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…哀れな女。
その袋の中身を開き──その刃を私に向けよ。
(己の真の姿には気付かぬまま)
人狼に積年の恨みを持つ人間として、衆人環視の元、私を人狼だとそのナイフを使って告発してみると良い。
過去の恐怖を、トラウマを。
哀れな子羊であった絶望を。
永遠に明けない夜に震えた日々を思い出し乍ら。
無意識に村人の同情心と共感を煽る様な声で、仕草で──私を切り裂くが良い。
──お前は、幻聴が聞こえる程に追い詰められた、村人。
(好奇心が強く、被虐が快楽に繋がるのは、自身の悪い性質だ…。)
[嘯くかの様に『彼女』は『彼女』の習い性になっている何時もの冷笑を浮かべ、カミーラに「幻聴」を吹き込んだ。]
(刻まれながら、告発されるのも面白いが、この女が、聖性をナイフに纏わせ、真実を占い見る力を得たと信じるのも面白いかもしれないな。)
[『彼女』は獲物を目前にした肉食獣の様に眼光を光らせる。]
(それにしても、本当にこの村には人狼が2人も居たと言う事になるのか。
ならば、この女がアーノルドを…?
否、案外人間の仕業かもしれないな。
あの男も万人に愛される指導者と言う訳でも無い。)
[瞬き。早朝の風に乗せて、従僕への言葉を紡ぐ。]
──…***************.
[それは、盟約の時代からの古の名前。
カミーラには『彼女』が命じた相手が誰かは分からないであろう。]
***************. アーノルドを殺した者が誰か。
探り、その名を私に告げよ──。
[もう一度『彼女』は*黄金を瞬かせた*。]
――――――――
主の声が心を震わせる。
漣のような震えが感情の隅々まで行き渡り、感慨が魂の深淵の奥底に届いた。
最早再び聞くことは叶わぬものかと絶望が心を凝らせることが幾度もあれど、終に捨て去ることのできなかった翹望。
その声が厳寒の中凍てついた心を緩やかに溶かす。
私は深く、息を吐いた。
「盟約を――捨て去らずにいて戴けましたか」
感悦の思いが胸を充たした。
人間の娘がすぐ近くに居る。
語り尽くせぬ思いがあれど、それを口にする時ではない。
ただ今は主を此処より解き放つことを第一に考えなければならなかった。
私は誓いを胸に、その一瞬の邂逅を終えた。
――――――――
――――――――
紅蓮の炎に包まれた我等の最期。
我が主は、新たなる肉体による完全なる転生を要し、私もまた深い疵を負った。
呪わしいことに、私がその恢復を待つ間に主の身は奪い去られたのだった。
おそらくは姿形が変わっているであろう、主を探し求める道程は荊棘の道であった。情報が集まる修道会に身を寄せ、巡礼者からは各地の伝聞を事細かに訊ねた。そうして、一つ一つの痕跡を丹念に洗い、漸くこの地に辿り着いたのだ。
姿形は変われどそれがかの人であると、一目見た時に魂が訴えた。だが、かの人が気づく気配がない。
呼びかける“声”に答えはなく、ひとたび至った確信は迷妄の波に攫われていった。私がこの地に留まり続けたのは、今思えば妄執に近い感情であったのかもしれない。
主がこの地で人として生きることができるのは幸いなことと思えた。晏息の日々がついに訪れたのだ。
一抹の寂寞の思いがなかったといえば嘘になろう。
だが、私はその清祥をただ見守ることができれば幸甚であった。
その静泰が破られることになろうとは……
――それも、あのような形で……
今にして思えば、私の未練こそが罪悪であったろう。
水車小屋側の物見櫓からアーチボルド家まではギリギリ私の“声”が届く距離であった。
月の見える夜にはそこへ昇り、闇の中へそっと我知らずかの人の名を呼んでいた。閉ざされた晦暗の中で出口を求めるように。井戸の底で、月明かりを希うように。
そのことが、あるいは人狼としての目覚めを促してしまったのではないか。
あの日、アーヴァインからのセシリア捕縛への助力を断った直後。
私は物見櫓から今までになく大きな思念を乗せて声を飛ばした。
その声にいらえはなく、私は森の中をただ駆けた。
館の周囲には既に見張りがあり、私は踏み込むことを一瞬躊躇した。
