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──風呂…→使用人部屋──
[身体を拭き、新しい制服に着替え。
──…拳銃を隠して。
仁科は夜桜の*枕元へ戻った*。]
―三階・由良自室
[望月はというと、血にまみれた刀を携えたまま放心しているようだった。]
人を斬るのは……精も根も尽き果てるものか……。
[呟きかけ、胸元に滲む赤に目が留まる。]
望月君、君、怪我しているじゃないか――
ちょっと見せてみたまえ。
[彼の胸元をはだけ、傷を改めた。皮膚は裂かれていたが、深くはない。]
縫合の必要はないが――いちおうの手当はしておいた方がいいね。
[私は側にいた女中に頼み、アルコールを持ってきてもらった。]
少し染みるよ?
[消毒し、脱脂綿とガーゼを貼る。簡単に手当を済ませた。]
―由良自室近く廊下―
[枚坂と翠を見つめながら考える。]
……………。
[屍鬼、そして人々。どちらからいつ殺されてもおかしくない。
それなのに、死への恐怖を抱いていない。]
当然だ。
[呟く。生への執着―構わないだろう。
だが、平和の本質故犠牲なしには立ち行かない。
江原は、革命思想家である。成し遂げたい目標
護りたい者。そのためには、自らの命までも捨てられる。
そういう気概で、この場に臨んでいるのだ。]
―由良自室―
[望月の姿を認めると、同室者、本人の反応を気にせず話し始める。]
ジェイク君を殺めたのは、君だな?
[視線が鋭い。]
彼とは旧知の仲だ。しかし、怒りなど感じていない。
ただ、こう思うだけだ。
君は、もう後戻りはできない。
[江原の話に、熱がこもってくる。]
―三階・由良自室
[室内に入ってきた江原に会釈する。彼と由良青年はゆかりがあったのかもしれないと思いながら。
翠の言葉に沈痛な面持ちになる。]
翠さん、君は――見れるんだね亡き人を――。
私も通り一遍のことは知っている。
異能を持つが故に屍鬼と対峙することになった者たちの話を。
だが、私が“知っている”という程度のことと君の負う力の重みとはきっと次元の違うことなんだろうな。
ジェイク君を殺めた。だが、彼は屍鬼ではなかった。
先ほど、彼女らの話を立ち聞きさせてもらったよ。
[昂ぶってくる。江原の形相は、静かな修羅。]
もう恐れことはない。屍鬼の確証のある者なくば、
何らかの方針のもと、血を流し続けるしかないッ!
我が思考は、足手纏いになるであろう者から減らすこと。
―あの楽師だ。
[修羅が、冷酷に言葉を紡ぐ。]
―由良の部屋―
[翠が言う。由良は人間だったと]
『ああ、それは自分にもわかってしまったこと』
[枚坂が傷を見てくれる]
『先生、……汚れる』
[言いたいけれど、声がうまく出ない]
あ、後戻り!?
――できないのか……本当に……
[江原の言葉に、たじろぐ。]
今日はまだ、屍鬼とやらが人を襲っていないんじゃないか?
いや、そもそも天賀谷さんだって――
天賀谷さんは本当に屍鬼に襲われたんだろうか。
わからないな。
わからないよ!
人間は、追い込まれた時野生に回帰する。
それが善なるものか、悪なるものかの違いだ。
君がジェイク君を殺めたのも、それは君の野生。
[独特の呼吸調子]
あの楽師。私は、彼の中に悪しき野生を感じ取る。
それが屍鬼としてのものか、下等な獣としてのものか。
判断はつかぬ。然れども、狂気は人間の野生へ。
それは、全滅という結末へ繋がる。
もう一度言う。君はもう戻れぬのだ。恐れるな。
[自分の首を掻っ切る仕草]
まだ野生が足りぬならば、私でそれを満たせッ!
平和の為の糧にならば、いくらでもなろうッ!
その死は宿命だ。ならば、どうして恐れよう。
―由良自室
[知って居る。
枚坂の言葉に、翠は笑みのような、悲しげな表情を浮かべた]
私は少しの力があるだけ……。
渦中の人は、全て等しく重いのでしょう。
此所に居るのは
きっと偶然ではない……。
[望月にもう後戻りは出来ないと
熱っぽく語る江原を流し見た]
[仁科の言葉に、目の前の白い貌は、さも面白そうにけらけらと嗤った。]
私が貴方を殺すですって?
[その羽ばたく様な嗤い音が、金属的な残響を残して赫く玄い闇に谺した。]
[枚坂の言葉に、怒鳴り声を上げる。]
日和ったか軟弱者めッ!
[静かな修羅が、まことの修羅に。]
そのような気概では、平和は成し遂げられぬ。
無実で死したジェイク君も浮かばれぬぞッ!
──使用人の部屋──
[同三階の客室のそれと比べると、矢張り質素である。
──天賀谷私室にて。
さつきが話があるからと告げた事により、夜桜は、仁科の手を煩わせずに部屋に帰ろうかとも思ったが、二人の会話に凝っと耳を傾けてしまっていた。
話が一段落し、仁科と別の使用人の手を借りて、使用人室へと一旦、戻る。
甲斐甲斐しく世話をやく仁科。
黒い髪が湿り気を帯び、血の匂いが顔より祓われてゆく。湯の温かさに筋肉が弛緩した。
仁科が風呂場へ行くと、夜桜は血に染まった服を脱いだ。胸元に彫られた刺青が露となる。]
翠さん、私は貴女のように屍鬼と対峙するために霊を見る力なんて持ち合わせていない。
だから、君が本当に霊を見れるというなら、その力を頼みとするしかないんだ。
いや、私だけじゃない。
他の皆だってそうだろう。
――しかも、それだけじゃない。
君の力を邪魔に思って屍鬼が君を襲おうとするかもしれない。
私は君を信じようと思っているが、君の力を偽者呼ばわりする者だって現れるかもしれない。
君はその運命を……
「全て等しく重い」なんて――
受け入れられるのか!?
「彼岸を、見ました」
[その言葉の意味に気づいたのは枚坂の言葉を聞いた大分あとだった]
『……霊視?』
[江原の声がする。己の名を呼ばれてのろのろと顔を上げる]
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