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なんか人狼出たから集まれってよ。
自警団長 アーヴァイン がきたらしいよ(1人目……だったかなあ?)。
自警団長 アーヴァイン は ただの人 になれるよう、天に祈った。
双子 リック がきたらしいよ(2人目……だったかなあ?)。
双子 リック は てけとー になれるよう、天に祈った。
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[鳴り止まぬ祭囃子] [砂利を踏む足音が妙に耳につく]
[何処か遠い祭囃子] [自分の息遣いと鼓動が耳につく]
ウィー!
早く来ないと置いて…
[振り返りながら背後へ叫び] [傍らの立て札に気付く]
[地面からにょきりと生える看板に] [瞬いて見上げる]
何だ、コレ?
[古ぼけた立て札には人間には読めぬ文字が綴られている]
・この村は【勝敗度外視の完全RP】【エログロ推奨の18禁】です。
キャラ視点での推理やRPに絡めての能力者COや虚偽報告は各人の自由です。
・独り言・赤・メモでの中発言は可能ですが表ログでの中発言はご遠慮下さい。
・12人村ですが8人以上集まれば村建て人の気紛れで始まる可能性があります。
・後半のコミットは状況次第で生存者の意向で適当に。
・喧嘩RP等したい人達はメモでお互い相談して(乱数勝負とかで)キリングRPしても構いませんが発生しない場合の吊り襲撃は基本的に中の人視点で物語が面白く進む様に各人の裁量で適当にお願いします。
更新後のキリングRPと襲撃遺体発見RPとはメモで一言断って早い者勝ち。
※相手の事を思いやったキリングを心がけて下さい。
※キリング発生しなかった場合は多分NPC異形に殺されてます。
※墓下は結界内に閉じ込められた魂とか適当に行った人の好みで。
・襲撃に関しては赤で描写を推奨。
・役職の言い換えは各人の裁量に任せます。
【村側=異形】(多分鬼とか妖怪みたいなもの)
【狼側=人間】(異形を狩る特殊能力保持の人間)
と言う根幹部分だけは変えないで下さい。
※狂人に関しては人間でも人間に味方する異形でも構いません。
・各種不明な点はメモにてご質問下さい。
・【基本的にノリと勢いとパッション】で出来ています。
立て札の文章に同意頂ける方ならどなたの参加もばっちこいです。
[見上げた立て札の文字が読めぬは] [童子だからと思い込み]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
先に行くからな!
[未だ追いつかぬ少女を置いて] [祭囃子へと向かい駆け出す]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
双子 ウェンディ がきたらしいよ(3人目……だったかなあ?)。
双子 ウェンディ は てけとー になれるよう、天に祈った。
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[ピー] [ヒャララピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[鳴り止まぬ祭囃子]
[新品の下駄は馴染まずに、砂利に足をとられてしまう]
[先を急ぐ兄の声に、少女は不安そうな声をあげる]
ねえ、もう走れないの。待ってよ。待ってってば。
ねーえ! お母さんに言いつけるよ、お兄ちゃん…!
[必死の鼻声は兄へは届かない。
それでも少女は足をとられながらも先へ進む。
ようやく兄が先ほどまでいた場所まで追いつけば
古ぼけた看板に手をつき、小さな肺に溜まった空気を、はぁ、と吐き出した]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[鳴り響く祭囃子に少女の声は掻き消され届かない]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[砂利を蹴り進む道中で擦違う男の浴衣の袂を掠め]
ととっ…
[視界の端に映る影にちらりと見上げた男の姿]
[白金の髪を揺らし静かな矢車菊の双眸が覗く]
悪ぃ悪ぃ。
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[過ぎる胸のざわめきは叱られる事を危惧してか]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[言葉を待たずまた祭囃子へと向かい駆け出す]
[ざらり、古い朽ちた木の手触り]
[兄が見上げていたのを思い出し、
少女は習うように自分も立て札を見上げる。
夕闇がじわりと社を覆うからだろうか。
文字は目を凝らすほど滲んで上手く読み取れない]
[じわり] [じわり]
[遠い祭囃子]
[ドドンド] [カッ] [カッ]
[太鼓のバチが側面を叩く乾いた音に
はっと顔を上げると兄の背中はさらに遠く]
あ、待って…待ってよリック。
やだ、置いていかないで。
[遠ざかる背を追いかけようと駆け出す。
けれども溢れる人ごみに遮られ、思うように前に進めない。
押し戻されないようにと小さな手は見知らぬ腕を掻き分けながら]
――――あっ
[ついに誰かとぶつかってしまう]
[ふわり] [手から離れる綿菓子の袋]
やっ、……――。
[ぶつかる弾みで数歩よろけ後ずさり、顔を上げる]
[男の浴衣から覗く白磁の肌。
見下ろす静かな矢車菊の双眸。
さらりと流れる柔らかな白金の髪]
[妖艶の言葉も知らない少女けれども]
[かさり] [袋は軽い音をたてて地に落ちる]
………ご…ごめんなさい。
[ふいと顔を背けて、俯いた]
[砂利を踏む音だけが矢鱈と耳につくから不意に不安にり振り返る]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
ウィー?
[人ごみの向こに微か垣間見る少女と前にしゃがみ込む白金の男]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
……っ?!
[何もない筈なのに少女は妙に遠くざわり胸を過ぎる不安は強まる]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
ウィー!
[名を紡ぎながら砂利を蹴って人ごみを遡る様に必死で駆け出す]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[男が屈みこむ気配に、少女はさらに身を縮こまらせた。
きゅっと指を握る小さな手。
そっと掛けられる綿菓子の袋の紐。
すらりと伸びた男の白い指先は嫌でも視線を攫う。
操られるように指先が示す方を見ると、
少女の髪を彩る簪の細工が細い音をたてて揺れる]
[指し示されるのは――朱色の鳥居]
「…あの子を連れて早くお帰り。
もう直ぐ…祀りが始まる…」
[告げる男の声は遠く。
何処から聞こえてくるのか、じわりと背筋が寒くなるほど綺麗な声。
鳥居の辺りを漂う視線。
やがて兄の声に振り返ると、男から視線を外したまま少女はそちらへと手を伸ばして走り寄る]
あ、あ…、お兄ちゃん。
[兄の浴衣の袂をきゅっと掴む。
それきり背後の男を見てはいけない気がしたから]
かえろ、ねっ…帰ろ。
[兄の浴衣がはだけるのも構わずに
袖を強く引きながら少女は鳥居の方へと進む]
[じわり じわりと 迫るのは夕闇?]
[早まる足はもつれながらも止まることなく
赤い赤い鳥居を目指して一目散に駆けて行く]
[ぐいぐい] [引かれる腕] [もたもた] [足を出して]
[歩き始めるのに視界の端に映る白磁の腕に振り返る]
[遠く] [近い] [祭囃子] [遠く] [近い] [男の姿]
[指し示される鳥居へ視線を戻せば矢張り遠くて近い]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[白金の髪に隠れた男の顔を観るのは何故か憚られて]
如何したんだ…?
[少女に引かれ足を縺れさせつつ朱色の鳥居を目指し]
[ピー] [ヒャララピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[背後に響く祭囃子から逃げる様に二人で鳥居を潜る]
「歪まない…?」
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
「今年は主様の大切な年だと言うのに…」
「未だ不純物が混じって居る…」
[静かな声は近く遠く] [この世のものとは思えず]
「案ずる事は無い…私が結界を張ろう…」
[背に聴こえる祭囃子] [混じり聴こえるは祝詞]
[歩調を緩め振り返る] [霞む白い手は立て札へ]
「…不純物の混じる結界では呪いも解け切らないか。」
「原因を調べに往く…」
[視界に映り込む白金の狐は空気に溶け消え失せて]
[眸を見開いた侭視線は白の手がなぞった立て札へ]
【プロローグ】
・異形達は人を模(かたど)る呪(まじな)いで人間の風体で祀りに参加して居り参加者達はお互い人の姿をして居る為に誰が誰か把握出来ず初対面となります。
【アーヴァインに依り既に鳥居の結界は閉じられ誰も出る事も入る事も叶いません】
・人間の居る状態で結界を閉じた弊害で(周囲の者達は本来の姿に戻りましたが)皆さんは幾らかの特殊能力は使えようとも元の姿には戻れません。
・結界内には露天(異形運営)・神社・森・泉が確認されていますが他にも余りに世界観にそぐわないもの以外は言ったもの勝ちとします。
時代は昭和初期くらいのイメージです。
【初日】
・空気が揺らぎ白金の狐(アーヴァイン)は調査より舞い戻り参加者達に告げます。
「我等異形を狩る者達が紛れ込んでいる…
…結界を此の侭に主様への供物としよう。
狩る者を探し出し主様の御前へ…
肉は新鮮な方が好いが魂さえあれば如何なって居ようと構わない…
―――私は先に主様の処へ往く…」
【白金の狐は空気に解け以降エピローグまで登場しません】
・狩る者の可能性を秘めた人型をした皆さんを見る周囲の異形達の眼は変わるかも知れませんし中には変わらぬ者も居るかも知れません。
NPCキャラのと喧嘩や殺し合いも構いませんし相変わらず露天で買い物も可能でしょう。
【二日目】
・露天店主(NPC異形)が無残な姿で発見されます。
【白金の狐(アーヴァイン)ではありません】
※襲撃描写を赤でする場合には其の点に注意して下さい。
【エピローグ】
・生存者に依るエンドRPを行います。
各人の退席「*○○*」を確認したらエンドロールを流します。
※1〜2時間を目安。
・エンドロール以降は中発言も可能です。
……お兄ちゃん?
[鳥居を出て足を止める兄へと恐る恐る振り返る]
ね、ね、もう道も見えなくなっちゃうよ。
早く戻ろう? はやく、はやく。
[くいくいと袖を引く。
背筋に寒いものを感じた少女は、
兄の視線の先は追えなくて]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[早く逃げないと捕まってしまう]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[急ごう かえろう はやくはやく]
[小さな手を兄の腕に*絡めて引いた*]
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[相変わらず何を書いてあるのか読めぬ文字]
[ピーヒャラ] [ピピー] [ドドンド] [カッ] [カッ]
[瞬き腕に絡む小さな手をきゅうと握り直し]
うん、帰ろう。
[ざわり] [過ぎる] [ざわり] [胸騒ぎ] [ざわり]
[もう振り返る事も無く少女と二人で*駆け出した*]
双子 ウェンディ が出て行ったらしいよ。
双子 リック が出て行ったらしいよ。
酒場の看板娘 ローズマリー がきたらしいよ(2人目……だったかなあ?)。
酒場の看板娘 ローズマリー は おおかみ になれるよう、天に祈った。
[チロリン]
[コロリン]
[カラリン]
[罅の入った丼へと三つの六博を放る]
[緩く小首を傾げ]
[紅を差した艶やかな薔薇色の唇の端]
[ニィと吊り上げ]
紅い目三つたァ、今日は縁起が好いネェ。
兄さん、ぞろ目は幾つ貰えるンだィ?
[ころころ]
[鈴か六博かの転がる様な笑い声]
アタシァ大食感じゃないンだァ。
そんなに沢山貰っても食べきれないヨゥ。
[剛毛の覆う腕と]
[狒狒の面に艶やかな笑みを向け]
[団扇を帯に差す]
二つも貰えりゃ御の字さァ。
[受け取る景品は]
[白い両の手に紅い林檎飴と苺飴]
[下駄の音鳴らし]
元の姿に戻れずも好い事があったってネェ。
[歩く度に薫るは]
[綻び始めた夜桜の蕾の色の様か]
[微か甘い白粉か]
冒険家 ナサニエル がきたらしいよ(3人目……だったかなあ?)。
冒険家 ナサニエル は エスパー になれるよう、天に祈った。
[カラリコロリ]
[社の前を下駄を鳴らして男は歩く。
藍染の浴衣の袂に片腕を入れて、
はためくもう片袖の中身は空。
道を行くのは片腕のない藍色の男]
かっかっか。
今宵は良い日だ、めでたいな。
祭囃子なぞ久方ぶりに聞くわ。
遠路はるばる山を越えて来たかいがあるというものだ。
[戻れない事にも気が付かないで上機嫌の様子]
どおれ、ひとつ景気付けだ。
[袂から取り出すのは真っ白な帳面と硯がひとつに筆がひとつ。
男は境内の石畳に腰を下ろして硯の上で指を回す。
くるくるくる。
回せば硯の海へと流れていくのは深い色の青墨。
咥えていた筆を手に持ち直し、
墨を浸すと紙の上に墨絵を描く]
宵の祭りも良いがウグイスが足りなかろうて。
そら、行け。主様に春を知らせよ。
[すらすらと描かれたウグイスの絵。
最後にふぅと息を吹きかけるとふわりと紙から離れる]
[ぺらぺらぱたぱた]
[薄っぺらなウグイスは桜の梢にとまり*囀った*]
[カッ] [ドドンッ]
[祭囃子に紛れて]
[ホゥ] [ホケキョ]
[囀る鶯の声遠く]
嗚呼、好いネェ。
[カリリッ] [苺飴]
[広がる甘い果汁]
宵の粋を主様もさぞお喜びだろうさァ。
[淡絞り] [白の浴衣]
[結い上げた常盤色]
[祭囃子] [鶯の囀り]
[乗せる宵風に靡く]
/*
偶には何も考えずに村建てたって好いじゃない。
と言う訳でこんばんは。
何も考えていない村建て人です。
役職希望通るかも判らないし大人しくしています。
エピローグの双子を手伝って呉れた相棒に深く感謝。
学生 ラッセル がきたらしいよ(4人目……だったかなあ?)。
学生 ラッセル は てけとー になれるよう、天に祈った。
[騒々しい祭り囃子の笛の音を僅かに緩める少し離れた空間に一人たたずむ少年が。
他人と変わらぬいでたちに特に際立つ赤い髪。
右の眼(まなこ)は緑墨(すみ)の様、左の眼は藍玉(たま)の色
遠く聞こゆ春告鳥(うぐいす)どもの鳴き声に]
…春も近いかそれとも何かの前触れか。
こんな時期の春告げはいつもろくなことがない。
主様は一体何をご覧になってるものか。
[暫しの休息の後、草履を履いた足は再び祭りのひといきれへ]
/*
エピじゃなくてプロだろ!
自分の独り言にこっそりツッコミを。
ところであのナサニエルにもツッコミ処が多そうです。
既に結界が閉じて出れないのにも気付いてないのかよと。
とか独り言書いてたら人着た!
[カラリ] [コロリ]
[下駄の鼻緒は苺色]
[異形に混じる人型]
おや、兄さんもかィ。
元に戻れず難儀かえ?
[コロロ] [コロロ]
[零れる笑いは軽く]
[小首傾げ微笑むか]
[突然声をかけられ、目に映る常緑色の髪にかすかに目を見開いたが鈴のような笑い声にかすかに笑顔を浮かべ、言葉を返す]
良い夜…と言った方がいいでしょうか?
楽しまれているようですね
[手に持つ林檎飴と苺飴にまたくすりと笑い]
はて、お兄さん「も」とは…?
修道女 ステラ がきたらしいよ(5人目……だったかなあ?)。
修道女 ステラ は イタコ になれるよう、天に祈った。
[ピーピー] [ヒャララ] [ドンドン] [ドンドコド]
[白銀の髪を風に靡かせ赤い瞳の女が泉のほとり。]
[ピシャリ][パシャリ]
[裸足で浸かる水の中。]
ふむ……呪(まじな)いは解けぬままか。
何ぞ新しい祭でも始まるのかえ?
[薄化粧の薄い唇からは穏やかな微笑。]
[パシャリ] [最後の水遊び]
[水から出ればカラリコロリ、下駄を鳴らして露天へと。]
嗚呼、佳い宵だネェ。
今宵、此の時、今を楽しめず何時楽しめるもンかィ。
[少年が笑えば] [苺飴に口接け]
[差出す白の手] [赤の林檎飴か]
厭だヨゥ、兄さん。
御狐様の結界のせいで、アタシも戻れないのさァ。
[ぐるり周囲を見遣れば異形達]
[残る人型は数少ないのだろう]
異国人 マンジロー がきたらしいよ(6人目……だったかなあ?)。
異国人 マンジロー は エスパー になれるよう、天に祈った。
[音も無く]
[ゆらり]
[現れたのは影。徐々に人型をとって―]
[祭り囃子は遠い。
微かに聞こえる重低音と高い笛の音。
それを聞くでもなく取り出したのは玉。
着ているものに似た色の深い輝きをたたえ]
今年の春は遅いか、早いか…さてな。
[夜と海の色の目は香る常緑色の長い髪
目を細めて見つめれば猫のように目を細め]
あぁ、そういうことですか。
僕はまた、別のことで楽しまれてるのかと。
[白い手で差し出された林檎飴、受け取る手もやはり手弱かで]
こんなものも元に戻ったら手にできないのかも知れませんね。
僕は初めてだから何もかもが目新しい。
そういえば…周りも匂う。
また、別の誰かも見つけられるでしょうよ。
[年端も行かないあどけない笑顔で笑いかけ、噂をすれば青い目は見えない誰かを捕らえたようで]
[猫の如く] [獣の如く]
[細める眸] [倣い細め]
別の事かィ?
何だろうネェ?
[空っ惚けて] [口角上げて]
[コロコロ笑い] [一つ瞬いて]
兄さんは初めてかえ?
たんと味わって楽しむと好いヨゥ。
[互い違いの珠の双眸] [逸れる碧の眼差し]
[カリリッ] [苺飴を齧り] [周囲へと向き直るか]
おや、また誰かおいでかえ?
[カラリ][コロリ]
[夜道に響く下駄の音、祭囃子に掻き消され]
[遠目に見える若い男女。]
[首を傾げて遠目に見守り、仰いだ空にはお月様。]
――良い月じゃ。
戻れぬままも悪くない。
[赤い瞳は柔らかく、細めた目を月から戻し]
そうは思わんかえ?
[徐々に歩んだ手前にて、前の二人に問いかける。]
月が満ちる頃には、この懸念も杞憂に終わろうて。
なあ…火影、垂氷?
[両の脇に差した刀の柄を愛しげに撫で]
[カラリ]
[コロリ...]
移動しか出来ぬと言うのはつらいな…。
結界を…火影と垂氷で破れたなら。
我は英雄、誰そ奉ってくれるやも知れぬ。
[ククク,,,ククク...]
[遠く、目に見えない気配にやや表情を曇らせ
背後の声にまた少し戸惑いながらも笑顔を]
…また…ですか。
こんばんわ、やけに同業者に会う日ですね
今日は月が狂う日といいます。
祭りと呼べるものはこれから、ということでしょうか
林檎飴、ありがとう
[小さく女性の結い髪に触れると、簪に似合う小さな花が蛍火と共にふわり現れ。結い元に可憐に咲いた]
お礼。似合いますよ。
[玉を懐にしまい込み、戯れに祭り囃子の方へと]
[カラリ] [コロリ]
[だんだんと賑やかになってくる周囲。
人影もちらほらと]
戻れぬままも悪くないと?
