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村長の娘 シャーロット の能力(守る)の対象が 見習いメイド ネリー に自動決定されました。
村長の娘 シャーロットは文学少女 セシリアに投票を委任しています。
修道女 ステラ は 村長の娘 シャーロット に投票した
牧師 ルーサー は 村長の娘 シャーロット に投票した
酒場の看板娘 ローズマリー は 文学少女 セシリア に投票した
冒険家 ナサニエル は 村長の娘 シャーロット に投票した
村長の娘 シャーロット は 見習いメイド ネリー に投票した
見習いメイド ネリー は 牧師 ルーサー に投票した
文学少女 セシリア は 見習いメイド ネリー に投票した
牧師 ルーサー に 1人が投票した
村長の娘 シャーロット に 3人が投票した
見習いメイド ネリー に 2人が投票した
文学少女 セシリア に 1人が投票した
村長の娘 シャーロット は村人の手により処刑された……
酒場の看板娘 ローズマリー は、牧師 ルーサー を占った。
次の日の朝、見習いメイド ネリー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、修道女 ステラ、牧師 ルーサー、酒場の看板娘 ローズマリー、冒険家 ナサニエル、文学少女 セシリアの5名。
[おかえりなさい。]
[ただいま。]
[此処は?]
……ぁ、
[小さく声を出して
けれどそれが現実のものではないと
ナイフが刺さった胸元に軽く手を当てた]
……どうせ見放された身分ですからね。
[肩を竦めればネリーへと、胸元で十字を切って]
嗚呼、私なんかが祈ったら地獄へ落ちてしまいそうだ。
/中/
ちょっと解禁しても良いかな。
ネリーちゃん、お疲れ様です。
ネリーともっと絡みたかったのに。
お墓で絡んでやるーっ。やるーっ。
………
[青の少女のあかく染まる胸に顔を埋めて声も無く泣きじゃくり、どれくらいそうしていたのか転がるあかに彩られた硝子細工が視界の端で光るのに、のろのろと手を伸ばして視界に映る自身の手もまたあかいのに、紫水晶の瞳はまた見開かれる]
「....、....」
[戦慄く唇は言の葉を紡がず呆然と其処に居る男へと向き直る]
[あかく]
[染まる]
[其の姿]
駄目、お願いだから、許して。
[ネリーは泣きじゃくっていた。
泣いていたのは顔を殴られたからでもない。
胸を刃物で傷つけられたからでもない。
この屋敷へ来る以前の事。
自らへ迫る危機を切り開くには――
感情を隠す事――
ネリーは俯いた。前髪に隠れて視線は分からない。ネリーは何かを呟いていた。]
そう、そうなの。
殺められるくらいなら、私はどんな事だってするわよ。
……。
ありませんね。
私なんか地獄にすら行かせてもらえないかもしれない。
[くつりと笑うとネリーを見て、エイメン、と呟き。]
同じくね。
玩んだ命が多すぎるわ。
貴方よりは少ないかもしれないけれど。
[一度ルーサーに視線を向け、ネリーに視線を戻すと十字を切った]
さて、ネリーの死体発見の自演をしなければいけないかしら?
隣に居た人物が急に死体に。
ミステリーね。
[クスリと笑みを漏らし]
[少女の声も無く泣きじゃくる姿を前に、どれくらい床に膝と手をついていたのかわからない。
呆然とした表情のナサニエルの瞳に映るものに、あおとあかとあかとあか――色彩以外が意味を持っていたかどうか。
見開かれた紫水晶の瞳もまたあおく、言葉もないままに向き直る少女の姿は]
…あかい、ね。ナイジェル…?
いくら拒否しても希望は絶望。
そう。
いくら拒否してもあなたは私。
私は私。
もう我慢するのはやめだわ――あなたのような小悪党に命まで売り渡すのはまっぴらよ。
[寝室にいたネリーは、両手でナイフを下に向けて持った。そのままベッドのシーツめがけてキリで穴を開けんばかりに突き刺す。あっという間にシーツから赤い絵の具が飛び出す。]
弾む心が、隠せない。
あなたは私に穴を開けた時、こんな気持ちだったのね。
……千は、下りませんからね。
[弄んだ命の数。思い起こすことももう難しいような。
軽く手を握るとネリーを見つめて]
……私も発見に一役買わなきゃいけませんね。
殺し損ねてしまった。
次は、貴方に譲りましょうか?
[愉しそうに笑えば一度テーブルのナイフに目をやり]
誰でも殺せたような状況は必要かしら。
綺麗な姿では、特定されかねないわ。
やっぱり私は私を失うわけにはいかない。
私が私を殺したと、5〜6人の役人が私を取り囲み、小賢しい理屈でネリーを屈服させようとする。
人を殺めた、ましてや雇い主を手に掛けたという罪状。
お前は人としての裏切り行為がどんなに罪深い事を分かっているのか? という罵声。
笑わせるわ。 あなた達は何も見えていないくせに。
あまり女性の手ばかり穢させるのも気が引けますしね。
[次はやりますよ、とナイフを見て頷き。]
……そうですね。
頚動脈の一つでも切ってやれば……
ほら、超能力ですぱっとやられた的な言い訳になるんじゃないです?
[ソファーに戻ってから。どうにか落ち着こうとカップに紅茶を注ぎ入れ。広間に残るルーサーとネリーの分も淹れれば目の前に置いて]
どうぞ。
少しは気分が落ち着くかと…。
[カップを置いた後、顔を上げたところで気付く]
…ネリー、さ、ん?
[ソファーに背を預け、くたりとしているネリーの姿]
「わたし....
私....」
[言葉はそれ以上紡げずに、自身を包む白いブラウスもあかく染まり、紫水晶の瞳は色を失いあかく染まった青の少女を抱き寄せた侭、零れる涙にすら気付いていない様子で、男の言葉にただ震えながら一つ頷いて、あかく塗れた硝子細工の聖母に手を伸ばし視線を落とす]
「シャーロット....」
[最後まで微笑んで呉れた青の少女の名を紡ぎ項垂れる]
[ステラから紅茶のカップを受け取り。
一息ついたところで、2人が戻ってこないかエントランスを振り返る。]
……二人とも遅いですね。
一度見にいったほう、が……
[ぴくりとも動かない、ネリーの姿。]
……ネリーさん……?どうしたんですか?
あら、私は慣れているけれど?
[仕事だったもの、と笑みを深めて]
そうしましょうか。
便利ね、超能力って言葉は。
[ナイフを手に取れば軽い動きで頚動脈を切って。紅い雫が漏れ出せば恍惚の笑みを浮かべるか]
私が受けた傷や仕打ちを、見た訳でもましてや調べた訳でもないのに、訳知り顔で「可哀想」の一言で箒で掃いて捨てる人達。
私は教えてやりたい、この人達に。
全ては外の世界がこの私を作ったと言うのに。
たとえ知っていても、見逃したことや見てみぬフリをしたこと。
それを見つけて欲しかった。
ネリーさん、どうしまし……。
[返事のない少女を訝しみ、傍に寄って肩を揺らそうと手を伸ばして、止まる]
あ…ぁあ…!
[傍に寄って目に入ったのは。
首から流れる紅き雫。
その雫はネリーの服を真っ赤に染めて──]
男としての矜持の問題です。
[肩を竦めて首筋を切る様子を見つめて]
……ま、ここで首捻りちぎってもいいですけどね。
そのほうが余程超能力らしい、ですか?
>>3
[ナサニエルはふらつく足で歩み寄る]
だいじょうぶ、だいじょうぶだよ…
[それがシャーロットが優しく少女へ言い聞かせた言葉だと、気付いてはいないかもしれない。
歌うように言うナサニエルの手は、もう動かない青の女、その女の手から零れた硝子細工の聖母ごと震える少女を優しく抱きしめる]
心配いらない。兄ちゃんに任せておけば、なんにも、なあんにも…
[その瞳に映るのはどちらのナイジェルだろう]
おまえのせいじゃない。おまえがやったんじゃない。
屋根裏部屋に着いたらシャーロットはもう…死んでしまっていた。
…だろう?
[少女か自分にか言い聞かせて、確認するように少女の顔を覗きこみ、首を傾げて]
[目を離していたほんの一瞬に。
飛び散ったのだろう。
辺りを染める紅い――]
……な……っ!
[それはネリーすら紅く染めて]
……ネリーさんっ?!
妥協を続けてきたその一線を。
その中から出てきたネリーを隠すためのネリーを。
傷つけられることにより生み出される感情を。
私の中には「それ」がある。
そしてもうひとりの私が顔を出す。
あと1回、もうあと1回と。
なら、次はお願いするわ。
[肩を竦める様子にクスクスと笑い]
尋常ならぬ力、とすればそちらの方が良かったかしら。
まぁ、女の子だし。
このくらいで良いのでは?
記憶はある。原因も知っている。
けれど私は私を止められない。
身を捩り、アーヴァインに立ち向かう。
そして私は身体中を鎖でがんじがらめにされ、まるで知る由もない注射を打たれ、転がされていた時、自らの中の記憶がよみがえる。
ああ、私はこうするしかなかった。
でもどうしてこんなことなってしまったんだろう――と。
[口元を震える両手で押さえ、寄ったネリーから後ずさり]
そん、な…ネリーさん、さっき、まで…!
[己が支えてソファーまで誘導して。すぐ隣に居たというのに。そのまま後ずさり続けてテーブルにぶつかり。支えを失ったかのように崩れ落ちる]
[ネリーは大きく息を吐いた。呼吸が出来る。手足も動く。力は入らないけれど。
まだ立てないらしい。けれど自分の力をはっきりと確認した。]
…こんな短期間で2度も出てしまうなんて。
私は相当心が振れているのかな…
[――大丈夫]
[青の少女が呉れた言の葉は今は別の人の口から紡がれて、抱き締めて呉れる腕は青の少女よりずっと逞しくて、其れでも、同じ様に温かくて、漸く一つ息を溢して]
[――兄ちゃんに任せておけば]
[男を見上げ瞬く紫水晶の瞳は何処か遠く首を傾げ]
「お兄、ちゃん」
[言い聞かせ覗いてくる男の双眸も何処か遠くて瞬き、彷徨う視線はけれど青の少女を見詰め揺れ]
「シャーロットは、死んで、しまった
殺したのは、ナイジェルじゃ、無い」
[ゆっくりと目蓋を下ろせばまた涙が零れる]
[慌てて近寄り、首に触れる。
もう無駄だとは思ったが――
案の定、脈はない。瞳孔の開ききった瞳を閉じさせる。]
……だめだ、死んでます。
一体何が……
[ステラを振り返れば崩れ落ちるところで。]
……大丈夫ですか?
[近寄ると彼女の視界からネリーを隠すようにして。]
お任せを、お嬢様。
[芝居じみた仕種で一礼してみせて]
ま、そうですね……
首引き千切ってしまったら、流石に可哀想ですし。
これなら血さえぬぐってしまえば綺麗なもんでしょう。
[ネリーは起きあがり、手をついたまま下を向いていた。]
でもだからどうしたって言うのよね。それが――
無理だったわ。いくら理屈を並べても。いくら拒んでも。
私は見てしまったの。自分を守るための自分を。
もう止められなんてしなかった。
[ネリーはぽろぽろと涙を流し始めた。]
[ネリーが訥々と語った言葉。
その最後は何処か、悲劇的。
涙を流すネリーに、す、と近づいて]
ネリー。
わたしの声、聞こえる?
ネリー。
泣いちゃやだよ。
[シャーロットの声がネリーに届き、それがネリーは自らの中でバランスが一瞬ぐらついた。けれどもネリーは自制する。]
だ、大丈夫、大丈夫よ。だから心配しないで。
[ネリーはシャーロットを見ることが出来なかった。何故か恥ずかしい感情が自分の中に芽生えたからだ。ネリーは彼女に俯いたまま答えた。]
[視界を遮られ、ルーサーを見上げて]
死、んでる、の…?
さっきまで、隣で一緒に、座ってて。
誰が、こんな…!
[そこまで言って、思い出す。
──そうだ。
これは、アーヴァインが仕込んだゲーム。
人ならざる者が、誰かを殺す──]
まさか…薬の──?
[ゆるり、小首を傾げて。
ふっと微笑む]
そうだね。大丈夫なのかもしれない。
もう此処では何にも捕われない。
――でも、ネリーは。
――過去に、捕われている?
[俯いたネリーにそっと手を伸ばす。
ふわり。髪を撫ぜて。]
……わかりません。
首を切られてるみたいですが……
目を離していたほんの一瞬の間にやられたようで……
貴方も傍には……居ませんでしたよね。
[ステラの顔を見つつ、首を傾げて]
……人狼の、何らかの能力かもしれません。
こんなんじゃ、何処にいても殺されますね。
[緩く首をふると、立てますか?と尋ね。]
[芝居染みた動きにまた笑って]
後で拭いてあげないと、ね。
最後の手向けよ。
それにしても──綺麗な、紅。
[ネリーの頚動脈を切った時に手に付いた血を見つめて。しばし眺めた後、ぺろりと舐め取った]
[ネリーは顔をあげた。優しい顔が目に入った。ネリーはそれがありがたいと思った。]
私は。どうしようもないほど捕らわれているのでしょう。
私の外側に身についたいくつかの傷が、そうさせているのかもしれない――
[ネリーと目が合えば、微笑んで]
きっとね。
この世界で貴女を傷つける人はいない。
だから此処で、ゆっくり癒していけばいい。
わたしもお手伝い、出来るかな――
あなたは、シャーロットは平気なの?
こんな目に遭わされても。
[ネリーは自分の心の弱さをさらけ出すように言った。]
ええ…紅茶を、淹れに…。
誰にも悟られず、痕跡も残さず、命を、食らう。
そんな相手、どうやって…。
[探し出せと。手段はローズマリーの持つ薬のみ。彼女が探し出すのを待つしかないのか]
[立てるかと訊ねられ、足に力を入れるも身体は言うことを聞かず。ルーサーを見上げてゆるりと首を横に振った]
こんな目に?
[きょとんとして、問い返す。
何のことかわからなかった。]
……セシリアに、殺されたこと?
……それとも、アーヴァインにこんな所に閉じ込められたこと?
前者なら、わたしは彼女が好きだから平気。
後者は――わたしの罪が赦されないものだったから、仕方が無いと思ってる。
其処は。
ネリーとは違うのかもしれないね。
[何処か悲しげに、目を伏せて]
[頬を拭われるのに薄く眼を開き]
「可哀想な、シャーロット....」
[曖昧に頷き解かれる腕に聖母を握り締めて、床に座り込んだまま男が青の少女を抱き上げる様子を見上げ、視線はまた彷徨い口を開きかけるもふるふる首を降り、ゆらりと立ち上がって]
「みんなに、報せ、ないと」
[頷き僅か眉根を寄せ]
そうですね……
2階の空き部屋にでも安置しておきましょうか。
――そうですね。
貴方によく似合いますよ、その緋は。
[綺麗です、と笑って。]
……ローズマリーさんの持ってる薬が頼りでしょうが、ね。
[眠ったままの彼女をちらりと見て。
首を振る様子に、小さく頷くと。]
……少し失礼しますよ。
[ステラを抱き上げるとネリーとは離れたソファーへと座らせ]
とりあえず、彼女を安置してきます……
このままここに置いてはおけませんから。
シャーロット…私が言う資格はないのだと思う。
それでも、あなたは可哀想。
そうか…私は自分が赦される赦されないって、考えたことがなかったわ。
私は、焦りすぎていたのねきっと。
[ネリーはシャーロットの手を取った。]
「シャーロットを、殺したのは、ナイジェルじゃ、無い
シャーロットを、殺したのは――」
[青の少女を抱く男を見上げ真っ直ぐに見詰める]
「――怖くて、セシリアを、起こしてしまった、私」
[ゆっくりと瞬き泣き出しそうな顔で]
「ごめんなさい、ナサニエル
私は、もう、ナイジェルみたいに、良い子じゃ、無い」
お願いするわ。
私では運べないし。
[血を舐め取った舌で唇をなぞり]
ふふ、ありがとう。
──もっと、綺麗な紅が見たいわ──
[舌でなぞった唇には紅が少し残り。恍惚にも似た笑みを浮かべて呟く]
身体能力が上がってますから。
頑張ればいけるんじゃないですか?
[くすりと笑うも運ばせる気はないようで。]
……そうですね。
次は、誰を殺しましょうかね。
[そんなことをさらりといいつつ。
ネリーを抱き上げるとステラを振り返り]
……貴方も、綺麗ですよ?
[くすくすと笑って。]
[ローズマリーに視線を向ける様子につられてそちらを見て。身体に浮遊感を感じれば申し訳無さそうにルーサーを見て]
…すみま、せん…。
[ソファーに下ろされれば続いた言葉に頷いて]
はい……あ。
せめて、血は、拭いてあげて、下さい。
あのままでは…可哀想、です。
[見上げて、懇願するように]
血、ですか……?
ああ、そうですね……
でも、その……服は、仕方ないですね。
死体とはいえ女性の服脱がせるわけにいきませんから……
[そう言うと浴室からタオルを数枚持ってきて。
拭い取れるだけの血を拭うと、傷口に新しいタオルを宛がい。
2階へと運んでいく。
少女の部屋は分からなかったので適当な空き部屋に安置するとシーツを掛け]
……安らかに。
[形式的なものでしかなかったが、軽く十字を切った。]
そんなことしたら、私が人ならざる者だってバレちゃうじゃない。
私は、か弱い女性よ?
[おどけたような物言いで]
誰が良いかしら…。
誰でも良いと言うのは、案外迷うものね。
それもまた、愉しいのだけれど。
[目の前で眠る緑髪の女性。二つの顔を持つ菫髪の少女。ともあれば無謀な行動を起こす青髪の男性。誰が、良いのだろうか]
あら…本気に、するわよ?
[さっきの言葉も含めて。そう言って笑うルーサーを見つめる]
「一瞬、だけ、だけど、戻れた、のに
怖くて、止め、れな、かった、から」
[紫水晶は揺れ]
「ごめんなさい、ナサニエル、ごめんなさい
ナイジェルは、良い子、だから、名前、返さなきゃ」
[如何してと問う泣き出しそうな男を見詰めて矢張り泣き出しそうな侭に]
「だって、傍に、居たら....
今度は、ナサニエルを、傷つけ、ちゃうかも、知れない、から」
……それもそうでしたね。
失礼しました、お嬢様。
[くすりと笑って。]
ま、誰がいい、とはいっても3択ですがね。
そこの眠りっぱなしのお嬢さんに永遠の眠りを差し上げるのも悪くないかもしれません。
……本気にしてくださって結構ですよ?
