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[焦りの色を隠そうとする女中の姿を密かに鼻で笑いながら]
ああ、これは失礼致しました。このようなお屋敷が天賀谷様のお宅でなくてどなたのお宅でしょうね。
ええと、招待状でしたか……これは失礼、
[そう呟きながら、シルクハットと同様に擦り切れた革の鞄に手を突っ込み、黄ばんだ楽譜の束の隙間から封書を抜き取った]
こちらで間違いはございませんか?流石に御招待頂いたからといって無闇に上がりこむわけにはいきませんからねえ。
[そのような遣り取りの最中、凶状持ちとしか思えない人相の男が会釈したのに気付き]
ええ、このようなお屋敷に無言で上がりこむ経験などそうそう出来るものではありません。さぞや盛大な宴になるのでしょう……誠に重畳。
[微笑みの中、口の端が微かに歪んだ]
盛大。ね。
……そう願いたいものですな。
[独白のように呟いた。]
ああ。では失礼。
またディナーの時にでも。
[口調だけはあくまで慇懃に言うと、案内の召使に続いて階段を上がっていった。
三階に上がると、案内の召使を手の動き一つで下がらせる。
示された客室のドアをノックした。]
村の設定が変更されました。
――三階/自室――
[部屋の扉がノックされたのは、クロゼットに仕舞われた衣服のいずれを選ぼうかとさつきが迷っていた時のことだった。其の声から、廊下に居るのはまだ年若い娘のものだと知れた]
……はいはい。今、開けますさかいに。
……あら? ええと、たしか、ゆうべ……
[扉を叩いたのはメイドの一人であった。
さつきに向かい、深々と辞儀をする。娘の背は小柄な仁科より更に頭半分ほど小さく、畏まった様子と相俟ってまだ稚いと云うほどの印象を与えた]
「杏(あんず)と申します。
さつきお嬢様の身の回りのお世話を申し付かっております」
……あ。そう、そう。
杏はん、やったね。どうぞ宜しゅぅに。
[昨晩この部屋に案内された後、茶器の載ったワゴンを伴って訪れてきたのが彼女だったことを、さつきは漸くに思い出した。牛乳で淹れた紅茶など、京の町中で育った彼女には目にするのも初めての飲物だったが、思いのほか其れは美味であった]
ゆうべは美味しいお紅茶、おおきに。
其れで、今日は?
「御朝食でございます。
昨晩は、お召し上がりでなかったとの事ですので」
[メイドの傍らには一台のワゴン。滞在の各人には別に供されるのか、一人前の分量だけが並べられて居る様だった。さつきの相槌を得て小さく微笑むと、彼女は室内へ入り、丸机に洋食の支度を取り揃えた]
/PL/
>>205
碧子さんのPLは不在と思うので、どう応対するかは翠さんのお好みで。
「着替え中です」というなら、いったん帰ります。
[他者を、歪んだ見方でしか見れないのであろう楽師の内心の想いに気づいたようなものは、夜桜には見受けられない。シロタから、丁寧に封書を受け取るとあらためた。]
楽師さま、確かに主人のものです。
[伏せ目がちに封書の字面を見詰めていたが、シロタを微笑をたたえたままに見詰めなおし、三階の客室へと案内*し始めた*]
[夜桜の微笑と口調に、自分を嘲るような……もしくは哀れむような響きを勝手に聞き取り、下唇を一瞬噛み締めながら]
……ご案内、感謝致します。
[舞台では作り笑いを絶やさぬ、楽師の性。]
「さて、どうしたものか……まともなピアノはあるかねえ、果たして……まあ、だからといってどうということはないか」
[これからのどうするか思案しながら廊下を歩くと、客室から聞き慣れたソプラノが。どうやらさつきは先に部屋で寛いでいる様だ]
「……いいご身分だ、凡才の分際で」
[しかし、それよりも尚凡庸な自らの才を省みることもなく、客間へと*消えていった*]
─邸内・3階客室(大河原夫人の部屋)─
[髪を結上げたり、別珍のコサージュをつけたり。大河原夫人はそれはそれは楽しそうに翠を飾り付けて行った。うっとりとした表情で紡がれる賞賛の言葉に、
翠は恥ずかしそうに頬を染めた。]
い、いえ。そんな、勿体無いお言葉です。
[恐縮しっ放しである。
今度は此れを、と差し出されたのは友禅の着物。一目見て上質と分かるそれに流石に申し訳ないと思ったのか]
あ、あの、大河原様。私そろそろ……。
[謂いかけた所で、扉がノックされた。
御客様だろうか。
翠は反射的に扉の方へ向かい、
常のように対応を―――着衣はドレスのままで。]
[扉が開かれる。
目の前に立っている翠に、常に落ち着いて自信ありげな雲井が、少し狼狽した。]
……失敬。
部屋を間違えたかな。
[ほっと一息ついたところで、食事が運ばれてきた。……同席するものがなかったのは幸いかもしれない。食べなれない洋食に四苦八苦するさまは、育ちのいい招待客の中ではさぞ浮いて見えたろう]
……ああ、美味かった。
ごちそうさま。
[出された紅茶を見ながら、本当は昆布茶が飲みたいんだがな、と思ったが、口にはしなかった]
……雲井様……?