面白いことを言う…。
月が満ちる迄には、我ら本来の姿に戻るだろうよ?
それも否というのか。わからんな……。
[月を仰ぐ少女-と認識した-に嗤いかけた]
[止まぬ祭囃子] [紛れ聴こえる下駄の音]
[紅い飴の欠片] [ちろり舐め取る紅い舌]
鼻が利くのか、兄さんの謂う通りだったネェ。
[揺れる常葉色] [薫る白粉と桜]
[届く鶯の囀り] [女の紅い双眸]
姐さんもかえ?
この形(なり)はこの形で楽しいネェ。
嗚呼、好い、良いネェ。
―――佳い宵さァ。
妾とてずっとこのままで居たいというわけではないが……
――否、然し。
汝れの申す通り、その考えは面白いことやもしれぬ。
[嗤いかけた男へと妖艶な笑みを返し]
これも祭の力と思えば、不可思議なこともあるまいに。
[常盤色の髪の少女の声に耳を傾けて]
元の姿には何れ戻れよう――今はこのまま愉しもう。
佳い宵じゃ……。
月は人間を狂わせるらしいけど、アタシ達は如何かネェ。
今日はツイてるらしいから、兄さんにもお裾分けさァ。
[伸ばされる手] [長い睫毛瞬き]
[解れ毛梳いて] [僅か俯き加減]
有難う、お返しなんて良かったのにネェ。
見えないから兄さんの言葉を信じるヨゥ。
[ふわりふわり] [常盤色に咲く花]
[そっと撫ぜては] [声に振り返り]
兄さん、今は今でこの形を楽しんだ者勝ちじゃないかえ?
別段に何時までも此の侭で居ようなンて思わないさァ。
[白の少女の向こう] [現れる男に微笑む]
まぁ…良い宵であることは認めよう。
我も、この春とやらは嫌いではないから…。
[白の少女の言葉に嗤いを絶やさず]
不可思議なことなど存在せぬと云うのか。
ふ、ふふふ…ふふっ。ははは。
[高らかに響く笑い声は祭り囃子にまぎれ]
[刀を持つ男にやや顔を顰め]
また…物騒なものを。
それを振るうのはどうぞここを出てからに。
せめてこの綺麗なお二人には見えないよう。
[改めて月を見上げ、溜息を一つ]
あぁ、少し人酔いしたようですよ。
なれぬことはしない方がよろしいでしょうか。
僕は暫く休みに。失礼しますよ
あぁ、ところでまた会えるでしょうか?
出られないならいっそ互い暇つぶしでも、と。
それじゃ、気をつけてお楽しみを。
誰が何を見ているか、わかりませんからね。
[少年とも少女とも言えない様な、儚げな笑顔を浮かべると、そのまま人ごみの中へ*溶けて行った*]
おやおや、兄さんは難儀かえ?
[嘲り滲む男の笑み] [返すたおやかな笑み]
[コロコロ笑って] [カリリッ] [また苺飴を齧り]
春の宵、桜の香、鶯の声、好いと謂わず何と謂おうかァ。
折角の祀りさァ、楽しまなきゃ損だと思うけどネェ。
[去り往く少年] [ひらひらり]
[白い手を振り] [見送る背中]
アタシと遊んで呉れるンなら何時でも歓迎するヨゥ。
大勢が苦手なら今度は二人で遊ぼうかえ?
兄さん、またネェ。
[冗談交じり] [コロコロ笑い]
[白の手] [白の浴衣の袂] [揺れる]
[赤毛の少年に短く切って捨て]
…女に振るう刀などないわ。
我の相棒である火影と垂氷が穢れる。
其方、何も解っておらぬな…。
[遠ざかって消えた赤毛を見送った]
[カラン コロン]
我も騒がしい場所は好まぬゆえ、失礼するぞ。
[そう言うと、下駄を鳴らしながら人混みにまぎれ
目立たない場所で影となって姿を*消した*]
[男の様子に袖で口元を隠した格好でくすりと笑う目元。]
何やら汝れも幾分か楽しそうじゃ。
春が嫌いでないのなら、今を存分に愉しむが良い。
戻れぬということも貴重と言えば貴重――。
[祭囃子は尚も続き去る青年に視線をやる。]
妾を綺麗と申せるも、今の形(なり)ゆえのことやもしれず。
[つられるように月を見上げ、一拍眺めて目を伏せて]
妾がココが気に入っておるから――何れまた会えよう。
[同じく去っていく男を目を細めて眺め、
気配がなくなればくすりと笑う。]
穢れる――か。
汝れがそう申すのであれば、其れは穢れるのであろう。
[カラリ][コロリ]
[少しばかり歩み出で]
騒がしい場所は好まぬ、か。
嗚呼、泉は好い――身を清められ、落ち着ける。
アタシ達は斬らないなんざァ、お優しい刀だ事。
兄さんも、またネェ。
[空いた白の手] [帯の団扇を抜き]
[はたり] [揺れる常盤色] [花簪]
兄さん達は厭うけれど、アタシはこう言うのも好きさァ。
姐さんは呪いが解けたらどんな形に成るンかえ?
[小首を傾げ見遣る白の少女] [はたり]
[宵風に乗る祭囃子] [碧の双眸を眇め]
[常盤色の少女の問いに振り返り、悪戯げにくすりと笑んで]
そうじゃな――
[ふらり][ふらり]
[酔ってもないのに千鳥足]
綺麗だと申すものがおった。醜いと申すものもおった。
ゆえに妾は、今の形も元の形も好いておると言えよう。
[答えにならぬ答えを返し、月を仰いで笑みは妖艶。]
そうじゃな。若し戻れたならば――汝れに其の形で語りかけよう。
きっと、そう遠くはないじゃろう。
[カラリ][コロリ]
[足音は軽やかに]
そろそろ失礼しよう――。
身を清める時間ゆえ。
綺麗も醜いも主観さァ。
其ン時は祀りで逢ったと教えてお呉れヨゥ。
紅い眼あれば聴かずも判るかえ?
[白の少女の後姿] [遠退く下駄の音]
[カリリッ] [苺飴] [食べ終え] [塵捨て]
…覗かれない様に気をつけてネェ。
[人混みへと失せた背中に呟いて]
[コロコロり] [笑い] [カラカラリ] [歩く]
是でこン子達を掬うンかえ?
[白い手] [するする] [追い掛ける]
[紅い尾] [揺ら揺ら] [水槽の金魚]
ほゥら、つかまえたヨゥ。
[パシャリ] [椀へ放り] [パシャリ]
[狭い椀] [泳ぎ回る] [出目金達]
母さん帰らぬとでも謡いながら殺そうかァ。
[冗談か] [本気か] [コロコロ笑い]
[パシャリ] [水槽へ] [逃げる金魚]
[カラコロコロリ下駄が鳴る
社の前から、人ごみ分けて露天へと。
肩には墨絵のウグイス。ホーホケキョ]
なんだ、娘。
せっかく捕まえたのに逃がしてしまうのか。
[金魚の水槽を見下ろして、
真理の後ろからひょいと顔を覗かせる]
[パシャリ] [椀の出目金達] [黒と紅]
[寄って] [離れて] [パシャリ] [擦違う]
沢山居たって窮屈さァ。
夫婦(めおと)くらいが丁度良いヨゥ。
[解けた最中] [二匹の出目金] [差し出し]
[袋で踊る] [夫婦の出目金] [受け取り]
おや、兄さんも呪いが解けぬのかえ?
[覗く男] [見上げる碧] [視線は下り]
[隻腕の男] [揺れる袂] [幾度か瞬いて]
呪いが解けても隻腕かえ?
[小首傾げ] [揺れる常葉色] [花簪]
[薫る白粉] [微かな桜] [問いに悪意無く]
雄か雌もわからぬのに夫婦とは金魚も良い迷惑だ。
かっかっか。
[下がる袋を覗いて、からりと笑う]
はて、呪いが解けぬとな。
己はちょくちょくこの姿ゆえ、
なんぞ難儀な事があってもちいとも気づかなんだ。
[片腕で顎を撫でると、首を捻り。
肩のウグイスを指で払う]
さぁてどうかな。腕も足もあればよいが
それ、呪いかどうかも見せてやろう。よっと――
[人もまばらなタイミングを見計らい、宙返り]
……おやまあ。己も解けぬようだ。
[浴衣の合わせを直せば、ウグイスは再び肩にとまる]
[遊螺り] [立ち上がり] [飛ぶ鶯] [跳ねる男]
[視線へ] [持ち上げ] [紅と黒] [夫婦金魚]
仲良き事は美しきかなってネェ。
仮令雄同士でも雌同士でも夫婦は夫婦さァ。
[墨の鶯] [男の肩へと戻り囀るのに]
[袋の金魚] [寄り添い離れ擦違うか]
兄さんは其の格好がお気に入りかえ?
中々に男前だけど、隻腕は不便そうだネェ。
林檎飴と苺飴を一緒に持てないと困っちまうヨゥ。
[コロコロ笑って] [袋持つ白い手]
[墨の鶯へ伸ばし] [触れてみようか]
[少し屈んで、手が届くように肩を下げる]
夫婦は夫婦か。随分と楽天的な娘なこった。
おっと、手が濡れているなら触れてくれるなよ。
ウグイスが解けて滲んでしまう。
飛べぬ鳥は可哀想だ、かたわの不便は充分承知。
[お気に入りかと問われ、]
村の子供をさらうに丁度良い。
[藍の瞳が弧を描く]
そもそも二ついっぺんに食べはしない。
お前さんは楽天的な上に欲張りか?
腕は仕方あるまいて、そのうち右腕残して指先残して綺麗さっぱり消えうせよう。
本懐、本懐。
[からからからり、笑う男]
先の事なんざァ判りっこ無いさァ。
アタシァ、刹那に遊ぶ者。
[ぴたり] [止まる手] [金魚掬いで] [濡れていて]
[屈む男] [寄る鶯] [変わりに寄せる] [薔薇色の唇]
解けちまったら鳴いて呉れないだろうからネェ。
もっと聴かせてお呉れヨゥ。
[藍の双眸] [描く弧に]
[薔薇色の唇] [ニィと笑む]
舌の上で蕩けて喉の奥へ滑り落ちる魂は絶品だネェ。
もっと呉れるって謂うの遠慮したンだ、欲張って無いヨゥ。
この手に持てる以上なんて何時だって邪魔なだけさァ。
消え失せる時は其の子は置いて逝って呉れると嬉しいネェ。
[からからからり] [男が笑う]
[ころころころり] [重なる声]
/*
知ってる人は知ってるけれど実はナサスキーです。
是は黄門様、是は黄門様、と唱える事にしました。
間違えて表で黄門様とか言わない様に気をつけます。
[真理が肩に顔を寄せると
ふわり、目鼻の先に漂う白粉の香り。
肩にとまるウグイスは小首を傾げて女の唇をつつく]
その通り。飴などよりも余程甘かろう。
なんだ気前の良いのはどこの店主だ。後で己もたかりに行こう。
其の手でその気になれば指の間に4本づつ、8本ばかりはもてるだろう。
食べる端から溶けてしまえば面白い絵が見れる。
[ころころころりと笑う声
失せるときはウグイスを残せと言う]
暫くその予定は無い上に、それらも半日ほどで消えうせよう。
なぁウグイスや。
[ホーホケキョ。今しか知らぬ鳥は囀りを返す
男は赤い唇をニイとあげる女の顔を覗いて]
刹那に遊ぶ者は、呪いが解けぬ今をどのように遊ぶ?
紅のぞろ目が出たけど、そんなに食べ切れやしないヨゥ。
其れに林檎飴は花の飾りと交換して貰っちまったのさァ。
[顔引き] [突かれた唇] [ぺろり] [舐める紅い舌]
[ホゥ] [ホケキョ] [囀る鶯] [見詰める碧は柔らか]
なんだい、予定も無いのかえ?
残る其の子と如何遊ぼうかまで考えたのに残念だネェ。
消えちまうンじゃ詮無いかァ。
[問い掛けに藍へ移る碧] [長い睫毛] [瞬き]
[小首を傾げ男を眺め] [思いつき] [ニィと笑む]
兄さんを林檎飴屋へ連れて行こうかネェ。
食べ損ねた林檎飴を太っ腹な兄さんにたかるとするヨゥ。
[男の隻腕] [そうっと腕を絡め] [しな垂れて]
[人混みを分け][向かう先] [林檎飴屋の狒狒]
安心おしヨゥ、今度はアタシじゃなくてこっちの兄さんさァ。
*/
>[男の隻腕] [そうっと腕を絡め] [しな垂れて]
罠だ…罠以外のなんでもない!
中の人にいじめられている気分です。
ローズ最萌えとか言わなければよかtt
/*
黄門様と腕を組む図を想像して一人で噴出しました。
「こらしめてやりなさい」とか言わないかなあ。
絶対似合うのに。
否、駄目だ。
惚れてしまう(惚れるのか
花の飾り?
あぁ、食って消えるものより良いではないか。
良い交換だ。半日で消えてしまわないと尚良いが。
[簪に咲く花をしげしげと眺め、女の様子に呆れた顔]
貰えるかどうかも判らぬのに気の早い娘だ。
消えてしまえばまた描けば良い。
……矢張りお前さんは気が早い。
こら、あまり腕を引くとウグイスが逃げる。
[腕を取られ人ごみをかきわけ歩く。
林檎飴の屋台に着くと女の顔に渋る店主の顔色]
店主、ひとつ貰おう。…賽の目を振れば良いのだな。
[賽を手に取り、真理を見遣る]
よし、勝てばお前にくれてやろう。
呉れた兄さんに訊かないと何時まで在るかも判らないネェ。
でも似合うって謂って呉れたから好いのさァ。
[蛍火灯る花飾り] [俯き加減に白い手伸ばし]
[序に解れた常盤色掻き揚げ] [鼈甲の簪直す]
急がないと次の瞬間には消えちまうかも知れないだろゥ?
兄さんがまた鶯を描いたってェ、其ン子は其ン子。
アタシは今しか判らないし、代わりは無いのさァ。
[コロコロコロリ] [犀の目覗き] [瞬いて]
[コロコロコロリ] [笑う声は] [軽やかに]
嗚呼、嗚呼、負けちまったのかえ?
兄さんの分が無いじゃないかィ。
[カリリッ] [男の手から] [林檎飴齧り]
[上目遣いの碧] [僅か弧に笑ませ] [唇ぺろり]
ご馳走さン、気の毒だから一口で我慢しとくヨゥ。
狐様の結界だ、可笑しな事はそうそうなかろう。
人の命でもあるまいし、別段すぐすぐ消えうせるものもありはせぬ。
まあ良い、今が良いお前さんなら花がいつ消えるかも如何でも良いのだろうな。
[賽の目を見てころころ笑う女の声に首を傾げる]
負けは負けだが、己の分はここにきちんと在………
[手にした林檎飴に齧りつく女。ぼうとしたままため息ひとつ]
刹那を楽しむ者は遠慮を知らぬか。
大きな一口で無くて何より何より。
[一口分欠けた林檎飴を齧りカラリコロリと女の傍を離れて行く]
あぁ、賽の目遊びは中々愉しかった。
気が向けばまた振ろう。
[振り返り、林檎飴を咥えひらりと手を振れば
そのうち姿は人ごみにまぎれて*見えなくなる*]
さァて、如何かネェ?
[何への答えか] [短く呟き] [小首傾げ]
[紅落ちて尚] [薔薇色の唇] [ニィと笑み]
遠慮なんて詰まらないもンとうの昔に忘れちまったヨゥ。
気に入ったンなら何よりさァ。
次は勝って太っ腹な処でも見せてお呉れヨゥ。
またネェ、兄さん。
[ひらひらひらり] [白い手] [振り返し]
[はらはらはらり] [白の袂] [揺れるか]
さァさ、次は何して遊ぶかネェ。
[呟いて] [カラコロカラリ] [下駄の音響かせ]
[向かう先は] [宵の祭りか] [*佳い祀りか*]
軽く設定でも
■古墨の付喪神(青墨)
水に弱い。
水がかかると洗い流されて消えてしまう。
泉に突き落とされたら、溶けて泉が青い墨に染まる。
死ねば乾いた墨がぽとりと落ちる。淡白。
袂に硯と紙を持ち歩き、
指先を硯の上で滑らせると、海に墨汁が溜まる。
隻腕。(使うと減るから)
使いきったら昇天。物としての本分をまっとうできる。
泉には寄らない。
傘を常備。それも描いたものなので妖力を込めた水では消えてしまうが。
(あ、傘わすれたからナシだ)
[遊螺り] [揺ら揺ら] [袋の中]
[夫婦金魚] [寄り添い] [離れ]
狭いネェ。
ほゥら、広い処へお往きヨゥ。
[ポチャリ] [ポチャ] [ポチャリ]
[泉に零す] [紅と黒] [出目金達]
[パチャリ] [パチャ] [パチャリ]
[冷たい水] [素足で] [蹴り上げ]
嗚呼、良い、好いネェ。
[梢に伸ばす] [白い手] [掴む衣引き]
[淡絞り] [白浴衣羽織り] [帯締めて]
綺麗な花飾りも何時か消えちまうのかネェ。
[濡れ髪] [深い常盤色] [掻きあげる]
[纏め上げ] [鼈甲の花簪] [蛍火灯り]
[薬指] [貝から掬う] [紅を差し]
[泉に映り込む面] [出目金の尾]
[描く波紋に揺れ] [泡沫に歪む]
オイタが過ぎると寂しいってェ殺しちまうヨゥ?
[パシャリ] [叩く湖面] [また揺れ]
[ポチャリ] [白い手] [零れる水滴]
[ヒュウイ] [風を切る] [透明な糸]
[糸引き] [跳ぶ先は] [桜の梢の上]
遊び過ぎても直ぐ飽きちまうさァ。
少ゥし休もうかネェ。
[幹に身を寄せ] [長い睫毛下ろし]
[春風に身を任せ] [*束の間転寝*]
[パシャリ][広がる波紋]
[群青から淡い薄紫に上から下へと染め上げられた着物]
[白い白い素肌]
[通した袖に隠れて]
――まだ解けぬか。
祭は未だ当分終わりそうにはないのぅ。
なんら不可思議なこともないか。
[カラリ][コロリ]
[見上げた梢][静かに眠る常盤色]
こんなところで寝ておっては、
誰ぞとって食われるやもしれぬぞえ?
