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[痛々しい様の彼女に、さすがに身を案じたものかクインジーの眉間の皺は一際濃くなった。
ジェーンの背中に手を回し、痛まぬよう慎重に抱き起こす。]
あまり食いたい気分じゃないかもしれないが、ともかく食ってくれ。
食べねェと気力も湧かないし治りも遅い。
[そうして、匙で粥を掬うと彼女の口元へ運ぶ。]
[カミーラ。名は知らぬものの、檻の前で、人狼事件の被害者だと語っていた旅人だ。投石した女とは分かる。
村には居ない重い色の短い髪、喪に服したまま時間が止まった様な黒衣が印象に残る。男ならまだしも平凡な女は旅に等でないだろう事を考えれば、彼女の人生が人狼の所為で180度変わってしまったであろう事は、セシリアには簡単に予想できた。何故なら、此処に辿り着く前、幾つかの村をセシリアは滅ぼして来たのだから──。]
────…。
[セシリアは黄金色に輝く瞳でカミーラを見つめ返し、僅かに口唇を三日月型に歪めた。]
昨日は手荒に扱った。
狼憑きの嫌疑の濃いあいつを吐かせるためだ。詫びようたァ思わねえが――もし、あいつが万が一にでも無罪放免されることになるなら、その時には俺を如何様にでもしてくれていい。
[セシリアの表情を見て、身体に寒気が増していく。
カミーラは、人狼少女のあまりの恐ろしさに、
その場から動けなかった。
視線をそらしたくても*そらせなかった。*]
[遠くから響いたような声が聞こえた。]
眷属だと…一体何のことだ!?
[どうやらカミーラは、この幻聴の正体が分かっていないようだ。]
[早朝、見張りを除いて檻の周囲に人の姿は無い。
村人では無いカミーラに対して人狼である事を隠す必要が無い事が、無意識に影響しているのかは定かでは無いが、カミーラへ向かう笑みは、本来の「セシリア」と異なっている様に見える。
硬直するカミーラに今度は声を立てて笑い、彼女の持っている袋に視線を投げた。昨日も感じた聖銀の臭いがするのは間違いでは無い様だ。]
その袋の中身で、私を殺しに来たのではないのか──?
…人狼に村を滅ぼされたのだろう。
―教会/宿坊―
っ……ぅうん、うぅ…
[それでも、筋肉を動かす事が痛かったのか、苦痛混じりの深い呼吸を吐き出した。
匙を差し出す仕草に]
―――いいえ
[目を瞑って首を振る。
ここが何処なのか、そして、セシリアがどうなったのかを聞くまでは、食べたいとも思わなかったし、そもそも食事が喉を通るのかも怪しいものだった。口内は傷つき、鉄の味が未だする。]
………。
[目の前の男の告白を聞き、ようやっと――昨日の悪夢のような時間が浮かび上がり、欠片が歪な記憶として纏まろうとした。]
おお……。
[漏れるのは、やはり、嗚咽。枯れ果てる事のない泉のように、涙。亡くした代償は還る事はない。]
あぁぁぁぁ…っ、うっ、うぅ…
[肩を震わせ、泣く。]
――ああ。
そういや、あんたは教会には足を運んでも、宿坊に泊まったことはなかったっけな。
ここは、教会の宿坊だよ。
心配ない。セシリアは今のところひどい目にはあわされてはいない。
[その状態がいつまで続き得るものかはあやしいものだが――とは思ったが。魔女の容疑をかけられたものの扱いが酷薄なものであり、人狼への対処が更に烈しいものだということをクインジーはよく知っていた。]
お、おい。
どうした――
[泪にくれるジェーンに、戸惑ったように声をかける]
[幻聴を聞いた人間の様に振る舞うカミーラの様子に、セシリアは興味を持つ。]
(──…この女は。
自分が人狼だと気付いていないのか。)
(面白い。)
(自らの現実に気付くまで、放っておこうか。)
[更に声を上げてセシリアは嗤う。]
[嗚咽を堪えるように、口元に手をあて]
見苦しい…所をお見せしました……。こうして、貴方と直に話すのは――初めてでしょうか。
[泣き腫らした目、やつれた顔で微笑む。それは、角度によっては自嘲のようにも見えた事だろう。]
――檻の前――
[ネリーが食事を用意して檻に現れたのをウェンディは見止めた。
ふと、周囲の人々がネリーへ憐れみか、好奇の目を向ける。 誰かがネリーに吹き込んだものを通じて、ウェンディはアーノルドが亡くなった事を知った。]
村長さん…?あの人死んじゃったの?
村長さんって、最初に檻の前でお話をしていた人だよね?
その…つまり。あっという間に誰かが死んでしまう事もあるのか…セシリアお姉ちゃんに止めさせないといけないわ。
[ネリーが檻の中に入り、食事――ネリーは餌と言っている、をセシリアに与えている。ウェンディ見物人の先頭付近でそれを見ていた。]
そうだ。なぜセシリアお姉ちゃんなんだろう。お姉ちゃん、どうしてあんな目に遭っちゃったのかな。
誰か、人狼について詳しい人はいないかしら。
[あれやこれやと考えているうちに夜を向かえ、ウェンディは自宅に帰り、眠り、朝を迎えるのだった。]
疵も酷い。
――無理もない。
[「見苦しい所を――」という彼女に首を振る。]
そうだな……
こうして話をするのは初めてだろう。
もっとも、日頃からあまり村の者と親しくしているわけでもないのだが。
そう――セシリアは、まだ、無事。
[だが、その先など見えているだろう。この身体が証拠だ。ジェーンは、無言。沈黙の数十秒。そして、]
一応名乗っておいた方が良いかしら……もっとも、もう、この村で知らないものなんて誰もいないでしょうね……。
[右手が左腕部から手の甲へ滑り、欠損した指の近くで止まった。]
………クインジー、でしたね。
[乱れた髪が揺れる。]
私はどうなっても良いのです……けれど、
[骨を親指で触る。]
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