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──1F↑↑2F──
[無機質なメタリックグレーのスーツ。
固めたような乱れの無い髪に、整えられた髭。
そして、鏡面のように磨かれたエナメルの靴は足音を立てない。]
――3F――
[心臓を破壊しようとした所で、女の手が伸びる――神経の再生。グレンは首を蹴り、頭部を ソレ――二番目に出したもの――で殴り続ける。陥没→白い骨と、灰色のゼリー。グロテスクなデザート/まるで豆腐のよう。動かなくなった所で、再度心臓へ矛先を向ける。時間の猶予はない。]
――3F――
[肋骨が折れる感触。べきべきとした独特の振動の伝わり。その奇妙な感覚/僅かな感覚に、グレンは酔い痴れる。=傍目からは分からない内的な精神の絶頂=その状態であっても理性はそのエクスプロード<感情>を閉じこんで離さない。まだ生温く、とくとくと血液を送りダ出している半壊した心臓を再度貫く=紙袋に覆われた ソレ が引き抜かれ滴る血液、勢いよく貫くと芝生へ減り込み、女はやっと絶命した。]
─ 2F ─
[壁面に手を当てぐるりと歩く]
[散々に割れた硝子の奥にはとりどりの武器が置かれ]
──あれ、これ?
[そのうちの一つに手を伸ばした]
[精巧な細工の短剣]["島"へ行った姉に贈った]
[その刃先を指に走らせる]
[刃はその血に色を変え]
[目を眇めて指先を舐める]
やっぱり。そうだ。やっぱりそうだ。
僕のナイフだ。お姉ちゃんにあげたやつ。
やっぱり死んだんだね。"島"で死んだんだ。
誰が殺したんだろう?誰に殺してもらえたんだろう?
──1F↑___↑2F──
「前髪の一部が白髪になってますね、アルーノルドさん。」
[唐突に。
アーノルドのシャツのカフスボタンの刻印と同じ、社章を胸に輝かせた若い男が、彼の目の前に現れた。]
「髪の色素が抜けてしまうなんて、随分と長い間、暗所に閉じ込められたんだ、へえ。
ああ、いやいや。
僕は、検査済みのアーノルドさんの荷物をお届けに上がっただけです。別のコンテナに便乗して来たんです。臭いコンテナだったなぁ。普段は腐臭の無い<清掃>の行き届いたオフィスに慣れてるから、びっくりしちゃって。ねえ。」
[若い男は無防備な薄笑いを浮かべ、]
「あ、そうだ。
アーノルドさんは、既にその躯ですから、ね。
今更、武器は必要無いでしょうけど、普段の道具があった方がご自身のデータも取りやすい、働きやすいんじゃないかと思ったわけです。実験データの記録はもちろん、こちら側でもやってますけど、…まあ、ここで死ぬ身かもしれないとしても、ご自分でも分析をなさりたいだろうなあと思いましてね。アーノルドさん程の人が、まさかのサセーンwwwってヤツですけど。僕が助かっちゃったのが、嘘みたいで。
…ああ、光合成出来ない時間の影響ってどうですか?
数値は社に戻ってからみますけど、アーノルドさんの体感として。」
[そう言いながら男は、煙草入れ程度の小さな銀色のボックスを、アーノルドに手渡した。]
社からの引き渡し、全ての更迭期間を含めると、60万4千8百秒。時計が無くても、それくらいはカウント出来るよ、ニコル君。私に時計は要らない。
[ボックスの中に、愛用の万年筆が有る事を確認する。]
万年筆が有ればいい。
インクは…──、
[アーノルドは万年筆を利き腕に取り、面倒を見ていた部下の額にスラスラと文字を書いた。]
【蝙蝠】
【裏切り者】
…君は最後まで、駄目な部下だったなあ。
私が犯罪者として此処に送られているのに、ニコル君が無事で済む訳が無い。助かる、なんてことを想像していたとは。
君を殺すと言うのも、私の仕事。尻拭いの1つと言う事を、君は死に至るまでの短時間に理解出来るだろうか。
[おそらく無理なのだろうね、と言って、再び溜め息をつく。]
お姉ちゃん、ナイフ返してもらうね。
[手首を噛み切りナイフをその血にくぐらせる]
[刃は色を深くして]
[血臭・死臭にくらりと酔う]
[くるりと振り返り階段へ]
[進路をさえぎる形で三名の囚人]
おじさんたち、だあれ?
[問いを無視して襲い掛かる囚人に]
やだ。来ないで。
──触らないで!!
[叫び、刃を振りかざす]
[当たるを幸いと刃が踊る]
[刃に触れた囚人はその箇所から腐り落ち]
[血流に乗って見る間に腐食は拡大]
[肉厚でがっしりとしたアーノルドの手に小さすぎるその万年筆は、見慣れぬ者には奇異なものに見えるだろう。
アーノルドは文字を書き終えた後、溜め息をつき終える前に、素早く万年筆をポケットに仕舞うと、部下の眉間に指を突き立てた。]
「アッ」
[部下がかつての上司の名前を言い終える前に、
アーノルドの指先は薄緑色のニードルに変形し、ニコルの頭蓋を割り、脳髄を貫き、頭部の裏側まで針を貫通させる。針の直径は、アーノルドの指の太さと同じく。]
…苗床も悪く、此処も採光も悪いから、生育しないまま枯れるだろうが。
パパ以外には触らせちゃいけないの。
パパ以外に触られたらパパが怒るの。
優しいパパは怒ると怖いの。
寒いのは嫌。暗いのは嫌。おなかがすくのは嫌。
だから、触られちゃいけないの。
[1M弱も伸びた針は、部下の身体を串刺しにしたまま、何かを排出するように震えた。]
(-種子×??????-)
(-苗床-)
[──グショッ!!]
[グギィギギギギギガガガッ!]
[奇妙な音を立てて、部下の身体が軋んだ。]
[軋んだと思った瞬間、若い男の身体は血飛沫を上げる。真っ白な芽が、男の全身から光の強い上方階に向かって勢い良く何千本と飛び出した。]
「……アーノルドさん。」
[──残響は、アーノルドの心の中で聞こえただけだったかもしれない。
種子が正常に育つにはニコルの躯では不足だったのか、芽吹きと同時に広がった白い根がニコルの全身を一瞬で覆い、若い男の躯は干涸びたように急速にしぼんで、後には僅かな茶色い皮膚と土塊が残り、植物自体も枯れてしまった。]
村長 アーノルドが「時間を進める」を選択しました
[優しい狂気の囁き声を聞いた]
《…坊やが泣いている。抱いてあやしてあげなくちゃ》
[何かの上から抱きしめる腕。息遣いと遠い温もり]
[…そして子守唄]
―1F・木箱やら実験器具の山の中―
[いつの間にか、黒い毛皮はミッキーの全身を包んでいた。
すっぽりと肌を見せぬまでに包んで、まるで鞄のよう]
《……………、…ち………、どく………、……ろし…、………ない》
[かすれた呻き声は、ノイズのよう]
[黒い毛皮の中から漏れる声は、しわがれて低い]
《………ま…、……………、……………、…………》
[びくん、と毛皮ごと跳ね上がる]
…けふっ。
[誰かが尋ねた。「…奴らの犬はどこ?」
それは夢のなかだったのかも知れない。
でも、尋ねた声に答えたいと思った。
懐かしい声だったから]
…どくた、ちがった…
[黒い毛皮の上から、誰かが抱いてくれたような、そんな幻想]
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