[笑みは妖艶][首傾げ]
[綺羅綺羅光る水面][朱い瞳に反射して]
[ふらりふらり][桜の下を歩き出す]
[カラコロ] [カラコロ]
[下駄を鳴らし、水辺へやってきた。
桜の木の下にちらつく常磐色。梢と見比べ]
は、無防備な…。
彼奴らに生き埋めにされようとも知らんぞ。
[つい、と興味をうしなったように行く先を*変えた*]
[ごろり 社の軒下]
[転寝から目覚めると、
ウグイスの代わりに藍の浴衣の胸元に残るは少量の煤]
……ほぅほけきょ。
[ひと鳴き真似て、指で煤を掬い息を吹きかける]
[さらさらさらと風に散る煤]
桜はまだ咲かぬか。
[春風に藍の髪がなびく]
アタシを抱え込んだってェ薄紅が咲くかネェ。
[白の袂] [取り出す] [煙管] [火打石]
[百草詰め] [ぷかぷかぷかり] [寝起き一服]
[漂う紫煙] [桜が薫り] [白粉と混じる]
[梢から垂れる] [白い足] [ぷらぷらぷらり]
さァて、何をしようかネェ。
六博振るなァ兄さん任せ。
打つは仕舞いに、次は呑もうかァ。
[肩膝立て] [頬乗せ] [ぷかぷかり]
[袷肌蹴て] [覗く太腿] [浮かぶは蝶]
[カンカァン] [落とす灰] [紫煙吐き]
[ふわふわり] [袂翻し] [地に降り]
[視界の端][藍の人影認めれば]
[かけられた声に振り向くことなく声を発する]
汝れもまた、お仲間かえ?
難儀と取るか、可笑しととるかは汝れ次第じゃが。
[振り向き、浮かぶ笑みは妖艶で]
何じゃ、寝起きか?
春は近いか――結構結構。
[新芽吹く柳の下で 小さくヒュウと口笛ならし]
[風が集まり形を成すと それは大きな一匹の犬]
おいで夜斗(やと)。
結界の中はさぞ居心地悪かろうが許せ。
さて、ここには沢山同じ人妖(ひと)がいる様子、
お前もまた遊んでもらえるな?
[クスクスと小さな声、犬の瞳も黒く光り]
あの脂粉香女(やさしおみな)、あげた華は気に入ってくれただろうか。今日は何色の華を差し上げようか?
[楽しそうに笑いながら犬を伴い歩み進め]
お仲間か…まあ、そのようだ。
どちらも半々だ。さして不自由はない。
[ばさり、袂から紙と硯に筆ひとつ。気儘に腰下ろし、また欠伸]
寝起きだ、春は近いな結構結構。
かっかっか。
[振り向く女に目を細める]
お前さんは難儀な口か?
それとも刹那を遊ぶか?
[指先は硯の上でくるりと円を描く]
半々か。確かに不自由は今のところはないな。
[出てきた紙と硯。興味深そうに眺めて。
またひとつ、欠伸をする姿に]
まだ眠そうじゃな。
春眠暁を覚えず――然し、まだ春の入り口。
気が早い。
[袖で口元を覆い、くすくす笑う。問われた言葉]
今は、後者かのぅ……今後はわからぬ。
[指先見つめ、愉しそうに。]
[遠くに見える深い青、昨日の白の少女が傍らに]
はて?あの人は?
青い髪なぞ常にある色ではあるまいによ?
異に風がやかましいのは…なるほどな。
3人4人と異形おればさもありなん。
さもありなん、さもありなん――。
[繰り返す言葉遊びにくすくす笑う。]
昨晩ぶり――かの?
[視線は傍らの犬をとらえ、首を傾げて笑みを絶やさず語りかけ]
汝れには――初めまして、と言えばいいか?
[するすると墨汁は硯の海に溜まる]
左様左様。気長に花が咲くのを待てばよいのだ。
[気が早いと笑む女に、くきり首を鳴らして苦笑を返す]
寝起きはどうもゆるくていかんな。
春でなくとも暁を覚えずだから性質が悪い。
[筆を走らせ、墨は伸びやかに]
今後か。気長といえども、さすがに主様の前では元の姿で在りたいものだな。
戻ればお前さんはどんな姿だろうなぁ?
[ふわり、描き終えた絵に息をかけると
墨絵の蝶は女の傍をはたりと舞う]
蝶が似合うとよいが。
[自ら声をかけるつもりはなくとも
白の少女に声かけられ]
[夜斗を見る眼に改めて]
ご無沙汰と…申し上げた方が?
ふとすれ違っただけのこと、お2人の邪魔なぞ…
失礼を。
はて、夜斗が見えると…常の人には見えぬはず。
しかし此れも僕の分身、挨拶なぞ、不要ですよ。
そちらの方こそ、お初にお眼にかかります。
[蒼い髪の男に軽く会釈]
[女の言葉に、そちらへと顔を向け]
おや、また一人呪いが解けぬ者がおったか。
[ぺらり紙をめくり、また一羽蝶を描く]
なかなか良い犬を連れている。
蝶を食ろうてくれるなよ。墨ばかりでうまい事などありはせん。
[はたり はたり 一羽二羽蝶が舞う]
花か――咲いてしまえば散るしかなくなる。
それでも咲くのを望むは業かの?
[謎かけのつもりもなく、独り言。]
春でなくとも暁は遠いか。いや、結構結構。
それがきっと汝れらしさじゃろう。
[ふわり]
[ひらひらと舞う墨絵の蝶は紅い瞳に映りこみ]
確かに、確かに。
主様の前へ出る頃には戻りたいものじゃ。
元の形(なり)――常盤色の少女と同じく、
戻れたら汝れにも語りかけようか。
[視線は蝶を追い、愉しそうに笑みを深め]
――蝶は似合うかえ?
夜斗、と申すか。
妾に見えるということは、妾は常の人ではないのであろう。
そして連れている汝れもまた、常の人ではないのであろう。
[くすり][くすくす][愉しそう]
夜斗は風と愉しむ者へ危害はくわえませぬよ。
ましてや儚いものへ攻撃なぞ。
そして貴方もやはりといいますか。
[白い少女へも振り返り]
二日出会えば縁なしともいえぬでしょう。
僕や司棋と申します。
差し支えなければお2人、ご尊名など頂戴しても?
かっかっか。
邪魔など何もありはせんわ。
[筆を咥え会釈をする青年へと手をひらり]
お初だな、宜しくお仲間。
…ふむ、夜斗と申すかその犬は。
物の怪捕まえて常の人もなかろうに、面白い坊主だ。
花は咲けば良い。
散ればそれもまた花の本懐だ。
散って咲いてまた散ればよい。
咲かぬままの永久などいらぬわ。
[ふわりふわり 春風に靡く藍の髪]
欠伸をするのも暁を覚えぬのも己らしさか。
ああ、戻れた暁には是非とも語りかけてもらおうかの。
その時はまた蝶を描こう。
[白に纏いつく黒を見比べ]
ああ似合う。白に黒とは良く映えるものだ。
シキと申すか。ふむ、己の名は――
[幾度か瞬き、青年の方をゆると向く]
青司。
そう呼ばれた時もあったわ。
[懐かしそうに名を紡いだ]
[ひらりと舞う蝶は夜斗の鼻先へ舞い降りても
夜斗はただ眼を細めるのみ。穏やかに蝶に遊ばせる
...は軽く夜斗の頭を撫でながら]
僕の意識なく自分以外夜斗を見ることはできませぬ
人妖とは言えお眼に留まるとはやはり結界のせいかと。
蝶とは蛹より出でてこそ変化の象徴といえるもの、紙より出でるとは…また不思議な。
貴方が描けるものは何でも紙より出るのですか?
[司棋、と小さく名前を繰り返し、笑み深く。]
縁なしと言えぬは縁あり。其れもまた一興。
妾は白水――。好きに呼ぶと良い。
[藍の男へ視線を合わせ]
生命は廻る――散れば次は咲くしかなくなる。
咲かぬままの永久が一番残酷であろうな。
[黒と藍を交互に見て]
似合うならば良い――。
[手をそっと伸ばせば、其の指に留まるだろうか。
聴こえた名前に 青司、と同じく小さく繰り返す。]
[筆を青年の方へ向けてくるくるり]
左様。但し色など無い薄っぺらなものだが。
半日ほどで煤へと還る戯れだが。
やはりそれもまたこの子らの本懐。
何か望みがあればひとつ描こうか。
[2人の足元に頭を摺り寄せる夜斗へ小さく笑みを浮かべ]
夜斗がなつくのもまた珍しい。
どうか一つ頭でも撫でてやってくださると。
白水様と青司様、心得ました。
お2人のお名前、並べて拝見すればまた綺麗な色を為しますな。
しかし白いお方へ黒い蝶とは。
ではその御髪に黒い華も髪挿(かざ)しましょうか?
[望みのものが、の問いかけに]
はて…どうせ消えてしまうものに望みなぞ…
[やや考えた後]
では一つ、新芽吹く柳の枝を所望します。
輪として橋にでもかけておきたく。
[少年に視線を這わせ、小首を傾げ]
結界のせい……か。
汝れの分身が見えるのも、呪いが解けぬのもそのせいと。
見(まみ)えたことが稀少であらば、可笑しと思え――。
[寄り添う夜斗へ言葉を切れば、薄い笑み。]
汝れは良い子じゃな。
[少年の言うように、優しく頭を撫でてやる。
視線は夜斗へ向けたまま]
黒い華か――髪挿してくれるか?
白に翳す黒は、蝶同様映えるじゃろうか。
[深い笑みは少年へと向けられて。]
書生 ハーヴェイ がきたらしいよ(7人目……だったかなあ?)。
書生 ハーヴェイ は 余り物 になれるよう、天に祈った。
[此方より聞こえる祭囃子。
ふう、とひとつ溜息をつき、彼は紅い鳥居をついと見遣る。]
参りましたね。こう賑やかでは。
わたくしの日課を邪魔されましては……。
だから祭というものはいけないのですよ。
そこらじゅうに気配がおられます故。
[彼はついと指先を虚空に向ける。着物の裾からそっと青白い手首が覗いた。]
ほうら、ここにも、そこにも。
[白い指は、己の紅い唇にそっと触れた。]
[赤い瞳と視線が合う]
その通り。咲いてこその花ゆえ春の訪れが待ち遠しい。
うむ。似合うから良い。
[白い指先に止まる蝶、ひとつ頷いていると
足元に寄る犬にくすぐったそうに目を細めた]
さてはて、同属の香のせいか。こそばゆいな。
結界のおかげでこうして犬を見れるのだ。狐様にも感謝せねばな。
[筆を咥え、懐く犬の頭を撫で耳の裏を掻いてから、
飼い主の言葉に頷き、筆を持ち直す]
では、そのように。
[白い紙を一枚二枚と並べる。筆を勢い良く走らせればふぅと息を吹きかける。ふわり紙から離れる枝をはしと掴んで、司棋へと差し出した]
もって半日ほどだ。煤に還れば掃除をしに行こう。
[髪挿す華を暫し考え]
かしこまりました。
では、少々失礼を。
[ふぅわり、蛍火乗せた指先が
白い少女の耳元に軽く触れ。
刹那、夜の空より深く黒い一輪の華が咲く]
やはり白には黒が似合う。
夜斗を撫でてくれたお礼も兼ねて。
此の華を散らすかは貴女次第。
儚さを求め散らすも、人妖らしく摂理にそむくも意の如く。
[藍に向けた笑みは少しあどけなく]
――矢張り、今の状態も悪くない。
咲いてこそ花、か。
[黒の蝶を指にとらえ、足元には夜斗。
少年の指先が触れるのに瞬き、咲いた華に微笑を。]
妾が撫でたくて撫でたのじゃ。
礼などいらぬが――華には礼を。
折角の贈り物。
散らさぬように、心がけよう。
[心なしか愉しそうで、嬉しそうで。
白に咲いた黒へと*手を添える*]
[黒一色の柳枝、眼を凝らせば墨の濃淡が絵に風情を添え]
ありがたく拝領を。
煤となっても掃除されるには及びませぬ。
川の流れがまたどこかに運んでくれるでしょう
柳輪は古来より再び相見える象徴、貴方方とまたお会いできるようにと輪にいたします。
しかしてこのような所に長くいるも気が進まぬ。
輪を散らしあるべき所へ戻れるようにと呪いを。
……ああ、そうでしたね。
[唇に指先を寄せたまま、白い首をそっと横に傾け、再び視線をまっすぐへと戻す。]
皆様にとりましては、この祭囃子は佳きこと。
心躍る拍子であるというお話。
わたくしの秘め事など、みなさまの「佳きこと」には何の関係もございますまいて…。
[指先で隠れるよう溜息をひとつだけこぼす。刹那、逡巡した後……彼はそっと歩みを進めた。]
成る程、川へ流れ何れ海でも着くか。
己も何れ本懐を遂げて風に乗り海へ行くか。
[硯に残る墨に息を吹きかければ墨は煤に還る。
袂に一式仕舞い込み、浴衣の合わせを直して立ち上がる]
そうなる様、柳輪に己も呪いを託そう。
[青年の手の中の柳を見下ろし、願いを込めるようにそっと撫でる]
なぁに、主様が起きられれば
このような所にいつまでもおるまいて。
気が進まぬよりも偶の祭りを楽しむと良いさ。
[青年の肩を叩き、カラコロ下駄を鳴らして*境内を後にした*]
[青司の言葉にまた小さく笑い]
いえ、愉しむものがあるのなら身をおくことに否やはありませぬ。
今はまだ、離れようとも思いませぬが。
戯言と思われればよろしいかと。
他意はありませぬ。
では僕も暫し失礼。この輪を掛けにでも参りましょう。
[真摯な目つきで見上げてくる夜斗を撫ぜ、その場を*あとに*]
このざわめきは、いつまで経ちましても慣れません。こうして賑やかな声を耳にしますと、どうにもわたくしには場違いな心地を覚えて……嗚呼。
[祭囃子と人並みをすり抜け、彼はそっと境内脇の林に身を隠す。大樹の裏から引く手を感じ、ふと笑みを浮かべた。]
……ええ、分かっております。
貴方の申されますことは、いつだって畏ろしく……嗚呼、そして、甘美な響き……。
[彼を引く手がそっと腕から離れる。そして、その手はゆっくりと胸元へと誘われた。遥月の左胸に彫られた蝶の入れ墨に、影から伸びた指が触れる。]
……ふ……ふ。
このような夜にも、貴方は相も変わらず……
[遥月は、そっと宵闇の月を*見上げた*]
[白に咲いた黒い華]
[白に留まる黒い翅]
[白と黒][溶け合うことはなかれども]
[カラリ][コロリ][泉の方へ]
汝れは濡れれば消えるのであったか。
大丈夫じゃ――此処に居れ。
[ひらり][はらり]
[言うこと聞いて][肩へ留まり]
[遠く][遠く]
[祭囃子はピーヒャララ]
お返しは何がいいかのう?
何れ散り逝くものなれば。
[泉に広がる波紋――沈むことなく歩む足。]
[泉の中心][水面に佇む白い女(ひと)――。]
[少し屈んでひと掬い] [掌に留まる煌きは]
有為転変の世の中よ――。
汝れの流れ、暫しの間留めることを許したもう。
[ふぅ、と息を吹きかければ]
[いと不可思議な結晶へと変貌を遂げ]
[されど揺ら揺ら流れるように]
[小さな珠は形捕(かたど)られ]
[手にした珠を転がして] [少女のような歌声は]
[いたづらな行為を愉しむように奏でられ]
三日月の先を 白い指がつかんで
池の水で すすいでいる
あれは――
人のゆびか 天のゆびか
あれは――
三日月の先を 白い指がつかんで
池の水で すすいでいる
あれは 人のゆびか 天のゆびか
いいえ
いいえあれは――
ひとり遊びの大好きな 春風のゆび
いたづら好きの 冷たいゆび
【中】
登場早々、エロス半開ですみません(爆)こちらがR18村だったのと、早々に「蝶の入れ墨」を見せたかったためです。どうぞお許しを……。
職業は化粧師。
紅や白粉を使って、対象に死化粧を施す……みたいな。あるいは、紅で印を結んで飛ばすか。おいおい考えます。
それと、彼はゲイではなくバイです。オカマではなく男性だし。(女性的な仕草をしたり、化粧してたりするけど…)
学生 メイ がきたらしいよ(8人目……だったかなあ?)。
学生 メイ は ただの人 になれるよう、天に祈った。
[足が向いた。祭囃子。呼ばれたように]
[ふわ]
[風邪が掠める。翡翠の髪が横切った]
刹那を楽しむ者が多く、か。
まじないが解けたならなんどきでも楽しむことは出来ように。
嗚呼、退屈だ…。
[袂の中で腕を組み、夜店を見て回る]
[カラン] [コロ]
[キン...]
「二枚が四枚...四枚が八枚...八枚が...さて」
[はらはらはら]
[視線の先には居合い抜きの見世物。鼻で嗤い遠巻きに眺め]
あれしきで楽しめるというのか。くだらん。
一体が二体に...二体が四体に...四体が八体に....
さて、八体は…?
[真似て呟き、冥い笑みを浮かべた]
[ふらり]
流れ者 ギルバート がきたらしいよ(9人目……だったかなあ?)。
流れ者 ギルバート は ただの人 になれるよう、天に祈った。
[ふぅわり。
譬えるならばそれはそういう音で表されるだろう]
やれ…賑やかなことだ。
我は未だ咲けぬままというに…
[灯の陰から歩み出す歩。
風に揺れる髪は仄かな香を散らす]
[その姿には合わぬ、微かな甘い香]
[喧噪の中でも何かを感じるは、異形の性(さが)]
また一人、二人…。
それとも…一匹、二匹か。
[ぐるり、見回せど姿は見えず]
[地を滑るよう進む草鞋は僅かな音だけを残し。
離れた後には擦れた跡すら残さない]
[風に流されるかの如く。
どれもこれも目に留まらなかったが]
[流れる足が止まる]
[それは何に惹かれてか]
[ゆぅるり、頭を下げる。
何かを捜すかのように視線を巡らすその姿に]
[カタカタ カタ]
[脇に差した双刀が音をたてる。優しげな視線を向け]
やってみたいか?…そうだろうな。
只の見世物では、お前達が穢れるだけだ。堪えろ。
その内に…まじないが解けたら…好きにするがよいよ。
[居合い抜きの見世物から離れ、離れ]
[カランコロ カランコロ...狩らん頃...狩らん
下駄の音が言葉に聞こえてくる]
ふぅむ。
[目の前に現れた姿に眼を細め]
先の気配は其方に違いないようだ。
頭なぞ下げるのは…人真似か?
[香りを放つ影に、くつくつと嗤う]
[嗤い声。
上げる顔に浮かぶは笑みの色]
そうさな…人の傍に在り過ぎたやもしれぬ。
とは言え…それは我の望むところではなかったが…
[すぅと離れる視線。
巡るは周囲の光景に]
祭りも人世のものと見紛うばかり。
このように騒がしいは人で充分というに…
[嗤い声が消える。数度瞬いて、満足そうに笑み]
其方は今の姿が不満なのだなあ。
刹那を楽しむ者どもとは…異なるらしい?
ふ。祭囃子にも目を惹かれぬか。
…それでこそ。
どうにも、人世に毒された輩が多くて困って居た所だ。
望みは絶たれたわけではないらしい。
[楽しげにくつくつと]
不満だな…人は好かぬ。
[落ちる息は地に触れる前に風に攫われ]
祭囃子なぞ聞き飽きた。
我は静かが良い。
なれど…
[目を細める。
それは笑みではなく嗤い顔]
…残念であったな。
我は刹那の者。
永久でも在るが、それは何れの目にも留まらぬ。
ならば…
[祭の灯りから離れた木立を見上げ]
社へゆくと良い。彼処だけは、静寂が満ちる。
櫻には囚われぬようにな。
…
……
………?
