは。いや、それよりもあの男か。パンだって? 確かのあの類のパンは本国にいけばトンカチなどで周囲の硬い部分を割った後食す程に硬いものがあるというが、あれはそれだけではあるまいな)
とにかく、アタッシュケースを探そう。
あの二人を殺すのはそれからだな。
[自分自身の死を予感させる攻撃を連続で加えてくるメイとグレンを思い出し、思わず笑みが零れる。心にわきあがるのは久しく感じていなかった喜びだ。
...はハンマーをスカート内に戻しながら、別ルートを使って上階へと移動し始めた]
[哀しそうな眼差し。
生気を失っていく白い白い肌。
Dr.oddの最期に一瞬だけ垣間見たレリアは、トランクの中で美しく咲っていたのに――]
ほっぱぁ、ますく。
[この近くにいるはずの《正義の味方》に呼びかけた]
おんなのこが、さら、われた。
それは、《あく》、かな?
[問いかける。その最中に、上空から飛び降りてくる何者かの気配?]
もう俺は会いたくないがな――ケィオス。
[後姿に呟き、アーノルドの部屋へ向かった。]
── →2F・旧研究室跡──
……アーノルド、調べて欲しいものがある。
[アーノルドの部屋に入ると言葉少なに、ステラの眼球と、「忘れていた……」と、瓶――底にしかないスーパービフィズスとも混ざった混合剤――を渡すべく机に置いた。――壁に寄りかかり、俯く。]
……!
[ぽん、と弾むと、ミッキーは皮袋から飛び出し立ち上がる。
話しかけた内容を考え込んででもいるのか、《正義の味方》は攻撃を仕掛けてこない]
……なにか、くる。
[甘い、ChaosBloodの血のにおいと、パンの芳ばしい香り。それを身にまとった、別の誰か]
─ 3F ─
[これまでとは全く違う光景に、立ちすくむ]
お外みたいだ。みどり色。
お姉ちゃんと見た色だ。
[目を閉じる][姉の記憶][暗い部屋]
[姉が消えた日][渡したナイフ]["島"の話]
お姉ちゃんは死んだよね。
きっと島で死んだんだ。
お姉ちゃんはパパが嫌い。
僕はパパが大好きだったのに。
[何度も。何度も。
アーノルドが呼びかけても、シャーロットは答えない。
アーノルドは息を付き、病的なまでに青白い少女の額に飛び散った血痕をアーノルドが拭う。額に触れたアーノルドの右手が、少女の頬を辿り口唇に触れた時、少女は目を見開き獣の様にアーノルドの指に噛み付いた。]
…シャーロット。
[アーノルドの呼びかけを否定するように、]
「レリア…。」
「(-今はもうシャーロットじゃない。こんなのわたしじゃない。-)」
何を…。
[アーノルドは息をついて、壁に寄り掛かり俯いたグレンを振り返った。]
[先にいたのは端的に言えば『醜い物』だった。他のメンバーとは違い、殆ど接触を持たなかった彼女には、ミッキーを知りもしなかった。
だが...はミッキーを見た瞬間、ナサニエルと闘っていた人物であるという認識は働いてくれた]
お前は……確かあの正義の味方というエゴイストと戦っていた……
[階段に足をかけ、上り始める。
ずっと避けていた上方へ。光のほうへ]
《あかりは、きらい》
[優しく曖昧な暗闇から、残酷で怜悧な光明への移動。
それをさせるのは、同情か、共感か。
階段をどれほど上がったところだったのか。ステラの声を聞いたのは]
れ、りあ?
[声が、声だけは、レリアの声と似ていた。
しかし、振り向いたところにいたのは声とどこか不釣合いな容姿を持つ女で]
…?
[身構える]
く…くくく。
何だ…手痛くじゃれつかれているな。
[俯いたまま笑うグレンは、旧研究室内――オレンジライトとグリーンライトによって追い込まれた闇の中に居た。]
それを――別の腐食の血の持ち主なのか如何か――知りたい。瓶は、俺が飲んだ混合剤だ――…スーパービフィズス入りだが。
[ミッキーの驚いた反応に、思わず彼女の方が驚いてしまった。
グレンとメイのように自分に対応できる人間もいるのだから、こいつも自分の気配程度は探れるだろうという先入観があったのかもしれない。
ともかく、その場を離れようと足を出しかけて、Dr.Oddの死体側で戦闘していたのだから、ケースの事も知っているのかもしれないと思い直した]
おい、少し聞きたいことがあるんだが良いか?
「かば、ん、のおとこ。さがしてる。」
[前後の言葉を強制的に排除し、必要事項だけを抜き取った言葉に、思わず口が歪む。
どうやら一発で必要な情報を手に入れられそうだ]
そうか。
実は自分も同じくDr.Oddの鞄……いやケースか。を探している。知っているならば教えてもらいたい。
待てぇぇぇぇぇい!!!
[ミッキーの蔭から颯爽と登場する。
今は、ホッパーマスクの姿だ。]
彼は急いでいると言っているだろうッ!
そんな者を無理に引き止めるのは、悪だッ!
[構える。]
──2F 旧研究室跡──
[置かれた眼球。
Dr.oddがメイに手渡した活性剤。
目を見開いてアーノルドは飛びつく。
眼球に対腐食処理を簡単に施したメスを入れると、デロリと白い液体が流れ出し、独特の匂いが広がった。スライスした眼球の一部と別の場所に取り分け──活性剤の混合液を。また別の器では腐食の簡単な反応実験を、三本指しかない左手も器用に使いながら、グレンの目の前で手早くこなす。]
──…これは、嗚呼。
反応は不完全だが──…可能。
使えるよ、グレン君。
[顔を上げたアーノルドは、スーパービフィズス入りと言う言葉には僅かに肩を竦め、]
50人にも満たない囚人の中に──居たのか。
…どんな人物だったのかい?
[台の上のシャーロットは。
トランクの黒い色が混じったままの斑(まだら)の皮膚は、アーノルドの記憶にあるシャーロットの姿とは一致しない。まだ、骨の再生しきらない身体は、所々が不自然な形に凹んでおり、継ぎ接ぎされた布製の人形の様に見えた。]
[そして突然出てきたナサニエルに、飛来したフランスパンと同じくらい目を見開いて...は驚いた]
……どこのコスプレマニアだ?