冗談なんて一片も口にしていませんし。
[静かにネリーの部屋を後にして。]
[ネリーを安置すると広間へ戻り。]
……しかし、まぁ……
ここも汚れてしまいましたね……
[脱ぐっても取れそうにない緋。
ステラを見遣ると少し首を傾げて]
……少しは落ち着きました?
ここにいては気も休まりませんから部屋に戻った方がいいかもしれませんが……
ナイジェル、ナイジェル…
[抱き上げたシャーロットを、自分の足元にそっと安置して]
いやだ…傍にいて。
[抱く者のなくなった腕は、少女を求めて差し伸べられる]
おれのこと傷つけてもいい。
だから、傍に……
私は…もう私で在り続けてもいいのかしら。
多分ね…私は誰にも守られなかったから、こうなったのかもしれない…よね。
眠り姫には起こしに来る王子様が必要だけど、ここにはいないようだし?
永遠に眠って貰うのも良いわね。
[ローズマリーに視線をやればクスリと笑って]
本気にしてしまえば、貴方に心を許すことになりそうね。
それも、悪くないわ。
[俯いて両手で顔を覆って。戻ってきたルーサーに声をかけられればゆっくりとした動きで顔を上げる]
ええ…。
部屋に…戻り、ますね。
[小さく頷いて足に力を入れる。どうにか力は入り、立ち上がることは出来た]
王子様になれるのはナサニエルさんくらいですが……
彼はもう一人のお姫様にご執心みたいですしね。
[戻ってこない2人を思い出し。]
……別に賛辞くらい素直に受け取ってくださっていいのに。
世辞で他人を褒めるほど暇じゃないですよ、私は。
[濃い血の匂いに、軽く目眩を覚えつつ。
ステラが立ち上がる様子を見ながら]
……部屋まで手を貸しましょうか?
足元、覚束ないみたいですし……
[――ナサニエルさんなら……良いと思う]
[過ぎるは男の足元に横たわる青の少女の言葉だろうか、差し伸べられる手と、男と、今はあかい青の少女と、手の中の硝子細工の聖母と、視線はゆっくりと動いて、また男の手へと戻り、あかく染まった傷だらけの震える手を伸ばしかけ]
「私の、中には、セシリアが、居る
ナサニエルは、其れでも、良いの、かな」
[迷子の手は躊躇い中空に止まった侭に小首を傾げ]
なら、彼女には眠り続けてもらうしかないかしら。
…向こうは、どうなったのかしらね。
どうなろうと、知ったことではないけれど。
[広間を出てどこかへ向かった2人。何がどうなったのかは知らないが、知ったところで何かするわけでもなく]
じゃあ、素直に受け取っておくわ。
言われなれないと、どうしても、ね。
[自嘲気味に笑って]
[立ち上がる力は取り戻したが、やはり足が進むことはなく。ルーサーの申し出にそちらを見れば申し訳無さそうに]
すみません…お願い、します。
[彼の手を借りて、ようやく一歩足を踏み出した]
[ネリーの手をぎゅ、と強く握り返し]
可哀想、かぁ……。
でも自覚がないから、わたしは幸せだよ。
[へへ。としまりなく笑う。]
―――それと、ネリー。
貴女を護ろうとした人はいるの。
聖母様が……ね。
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/中/
村長の娘 シャーロット の能力(守る)の対象が
見習いメイド ネリー に自動決定されました。
---------------------------------------
いいんだ。
おまえの中に、セシリアがいたって…
[ナサニエルは、傷だらけの小さな手を掴んで少女を引き寄せる。
震える体を抱きしめ、それでいて縋るように少女の背に腕を回す。
加減する力を忘れてしまったかのように強く]
おれを一人にしないで――
……いえ。
こんな状況じゃあ、仕方ないでしょう。
[ステラに手を貸しながら2階へと連れて行く。]
ゆっくり休んでください。
……とはいっても夢見はあまり良くないかもしれませんけど。
……さぁ。
まぁ、あっちはあっちで疑心暗鬼の挙句殺し合ってるのなら。
こちらの手間が省けますし。
そうそう。それでよろしい。
貴方はもう少し自分の容姿を自覚すべきですよ。
[勿体無い、と笑って。]
[一歩一歩、ゆっくりと階段を上り部屋の前まで辿りつき]
ありがとう、ございます…。
[ここまで手を貸してくれたことと、かけてくれた言葉に礼を言い、弱々しいながらも笑みを向ける]
それじゃあ…お休みなさい…。
[会釈をして挨拶をすれば部屋の中へと入って。ふらりとベッドまで足を向ければ、倒れこみ小さくなって。嗚咽と共に涙を*流すだろう*]
[――おまえの中に、セシリアがいたって…]
[男の紡ぐ言の葉に瞳は見開かれて、強く抱き締められる腕の力にか唇からは震える息が零れ]
………
[胸に顔を押し付けた侭に動く唇は男には見えなかっただろうけれど、唇に乗せる言の葉の代わりか、そうっと遠慮がちに男の背に腕を回し、幼子をあやす様に其の背を優しく、優しく撫でて]
確かにそうね。
あっちでも綺麗な紅は咲いたのかしら──。
[自覚を持てとの言葉には小さく首を傾げ]
そうは言われても。
今まで気にしてなかったもの。
自覚があれば、もっとそれを使ってたと思うわ?
[クスクスと笑って]
ああ、そうだわ。
ジャケット、返さないと。
[ありがとう、と扉が閉まる前に渡して]
……いえ。
こんなことしかできませんから。
……おやすみなさい。
[部屋へと入っていくステラを見送り。
ナサニエルたちがまだ戻ってこないのを見ると軽く首を振って。]
……朝までに戻らなかったら探しにいきますかね……
どうですかね。
朝までに戻ってこなかったら見に行きますよ。
[どうやらそんな自覚はさらさら無かった様子に苦笑して]
……貴方のような人のことを宝の持ち腐れというんでしょうね。
どれだけ魅力的か教えて差し上げたい気分ですよ。
[ジャケットを受け取るとああ、と小さく呟いて]
……忘れてました。
礼には及びませんから。
場所が分かったら、私も見に行こうかしら。
でも時間が経つと紅は消えていそうね。
黒ずんでしまったら、綺麗ではないわ。
[どこか残念そうに肩を竦めて]
なら、教えてくれない?
私の持つ宝を有効に使えるように。
[じっとルーサーを見つめて]
それでも一応、ね。
私の気分の問題だから。
[少女の口から震える息が零れても、抱き寄せた腕は拒絶されることなく受け入れられる。
耳に届く言葉がない代わりに少女の腕は遠慮がちに、それでも優しく撫でる感触は確かに背を伝わってくる]
あったかい…
[温かいその身に縋って、声を持たない少女のように暫くは音もなく涙が流され、小刻みに肩は震える。
少女がシャーロットを手にかけたことも、これからどうなるかも今は忘れ――
緊張の糸が切れたナサニエルは、母に抱かれる幼子のように安らかに意識を*手放した*]
……血液は酸化しますからね。
そうなったらまた別の人に見せてもらえばいいでしょう。
[その後の言葉に首を傾げて]
……そういうことを軽々しく言うもんじゃないですよ。
後から後悔しますよ?
[頤へと手を伸ばすと軽く捉えて]
[ぽたり....]
[ぽたり....]
[降り注ぐ雫に遠慮がちに身動ぎ顔をあげれば、男の双眸から零れる涙に眼を細め、あかく染まった手を伸ばし頬を拭うも、ゆるりと膝から床に倒れ込む男を抱き止めるには自身の腕は細過ぎて、辛うじて下敷きにはならず男を階段の手摺に寄り掛からせ、其の寝顔を見詰めゆっくりと瞬き、あかく染めてしまった頬をに顔を寄せあかい舌はぺろりとあかを舐め取る]
………
[首を捻れば自身の手で永劫の眠りに誘ったあかい青の少女]
「やっぱり、シャーロットは、優しかった」
[震える手を伸ばしそっと抱かかえようとも、もう応えてくれる筈も無くくたりと首は折れるだろうか]
「ごめんなさい、ありがとう、シャーロット」
[青の少女の頬に手を添え安らかな寝顔が此方を向けば、其の額にゆっくりと唇を落とす]
そうね…綺麗な紅を散らせてくれるのは誰かしら。
[頷いて。伸ばされた手には身を引くこともせず]
だって、分からないんだもの。
今ここで教えてくれそうなのは、貴方だけ。
どう後悔するのかも、分からない。
[そのままの状態でルーサーを見上げ]
……わたし。
大切なひとが、ほしかった。
でも失うのが怖かった。
裏切られるのが怖かった。
[セシリア。ナイジェル。
彼女への想いはもう言葉にすら出来ない。
裏切られる恐怖とか、そんなこと以前に、
寂しくて。]
……ネリー。
少しだけ。甘え、させて。
[へらりと弱い笑みを浮かべ、
そっとネリーに凭れかかるように身を委ね
*目を伏せた。*]
[唇を離せば紫水晶の瞳は哀しみに彩られ揺れ、青の少女からそろりと身を離し立ち上がれば、眠るあかに染まった青の少女と青の男を一拍だけ見詰め瞬き、広間へ戻るために階段を下りて、広間に辿り着くより早く牧師の姿を見止め右足を引き摺りながら駆け寄る]
「シャーロットが、殺され、ちゃった
ナサニエルも、倒れ、ちゃった
二人、とも、あそこに、置いて、おけない、けど
私では、運べない、から、一緒に、来て、欲しい」
[あかく染まった侭に牧師を見上げ瞳は揺れる]
……ナサニエルさんなんか血気盛んですから。
情熱の色が沢山咲きそうですね。
[捉えた顎を軽く上向かせ]
……他にも男性はいらっしゃいますよ。
一先ず教えて差し上げたいのはね。
[言葉を切ると軽く唇を重ねて]
……男の前で不用意にそういうこと言うと。
誘われてると思いますからね、男は。
なら、次は彼にしようかしら。
綺麗な紅が、見たい。
[愉しみ、と言葉を紡ごうとしたところで唇を塞がれ。ぱちりと一つ瞬きをする]
………。
…そ、う。
[一言だけ言葉を漏らし。その顔は徐々に朱を帯び強めて行くだろうか]
[紅く染まったナイジェルに一瞬ぎょっとして]
……な、ナイジェルさん?!
どうしたんですか……っていうか貴方怪我は?!
[けれどシャーロットが殺された、という言葉に。
血流が下がる感触]
……な……一体誰が……
[ネリーもさっき殺されたというのに。]
……とりあえず、一緒に行きましょう。
貴方のような方には言うより実戦のが早いでしょうしね。
[触れた唇を軽くなぞると笑って。]
……ですから、不用意にそんなこと言わないように。
たらしこんで相手を殺したいとか。
ほんとに誘いたい相手にしか、言ってはだめですよ?
[分かりましたか?と首を傾げて]
[牧師の問いには答えず最後の言葉に一つ頷くだけで、共に階段をあがりって行けば屋根裏部屋の扉の前のには、あかく染まった侭に眠る二人の、どちらも安らかな顔があるだろうか]
………
[二人を見詰めまた泣き出しそうな表情になり、ふるふる首を振って牧師に首を傾げる]
「如何、すれば、良い、かな」
[どう見ても眠っている二人に近寄り。
シャーロットの首に触れ。
ついで念のためナサニエルにも触れて]
……。
如何……もしようがありませんね。
とりあえず、何処か空いている部屋に寝かせましょう。
事が済むまでは、ね。
[そう言うとシャーロットを抱き上げて]
[子供のようにこくりと頷き]
…分かっ、たわ。
………寝る。
[顔を隠すように俯いて。告げて背を向ければ、ぽすとそのままベッドに倒れこむ。小さく身を縮め、膝に顔を埋めるようにして*眠りについた*]
[牧師が二人の様子を検めるのを見守り、紡がれる言葉にまた一つ頷いて、青の少女が抱き上げられるのに眼を細める]
「シャーロットは、部屋に、連れて、帰りたい
あそこは、シャーロットの、部屋、だから」
……分からないにも、ほどがあるわね。
仕方ないじゃない、機会なんてこれっぽっちもなかったんだから。
目の前に現れる男なんて、仕事の対象でしかなかったわ。
皆この先の恐怖に顔を歪めるばかり。
可愛いとか、綺麗だとか。
そんなこと、言われたことなんて一度も無かった。
修道院の子達だって、私を奇異の目で見るばかり。
褒められたのは、殺しの腕、だけ。
部屋に、ですか……?
構いませんが……
[果たして死体と一緒にいていい気分かどうかはわからないが。
望むのなら、とセシリアを促して。]
案内してもらえます?部屋まで。
[牧師を伴い二人で使用していた部屋の扉を開き招き入れ、ベットを指し示すあかく染まった手は微か震えて]
「一緒に、ベットで、寝ようって....」
[手を下ろせばきゅうと握り締め僅か眉根を寄せ瞑目]
牧師様。
貴方を誘えば乗ってくれるの?
貴方のことだからはぐらかすかしら。
嗚呼、何だろうこの感情。
私の知らない、感じたことの無いキモチ。
こんな死と隣り合わせの場所なのに、貴方の傍ではこんなにも落ち着く。
──私は既に貴方に心を許しているのかもしれない──
貴方との会話が愉しい。
触れられた時は嬉しいとさえ思った。
嗚呼、私はもしかして──。
[ベッドへとシャーロットを寝かせて。
シーツを掛けると]
……傍に居てあげてください。
一人じゃ、彼女も寂しいでしょうに。
私はナサニエルさんを部屋に寝かせてきますから。
[シャーロットに向かって小さく十字を切り。]
[――おれを一人にしないで]
[鼓膜の奥に木霊する男の声にゆっくりと瞬き、ベットへと横たえられる青の少女を見詰め、牧師が十字を切るのを何処かぼんやりと眺め、視線は思案気に彷徨い牧師へと戻る]
「ナサニエルを、一人に、したく、ない
目が、覚めた時に、傍に、居て、あげたい
でも、シャーロットも、一人だと、寂しい
如何、すれば、良い、かな」
……困りましたね。
[ベッドにはシャーロット。
ソファーにナサニエルを寝かせればセシリアの寝る場所がない。]
……ナサニエルさん床に転がしておきますか?
で、セシリアさんがソファで眠れば一緒に眠れるでしょう。
[男を床に転がすと言うのにふるふる首を振り更に視線を彷徨わせ]
「ナサニエルは、ソファに、寝て、貰う
私は、シャーロットと、ベットで、寝る、から」
――何故、謝るの?
[目を開けたと同時に発せられる声。
はっと状態を起こし周りを見渡せばどうやら一人だったらしく。]
血の匂い……?
[嗅ぎ慣れたその香り、に罪人ばかり集められたというのに殺し合いをしそうな人間はいなかったな、と思考を巡らす。]
薬の効果とやらかしら、ね。
誰が死んだか知らないけれど。
[足を組み、寝過ぎた頭を起こすようにゆるりと首を振る。]
……分かりました。
じゃあ連れてきますので、そこで待っててください。
[そういうとナイジェルを残して、ナサニエルの元へ。]
……男の身体は重いから嫌なんですけどね……
[彼を背負いあげると再び部屋へと戻る。]
[牧師が部屋を出ている間に覚束無い足取りで青の少女へと歩み寄り、頬に張り付くあかく染まった青の髪を伸ばした手が梳いて、また涙を溢す前に浴室へ向かい清潔なバスタオルを濡らし、青の少女のもとへ戻れば血に塗れた顔を、手を、そっと拭って]
………
[美しい両の手を胸元へと重ねて置き見詰めていれば、牧師が男を抱えて戻ってくるのに視線を移し]
「ごめんなさい、ありがとう、ルーサー」
一度に一人しか殺せないのよね、人狼は確か。
[紙きれの内容を思い出しながら、考えたのは「ならば今夜は安全か」、とかそんなこと。]
……人が人を殺してなければね。
[立ち上がり、シャワーでも浴びようと二階へ上がれば人の気配がして何となく歩む。]
……いえ、構いませんよ。
二人の傍に……ゆっくりついててあげてください。
[ナサニエルをソファへと寝かせると毛布を被せて。
幾許か綺麗になったシャーロットを見つめて]
[牧師の言葉に頷き人の気配に開いた侭の扉の向こう、廊下へと視線を移せば女の影が映るだろうか]
「ローズマリー」
[首を傾げ其の名を唇だけが紡ぐ]
……殺されたのはシャーロット?
[悼みや悲しみの色を含まぬ声で、ただ疑問を口にするも
見てわかることなのか返答を待っているでもなく。]
彼女が人だと、宣言してしまったせいかしら。
――私を殺す方が早いのに。
[まだネリーの死を知らぬ身ではシャーロットの死は人狼の仕業だと考えるのが自然だと思ったようで。]
……ええ、まぁ。
[シャーロットだけではないが。
ナイジェルの前で口にすべきかどうか逡巡し]
……そういえばシャーロットさんも人狼に殺されたんですかね……
[ネリーは確かに超常的な力で殺されたが……
どうなのだろう、とナイジェルを振り返る。]
[――…殺されたのはシャーロット?]
[女の言葉に一拍だけ瞑目し、続く言葉に瞳を見開いてふるふる首を振るも、如何否定すれば良いのかも判らず唇は言葉を探し微か震える]
……あ。
[失言に気付いたのか口を軽く押さえ。
逡巡した後、どうせ広間にいけば分かることだろう、と首を振り]
……。
ネリーさんが、殺されました……
[逡巡の後に紡がれる牧師の言葉に見開かれた紫水晶の瞳は揺れ]
「そん、な....」
[張り詰めた緊張の糸は其の言葉に堪え切れる程に強靭では無かった様で、僅か眼を細めた後にゆらと顎が持ち上がり、とさりと倒れ込んだ背後がベットだったのは不幸中の幸いか、両足を床に落とした侭に青の少女の傍ら*意識は遠退く*]
[紡がれる言葉に怪訝な顔をし、]
―― 一人じゃないの?