刹那であろうと無かろうと、同族は同族。
而して。
其方の在り方など知らん。我は関知せぬ。
[分からぬことを口にする相手に無表情に返した]
[向かう視線。
追えば静寂の内に在るだろう木立]
社か…静かは良い。
[微か、零れる嗤い声]
…そうか。
やれ…我は人に毒され過ぎているようだ。
他が我に向ける感情が気になるとはな。
良い場所を教えてくれたことを感謝する。
また何れ、会うことがあれば。
[ふぅわり。
姿は風に乗るように*闇へと消える*]
お嬢様 ヘンリエッタ がきたらしいよ(10人目……だったかなあ?)。
お嬢様 ヘンリエッタ は ストーカー になれるよう、天に祈った。
[歩くにつれ、笛・鳴り物の音がだんだんと近づいてくる。
足を止め、懐から取り出したは、一本の笛。]
はぁん、祭りかえ。あの中にこれで入れてもらえたらいいが、
……どうしようかね。
向けられる感情を、想いを気にするのは其方の勝手。
むしろ、我が気に掛けないことこそ異常なのやもしれず。
…そのようなこと、誰にも解らぬよ。
[消えた姿のあった場所へ低く呟く。聞こえていようと居まいと]
[狩らん殺…カランコロ…移動する下駄の音は血に飢えて。
また一つ気配が増えたことに首を捻り
人混みに*消えていった*]
[下駄の音が遠ざかる。薄闇の中、二本差しらしき姿を見つけ]
三一(サンピン)か?浪人?
……いや、あたしと似たようなもんだね、あれは。
[遠くから、あるいは比較的近くで感じられる気配は、自分の輩のものばかり。
ふふっと笑みをこぼすと、笛を口に当てる。]
……お仲間連ばかりなら、遠慮することもないやね。
[息を吹き込み、奏でる音色は人の世の楽とは似て異なる響き。木立が、
──ざわ──
とひとつ揺らぐ。
それを知ってか知らずか、無心に娘は
高く、低く笛を*鳴らし続ける*]
[遠くに聞こえる祭囃子、慣れを通り越し、眩暈を覚え始めた頃。
また増えた気配へ軽く頭を上げた夜斗へ]
また…増えたな。…物好きな輩も多そうな…。
ここまで増えると寧ろ故意ではと疑わしい。
さて、どう転ぶやら。
[瞳の蒼は一瞬だけ、深さを増し。一瞬遠くに感じた殺意へにやり口端を上げると]
近々面白いものも見れそうだ。
その時はお前も好きにすればいい。
お尋ね者 クインジー がきたらしいよ(11人目……だったかなあ?)。
お尋ね者 クインジー は 余り物 になれるよう、天に祈った。
[それは大きな御神木、
風に揺られる緋色が1つ。]
おうおう、楽しそうなことやってんな。
祭りだ祭り。
[片膝立ててにやりと笑う。]
さっき居たのはヒトの子か。
こりゃまたなかなか稀有なことで。
なかなか旨そうだったがな。
[地上の様子を見下ろしながら
低い声でくつくつと]
兄ちゃん、俺にも1つくれや。
[祭囃子を見下ろして、
露天の店主に声掛けた。]
学生 ラッセル が出て行ったらしいよ。
学生 ラッセル がきたらしいよ(11人目……だったかなあ?)。
学生 ラッセル は おおかみ になれるよう、天に祈った。
[焼いた丸い食べ物は
中身様々、味も種々。]
何だこりゃぁ、赤いの。
甘ぇ。
[「そう、そいつぁ苺の砂糖煮でさぁな」
からから笑って店主は謂う。]
タレが甘辛ぇのに中まで甘くしてどうするよ。
阿呆か。
[「まあいいじゃありやせんか、
こんな機会滅多にないし、
お遊びだと思ってくれりゃ」]
まぁそりゃそうか。
こういう格好も新鮮でなぁ。
さっきの人間の子供、旨そうだったのに追えやしねぇ。
[何時から居たか] [何処に居たか] [とぷり] [瓢箪揺らし]
[薔薇色の唇] [寄せる口] [白い顎伝う命の水] [白い指拭う]
名が現すは名と言う呪(しゅ)に囚われると如何違うのかネェ。
一つ通り名、二つ貰い名、三つ仇名に、四つ深名かえ?
[消え往く藍と白と赤と] [茂る木の葉の間] [忍び笑うか]
[降り立つ社] [カラリコロリ] [足の向く侭] [気の向く侭に]
[謂って一口丸い玉、
今度は飴玉1つ転がった。]
……何だコリャ。
見た目にだまされちまわな。
詐欺だ詐欺だ、詐欺球ってな。
[「あはは、其の通り。」
笑う店主にひらりと手振り、
不意に男は眼を細め]
随分沢山居るようだ。
皆物好きだねぇ。
見慣れやしねぇし動きにくい、
人間は不便だわな。
[大きな大きな手を翳し、
雪洞の光を透かし見る。]
[また増える人の群れ。遠くに感じた気配が近くなる。
遠くでもわかる赤い髪、自分よりも鮮やかで。
思わず眼を見張る。
夜斗が小さくうなり声を上げるを聞き]
静かにしな。
別に今は見ているだけでもいいじゃないか。
然し、近頃の人妖は皆甘いものでも好きなのか。
毒されてどうするのやら
さてさて、
ちったぁ見知った顔が居てもいいんじゃねぇかなっと。
[手を腰に、にやり笑いで見回した。
視界の端には犬一匹。
伴う青年 色は赤、
其れから横切る常盤色。]
ほうほう、
なかなか様になってるじゃねぇか。
ヒトの姿は不便だが、
こういうのは面白いな。
[本気かはたまた冗談か、
詐欺球片手に嘯いた。]
―境内から少し外れた林にて―
[祭りの囃子が、遠くで微かに鳴っている。暗闇から迫る手をそっと腰から放し、遥月は紅を纏った視線を流す。]
[襟をキリリと整え、汗ばむ左胸に刻まれた蝶の入れ墨を隠す。背後で未だ乱れた息を上げている相手に向き直った。]
………紅。
[己の人差し指で、暗闇の中にいる男の上唇を、]
いけませんよ、このままお帰りになっては。
[そして中指で下唇を、そっと拭う。]
許婚の居られる若旦那には、似つかわしくないお姿になりますでしょう…?
[祭囃子に紛れ] [呟きか] [投げかける声か]
[遊螺り] [振り返る] [薫る白粉] [桜の色香]
おや、兄さんも呪(まじな)い解けず難儀そうだネェ。
酒でも飲んで、気を紛らわせるかえ?
[コロリ] [軽やかな笑い声] [掲げる瓢箪] [とぷり]
[紅い男の向こう] [赤い少年] [碧は捉えニィと笑み]
今晩は、司棋の兄さんじゃないかィ。
随分と可愛いお連れさんだネェ。
[小首傾げ] [揺れる常盤色] [花飾りは枯れて]
[枯れた花] [揺れる様すら] [妖しく] [仄か香る]
[ふと眼が合うのは隻眼の
先程夜斗がうなっていた主。
改めて様相を見れば確かに犬でなくとも警戒するか
彼の人の呟きは聞こえる訳もなく]
…ここは挨拶をしたほうが…いいのかな?
夜斗、昨日の人たちとはまた打って変った怪しい人がいるねぇ
[面白そうに少し笑い]
[涼やかな声、耳に止めれば鮮やかな翠が広がって]
これは…どうも。
またお会いできるとは。
これは…僕の連れ。大人しいいい子ですよ
[夜斗はまた足元へ懐く。
...はそのまま翠の髪に眼をやって]
髪挿した華は枯れましたか。
貴女が望めば何時までも綺麗に咲く華なのに。
どうやら貴女も刹那がお好みのようだ。
また、咲かせましょうか?
[にこやかに返事をし]
………ふふ。
たしかに、遊び女と仮初の恋とやらを試したと言い訳もできましょう……。ですが、どちらにしろ…女の方を納得させる言い訳にはなりますまい。
呉れ呉れも、わたくしの紅は、貴方の身体だけにお刻み下さいな…。心に刻んではいけません……そう、決して。
[下駄を微かに鳴らし、遥月はゆっくりと歩き出した。背後の男から一歩、また一歩遠ざかる。そして振り返り、男に言葉を掛ける。]
……ええ。貴方がわたくしに逢いたいとおっしゃるなら、どうぞいつの夜にでも。この境内でお逢いしましょう……
[それだけ残すと、遥月は祭囃子の響く雑踏へと紛れ込んだ。]
[常盤色の髪揺らし、女の笑いは艶やかだ。]
はは、そういうそっちもそうなんだろ?
難儀だな、難儀だねぇ。
そう謂いつつもなかなか楽しそうじゃねぇか。
そんじゃぁ一杯頂こうかね。
[にやっと笑い頷いた]
[湖水の瞳と視線が合った。
片目を細めて笑って見せる。]
はぁん、お犬様に吼えられるたぁな。
お前さんの使い魔かい?
挨拶なんざかたっくるしいこたぁ気にすんなや。
飲まねぇかい?
[冗談めかして声掛けた。]
司棋の兄さんは今宵も遊んでお呉れかえ?
人の集まるは厭うなら二人で何処ぞへ時化こもうかネェ。
[コロコロコロリ] [笑う声] [下駄の音]
[しゃなしゃなり] [歩み寄り] [しゃがみ込む]
可愛いネェ。
嗚呼、良い、好いヨゥ。
お前さんはきっと利巧なんだろうさァ。
[少年の連れ] [犬の傍ら] [しゃがみ込み]
[そぅと伸ばす] [白い手] [耳の後ろを撫ぜ様と]
咲き誇り枯れ果て巡り巡ってまた咲くが華ってネェ。
アタシに枯れ華が似合わぬなら。
司棋の兄さんがまた見立ててお呉れかえ?
[笑みを見上げ] [小首傾げ] [覗く] [互い違いの双眸]
[弧を描く碧] [枯れた華] [常盤色に映り] [揺れるか]
[現世に此の姿でいるのは初めてで。
人が飲む酒なぞ見たこともなく]
それでもお初の方にいきなり馴れ馴れしくはできませぬ。
司棋と申します。以後お見知りおきを。
…「酒」…とは…僕が知らないものでしょうか…?
なら…遠慮させて頂きたく。
どういうものかもわからないものを
いきなりおいそれとは…。
それと犬と呼ぶなら夜斗と名を呼んでやってください。
どうせ二文字、変わらぬでしょう
[夜斗は既に平常に戻ったけれども。...は僅かに瞳が揺れ]
[紅い男へ移る] [碧の眼差し] [薔薇色の唇] [笑んだ侭に]
[犬の傍ら] [しゃがんで] [男を手招く] [白い手] [ひらり]
そうさァ、アタシも難儀さァ。
袖振り合うも縁なら、呪い解けぬも縁じゃないかえ?
酒でも酌み交わして楽しもうじゃないかィ。
[赤の少年] [紅い男] [視線は往復] [コロリ笑う]
そンなら皆で飲むのも一興さァ。
其処往く兄さんも一緒に如何かえ?
[紛れる人型] [新たな気配] [下駄の音捉え] [瓢箪掲げ]
華ぁねえ、
華はいいやな。
似合いそうじゃねぇか。
なぁんて、人間はこういう風に謂うのかねぇ?
[赤い少年、湖水の瞳に眼を細め]
律儀なヤツだぁなあ。
まあお前がそうしたいってんならそうすればいいさ。
得体が知れないから駄目ねぇ。
そいじゃあ俺が呑ませてやろうか。
俺が呑んだんなら安心だろう?
[にっと笑って嘯いて、
それからちらっと夜斗を見る]
ほうほう、お前夜斗ってのかい。
名前があるのにお犬様はねぇわなぁ。
そいつぁ悪かった。
[夜斗は撫ぜられるままに真理に懐き。
...も眼を細めてそれを見る]
夜斗、良かったな、沢山撫ぜてもらって。
また、お礼の華を差し上げましょう。
この華は貴女が望めば何時まででも咲きますよ。
僕達のような者が自然の摂理なぞ従う必要はありませぬ。
用が済んだら一言華へ、礼でも言ってあげて下さい。
さすれば跡形もなく、静かに消えますから。
では、どうぞ。
[少しだけ身を屈め、夜斗を撫ぜる真理の結い髪に掌に浮かんだ蛍火を零す。
光が触れたその場所にまた小さな華が愛らしく咲いた]
[祭の喧騒の中。
――妖しの気配。]
……おやおや。「人ならざるもの」がこちらにも。揺らめく色がひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ……。
美しい色。儚き色。
揺れる、揺れる……。
[下駄を微かに鳴らし、吸い込まれるように「人ならざる影」に近づいてゆく。]
[「呑ませてやろうか」の一言に、小さく笑い]
それは親切心でしょうか?それとも何か下心でも?
あったとしても何も差し上げられませんが。
お付き合いならいたしましょう。
興味がないとはいいませぬ。
[紅い男の言葉] [長い睫毛瞬き] [また] [コロコロコロリ]
アタシは今しか判らぬから、褒めて呉れるンなら何でも好いヨゥ。
司棋の兄さんはアタシの酒なら呑んで呉れるかえ?
[チャプリ] [瓢箪揺らし] [華揺らし] [見上げる少年]
[犬に向き直り] [耳の後ろを撫ぜ] [犬より先に眼を細め]
佳ゥし、佳し。
夜斗は可愛いネェ。
[伸べられる手] [顔を上げ] [浮かぶ笑みは艶やか]
[緩く首振り] [薫る白粉] [桜の色香は際立つばかり]
アタシは刹那に遊ぶ者、永劫の時は判らないヨゥ。
こうして司棋の兄さんが、次逢う時もアタシを飾って呉れりゃ好い。
其れなら華は綺麗に咲き誇るさァ。
[くふん、と真理に懐く夜斗。ふと夜斗が顔を上げる。
つられて見ればまた一人の男性。
否、自分らと同じモノというべきか]
おや…。また新しいお人が。
どうも、今晩は皆月に呼ばれたのか、ここまで集まるとは。
下心なんざ在るわきゃねぇって。
この俺の親切心が分からないたぁ悲しいねぇ。
[言葉裏腹笑い笑い。]
別になんも欲しかねぇさ、
旨い酒が呑めればそれでいい。
酔うのはなかなか楽しいぜ。
血肉にゃない味わいがあるぜ。
[杯飲み干し舌なめずりで
仰ぐ空に雪洞ゆらり。]
そうかい、そうかい。
刹那に生きる常盤色ってか。
そんなら遠慮なく褒めるとするか。
いいね、其の華綺麗じゃねぇか。
なかなか小洒落た術だねぇ。
[澄んだ酒をもう一杯。
すいと少年に差し出した。
そのまま眼だけを動かして、
新たな影にまた笑う。]
おやおや賑やかだなや。
艶やかな御仁が増えたとみたね。
[結城紬の袖をついと上げ、唇を隠すような仕草を見せる。紅を纏った視線をそっと動かす。]
ええ……
全ては美しいこの月のせい……。
罪深きは、月の光。
[袖の奥で、微かに笑った。]
[返された言葉に苦笑しつつ]
それは失礼を。
しかし釘を刺さねば食われてしまいそうな雰囲気でしょうよ。酒もそう悪くはないのでしょうが。
ではお相手しましょう。こちらも随分とたしなまれる口のようですし。
[差し出された杯を受け取り、一口だけ。度は低いだろうが焼けるような感触にやや柳眉を顰め]
けほ…。
[酒に噎せる赤髪の少年を見て、遥月は目を細める。]
……おやおや。
いけませんよ、御酒で無理をなされては。
もっとゆっくり、一気に呑まずに、そうっと舌に触れるだけがよろしゅうございましょう……
同族喰いは趣味じゃねぇよ。
お好みならやらんでもないがな。
[冗談めかして謂った後
咽る様子に眼を見張る]
おいおい兄ちゃん大丈夫かよ。
まぁ慣れないならしゃーねぇか。
[からから笑って自らも
杯を手に呷って干して]
酒と人数集まってェ、酒盛りせぬ道理が無いネェ。
[夜斗の顔あげる気配] [遊螺り] [立ち上がる]
[手に持つ瓢箪] [栓抜いて] [クィと一口] [喉へ]
[コロコロコロリ] [軽やかな笑い声] [紅い男へ]
褒めるはアタシじゃ無くて其処在る司棋の兄さんの術かえ?
どうせならアタシを褒めてお呉れヨゥ。
[碧はすぃと現われたる男へ] [仕草にか] [言葉にか]
[碧は弧を描き] [薔薇色の唇] [ニィと吊り上がるか]
厭だヨゥ、兄さん。
御月さんを罪作りにしてるなァ、兄さんじゃないかえ?
[酒に咽てからかわれ。
夜斗も呆れたように...を見上げ。
涙目を隠せずにとも反論だけは]
な、慣れれば大丈夫…。
今はこれだけで…。
[飲む度に眉を顰めながらも何とか一杯]
[常盤色の女に、ふっと視線を流す。]
いいえ……。
月が無ければ、わたくしも貴女もこの夜をどう過ごしていたでしょう……?
美しくも罪深き月に心惹かれた故に、わたくし達は偶然出逢った。……それで良いではございませんか。
[互い違いの眼] [潤むのを覗き] [長い睫毛瞬く]
[少年見詰め] [伸ばす白の手] [赤の髪そぅと梳こうと]
酒は無理して呑むもンじゃ無いヨゥ。
桜の咲き乱れる頃にはきっと酒も旨いさァ。
―――酒なくてなんの己が桜かなってネェ。
はてさて、
男か女かはどうでもいいか。
月の光に罪を問う前にまぁアンタも一杯どうだい。
[結城紬のあやかしに
杯傾けその後に、常盤色の女が強請る]
ああ、ああこりゃ悪かった。
綺麗だぜ、常盤の姉さん?
ってのも味気ないやな。
この酒の席に免じて名前教えちゃくれねぇかい。
[右手で掲げる杯に、
女と華を映しながら。]
[ひらり][はらり]
[藍の男に描かれた] [黒い蝶は傍に有り]
何れ消える身であるならば――清い処へ行くが良い。
[浮き出る水玉] [やんわり蝶を包み込み]
[揺れる水晶 其の中で] [儚く消える黒き蝶]
汝れも何れは消えるのかえ?