[どうやら、...にはその程度の認識のようだ]
[馬鹿らしい、とでも言いたそうに、すん、と鼻を鳴らす]
なんの、ため?
[警戒心を露に尋ねる。この女が油断の許される相手ではないことくらい、殺気立っていなくても判る]
ええい、コスプレマニアとか言うなッ!
[両腕を眼前で交差させる。]
見た目で、甘く見ない方がいいぞ?
正義の刃は折れないのだから。
れり、あ、さびしがっている。
じゃまする、なら。
[殺気を帯びた言葉を発したが、何故か援護してくれるかのようなホッパーマスクの発言に面食らって黙る]
──2F・旧研究室跡──
そうか……使えるか。
[一度咳き込み、]
リリムの宮に所属する奴だ――「ルシファーの慈悲の下に」――で有名な。名前は知らない。
俺と会った時には、聖衣を着て、十字が刻まれた巨大なハンマーも持っていたな。
「蒼い翅の聖母」という言葉に過剰に反応を――部外者がソレを知っているのは禁忌らしい。声は子供のようなのに肉体は成熟した女だ。
[アーノルドの言葉にすらすらと答える。
グレンは、手際いいアーノルドの作業を眺める。]
[何のためと問われ、何と答えればいいのか一瞬口篭った。
しかし、自分の目で見たものは信じるし、自分が面白いと感じたものは真っ当するのが彼女である。だから素直に見たままを口にした]
さっき、お前とそこのコスプレマニア……ああ、その言い回しで気付いた正義の味方か――の戦闘中に、Dr.Oddの死体の隣で彼を見下ろす少女の……幽霊というのか? に遭遇した。彼女は自分に向かって「私を壊して」と願いを述べた。
幽霊というか私にはわからないが、少なくとも聞いても良いと思った。
で、だ。
ここにつれてこられたメンバーの中で、私は少女の顔を見た記憶が無い。そして少女はDr.を見下ろしていた。つまりケースの中に少女が入れられていると考えてもおかしくない。だからそれを確認するために、私もケースを探している。
[尤も、無抵抗の人間を破壊したいから。という本音は微塵も口に出さない]
[ミッキーに促す。]
……どうやら私が間違っていたようだ。
この世には、正義と悪と…もう1種類いるらしい。
[マスクで表情は見えないが、笑っているような気配。]
貴様は、別の正義のようだな。
ならば同じ正義として助けぬわけには行かぬ。
それにだ…
[小声で]
久々の親子水入らず、ありがとな。
[続いて...はナサニエルに向かって――]
死してなお己の願いを他人に託す。その託された願いを叶えてあげるのは、「正義の味方」として、手助けしたくなる「正義の行い」ではないのか?
[心にも思っていない事を口にしておく。本来ならば力ずくで押していくべきなのだが、先の戦闘でアンプルを使った。これ以上の酷使は確実に死をもたらすだろうと言う判断が働いたからだ]
[足は止めぬまま女の声を聞いていた]
――おれに、は、『ころして』、と、いった。
[階段を上がっていくと、上階の明るさが目に沁みる。
光の粒子に眩んだ視界の中、レリアが見えた気がした]
れり、あ、が、かばんから、だされ、てしまう。
その、まえに。
[ミッキーの背中に合わせるように、ステラに対峙。]
確かに……それは正義だ。
だがな…
[変身を解く。]
私はオマエが、大嫌いのようだ。
[眼光鋭く]
だから、正義の味方ホッパーマスクではなく、
ナサニエル・ライダーとして、ここは通さんッ!
殺して、か。
人であれば殺す、人形であれば壊す。どちらにしても意味は同じだろう。
一応自分も頼まれた身だ。後ろからついていく程度はダメだろうか?
[もちろん、隙あらばミッキーですら殺す事に躊躇はない]
[丁寧にシャーロットを活かすための器具を取り付け直す。
鞄に無理矢理納める為に小さなで機材で代用されていた欠損パーツを培養しているが、グレンに運んでもらった女だけでは、全ての再生が正常に進むかどうかは危うかった。
(-ゴポリ ゴポ.....-)
(-ゴポリ ..-)
(-ギュルルルルルル.....-)
再生の音///すでに其処には、Drが抱えていた鞄は存在しない。幾千本のチューブとコードに繋がれた継ぎ接ぎの少女と。少女に連なる数個の培養槽。]
[アーノルドは、グレンの話に頷く。]
──有り難う、グレン君。
もう一人の腐食の血を得るために──、私も行くよ。
このままではシャーロットは、元には戻らないかも知れない。
それに、君にもあまり時間が無さそうだ。
具合が悪いなら、君が此処に残ってくれてもいい。
別にお前が許可する必要は無い。
この男本人が拒否すればいいだけのことだろう。
[但し、拒否はそのまま戦闘を意味する。爆死するのも一興かと考え直している心が、その回答に満足げに頷いた]
おまえも、れり、あ、さがして、る?
かばん、うえのほうへ、もって、いかれた。
[視界の片隅に見ていたアーノルドの姿を思い出そうとする]
すーつ、の、おとこ。
…あおくさい、におい。
[すん、と鼻を鳴らす]
ミッキーが良いなら、私に邪魔する理由はない。
[構えは解かない。]
だが、オマエが行くなら私も行きたいのだが。
どうだね、ミッキー。
──2F・旧研究室跡──
……――ビジョンが見える――
胸から上――乳房…腕がない…綺麗な脊髄の白…尾骶骨まで…
「抱きしめて――」
そう言っている。
「レリアじゃない…シャーロット……oddは私の精神にメスを………」
俺が見るのは完全なイフでしかないが――…
[ステラと繋がる事もあったが、グレンには真偽がつかないし、自分の経験からの展開でしかない。]
メイ・ランツァは上だ――。
リリムの宮の女は分からん。
アーノルド、俺が出て行ってから何時間経った?
ならば邪魔はしない。同じものを探しているんだ。一時協力としないか?
来るのなら、正義の味方、お前もだ。もちろん、気に喰わなければ後々でトラック内の決着をつける時間はとろう。
どうだ?