ネリーも……。
[変ね、と囁く声は少しの甘さを含んでいるか。]
ま、人狼が今夜人を殺したなら、今は安全なはず……。
私はどうやら寝っぱなしだったようだしシャワーでも浴びてくるわ。
あなたたちも、今のうちにゆっくり休んでおくことね。
[体調は回復し、そろそろ次の生者の調査を視野に入れてか
もう一人の被害者の名を聞けばさっさと*自室へ帰ってしまう*]
……。
[言うんじゃなかった、と後悔の気持ち半分。
セシリアをきちんとベッドへと寝かせると部屋を出て。
自室に戻るも到底横になる気にはなれず。
ベッドに座ったまま、*窓を見上げた。*]
[目蓋の裏]
[目覚めぬ]
[青の少女]
[緑の少女]
[夢現に唇は戦慄き迷子の手は中空を彷徨って、震える睫毛がゆっくりと持ち上がれば、握った侭だったらしい硝子細工がシーツの上へと転がり、ぼやける視界に自身の傷以外であかい手が映り込み、瞬いて中空の手は空気を握り締め脇へと降りる]
………
[ゆるりと身を起こし周囲を見回せば差し込む日差しは明るく、既に女も牧師も姿は見えずにソファで眠る男の様子に一つ安堵の溜息を溢し、傍らの青の少女の寝顔を見詰めそっと白い頬を撫ぜる]
「おはよう」
[かける声も応える声も無い侭に、ベットを降りクロークで服を選んで浴室に向かい、あかく染まった服を脱ぎ捨て熱いシャワーを浴びれば、自身の傷は殆ど塞がったと言うのに排水溝へと流れる水はあかく、洗い流されれば傷だらけの肌はしろく]
………
[鏡に映り込む胸元の傷は未だ深いけれどもう塞がり、伸ばした手は鏡越しに爪を立て表情は歪む]
[丈の長い青のワンピースに、菖蒲の刺繍の施された大陸のデザインの靴を履き、部屋へと戻りベットへと歩み寄り青の少女の安らかな寝顔を覗き]
「シャーロットと、お揃いの、服」
[唇だけが微かに何事かを語りかけるも読み取る者も無く、ふわと微笑みあかく染まった硝子細工を手に取り、両手で包み額へと引き寄せればともすれば祈っている様にも見えただろうか]
………
[向き直りソファで眠るへと歩み寄って、直ぐ傍の床へと腰を下ろせば、スカートの裾がふわりと広がり、ソファと合わせて設えられたらしい背の低いテーブルに肘をかけ、身をもたせて男の寝顔を見詰め、そうっと青の髪を梳いているうちにはまた*眠ってしまうかも知れず*]
[ベルトに固定したケースから、小瓶にいくらか中身を移し変え、
窓から差す薄暗い太陽に透かせてみる。]
死んだのは2人。
人狼も2人ということだけど、ルールを読んだ限りでは
一晩に2人もいなくなるのは変だわ。
それに……殺したくなる周期はどれくらいなのかしら。
[身勝手で傲慢な貴族の遊び。けれどそのルールは絶対で。
瓶をしまい、髪をかきあげてため息一つ。]
この間からどうも夢見が悪いけど、
いよいよ死神が迎えに来てくれたのかしらね?
[自嘲的な笑みを漏らせば、*バーカウンターのあった部屋へと*]
[裏家業にはおよそ似つかわしくない陽気な男。
仕事でよく顔を合わせ、飲み屋でもよく一緒に飲んでいた。]
「よぅ、ローズマリー。相変わらず幽霊みたいな面して。
お前まだサイコロゲームなんてやってんの?」
そうだけど、それが何?
「いい加減でやめとかないとさ、
いくら悪運強いつってもいつか死んじまうぞ?」
その時は、自分が相手よりツイてなかったと思うことにするわ。
「はぁ……そういうことじゃなくてさ……まあいいや。」
[会うたびにdie gameを辞めるよう薦められていた気がする。]
「――なんで、そんなに命粗末にするんだよ。」
粗末にしてるつもりはないけど、
あなたがそう思うならしてるんでしょうね。
でも、どうやらこれが私みたいだから。
「ふーん……相変わらずだなぁ。
そうそう、俺さ、そろそろ仕事辞めようかと思ってるんだ。
もしかしたらこうやって飲んでられるのもあと少しかもな。」
そう。
「はぁ……辞めてどうすんの?くらい聞けよ。」
……。 辞めてどうするの?
「とある姫君に求婚でもしようかな〜と思ってる。」
/中/
流石に二人墓下は寂しいです...シャーロットです...
ネリーちゃんはそこまでフリーダムじゃないのかなー。
折角二人っきりだかr(検閲削除
[結局殆ど眠ることはないままに。ベッドに座ったまま昨夜の惨状を思い出す。]
……シャーロットさんはどうやって殺されたんですかね。
ネリーさんのように人狼に……?
しかし氏の伝言じゃあ殺せるのは1人って話では……
[思い出す、ナイジェルについた夥しい血]
……。
触れたときについたんですかね……
[ごろん。
無にも似た灰色の世界に、身を横たえて。
見える現世は何処か遠く、淡い色彩。]
……本当に。
わたしは誰に殺されたんだろうね。
[ふふ、と小さく笑って、
現世の人々の声に耳を傾けている]
[何時の間にか机に突っ伏して眠っていた様で、瞬きゆらりと身を起こせば、差し込む西日に照らされる男の寝顔に眼を細め、右手を伸ばし再び男の頭をそっと撫で首を傾げる]
「ナサニエルも、一人は、寂しいの、かな
でも――」
[音の無い小さな呟きは空気に解ける事も無く、傍らのベットで眠る青の少女を染めるあかすらも、差し込む温かな橙の光に和らぎ、ゆったりと時の流れる夕暮れは何処までも穏やかで、惨劇の幕は既に上がっていると言うのに相変わらず*何処か遠く*]
私は、セシリアじゃ、無い。
ナイジェルは、良い子。
ナイジェルは、優しい。
私は、良い子じゃ、無い。
私は、優しく、無い。
[スツールに一人座り、水割りを身体に流し込む。]
Gilbert……
[ぽつり、呟く名前は誰のものだろう。
物思いにふけるその背中は少し寂しそうにも見えて。]
[それから数日が経ち、暫く見ないと思った頃にまた出会う。]
「よっ、元気か?」
普通よ。
「元気そうだな。」
あなたがそう言うんなら、そうなんでしょうね。
「なぁローズマリー。お前もそろそろ、仕事辞めないか?」
――何故?
「……俺と一緒に生きてほしい、って言ったら困るかな?」
……困る。困るのかしら。
わからないけど、「生きる」約束は出来ないわよ。
[そう言うと、男の方が困った顔をしてたような気がする。]
「例のゲーム、やめてないんだな。」
やめるつもりないって言わなかったかしら。
これが私だって。
「聞いたよ?聞いた上で何度もやめろって言った。
どーしてそんなに死にたいんだよ。」
そういえばそうだったわね。死にたいわけじゃないわ。
でも、一緒に生きる人をお望みなら他を当たるのね。
「あのな〜……他のヤツでいいんなら最初っから
攻略難しそうなお前なんか選ばねーよ。」
……攻略って……。
「ま、いいや。また日ぃ改めるわ。」
[暫くぶりに訪ねてきた男の顔は、
いつものような陽気な色はなく、神妙な面持ちだった。]
どうしたの?深刻そうな顔して。
「お前からそーやって声かけてくれるとは思わなかったよ。」
あ、そう。
「つれないな、相変わらず……。
今日は、さ。お前と勝負したくて来たんだよ。」
……勝負?
「die game……。」
[ざわり
心臓がざわつく気がした。
でもきっと、気のせいだと。味わったことのない感覚だったから
その時は胸に手を当てるだけで首を傾げていたような気がする。]
*/
あー、5じゃ無理か。5がいいんだけどな。
6×6って36マスだし多いyp!
25マスくらいがちょうどなんだが仕方ないか。。。
何ってdiegameの下準備。
ルーサーに挑んできます。出来ればガチで。
*/
下準備その弐
\123456
1○○○○○○
2○○○○○○
3○○○○○○
4○○○○○○
5○○○○○○
6○○○○○○
多いorz
[部屋を出て、広間へと向かう。]
……少し片付けるかね……
このままじゃ……なぁ。
[血の飛び散った現場に軽く頭を振り。
無駄だろうとは思いつつ血を拭いはじめて]
…ナイジェル。
[目覚めたナサニエルはその次の瞬間から、近くに居てくれたのだとわかる少女の寝顔を見つめ、そっと手を取る。
幸せな夢を見たように思った。
広いだけの暗い世界、光も暖かさも無くそれを求めて彷徨い――]
手を差しのべてくれた天使が、おまえの顔をしてた気がする。
[神聖なものに口付けるように少女の手へ触れるか触れないかのキスを落として、ベッドで眠るシャーロットと揃いの青いワンピースを身に纏っていることに小さく笑う]
そうしてると、まるで…姉妹みたいだ。
[夜の闇の中に色を失ったシャーロットの白い頬が浮かび上がる。
染めるあかを除けば、シーツにくるまるその姿は、待ち人から目覚めるための口付けを待つ姫のようですらある]
…おまえがキスしてやったら、今にも起きてきそうだなナイジェル。
[――瞬間のフラッシュバック。
彼女を永遠の眠りにつかせた少女は、揺れる瞳でナイフを胸に突き立て……
ナサニエル.はゆるり、首を振る。
まだ体温の残るブランケットで少女の体を包み]
水、飲んでくるね…
[机の上に小瓶を並べて。現状残っている香水の量を確認する]
…この辺はここでは使わないわね。
使うものだと…火炎、火滅、加速、それに不可視かしら。
この辺りは追加出来るから大丈夫ね。
問題は、赤死と爆炎…量も少ないか。
手元の材料では追加は無理ね…回数も残り1回ってところだわ。
無駄遣いは、禁物ね。
[最初の4つをホルダーに据え付け、残りの2つをひとまず横に置く]
後使いそうなのは…催眠と時限?
時限よりは、腐食かしらね。
[新たに出した小瓶をまたホルダーに付け、しばらく悩んでから爆炎の小瓶をホルダーに付ける。ホルダーには7つの香水。己が愛用する獲物──毒香水]
トマトケチャップじゃあ、なさそうだ。
[血を拭っているらしいルーサーに皮肉な調子で声をかけても、顔は色を失っていき、声が掠れる]
…他にも誰か、死んで――?
[心臓はごとごとと音をたててナサニエルを苛む。
壁に手をやり広間から顔を背けても、喉の渇きはより激しくなった]
[やはり夥しい量の血は拭き取れるものではなく。
さてどうしたものかと思案に暮れながら]
……トマトジュースでもありませんね。
ネリーさんが死にました。
恐らく人狼に……
[小さく首を振る。]
昨日使ったのは打ち止めかしらね。
次やる時は催眠で眠らせてやるしか無いかしら。
眠らせてしまえば、抵抗も出来ないわね。
[クスリと口元に笑みを浮かべ。使わない小瓶を革カバンに仕舞い込んだ]
赤死が使えたら…綺麗な紅を一気に溢れ出させることが出来るのに──。
ネリーが……!
[湯気のたつ料理を抱えて広間へ入ってきた時の、彼女の姿がありありと浮かび上がる。
たくさんの者達に手伝われて楽しそうに笑っていたのは、ついこの間のことだったのに。
恐らく負っていたのであろう辛さや悲しみを洩らすことなく、ネリーを思い出す時浮かぶのは、彼女の人を気遣う微笑ばかり。
――だがそれが二度と還ってこないことを悲しく思うよりも、ナサニエルは今]
人狼がネリーを殺すところを、……誰か見たのか?
……いえ。
ほんの一瞬、目を逸らしていた間に。
殺されてましたよ。
あんな一瞬の間に人一人殺せる人なんて……
普通いないでしょうよ。
[ネリーの首を裂き、それを悟られずに居られる者など。]
そう、か…。
[ナサニエルは小さく息を吐く。
…少女が昨日シャーロットを手にかけたのが中に居るセシリアのせいではなく、人狼の薬のせいだったなら?
そう生まれた思いからか、人狼がネリーを殺すところを見た者がいないと聞き、がっかりしているのかほっとしているのかわからない]
ほんの一瞬目を逸らしていた間に。
確かにそれは、普通じゃない。
[いや、ほっとしているのかもしれない。
そんな人狼が屋敷に潜んでいるという恐怖よりも何よりも、尋常ならざる殺し方は、少女のそれと合致していない]
ネリーはどこか、別の場所に移したんだな。
…血を拭くの、手伝おうか。
[ベッドの中で身を縮めた状態でゆっくりと瞼を開く。眠れた感じがしない。目をつぶれば昨日のネリーの姿が浮かんできて。その度に涙を流して。今ではもう出ないのではないかと思うくらいに零し続けた。ゆらりと起き上がれば浴室へと向かい。鏡で己の顔を見れば眉を顰める]
…酷い顔。
[涙の痕を流し、泣きはらした眼を癒すかのようにシャワーを浴び、クローゼットから黒のワンピースと同じく黒のジャケットを取り出し着替える。それはまるで喪服のように見えるか]
[部屋を出れば皆の居そうな場所──広間へ足を向けるが、入り口手前でぴたりと足が止まる。昨日の事が甦り、足を進めることを拒む。一度深呼吸して気を落ち着け、どうにか一歩踏み出して]
…こん、ばんは。
[中に居たルーサーとナサニエルに挨拶する。その顔には強張った微笑が張り付いているのだが]
[目覚めると部屋は仄か月明かりに照らされ暗く、男の姿はソファに無く変わりにブランケットに包まれていて、移した視線の先で青の少女は目覚める筈も無く眠り続けて居て、ゆらりと立ち上がればクロークからレースのポシェットを取り出し、其処に入っている首輪を確認して硝子細工の聖母を入れ、肩から斜めにかけてベットへと歩み寄り、青の少女の頬をそっと撫ぜ]
「行って、来る」
[囁いて広間へと向かい其処に居る人達の声に入り口で立ち止まり、ゆっくりと瞬いて一拍の間を置きぺこりと一礼して、あかの残るソファへと視線を留めて微か眉根を寄せ瞑目]
[ルーサーの返事に黙ってこくりと頷き、広間を出るところでナイジェルに気がつく。
広間から消えていないあかを見てか、眉根を寄せ瞑目する頬にすれ違いざまそっと触れ]
何とかするよ。
すぐに…消してみせるから。
消せないものは、隠すのさ。
…シーツとってくる。
[微笑んで、広間を出る]
………
[目蓋を持ち上げればあかい緑の少女の痕を見詰め瞳は揺れ]
「ネリー....」
[唇は其れ以上の言の葉を紡がず再び瞬いて、会釈する修道女の泣き腫らした顔へと視線を移し、かける言葉も見付からずふるふる首を振り、牧師の問い掛けに答える男を何処かぼんやりと見守り、歩み寄ってきた男にかけられる言葉と微笑みにまた目蓋を伏せる]
「行って、らっしゃい」
仮令、セシリアだとしても....
今、みんなに話せば、殺意を向けられるかも知れない。
其の時に、セシリアを抑えれるか、判らない。
[階段を上がり、使われていない部屋を求めて足を踏み入れたのは、まだ開けたことがなかった扉。
そこはバーカウンターだった]
ベッドはなさそう、だな。
ん……ローズマリー。寝てる、のか。
[そこにソファの血を覆い隠す布はなくとも、喉が渇いていた。
瓶の中身を注ぐのももどかしく、酒か水かもわからぬそれを直接口を付けて飲み落ち着いたナサニエルの目に映ったのが、グラスを持ったままカウンターにもたれかかるローズマリー]
具合でも、…いや。
…そんなことは言わないわ。
昔の夢を見たから、気分が悪いの。
修道院に入った時の、夢。
[昨日のことかと思い至れば若干頬を染めながらも否定して。どうやら泣きはらした眼の原因は夢のようだ]
[もしネリーやシャーロットのことを知っているなら、飲まずにはいられないかもしれない。
ナサニエルはローズマリーを酔いの中で眠らせた物思いを、そんな風に想像して。それから思う]
薬はもう…使ったろうか。
[使ったとしたら、誰に?
…それが少女にで、悪い結果が出たなどと、そんなことを彼女が言ってしまったら?
――だがどちらにせよ、死んでしまえば何も言えないのだ。
バーカウンターの部屋に、今は眠るローズマリーとただ二人きり。
瓶を持つナサニエル手が少し震える]
……嫌われたわけではないようで。
[くつりと笑うと肩を竦めて]
……昔の、ですか。
それは……ご愁傷様です、かね。
よく冷やしておいたほうがいいですよ、眼。
それはそれで可愛いですが。
ネリーさんも、シャーロットさんも、死ん、だ。
どうして、2人が…?
[ネリーは人狼が殺した。昨日傍に居て目を離した隙に。でもシャーロットは? 彼女も人狼が殺したのか?]
人狼は、一度に複数の人間を殺せはしないのではなかったの…?
[俯いたまま顔を覆っていた手を額に移動させ]
……わかりません。
殺せないはず、ですが、ね……
アーヴァインの伝言が出鱈目だったのかもしれません。
[戻ってくると肩を竦めて。]
……紅茶でも入れましょうか。
食事は……食欲があるなら用意しますけど。
…風邪ひくなよ。
[その部屋にあった膝掛けを肩にかけてやり、危なっかしくローズマリーの手に握られたままだったグラスを、カウンターに置いて。
ナサニエルは部屋を出、次の個室でシーツを見つけるとそれを持ち、広間へと戻った]
…嫌う理由が無いもの。
やっぱりまだ腫れてるのね。
シャワー浴びて治まったかと思ったのだけど…。
…また可愛いとか言うし。
[しかし好きにしろと言った手前、それ以上の言及は出来ず]
………
[聖職者達の会話に加わる事も無く立ち尽くして居れば、男の戻る気配に視線を移し、弱々しく微笑むも不安気に揺れる紫水晶が男を見詰める]
「おかえり、ナサニエル」
少し、ね。
赤いままですよ。
泣き腫らしたのはすぐには収まりませんから。
……いいじゃないですか。
言うだけならタダですから。
[笑いながら首を傾げてみて]
後で、やるわ。
今は動くのも億劫。
[小さく息を吐けば頭痛を押さえるように額に手をやって]
…言われたこっちはタダで済まないのに。
[ちらりと視線をやってから小さく呟く]
…ただいま。
[少女の揺れる紫水晶に、安心させるような微笑を試みて、そううまくはいっていないかもしれない自分の顔が映っている気がして]
さて、女の尻にしかれる幸せな奴はおまえだ。
[ステラに一時立ち上がって貰い手にした真っ白なシーツをふわりと広げ、ソファの血跡を隠してしまうと再び、少女にも声をかける]
さあもう座ってくれていいですよ、お姉…お嬢さん。
人肌を知らないシーツの野郎を優しく温めてやって下さい。
おまえもステラの横にでも座らせてもらうといいよ、ナイジェル。
そうつっ立ってないでさ。
[顔を上げてナサニエルを出迎えればシーツをソファーにかけるために一度立ち上がり。その所作に礼を言ってからまた座る]
ありがとうございます、ナサニエルさん。
[弱々しく笑みを向け、途中言い直される言葉には小さく笑みが浮かぶだろうか]
……大丈夫ですか?