セシリアは“声”が聞こえない。そのまま“人”として詮議をやり過ごすのではないか――。
その時、我が主の魂は覚醒することのない眠りに閉ざされているのではないかと希望を見失いかけていた。そのことも、遅疑した理由であったかもしれない。
私は確かに、判断を誤ったのだ。
――主よ。
[古き名を呼ぶ主の声に、肩の皮膚の下に眠る五筋の刻印が震える。それは主の爪によってつけられた盟約の証。]
私が異端審問官を僭称し、真実を見定める力があると皆を説得しようと考えているのですが。
かつては弾劾を受けた身。奴らの手口はよく知り得ています。
女は――
[ナイフを持つ者が成り済ますに相応しい“者”は別にあろうかと思い浮かべる。]
[そして、私は先程知り得た事実を“声”に乗せた。
ジェーンがノーマンを極度に恐れ、セシリアに近づけてはならぬと云っていたことを。]
確たる証拠はまだ掴んではいませんが、ジェーンが監禁されていた場所を調べや手下を問い詰めれば、手懸かりが得られるやもしれませぬ。凶器が発見できれば一番ですが。
これについてはアーノルドの遺体を預かっている神父からもなにかを聞けるかとも思っております。
[人狼としての“カミーラ”と未だ対峙してはいない。
だが、巡礼者から人狼の風聞を委細漏らさず聴取し、また現地の調査も可能な限り行っていた私のことだ。
まして、かの人の居た場所であるならば――
私は、“カミーラ”とかつて会ったことがあるのではないかと過去を*振り返った*]
ううん。待って。
人狼は人間を食べる悪い人たち、と言ってた。
じゃあ、セシリアお姉ちゃんも…? 他も誰かがそんな事してるって言うの?
[ウェンディは未知の存在に漠然と複雑な*感情を覚えた*]
─教会・聖堂内─
[現在アーノルドの遺体は、柩に納められて聖堂の一角に安置されている。元村長の身分に相応しい、急ごしらえではありながらも立派な柩であった。
祭壇の前にルーサーは跪いていた。
今は祈りの時ではなかったが、心にある重荷のために彼は祈りを必要としていた。
長い沈黙の祈り──祈りとは本来的に声に出すものであったが、この場合それは相応しくないように思えた──の後に、彼は立ち上がり台に置かれた聖書に手を掛けた。]
主よ、誤り多き私に道をお示し下さい……。
[目を閉じ、両手でそれを開くと、右手の人差し指をページの上に置いた。
そして、目を開いて指が指し示す箇所を読み上げた。]
しかし、わたしは言っておく。兄弟に腹を立てる者はすべて裁きを受ける。兄弟に『愚か者』と言う者は、最高法院に引き渡され、『ばか』と言う者は、火の地獄に投げ込まれる……
[読み上げる声が微かに震えた。]
[マタイによる福音書5章22節。
その語句は彼の古い傷を抉り出したのか、まるで鋭い刃で突き刺されたように固く青ざめた顔を痛苦に歪めた。
ルーサーはもう一度今度はその1節を噛み締めるように読み上げた。
その直前の21節からゆっくりと。]
昔の人々に『殺すな。殺す者は裁判を受けねばならない』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。 ……
[ルーサーは、再度祭壇の前に跪き感謝を捧げてから、扉に向かった。
外には彼が世話しなくてはならない信徒達が待っており、片付けなければならない仕事は山積みだった。修道院の中と違い、祈りにだけかまけることは許されない。
示された「殺人」と言う言葉と、憤怒と傲慢の罪について神が与え給うた啓示に*熟考しつつ。*]
──朝・村の鍛冶場──
[物語の登場人物に取っては、まったく関与しない話題ではあるかもしれないが。
早朝に村の鍛冶場で2つの首吊り死体が発見される。鍛冶屋ゴードンとセシリアの友人で有ったヘンリエッタが、仲良く心中するかの様に天井から変わり果てた姿でぶら下がって居たと言う。
ウェンディの自宅近くの出来事であるが、ウェンディは気付かないかもしれない。セシリア・アーチボルドによる真夜中の呪詛が影響しているのかもしれないが、その事実に気付く村人は*居ないだろう*。]
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