[そう言って二人を交互に見た]
[振り返って、二人をみた]
おんな、おまえも、さがせ。なさにえるも、さがして、くれ。
…いそごう。れりあ、さむい、と、いってる。
[すん、と鼻を鳴らす]
あおい、くさの、きの、におい…。
…つちの、におい。
[聞こえる声]
[感じるにおい]
[…精神の同調]
『…さむい』
[それは誰のため息だったか]
[構えを解いて、ミッキーの後をついていく。]
おい、そこの雌。
[悪意のある言い方。]
ちょっとでも妙な素振り見せたら、
その場でかもして殺すからな。
[口を一文字に結んで、急ぐ。]
―2階―
[すん、と鼻を鳴らし、立ち止まる]
このみちの、なかの、どこかだ。
[数本ある通路の一つを指差す。その中にアーノルドのラボは含まれているかもしれないが、部屋の数は複数]
…たぶん。
[レリアから感じる同調が弱まっていく]
[アーノルドにグレンが見たと言うIFのヴィジョンに、愛惜の目でシャーロットを振り返った。今、彼女を抱き締めれば、器具がはずれてしまうだろう──。
タイマー機能も付いた愛用の腕時計を見る。]
まだ、1時間16分と36秒だ。
腐食鬼かは──…進んでいる感覚があるだろうか。
[グレンの目の色をじっと覗き込み、]
顔色は少し白くなったように思う。
と言ってる間にも23秒が過ぎてしまった。
私は、行って来るよ──。
[手を洗い──もう一度器具を点検し、腐食の血を求める為に、部屋を出て行く準備を始める。]
[何かの気配に目を開いた][ここでは酷く異質な程の]
だあれ?
[声は虚空に消える、が]
[薄ぼんやりと浮かぶのは、蒼の髪]
君は──レリア?
お外に出られたの?パパが死んじゃってお外に出られたの?
[腕を伸ばし、声をかける][無邪気に][友人に向ける声音]
[酷く幼い][宙に浮かぶ彼女は、曖昧な表情を浮かべ]
[けれども彼女はそれに気づかず]
レリア。
おともだちになれそうだと思ったんだよ。
一緒にあそぼう?
[蒼髪の少女は誘いに首を横に振る]
──2F・旧研究室跡──
[暫く考えたのち、グレンは話した。]
メイ・ランツァが持つ賦活剤<エーテル>は上手くすれば、俺が手に入れる事が出来るかもしれない。
[アーノルドに頷く。]
頭の芯の部分が馬鹿になってきている気分だ――理性という理性が溶け出し、更にはそれ以外のものすら――
[グレンは外に出て行こうとする。扉と壁の厚さは、周囲と比べて同じような色合いであるにも関わらず、頑丈に出来ているようだ。――何人の殺人鬼が来ようとも持ちこたえそうだ。]
―2F・廊下―
おい、おんな。
あれ、みえる、か?
[ステラに話しかける。
廊下の一隅で、微かにレリアの気配らしきものが揺れているのを感じるのだが、ミッキーの目には辺りが明るすぎて見えない]
──2F・通路──
[アーノルドが扉を丁寧に閉め(こうなると他と同じに見える)、掌を壁につけている所を見るとロックなのだろうか?]
――…俺はメイ・ランツァを。
手持ちの武器がないままだ。――あの女と殺るには分が悪すぎる。
後でな。
[グレンはアーノルドとは反対方向に歩き、階段へ……]
[ミッキーの問いかけに、少し目を細め手眺めると……]
ああ、あれか。
何だ? 残滓? 判断がつかないな……
[しかし、ミッキーのイワンとしているものは見て取れたため、頷いた]
[視線の先の人物に──微笑んだ]
おかえり、おにんぎょうさん。
僕ちゃんと待ってたよ。
レリアもいっしょなの。……でも、レリアいっしょには遊べないんだって。
[無邪気な声]
[目を閉じ、壁に手をあてた。長い沈黙。
レリアの気配は弱まる一方で、どうしても感じ取れない。ため息。
顔を上げる。ナサニエルのブラスナックルが目に留まる]
…めんどうだ、かべ、あるだけ、こわすか?
――3F――
[芝生にのびのびと寝転がっている少女=Chaos Blood]
レリアじゃなくシャーロットという名前らしいが……お前にとっては如何でもいい事だろう。
[斧は腰にぶら下げ――殺す素振りはない。今は未だ――真っ直ぐ歩いていく。]
ああ……できるならそうしている。
[ブラスナックルを見つめながら]
だが、ここの壁は壊れるものと壊れないものがあるようだ。
ちょっと試してみたが、壊れないものの方が多いらしい。
[心なしか、手が腫れぼったくなっている。]
壊れにくい何かしらの材質でも詰まっているんだろうか。
レリア……シャーロット?
[傍らの少女を不思議そうに見上げ]
[近づく様子に警戒もしない]
どうでもよくは、ないよ。
おともだちの名前は大事。
レリア……シャーロット。シャーロットって呼べばいいのかなぁ?
こわせない?なさにえるが?
[多分に驚きを含んだ声]
いちまいで、いいならな。
[ぎり、と壁に爪を立てる。指先からにじむ毒がジュウ、と音を立てて壁を侵食した]
さんにんで、かかれば。こわせる、かも。
おんな、もっとよくみろ。
どのかべに、れりあ、いる?
――3F――
ああ、ドクではなく――本当の父親がそう言っていた。シャーロット……レリアではなく、シャーロットと。
[グレンはメイの横に座る。]
『正念場だな――…賦活剤をメイ・ランツァからどうやって手放させるか――。』
[二人が会話している隣で、スカートから取り出した柄で壁の側面を叩く。
パラパラと粉が落ちるが、特殊合金製で作られた柄が壊れる始末だ]
いや、恐らく三人でも難しいだろう。
先程私が破壊した壁は壊れやすいものの一つか。やれやれ……。
おまえのほうが、め、いい。
[ステラの目は『出来立て』だからいろいろ見えているのかもしれないが、残念ながら、それはミッキーの知るところではない]
ここ、あかるすぎて、おれに、みえない。
…けひ。
[なるほど。二人の言うとおりだ。
毒に侵食され、壁に指がわずかにめり込むものの、貫通するには程遠い]
さむがって、いるのに。
焦ってはミスしてしまう事もあるだろう。
とりあえず、この近辺に中に入れる場所がないか調べるのが得策か。
後は……少女の残滓が残っていて薄くなっているという事は、どこか幽霊……でいいのかわからないが、彼女が出歩いている可能性がある。彼女を見つけ話を聞くのも一つの手か。
(後は……先に組織の秘密を知るあの男。あいつは扉の近くに立っていた。あそこが入り口か?)