[ついでに厨房でタオルを冷やすとステラの頭に載せて]
タダではすまないって。
そんなに嫌なら言いませんよ、もう。
[男の微笑みは安堵を呼び込んで呉れる類いのものではなかったかも知れないけれど、其の気遣いにか先ほどよりは幾らかマシな微笑を浮かべ、かけられる言葉に頷いてソファへと歩み寄り、修道女に首を傾げ]
「隣、良い、かな」
[牧師の戻ってくる気配に顔を向け]
「ありがとう、ルーサー」
[温かな湯気のあがるテーブルに眼を細める]
[乗せられたタオルに「…ありがとう」と小さく告げ。額と腫れた眼を冷やし始める]
…嫌と言うわけじゃ、ない、けど。
[言われる度に落ち着かなくて。顔半分をタオルで隠して。その下では頬が朱に染まっているだろうか]
喜んで、ステラ。
[弱々しくともその顔に笑顔が浮かべば、いくらかほっとしてそう返礼を返す]
…素晴らしい手際の良さ!
パンに何かを挟んだだけのものだとしても、感謝申し上げますとも、マスター・ルーサー。
[太い神経と言われるのを褒め言葉でも聞くような顔で聞き流して、運ばれてきた中から早速、紅茶とホットサンドを掠め取る]
食欲無くても食わねぇと…元気出ないぜ。
[幾らか不安そうな色の薄まったナイジェルの笑みに頷いて。
紅茶だけで済ませるステラやナイジェルにとも、調理してくれたルーサーにともなしに呟く]
[男の言葉に昨夜から何も口にしていないのを思い出し、紅茶と共にホットサンドに手を伸ばし、昨日修道女がして呉れた様に修道女の分も取り分けて、目の前に差し出す]
「少し、でも、食べた、方が、良いと、思う」
嫌じゃなくても気分を害されてるようですし?
[染まる頬を見ればくすくすと笑って。]
遠慮なく嫌とおっしゃってくださればいいのに。
[暗い暗い夢から覚めれば、そこはカウンターで。
視界がだんだんとハッキリしてくるのに頭をかいて。
腕をあげた拍子にずり落ちる感触がして、ビクリと身体を動かすも
誰かがかけてくれたらしい膝かけを見て複雑な表情で笑う。]
……紅茶。
[小さな声で呟いてみる。多分今欲しかったからに違いなく。
ひざ掛けを綺麗にたたんでから、広間へと向かう。]
[私がサイコロに勝った日に会うと、決まってバレていたみたいで。]
「お、今日やったのか?」
……なんでわかるの?
其の前に挨拶くらいしなさいよ。
「お前に言われたかねーよ。
何でってのはまぁ……顔だな、顔。」
へぇ……顔を見てわかるの?
「寂しそうだからな。ゲームの後いっつも。」
…………気のせいじゃなくて?
「『あなたがそう思うんならそうなんでしょう』って
言わないんだな。」
……。
[大抵、男を追い返して一人で朝までお酒を飲む。
別に、ゲームをした日でなくてもそんなのはよくあったけど
ゲームをした後は、目が覚めるといつも毛布がかかってた。]
……何を今更、思い出してるの?
もう、彼はいないのに。
………
[修道女の言葉に頷いて、自嘲を含ませた様な笑みに瞬き、自身もホットサンドをはむりと一口、巧く飲み込めず紅茶で無理矢理に喉の奥へと押し込む]
「ステラが、落ち込んで、居ても
何が、出来るか、判らなくて....
だから、ステラの、真似、して、みた」
[気配に視線を移し女の姿を見止め軽く一礼]
「こんばんは、ローズマリー
今日は、薬、飲んで、無いの、かな
具合は、如何」
[女に首を傾げて気遣う視線を向ける]
[広間に来ればナサニエルが逸らす視線に首を傾げ、
けれど同時にひざ掛けをくれたのは彼だろうかと思いたち。]
カウンターに来たの、あなた?
……ひざ掛けありがとう。あったかかったわ。
[くすりと笑みをもらし、空いてる席に腰掛けて]
私にも紅茶、いただける?
[目的のものを前に、ストレートに欲して。]
……嫌じゃないなら、よろしいですけど。
[紅茶を飲みつつ。
そういう落ち着かないところが可愛いんですけど、とは言わないでただ笑って]
[セシリアに薬や具合のことを問われれば]
……薬はまだ、使ってないわ。
体調は殆ど回復したけどね。
[どうにもだるくって、とけだるげに答えて。]
――此処は
寂しいね。
[その言葉はネリーに向けてか
それとも独白か。
広間に集い、言葉を交わす人々
揺れる瞳に何処か、羨望が混じった。]
[ナイジェルの不思議そうな目に気がつくと、彼女は紅茶でどうにか喉の奥へ押し込んでいることも知らずに、曖昧に笑って]
うまい、よな。凄く。
[今は野菜だけの挟まっている、自分のパニーニにかぶりつく。
ルーサーの返事には呆れた顔をして見せる]
…気色悪いって。
楽しみはこれくらいだからきちんと、じゃなくて…
にっこり笑って「光栄でございます、明日の手料理もお楽しみに」位言えないかね。
[お礼の言葉がローズマリーの口から向けられると、努めてにっこりしたのだが]
光栄でございます。明日は……あ。
あれは膝掛け、だったのか。
[笑う気配を感じれば、また何かからかわれているように思えて。タオルを顔から外せばどこか拗ねたような表情が現れる]
牧師様、私が慌てる様が面白くてそんなことを言うんじゃないでしょうね。
[修道女の瞬くのに首を傾げ、紡がれる言葉に不思議そうに見詰めるも、謝辞を繰り返されるのに曖昧に頷き、其れでも修道女を幾らかでも励ませたのだろうかと僅か微笑み]
「少しでも、役に、立てた、なら、良かった」
[女のけだるげな様子に表情は曇り]
「余り、無理、しないで、お大事に」
[男が曖昧に笑むのに瞬き、矢張り曖昧な微笑を返し]
「ルーサーは、料理、上手な、お父さん、だから」
[膝掛けだったのか、と言うナサニエルにくすくす笑って]
あったかければなんでもいーわよ。
……ありがとう。
[紅茶を前に置かれれば礼を言って、ラム酒を少し、紅茶にたらす。
こくりと一口飲み込めば、紅茶の中からほのかに漂うラムの香り。]
……美味しいわね。
いれてくださったのはどなたかしら?
ルーサーさん?
[ルーサーとナサニエルのやり取りをくすりと笑いながら見つめて。]
[連呼される可愛いの言葉にますます朱の色を強め]
…昨日私の物言いが誘ってるように聞こえるって言ったけど、牧師様がそう言うのも十分期待を持たせる言葉だわ。
[ルーサーの棒読みぶりに、口に含んだ紅茶を噴出しそうになったのを手で押さえると今度は咽て、苦しそうに咳き込みながら]
…顔に噴いてやりゃ良かった。
[男の顔に憎たらしく張り付いた笑顔を見て一言。
少女の唇から紡がれた「料理上手なお父さん」に表情を緩ませて]
料理上手は認めるが、このガキくささじゃ…
見た目は爺さん、中身は子どもがせいぜいかな。
[そういえば、いつかもこうやって談笑しながらご飯を食べた。
今は2人ほど欠けているけれど――。
ナサニエルやルーサーの掛け合いを見て、
ナイジェルやステラとお茶をして、
……こういうのは、嫌いじゃない、とそう思う。]
パニーニ、お一ついただこうかしら。
[ナサニエルに「食え」と言われれば、素直に手を伸ばして。
はむり、と食べれば美味しくて。]
――そんなことないわ。好きよ、あなたの紅茶。
[くるくると水面を揺らして、漂うラムの香りに目を細めて。
ナサニエルと言い合うルーサーの顔をチラリと見れば1つ2つ瞬きをして、またパニーニをかじる。]
[男が牧師を子供と評するのに表情は幾らか和らぎ]
「可愛い、お父さん、だね」
[微笑み牧師を見詰め、修道女がホットサンドを半分も食べずに止まっているのに気付き、自身も一口齧っただけで置いてあったホットサンドを手に取り首を傾げ]
「私も、食べる、から、ステラも、食べよう」
貴方の言葉で、私がどれだけ心を掻き乱されているのか何て、分からないんでしょうね。
罪な人。
[じっと見つめてから不意に視線を逸らして]
[首を傾げる女の様子に瞬き]
「ローズマリーが、誰か、見詰めるの、珍しいと、思って
ルーサーが、如何か、したの、かな」
[倣う様に首を傾げ女から牧師へと視線を移し]
……そりゃ貴方じゃないから分かりませんけどね。
もし本当にそうなってるんでしたら……
嬉しい限りですけど。
[逸らした視線の先を追うようにして。]
[澄んだ色の瞳をしていた紫陽花の姫君。
活力とかそういったものではなく、色彩としての澄んだ蒼。
牧師の瞳は
牧師の瞳の奥には
ルビーのような紅い玉。
嗚呼、間違いない。
ルーサーさんは人狼――。]
[セシリアに口元だけの笑みを向ければ]
――別に、意味なんて。
ルーサーさんのような人がもし父親だったら
私も何か変わったかしら、と少し思っただけよ。
[ナサニエルにも少し視線を移し]
他人同士なのに、こんなに賑やかなのも珍しいし。
[カップを持って、くすりと笑う。
そう思ったのは、本当のことで。]
母親というのは――
[以前の「もし男物の服がなかったら」という会話を思い出して]
フリフリのエプロンでも、つけてもらおうかしら。
……なってるわよ。
この間からずっと。
貴方にそうやって言われるのが恥ずかしくて、嬉しくて。
寝顔を見られて、それを『宝箱に閉まっておく』何て言われて。
それでさえ、心を揺らされた。
[視線を逸らしたままぽつりぽつりと言葉を紡ぐ]
[笑う男へと視線を移し一拍だけ見詰め瞬いて、修道女がホットサンドを齧りだす気配に顔を向け、幾らか安堵の表情を浮かべて自身も少しずつホットサンドを齧る]
「ルーサーの、料理、美味しいね
ステラも、料理、上手」
[女の瞳は少しも笑っていない口元だけの笑みを見詰め瞬き]
「そっか....」
[倣う様にテーブルを囲む面々を眺め、女へと視線を戻し]
………
[一拍だけ静かな紫水晶が見詰めてから牧師へと向き直り]
「エプロン、つけるの」
[首を傾げる]
[紡がれた言葉にくすくすと、楽しそうに笑いつつ]
……いや、ほんと。
今心底可愛いと思いましたよ、貴方のこと。
……あぁ、可愛いとは少し違いますかね、うん。
そう?
ろくでもなくても、日々に変化はあるかもしれないじゃない?
[誰がつけるんだと問われれば]
……「おかあさん」
[と言って微笑み、紅茶を一口優雅に飲む。]
[己を評される言葉にやはり頬の朱は収まらず。半ば睨む形で視線を向けて]
……可愛いじゃなかったら、何。
[また別の言葉が増えるのか、と相手を見つめる]
[睨むような視線を涼しい顔で流して]
……これ以上貴方の心を掻き乱すといけませんから。
秘密にしておきましょうか。
[悪戯っぽい笑みを一つ。]
[周りの言葉にルーサーがフリフリエプロンを付けている様を思い浮かべて小さく噴出し。矛先が自分に向かったのに目を瞬かせ]
私、ですか?
[似合うのだろうかと想像すれど、どうなのだろうと首を傾げう]
[ホットサンドを紅茶で流し込むも、牧師の慌てる様子に微か悪戯な気配の漂う微笑みを浮かべ、女の言葉にまた首を傾げ]
「お父さん、から、お母さん、に、転職、かな」
[修道女の名前があがれば小さく笑む修道女を見詰め瞬き、牧師と修道女を交互に見詰め反対側に首を傾げ]
「お父さんと、お母さん、かな」
[周りについたホットサンドの欠片までも舌で舐め取ると顔を上げ]
>>125
どうせ止めるなら、口煩さの方にしろよな…
[飯炊きの方は上手いんだからといった風情]
>>126
変わったろうな、ローズマリーも。
[至極まともな表情で]
…悪い方に。
こと賑やかさにかけちゃオレの右に出る奴は中々いないと思うね。
[言うなり、「フリフリのエプロン」発言がつぼにはまって肩を震わせている]
>>127
おいおい…あんたが、だろ?
[目の端に涙すら滲んできた顔で悪戯っぽく笑い、少女の「エプロン、つける」の唇の動きが見えるととうとう腹を抱えた]
はははは……っ、止めてくれよ、いや、それ最高。
ちょっとクローゼットでも漁りに行くか…ふ、ははは……ああ。
[一頻り嘲うと、今度はステラに目を向けて]
なるほどあんたなら、似合うだろうね。
――そうね。それもいいかも。
ステラさんがお母さん。ルーサーさんがお父さん。
ナサニエルさんとナイジェルも兄妹みたいね。
[そこに自分の場所を想像することは全く出来ないけれど。
見てきた世界が――きっと違いすぎるから。]
[男が腹を抱える様子を一拍だけ見詰めふわと微笑み、女が父母と兄妹と周囲を位置付けるのに瞬き]
「じゃあ、ローズマリーは、お姉さん、かな」
[牧師と男の言葉にきょとんと瞬き修道女を見詰める]
[静かに呟くローズマリーにそっと訂正して]
ステラがお姉さん。ルーサーがお爺さん。
ローズマリーとナイジェルも姉妹で、オレは兄ちゃん。
…こうじゃないか?
[エプロンが似合うと言われれば少し照れたように「そうですか?」と返して]
大きな子供を持つような歳ではありませんけれど、ナイジェルさんのような方が子供なら、溺愛してしまいそうですわ。
[可愛いですもの、と笑って]
[修道女に声をかけられ顔をあげ視線を彷徨わせ]
「ごめんなさい、余り、親とか、判らなくて
歳の事とか、考えて、無かった、から」
[――可愛いですもの]
[笑みと共にかけられる言葉に紫水晶の瞳を見開き]
「そんな事、無い、よ....」
[何処か怯えた様子で修道女を見詰めふるふる首を振る]
[年齢のことなど全く気にしていなかったためか、ルーサーとナサニエルの言葉に瞬きをして]
……そういえば、そうね。仮宿の間はそのままでも良い気もするけど
[俯き加減に呟く。
その表情はうかがい知れないけれど、見える口元には笑み。
お姉さんだと言われれば、それこそ不意をつかれたような顔で]
お姉さん――。 [小さく、反芻。]
ナサニエルさんが、お兄さん。 [また、反芻。]
……大家族が出来上がってしまうわね。
[くすり、と漏らす笑みには少し複雑さも窺えて。]
[ナイジェルの様な子が子供なら、溺愛してしまいそうとの言葉に]
ステラもか?
ルーサーも似たような事言ってた。
まったく、ナイジェルは……愛されてるな。
[可愛いと笑うステラの言葉も、何だか自分のことのように嬉しくて口許を綻ばせる。ルーサーにもその顔で]
ま…あんたが実際いくつかはともかく、ひ孫も軽く持てるくらい長生きしそうな事は、確かだな。
[閉じた口の中で、憎まれっ子世にはばかるとか何とか]
[壊していいの?]
なにを?
[家族の繋がりを]
本当の家族じゃないわ。
[でも、敵はお父さん――]
けれど人狼……倒さなければゲームに勝てない。
[敵ハ皆ノオ父サン――]
[黙っておくとの言葉に、やはり喋らないか、と心の中で呟き]
…牧師様43歳でしたのね。
[しばらく前に疑問に思った答えに行き着いて確認するように]
[暫く沈黙の後、複雑な笑みで一言――]
……お父さんを、お借りしてもいいかしら?
大切なお話があるの。
何か起こったら、一番にお父さんに報告する義務がある、と
どこかの子供が言ってたわ……。
[視線は紅茶に落としたまま、チラリとルーサーを見上げて。]
17歳差……。
微妙なところ、かしら。
[己との年齢差を確認して。結果親子でもおかしくはないのかもなんて結論に達する]
……26歳、ですか。
もう少し若いと思ってましたよ。
……反応が可愛いし。
[ちらりとローズマリーに視線を遣りつつ]
……さて。
[場所を移るかと問われれば]
ええ、そうね――
バーで待っててくださる?
[俯き加減の顔に映るのはただ口元の笑みだけで]
少し、自室に寄っていくわ。
[そう言って、紅茶を置けば2階へと。]
[未だはっきりと愛情と暴力の区別がつかないからか、微か其の身は震えて居たかも知れないけれど、なんでもないとでも言う様にふるふる首を振れば、口元を覆う男へと弱々しく微笑み、修道女の言葉に顔を向けて曖昧に頷き]
「私も、みんな、好き」
[女が牧師へとかける言葉に視線を移し其の瞳は、また別の不安が浮かぶか]
…悪かったわね、反応が可愛いのに年取ってて。
[少しだけむっとして]
話って、何かしらね。
……まさか──?
[ローズマリーは判別する薬を持っている。それでいてルーサーを呼び出すとすれば]
下準備
\123456
1○○○○○● サイコロ
2○○○●○○ 1つ目=横の列
3○●○○○○ 2つ目=縦の列
4○○○○●○
5○○●○○○
6●○○○○○
どれか黒丸一つでも当たったら負け。
一つあたれば他は全部○扱い。
一投目で当たっても少しひっぱります(ぁ
[話があるとルーサーに告げ、広間を出て行くローズマリーの背中を見送り。何があったのだろうかと首を傾げる。視線をナイジェルに移せば言葉を読んで]
私もです。
[にこりと微笑み返した]
[少女の怯えた様子に共通したのは「愛」という言葉だと気付く。
微かとはいえその身が震えているのを見止めて、ナサニエルの少女を見る表情は曇った。
しかしなんでもないとでも言う様に首を振り、弱々しくとも微笑みを見せてくる少女の顔を見れば、その表情のままではいられず。
無理にでも少女へ返す言葉と共に、口の端を持ち上げ笑顔づくる]
ここのみんなは…
…おまえを傷つけたりなんか、絶対にしないしな。
[ローズマリーのルーサーへの笑みにはちらと双方の顔を見やり。
去って行く二人に一抹の不安を覚えながら黙してその背を見送る]
[自室に戻り、鞄からいくつかのセットを取り出せば、
無表情のままベルトのケースの薬品を調合する。]
……。
[やや眉間に皺の寄った様子で調合し終えれば
暫し手を止め、ぼんやりと。
目を閉じる。
――1つ、2つ、3つ。
開く瞳には館に来た時と寸分違わぬ妖艶な色を宿した笑み。]
ごめんね、お父さん――。
[ローズマリーに言われた通り、2階のバーへと入り。
スツールにかけて扉の方を見つめて]
……さて。
何用かね。
[上着の上から銃を確かめて――]
……悪くはありませんよ?
