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交易商 ベンジャミン は、突然死した。
流れ者 ギルバート は、書生 ハーヴェイ を占った。
次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、書生 ハーヴェイ、冒険家 ナサニエル、修道女 ステラ、学生 ラッセル、流れ者 ギルバート、酒場の看板娘 ローズマリーの6名。
ベンジャミンさ〜ん(涙)
とうとう言葉をかわさずに…よよよ。
さて、今日は何を食べに行こうかな☆
GW中なんてやることもないから多分俺は雑誌の美味い店探すくらいしかやらんョ。
あ〜、寝よ寝よ。
しかし良く思ったんだけど仮にもエログロ薔薇ユリありの村にベンジャミンという素材が入ったのはひっじょ〜に珍しくないでしょうか?
少なくとも俺は初めて見たヨw
――客室――
[背筋を走る寒さに目が覚めた。辺りは僅かに明るさがあるが、未だ夜のよう静かだ。]
…んっ…いま…なんじ?
[昨夜はアーヴァインの食事と、同席した泊り客達と和やかな一時を過ごし、ベッドへと潜り込んでいた。
幸せな時間。こんな楽しい一時は何時以来だろう――
余韻に浸りながら時計を見ると、もうとっくに夜が明けている時間で。
ローズマリーはそろそろとベッドを抜け出しカーテンを開けて窓の外を伺う。
外は視界がほぼ利かないほど吹雪に見舞われていた――]
―昨夜 食堂―
[ハーヴェイののろけになってゆく話。
人狼の話題はあがったろうか。
しかしそんなこと、赤には関係なかった]
連れていってくれるの?
嬉しいな
[しばらくの時間がすぎてから、赤に届いた狩りのしらせ。
眠気もとんだ]
嬉しいな
彼? 誰だろう?
女の人がかなしみそうなのは、…ローズマリーさん?
だったら…
アーヴァインさん?
[思い返すように]
そうだ、アーヴァインさんを食べてしまうなら、宿代どうしようかな。
おいとこうかな?
[自分の袋に入る宝飾品を思い出して]
餞になるかな
[身支度を整え食堂へと向かうと、いつもなら燃え盛っている暖炉の火がとろ火のままなのに気付く。]
あら?今日はアーヴァインさんもお寝坊サンなのかしら…。薪が補充されていないわ?
[くすくすと笑みを零しながら呟き、ローズマリーは保管庫へと向かい薪を補充する。見ればロビーの暖炉も同じようにとろ火のままだ。]
――変ね…。今までこんな事…一度たりともなかったのに…。
[幾ら昨日遅くまで客との談笑に混じり、吹雪で眠りを誘われたとしても、あまりにも不自然のような気賀して、ローズマリーは変な胸騒ぎを覚える。]
もしかして具合でも悪くしたのかしら…。
[食堂とロビーの暖炉に薪を補充し、キッチンへと顔を覗かせても火の気配も、人の気配すら無い事に不審に思ったローズマリーは、肩に掛けたショールをきゅっと握り締めて、彼の部屋でもある管理人室へと向かった。]
――管理人室(アーヴァインの部屋)――
アーヴァインさん?ローズマリーです。おはようございます。お加減でも悪くしましたか?
[ドアを二つノックし、声を掛けて耳を澄ます。
しかし待てど一向に返事が返ってこない様子に、ローズマリーはますます不信感を募らせ、眉を顰める。]
アーヴァインさん?入りますよ?
[まさか声を出せない位に体調が優れないのか?
そんな不安を抱えながら女の白い手はドアノブに掛かり]
[カチャリ――]
[静かにドアを開いた。]
[部屋に足を踏み入れるなり感じた違和感に、何故か背筋に冷たいものが走る。
自然とショールを握る手は汗ばみ、喉が渇く。
と、鼻腔を掠める匂いに思わず顔を顰めてしまう。
何処かで嗅いだ事のあるような匂い。それは――]
アーヴァインさん?お加減が悪いのですか?
部屋が暗いのでカーテンを開けさせていただきますよ?
[何故か震えてしまう声で問いかけ、光を遮る厚いカーテンを開ける。
そしてゆっくりと振り返った先に広がる光景に――]
アーヴァイン…さっ……んっ…ぐっ…――
[何とか悲鳴だけは上げずに済んだのは、咄嗟に口許を押さえた掌のお陰か――]
[ローズマリーの目の前に広がる光景。
それは生前の姿とはまるでかけ離れた、無残に切り裂かれたアーヴァインその人だった。
鼻腔を掠めた匂いは、大量に流れ出たであろう血液の鉄臭――
その匂いに眩暈を起しながらも、女はすぐさま駆け寄り、辛うじて原型を留めているアーヴァインの身体にしがみ付く。]
あっ…あぁ……っ――アーヴァ…インさん…返事をして…?目を…開けて…?おはようって…言ってよ…。寝坊したみたいって…笑って…よ…
[目が閉じられていたのは、手を掛けたものの慈悲か――
恐怖で見開かれて居たであろう瞳は閉じられ、損傷の無い顔だけを見る限り、まるで眠っているように思えた。手に伝わる僅かな温もりも手伝って、まだ僅かながらに息があるように思えた。]
ねぇ…アーヴァインさん、この怪我…どうしたの?寝ぼけて傷つけちゃった…の?だったら大変…麓からお医者さんを呼ばないと…今日は…吹雪みたいだから到着するのに時間が掛かるから…誰かに――応急処置を…頼まないと…
[何処か虚ろな眼差しのままで呟き、立ち上がろうとする。
と、ずるりと滑り落ちる身体が床に横たわる。抵抗は無い。目に映る光景が物語る。
『もう、彼は助かる命では無いのだ』と。
それでもローズマリーは引き出しから清潔なタオルを取り出し、一番損傷の激しい腹部の傷へと宛がう。見る見るうちに変色していく様をぼんやりと眺めながら、手を離す事はしない。
それは【見て取れる状況から】の彼の死を認めたくない為からか。*それとも――*]
―昨夜―
[ウラルの愉しそうな様子に、まずはトントンと管理人室をノックする。
中から出てきたアーヴァイン。
いつものように笑って、赤は金のネックレスを取り出す。]
これで宿代の代わりになるかなぁ
[そんなもの必要はない、というようなアーヴァインに、そう?といいながら、赤はそれを袋に戻す。]
餞でもあったのに。
[それでも赤に、きちんとした狩の経験などない。
声ならぬ聲で、ウラルに]
…どうすればいいの?
[ささやいた。]
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