[しかし、根拠が無いため、口にしなかった]
――3F――
[――喉。細い首だ。
溜息=…――メイの身体を挟んで馬乗りの格好に。
正面から見て問う――影がかかるメイの顔。]
どんな遊びが好きだ?
[血に酔わせ続ければ隙も出来るのではないか――思いが去来し、腰の斧に意識を向ける…。]
[自分と女――ステラに見えているものがナサニエルには見
えていないらしいことに今更ながら気づく]
なさにえる。ゆうれい、べつに、こわく、ない。
…けひ。
[笑う]
ひゅー、も、ゆうれい、みたいなもの。
[ずいぶん元気な幽霊ではあったが]
――3F――
[暫し考えた後、]
――悪かったな。
[メイから退き、立ち上がった。]
…………。
メイ・ランツァ。
1つ、聞きたい事がある。
貴様は一体何を聞いているんだ?
[...はミッキーとの会話を全て聞いていると拡大解釈している。
幽霊と聞いて顔面蒼白のナサニエルに、ジト目を向けた]
ここここ、怖いなんて言ってないぞッ!
これは武者震いだッ…。
[がくがく震える膝を、ポンポンと鳴らす。]
私に見えないものを探すとなると、
肉体労働以外では役に立てぬかもしれんな。
ふかつざい、ドクターがくれたやつ。
君に飲ませてみたやつだよね。
持ってるよ。あとふたつ。
あげないよ?僕のだから。
欲しいの?あげないけど。
――3F――
そうか。
――残念だな、それがあればシャーロットとお喋り出来るんだが。2つのうち1つでもいい。
それがあれば、トランクに縫い付けられているシャーロットはトランクから出て歩き回れ、お前と一緒に遊ぶ事だって出来る。
それでも駄目か?
[グレンは振り向き、尋ねた。]
大丈夫だ。探索は自分とそこの男でやる。
そうだな……。貴様はその間の護衛。正義の目的のために頑張っている人を守るために、その間の護衛となる。
どうだ?
[そう言うと、下から無邪気にナサニエルの顔を覗きこむようにして、そう問うた]
[グレンの言葉に目を輝かせる]
ほんとう?
レリア、じゃなくてシャーロットとおともだちになれるの?
お外……本当の体でお外に出られないからシャーロットとあそべないの?
ねえシャーロット、ほんとう?
[蒼髪の少女を見上げる][少女はやはり、曖昧な表情のまま]
[…なんとなく、理解できたような気がした。
ナサニエルなら、『幽霊<レリア>』のような存在に一生気づかずに済むことが。
そして、自分にはそういうものが見えてしまうということが]
なさにえる。
れりあは、どくたの、かばんに、はいってたおんなのこ。
はんぶん、いきてて、はんぶん、しんでた。
おれたち、いま、そのこをさがして、る。
[このたどたどしい口調で、説明がどこまで通じるものか]
おれの、め、いろいろ、みえる。そういう”ぱーつ”つかって、おれ、つくられた、から。
……いきてないものも、”しるし”もみえる。
[説明はつい余計なことにまで及ぶ]
む……むうう…。
[眼をそらしつつ、頷く。]
わかった。ミッキーはもちろん、
妙なことしない限りは全力で貴様も守るぞッ!
顔が近いッ!
と…とにかく、前者についてはわかった。
とどのつまり幽霊を探しているんだろ?
[首をかしげながら。]
だが、しるし?何のしるしだ?
[妙に初心な反応に、思わず「殺し」以外の欲情が疼いた。しかし、今はそれを楽しんでいるより、少女の方が気になるのが事実だ]
とりあえず、一旦別れて中に入れる場所がないか探し、無ければ彼女を探す――。
こういうのでどうだ?
[あくまで決定権はミッキーにあると言わんばかりに、意見を述べてからミッキーを見た]
[ナサニエルをじっと見て]
いぬの、しるし。
[肉眼で見ることが出来るわけではない。ただ、”理解る”だけ]
なさにえるは、あいつら、の、いぬ、ちがう。
[『あいつら』という言葉で顔をゆがめた。
その表情で、『あいつら』が政府を示すことはなんとなく伝わるだろう]
なさにえるは、ただの…。
[しるし。
それを目で見たことはない。闇の中で、その気配を感じ取ることが出来るだけ。
政府が見出すに足る特殊な禍々しさを帯びた、そう、ミッキーすら畏怖させるほどの化け物だということくらいしか。
そして、ナサニエルは、『それ』ではない]
ただの、せいぎの、みかた。
ほっぱーますくは、いぬ、ちがう。
僕はトラックの中で会ったよ。
ドクターがとても大切そうにしてたんだ。
だからシャーロットもきっと幸せなんだろうと思ったんだよ。
【パパに愛されたこどもは幸せなこども】だって教わったから。
でも、ドクターはもう居ない。死んじゃった。
パパが死んでひとりぼっち。……僕とおんなじ。
あれ、でも。
ドクターじゃなくて、本当のパパ?
パパは死んでなくてひとりぼっちじゃ、ない?
……ぐるぐる。
ただの正義の味方って……
それ、褒めてるのか貶してるのか。
[複雑そうな表情をしているが、どうやら
ミッキーとはウマが合う気がしている。]
よし、ミッキー。私はミッキーの言う通りにする。
安心しろ、何があっても大丈夫。
正義のヒーローに任せておけって。
本当のパパがシャーロットをお外に出そうとしてるの?
パパはこどもをお外に出さないよ。
おうちで大切にするんだ。
おうちを出ちゃうこどもは悪い子なんだ。
だからお姉ちゃんは──ちがう、お姉ちゃんは悪い子じゃない。
……あれ?