意外性に飛んでていいじゃないですか。
[笑うも、ふと口元を引き締めて]
……ま、多分そういうことでしょうね。
死んだら後宜しくお願いします。
[ゆっくりと。
ゆっくりと。
時を少しでも遅らせることを願うかのような歩み。
やがて扉の前に辿り着けば、コンコン、と2度、戸を叩く。]
――ごきげんよう。
[浮かぶは笑み―――だろうか。]
呼び出された理由は、ご存知?
察しのいいあなたなら、或いは――。
[笑みは絶やさず、語りかけ。]
仕掛けたセシリアさんといい、ローズマリーさんといい、
受けて立ったシャーロットさんといい、ルーサーさんといい、
キリング演じられる人々…カッコイイよなぁ
[修道女の微笑みに眩しそうに眼を細め]
「ステラは、きっと、優しいんだね」
[男の声に視線を移し其処に浮かべられた笑みを一拍だけ見詰め、紡がれる言の葉に手に持ったホットサンドは音も無く取り皿へと落ち、泣き出しそうな顔で男を見詰め首を傾げ]
「ほんと、に
みんな、優しくて、好き、なのに
優しい、分だけ、怖くて
ほんとに、みんな、怖く、無い、かな」
[ノックされたドアを振り返る。
戸口に立つ女に笑みを浮かべると]
……ごきげんよう。
はて。
呼び出された理由ですか?
――愛の告白、とか?
[はぐらかすように微笑み]
……そうね、それも悪くないかもしれない。
[手に持っているものは、6マス×6マスの茶盤に
各々のマスに入ったお猪口のようなものと、中身。]
――ゲームをしましょう。
命を賭けたサイコロゲーム。
[小首を傾げて、言い放つは彼女が行ってきたdiegame。
徐々に歩み寄り、いよいよ目の前までくると]
人狼は――
――お父さん。
[やや下向きの顔からは瞳までは映らず。]
「優しい分だけ怖い」…
…おまえ時々、そういう不思議なことを言うよな。
[皿へと取り落とされたホットサンドをもう一度、少女の手の中へ戻して握らせるようにそっと渡す。
見ているだけで心が抉られてしまいそうにもなる、泣き出しそうな少女の顔から目を逸らさず、しっかり受け止め見つめ返して]
優しい人はきっと……
[弟と自分を裏切った育ての親の牧師も優しかった事を思い出す。
――それでも、それでも、少女がまた教えてくれた人の優しさを信じた時の心の温かさを頼りに、一生懸命首を横に振って]
きっと、怖くない。
おまえはどうして怖いと思う?ナイジェル。
――……色気のない告白ですね。
[手にしたものと、告げられた言葉と。
俯いたままの顔を見つめると]
悠長なことですね……
この場で私が貴方の首を引き千切る、なんてことも可能ですよ?
[くつりと笑うと足を組み]
……まぁいいでしょう。
そのかわり負けたら――
[すぱん、と親指で首を掻き切る真似を]
色気がなくてごめんあそばせ?
あなたを黙って殺すことも出来たけど、
どこまでも私は命を賭けたがるみたい。
[顔をあげれば、浮かぶは色香を纏った微笑。
首を掻き切る仕草を見れば]
あら。
そんなことしなくても、負けたら死ぬわ。
私にも耐性のない毒を、複数合わせたんだもの――。
それとも、切られた方が苦しみも一瞬かしら?
[妖艶さをまとう少女のような笑顔で、首を傾げてみせる。]
――私から、振りましょうか。
[添えられる温かな手と冷めかけたホットサンド]
………
[答えを探す様に男の瞳を覗き紫水晶の瞳は揺れ]
「あの人は、優しかった、けど
同じだけ、セシリアを、傷つけた、から
愛してる、からって、セシリアに、痕を、残した、から」
[首を振る男を見詰めた侭にふるふる首を振るか]
見くびらないでくださいね。
黙って殺されるほど衰えちゃ居ませんよ。
[首を傾げる女にどうぞ、といわんばかりに手を差し出し]
――……緋を見たがってるお方がいらっしゃるものでね。
苦しもうと苦しむまいと切りますよ。
[事も無げに言うと彼女の挙動を見守って]
[揺れる紫水晶の瞳に映る、自分の言葉を失う顔。
少女の細い手を、少女の口が語る「あの人」へぶつけるように、壊れそうなほど強く握ってしまいそうになる]
――…ぁ、
[だが、それだけは避けねばならない事だと分かっている。
そうしてしまったら先ず爪の先が少女の白い手に残すだろう僅かな傷すらも、自分は彼女に与えたくなんかない。
震える己の唇をこじ開けて、深呼吸を一つ。
そして続ける]
あの人、か。
そいつがナイジェルにとってのどんな奴なのかはわからないけど…
「愛してる」って言葉に、意味はあったのかな。
…本心、だったのかな。
だっておまえに痕を残して……傷つけた、んだろう?
やれる自信がない…。
貴方と一緒だったから、壊れすぎずに居れたのに。
[結果はどうなったのか。ここからルーサーの声は聞こえてもそれは流石に分からず]
[部屋は嫌に静かで、サイコロを振る渇いた音と杯を飲む音だけが響く。]
――毒は遅効性。
もし今から飲んでも少しは生を楽しむ猶予はあるけど
もともと楽しみ方なんて知らない――
[はぁ、と甘い息を吐けば、ぞくり、興奮しているようで。]
これだけが、私が生を実感するもの。
[カラリ、サイを振る。]
[修道女の紡ぐ言葉に不思議そうに瞬き]
「良く、判らない、けど....
本当に、優しかったら、私は、誰も、傷つけなかったと、思う」
[――…本心、だったのかな]
………
[くしゃり]
[傷だらけの手の中でホットサンドは崩れ、男の手を握る力は強まり、浮かぶ笑みは甘く艶やかで冷たいか]
そうよ、あの人は心の底から、私を愛してた。
ナサニエル、貴方はナイジェルを傷つけはしないでしょうけれど、あの人を貶める様な言葉は止めて頂戴。
[凛と響く鈴の音を想わせる声音]
随分と買ってくださってるんですね、私のこと。
たまたま薬に当たったのが貴方と私でしたのに。
[盤上のお猪口の中身を一つ、飲み干して]
[一つ。サイを振れば杯を空にして。
濡れた口元を親指で拭うと]
――……遅効性、ね。
もっと早くお会いできていたら。
人生の楽しみ方の一つも教えて差し上げられたかもしれませんね。
[減っていく杯を見つめて]
[女の息を飲む気配に眼を細めた侭に首を傾げ]
ステラは私が怖いの?
ナイジェルに何もしなければ、別に私は手を出すつもりは無いわ。
其れとも――
[にっこりと微笑み]
――お父さんとお母さんが狼なのかしら?
そうかもしれないけれど…。
こうして薬に当たって、共通の目標を持って、話が出来ていたから壊れずに済んだ。
薬に当たってなければ、私はとうに壊れていただろうから…。
貴方とこうして話が出来るのが、楽しかった。
ふふっ、どうかしら。
――教えようとしてくれた馬鹿が一人、いたわ。
あの時はわからなかったけど。
[サイを振れば]
幸か不幸か、ここに来てから気付いた。
私は……これで彼の命を奪ってしまったけれど。
[杯を空け、少なくなった茶盤を眺めて。]
……な、
[少女の手の中でホットサンドが崩れ、ナサニエルの手を握る力の強さに声は上げぬまでも、眉を潜めて彼女を見る。
その顔に浮かぶのは、冷たい笑み]
セシリアか?
[反射的に腕を引きながら、
それでも鈴の音のように響く声色は――甘く艶やか]
ふざけるなよ。
だって、心の底から愛した相手を…
[ナサニエルの瞳は、自分以外の誰かを想い、
その口で貶める事は許さないと語る少女の姿だけを映して]
…傷つけたりするもんか!
そうだろ?
…怖いわけでは、無いわ。
急に変わったから、驚いただけ。
[少女を見据えて首を横に振り]
ナイジェルさんは、可愛い子。
手を出すなんて事、しないわ。
…私を人狼だと思うのは、何故?
牧師 ルーサーは、酒場の看板娘 ローズマリー を投票先に選びました。
そんなにすぐ壊れるほど柔な女性には見えませんでしたが。
[くすりと笑って残り少ない杯を見つめ]
きっとね、私以外の誰が薬にあたっても。
貴方を支えたと思いますよ。
――……根本的には、いい人たちばかりだと思いますから。
……悲しい人ですね。
[さらに杯を空ける。
もう毒はどちらかの体に回ったろうか。]
牧師の真似事初めてから――
自ら幸せから遠ざかる女性の多いことに気付きましたよ。
捨てられる女もいれば逃げる女もいる。
ほんの足元に、幸せは転がってるだろうにね。
[男が手を引くのに別段引き止める事も無く、けれど紡がれる言葉には片眉を上げ、紫水晶の双眸は怒りの為にか揺れ]
あの人は私を愛してるからこそ攫って、あの部屋に閉じ込めて…
でも可哀想に、あの人はそんな事をして愛情が得られる筈も無いと判っていたから、余計に不安になって残るように自分の痕を刻み付けて、そうするしか出来なかっただけ。
他の方法を知らなかっただけ。
[潰れたホットサンドを更に握り傷だらけの手は震え]
貴方に何が判るの!
あの人を貶める言葉は控えなさい!
[男へとホットサンドの残骸を投げつける]
壊れすぎれば…殺すことを喜べば、早々に皆と対立していただろうから。
薬に当たっていなければ、きっと、壊れてた。
確かに他の人でも支えてくれたかも知れないけど…。
心を揺らしたのは、貴方。
他の人では出来ないであろうことをしたのは、貴方よ。
修道女 ステラは、酒場の看板娘 ローズマリー を投票先に選びました。
悲しい――か。
あなたがそう言うのなら――……
[続く言葉は途切れて。]
――ねぇ。
あなたは、生きたい?
[相手の目をまっすぐに見遣り、ただ一言問う。]
…あらそう?
[首を振る修道女を見詰めナプキンで手を拭い]
ステラを人狼だと思った理由は簡単。
ナサニエルが嘘を吐ける程に器用だと思ってないからよ。
まぁ、自覚が無いなら判らないけれど。
カマをかけてみただけ。
[くすと悪戯な子悪魔の笑みを浮かべ肩を竦める]
どちらにしろ、愚かなローズマリーがルーサーと何事かやらかしているでしょうけど。
酒場の看板娘 ローズマリーが「時間を進める」を選択しました
酒場の看板娘 ローズマリーは、牧師 ルーサー を投票先に選びました。
酒場の看板娘 ローズマリーは、修道女 ステラ を能力(占う)の対象に選びました。
――……正直ね、もう生きるのに疲れましたよ。
何度死のうとしても死ねなかった。
ここから出れば裏切り者の烙印と死が待つだけ。
どうでも良かった。
……けど。
[ふ、と困ったような笑みを浮かべて]
……一人にすると泣いてしまう人がいらっしゃるのでね。
死ぬわけにはいかない、と申しましょうかね。
[ナサニエルについては同意できる部分があって「ああ…」と声を漏らし]
それは、ありそうですね。
彼に嘘は向かなそう。
貴女の言うとおり、自覚がないのであれば分からないですけれど。
[油断なら無いような様子でセシリアを見つめて]
…ということは、ローズマリーさんは牧師様が人狼であると言う判断を下した、ということ?
例の薬によって。
[紫水晶の双眸は怒りに揺れる。
ナサニエルはそれに驚くでも、悲しむでも、自分の愚かさを嘆いて許しを乞うでもなく――胸に生まれるのは黒くて汚い気持ち]
愛してるからこそ、攫って、閉じ込めた?
それが人間に向ける愛情であって…たまるか。
何が可哀想だ。
…許すのかよ?
欲しいものが、そいつが向けるのと同じに自分を愛してくれないからって、勝手に奪って、自由すらも奪って!
モノにするみたいにお前を好きにした!
不安で痕を刻み付けただけ…そうするしか出来なかっただけ?
[彼が傷つくのは、少女が鈴の音のような声を荒げて、傷だらけの手を震えさせて…
――そうして口にするのは、彼女の手をそんな風にした者を庇う言葉だという事実。ホットサンドの残骸を避けることもせず、叫ぶ]
判るよそれくらい、はっきりしてるじゃないか?
そんな奴は人じゃない――屑だ!
[修道女の視線にくすくす愛らしい笑みを漏らし]
何時も何時も怯えて人の挙動ばかり見て来た人間の観察力が確かなら、ローズマリーはもうルーサーの正体に気付いたんじゃない?
あんなに見詰めたシャーロットに害が無いと判った時には私に伝えたのに、ルーサーを見詰めた後に態々連れ出したんだから。
[首を傾げ]
人狼が死ねば助かる可能性は増えるのに――そんなに心配?
だから言ったでしょう?
そういうことは、殺したい相手か、本当に誘いたい相手にしか言ってはいけないと。
[微笑むと首を傾げて]
――愛の告白と勘違いしますよ?
――そう。
[くい、と杯を空にすれば、自らの手の甲を見、そこに浮かぶ青い痣。
困ったような笑みで泣く人がいることを告げられれば、
はっと何かを思いだし――]
よかったわね……ゲームはあなたの勝ちみたい。
痣が、浮かんでるわ。ほら、ここ。
[愛しいものを見るような目で痣を見つめて]
初期症状――。
[ローズマリーの手の甲。
その蒼い痣に注視するとゆっくりと首を振り。]
……。
勝っても全く嬉しくない気分なのは何故ですかね。
[初期症状、という女に杯を静かに置くと]
……。
ゆっくりと死に逝く、ですか。
[――屑だ!]
[紡がれる一つ一つをただ男を睨み付けて聴き、最期に浴びせられた言の葉に浮かぶ――消えてしまいそうな淡く儚い微笑み]
そんな事、言われなくなって、誰より一番判ってるわ。
でも幾ら私が痛くて怖くて苦しくても、誰も助けになんて来て呉れなくて、私の世界にはあの人しか居なかったの。
[男を見詰めてゆっくりと瞬き]
――他に何も無かったのよ。
全て受け入れて許すしか無かったの。
恐怖の対象と延々向きあって居られる程に、私は強くない。
笑いたければ、愚かだと、情けないと、笑えば良いわ。
それは、言えてますわね。
私達には聞かせたくなかった。
もしくは、何か連れ出す必要があった。
心配?
そうですね。
本当に人狼だというのならば、ローズマリーさんに身が危ないですもの。
2人きりで、そのまま殺されないとも限らない。
勘違いして構わないわ。
…そのつもりで言ったもの…。
[顔を上げ、涙目になった瞳をルーサーに向けて]
昨日そうやって言われて、自問自答して。
ようやく気付いた。
──私は貴方が好きなんだと。
どうせローズマリーは死と向き合ってないと生すら実感出来ないんだから、人狼に殺されかけていようとも喜んで居るかも知れない。
大体、若し本当に其れを恐れるなら、此処でルーサーを告発すれば良かったのに、其れもしていないのだから、心配するだけ無駄よ。
[一拍、修道女を見詰め瞬き]
ステラが心配しているのは、自分と同じく人狼に成ってしまったルーサーの方ではないのかしら?
じゃあ喜んで勘違いしておきます。
そこまで言われたら流石に死ねませんね……
色々教えて差し上げないといけませんし。
[ローズマリーの手を見つめて。]
……ま、どうやら命拾いしたみたいですが……
すごいなー…
そういう心理が実際にあるって、聞いたことがあるような。
良いRPをするには賢くないと駄目なんだなー…
――……っ
[子どもじみた嫉妬にも似た思いの丈を全部、少女へと吐き、
――返ってきたのは、淡く儚い微笑み。
ナサニエルは後悔に顔を歪ませ、これ以上少女に歪んだ愛を向けた者への呪いの言葉を吐かなくて済むよう、残った手で自分の口を完全に塞ぐ。或いは情けない嗚咽の一つも、洩らしはしない為に。
愚かとも、情けないとも、笑えるはずがなかった。
大きく肩を上下させる時が長く続き、呟きが指の隙間から落ちる]
助けたかった…
オレが、ナイジェル、セシリア…おまえを。
おまえ達を。
痛さと怖さと苦しさがそこにある全部で、受け入れるしかなかった世界から――許すより他に、選択肢がなかったところから。
助けたかった……!
……嬉しくない?
[――自分とて勝っても嬉しくはなかったが。]
あなたが死ねば泣く人がいる。
私を思ってくれた人はもう居ない。
……それで充分じゃない。
[やがてその表情は、ホッとしたような解放されたような色が見え]
私も、いつのまにか疲れてたみたい。
生きることに。
――ううん、最初からかしら。
……馬鹿は私……か。
何を根拠に…。
先程の消去法でと言うのなら、理由としては薄すぎますわね。
私には誰が人狼かなんて分からない。
牧師様が人狼だったとして、私からすれば貴女方のどちらかが人狼なのよ。
仲間が連れて行かれても、堂々としているかもしれない。
そう…貴女みたいに。
[臆することなく少女を見返し]
[漏れ聞こえた結果を聞けば小さく息を飲んで]
本当、に?
居なく、ならないのね?
[安堵の息を漏らせば瞳から雫が零れて]
…良かった…。
[男が口元を覆う様子を黙って見詰め、肩の動くのに呼応するかの様に紫水晶の双眸は揺れ、隙間から零れ落ちる言の葉に浮かぶ微笑は優しく]
安心して、ナサニエル。
貴方の大事なナイジェルは、誰にも傷つけられてない。
この子は、私があの人を殺してから生まれたの。
[自身の胸元へと傷だらけの手を置き]
この胸にナイフを突き立てられて、其れでも浮かんだのはあの人を残して逝ってはいけないと、あの人を一人には出来ないと、そんな気持ちで割れたグラスの破片で其の首を切り裂いたのに、私は生き延びてしまった。
私はもう生きる為の希望なんて見つけられなくて、だから全部ナイジェルに託して私は死ぬ予定だったのに、お節介な尋問官が私を起こしてしまった。
ナイジェルだけは本当は全部忘れて、幸せに成れたら良いと思っていたのに、起こされた挙句にこんな所へ連れて来られて、微かな望みも潰えそうね。
[くすくすと漏れる笑みは何処か虚しく]
死なないから、生きている、ですか。
[シガレットケースから煙草を一本取り出すと咥えて]
……来世ではもう少しいい人生が送れるといいですね。
生きることに疲れた、なんていわなくてもいいような。
最期に過ごす場所は――自分でお決めなさい。
その悲しい生の幕を下ろすには私の手では荷が重い。
[女から視線を外して。空のグラスを取り]
……ええ。
まだ死ぬなってことみたいですね。
[くすりと笑うと顔を覗き込むようにして]
……。
泣き顔も随分と可愛らしいことで。
[修道女を見詰め至極真面目な表情で]
そんなもの、女の勘よ。
あとは希望的観測。
無自覚ならば確かに判らないけど、生憎と私は違うと思う。
人狼で無くとも人を殺す人間に、そんな注射する必要無いでしょ?