[華に手を添え一撫でし、まだ在ることに薄く笑む。]
華を呉れた少年は――確か司棋と言うておったか。
[くすり][くすくす]
[カラリコロリと歩き出す]
おうおう頑張ったな。
まぁ慣れりゃ旨く感じらぁ。
[涙目、咳き込む少年の
頭をぽんと撫でてやる]
桜が咲くまでにちぃとずつ呑みゃぁな。
[常盤色を流し見た]
[髪と気配に深い赤を纏った男から盃を受け、微かに唇を緩める。]
……ふふ。
御酒、いただきましょう……
[両手で受けた盃を紅色の唇につけ、そっと傾ける。透明な液が唇から舌を通り、喉の入口から身体の奥へ、ゆっくりと降りてゆく。]
ふぅ。美味しゅうございます……
[先ほどまで温かな肌をなぞっていた舌の上に、冷えた液の心地を馴染ませる。]
[遥月の言葉] [聴けば一拍] [間を置いて] [コロコロリ]
兄さんがそう言うンなら兄さんにはそうなんだろうネェ。
アタシにとっちゃ御月さんは其処に在るだけ照らすだけ。
綺麗なだけで罪も無ければ功も無いと言うお話さァ。
[強請れば零れる] [褒め言葉] [喰児にニィと笑み]
有難う、兄さんも素敵だヨゥ。
なんて…アタシァ社交辞令は欲しく無い贅沢者さァ。
[チャプリ] [傾ける瓢箪] [白い喉揺れ]
[向き直り] [白い指] [薔薇色の唇拭う]
名前かえ?
呪(しゅ)を欲しがるは人も異形も変わらぬかァ。
でも兄さん、名を尋ねる時は自ら名乗るが呪を求める人の礼儀。
人と同じく呪を求めるンなら兄さんの名も教えて呉れるかえ?
[白い手に髪を梳かれ、一瞬反応を示したけども
ゆっくり眼を閉じてそれに応え。
夜斗は酒に当てられたのか、...の傍らで眠りに落ち]
慣れるのにも時間は必要でしょうか…。
ならもう少しでも頂きたく。
桜の時まで間もないでしょうし…。
折角お会いできた故、早く慣れたく思います…。
[大きな手でも撫でられて少し溜息を]
子供でもあるまいに…。
また――増えておるな。
[見知った顔のいくつかと、賑わう集まりに徐々に近づき首傾げ]
[赤毛の少年に視線を合わせばゆらりゆらりと傍へ寄り]
汝れを探しておった。
――何ぞあったか?
[瞳に浮かぶ水玉に]
[酌み交わされる杯に]
今宵もどうやら賑やかじゃ。
[ふとあの白い少女と視線が絡み]
これは…白水様…またお会いできましたね。
嬉しいことです。
[何かあったか問われると]
いやなに、「酒」というものを少し頂戴しておりました。
慣れぬものゆえ、少し見苦しいことを。失礼。
僕を捜してたとは…何か御用でも?
[さらり] [梳く髪] [赤の髪] [白い指先絡め取り]
[ゆるり] [解いて] [頬なぞり] [白い手離し頷いて]
酒は呑んでも呑まれるなってネェ。
林檎飴も初めてなら酒も初めてならゆっくり覚えると好いヨゥ。
焦らずも桜はまた来年もそン次も巡って咲くさァ。
[増える気配] [振り返り] [白水の姿] [一つ笑み]
[チャプリ] [掲げる] [瓢箪は揺れ] [小首傾げる]
白水の姐さん今宵は随分と綺麗に飾っておいでだネェ。
何なら白水姐さんも一献如何かえ?
[黒を纏う女が、こちらに近付いて来る。]
………おや。
これはまた、美しくも儚く揺らめく色がひとつ。
今宵は妙な夜ですねぇ……。いつも静かなこの境内とは、空気の揺れ方が違いましょう……
[盃をそっと降ろし、女に微笑む。]
社交辞令なんて器用な真似
俺には出来ねぇよ。
[肩竦めてもう一杯]
名がなきゃ不便なもんさ。
偽名でも何でも呼名があるとないとじゃぁ違う。
ま、礼儀を欠いちゃなんねぇな。
俺は喰児。
クイだろうが喰児だろうが好きに呼びな。
真名かどうかは想像に任せとくぜ。
[くすり][くすくす]
[口元に袖を当てて、愉しそうに光る紅。]
――いやなに、華の礼にと手土産を。
[取り出だしたる水の珠。
――珠の中には揺ら揺ら流るる清い光。]
詰まらぬものだが、妾はこれを眺むるのが好きじゃ。
ゆえに、汝れにも此れを与えよう。
泉に湧き出でた清き水――穢れなき清き結晶じゃ。
[常盤の少女に振り向いて]
酒は妾も嗜むが――今宵はちぃと止しておこう。
華は司棋が、妾にくれた。
ほぉ、アンタいけるクチだね。
いいねぇ。
[にっと唇歪めると
結城紬に杯掲げ]
まぁそう謂うなって。
ぱっと見じゃアンタの方が子供に見えら。
夜斗もそう思わねぇかい?
[傍に傅く使い魔に
冗談めかして問いかけた]
酒の匂いに惹かれたかい?
こりゃあ華も蝶もかくやってとこだなぁ。
熟れた林檎みたいに綺麗な色だな。
雪に椿、
そんなところか。
白水ってぇんだな、アンタは。
呑むかい?
[半ばそれは挨拶代わり。
常盤の女に断りいれる言葉を聞いて肩竦め]
つれねぇこった。
[相変らずの調子で笑う。]
喰児……さん、と申されますか。
[傍らにいる大男についと視線をやる。]
(……ああ。それ故に気配に「深い赤」を……。成る程、名は体をよく表したものですねぇ……)
貴方様から名乗られたのなら、わたくしも名乗らねば、盃を受けた恩義を返せますまい。
わたくしの名は……遥月。
「遥」かなる「月」と書いて、「はづき」と申します。
以後御見知り置きのほどを。
汝れと見えるのはお初かの?
そこな赤毛の男も――
確かに、確かに。
いつも静かな境内とは思えぬな。
[くすり][くすくす]
[瞳の紅は] [愉しそう]
されど――不可思議なこともあるまいに。
今は祭の時期ゆえに。
其いつァ失礼したネェ。
アタシァ女だからか嘘が巧いのさァ。
[コロコロリ] [軽やかな笑い声] [喰児の杯に瓢箪から酒注いで]
本当に名乗るなんざァ、随分と律儀だネェ。
クイ、喰児、喰い、くい。
名前なんざァ何だってアタシはアタシだけどネェ。
呼んで呉れるンなら其れも好い。
アタシの名は―――
[そぅと] [喰児の耳元] [寄せる] [薔薇色の唇]
[真理と囁く声小さく] [他の者の耳には届かぬか]
[弧を描く碧] [白い指は口許へ] [秘め事の合図]
喰児の好きな名で呼んでお呉れヨゥ。
[白水から受け取った水の結晶。
それを写す...の瞳、
蒼は更に鮮やかさを増し
黒はいよいよ深く]
…綺麗ですね。ありがとうございます。
その華も、ぜひ大事にしてあげてください。
[にっこりと嬉しそうに]
[喰児の問いかけに、ダルそうに頭を上げる夜斗は
肯定したそうに頭を擦り付ける]
…夜斗、そこで頷くンじゃないよ…。
[一睨み。夜斗はそ知らぬ顔してまた眠りへ]
[白水と名乗る女に紅色を帯びた視線を送り、三つ指をついて姿勢を変え向き直る。]
ええ。お初にお目に掛かります。
わたくしの名は、遥月。
……そうなのですよね。
わたくし、今日が祭だということをすっかり失念しておりまして。お恥ずかしゅうございます。
[喰児、遥月――刻み込むように]
[聴こえた名前を他と同じように小さく繰り返す]
悪いな。
禊の直後とあっては、さしもの妾とて控えてしまう。
[喰児に返したいたづらな答え]
[暗に普段は酒好きだと言っているようなもので。]
これで知らぬは汝れの通り名だけかの?
[常盤の少女に視線を向けて]
[されど問うたわけでもなく]
恩義なんてたいしたもんじゃねぇけどな。
まぁ貰えるもんは受けとくさ。
[頷き耳に届いた言葉
唇のみで反芻し]
了解、アンタの名前覚えたぜ。
罪だといった月と同じ名か。
それこそ、お仲間って所かもな?
[からかうようにまた謂った。]
[2人の名前を交互に呟き]
揺月…どのような文字を?また奥ゆかしい響きで。
[またいつの間にか注がれていた酒の杯、
少しだけ口をつけながら]
[喰児の言葉に振り向き、ゆっくりと微笑んだ。]
いいえ。わたくしの名に「月」の一字が在るのは偶然の成せる業。さる方から戴いた名を、未練がましく棄てられず名乗っているだけでございます。
「月」の一字を戴けたのは、至極光栄ではございますけれど、……ね。
[そっと喰児から視線を外し、祭囃子が響く虚空を見つめる。]
[振り返る白水] [ころころ笑い]
[掲げた瓢箪] [薔薇色の唇に寄せ]
勧められた酒くらいは呑んだって罰ァ当たらないのにネェ。
華は司棋の兄さんで、蝶は青…藍の鮮やかな茄子の兄さんだえ?
[遥月の名乗る声] [長い睫毛を瞬かせ] [酒を一口]
嘘かい、
まぁ綺麗なアンタに騙されんのも
また面白ぇかもしれねぇな?
[片目を細めて常盤を見つめ。
近づく顔に首傾けて、
耳に口寄せ囁かれるのは秘密の名前]
綺麗な名じゃないか。
……呼ばせてもらうぜ。
[ふっと笑って頷いた]
[司棋に頷けばゆるく微笑み]
――大事にしよう。
[白に咲いた黒い華]
[また一撫でし、感触に僅か目を伏せ穏やかに]
祭だと気付かなんだということは――
汝れが此処に居るのもまた、別な縁ということか。
結構結構――。
[遥月の様子に目を細め]
[まだあどけなさが残る赤い髪の青年の言葉に、ふと笑みを零す。]
はるかなる…月。
遠い遠い空に浮かぶ、金色の光……
何をもって、かの方はわたくしにこの名を与えたのか……。今はもう、問うことすらままなりません。
わたくしは、夜に誘われ蠢く妖(あやかし)……。それ以上でも、以下でもありませんのに。
[遥月は、ふっと静かに溜息をついた。]
[白水] [遥月] [双方の眼差し] [受けて浮かぶ] [笑み艶やか]
名乗る程の名は無いヨゥ。
アタシの呼び名なら、今から喰児がつけて呉れるさァ。
[笑み頷く喰児] [小首を傾げ]
[強請る名] [呼び名] [名の御代]
安心おしヨゥ。
アタシが騙すは今以外、今此の時の酒の味に嘘は無いさァ。
喰児はアタシを何と呼んでお呉れかえ?
[常盤の少女に]
[水に溶けた黒き蝶と]
[蝶を呉れた藍の男を思い出し]
そう――青司に返すものを考えている最中じゃった。
司棋からは華をもらった。ゆえに水を返した。
蝶に返すは――華かのう?
[愉しそうに呟いて]
ならば一杯だけ、いただこうか。
[誘惑に負けてか最初から罰など信じていないのか]
[くすり][くすくす] [常盤に向ける愉しそうな紅。]
[気を取り直したように視線を上げ、常盤色の女を見やる。]
ああ……そう、そう。
そちらのお姉さんの御名を…まだ知らぬのですが…。
分からぬまま、貴女を「常盤の君」とでもお呼び致しましょうか……。
禊かい、そいつぁしゃぁねえか?
気にせず呑んじまえばいいのによ。
[ははっと笑って杯を手に、
小さな水面に映るは虧月]
偶然か、それは風流な偶然だ。
縁ってヤツを感じるね。
白水が謂っていたそれだがな。
月は良いぜ、
盈ちては虧けてまた戻る。
嗚呼、良い、好いネェ。
白水の姐さんも話が判る。
さァさ、一献呑むと好いヨゥ。
[コロコロ笑い] [瓢箪傾け] [酒注いで]
[届く下駄の音] [振り向いて] [月仰ぐ青司見止め]
噂をすればなんとやらかネェ。
[賑わい集う人の形]
[下駄を鳴らしてカラコロ歩み寄る]
かっかっか、今宵も良い日だ。御機嫌よう。
月見酒とは趣深い。己もひとつ貰おうか。
[見知った顔に、ゆるく笑む]
縁は異なもの味なもの、また逢うたな、白に司棋。
墓守 ユージーン がきたらしいよ(12人目……だったかなあ?)。
墓守 ユージーン は おおかみ になれるよう、天に祈った。
[音無く黒い霧に包まれ、集まる人影否異形達の輪からは少し離れた場所に現れる]
火影、垂氷…奇妙な眺めよな?
人影が一つも無いというのに、この喧噪。
我も加わるべきか否か、どう考える?
[柄に手を置いて双刀に語りかける。答えは出たのか黒い霧から抜け出して、名残を纏ったままその一団へと近づいて]
[狩らん殺...カランコロ...狩らんコロ...]
宵の宴か?
まあ、俺は遠まわしなのは好きじゃねぇんでな。
[常盤色がそうしたように、
緋色の男が近づいて行く。
耳元にそっと口寄せて、
低い声で囁いた。
「真理」
それはそれは小さな声で、
女の耳にしか届かないだろう。]
……どうだい?
[ついと離れて笑って見せる。
再び杯呑み干した。]
ふむ――思いつく前に会うてしもうたか。
[常葉の少女に注がれた酒]
[クイ、と飲み干し口元に当てた袖。]
縁こそが、唯一不可思議なものなのやもしれぬ――。
[藍の男へ向けた紅は矢張り愉しそうに。]
[遥月の名の字を聞き、また眼を細めて]
ご自身はその月へ赴いてみたいと思われたことは?
遥かなものに憧れを持たぬものなどいませんでしょうに。
そのお名前、お似合いですよ
[慣れないながらもつい杯重ね
眼のふちはほんのりと朱に染まり]
青司様ですか…。どうも。
どうにも賑やかにあいなりましたよ。
[常葉の髪に、肩を竦めて手をひらり]
お前さんも昨夜ぶりか。
物欲しそうな目をしても今日は林檎飴は持っておらぬぞ。
[顎をひと撫で、静かに頷きひとりごちる]
柳輪の呪いでも効いておるのかのう。
おや、茄子色の兄さん今晩は。
昨日はご馳走さンと繰り返しておくヨゥ。
今宵も佳い宵、酒も旨い。
さァさ、一献空けと呉れヨゥ。
[青司の杯に瓢箪傾け] [続く気配にすぃと顔向け] [万次郎に笑む]
兄さんも今晩はかえ?
随分と人が増えてきたネェ。
兄さんも一献如何かえ?
[チャプリ] [瓢箪掲げ] [小首傾げ]
かっかっか。
縁ほど不可思議なものはないときたか。
人の成りから戻れぬのもひとつの縁か。
[紅の瞳に頷き、赤い髪の青年の顔色にからりと笑う]
なんだなんだ。酒に飲まれるとはわっぱのようだ。
しっかり致せよ司棋。夜斗に咥えてもらって歩くようになってしまうぞ。
ふぅむ…先の香の君といい、紅の君といい…随分と賑やかだ。
悪いことではないが、あまり集まりを持つのはどうだろうな?
彼奴らに目をつけられでもしたら、我が堪らぬ。
……あぁ、今晩は。常磐の君。
お言葉に甘え、一献頂くとしよう。
すすめは受けねば失礼にあたるゆえな。
[懐から取り出すはふちの欠けた杯。
小首を傾げる真理に杯を差し出し]
ただ…、あまり羽目を外すでないぞ?
彼奴らは我らのことをよく思っておらぬ。
[寄せられる] [喰児の顔]
[震えるは] [鼓膜か] [睫毛か]
[薔薇色の唇] [音も無く]
[溜息零し] [瞬いて] [ニィと笑み]
みんなの前で喚ぶ新しい名を貰いたかったのサァ。
とてもとても素敵だったからもう好いヨゥ。
[名を問う遥月] [向き直り]
「常盤の君」でも「其れ」でも「お前」でも好きに呼んど呉れ。
アタシァ名乗る程の名はもう持ち合わせが無くってネェ。
兄さん姐さんから貰った名の分は其の内何かで返すヨゥ。
[司棋の言葉に、ふと微笑む。]
お褒め頂き、有り難うございます。
そうですねぇ……月、月。
参ってみたいと思うより、遠くに在りて眺めるのが好いかと。
人間(ひと)の色に導かれ、それを識る瞬間に地上から眺める月の色を……わたくしは好みます故。
[近付いてくる、蒼と闇の気配。]
……おやおや。益々賑やかな……
[片膝立てて頬杖ついて、
立ち寄る面々見渡した]
万次郎、それに青司。へぇ。
万次郎ってのかい?
そう謂うなや、
楽しめるときに楽しんどかなきゃってな。
万次郎様もまたお会いできて嬉しいですよ。
やはり皆、嗜めるのですねぇ…。
お付き合いできるよう努力はいたしますが。
[青司よりまた子供扱いされ]
皆様方も最初から慣れていた訳ではありませんでしょうに。
何ゆえにこうも子供子供と。
たまには悪くなかろうて。
常なら静かにただ在る身ゆえ――。
[呆れ顔の男にも他となんら変わらぬ笑みを向け。
藍へと首を傾げれば]
先刻もらった蝶は水へと還した――。
礼をせねばなるまいが、今をもっても思いつかなんだ。
茄子色とはまったくどうして。
あれはもう少し紫を帯びているだろうに。
昨日はお粗末様でしたとでも返しておこうかの。
まあ良い良い、酒でひとつ不問いにするか。
おおっと、あまり並々注いで零してくれるなよ。
[赤い杯に満たされる酒。
そっと杯を傾けてから、紅の大男をちらと見る]
なぁに、知り合いと言うほど知ってはおらぬ。
少々縁があっただけだ。
夜斗に咥えてかぃ、
それりゃぁいいねえ。
[はははと笑って青司に頷き]
そうならねえように
程ほど鍛えて行かなきゃなぁ。
なぁ、夜斗。
[赤い髪の少年と、
其の使い魔に笑う笑う。]
流石、兄さんは話が判るネェ。
[トプリ] [トクトク] [トトト] [欠けた杯満たし]
[万次郎の顔見上げ] [ゆるり小首を傾げ] [瞬いて]
彼奴等ってェのは、何処のどいつかえ?
アタシァ人様に如何思われ様と構わないが、兄さん達まで悪く思う奴等なんて…嗚呼、この形で五月蝿く謂う奴等かえ?
そちらが万次郎様、こちらが青司様……。
承知致しました。
万次郎様、「紅の君」とは、もしやわたくしのことでございましょうか……?
[ちらと月を気に掛ける者を一瞥し。
名を呼ばれれば紅に向き合って、す、とあぐらをかく]
…名を盗み聞きするとは、不躾な。
其方も名乗れ。
[仏頂面で隻眼の男を見据え、独り剣呑な雰囲気を纏い
カタカタ、と脇の双刀の鍔が鳴る]
ああ、そっちかい。
こいつぁ失礼。
[真理に笑って眼を細めたままで]
まぁ適当に呼ばせてもらわぁ。
碧なんてどうかねぇ。
ま、満足してるようだし其の時々さ。
[ふと夜空に眼を向けて、
伺うように風を詠む]
そぉいや何かさっきまた
黒い影みたいなん来てなかったかぁ?