[認識のずれ・矛盾の渦]
["妙な思考"に首を傾げる]
──2F 廊下──
[グレンは3階へ行った。
アーノルドは武器の飾られた壁面の棚の奥にある鏡に反射する光を見、腐食の血の女──リリスの女を探すのに、暗い1Fよりも2Fからはじめる事にした。
2Fには小分けにされた部屋が無数にある。大部屋小部屋と面積や用途も区々で、牢獄のような部屋、拷問部屋とおぼしき部屋──まるで棺桶のような反省房──食堂のようなホール。
アーノルドは無駄のない足どりで(普段から彼は無駄な動きを嫌う)部屋を見て回る。当然ように、アーノルドが通った後には、土塊、緑、狂い咲いたような花が残った。]
(シャーロットの事が無ければ、私は。)
[人間的な感情は失われつつある。
性分で植物のデータを取っていたが、短時間で元居た会社や部下達の事を忘れつつある自分にアーノルドは気付いていた。]
[忘れかけているのは、屈辱の記憶だろうか。
──────…政府の。
アーノルドの人生の長さから行けば短い。
ほんの一週間程の。
あの────、彼が此処に送りこまれるに至るまでの記憶。]
[ステラとナサニエルの発言から、自分が行動を決定せねばならぬらしいことに気がついた。
しかしこの状況下で誰を信じ、疑うべきなのか]
…こういうのは?
いうとおりに?
[ナサニエルを疑う気は、困ったことにまったく起きてこない。名も知らぬ女―ステラ―は確かに得体が知れないが、ばらばらに行動するより、戦力も多いほうが…ううん]
…けひ?
……ひぅっ!?
[グレンの言葉に明確な脅え]
[蒼髪の少女を凝視する姿勢で硬直]
うらぎった。うらぎった。あのひとが。ぼくを。
だからころした。ころしたんだ。うらぎったから。
白い噴水が赫く染まって。みんなみんなみんなみんな──
[腰に腕が回され引き寄せられ]
パパ……?
[脅えた眼で、"彼"を見上げる]
[頭を抱えて、しばし俯く。ややあって、ステラの案に頷く]
このつうろ、ひととおり、てわけして、さがそう。
みつけても、みつからなくても、ここへ、みんな、もどってこよう。
[そういいながら、ミッキーは自分が壁に残した爪あとを指差した]
あと、おんな。
おまえ、なまえは?
[廊下の対角線を見る。
珍しく不揃いな三人組──と言って良いのか、赤いスカーフの若い男と、人と言って良いのか判別し難いもの-ミッキー-
──それに。
[ グレンが言っていた、十字型のハンマーを持った/若い/聖衣の女が//////──居た。]
──あれか。
壁を壊しながら、何かを探しているのか?
シャーロットの部屋の目の前だ。
[仲間にも見え難かったが、同時に三人と敵対する可能性もあるだろう。彼等が分かれると言うなら都合が良い。──それとも。
壁に隠れながら、三人に近付いて行く。]
[少なくとも、自分の考えと同じ場合に一緒に動くのは何も問題ない。特に今はまだアンプルが使えないのだ。ヘタに逆らうのは愚作というべきだろう。
...はミッキーに従うと言わんばかりに、小さく肩を竦めた]
ああ、そうか。名乗っていなかったな。
Stella。
Stella=arwstarter(ステラ=アロウスターター)だ。
[グレンはメイの首筋に――かつて祝祭の日に切り裂かれた箇所と同じ箇所に刃を当てた。]
棘は抜いて、同じ墓標を建てる――。
お前達が殺し尽くした。惨殺した。
相似形の勾玉の肉が2つ浮かぶ。お前達はそれを知るが何故なのかは知らない。もう1人の存在。
[ビジョンが語るままに――見下ろして。]
PL/
だから――その為の断罪。
その為の牙。
(これが前につく予定でしたがどう見えも人狼っぽいですありがとうございました。)
すてら。
[細い目でじっと見据える]
おれは、みっきー。
こっちは…
[ナサニエルを示しながら、そういえば最前、何度も彼の名前は呼んだ、と気づいてやめる]
かってに、れりあ、こわすな?
[念押しして、手ごろな方向へ*歩き出す*]
手分けと言ってもだなあ……私には見えないのだ。
[ステラの方をじっと見る。]
おまえを独りにしておくのは、危険だ。
同行させてもらおう。
[ステラの歩く方に、ともに歩き出す。]
勘違いするなよ?独りにしておくと、
何するかわからないから一緒にいくんだからな。
別に、護るとかそういうことじゃあないからなッ!
[妙に大声で*叫びながら*。]
[頸筋にひやりと鈍く冷たい感触][皮膚の破れる音]
[低く語る声音にきゅう、と瞳孔が窄まる]
殺す?僕を殺す?
僕が死ぬ?駄目だ。駄目。
──パパはあの時死んだ。お祭りの日に。
僕が殺した。僕を裏切り続けていたから。
[目を見開き][だらりと下げた手に刃を落とす]
[痛みを無くしたこの男に][どこまで意味があるかわからないが]
──離して。
[毒の刃を男の胸に]
学生 メイは、農夫 グレン を投票先に選びました。
投票を委任します。
学生 メイは、農夫 グレン に投票を委任しました。
学生 メイは、農夫 グレン を投票先に選びました。
―― ―――
――
[冷たい――冷たい冷たい/冷たい。
末梢神経・血管が壊死はしていないものの――冷たい。当のグレンは知覚出来ない。
知覚出来るのは熱――Chaos Bloodの人形になる為の通過儀式。その合間の自由時間――グレンにとっては単なる理性からの解放のエクスプロード]
時間が……ないっ!
[肩で息をして、――メイの皮膚を覆う衣類に手をかける――左手には刃、右手には斧を持つ。――ビチッと音がする=繊維の破裂――
柔らかな肌――呼吸する胸――斧を*振り上げる*]
離してって、言ってるの。
聞こえないの?おにんぎょうさん。
[三度目][低く][声音に混じる明確な"怒り"]
[左腕を持ち上げる][指の付け根を歯で破り]
[血が滴る前に振り上げる][斧が体を砕く前に]
[狙うは、目]
服がぼろぼろじゃないか。
"セキニン"、とってくれるよね?