根拠は無いと言うことね。
[小さく肩を竦めれば続いた言葉に驚愕の表情を浮かべ]
人狼で無くともって…ここで誰かを殺したと言う事?
まさか、2人のどちらかを殺したのは──。
[修道女の問いに底無しに冷たく甘い笑みを浮かべ首を傾げ]
――何を言っているの、ステラ?
ネリーが殺された時、私は此処に居なかったじゃない。
セシリア、…そうだったのか。
[くすくすとセシリアの口から漏れる笑みを見つめる]
そいつが今目の前に居たなら、この世で一番苦しく死ぬ方法でオレが殺してたろう。できないのが悔しくてならない。
でもセシリア…、おまえが。おまえが殺してくれたんだな。
[セシリアの微笑みを映すナサニエルの瞳も、どこか穏やかだ]
ありがとう。オレの大事なナイジェルを、守ってくれて。
その時から生まれたナイジェルが傷つかないように、ずっと守ってくれて。
おまえが残しては逝けないと思ったそいつの傍にいる代わりに一緒にいてやって、だからナイジェルはきっとずっと、一人じゃなかったんだろう。ありがとうセシリア。
ありがとう。
おまえも死なないでいてくれて…オレは嬉しい。
[言いながらセシリアに寄り、少女の頭を撫でるナサニエルの手はナイジェルに向けるのと同じに優しい]
きっとこれから幸せになっていこう、おまえもナイジェルも。
誰か人狼だろうが、オレにはどうでもいいんだ。
おまえと…セシリアとナイジェルさえ居てくれたら、他の奴のことなんて、どうでも。
[少女が見せた笑みに背筋が凍る感覚を覚え]
──シャーロットさん。
彼女を殺したのは、貴女。
どうして…。
彼女は…ナイジェルさんが、慕ったじゃないですか…っ。
……そりゃ随分と長いこと我慢してましたね。
泣き方忘れると健康に悪いですから。
たまには泣いてください。
[頬に唇を寄せて軽く触れ]
……さて、そちらも物騒になってますが……
助けは必要ですか?
そう。死なないから、生きてる。
[耳にこびりつくのは、彼の最後の言葉。
「ごめんな、ローズマリー……一人にして、ごめん。」
死ぬ間際まで謝ってた。そして最後に
「お前に会えてよかった。」と言った。]
……あの人は、まだ待っていてくれるかしら。
命を奪ってから二年も経ってるけど……
今更、存在の大きさに気付いたけど……
愛想つかされてないか、死後はそれが――それだけが心配だわ。
[牧師へと向き直れば、肩に顔をうずめるようにして]
首、掻き切らないのね。緋を見たいパートナーはいいの?
――――ありがとう。パートナーを一人にしてはだめよ。
……私は来世なんていらない。あっちで彼に謝りたいから。
[話しながら、肩が小刻みに震えているのは泣いているからだろうか。生まれて始めて流す涙はやがて泣き疲れて眠ってしまうまで*溢れるだろう*]
泣いたら…それ以降立ち直れなくなるような気がして。
ずっと、我慢してた。
今度からは、そうする。
──貴方の傍に居る時だけは。
[続けられた行動にやや頬を染めて]
…もう少し、頑張ってみるわ。
彼らが向かってくるようなら…手助けは、欲しいかも。
[――おまえも死なないでいてくれて…オレは嬉しい]
[見開かれる瞳は驚愕の色を浮かべ、温かな手に撫でられるのに、其の面は徐々に歪んでいくだろうか]
ナイジェルは、私を必要としてないもの。
只、全てに怯えて、この手があかく染まる事にも怯えて、私を否定し続けるしか出来ない。
ありがとう、ナサニエル。
其の一言で、少しは救われたわ。
[ふわと何時もの様に微笑むも続く言葉に瞳は揺れ]
まさか――
[修道女へと視線を移し其の様子に瞬いて、男と修道女を交互に見遣り、けれど結局は静かにふるふると首を振って]
シャーロットは、ナイジェルを傷つけたから。
其れに、何時か本当に壊す可能性もあった。
……彼が本当に貴方を思っているのなら。
きっと待っていてくれますよ。
[軽く背中を撫でるとグラスに満たした酒を一息で呷って]
……ま、我慢してもらいましょう。
あまり手を穢させたくないのも本心ですから。
――一人にするつもりは、毛頭ありません。
[やがて泣き疲れて眠った女を抱き上げると]
……余計なお世話かもしれませんがね。
泣いてるレディを一人置いとくのは主義に反しますから。
[彼女の部屋へと運ぶと寝台へと横たえて]
本当に自覚が無いのだとしたら、どちらが人狼か判らない。
でも、若しナサニエルに殺されるなら――
――其れでも良いか。
傷つけたから…。
貴女にしてみれば、確かに正当な理由でしょうね。
でも。
ナイジェルさんの…彼女の想いはどうなるの?
彼女が可哀想すぎるわ…。
[セシリアを見つめたままふるふると横に首を振って]
せめて貴方の最期が安らかでありますよう。
――……エイメン。
[緩やかに胸元で十字を切る。
死への緩やかなカウントダウン。
何処でこの女は最期を迎えるのだろう。]
…………。
[無言で部屋を後にすれば視線は階下へと]
……幸せのあまり死んでしまいそうですね。
どれだけ泣いても貴方が折れてしまわないように。
ちゃんと支えてますから。
[微笑むと頷いて。]
……こちらは、済みましたから。
危なかったら逃げてらっしゃい。
ねぇ、ステラ。
貴女も、此処に居るみんなも、誤解してるわ。
私は何時だって――
――ナイジェルに喚ばれるだけよ?
[鈴の音は静かに響く]
シャーロットが居なくて、寂しくて、哀しくて、壊れそうになって。
確かにナイジェルは泣き続けていたし、手を汚したのは私だけど、僅かでもそう考えてしまったのは――自分の手で殺してしまえばそんな思いしなくて済むって、そう思ったのは私ではない。
ありがとう、牧師様…。
[安堵するようにふわりと微笑んで]
分かったわ。
…彼らは、どうする?
ローズマリーさんはゲームに負けて、死を待つのみ。
残るのはあの2人だわ。
――哀れで優しいセシリア。
[ナサニエルの唇は、音を持たぬ少女のそれのように囁く]
怯えられ、否定し続けられ――
それでもナイジェルの幸せを願って、おまえだけが傷ついていく。
[その面が徐々に歪んで幼さを見せていくのにも撫でる手は止めず
少しは救われたという言葉にふわと微笑んで、手を離す。
ただ少女を見つめる目だけが優しく穏やかで、彼女以外のものが少女を傷つけるなら決して許さないと決意を秘めた瞳で傍に侍る]
じゃあ…シャーロットさんを殺したのは、彼女の意思…?
[そんな、とその場に立ち尽くし。そこまで追い詰められていたのか。あの時、自分の下へ不安げな表情でやってきたとき、無理にでも探しに行くべきだったのか。その時のことを思い出し、そんな考えがよぎる]
……やっぱり笑った顔が一番ですかね。
[くすりと微笑むと2人の顔を思い浮かべて]
生かすも殺すも貴方の自由にして構いませんよ。
とはいっても――殺せるのは精々一人でしょうが。
どちらか、手に掛けたければそれで。
どちらを殺しても、どちらかが絶望に彩られる。
どちらかが欠ければ、どちらかが壊れる。
えげつなく行くなら、ナイジェルさん──セシリアさんかしら。
ナサニエルさんに、再び聖職者による絶望を味わわせることが出来る。
嗚呼…
[永らく呼吸すら忘れていたのを思い出したが如く溜息は零れ、ゆっくりと一度だけ瞬けばそっと離れて行くナサニエルの手を取って、自身の頬へ寄せて自然と緩む口元は其の面にあどけない表情を浮かびあがらせ]
――ありがとう、ナサニエル。
もう、怖く、無い。
[修道女の声へと向ける視線は静かで]
…赤ん坊が捨てられそうだと怯えていたのよ。
冷静な判断も何も、ある訳が無いじゃない。
きっと、自分の意志である事すら、ナイジェルには判らないわ。
ねぇ、ステラ。
私は貴女の口から、貴女が可哀想な人狼で無いと聴いたかしら?
別段にナサニエルが人狼でも構わないのよ。
ただ、人狼に一つだけ頼み事があるだけ。
――どちらも殺さない、なんて選択肢もあるにはありますがね。
……どちらかといえば、ナイジェルさんを生かしたほうが面白い気はしますけど。
貴方が見たい絶望を見ればよろしいかと。
…可哀想な子。
[一言だけ呟けば続いた言葉に]
なら、ここで言ったらどうですか?
私達の中に、一人人狼がいるのだったら。
[最初の問いには答えず、ただそれだけを告げ]
そうね…それもあるわね。
何だかセシリアさんが言いたいことがあるみたいだし、それを聞いてから決めようかしら。
[目の前の菫髪の少女に視線を向けて]
[小さく息を吐き]
下手な同情なんてするくらいなら質問に答えて呉れない?
誰が人狼かで、頼む内容が変わるから、訊いてるのよ。
言ったでしょう?
ナサニエルが人狼だとしたら、無自覚だろうから、訊いても判ると思ってないのよ。
[少女の白い薄い頬はそれでも柔らかく、温かかった。
あどけない表情から伝えられる言葉に微笑んで、頷く]
あぁセシリア、オレもおまえが人狼だとして、それでも構わない。
[セシリアが見るように、ナサニエルもステラを見て]
オレにも頼みごとはある。
言いたいこと――決意と言ってもいい。
口にするまでも、ないことだろうが…
その時が来て、人狼がオレの大事な唯一のものを壊したなら――
どんな手を使っても報復する、とだけ。
[軽く目を伏せて苦笑いを浮かべ]
ああ、もう。
隠す必要は無いわね。
ナサニエルさんは人狼じゃないわよ。
で、頼みって何?
[腕を組み、少女を見下ろすようにして。ナサニエルからも頼みを告げられればそちらに視線を移し]
出来るものならやって見なさい。
それだけ答えておくわ。
[男の言葉にくすと悪戯な笑みを溢し]
常時他者を傷つける危険を孕んで、あんな格好で此処に拘束された人間が、無自覚に人狼ならお笑い種だわ。
誰も解いてくれなかったら如何やって殺せと言うのだか。
まぁ、人狼なら、其れすらも容易いのかも知れないけど。
[続く言葉にぽかんと男を見上げ]
呆れた、ナサニエル。
既にローズマリーがルーサーに殺されているかも知れないのに、貴方まだ生き延びるつもりなの?
ほんとに莫迦ね、莫迦過ぎて、其の莫迦に付き合いたくなるくらい。
[ころころと鈴の音を想わせる笑い声を立て]
[修道女の苦笑に未だ笑いも収まらぬ侭に肩を竦めて]
殺すならナサニエルを先に、って頼むつもりだったんだけどね。
人を殺してしか生きられない可哀想な人狼をこれ以上に苦しめない為にも、殺してあげた方が良いかしら?
大人しく、殺されて呉れる気は、無いか。
[視線を彷徨わせ真顔に戻り]
――解毒剤、あると良いね。
尤も、相手がアーヴァインでは、本当に開放して呉れるかも判らないけど。
牧師 ルーサーは、冒険家 ナサニエル を能力(襲う)の対象に選びました。
――というお願いだったみたいですけど。
[静かに階段へと足を踏み出し。]
素直にお願い聞いて差し上げます?
それともセシリアさんを殺します?
2人で反対のことを言うのね。
どうすれば良いのか迷ってしまうわ。
[クスクスと笑いを漏らし]
死ぬ気は、毛頭無いの。
彼の傍に居ると決めたんだもの。
…必ず見つけるわ。
アイツを捕まえて、吐き出させてやる。
[悪戯な笑みにくすりと返し]
なるほど、もっともだ。
だけどセシリア、おまえが人狼だったなら殺されてみるのも悪くはなかったかもな。
[ころころと鈴の音を想わせる笑い声で自分を笑う少女にも、気分を害することなく]
ちょっと違うんだ、セシリア。
そこが地上でも天上でも地獄でも、おまえが行くところがオレの行きたいところさ。…もちろん、幸せに生きてゆけるならそれが一番。
おまえが幸せに生きて笑うところを想像しながら、死んでゆくのも悪くない。
[ナサニエルはステラを見て笑う]
――そうか、ステラ。
おお優しいセシリア、おまえの頼みはオレの望みでもある。
ならオレはあんたに、殺すならオレを殺して下さいと頼まなくちゃいけないのかもな。
セシリアがいなくなった世界に一秒でも長く生きているのは、ずいぶんと苦痛だろうさ。
それじゃあ莫迦を続けよう。
大人しく死んでもらうっていう案も素敵だな。
こんなのはどうだ?
自覚ある人狼ならその力で以て警備兵どもを打ち倒し…
ここから逃げ出す事に協力してくれるというのなら、話は変わってくるわけだもの。
[ルーサーが居るのだろう二階にも目線をやって、天井を見上げる]
どちらも殺さないというのは?
放っておいて、アーヴァインを捕まえに行きたいわ。
解毒薬、持ってるかもしれないもの。
手に入れたら、彼を殺すけれど。
……お望みのままに。
まぁこんな2人よりも今はアーヴァインを捕まえるのが先なのには同意ですね。
解毒薬、頂かないと。
……彼は簡単には殺しませんよ?
死んだほうがいいと思う程度の目には逢っていただかないと。
[ナサニエルの案を聞けば目を瞬かせて]
っはは、面白いわね。
ここから逃げるために、協力?
…考えておこうかしら。
[愉しそうに笑みを浮かべて]
生き地獄を味わわせる?
すぐ殺すより良いわね。
お莫迦な子はここを逃げ出す手助けをして欲しいそうよ。
どうしましょうね?
[修道女の言葉にまた一つ肩を竦め笑って]
そんなに大事なら、仕方ないか。
やっぱりお父さんとお母さんじゃない。
子供達を見殺しにするなんて随分な両親ね。
[片眉をあげナサニエルをを軽くねめつけ]
随分と酷い話ね、折角見つけた希望を壊せだなんて。
[きょとんと瞬いてからふわと微笑み]
困ったナサニエル、やっぱり置いて行けないじゃない。
[修道女へとかける言葉に視線は思案気に彷徨い、続く修道女の言葉に顔を向けにっこりと微笑み]
協力して呉れる気になったら、思いついた事を教えてあげるわ。
でも、私とナサニエルを殺すなら、自分達で探すのね?
尤も、確証なんて何処にも無いから、取引する気も無いけれど。
手足の爪1枚1枚剥がしてから指1本1本折るくらいはしますよ。
[微笑むとゆっくりと1階へと降りて]
……手助け、ねぇ。
私たちは勝手に出ていくからついてくるなら勝手に、ってとこですかね。
途中で撃ち損じた警備兵に捕まっても知らない、ってことで。
[セシリアの言葉にクスクスと笑って]
そうね、最初そう揶揄されて驚いたわ。
見殺しとは随分な物言いね。
全員見殺しにしたわけじゃないのだから良いじゃない。
貴方達が残ってる。
…出る時に警備兵達の突破はするけれど、その後どうするかは貴方達次第。
上手い事逃げなさい?
殺し損ねた警備兵に捕まっても、私達は知らないわ。
まぁ素敵。
[愉しそうに微笑んで]
いつまでも親の手を煩わせる子供はいらないわね。
彼らの好きなようにさせるといいんだわ。
……っ!?
[ぐらり]
[歪むは]
[視界か]
[精神か]
…殺す気…になった…ら、ナサ……ニエルか、らど…うぞ。
其……れまで、幾ら…でも、考え……て頂戴……
[繋いだ手から力が抜けて]
……ごめん…ナサニ…エル。
あと、よろ……しく…
[身を預ける様にとさりと*身を崩して*]
頭がワルいと時々突拍子もない発言で、人を面白がらせるもんなんだ。
[目を瞬かせるステラに、愉快そうに笑って片目を瞑る]
まァ好きなだけ考えて…と言うわけにはいかないが、できればあんた達の衝動が起きるまでには、お話し合いを終わらせておいて貰いたいところだね。
[片眉をあげねめつけてくるセシリアを、愛しそうに見つめ]
希望だってさ。
それがもしオレのことを表してるなら、それほど素敵な名前で呼ばれた事は今だかつて無かったな。
ああ…置いて行くことだけは勘弁して。
そうしたらセシリア、オレはおまえとナイジェルが戻ってくるまで、ずっとずうっと泣き続けるよ。
賢いセシリア、だけどおまえが考えたことにならオレは何だって従って、付いていくと思うな。
その可愛い頭には、オレが足りなくてそれから眠いこの頭で考えるよりか、ずっと凄いことがたくさん詰まってそうだもの。
…お休み、セシリアにナイジェル。
そんなオレだけど、おまえを傷つける奴が居たら夢の中からでも駆けつけるよ。お休み…
……彼らの考えってのも少し気になりますが、ね。
お話合いは終わりですかね。
[広間の入り口。戸口の影から中を覗き見て]
[身を崩すセシリア。それを抱きとめるナサニエル。二人を静かに見つめつつ]
…しばらく時間を頂くわ。
貴方達が望むような結果を祈っておいでなさい。
[そう告げると二人に背を向け、広間から*去って行く*]
[繋いだ手から力が抜けても、身を預けるように少女の軽い体重がのしかかってくるのは寧ろ嬉しく、寝顔を見つめてにっこりする。
ナサニエルはセシリアを抱きかかえたままソファーへと腰を沈めた。
少女を膝枕して髪を撫でる姿は、人狼の傍に在っても幸せそうですらある。
ステラの協力することを決めてくれたかのような発言にも、顔を上げて、やはりにっこり]
…なんだ。
セシリアはさっき、随分な両親だなんて言ったけど…
[お父さんとお母さんか、と唇が音もなく呟く]
出る時に警備兵達の突破はするけれど、その後どうするかはオレ達次第…だけど、「上手い事逃げなさい」だって?