まだ賑やかになるのかねぇ。
[歓迎歓迎、謂いつつ笑う]
盗み聞きといえばわたくしもですね。たいへん失礼致しました。
……わたくしの名は、遥月。
紅を纏うは、世を忍ぶ姿故のこと……。
以後、御見知り置きを。
――では、妾も同罪か。
[くすり][くすくす]
[喰児を見据える万次郎へと柔らかな笑みを向け]
聴こえたものは仕方がない――
妾も名乗ろう……白水と。
あちらこちらで子供子供と云われておるのか。
それは悪かった。かっかっか。
左様、しかし主様の大事な祭りの前には慣れておくのがよかろうて。
へべれけでは見咎められてしまうぞ?
呑まれぬ程度にたしなむと良い良い。
[空になった杯を咥え、悪びれもなく司棋の背を叩く。
白が首を傾げると、ふむと顎を撫でる手のなかに杯を落とす]
そうかそうか。
呉れたものだ水へ還すのもまたよかろうて。
礼なぞいらんわ……ふむ、酌のひとつでもしてもらおうかの?
[腰を下ろして、杯を指先でくるりと回し
帯刀の男を見れば、常葉の女とのやりとりに首を傾げる]
[黒の杯は満たされて。
真理の問い掛けに、それを一口含んでから重く口を開き]
彼奴ら―――人間(ひと)の事だ。
我ら異形を、根拠も無く忌み嫌う輩。
我は彼奴らが好きではない。
[また一口。すうと喉に吸い込まれ、黒の杯は空になった。
再び別方向から名を呼ばれればゆると首を振り]
其処の不躾な隻眼の輩の事だ。
………其方は?
我は、知っての通り万次郎と名乗っておるよ。
[対照的に剣呑さを引っ込めて名を尋ねた]
はは、そう殺気を振りまくなぃ。
其の双剣は安いもんじゃぁないだろう?
[やはり笑みは浮かべたままで、
髪結上げた男に向き合う]
俺ぁ喰児。
好きに呼ぶがいいぜ。
はは、呑めるやつぁいいねぇ。
林檎飴と藍を混ぜたら茄子色サァ。
酒を零すなんざァ勿体無い事はしないヨゥ。
[コロコロコロリ] [笑う声軽く] [トプトプトプリ]
[満ちる紅い杯] [倣い喰児へ] [碧の眼差し向けて]
茄子の兄さんが林檎飴を奢って呉れるんだヨゥ。
でも打つには運が無いから何時になるか判らないのさァ。
遥月に、白水……。
[それぞれを見比べ首を捻って]
その名で呼ばずとも構わぬか?
我はどうも…先も香の君に言われたが
他への好奇心が欠けているらしい、故に。
しかし夜斗の方もわっぱのようだの。
かっかっか。
[眠りこける夜斗を見て、紅の大男にカラリと笑う]
やれやれ、どうも名乗りを上げる場のようだ。
ひとつ俺も名乗っておこうか。
[名乗る者に習い]
名は青司。好きに呼ぶと良い。
何かの縁だ、ひとつお見知りおきを。
そういえば僕も名乗っていなかったでしょうか?
今は酒が入っておりますゆえ暫しつむりが朦朧と。
司棋と申します。
[真理の林檎飴、の一言に]
あれは…僕が頂いてしまったからでしょうか?
青司様がまた取ってくださるならぜひ僕の分も。
美味しかったのですよ。
[青司から背を叩かれ、手の杯の酒を意図せずしてすべて飲み干し、盛大に咽る]
げほっ!な、何をするんですか…!
――酌、か。
[くすくす笑う] [愉しそう]
酌をするのは初めてじゃから、
何ぞ失礼があったとしても責任は持てぬぞえ?
[青司の横へと寄り添えば、首を捻る万次郎に]
如何様でも――。
妾にとっては相手を識別するために用いるものじゃ。
語らうだけなら相手が判れば何でも良い。
[香の君はわからねど。
そういう者がいたのかと、思うはただ其れだけ。]
当たり前だ。
其方を斬り捨てるには勿体ない程にな。
…赤鬼殿。
[くつくつ]
そうなると、青司殿は青鬼か。
悪くない取り合わせよ。
[肩を震わせひとしきり笑い]
司棋の兄さんは可愛いからネェ。
悪気は無いけどつい頭を撫でたくなるんだヨゥ。
[司棋を見詰める碧] [柔らかに弧を描き]
そうして拗ねるから可愛いのさァ。
[喰児の言葉] [一つ頷き] [揺れる常盤色] [薫る白粉]
何でも好いヨゥ。
誰かがアタシを呼んで呉れたなら、そン時振り返れれば充分さァ。
碧にしろ常葉の君にしろ随分と立派な名じゃないかえ?
貰えるんなら有難く貰っておくヨゥ。
[万次郎に向き直り、紅色の目尻をそっと閉じた。]
ええ、構いませんよ。
元よりこの名はさる方から戴いた仮初の名……。他の名でお呼びになりたいのなら、どうぞ。
[そして、青司に対して]
ええ……どうやら名乗る場のようで。
わたくしは遥月。以後よろしゅう。
青司様は随分と、皆様と仲が良ろしいようで……。
やれやれ、奔放なのは良いがまあ。
己と林檎飴は切っても切れぬか。
茄子でも茄子色でも好きに呼べ呼べ。
[コロコロと笑う常葉の女に半目を返し]
奢るまで強請る気か。
一口で勘弁するのは昨夜の話か?
[苦笑を浮かべる]
なるほど。狗連れの司棋殿とな…。
まだ、酒を嗜むには早いように見えるが、この姿故か?
其方の真の姿は……まあいい。
[白水へ視線を向け]
ならば、白の君と。
我にも酌をしてもらえるとありがたいのだが、よいかな?
久々の宴ゆえに、この味も懐かしく感じる。
[手元でくるりと杯を回した]
司棋……様。
そう一気に御酒を召されては……。
[司棋に近づき、そっと背を擦る。]
……大丈夫ですか?
御見受けするに、御酒は慣れていらっしゃないご様子……。無理はなさらず、お水を飲まれてはいかがですか……?
赤鬼、赤鬼ねぇ。
いいじゃねぇか、気に入ったぜ。
[それは楽しげに笑いつつ
真理の声に眼を向けた。]
ああ、貰っといてくれや。
俺も振り返ってくれるんならそれで満足だからなぁ。
[漂う香りは心地よく、
自然酒も美味くなる]
人間は異形を嫌って居るのかえ?
世界で一番偉い筈の人間様を脅かす異形を畏れているのかと思ってたヨゥ。
どちらにしろ、好くは想っては呉れぬだろうけれど。
[空いた杯] [また酒を満たし] [万次郎の顔見上げ]
アタシァ人間も異形も関係無いからネェ。
呉れる者は好き、奪う者は敵、其ンだけさァ。
[喰児と青司の顔を交互に見] [コロコロコロリ]
赤鬼に青鬼かィ、こいつァ傑作だネェ。
なんだなんだ、司棋も林檎飴を呉と云うか。
それなら己は林檎飴屋にでもなると良いかね。
[咽る司棋へとにんまり笑みを]
なぁに、少々若人が酒に呑まれぬように激を送った次第だ。
[隣に座る白へと杯を差し出す]
そんなに笑って、白は酌が面白いのか?
零さぬのなら良い良い。
酒の席にそれ以外の失礼なぞありはせぬわ。
青鬼だったり茄子だったり大変だぁなあ。
まぁ工夫ってのも変な話だし
そのまんま青司って呼ばせてもらうぜ。
司棋と仲がいいんだねぇ。
くく、こうもアヤカシが集う場もねぇだろうって。
御狐様の計らいかねぇ。
[くるくる杯弄び、
祭囃子の声に酔う]
おや……青司様は林檎飴をお売りなのですか……?そのようなご様子には見えないのですが……。世を忍ぶ仮の姿としては、不思議の無いことではございましょう……。
[喰児と青司を交互に見ながら]
しかし、赤鬼と青鬼…と言いますのは……。
[きょとり、万次郎へと瞬く]
己が青鬼か。
ならば赤鬼の為に人を食いにいかねばなぁ?
[からからからり。月を仰ぎ笑う。
そうしていれば月と名乗るものの声に視線を向けて]
遥月と申すか。以後よろしゅう。
仲が良いと云うのか此れは。
山住まいで付き合い方など忘れたとばかり思っていたが…
ならば良い良い。月に晩酌、仲良き事は美しきかな。
[万次郎にも頷いて、されど笑い、青司の後に注ぐだろう。]
矢張り酌をしてもらうというのは、何ぞ面白いのかの?
ならば結構。愉しめるなら結構結構。
[青司に言われた言葉には]
――いや、酌をと言われたことが、じゃな。
呉れたものも消えてしまうものなれば
形に残らぬこの行為はなるほど返しとするには面白く。
ん、常磐の君か。感謝する。
[満たされてしまった杯。白水には目礼だけ送り]
畏怖でも嫌悪でもどちらでもよいのだ。
我は只ただ、放って置いてもらいたいのだよ。
厄介な連中だ。
……。
[黙り込み、杯を軽く傾けて]
うむ?
では、赤鬼に青鬼に、月の君。それでよかろう?
[三人を見回し、にいと笑う]
[酌をして居るかと思えば] [瓢箪に口付け一口煽り]
[白い喉の奥を滑る命の水] [青司の声に向き直るか]
林檎の兄さんじゃ捻りが無いし、茄子の兄さんで決まりだネェ。
おや、去り際に兄さんが謂ったんじゃないかえ?
アタシァせっかちだから茄子の兄さんの気が向くまでなんて気長に待てないのさァ。
[司棋に顔向け] [薔薇色の唇] [ニィと吊り上げ]
アレはアタシが呉れたいから呉れただけさァ。
司棋の兄さんからも良く頼んでお呉れヨゥ。
アタシが謂うより余程聴いて呉れそうだしネェ。
[いけるクチらしい。真理に注がれた酒はとうに空になり
新たに白水から酌を受けて礼を述べる]
感謝…。
なに。ヒトを喰らいにゆくか、青鬼よ。
彼(あれ)によれば、脅すだけで充分であろう?
それとも、ヒトを喰らいにゆきたいのか、青鬼。
まったくまったく。
いずれにせよ名など元はありはせぬ。
己と判れば不便はなかろうて。
では喰(くい)とでも呼ばせてもらおうか。
[司棋と仲が良いと云う喰に、司棋を眺めて]
柳輪に呪いを託した仲だからのう?
左様左様。何せ主様のお目覚めだ、
めでたき日に集まらぬアヤカシなど取って食ってしまおうか。
青鬼ってんだから
俺を助けてくれるのかい?
[青司の言葉ににやりと笑う]
折角なら皆喰らってやるさ。
俺はあんなに優しかないからな。
子供の肉は好物だ。
[御伽噺になぞらえて、
反する答えを出して見せ]
そんなに似合うかい?
[真理に がおう、と鬼の真似。
実際鬼ではあるけれど。]
[万次郎に紅色の視線を送り、ふっと緩やかに笑む。]
ええ、紅でも月でも……お好きな様に。
[喰児の言葉を聞き、困ったように首を傾げる。]
迫力……と申しますか……ふふ。
[ほんのりと紅色の痕が残る首筋が月に照らされるのを感じ、其れを襟でそっと隠した。]
放っておいてもらいたいのは自分も同じ…
首をつっこんでくる人間が多いのもまた事実。
かといって危害を加える気にも毛頭なれませぬ…。
[万次郎の「鬼」という名づけに小さく笑い]
人妖にいかにも人妖という名をつけるとはまた意地悪な。しかし悪くありませんね。
[遥月の気遣いへ、赤い目元を少し伏せ]
あぁ、水があるのならぜひ一杯所望したく。
少し過ぎたようですよ
ここの社の裏に、井戸がございます。
お水を汲んで、お持ち致しますね。
では、少々お待ちを……。
[遥月は、そっと立ち上がった。]
[杯に注がれる御酒、傍らの白を眺め]
成る程。
どちらも消え行くものなれば、今しか残らぬ。
花の様で良いではないか。それはそれは面白き事よ。
[零さぬように赤の杯、常葉の女を指して]
傑作ならばお前さんは緑鬼でもするかい?
いつでも歓迎するぞ。
[遥月にきょとりとしてから首を傾げる]
いいやいいや、誰彼に林檎飴を強請られるものだからいっそ飴屋に成ってしまおうかとな。しかし止めだ、止め。
いくら世を忍ぼうとも、強請られ続けては店が潰れてしまう。
うむ? 赤鬼青鬼が如何かしたのか。
[青司と仲がよいと指摘され]
柳輪はまたお会いできますようにと祈りましたが青司様
個人とお願いした訳では…。
しかしながら、林檎飴はぜひ頂戴したいものですよ。
常盤の君も仰ってることですし。
初めて食した人の食べ物でした故、印象もまた強く。
約束、してくださいますか?
[酔いの回った眼でねだり。蒼い目は一層深さを増し]
[染み渡る酒精。黒の杯が吸い込んで居るかのごと減りは早く。
喰児の言葉を聞けば、冥(くら)い笑みを向け]
青鬼だけでなく赤鬼までヒトを喰ろうてどうする。
物語にそぐわないではないか。
…しかし、我も酒の味よりは…そろそろ血の味が恋しい。
火影も垂氷もそう申しておる。赤が欲しい―――とな。
色鬼するなら他にも鬼は沢山居そうだネェ。
[ぐるり見回し] [コロコロコロリ] [笑う声は軽い]
さっきの名も貰いモンなのさァ。
何時だか問われ名が無いと謂えば呉れた者が在ったけれど、以来アタシの名を問う者も無かった。
久し振りに名を問うて呉れた喰児に秘密の名はあげるヨゥ。
[白水へと目礼する万次郎] [長い睫毛瞬いて]
おや、御免ヨゥ。
さっさと乾かして白水の姐さんにお酌して貰ってお呉れヨゥ。
…放って置いたら人間を喰らう者達も在るからネェ。
きっとそいつァ難しい相談なのさァ。
[言い残し] [立ち上がり] [薫る白粉]
[万次郎の傍を離れ] [揺らめく桜の色香]
[酔いのせいか、深い色をたたえた司棋の瞳――制するように、遥月は司棋の唇に己の指を乗せた。]
……いけませんよ、司棋様。
酔いが回っている時に立ち上がってしまったら、余計に酔いが回りますし、転んで怪我をしてはいけません。
……わたくしが行って参りますので、お待ち下さい。
気にするない、常磐の君。
もう既に頂いておるよ。
[言い残された言葉に小さく頷く。
瞑目し、その姿を追う事なく残された言葉に思い馳せ]
放って置かれたら、我もヒトを喰らうかもしれぬぞ。
…確かに難しい相談ではあるな。
[なぜか喰児をちらと一瞥して肩を小刻みに揺らし]
[此方を見る万次郎へとこくり頷く]
良い。此方も好きに呼ぶさ。
――ふむ、可笑しな事を云うアヤカシだ。
腹が減れば食うだろう?
減らねばさてはて、……如何したものか。
[藍の瞳は細く弧を描き揺れる。
次いで常葉の女に呆れた顔をすれば]
ああ、だからお前さんも好きに呼べ呼べ。
気が向いたら賽を振ろうとあの事か。
刹那を遊ぶとは良く言ったものだ。
気が短くて仕方ない。
[やれやれと杯を傾ける]
赤鬼と青鬼が共に人を喰ろうておるだけならば
物語にはなるまいよ――
[くすり][くすくす]
[袖を口元に当てて笑みを零し]
花のよう、か――。
生命とは総じて同じものかもしれぬ。
無論、時とて。
咲いた時から散るのを待つように
生まれた時から死に向かって歩む。
季節が廻り、また花が開くように
輪廻を繰り返し、また命が咲く。
[藍を見つめて僅か目を伏せ]
長いか短いかの違いであろう――。
[紅い鬼] [戯れにする] [鬼の真似事] [碧は弧を描き]
[白い指] [顎に沿えて] [小首傾げて] [紅い鬼見詰め]
似合うって謂うべきか似合わないって謂うべきか迷うネェ。
鬼が鬼に成って似合うかと問われても難しいヨゥ。
鬼も何も其ンまンまで立派に喰児は喰児さァ。
[青鬼の誘い] [ゆるり] [振り返り] [ニィと笑み]
好いヨゥ、アタシァ碧鬼さァ。
泣く子も黙らせ序に酒で鬼共も黙らせようかァ。
嗚呼。好きに呼ぶが良い。
[青司に軽く頷いて]
言う程可笑しいか。
我は語りになぞらえて申したのみ。
実のところは青鬼。其方と変わらぬよ。
我も腹が減れば喰らうし、減らなければ誑かす。
アヤカシの在り方とはそういうものだろうに。
[空の杯、雫を振り落とすと懐へしまい込む。
もう呑む気は無いようで]
お前さんの行い次第か?
あの話のように情とやらが芽生えれば、
いつでも助けてやろうかの。
もっとも主様と狐様の次あたりに。だが。
[くつり、喰に意地の悪い笑みを浮かべていれば
司棋の言葉に毒気を抜かれる]
細かい事等良いわ。
司棋も林檎飴と申すのか、
やれやれまったくわっぱに娘はどうしてこう――
[蒼い瞳を捉えれば、ゆらゆらゆらり、揺れて]
――約束、いたそう。
[こくり頷いてから、はてと首を傾げた]
はは、1つの縁ってぇ事だろうさ。
[司棋にまたも冗談めかし
万次郎の喉に落ち往く勢い
それにふむと微かに感嘆]
ヒトが望んだ物語なんぞ
俺には関係ないがね。
俺は在る様に在る、其れだけだ。
まあああいう歴史も在ろうさ。
血は糧。
求めるのは性なんでなぁ。
ああ、見事に光るだろうな其の刀。
業物なのだろうねぇ。
[遥月に制されてもやはりこの酒の匂いの満ちる場は
今の...には耐えられず]
少し…席を外します。
酔いがさめたらまた戻りますので。
遥月様にもそうお伝えください。
[ふらり、立ち上がると夜斗はそのままに
境内の裏手へ回り木の陰へ横たわり。
既に8割酔っていた...の意識は簡単に閉じた]
そう、ヒトの物語に関わった鬼は不幸になる。
鬼には鬼の物語があろう。
もちろん、赤鬼にも。
[刀に話が及べば
柄に手を置いて宥めるようにそぅと優しく]
血を求めるのは。
其方の性ではなく、あやかしの性であろう?
いいや、そうでもないな。常に光る事はまず無い。
ご機嫌伺いが難しいゆえ。
気位が高いのだよ、この者達は。
[言い草とは逆に、脇の刀へ優しげな視線を送った]
[宵風に乗り] [万次郎の呟き] [立ち止まり] [見返る]
[揺れる常葉] [薫る白粉] [肩越しの碧] [微か弧を描く]
アタシァ別段、今此処に人間が居たって構わないヨゥ。
賑やかに酒を酌み交わすのは楽しいじゃないかィ。
大事な者を奪われそうになった時に敵を狩るだけさァ。
[青司へ碧向け] [呆れ顔にも涼しげに]
あい、あい、好きに喚びますヨゥ。
そいじゃ、茄子の兄さん、ちょいと林檎飴を買って来てお呉れかえ?