[何度も顔を合わせたことのある人物が其処にいた。
翠は丁寧に一礼し]
お久しぶりです、
ようこそ遠いところからいらっしゃいました。
何方かお探しですか?
大河原様でしたら此の部屋で―――
[謂いかけて、はたと自分の格好を思い出した。
常の習慣とは恐ろしい。
染み付いた接客の仕事は自分の格好をも忘却させていたのである。]
も、申し訳ありませんっ。
御見苦しい所を……っ
[翠は慌てて部屋の奥に引っ込むと、
大河原夫人と何事か言葉を交わし、
両手に服を抱え(其の中には何故か手土産と持たされた洋服が混ざっていた)再び部屋から出てきた。]
─3F自室─
[都合5本ほど煙草を灰にしただろうか。
自ら好んで堕ちる白昼夢。いささか耽溺しすぎたか、と残り本数を頭に浮かべて苦い顔になる]
……こいつは常習性はないはずなんだけどな……。
[肉体的にはそのはずである。少なくとも芥子の産物とはまったく違うはずだ。
にもかかわらず―――]
こいつに頼っているのは俺の身体じゃないという事だな、うん。
[何百回となく繰り返した自問自答。答えも判りきっている。
なのに―――]
―望月用の客室―
[片づけをしてくれるメイドに尋ねる]
なあ、こんなお客みたいな扱いで、俺はいいのかい。
天賀谷氏の蒐集した日本刀の手入れや鑑定のために呼ばれたものとばかり思ってたんだが。
[天賀谷十三はしばらく籠もっている旨を告げられる]
病気だったなんて手紙には書いてなかったぜ。そいつは悪いことをしたな。
知ってたら見舞いの品くらい東京から持ってきたのに。
[メイドがくす、と笑う。大富豪に望月のような人間が見舞いなど持ってきても、と言いたげだ]
……笑わないでくれよ。これでも天賀谷氏の喜びそうな骨董の目星くらいつくんだぜ?
[ちょっと拗ねた]
まあいい。食事も済んだし、蒐集品を拝見しに行かせてくれ。
申し訳ありません、
失礼いたします。
どうぞごゆっくりなさって下さい。
[翠はドレス姿のまま、雲井に頭を深々と下げた。
真面目な顔を作っていたが、
矢張り狼狽の色は隠せなかった。
恥ずかしいのか、頬も赤い。
部屋の中で大河原夫人がくすくす笑って居るようだ。
そのまま、客室前から足早に去ろうとした。]
[部屋を出てきた翠の姿を、検分するように眺めて、苦笑を浮かべた。]
やれやれ。
何処のお嬢様に失礼を働いてしまったかと、ひやひやしたよ。
こんなに可憐なお嬢様が、天賀谷に居た筈がないとね。
か、からかわないで下さい。
[雲井の言葉に足を止め、
翠は困ったように視線を彷徨わせる。
手に持った衣服を抱きしめるように抱えた。]
―3F廊下―
さて、あまりうろつくのもどうかと思うが……
[と言いつつも、何とはなしに辺りを見回す。少し離れた部屋の前に身なりのいい男と、盛装の若い女性が立っている。女性がなにやら男に頭を下げているようで]
おや、なんだろう。揉め事かぁ?
[よせばいいのに、つい寄っていった]
揶揄っている訳じゃないんだが。
まあいい。
お取り込み中のようだ。
また後で伺いますよ。
[翠に軽く手を振って、踵を返した。]
―自室→二階
[あまりよくは眠れなかった。
私は草臥た体を引きずるように浴室に入り、熱いシャワーで目を醒ますことにした。やや疲労感が残るもののようやく生気の戻った表情を鏡で改め、真新しいシャツの袖に腕を通す。
黒地に銀糸で細いストライプの入ったスーツを身に纏い、廊下へ出た。]
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