ふふ…。
優しい、ね。
[ナサニエルは穏やかな目で広間から去るステラを見て、*笑っている*]
[差し伸べられた手を取ると微笑んで]
……仰せのままに。
エスコートだけでよろしいですか?
[悪戯っぽい笑みを浮かべて]
……どこら辺までをお望みか知りませんが……
そういう顔されると最後まで教えてしまいますよ?
[笑うと、ふわりとステラを抱き上げて]
[急な浮遊感に小さく声を漏らしつつルーサーにしがみ付き]
…それでも、良いわ。
私が知らないことは、沢山あるもの。
色々、教えて?
[頬を染めたまま微笑んで]
ねえ、シャーロット。覚えているかしら。
私があなたの薬に興味をもったことを。
あの時、不自然に思った人はいないかしら?
あの時、違和感を覚えた人はいないかしら?
・・・私もあの箱の中に、私の薬を持っていたからなのよ。
多くの罪を重ねた私達だけど、更に罪を重ねることになるのかしら。
[ルーサーの言葉に小さく笑って。そのまま彼に*身を任せた*]
薬……
[ネリーの言葉を復唱しながら思い返す。
あの問いかけ。深く考えることはしなかったけれど――]
ネリーの薬?
ネリーもどこか身体の具合が悪、――
…………もしかして、その薬って
死者が人狼がどうかを見分ける、薬……?
[はっと目覚めるも身を起こす動きはしなやかで、見開いた瞳は宙を彷徨い傷跡だらけの手は口元を覆うも、其の面は仮面の剥げ落ちた様に鮮やかな印象で、温もりに身を寄せているのに気付いてか、身を震わせはらはらと温かい雫を溢し]
――ありがとう。
[鈴の音を想わせる声は静かに言の葉を紡ぐ]
[うっすらと目を開ければそこは個室の天井――。]
……まだ、生きてる。
[窓の光に手を透かせて、幾度かにぎっては開いて。]
なまじ耐性があると、効くのが遅くてかなわないわ。
[自嘲的な笑みをもらせば腕をそのまま目に当てて。]
[床にこぼれ落ちる赤、朱、紅――。
今までどれだけその美しき色を見てきたのだろう。
初めて人を殺した時も、その色は輝きすら放って床に落ちて。
その時既に魅入られていたのだろうか。
赤、朱、紅――。
綺麗な紅が見たい。
鮮血を、見たい。
内に起こる衝動。
今は然程でもないが、そのうち強くなって行くだろう。
その衝動は今はここには居ない、怒りの矛先へ向かうだろうか]
[ゲームが終わった時。男は負けたのに陽気な彼に戻った。]
「は〜、負けちまったか〜……。
勝ちたかったんだけどな、お前に。」
なぁに?私の生を終わらせに来たの?
「――ある意味では、な。」
ある意味で?変なこと言うのね。
「今のお前を終わらせてやりたかった。ただそれだけ。
お前にその気があれば、解毒剤だって持ってたんだぜ?」
そう。 ……残念だったわね。
[持ってるんなら、飲めばいいとは、言わなかった。
彼もまた、自ら薬を飲もうとはしなかった。
そして終わる刻――]
[少しずつ弱っていく姿を見て、何も感じなかったのは
いや、感じようとしなかったのは、他でもない自分。]
「ごめんな、ローズマリー……一人にして、ごめん。」
……如何して謝るの?
私は元々、いつだって一人よ。
[男はくすりと困ったように、別れの傍で笑った。]
「ごめん――でも、お前に会えて良かった。」
[最期に優しく、ふわりと抱きしめられたような気がした。
崩れ落ちる姿を見て、胸が空くような感じが確かにしたのに
味わったことのない感覚におびえて無表情に彼を見送った。
――涙一つ。こぼしてあげなかった――。]
[一人になる、という意味がわからなかった。
今の状態と、彼がいない状態、何が違う?と。
毎日会っていたわけでもなく
恋人だったわけでもない。
ただ、出会ったら挨拶をして、酒を飲んでいた。
"友達"という存在を考えもしなかった。
それ以上の存在を微塵も考えていなかった。]
いつかセシリアに愚かだと言われたけれど――
今なら心からそう思うわ。
[顔色は既に悪く、日が変わる頃には生きていないだろう。
ゆっくりと、自らの生を振り返れば、そこに在るのは殆どが彼。]
ごめんね、Gilbert……一人で逝かせて。
あなたは私が来ることを喜ぶ?
死ぬことを悲しむ?
――どっちでもいい。今はただ、会いたい――。
[昨日あれだけ泣いたのに、今まで生きた人生分、たまった涙が涸れることはなく、暫くははらはらと*泣いているのだろう*]
[昨日のゲームの後、死ぬことが確定してから感情の起伏が激しくなったような気がする。涙もろい。]
――私らしくない、って言うかしら。
[くすり、と笑みを漏らせばきっと酷い顔をしていると思い、洗面所へと足を運ぶ。]
……人生で二度目の「酷い顔」って言われそうだわ。
[冷水を出し、目を洗う。備え付けのタオルで押さえるように水滴をふき取れば、視界の変化に気付く。]
カウントダウンは、着々と進む――。
[タオルを投げてソファに腰掛ければ、微笑を浮かべて足を組む。いつもと変わらない、*いつものスタイル*]
[夢現に離れてしまわぬ様にか温もりに身を寄せ]
………?
[近く鼓膜を震わす自身のものではない息遣いに、身動ぎ僅か身を離せば顔をあげナサニエルの寝顔を覗き込み、僅か口元を緩め起こしてしまわぬ様にそっと起き上がる]
………
[ナサニエルを見詰めた侭にゆっくりと瞬いて、寄り添っている間は温かかったけれど、眠っている間に風邪でも引いたらいけないと、離れた分を補う様に傍らのブランケットをふわりとかけ、優しくナサニエルの髪を梳いて立ち上がる]
………
[眠る様子をもう一拍だけ見詰め紫水晶の瞳は揺れる前に瞬き、右足を引き摺って牧師を探して歩き始める]
もう前が見えない……
暗闇で動くのは慣れてるけど、このまま光を見ずに私は死ぬ。
死ぬ、って……こんな感じなのね。
迷子の犬探しから情報操作、暗殺までしてきて――
ゲームや飲酒、紅茶……それぞれ楽しみも得たけれど
こんなに"穏やか"な気持ちになれたのは初めてだわ。
奪ってきた命の数だけ、いや、あなたの命を奪ったから
負けないことに必死だったかもしれない。
それももう、終わる――
あなたはまた、笑顔で私の名前を呼んでくれる?
[やがて牧師を見つけ足をもつれさせながら駆け寄り]
「お願い、ナサニエルを、傷つけないで」
[牧師に縋り耳元で囁く声は他の者には聴こえないだろう]
適当にナイジェルの話に合わせながら聴いて。
高見の見物をする特等席は、何処かしら?
思い出して、サイズもぴったりな服、片付けられていたゴミ箱、他にも心当たりはあるかもね。
私とナサニエルを殺したら、きっとアーヴァインは直ぐ現れる。
殺害の前から、家族ごっこをしていた人間を手にかける、可哀想な人狼達の苦悶の表情を覗き見ているとしたら、裏切られる人間の恐怖を味わって居るとしたら――恐らくアーヴァインは数名の護衛と共にこの屋敷に身を潜めてるわ。
今は此の侭にナイジェルを宥めて解放して、後でステラと私たち殺害の段取りでも話し合い、一芝居打ってみる価値はあると思うわ。
嘘がとことん下手そうだからナサニエルには内緒ね。
本気で抵抗されても、人狼の力があれば大丈夫でしょう?
私達を殺すふりをしていればアーヴァインや護衛にも幾許か隙も出来るだろうし、頭を抑えてしまえば烏合の衆なんて取るに足らない。
[背をあやされ身を離されるのに泣き出しそうな顔で]
「お願い....」
[ナサニエルの所へと戻ろうとか踵を返しかけ首を傾げ]
「....ローズマリーは」
[部屋に運んだと聞いてか一つ頷いて]
「ありがとう、ルーサー
如何か、自分を、責めないで」
[唇だけが紡いだ言の葉は果たして単なる芝居だったのか]
[女の部屋へと向かい遠慮がちにノックをして、返事を待ってか待たずか扉を開け部屋に踏み入れば後ろ手に扉を閉め]
こんばんは、ローズマリー。
貴女って人は、本当に、最期の最期まで愚かね。
[言葉とは裏腹に鈴の音を想わせる声は哀しげに響き]
其れで、今はどんな気分かしら?
まぁ、訊かなくても酷い顔、してるわね。
存分に堪能してるんじゃないの?
――生を。
[女は答えたのか答えなかったのか小さく一つ息を零し、そっか、と小さく呟いて泣き出しそうな微笑を浮かべ]
お疲れ様、そして、さよなら、ローズマリー。
若し――
[何でも無い、とふるふる首を振って静かに部屋を出る]
[向かった先は青の少女の眠る部屋、日の暮れた室内は暗く青の少女は相変わらず静かに眠っていて、ベットへと歩み寄ればそっと傷だらけの手を伸ばし、白い頬を優しく撫ぜて]
シャー、ロット....
[浮かぶ表情は、纏う気配は、出会った頃の様で、鈴の音を想わせる声すら拙く名を紡げば、其れはナイジェルの声なのかも知れず]
私が、弱い、ばっかりに、ごめんね
シャーロットから、沢山、貰った、のに
ずっと、怖くて、何も、返せなくて
[傷だらけの手は青の少女の冷たい手をそっと取り、何時の間にか零れる涙に濡れた自身の頬へと引き寄せ、ゆっくりと目蓋を下ろす]
前に、進めたの、シャーロットの、お陰
――ありがとう
わたしが、しあわせなのも
あなたのおかげ。
[夢幻の中に響く声。
その姿は見えず。
ただ、どこまでも優しい声色――]
こちらこそ、ありがとう。
――……この屋敷の中に、ね。
[セシリアからの話を思い起こせばふむ、と顎を撫でて。
黙って銃から弾を引き抜けば、それをいじりはじめる。
傍目には分解整備しているようにしか見えないだろうが――]
莫迦を騙すには、丁度いいだろう。
[くつりと笑うと、空砲を仕込んだ銃を捻じ込んだ。]
[セシリアが去った後、足音も遠くなり、また静寂が訪れる頃]
あなたは、私みたいに愚かじゃないけど、
私と違って馬鹿だった……かもね。
その不器用さは、嫌いじゃなかったわ。
[くすり、笑みをもらして]
さぁて、最期をどう飾りましょう?
[濡れた睫毛を持ち上げ青の少女の手を其の胸元に戻し、そうっと其の髪を梳きながら唇からは微か天使の様な歌声が零れる]
Calling me, callin’ me
Just call my name...
I wish I was not in love with you
I’m painful..., thinkin’ of you
Just call my name, just call my name
If you don’t call my name, I break my heart.
Just call my name...
Just call my name...
Calling me, Calling me...
[其の声が自身の名を紡ぐ事が無くなったのすら自身のせいで、髪を梳きながら其の寝顔を見詰め紫水晶の瞳は揺れ]
あの人が、歌ってた、歌、だけど
シャーロットに、返せる、もの、他に、思い、付か無くて
歌、しか、なくて、ごめんね
[青の少女の髪からゆっくりと手を引き]
何時か、そっちに、行ったら、沢山、お返し、出来る、様に、ちゃんと、頑張って、生きる、から
ごめんね、ありがとう、シャーロット
[ベット脇から離れれば服を選び取って浴室でシャワーを浴び、たっぷりの布を使った白い膝下丈のワンピースに同じくポワントを合わせれば、一見すればバレリーナの様かも知れず、足首から膝下にかけては幾らか古傷が覗いて居るが、もう隠す気も無さそうで、前髪をピンで留め鏡に映り込む面は唇を引き結び]
私達は、生きる。
[自身に言い聞かせる様に言の葉を紡ぎ、部屋を出れば広間へと降りて、ソファで眠るナサニエルの傍らに腰掛け目蓋を下ろす]
………
[其の横顔は静かに時を待っている*様でもある*]
調べるつもりはなかったわ。
私は治療箱の中を覗いた時、不思議な薬があるのに気がついた。 それは私が今までに見たこともない艶をしているものだったわ。
それは蓋を開けるととても強い臭いを発するものなの。普段の感性からはとてもじゃないけれど触れたくないものなの。
おそるおそる私はそれを口にした。
今の今までそれらしい効果は出なかったわ。
試しに広間の入り口にある観葉植物にこっそり撒いてみたりした。 ここも結果は同じ。
これはやはり…人に使ってこそ効果のあるモノ。
私は好奇心に駆られたわ。それでは誰に使っちゃえばいいのかしら、と。
誰でもよかった。場合によっては力づくでも辞さないくらいにね。 機会があれば…ん…シャーロットにもありえる話だったわ。
皆、選ぶ服もいつも良かった。
頭の中だけの想像ですか?検索使ったりしてますか?
…でも元々の服の感じが分からないと、検索もできないしな。
ポワントとか、わからなくて超調べた。
…驚いた。
[穏やかな表情で目を閉じているセシリアに瞼の上から一度、そっと触れた]
目が覚めたらそんな格好なんだもんな。
実はおまえ、妖精か何かだったのか?
[足首から膝下にかけて覗くいくつかの古傷も、彼には気にならないのかもしれない。
たっぷりの布が使われた白いワンピースと、柔らかに光沢を放つ靴、それらは少女の愛らしさをいっそう引き立てていた。
ナサニエルは飽くことなく、愛しい妖精を見つめ続ける]
牧師 ルーサーは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
[傍らに居るだけで安息を齎してくれる存在のおかげか、何時しか夢現に遠く近く聴こえるナサニエルの声]
………
[目蓋に触れられれば睫毛が震えゆっくりと眼を開け、ナサニエルの双眸があればふわと微笑むも、其の笑みはナイジェルの様な儚さもセシリアの様な冷たさも無く、穏やかで柔らかなものだろうか]
仮令あかく染まろうとも、色濃い布で隠して、誰からも、自分からも、目を逸らしてしまわない様に、前を向こうって、決めたの。
妖精よりも現実的に、ナサニエルの傍に居るでしょう?
[そっと伸ばした手はナサニエルの手に重ね首を傾げる]
ああ、霞みたいに通り抜けたりしない。
オレはその手にちゃんと、触れてる。
おまえはちゃんと、オレに触れる。
[重ねられた手を持ち上げて、自分の手と頬とでそっと挟みこむ。
首を傾げる少女の目を覗き込むと、微笑んで]
…もしかしたら初めましてかな。
おはよう、セシリアでいてナイジェル、それともどちらでもない前向きなあなた。
オレは愛しい人を、どう呼べばいい?
[頬と掌に挟まれた手の指先を少しだけ動かし]
ナサニエルは、温かいね。
[覗き込まれるのに眩しそうに眼を細め]
初めまして、ナサニエル。
ナイジェルもセシリアも貴方と時を過ごして居た筈なのに、こうして向き合うとなんだかこそばゆいな。
[名を問われるのに瞬き]
何と呼ばれても、私は、私。
ナサニエルが私を呼ぶ声に振り返るだけ。
――ナサニエルの、呼びたい様に、呼んで。
[初めて名を問われた時と同じ言葉を返すも意味は違うのだろう]
おまえだって、温かい。
[頬に感じるこそばゆさ、くすぐったそうに笑い手を離し]
触れてない時すらそう感じるのは、どうしてだろうな。
――オレの呼びたいように?
はあ…オレが名付け親になんぞなれるかって。
[最初に呼びたいように呼んでと言われた時と同じ言葉を返すが、今度の顔は笑っている]
そうだな、だからオレが可愛いと思った名前から貰うよ
何度でもすぐに呼べるように、それを短く縮めてね。
……リア。
リアっていうのはどう?
自分の手の温かさは、人に教えて貰わないと、判らなくて。
良かった、私の手はナサニエルを温められるんだ。
[手の解かれたのに名付け親に成れぬと言う其の頬を、くすくす笑いながら軽く摘み]
……リア?
セシリアの名前、気に入ってたの?
[首を傾げ問うも口の中で幾度か新しい名を転がし]
ありがとう、ナサニエル。
また新しい名前、貰っちゃったね。
…ああ。
触れた所から広がっていって、心の中までも。
[頬を摘まれても真剣な表情で言ってのけてから、
照れながら痛いよと呟いて、問われれば頷く]
好きだったよ、その名前。
死んでしまった大事な奴の名前、本当は胸の中にだけあればいい。
ナイジェルもそうだし…ネリーも、シャーロットもね。
[彼らとの思い出を慈しむように双眸は伏せられる。
ただ失ったことへの悲しみよりも、楽しい思い出への感謝の気持ちで表情は満ち足りていた]
あげた名前の代わりに…何を貰おうかな?
[だから悪戯っぽい瞳で首を傾げる]
[厨房に降り、幾つかの仕込みを。
ポケットに入れるとさて、と時計を見上げて。
ナイフとフォークを一つずつ、ポケットへと忍ばせる。]
……後は――
なるように、か。
[最後の一服、と煙草に火をつけて紫煙を燻らせて]
[ふらり、席を立つ。]
まだ、立てるのね……
死ぬ間際、人はなにをするのかと思ったけれど
いつも通りでいたいと思ってしまうのは、
それなりに日常が好きだったのかしらね、私?
[私には、一人にすることを謝る相手もいないから――
紅茶が飲みたくて、一人で飲みたくなくて、広間に来てしまう。
瞳に光はもうないけど、そんなことを感じさせない足取りで。]
……一芝居打ってはどうか、とセシリアさんから。
芝居だってことはナサニエルさんにはナイショでね。
[肩を竦めるとふぅ、と白煙を吐き出して]
[――心の中までも]
嗚呼、これは、心が温かいの。
こんな風になるのは初めてだから、判らなかった。
[呟かれるのに摘んだ頬を放しそっと指先で撫ぜて]
顔も覚えて居ないけど、私の両親が呉れた大切な名前。
そうね、誰一人、忘れてしまわない様に、この胸に仕舞っておく。
私が今、此処に居れるのは、ナイジェルの、ネリーの、そして私が殺してしまったシャーロットのおかげなんだから。
……ローズマリーにも、感謝しないとなのかしらね。
[自身の胸元に手を置き数日を共に過ごした者達を想うも、続く問いにつられて首を傾げ、ナサニエルの双眸を覗きふわと微笑み]
――何が欲しいの?