[あからさまな冗談] [コロコロコロリ] [軽やかな笑い]
[向き直り] [しゃなりしゃなり] [咲きかけの桜の木へ歩み寄る]
万次郎、なんで俺を見て笑うかねぇ。
[常盤が謂う「秘密の名」謂われて真似て
指唇にあて]
其の名は俺の宝にしよう。
なーんて、なぁ。
[冗談本気さてどちら。
金の瞳に静かな光]
碧鬼、いいねぇ。
あらゆる意味で喰われそうじゃぁねぇかい。
物の怪が鬼と人を真似て鬼ごっこか。
それもまた珍妙な話よの。
[杯に残る酒をくるりと回し、飲み干して白へと差し出す]
なにやら人の説法のように成ってしまったな。
我ら物の怪は時の終わりなど遠いものだから、幾星霜と眺める間
散り行くものに惹かれるのかもしれぬ。
桜舞い散る美しきかな。
眺め傾ける酒の甘さは散り行く人の魂の甘さに似ている。
長いか短いか、けれども遠い。遠いものよ。
[失った左腕へと僅か視線を逸らす]
そう――実情は物語のようなわけにもいかぬ。
[誰のどの言葉に対してか、浮かべた笑みはそのままに。
青司の様子を一瞬じぃと見つめれば司棋へと視線を移し薄く笑む。]
鬼に攫われぬよう、注意することじゃ。
[裏手に消える司棋に、くすくす笑ってかける声。]
さてねぇ。
面白い物語になるやもしれねぇぞ?
[白水の言葉にそう返し
杯幾度も空にして。
鬼は鬼と謂われても、言葉にふむと眼を細め]
ははは、そりゃぁ碧のいう通りだなや。
俺は俺かぃ、
そいつぁ何か嬉しいねぇ。
[続いた言葉は青司のもので
ふふ、と杯口につけ]
俺の行い次第ねぇ。
そいつぁ助けてもらえそうにねぇや。
[そろり] [触れる幹] [ひやり]
[見上げる蕾] [綻びかけているか]
桜の花の満開の下で酒が呑めたら楽しいだろうネェ。
こうしてまた呑めたら楽しいだろうネェ。
[視線はゆるり、常葉の女へと向けられる]
かっかっか。
林檎飴を強請る姿に泣く子も黙るか。
呑み比べに自信があるようだが、己はさほど呑みはせぬ。
黙らせるなら青鬼の代わりに赤鬼なぞどうかのう。なぁ赤鬼さんや。
[喰を見遣れば、頷く万次に]
語りなぞ所詮人の夢物語。
己は己のままに返答した次第よ。
減らなければ万次は誑かすか。
まことに左様。アヤカシとはそのようなものだな。
かっかっか。己も酔いが回ったか。
[差し出された杯に酒を注ぎ足せば]
我らは輪廻の外を廻っておるでな。
時にヒトの生の回転を早めたり、見守ったり――。
[つられるように左腕へと視線を遣り]
汝れの其の腕は、惹かれたゆえに失ったものかえ?
妾が過ごした歳月も、永く長くながく――。
汝れと話しておると、桜が咲くのが待ち遠しゅうなってきた。
儚きものに想いを寄せるならば、桜が良かろう。
―社の裏手―
[井戸の水を瓢箪に汲みながら、遥月は何かを思い出したように呟いた。]
ふふ……。わたくしにも、あの様な時分がございましたねぇ……。御酒ひとくちで天と地が逆さに返り、ふらふらゆらゆらとした心地になって……。
そして、あの人の………
嗚呼、今となっては、全てが只の美しい記憶……
[瓢箪いっぱいになった水を持ち、妖達が酒宴を開く場所へと歩みを進める。微かに下駄を鳴らして歩くと、そこには…]
……おやおや、司棋様。
こんな寒い所でお眠りになられましては、お風邪を召しますよ……
[足の向かう先を変え、眠っている司棋へと向かう。]
いいや、我にしては気の利いた呼び名が出た物だと思い。
赤鬼…、其方は彼奴…。
青鬼がヒトを脅かしにゆけば嬉しさで泣くのか?
[揶揄まじりに喰児に問うてみる。話題の青鬼はというと]
ヒトはヒトのいいように物語を造る。
我らの意思なぞ無視してな。
……ふ、酒に呑まれぬよう気をつける事だ。
そんな事では、我でも其方を誑かすことは容易いだろうよ。
交わらん方がいいのかもしれんが
喰わねば生きていけねぇ。
時には気まぐれに手を差し伸べる。
それは其々物語だぁな。
そう、鬼にもヒトにもな。
[刀を見つめる万次郎、
其の様子を眺めつつ]
そうだな、アヤカシの性だぁな。
交わると不幸、
だが交わらんとどうにもならねぇ。
なかなか面白いことだぜ。
ほおう、気位がね。
苦労するねぇ、其の分愛着もあらぁな。
[優しげな視線と刀に杯傾け]
[桜の幹] [寄りかかり] [少し離れて] [酒宴眺め]
[くぃ] [片手で瓢箪傾け] [煽る命の水] [喉を滑る]
[風に乗り] [酒宴の賑わい] [届く声] [赤鬼の声]
おや、嘘でも冗談でも嬉しいネェ。
宝もンなら大事にしてお呉れヨゥ。
[幹に頬寄せ] [寄り添って] [愛しい者を抱く様に]
[小首傾げ] [ニィと笑み] [薫る桜色は木か碧鬼か]
アタシが喰うは美味しそうな奴だけさァ。
こう見えてもグルメなんだよゥ?
[幹に背を預け] [また酒を一口]
嬉しいンなら好かったヨゥ。
でもきっとそいつァ当然の事さァ、みんな忘れちまうのかもネェ。
人の物語に関われば不幸になるか。
[万次の言葉を耳にして
くつくつくつ。瞼を伏せて肩を揺らす]
違いない。
[うっすらと開けられた藍の瞳、常葉の女を見る]
物の怪使いが荒い事で。
良いさ良いだろう。今宵こそは賽の目を揃えてみせようか。
二人にこうも強請られては早々に片付けた方が良かろうなぁ。
もうひと口ばかり酒を飲んだら行ってこよう。
[降参だとばかりにゆるりと頭を振る。
杯に口をつけ笑む喰へと]
なぁに実の所、己の気分次第だ。
気が向けば行いなぞ関係なく勝手にするだろうよ。
[喰児の言葉にくすくす笑い]
鬼の教本になるやもしれん。
なれば主人公は矢張り赤鬼か――。
[常盤の少女までもが鬼と成れば]
色鬼ならば、妾も白い鬼と成りえよう。
さて、個性を出すには何を成せば喜ばれるじゃろう?
[くすり][くすくす] [いたづらな思いに耽り]
[木陰で眠る司棋の傍らに座り、その顔を覗き込む。]
司棋様……司棋様。
こんな場所で眠られましては、御身体に障りますよ。
お水は……嗚呼。
目が覚めてからでも、よろしいでしょうね…。
[誰にとも無く宙を見つめ]
ヒトの立場で半端にあれらに関わるなという事だ。
あやかしはあやかしでしかない。
その事を肝に命ずるべきだ。
我には面白いなどと思えんな…。
ヒトはヒト、我は我。それ以上でも以下でもなく。
さすれば、ヒトらも可笑しな幻想など持つまいよ…。
[すく、と立ち上がり、袴を整えて社に視線を遣る]
[遠く往く者] [惚と眺め] [白い頬] [仄か桜色に染まる]
酔っちまったかネェ。
嗚呼、嗚呼、酔っちまったヨゥ。
[呟いて] [一人] [コロコロコロリ] [忍び笑い]
[青鬼の言葉] [顔を向け] [ニィと笑むも] [何処か蕩け]
安心おしヨゥ、アタシも酔っ払いさァ。
呑んで酔えなきゃ勿体無いヨゥ。
鬼共を酒で潰す時はお酌に専念しないとネェ。
[遠く] [藍の眼差し] [受け止め] [瞬く碧]
おや、往って呉れるかえ?
茄子の兄さんは優しいネェ。
面白そうだ、往くなら覗きに着いて行こうかィ。
社をねぐらにさせてもらう。
この姿では…半端にヒトに関わる訳にいかぬからな。
[勝手に言い捨てて、輪を離れると社へ向かう。
背には薄く黒い霧が憑いてなびき]
[カランコロ カランコロ カラン殺 カランコロ
その後ろ姿は社の影に*消えた*]
青鬼が脅かしに行ったら泣くかって?
いいやぁ、俺も混ぜろと飛んで行くねぇ。
[万次郎に笑って謂って]
[櫻の傍に佇んだ真理の方へと顔を向け]
大事にするさぁ、
「俺」が消えるまで持って行くぜ?
[己が胸を指差して
矢張り何処か読めぬ眼で]
グルメかぃ、
そりゃぁ選ばれたヤツぁ光栄だねぇ。
[ひらりひとひら酒に花]
忘れちまうとしても
忘れるまでは憶えておくさ。
そいつが俺の信条でね。
[杯に三度注がれる酒]
ほぅ…見守るとは白も物好きだ。
一体長い歳月で何を想うたものか。
この腕は惹かれたゆえか本能ゆえか、
己の本懐のままに過ごした痕よ。
[かっかっか。杯を傾け飲み干し咥える]
左様左様。想うのならば桜が良い。
あればかりは墨絵では届かぬ。赤を交えてなおも届かぬわ。
[咥えた杯、口元で赤く揺れ。万次へと目を細める]
ふはは、己を誑かすと云うか。面白い物の怪よ。
さりとて呑まれ過ぎては誑かし返すのも難儀だろうて、
せいぜい気をつけておこうかの。
白水の姐さんは白水の姐さんで在れば好いじゃないかえ?
其れ以上に何を望む必要があるものかィ。
あれやこれやと贅沢言い出す莫迦共が居たら、普段静かな白水の姐さんが一喝すりゃ黙るだろうさァ。
[コロコロコロリ] [軽やかに笑い] [酒煽り]
[万次郎へと顔向け] [ゆるり瞬く] [静かな碧]
人は人なら妖は妖さァ。
兄さんが兄さんなら人間一人々々も個々があるヨゥ。
[万次郎の呟きに、そちらへ振り向くことはせず]
――我らはヒトとは違うとは言え、
気まぐれに手なぞ差し伸べたりすることがあるゆえに
ヒトは幻想を抱くのじゃろう。
[笑みは絶やさず] [瞳は余所余所しく]
手を差し出すことは、
ヒトにとってもあやかしにとっても毒だということじゃ。
ほんに、関わらずにおれたら一番よかろうに。
結局は"難しい"となろうかの。
鬼の教本か、
はは、柄じゃねぇがなぁ。
白鬼、白鬼か。
そうさなぁ、
水遊びでおどかすってぇのはどうだい?
水は時に凶器にもなるしなぁ。
[冗談めかして続ける言葉、
赤白碧それに青。
鬼が鬼と名乗りつつ、鬼ごっこをする珍妙さ]
違うから興味があるんだがねぇ。
結局喰らっちまうんだがな。
関わるならとことんまでってな。
まぁ気づいたときには手遅れとも謂うがねぇ。
[ふふふと含みのある笑い。
去り往く背中に手を振った]
ああ、また呑もうじゃねぇか万次郎。
いずれ剣を見せてくれよ。
[赤い杯手取り地に置く。
ちらり常葉を見れば口元下げて]
お酌に専念している時はせいぜい呑んだ振りでもしておくか。
酔って黙っている時にあれやこれやと強請られては敵わない。
己は己に優しいのだよ。
毎晩こうして強請られるよりは幾分マシさ。
やれやれ、しかし。
共に行くと云うならお前さんが振った方が早かろうて。
今宵の運はさてはて如何か。
[ゆらり立ち上がり、浴衣の合わせを直す]
青鬼が賽の目が揃わぬと泣けば
赤鬼は俺も混ぜろと飛んでくるかね?
[藍の男へ] [今までにないほど妖艶な笑みを見せ]
生を望まぬものを刈り取っても面白くはないのでな。
[意味深な言葉] [腕の話へ話題を戻し]
本懐のまま過ごした痕、か。
そうであるならば、結構結構――。
桜に焦がれるならば、毎年見えるのが愉しみとなろうか。
[常葉の少女へ視線を投げて]
一喝、か。
ふふ、ははは、長い永いながい歳月のなかで
声を荒げたことなど一度もない。
それも一興やもしれぬ。
アタシァ刹那を遊ぶ者、所詮今しか判らぬ身。
今、大事にして呉れりゃ充分だヨゥ。
喰児が何時消えちまうのか知らないが、今は此処に在る。
名を貰って呉れた人と酒が呑めてアタシは満足さァ。
[傾ける瓢箪] [一拍の間] [視線の高さ] [揺れる瓢箪]
[赤鬼へと顔を向け] [金色見詰め] [碧の双眸] [何想う]
こン酒と一緒で失くしちまったからネェ。
遊んで呉れる人を捜してるだけさァ。
見つけたら鬼ごっこでもしようかネェ。
[コロコロコロリ] [笑う声は軽やか] [桜色の宵風に乗る]
折角だから覚えておくと好いヨゥ。
忘れちまったらそン時は喰っちまおうかィ。
頭数が増えて
運が増すわけにでもねぇだろうによ。
[ふふふと笑って]
賭け事は好きだがさて飛んで行くかねぇ?
まぁ青鬼が泣くんなら
面白がってに行くんじゃねぇかな。
[左手ひらりと賽を振る真似]
後ろから囃してやろうか?
[にやり笑って舌を出し]
[喰児に再び向き直り]
水か――ふふ、水遊びを始めると
おどかすだけでは済まなくなるでな……
良い子で居たくとも、どうやら妾は居れんらしい。
[鬼が始めた鬼ごっこ。愉しそうにくすくす笑う。]
[白の声にさらり顎を撫で]
差し出せば毒か。
ならばいっそ食ろうてしまうのが良かろう。
食う限りは関わりなく居れ無いな。難儀な事だ。
……まこと気まぐれこそが難儀よのう。
[呟けば向けられる妖艶な笑み]
甘美な魂とは実に生を望むその瞬間に在り。
恐怖も不安も彩りを添えるに過ぎないか。
[藍は細く細く弧を描く]
左様左様。己の棲む山など一面の桜じゃ。
冷たい雪などやり過ごすには愉しみを持つのが一等良い。
おや、其れじゃお酌は口移しかえ?
[青鬼に小首傾げ] [艶っぽい笑み] [浮かべるも] [一瞬]
[コロコロコロリ] [苦しそうに腹抱え] [目尻拭って] [息吐いて]
酔わせて強請る以外の方法を考えないとネェ。
茄子の兄さんが自分に優しかろうと冷たかろうと、アタシにとって都合が良けりゃ如何でも好いヨゥ。
アタシが振るんじゃ茄子の兄さんの奢りじゃ無いじゃないかィ。
御代だけ出すなんてみみっちい事を言わずにぞろ目を出して見せてお呉れヨゥ。
[桜の幹より] [身を離し] [カラコロカラリ]
[酒宴の席へ] [舞い戻る途中] [蕾の桜] [振り返り]
刹那に遊ぶねぇ。
んじゃ、その刹那に出会えた俺はなかなか幸運ってぇワケだ。
今がありゃぁそれでいいってな。
俺も自分がいつ消えるかなんざわかんねぇがねぇ。
碧に貰う酒は旨かったぜ?
[常盤色に杯掲げて]
謂ってくれりゃぁ遊んでやってもいいんだぜ?
ああ、喰える方がいいのかねぇ。
どっちが喰うかの鬼ごっこ。
[つられて笑って緋が揺れて]
おお、怖い怖い。
忘れねぇよ、逆に喰っちまうぞ?
頭数居れば運を試す数が増えよう。
碧鬼と赤鬼はどうにもこうにも意地が悪いな。
泣かずとも面白がって来れば良い。
囃したてて賽を振る手があらぬ方向に行っても知らんぞ?
[舌を出す喰へと、
片手で両の頬を潰して可笑しな顔を返す]
おやおや、
たおやかな見た目に反して
水使い殿は恐ろしいこった。
本気の鬼ごっこもいいんじゃねぇか?
鬼ごっこのルール
ヤる時は本気で。
[1つ指立て教師のように
口元には笑みがある。]
[木陰で眠る司棋の髪を白い指でそっと撫で、指先をゆっくりと頬へと下ろす。]
……大丈夫、ですかねぇ。
明日の朝に、気分が悪くならねば良いのですが……嗚呼。
[それは無理な話だろう…と如実に語る溜息をつき、自分が汲んで来た水と、時折寝息を立てる司棋の口許を交互に見やる。]
意識は……あるような、ないような。
明日、きっちりお水を飲んで戴くとしまして……。
[遥月は瓢箪の先を唇にあて、口の中に水を含んだ。]
[ついと背を向け、夜を仰ぐ]
かっかっか。口移しときたか。
碧の鬼は色事で惑わすか?
――もっとも云う端からそれでは無理そうだ。
[くつくつくつ肩を揺らして、カラコロリ宴の席を離れ振り向く]
それ、いい加減己は往くぞ。
賽の目遊びもどうしてなかなか面白い。
各々付いてくるなら好きにせい。
――失礼致しますよ。
[そう心の中で呟くと、紅で染めた己の唇を、司棋の唇にそっと寄せた。口の中に含んだ水を、ゆっくりと彼の口の中へと流し込む。コクリ、と小さく水を飲む音を聞き、遥月はそっと司棋の唇から紅を拭い去った。]
……妖の者には、ここまで。
人間になら、もう少し触れましょう。
しかし貴方が望むなら、幾らでも差し上げましょうぞ……
[水の入った瓢箪に中身が零れぬように蓋をし、そっと地面に置いた。]
……なんて、それは冗談ですけれど。
[自嘲気味にくすりと笑うと、再び司棋をそっと地面に横たえ、立ち上がった。]
喰児が幸運ならアタシも幸運なのさァ。
[宵闇に浮かぶ桜] [眺めた侭に呟き]
[向き直って] [カラコロカラリ] [酒宴の輪へ]
旨かったと謂って呉れるンなら機会あればまた酌をしようかィ。
一人呑む酒も旨いが賑わう酒もまた格別さァ。
[掲げられる杯] [瓢箪掲げ返し]
生憎と空だヨゥ。
喰児は遊んでお呉れかえ?
[揺れる紅の髪] [眇める碧の双眸]
[大袈裟に自身を抱き] [震えて見せ]
おや、恐い、怖い、強いネェ。
喰われちまわない様に気をつけないとだヨゥ。
[青司の言葉に目を細め]
まこと、難儀は気まぐれか。
喰ろうてしまうがこちら側の取るべき道なれば、
関わりはつきまとうのぅ。
[魂の甘美――] [ぞくり、いけない虫が起き]
禊をしたばかりじゃというに。
汝れはこれからサイを振りに行くのかえ?