[視覚を失い僅かにたじろぐ男の腹を蹴り上げる]
[体が浮けばそれで良い]
……返してよね。
[ナイフを回収/刃を舐めて]
[*駆ける*]
く…っ
[視界が真っ赤に染まる――赫の中の青と白。
衝撃――腹部――力技で身体が浮いた。
左手=腱が切れている筈なのに動く事にぞっともするが大した感慨がない。]
―――
[逃げたから追う。
否――逃げる先に斧を投げて、追う。
破いた服の端から瓶が微かに見えた――その認識は不明瞭。が、手を――]
―― カカカカカカカッ
[無数の棒手裏剣の飛来。そして足を掬われる。インビジブル<不可視>の敵――影が長い刀を持っている事を伝える。]
[無痛。血は溢れない。
見上げる→飛び付く→揉み合い転がる。布の感触――拍動――呼吸――首の位置が何故か分かった。左脇腹を貫いてくる異物――無視して噛み付いた。]
[脇腹がまた真横に切り裂かれても苦痛1つ浮かべない。刀がグレンの首を狙う一瞬前に脳へ棒手裏剣を叩き込む。命の痙攣――インビジブルの姿が現れ始める。]
――――ふぅ…はぁ……はぁ…はぁ……
[口元を血で濡らし、グレンは立ち上がろうとしたが腹部の傷に一度瞑目。インビジブルが持っていた刀に触れる――柄に巻いていた紐と糸を解き、手裏剣の先で細い穴を開けて腹部の傷を縫う。同様に左手で右腕を繋げると――右腕が動いた。
――ふらり。]
[顔色は悪いながらも、唇を歪めて血を拭う。]
[ バチャン――――ッ! ]
――3F→2F――
[2Fに降りて探している最中、部屋でインク缶をぶちまける。肩で息。黒――黒黒黒=通路の床にまで流れ出す。タールのようなソレを手に掬い、部屋の外に出た。
壁に荒々しい字。
G→A
about M
Mの上に×を重ね書く――失敗の印――その頭文字であるFがMの右に小さめに書かれた。
踵を返し、別の場所へ向かう――。
だがそうやって探しているうちに、支柱近くの通路の壁に、ずりずりと座り込んだ。朦朧とする。]
あぁ…ぅぅ……
[自分の意思がもう。]
[隣でナサニエルが何やらぶつぶつと言っているを聞きつつ、それでも...は少女の痕跡を探すべき視線を走らせた。
ただ一つ気になるのは、先のミッキーの話だ。彼の話によると、そういう素質があれば、幽霊などを見る事ができるらしいが、自分はこれまでそんなものは見たことすらない。
そうなると、考えられるのは……]
(……関係者か?)
[...はリリスの宮に誘拐される前の記憶は一切残っていない。誘拐直後に全ての殺人スキルを教え込まれるために、精神手術を行われているからだ。
もし、誘拐前の関係者であれば、...が意識せずとも相手が覚えていれば関わってくるかもしれない。
そんな事を思いながら進んでいると、廊下の奥で何かが擦れるような音を聞いた気がして、視線を遠くへと向けた]
……?
村長 アーノルドは、農夫 グレン を投票先に選びました。
─ 3F→2F / 別階段より ─
[苛立たしげに独り言を撒き散らしつつ、二階へと降りる]
さすがに半裸はまずいよね。丸出しだよ。
服ー、どっかにないかな、服。
[肌蹴た上着は肩で切れ端を結んでは見たものの]
[隠れるべきところが隠れていない始末]
[そこらを探してみるがさすがに服があるわけもなく]
うーん、参ったな。
て、あ。そうか。
[ぽん、と手を打ち何かに思い至る]
[手近な屍体に歩み寄ると服を剥ぎ取り]
──サイズ、おっきいな。
──2F 廊下──
[ステラの様子を伺いながらグレンの話を思い返している。
彼女の身に付けている聖衣は宗教団体「リリムの宮」──人体実験に関するキナ臭い噂のある──のものだ。その衣装の人間自体は普通に街中でも見かける。]
(-「我等皆、ルシフェルの名の下に」-)
[その言葉をアーノルドは聞いた事が無かったが。]
宗教団体と言えども、バビロンのような場所に送られる人物が存在するのか…。
…否……まさか。
最近、エレノアの部署で、最近、契約したと聞いた──、
[契約の書類を彼女のデスクで見た。
書類には「リリムの宮」の名前は無かったが、青い羽根の聖母の刻印が…──。]
「成長促進剤や、無茶なアンプル使用で廃棄率が増えすぎたのよ。だから、うちのラボに飼育改善プランを出して欲しくて契約が回って来たってわけ──。
ご立派なあなたには、私の仕事が不満?」
[エレノアの声が甦る。]
丁度いいの、発見。
[最終的に選択したのは小柄な男の長衣]
[胸元のボタンを丁寧に留め][ついでに、壁から矛を一本拝借して]
さて。
おにんぎょうさんが出来るまで、多分後ちょっと。
そしたらあの女性<ヒト>を探して──
[壁に手をつき、考える。拭い取っていない血が壁を溶かし]
──あれ?なんだ、これ。
[疑問符][指先に二種類の感触][わずかな違い]
継ぎ目かな、これ。
[溶かした箇所に顔を寄せて、覗き込む]
「18歳程度まで寿命を延ばしたいらしいの。予算から行くとギリギリ。そういう仕事として受けたのよ。」
「確かに実験に犠牲は付き物だが──。
最初から、使い捨てを目指すのは私は好きじゃない。
殺人鬼が職業として最適だったとしても、ある程度、本人が自立出来るように、」
(アーノルドの言葉を遮るように)
「…ヒューマニストね。」
[嫌な──予兆を感じる会話だった。]
―2階―
[すん、と鼻を鳴らす音]
れ、りあ。よん、だ?
[さらりと髪の揺れる音。もう笑わないレリアの面差しが物陰で揺れているかのよう]
れり…。
[大きく呼びかけて、口をつぐむ。
……覚えのある甘い血の臭い……Chaos Blood?]