ナサニエルを残して逝く訳にはいかないけど、命以外なら何でもあげる。
[女の気配に視線を移し其の光の無い瞳に僅か紫水晶は揺れ]
こんばんは、ローズマリー。
今更に体調を訊く気も無いけど、ご機嫌は如何?
芝居?
殺す振り、ってことね。
それでアーヴァインをおびき出すってことかしら。
面白いわね。
そうなると、芝居と知ってるセシリアさんを襲うことになるのかしら?
ローズマリー…あいつは、どうするだろう。
[生きている事を実感できないと話した、悲しい女の顔を思い出す。
しかしリアのふわりとした微笑みを見れば表情も戻り]
オレはわがままで欲張りだから何でも欲しがって、今に呆れるよ。
…とりあえずは、リア、おまえの唇を。
[優しく掴んだ肩を引き寄せて斜めに顔を近づけ…
結局はリアの頬に、口付ける。
顔を見られないようにそのまま軽く抱きしめて、
それから彼女の耳元でふと呟く]
――…もうどうするか決めたかな、あいつらも。
感謝ならいくらでもうけてあげるわよ?
[いつものように笑みを称え、ゆっくりと歩み寄って。]
――機嫌。機嫌……そうね。
すこぶる良好、かしら?
[小首を傾げながら、傍にいるだろうナサニエルにもごきげんようと。]
……いえ、一旦二人を解放して。
アーヴァインが出てきたところで殺すフリをするんでしょう。
そうしていればアーヴァインに隙が出来るでしょうから、そこで捕獲、ですね。
ああ――…ローズマリーか。
[背後に牙を剥き出した人狼が立っていることを想像した顔から、安堵したそれに変わった。
ただその瞳に光がないことに、少し眉を寄せて]
ご機嫌よ…こんばんは。
すこぶる良好か。
…そうならいいんだけど。
飯でも食いにきたか?
残念ながら飯炊きは役目を放棄して――
だから在るのは、紅茶くらいかな。
如何するも何も…嗚呼…
ナサニエルはローズマリーとルーサーの事の顛末を聴いて無いのか。
ローズマリー、説明して呉れる気、ある?
[感謝はツケで、と女へと視線を移し首を傾げ瞳を見開いて]
貴女…視力がもう…
其の調子で良好って相変わらずと言うか、いっそもう恐れ入るわ。
[些か呆れた様子で呟くも、ナサニエルの声に視線を戻し]
ナサニエルが小さな子供みたいに欲張りだって、其れこそ今更じゃ…
[寄せられる顔に瞳は再び見開かれ]
…莫迦。
[微か頬を染め尖らせた唇は小さく悪態吐いて、問いにも変わらぬ声音で]
……そうね、そろそろ動くんじゃないかな。
あら、殺した後に出てくるアーヴァインを捕獲かと思ったけど、そうじゃないのね。
考えてみれば…そうね、そっちの方が隙を作れるかしら。
ナサニエルさんには内緒なのね?
なら私の香水で気絶させればいいわ。
[ナサニエルにふわり、微笑めば]
紅茶で充分よ……。
紅茶を飲みに来たんだもの。
[それともお邪魔だったかしら?と首を傾げながらソファに座る。
セシリアのいる方向へ顔を向ければ。]
説明、するの面倒くさいから……パス、するわ。
[少し困ったように微笑み、続く言葉を聞きながら]
視力が消えてもまだ何とかなるわよ。
暗殺も、仕事のうちだったからね――あなたがたより強くてよ?
それよりも…あなた随分可愛くなったわね、昨日から今までの間で。
[そう言うと、くすくす笑って]
…そんな顔まで可愛い。
[声無き声は、微かに頬を染めて唇を尖らす少女の顔を目にしてそんな事を言う。
続いた返事に小さく頷き、ローズマリーに向き直ると]
ローズマリーと…ルーサーの事。
顛末、か。
あんたが無事下りて来たってことは、もし昨日階段の上であったことが愛の告白か何かじゃなく、別のことがあったとして、勝ったのはローズマリー、…あんたってことなのかな。
じゃあナサニエルさんは宜しくお願いします。
セシリアさんは判ってらっしゃいますから問題ないかと。
ま、後はなるようにしかならないでしょうよ。
…いやいや。
可愛いリアの他に美人がもう一人いたって、邪魔なんてことは全然無ぇさ。
はは、パスされちまった。
わかった…美しき暗殺者のご注文は、紅茶だな。
[視力が消えたと聞くと幾分表情を固くしながらも、ソーサーを付けた紅茶の入ったカップを、丁寧にローズマリーの手に握らせる]
[説明を省かれるのにちらとナサニエルを見遣り一つ息を吐き]
じゃあ感謝もしないでおく。
最期までゲームのチップに命をかけて、致死性の毒を飲んで視力まで失っておいて、強いとか弱いの問題でも無いと思うけど。
[続く誉め言葉に表情は微か複雑な色を浮かべ]
お褒めに預かり光栄だわ。
いい加減、幾ら貴女でも気付いてるでしょうけど……人は、変わっていけるのよ。
あれまぁ…
昨日から姿が見えないもんだからオレはまたてっきり。
[今度は警戒に体を強張らせるでもなく、どことなくほっとしたような顔で、厨房から広間へと姿を現したルーサーに紅茶のカップを掲げて]
あんたも飲むかい。
オレが淹れたやつだから、味の保証は無ぇけどさ。
……っ?!
[ナサニエルの言葉に益々頬を染めて]
莫迦…
[罵り言葉の語彙さえ見失っている様子で]
…変なの。
以前なら、誉められても怖いばっかりだったのに。
[俯き小さく呟いて]
[勝敗のことには触れることなく、カップを受け取りありがとうと。]
リア……ね。新しい名前?
素敵ね。
[嫌味も何もない、褒め言葉。
淡々と"顛末"を述べるセシリアには苦笑―けれど嫌そうではない―
を浮かべて]
変わって行けるって、気付かせてくれたきっかけは
あなたなのかもね。
感謝されなくなったけど、こちらからは感謝しておこうかしら。
[戸口に佇むルーサーの声に気付けばごきげんよう、と。]
数奇なこと。
[ネリーにくすりと笑むと、
す、と身体の力を抜いて灰の世界に横たわる。
冷たいのかどうかすらもわからない――
唯、此処は、心地良い]
[彼女には見えないだろうが、ローズマリーの顔を
深い悲しみの宿った目で見る]
じゃあ、あんた……
[――死ぬのか、とは聞けずに。俯き、出た言葉は]
オレなんかには何もできないんだろうけど…
一緒にいることはできるよ。
最期まで。
もっと、見て。
もっと、知るの。
相手は何を見ている?
歪んだ心はどうしたら正せる?
前を見て
顔を見て
言葉を交わし合って――
[起き上がり、シャワーを浴びればクローゼットへは向かわず。自分の持って来た荷物から背中の大きく開いた赤のシャツと黒のスラックスを取り出す。身に着ければ長い髪を結い上げ、綺麗に纏める。背中には、蝶の羽根のような火傷の痕。それを惜しげもなく曝け出し。腰にホルダーをつけて部屋を出た]
この格好も久しぶり…。
死蝶──デスズバタフライはこうでなくちゃ。
[艶のある笑みを浮かべ、こつり、こつり。ゆっくりと廊下を歩いて行く。優雅な足運びで階段を下り、広間へと足を向ける。足を踏み入れれば全員揃っている様子に微笑んで]
こんばんは。
私もご一緒して良いかしら?
[女に名を誉められれば僅か口元は緩み]
セシリアとナイジェルは一人に溶け合ってしまったから。
ありがとう、ナサニエルがつけて呉れたの。
[女の苦笑は決して神経を逆撫でする類いのものでは無く]
自分の事で手一杯で酷い言い方をしたかも…ごめんなさい。
其れでも少しでもローズマリーの役に立てたなら嬉しい。
もう少し早く気付いて呉れれば、お姉さんまで失わずに済んだのに。
[哀しげにゆっくりと瞬き]
[ルーサーにカップを渡しながら、広間に足を踏み入れたステラを見る。
きれいに纏められ上げた長い髪。
黒のスラックス、腰にはホルダー。
――それから、赤いシャツ。
血の色を思い出してナサニエルの顔が一瞬強張る。
それを無理矢理に笑んで]
やあステラ。もちろん。
紅茶くらいしかないけどね。
[ある意味では余りにも変わり過ぎた修道女の姿を見詰め]
こんばんは、お母さん。
丁度、お父さんに所在を訊いていたところ。
今日はまた随分と素敵なお召し物ね。
[牧師の肩を竦めるのに肩を竦め返し]
お父さんもお母さんも、噂をすると来るんだから。
………
[紅茶に手をつけるでもなく元聖職者達を静かに見詰め]
其れで、家族会議は何時始まるの?
[ふわと柔らかな微笑を浮かべ首を傾げる]
[ネリーは灰の世界に両手をつき、座り、シャーロットに微笑む。]
私はこの薬を使えなかったんじゃない。
使わなかった。
結局、センチな感情なんて、いらなかった。使い方が正しい。ただそれだけよ。
[噂をすると来るという呟きに全くだと笑って]
妹たちに、お父さんお母さん――家族が一同に介したってところだな。
ああ、やるとも。
[ステラにカップを渡し、その目を見る]
そのかわりと言っちゃ何だけど…
……そろそろ聞いてみたくはなったな、昨日の、返事。
殺しをする時の服よ。
暗殺の仕事をする時のね。
とっても久しぶり。
捕まってた時は流石に着る時は無かったから…。
[ルーサーを見上げ、どこか嬉しそうに笑って]
もう見詰め合うことも
手を握ることも出来ない、
そういう部分だけは、寂しいね。この世界。
[地に寝転んだまま、弱く笑って]
でも貴女の声は聞こえる――
[修道女の笑うのに僅か眼を細め]
素敵なお仕事をされてたみたいね。
愛娘にも教えて呉れないなんて、拗ねちゃおうかな。
[くすと笑み]
…ローズマリーと似た職種だったのかしら。
[カップを受け取ると悠然と口をつけて]
お呼びとあらば出てこないと申し訳ありませんし、ね。
[傍に来たステラへと目を細めて]
……家族会議、ですか?
そろそろ我慢のきかなくなるころですけど。
理性あるうちに済ませますか?
[ナサニエルにかけられる言葉に ふぅ、とため息]
やっぱり莫迦ね――。
私と最後まで一緒にいたら、リアどうするのよ。
それに、私には待っててくれる人がいるから。
[紅茶をこくり。セシリア……リアに顔を向ければ、なにを思い立ったかすっと立ち上がり、つまづくこともなく正確に前へ。
暫く人差し指を顎に当てていたが、急にふわり、抱きしめて。]
――意味なんてないわよ。
何か、急に、こうしてみたくなっただけ。
お姉ちゃんは妹とお兄さんとお父さんとお母さんが
無事に出てくれたら、それで他に言うことはないわ。
[小さな声で、囁いて。]
……ネリー。
[すい、と視線を上げれば
緩い三つ編、何処か柔らかな雰囲気の少女]
そっか。それでいいと思う。
力があろうと、なかろうと、
――……なるようにしか、ならない。かな。
[目に映る火傷の跡をそっと撫でながら]
成る程……
私も野戦服の1つくらい残しておけばよかったですね。
逃げたときに全部捨ててしまいましたし。
噂をすれば来るなら…
私が助けを呼んだらお父さんも駆けつけて呉れるのかな?
[牧師の言葉にゆっくりと瞬き]
お父さんとお母さんの理性が飛んだら困るから、早めに済ませたいな。
[セシリアへ答えるステラの言葉を反芻して呟く]
本来の姿…。
[傍らのステラへ目を細めるルーサーへ]
あんたたちの子どもの方が、よっぽど我慢のきかないガキだってわかってるだろ。
…焦らさないで欲しいもんだね。
[緊張に握りしめる拳は、リアを抱くローズマリーの姿に緩められる]
オレとリアとあんたとルーサーとステラと…
そういう意味で言ったんだ。
そう、か。
ローズマリーには待っててくれる人が――何よりだ。
[躓く事も無く真っ直ぐと自身へ向かってくる女を気遣うように見詰めていたが、ふわりとふいに感じる温もりに瞳を見開いて、囁かれる言葉に紫水晶はゆらゆら揺れる]
……っ
[立ち上がれば元聖職者達に注意を払いながら女へと駆け寄り、そっと其の美しい手を取り自身の頬へ引き寄せて]
ナサニエルは莫迦だけど、ローズマリーは愚かだって言ったじゃない。
お兄ちゃんと一緒に、妹も、お姉ちゃんの最期の時は一緒に過ごすのよ。
その時必要じゃなかったから捨てたんでしょ?
今更引っ張り出す必要は無いわ。
私は、この格好が好きなだけ。
だから未だに持ってるの。
[火傷の痕に触れる手の感触に目を細めつつ]
[ネリーはシャーロットの側に歩み寄り、静かに座る。]
なるようになれ。か…
今ほど力が欲しい、と思ったことはないわ。
[修道女の言葉に小さく息を吐きふるふる首を振って]
お気遣いありがとう。
聴いたところで昨日までの私ならお母さんに斬りかかってたかも知れないし、文句は言えないわ。
[皆の会話に耳を傾けながら、ステラへ一言]
その姿、拝めなくて残念だわ。
私は――そうね、人を殺すことも仕事の一つだった……程度よ。
[何の算段かは聞いてなくとも、何となくは察せられ。
ナサニエルに顔を向ければ]
束の間でも、仮初でも、
家族が出来たことに感謝しておこうかしら?
特に、お父さんにはお世話になったし?
[リアに手を取られれば、少し驚いたように]
……愚かなお姉ちゃんでごめんね。
でも、私の最期を待っていたら [逃げ遅れるわ、と唇を動かし]
まぁ、そうですけどね。
[広く開いた背中、項に口付けると微笑んで]
よく似合ってますよ。
私の理性が皆殺しになりそうなくらい。
生き返る力…私が手を伸ばしても届かない、欲しいと願うもの。
ううん、違うのかな。もっと欲しいのは。
それは彼らに私の声を乗せて届く力、かしら。
ネリーは伝えたいことがあったんだ。
彼らに。
[自分は何も出来ない。
もう生者との関わりを持つ力は無い]
……悲しいな。
誰かが、覚えていてはくれないかな。
誰かがネリーの思いを、感じてはくれないかな。
[女の手を元の位置へと戻すようにそっと放し]
仕方ないじゃない、謝らなくても、其れがお姉ちゃんなの。
…最期に一人なんて、寂しいよ。
仮令待っている人が居ても、其処まで一人にしたくない。
[牧師の言葉にゆっくりと瞬き]
何時理性の飛ぶか判らないお父さんに助けを求めるのも命がけね。
お父さんとお母さんも、お姉ちゃんを看取って呉れるの?
んっ…。
[口付けられる感触に小さく身動いで]
ありがとう。
そんなに威力があったかしら?
[皆殺しの言葉にクスクス笑い]
[ネリーは座ったまま手足を小さくする。]
どうなのかな。誰か、というよりも、誰も無駄に命を使わないで。それが私の願い…
……あ、ぁ
[生きている者はいずれ死に行く。
けれど彼女が謂っているのは、
――「無駄に命を使わないで」――
心の中で反芻しては、ゆっくりと瞬いた]
……生きて欲しいね。
……その生を感じながら。
……笑いながら、楽しい、生を。
[わたしのねがい。そう、呟く]
殺しが専門じゃ、ちょっとかなわないかも、ね。
[言いつつも、敵わないとはあまり思ってない口調。]
でも、良かった……
[お父さんとお母さんには欠けて欲しくなくて
お兄ちゃんとリアを分かつのも嫌で
けれどどうやらその心配は無用だったようで――。]
もう、あまり時間がないの。
これ以上、お姉ちゃんに心配かけないで――。
[視力が消えて暫く、音も徐々には遠のいているだろうか。
「一人にしたくない」。リアの言葉に、くすりと笑って。]
そりゃ、もう。
毎日そんな格好された日にゃ頭に血が上りすぎて死にそうですよ。
[くすりと笑って。背に止まった蝶をもう一度撫でると、綺麗ですね、と呟いて]
お兄ちゃんはお父さんに似て子供ぽいから、二人きりだと心細いよ。
お母さんとお父さんも居ないと、寂しいな。
[移される視線に倣い窓の外を見て眼を細め]
大丈夫、料理上手なお父さんと、強くて優しいお母さんと、子供ぽいけど実は頼りになるお兄ちゃんが一緒だから。
[女の笑うのに繋いだ手に微か力を込めて]
そっか、お母さんがそう言うのなら、そうなのかも。
――私は、私だって、シャーロットが教えて呉れたの。
ありがとう、お母さん。
[ふわと微笑み]
死なれては困るわ。
頻繁には着れないわね。
[残念、と小さく肩を竦め。背を撫でられ告げられた言葉に若干驚いた表情で]
…初めて言われたわ。
この火傷を綺麗だなんて。
どうして貴方は私が今まで手に入れられなかったものをそんなにあっさりくれるのかしらね。
[視線をルーサーに向けて。その瞳にはうっすら涙が浮かんでいるだろうか]
――うん。
そうしよう。
わたしたちは、皆のこれからを。
[一緒に。と。
一つネリーに微笑んで
伸ばした指先が彼女の手に触れる。
きゅ、と握り、静かに現世に目を向けた]
[ネリーは静かにシャーロットの手を握り返した。
そして何が起ころうとも目を伏せまい、と決断した。歯を軽く食いしばり、前を見る。]
――私って、そんな寂しそうに見えたかしら?
[顔は笑っているけれど、先日まで流すことのなかった光は
目元で微かに煌いて。もうすぐ会いに逝けると思っていたのに]
皆がそんなこと言うから、ちょっとだけ、
この世に未練が出来ちゃったじゃない。
[ステラに挑戦的な笑みを向ければ]
そう?
身体が万全なら、一度お手合わせ願いたかったわね。
[そう言うと、"妹"にとられた手を片方だけ外し、"お兄ちゃん"のいれた紅茶をくい、と飲み干し]
――この味も、忘れない。
[最期まで微笑んだまま、カタン……という渇いた音を立てて落ちるは空のティーカップ。口元から紅が一筋だけ垂れて、けれど今までにみたこともないような安らかな顔で動かなく――。]
修道女 ステラは、酒場の看板娘 ローズマリー を能力(襲う)の対象に選びました。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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