情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[その場にいる人数を数え、自分の荷物をじっと見る。これ全部をかかえたまま車には乗れない]
…ちょっと荷物をばらさせてくれ。
[大きな荷物をほどけば、半ばは刀の手入れ用具、もう半ばは丹念に梱包されたいくつもの細長い錦地の袋。素人目にも刀が入っていることは想像に難くないだろう。
荷物を半分にわけて仁科に尋ねる]
此方の半分だけなら、膝にかかえて乗ってもいいだろう?
[刀をかかえて屈託なく微笑む]
望月さん、言わはるんどすか。どうぞよろしゅぅに。
[両手で鞄を提げたまま、にこやかに微笑んで辞儀をした。
車のドアを開けようとする仁科の動きに、はっと思い出す]
あ、そや、相乗り言うたら、ええっと、あの……。
もひとり、うちの連れが来てますのんやけど……見はらしませんどした? 器楽のセンセですねん。
[何の、とはさつきはあえて口にしなかった。ただ器楽の、と云う形容になったのは、何処か心中で疎遠なものを感じていたせいであった]
[さつきに、]
アァ、以前に天賀谷様に…と、そちらも天賀谷様になりますね…お名前を伺った事があるかもしれません。
十三様は、望まぬお客様にはお会いにはなりませんが──……と言うより、自分も最近はお顔を拝見してないのですがね、大丈夫じゃあないですかい?
[少女の落とされた視線が気になったのか、安心させる様な言葉を続ける。]
うぅん……困ったなぁ……何処まで行ってしまわはってんやろ。
[さつきはぼやくように呟いたが、心配げな表情は大きな荷包みを解いていく龍一の様子に、興味津々といった色合いに変じた]
へぇ……すごいなぁ、こんな、仰山……。
望月はん、骨董商か何かしておいでですのん?
よろしく、さつきちゃ……さつきさん。
[ちゃん、と呼んでは馴れ馴れしいかと思い、さすがに改めた]
お連れさんかい?あちらの、櫻のあたりに向かう人影を見たがそれがその人だったのかな。
[すっかり暮れてしまった空を見上げ、小さくため息]
音楽に携わるほどのお人なら、月に照らされた夜櫻でも見に行ったのかもしれん。
―─天賀谷屋敷/一階炊事場→エントランス─―
[夜桜は番茶を淹れている]
[朧月の光は天候の崩れの予兆]
仁科さんは弁えておりますよ。
[階段裏手から現れる]
お客様がおいでになられるまで少し休まれませんか。
番茶を淹れました。
[さつきに感心されて面映ゆい]
骨董と言っても、刀剣が専門だ。広く浅くは扱わない。
江戸の頃から代々刀剣の鑑定をしてきた家柄でね。昭和の今になっても俺はその縁から離れきれないのさ。
[刀袋を愛しそうに撫でる]
月……どすか。
[龍一の言葉にふと東の方を見遣れば――煌々とした月明かりが、山の端から漏れ出でていた]
あぁ……そう云えば、昨日くらいどしたなぁ、満月の晩て。
黄沙のせいか、えろう赤い不気味な感じの満月どしたけど。
/PL/
時間的な問題とネリーさんを待たせてしまっている?
のかも知れないので、適宜巻きに向かってしまっても良いでしょうか。
さつきとしては良い頃合だと思うのですが、いかがでしょう。
[背後から声を掛けられて、
翠はゆったりと振り返った。]
そうね。
呑んでてもなんて事はない顔をしてるかも。
[続いた夜桜の言葉に、微笑を浮かべ]
ありがとう、夜桜さん。
頂くわ、春とは謂え夜はまだ冷えるわね。
まだ他にお客人がいらっしゃるなら、待ちますか?
汽車は先刻のが最後でしょう…。
それとも、自分がさつき様と望月様を別荘にお届けした後で戻りましょうか?
[刀袋を愛でる様に撫でる望月を面白そうに、]
鉄不足の戦中に生き残った刀なんですねえ。
……望月様は、刀剣の何がお好きで?
今では一応骨董の類に入るとは言え、人殺しの道具だ。
人殺しの道具は美しくとも、思わず手に取り人を殺めたくなる様に上手く出来ている。
赤い満月ねえ……。
ああ、大陸の月はそうだったな。風が吹くと大抵、ね。
俺は今みたいな春の月が好きだよ。
あんたの先生も大方花月夜を楽しんでるんじゃないかなあ。
[……夕暮に降る薄雪の心地して
おぼろ月夜に散る櫻かな……
ちょうどそんな句が似つかわしい。
この荷物がなければ、自分も夜櫻が見たいものだと思った]
[湯気の上がる湯飲みを
両手で包み込むように受け取った。
夜桜の微笑みは其の名を現れているかのような艶を含んでいた。]
うん、気をつけるわ。
ありがとう。
夜桜さんは大丈夫?寒くない?
[翠は湯飲みに口をつけると、
小さく「あつ」と謂って息を吹きかけた。]
ううん、と…………
ほんま、センセ何処まで行ってしまわはってんやろ。
[まったく、どうしたものかと悩み込んだのも束の間、通りの角を曲がって来る人影が目に入った]
……あ!センセ!
[大声に気付いた彼の姿は慌てたように、此方へと走ってきた]
…──月ねえ。
[こちとら野暮なものでと呟き乍ら夜空を見上げ、肌寒さに黒い制服の肩を僅かに震わせる。恐らく、山荘の女中達は──特に生真面目な所のある翠は、客人を連れて戻って来るであろう仁科の戻りを起きて待っているのだろう。]
春とは言え、冷え込んで参ります。
器楽の先生とやらはいらっしゃらぬ様ですし、別荘へ参りますしょうか?
もう、何処まで行ってはったん?
……そやけど、クスクス、お疲れさまどした。
此方が、うちらを送って呉れはる運転手さんで、仁科さん。
それで此方が、望月さん。骨董商やねんて。
それから、こっちで息切らしてはるのんが、うちの音楽の先生で――。
[と手短に紹介の挨拶を交わし、さつきは最前から乗客を待つ車へと乗り込んだ]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新