─ 2F / 研究室前 ─
[指先を咬み破り、継ぎ目に沿って上下に触れる]
[壁──扉──の一部が黒く変色し、異音を立ててへこんでいく]
何かある。なんだろう。
……隠し物は、とびっきり。
[プレゼントのリボンを解くような表情で壁を溶かしていく]
れ、り…?
[青い長い髪の少女。その見つめる方向に目を向ければ、そこにいるのは]
…かおすぶらっど…
[しかし、その表情は数時間前にミッキーと会話した少女のそれとは大きく異なっている――?]
[──ステラ達とアーノルドの間に、筋肉質な男の囚人が居る。
奇妙な形の手榴弾を片手に、ステラを狙っている様だ。]
──あの組織なら、独自実験で廃血の殺人鬼を作りだしていても不思議は無いかもしれない。
(…手榴弾は困るな。)
[アーノルドは、足音を立てずに男に後ろから近付き、グレンから受け取った混合剤を首筋に打ち込んだ。倒れかけた男を手近な部屋に放り込み──ロックする。]
(本当は腐食鬼化の過程を観察した方が、血清作りには良いのだが──、時間が無い。今は、リリムの女だ。)
[ロックしたその足で、手榴弾をナサニエルの方へ蹴飛ばした。]
――2F――
[アーノルドの部屋を最初に出てから1時間56分28秒――Dr.oddの賦活剤とメイ・ランツァの血(+スーパービフィズス)の混合剤を飲んでから2時間42分19秒……限界だった。
人を――食べようという欲求はない。
つるりとした石鹸のように。ひんやりとした皮膚。壁に凭れかけて、うだるようなぼんやりとした――熱に揺れる。]
[呼吸――鼓動は……まだ、一応。]
[幻覚<ビジョン>――メイ・ランツァ。くすくすと笑う。抱くと――抱かれると、染み入るように温かい。
「くすくす」「おにんぎょう」
それも悪くはないような、
不思議な気分にグレンはなっていた。]
んんんんんんんッ!?
[爆発。それも近いところで。]
ステラァァァァァァァァ!!!
[爆風に乗る形で、受け流そうとステラに手を伸ばそうとする。]
れりあ、かお、す、ぶらっどに、ついて、きた?
[明るいところへ、メイからも見える場所へ歩み出ていく。じっと見つめる目に不思議そうな色。]
…だれ?
[メイからレリアを庇うかのように前へ進む。レリアには、物理攻撃など何の意味もないというのに]
農夫 グレンは、ごくつぶし ミッキー を投票先に選びました。
ミッキー。シャーロットも一緒?お友達になったんだね。
何か驚いてる。どうかした?
僕の顔に何かついてるのかな。
誰、って。ひどいな。
会ってるじゃない。ここについたばっかりの時。
ここでどうするのか。ここを出てどうするのか。
話をしたじゃない。
[くすくす笑いながら答える]
[どこか濁った][どこか純粋な][どこか艶やかな]
[爆発とナサニエルの声に反応して飛びのこうとした時、ナサニエルの手が伸びてくるのが見えた]
(一人では体勢が整えにくい。攻撃してきたのであれば、二人のが有利に運ぶだろう)
[...はナサニエルの手を掴むと、彼ごと床に伏せられるように飛んだ]
[不思議そうに目を細めた]
でも……そうやって、わらう、と。
[またか、また疼くのは、過去の幻影。
その身に巣食う遠い島の亡霊が、ミッキーの自我をさらって揺るがす]
まるで、「めい」、みたい。
[ミッキーは、彼女を「ChaosBlood」としか知らぬはず]
メ…イ・ランツァ……。
[ふら…――
ら…――
硝煙の匂い――壁に □ 継ぎ目。
カコリ――開く。
マシンガンと弾薬――平たい平たい包丁が何故か1。
行かなくては――と身体が反応する。
メイ・ランツァの場所――教えてくれるのは 体内の混沌 ――触手のようにビジョンが伸びる――暗闇/////////ぁぁ――シャーロット…――? =レリア。]
[カビがこびり落ちているスキに、ステラの体を
抱き寄せるような姿勢になる。]
チックショォォォォォォォォォォ!!!
[ステラを庇うように、床に叩きつけられる。]
[ナサニエルの胸に抱きかかえられながら、耳は爆発音と破片の降り注ぐ音とは別に何者かが駆けてくる音を聞き取った]
来るぞ!
[なるべく優しくナサニエルの手を振り解くと、立ち上がりながらハンマーを組み立てる]
「メイ」は僕だよ?タグ見たのかな。
僕は君に教えていないよね。
[血が足りない、とナイフを取り出し腕に滑らせる]
[柄の装飾が光を反射し、壁に波紋]
[──出来れば生きたままステラを攫いたかった。
跳躍。
ナサニエルの手をステラが掴むのが視界に入る。
針化させた右手の指先をナサニエルの手首──カビの剥がれた箇所に照準を合わせ、まずは種子を飛ばした。
アーノルド自身も、その間に距離を詰める。]
――2F――
[メイ・ランツァを殺すために向かうのではない。
混沌<Chaos>に従って、――メイ・ランツァともうひとり――…… 血と肉、屍、の ……匂い。]
[右手に包丁を――右腕の縫い目―― が 目立つ。]
村長 アーノルドは、修道女 ステラ を能力(襲う)の対象に選びました。
農夫 グレンは、冒険家 ナサニエル を投票先に選びました。
[手にとって数十分ほどしかたっていないのに、クナイという武器がひどく使いやすい。
体内に取り込んだ毒の血は、縁のつながる別の因子を目覚めさせたか]
「メイ――、ううん、”――”って、いつも呼んでた」
[懐かしそうにそう呟いて、ナイフに映ったグレンめがけてクナイを2本鮮やかに投げる]
邪魔しないで。
[グレンに放ったのは、ミッキーの姿から発するには異様な声と口調。しかし、メイの記憶には何か届くだろうか]
[精神を集中する。
埃と煙は空気が遮られた廊下に充満し、まともな視界を維持していない。
だが、そんな煙と埃の渦を、何かが乱しているのが目に入り、ハンマーをそちらへと走らせる――]
[飛んできた種子に、ナックルを合わせるように
拳で弾き飛ばす。さすがに衝撃はある。]
むおッ!?
