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―天賀谷別荘前
……ふぅ、参った。
予想以上だ。
[麓から別荘に至る急勾配の隘路を、事故に遭うことなく登ることができたのは好運なことだった。中途エンストし、研究車の車輪が轍の窪みに足をとられた時には絶望的にさえなったほどだ。
天賀谷氏の別荘は既に闇に沈み、灯火の燈が糸杉の木々の隙間からか細く見える。
車停めで折り返すと愛車を目立たぬ場所に停め、私は玄関へと赴いた。
疲労感を拭うため一旦呼吸を整え、表情を改めると重々しい扉を開く。]
[手袋を嵌め直しぴたりと吸い付く様な動作でハンドルを握る。「お揃いになって良かったですよ」と世辞なのかも分からぬ言葉を口にし、黒塗りの高級車のアルセルを開きエンジンを吹かした。──…発進。]
そう……?
[夜桜の言葉に返事をした其の後、
重々しい音が響く。
扉が開いた音だ。
湯飲みを手早く傍の台に置いて向き直り、歩み寄る。]
―天賀谷別荘・エントランスホール
すっかり遅くなってしまい、失礼しました。
枚坂です。
天賀谷さんから招待状を戴き、参ったのですが……。
[私は内ポケットから招待状を出し、挨拶の言葉を発する。
エントランスホールの吹き抜けはこうした山荘には稀にみるほど高く、この別荘が豪勢な作りであることを改めて実感する。天蓋近くに鎮座する彫刻の数々が私の姿を睥睨していた。]
[酷薄そうな表情を浮かべた瞬間の望月に、ちらりと流し目。]
マア、銃弾では無く銃身になったやもしれませんが。後、銃剣なんてものも有りました(過去形ですねえ)が。
何せ、何処かの誰かが大事に隠しておいた品でしょうからねえ…。
[こう言った話をする時も低い声になる様だ。]
山道に差し掛かりますから、そろそろお気をつけなすって下さい。
──麓の村…→山道…→天賀谷邸へ──
―天賀谷別荘・エントランスホール―
[玄関の扉を押し開けた客人は枚坂と名乗った。
翠は招待状を確認し、微笑を向けた。]
いいえ。
遠いところからようこそお越しくださいました。
[丁寧に一礼して、
同じく控えていた執事の1人に荷物をお持ちして、と目配せをする。]
お疲れでしょう、
御部屋にご案内させて頂きますね。
ああ、翠さん。
しばらくぶりだね。
[目の前には、英国貴族の邸宅から抜け出してきたような少女の姿があった。その天鵞絨の瞳は強く印象に残る。]
近々当主のご機嫌を伺いに上がろうかと思っていたから折よい機会だったんだが。
この度の招待はどのような用向きだろうか……。
今の御時世だって、こいつらには生きるか死ぬかの瀬戸際だよ……。
[仁科に答えるともなく呟く。
敗戦後、日本刀はGHQによって武器としてすべて接収されかけた。自分たちのような刀剣関係者が『美術価値の高い日本刀は保存せねばならない』と主張し、ようやく差し押さえを免れたのだ]
[停車場では疲れていない、と口にしたものの、さつきが京都を発ったのはまだ早暁と云う頃合だった。旅程の疲れはいつしか彼女を眠りの淵に引き込み、年相応にあどけない寝顔をみせていた]
すぅ……すぅ…………。
[其れ故、どこか憂愁とも憤りともとれる龍一の言葉を、さつきが耳に捉えることはなかった]
御久し振りです、
覚えていて下さったのですね。
光栄です。
[翠はどうぞこちらへ、と手で差し伸べた後
枚坂を案内する為歩き出す。
隣には荷物を持った執事も付き従う。]
そうだったのですね。
私共も旦那様のお考えは分かりません。
皆様揃われましたら、旦那様の方から何かしら説明があるかとは思うのですけれど……。
[謂いつつ、ある部屋の前で立ち止まる。]
此方です。
必要なものがありましたら何なりとお申し付けください。
/PL/
うんそれにしてもニーナの口調といいナサニエルの刀剣LOVEっぷりといい素敵やねぇ。
うちワクワクしてきたで!
楽師のセンセはほんま心配やなぁ……まとめページで入れへん言うてはったお人やと思うんやけど。明日には来れはるかなぁ。
(いつの間にかここでも京都訛り
案内してくれてありがとう。
天賀谷さんは臥せっておられると噂では聞いたんだが……。お会いできる機会はあるかな。
もし、医者の手が必要なら、遠慮無く。
[悪戯めかして笑いながら言葉をかける。
とはいえ、奇妙なことに私が医者として天賀谷氏から頼りにされた機会は今までなかった。
一代で財を為した人物だっただけに、用心深かったのだろうか。定まった専属委に看てもらうのがこの家の習わしなのかもしれない。
私は知るよしもない理由をそのように解していた。]
日が明けたらまた――。
──山道──
[所々落石の痕跡がそのままに残る、灯りも無い曲がりくねった山道を、慣れた様子で車を走らせる。女だてらに何処で運転を覚えたのか、腕だけは確かな様だ。
ハンドルを切り乍らさつきが眠っている様子をちらりと鏡越しにみて、自らの運転に僅かに満足げな笑みを浮かべる。]
さつき様も、望月様も。
別荘に着いたら、十三様のコレクションに驚かれる事でしょう。二階の廊下──…全ての廊下が重なる部分に、今は支那から持ち込まれたと言う大きな水盆が置かれております。望月様はきっとその奥に有る十三様の書斎でお話なさる事になるんでしょう…──。
マア、十三様はわざわざご招待された訳ですし。
先ずはごゆっくりお休みになられると良いでしょう。
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