――わらわは暫し泉に戻るで一度で目が揃うのを祈っておこう。
[カラリコロリ][立ち上がり]
[振り向き青に言葉を投げる]
さように美しい場所ならば、いつかわらわも行きたいのぅ。
汝れの気が向いたらで良い。
意地悪されるのは嫌いさァ。
だけど茄子の兄さんに意地悪するのは楽しいかもネェ。
[コロコロコロリ] [軽やかに笑う声]
[カラカラカラリ] [青鬼追って] [下駄の音]
アタシの色香なんぞで惑わせる程に誰も容易く無いさァ。
茄子の兄さんも、喰児も、白水の姐さんも、さっきまで飲んでた誰も彼も、惑わす程の色香はアタシには無いヨゥ。
そう言うのは白水の姐さんか、遥月辺りにでも期待してみるかネェ。
[青司の顔がくしゃりと面白く、
かふりと酒を噴出した]
っふ、げふ。はっはははは!
なんだぃ行き成り驚くじゃねぇか!
[咳き込みながらも笑いは止まらず
一頻り哄笑の後]
意地悪したつもりはないぜ?
鹹かっただけだ。
[ひらひら手を振り笑いは残り]
賽の眼を振る手が狂っちまうと困るねぇ。
そんじゃぁいっちょ
頭数になってやろうかぁ?
[長身ゆったり立ち上がり
裾を払って腕を組む]
さてと、わたくしも在るべき場所へ参りましょうか。あの方の声が、聞こえます故……
[遥月は、ふと溜息をつき、白い首を傾げる。]
人間は、罪も欲も深いもの。それ故に、面白い……。
――身体までなら、幾らでも。
――心まで紅に染まれば、わたくしの餌食……
――そう申しておりますに、何故人間の心はわたくしの紅に染まるのでしょう……
[心でそう呟きながら、遥月は天に浮かぶ黄金色を見上げる。]
嗚呼、罪深きこと。哀しきひとの性よ……
[酒宴の席にふらりと戻り、皆に司棋の居場所と様子を――自分が施した行為以外は――報告した。]
では皆様、わたくしはそろそろ御暇致します。ごきげんよう。
[そして、遥月は何処からか聞こえる声の元へと足を向けた――*]
[喰児に言われて立ち止まり]
[暫し浮かべる思案顔]
――おどかすだけなら関わりが明確に残るでな。
機会があらば、やっても良い。
[本気のおにごっこ、とささやいて]
汝れは鬼の学校でも開けば面白いかもしれん。
よぉく似合っておるぞ。
[悪戯な笑み][口元を袖で隠し] [カラリコロリ][歩み出す]
左様。いつだか説法をしに来た坊主は業と申しておった。
己は業のままに食ろうてやったがの。
[からからから、笑う声]
うむ、往くも果てるも飴屋への道だ。
禊とな? まあ良い良い。
祈りの効能があれば飴でもひとつ分けてやろうて。
[カラカラコロリ 下駄が鳴る]
かっかっか。桜を見たければ適当に付いて参れ。
【中】
なんだこのエロキャラ。既に六分咲き。
いいのかこんなのでwww
……っていうか、キャラの能力のエロスっぷりに文体がついていってない悲しさよ……。orz
これで人間側引いたらただのナルシストじゃwヤバスwww
俺たちぁ幸運持ち同士だってぇワケだ。
[腕組みのまま一歩櫻へ]
酌をしてくれるかい、願ったり叶ったりだぜ。
唯の酒も甘露になるだろうってな。
賑しいのもまた格別だねぇ。
[名残惜しげに最後の酒を
喉の奥に嚥下する。
瓢箪片手で受け取って、其の軽さに肩竦め]
それは残念。またどっかで貰ってくるかぁ。
碧と遊ぶんは楽しそうなぁ。
[唇歪めて笑いの容。
怯えるような真理の姿に、僅かに眼を細めた様子]
そいつぁ俺も同じだぜ。
碧はなんだ、櫻の香がしそうだなぁ。
機会があればなぁ、
そん時は俺もなんかするかね。
鬼の学校ってか。
俺ぁ厳しいぜ、こういうの何ていうんだっけな
「エリヰト育成」ってぇ感じになるんじゃねぇ?
[使い慣れない言葉は浮いて、
さてどう聞こえたか。]
そんじゃ俺も行こうかねぇ。
白水のお祈りもあるんだ、
好い出目が出そうじゃねえかい、青鬼?
[笑い混じりで声掛けて
大股に一歩歩みだす]
かっかっか。
なぁにほんの戯れよ。赤鬼が笑ろうて青鬼は嬉しいぞ。
[けらけらけらり、くると振り向き後ろ向きに歩むまま。
常葉の下駄音、苦笑を浮かべる]
色香はさてはて、行い次第だ。
よせよせ、あまり意地が悪いと青鬼が臍を曲げて頭から食ろうてしまうぞ。
お前さんもそうだ赤鬼さんよ。
からかうよりも青の為にひとつ賽を振ってくれい。
やれやれまったくまったく。
右に赤鬼、左に碧鬼。さてはて青鬼の行方は如何に。
[くつくつ、カラコロ。向かうは飴屋の赤提灯]
なんだぁ、
司棋のヤツはへばっちまったのかい。
やれやれ、此れは鍛え甲斐のある―――なぁんてな。
夜斗は今もお守り中なんだろうなぁ。
[ふむ、と顎に手をやって
さて浮かぶのは悪戯な笑み]
ご苦労さん、遥月。
また呑もうじゃねぇかい。
あぁ月も酔いつぶれぬうちに在るところへ帰ると良い良い。また何れの夜に。
[遥月を見送り、肩を竦める]
司棋は伸びてしまったか。
仕方の無いわっぱと子犬よのう。
捨て置いてもとって食われはしまいて。
良い戒めだ面白いからこのまま放っておこう。
呪い解けぬ今ですら幸運と思えるンなら好い事さァ。
真に甘露は魂さァ。
其れでも旨い酒が呑めるンなら好い酌くらい幾らでもするヨゥ。
そンなもンでアタシァ減らないからネェ。
アタシと遊ぶンは楽しいのかネェ。
自分では判らないけれど、喰児が謂うなら楽しいかもネェ。
[瓢箪] [手を離れ] [金色見上げ] [ニィと笑み]
[眇められる] [金色] [覗いて浮かぶ] [艶やかな笑み]
喰児はアタシが怖いかえ?
恐くて怖くて強いのに鬼ごっこをするのかえ?
[遊螺り] [向き直る] [蕾の桜]
アタシァ亡骸抱いて咲き乱れるのさァ。
今は未だあの桜と一緒で花は咲かないヨゥ。
佳い宵に宵風浴びるも楽しかろうヨゥ。
司棋の兄さんは少し酔い醒ましが必要さァ。
赤鬼も青鬼も碧鬼を喰らうかえ?
嗚呼、恐い、怖い、強いネェ。
[コロコロコロリ] [軽やかな笑い]
[カラコロカラリ] [下駄の音響く]
アタシの色香なんざァ、眠ってた方が平和だヨゥ。
茄子の兄さんが万が一アタシの色香にとち狂っちまって食べきれない程の林檎飴を持って来ても困るだろゥ?
水の祈りか吉と出るか凶と出るか。
ひとつ運試し。良い目を祈ろう。のう赤鬼よ。
[カラコロリ着いた屋台の前 向かうは狒狒面の店主]
店主、今夜も来た。
ひとつ貰おう。
[藍の男は顎を撫で賽を見下ろしひと唸り]
さてはて、ぞろ目が出ると良いが
負けたら明日もお前さんに強請られるのかね。
[神妙な顔でちらと常葉を見遣る]
―泉のほとり―
[纏う衣は脱ぎ捨てて]
[水面を歩き中ほどへ]
出目ははてさて。
気のないまじないでは効果はないやもしれんな。
[くすり][くすくす]
[愉しく笑う白い女][閉じた紅は水に吸い込まれ――]
―――どぼん
[水の跳ねる音] [もらった華ごと泉の中へ]
[水底から見たお月さま][揺ら揺ら揺れる金色]
やはり気持ちいい――
[浮き上がれば顔を出し][くっきり見えるお月さま]
見上げる月は、普変かの?
[首を傾げて囁いて][朝まで戯れ*続く哉*]
さて、白水の姐さんの願掛けは届くかネェ。
[片腕を赤鬼に] [片腕を青鬼に] [絡めて上機嫌]
[カラコロカラリ] [下駄の音踊り] [林檎飴の屋台へ]
今日こそ食べれるかネェ?
厭だヨゥ、茄子の兄さん。
勝ったってェ明日も強請るに決まってるじゃないかィ。
[コロコロコロリ] [冗談か] [本気か] [軽やかに笑い]
ああ、白々しいねぇ。
己はお前さんの方がよほど怖いわ。
林檎飴への執念に参ってしまいそうだよ。
[肩を竦め]
ほら、それだ。
まったく林檎飴林檎飴とおかしな色香の使い方だ。
今日も明日も林檎飴林檎飴。
玉は玉でも林檎の玉を取っていく鬼とはまこと可笑しなものだな。
[賽を手に取る]
呪いとかもまぁ
滅多にない事だし楽しまなきゃ損ってな。
そんじゃあ今度は俺の酌も受けてもらおうかね。
減らないんなら幾らでも貰いたいねえ。
[腕組みしたまま歩幅を合わせて]
楽しい楽しい、
俺が碧を気に入ったからかね。
なんてなぁ。
[怖いのに鬼ごっこ
その言葉にふふと笑い]
本気になるからいいんじゃねぇかい。
折角だから怖いほうが本気が出らぁな。
愉快だぜぇ。
[通る道には蕾の櫻、
其れと同じと真理は謂う]
碧は狂い櫻かい。
そんなら咲く様に亡骸でも貢ぐかねぇ。
さて、賽の眼はどう出るだろうな?
青鬼、気張れよ。
[上からひょいと覗き込み]
参った茄子の兄さんは如何するンかえ?
面白そうなら夜毎耳元で林檎飴林檎飴と囁き参らせてみようかィ。
[狒狒の店主] [呆れ顔] [青鬼の面も似たものかも知らず]
アタシァ苺飴の方が好きなくらいだし、別段に林檎飴じゃなくたって好いけれど、刹那を愉しむ者は如何するとアタシに問うたのは茄子の兄さんじゃないかえ?
其れとも茄子の兄さんは他の愉しみ方を教えてお呉れかえ?
戯れにわらわも振るか。
――たぐを忘れたからうろ覚えじゃorz
間違ってたら箱からきたとき振り直そう。
{3} {2} {1}
無駄に綺麗じゃがぞろ目にはならなんだか。
青司も惜しいのう。
気を入れてれば出てたかの?
[くすり][くすくす]
[笑っているのは中の人――]
[ハリセン一発][かまそうぜ]
いやはや今宵もひとつ及ばず。
[赤鬼へと困ったように肩を竦め顎をひと撫で。
眉間に皺が寄る]
さてはて参った己は如何したものかの。
毎夜毎夜囁かれては林檎飴に毒されてしまいそうだ。
いいや、賽の目に託す刹那は愉しめる。
おまけでお前さんの囁きがついてくるなら
それもまた愉しめという事か。
毒を食らわば皿まで、とな。
[からり笑って]
さぁて赤鬼、出番のようだ。
青鬼が毒を食らう前にひとつ腕前見せてもらおうか?
アタシに酌をしてお呉れかえ?
楽しそうだしそン時はご返杯は幾らでもしないとネェ。
[解いた青鬼の腕] [振られる六博]
おや、そいつァ嬉しいネェ。
アタシを気に入って呉れるなんざァ喰児も変わってるネェ。
[コロコロコロリ] [笑う声] [嬉しそうで]
[コロコロコロリ] [椀覗き] [また笑う声軽く]
恐くて怖くて恐い鬼ごっこネェ。
六博転がすよりは心躍りそうだヨゥ。
謂っただろゥ?
アタシはグルメなのさァ。
さァさ、美味しい林檎飴を貢いでお呉れヨゥ。
林檎飴に毒される茄子の兄さんも面白そうだネェ。
大体アタシが謂わずも司棋の兄さんと約束してたンじゃないかえ?
[紅藍碧] [鬼達の会話] [聞く店主の狒狒] [呆れ顔か]
毒だ毒だってェ随分な扱いだネェ。
そンなに謂うンなら毒らしく今宵より囁こうかィ。
林檎飴の呪いってえ感じかねぇ。
まぁ楽しめるんなら其れが好いぜ。
[歩み出賽を手にとって]
応、青鬼が呼べば赤鬼が出るは道理ってな。
さぁて、どう出るか。
[ひらりと手を翻し]
あぁ、青鬼すまねえ。
シゴロと来ちまった。
ちんちろりんなら強ぇんだけどなぁ。
アラシとは行かなかったぜ。
[肩を竦めて振りかえる]
酌は幾らでも、
返杯も幾らでも受けるぜ?
だが林檎飴とは行かなかったようだ、碧、青鬼。
グルメの舌は満たせそうにねぇなぁ。
かっかっか。ジゴロときたか。
それ店主親が振らないここはジゴロはどうなってるんだ。
よもや二つ買えとは云わんよな?
[くつくつくつ。
弧の笑みを浮かべ狒狒の面を覗く。
果たして店主は赤鬼になんと云うか。
その様子を眺めつつ常葉の女に話しかける]
あぁ、まったくだ。
約束だから司棋にはひとつ買って行こうか。
お前さんのように勝たねばいらぬとは云わんだろうて。
毒も良いが己に囁くより…ほれ、
赤鬼に飴をくれと囁いた方が早そうではないか?
[振り向き言葉を紡いでいると
店主が肩を叩いてきており]
―――んぁ?
[振り向いた先2つの赤い林檎飴。]
なんだいなんだい、
買えって謂うのかぁ?
[店主は首を横に振り、
「456は役扱いでさぁ」
謂って笑って飴を寄越す。
自分の髪と似た色をした艶やかな飴受け取って]
ってぇ事らしいぜ?
そんじゃぁ有り難く頂こうぜ。
[飴を2人に差し出した]
[飴を差し出す狒狒ににやりと笑う]
店主気前が良いじゃないか。
何より何より。頭を齧らずに済んで何よりだ。
[飴を手にする赤鬼をひとつ頷き眺めていれば、
差し出された飴にうん?と首を傾げた]
お前さんの分はあるのか?
俺ぁいいわ。
酒呑む前にえれぇ甘い詐欺球食わされてなぁ。
[見た目たこ焼き中には甘味、
時には辛味、妙な菓子、
思い出して眉寄せた。]
ちぃと食傷気味なんだよなぁ。
アタシァ何時も瓢箪呑みだからそンなら猪口を探さないとネェ。
[覗く椀] [ジゴロの目] [役ではないと赤鬼が嘆く]
なんだい、喰児もハズレかえ?
[青鬼へ] [向き直り] [ニィと笑む]
茄子の兄さんに毒を盛るのは別の話さァ。
林檎飴が食べれンなら次は苺飴と囁こうかネェ。
[差し出される] [林檎飴] [赤鬼の髪と似た色]
勝ったのかえ?
凄いじゃないかィ、有難く頂くヨゥ。
[小首を傾げ] [白い手伸ばし] [一つ受け取る]
[綻ぶ薔薇色の唇] [寄せて] [林檎飴に口接け]
有難う、喰児。
村の設定が変更されました。
かっかっか。
詐欺玉か。見た目に騙されてひょいと口にするからだ。
うむ、それでは有難く頂こう。
さっき俺が買った分は司棋に呉れよう。
俺はお前さんが呉れた分を味わうとするさ。
[ぽふり、食傷気味の赤鬼の肩を叩いて林檎飴を受け取る]
ありがとうよ。ひとつ貸しだ。
[笑む常葉に、苦笑を返す]
やれやれ、刹那の遊び方は高くついたものだ。
頭数増やして赤鬼にも囁いて貰えば少しは毒も軽くなるかねえ。
[寄せられる] [赤鬼の眉] [上目遣いに眺め]
[カリリッ] [齧る林檎飴] [下の上に広がる甘さ]
勿体無いネェ、美味しいのにさァ。
当然じゃないかえ?
アタシが居る限り今は連綿と続くンだヨゥ?
[カリリッ] [紅い林檎飴齧り] [口許綻ばせ]
[ぺろり] [口の端の飴を舐め取り] [小首傾げ]
喰児はジゴロで勝ったヨゥ。
毒を盛らずもアタシに林檎飴を呉れたじゃないかィ。
其ンで毒まで盛られたら気の毒ってもンさァ。
茄子の兄さんは毒でも盛らないと勝てないらしいからネェ。
礼なんかいいぜ、
賽の眼のお導きってやつだ。
欲しかったんだろ、たぁんと食え。
[真理に笑って店主に手振り
青司の言葉に肩竦め]
詐欺球、ありゃぁ癖もんだな。
中には旨いのも在るっていうが俺ぁ暫く遠慮したいねぇ。
ああ、司棋にかい。
そりゃぁいい、喜ぶんじゃねえか?
青鬼の出目も惜しかったしなぁ
アレだ、運を呼び込んでたんじゃねえか?
[はははと笑って腕組みしつつ]
ひとつ貸しか、
ヤバくなったら助けてくれそうだなぁ。
赤鬼と青鬼だ、まさしく。
[そこはかとなく上機嫌、
食べる様子に満足げ。
真理をちらりと見下ろして]
旨いか?
食いたくなったらまた勝つさ。
さぁて。
程ほど酔いも回ったことだし
このままちぃと散歩とでも洒落込むか。
赤鬼青鬼呼ばれるからには
頭数に数えてもらって構わんぜ?
相棒だろう、なぁんてな。
思い通りにならんこの出目で遊ぶちんちろりんは好きだからなぁ。
次はアラシが出せるといいがね。
[冗談半分言葉を紡ぎ、
雪洞ゆらゆら光が揺れる土の上を*歩き出す*]
中にはか。
己は全部旨いものが良い。
司棋に強請られて何故か頷いてしまったからな。
ともあれ約束は約束だ。
お前さんのお陰で違えずに済みそうさ。
喜ぶ顔が見れるなら尚良いな。
かっかっか。
毎夜これでは店主に担がれてると疑ってしまうが。
まあ、もう一押し運が足りんだけだろうて。
苺を強請られたらまた頭数だ。相棒だろう?
次は互いにアラシを狙おうか。
さて己はふらりと往くさ。
娘が囁きに来ないよう赤鬼さんに任せておこうかの。
[からり笑って
カラコロ下駄を鳴らす。
ゆらゆらふらり人ごみに*消える*]
嗚呼、美味しいヨゥ。
抱え込む躯無くても林檎飴ありゃ充分さァ。
[齧りかけ] [林檎飴] [手にした侭]
[機嫌良さそうな] [赤鬼見上げ] [微笑み]
頼もしい事この上ないネェ。
嗚呼、アタシもそろそろ往くとするヨゥ。
[赤鬼の背中] [青鬼の背中] [交互に見遣り]
喰児も茄子の兄さんも、またネェ。
さてはて男同士の友情かえ?
嗚呼、良い、好いネェ。
[コロコロコロリ] [軽やかな笑い] [祭囃子に解け]
[カラコロカラリ] [下駄の音響かせ] [*何処へ往く*]
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