[飛ばされた種子にはカビが生えない。
どうやら、動物の抵抗力は打ち破れるが、
植物は病気にするのが関の山らしい。]
おのれィ!何奴だ!
ごくつぶし ミッキーは、農夫 グレン を能力(占う)の対象に選びました。
――2F・廊下――
おま え は…――?
[す、と正眼に――正中線を見せないように身体を横にし、包丁を構え ―― 銃は背中―― グレンは渦巻く赫い目で、ミッキーを見つめた。]
[目的はステラだ。
爆炎の向う側から彼女が向かって来る事が予想された。
その程度の戦闘力はあるだろう。
針先で、近くに落ちていた死体を突き刺しステラのハンマーと予想される方へ投げ、それを追う様に踏み込んだ。]
[ナサニエルに、]
──カビを自生させているのか?
──へ?
[ミッキーの言葉に、眼を丸く見開いた]
["明蘭"<MyeongLang>の名を口にするのは二人のみ]
[父と、姉の]
お、姉、、、?
[呆然とする間に"彼"はクナイを投げ放つ]
[その先には"お人形"]
村長 アーノルドは、冒険家 ナサニエル を能力(襲う)の対象に選びました。
[軽やかにクナイを投げる、その手練の鮮やかさに、肉体の主であるミッキーさえ一瞬感嘆。
しかし、次の瞬間、はっと気づく]
じゃま、めい、の、ほう。
[このまま肉体の主導権を渡しては、レリアに接触できなくなる。
ミッキーは憤りをこめてメイの意識をねじ伏せた]
ああッ……危ないッ!危ないぞッ!!
[拳の上僅か数センチのところでハンマーが停止。]
これは……私を狙っているのか?
[手榴弾といい、種子といいどうも自分を
狙っているような感じがしている。]
これはイヤでも生えてくるのだッ。
Dr.oddの馬鹿げたアイディアというヤツだろうな。
[拳を突き上げ、その部分のみ鬼化。]
オォォォォォォォォォガァァァハンマァァァァァァァァァァァ!!
[声の方へ向かって、思いっきり振りおろす。]
[何奴だ!と言うナサニエルの問いに、]
アーノルド・デ・ラ・ロッチャ。
と、名乗った所で意味は無さそうだ。
──そちらのリリムの女を引き渡すなら、差し当り、君に用はないのだが。
["お人形"がクナイを打ち払う][わずかに息を吐き]
[ミッキーの纏う空気が変わる][懐かしいものが消えていく]
[すう、と驚きも引いていき]
へえ?それが君のやり方?
うっかり騙されそうになった僕がちょっと恨めしいよ。
どこで、僕の名前を知ったのか知らないけど。
[すい、と視線をグレンへ向ける]
[様子にニィと唇を歪め][誰かによく似た表情]
──出来たみたい?
おいで、僕の"ゾンビィ・ドール"<おにんぎょう>。
村長 アーノルドは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
――2F・廊下――
[こくり――ふらっと揺れるような動き。
一歩一歩が確かな歩みではない。]
[――トクン トク ク
―――――]
[メイの前に来た時、丁度グレンの心臓は*止まった*]
「うっさいなあ、もう。
かんどーの姉妹再会なんだよ?
野暮なこと言ってると、もてないんだから」
[声が、明らかにおかしい。何故この図体からこんな可憐な音声が出るのか]
「ほら、もう。
あんたがバカ言うから、明蘭怒っちゃったじゃないっ!」
[「本人達」は至って真面目なのだが、傍からは甚だ奇怪な眺め]
うるさい、れり、あ、そこにいるのに。
[ナサニエルの問いに、首を小さく振るだけで答える。
と、いうのも、目の前に恐らく今の犯人であろう男が立っているからだ]
「リリムの女を引き渡すなら――」
[その言葉に、グレンと対峙したときのような組織への無条件な反射が湧き上がる]
貴様も、あの男と同じく裏を知るものか?
[ハンマーヘッドを胸元に寄せ、射殺すつもりで殺気をぶつける]
冒険家 ナサニエルは、農夫 グレン を投票先に選びました。
[歩み寄るグレンの体を抱きしめて][クスクスと笑う]
いい子。
[グレンの陰から窺うようにミッキーを見遣り]
まだやるの?
もう騙されないよ。
お姉ちゃんは死んだんだ。"島"で死んだの。
もう居ない。"島"で殺されたんだから。
[よく似たその声にも、騙されないと噛み付く口調]
[目の前で、ハンマーの囮用に投げた死体が潰れた。
飛散する血肉と火炎がアーノルドのメタリックグレーのスーツの表面を滑る。]
──カビが本体では無いのか。
だが、カビと植物は相性が悪そうだ。
面倒だ、君も血清のサンプルになってくれると助かる。
[更に踏み込み。(ステラのハンマーの射程を考えると危険な距離だ)ナサニエルの拳に、先程の囚人に打ったのと同じ、メイの血液で出来た混合剤を手早く打ち込んだ。]
[ミッキーの拳ががつん、と自分の頭を唐突に殴る]
「だから、わたしが出てあげるの。
感謝してよね、こんなカラダつかってあげるんだから」
[自分の頭を痛そうに押さえながら、不本意そうに言い放つ。
…勝負あったか]
[ステラから放射される殺気がピリピリと皮膚に刺さる。
空になった混合剤の瓶を投げ捨て──、]
[ステラに、]
──組織の裏も何も。
君はどうやって今の姿になった?
自然にそうなった訳じゃないだろう。
組織、ターゲット、一般。その他に──殺人鬼を作る側の人間も居る。と言っても、私が君を<そう>したわけではないが…。
[無表情――やや俯けた顔――冷たい肌――グレンに伝わる染み入る温かさ――それは、一応はビジョンの通り。噛み付くような口調に、く、と首を動かし、ミッキーを見る。]
「うん、そうだね」
[島で死んだ。その言葉に頷いて、くすくす、と笑うはMay=Yungの意識]
「あの島でイッちゃったからこそ、ここにわたしはいるんだよね。
んー、ちょっとむずかしい、かな?アハ」
[そう言ったあと、真面目な顔になって「妹」を見た]
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