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集会場は不信と不安がない交ぜになった奇妙な空気に満たされていた。
人狼なんて本当にいるのだろうか。
もしいるとすれば、あの旅のよそ者か。まさか、以前からの住人であるあいつが……
どうやらこの中には、村人が4人、人狼が2人、占い師が1人、霊能者が1人含まれているようだ。
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。
この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。
当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。
とにかく十分に注意してくれ。
――客室――
[遅い朝日の到来に、女は静かに目を覚ます。見慣れない天井に、もう戸惑うことはなくベッドから這い出し、冷えた床に爪先を降ろす。
部屋は、暖かい。それは昨日の暖炉の残り火がとろとろと燃えている所為か、それとも――
何はともあれゆっくりと起き出し、身支度を整えて食堂へと足を運んだ。]
――食堂――
[ローズマリーが一人食堂に顔を出すと、キッチンからは鼻腔を擽る匂いと湯気が立ち昇っている。
その空腹を満たすような香りに誘われキッチンへ顔を覗かせると、柔らかな笑みが出迎えてくれた。]
おはようございます、アーヴァインさん。昨日は…ごめんなさい。わたし…
[謝罪を言いかけた言葉を、アーヴァインは静かに制止する。そして子供をあやすかのようにローズマリーの頭を撫ぜた。]
――もぅ、いつも子供扱いして…。酷い人。
[僅かに乱される髪に唇を軽く尖らせるも、そんな拗ねた表情すら目の前の男には見通されており、彼から苦笑を誘う。]
昨日はギルバートさんって方が夕食を作ってくださいましたわ。とっても美味しかったけど――
わたしはやっぱりあなたの食事が食べたいわ…。だからお腹がすいているの。貰っていってもいいかしら?
[自らの唇に指を当て、とんとんと軽く叩き小さく笑む。
そして許可が下りると同時に、彼の唇を食むように奪い――]
……ご馳走様。そっちも美味しそうだからついでに頂いて行くわね。
[丁度出来上がった料理を指差し、微笑んで。
未だ少し呆然としている主を尻目に器に盛り付け、食堂のテーブルに着き料理を口に運んだ。]
[真夜中に、喉の乾きで目を覚ます。
右の目はやっぱりただあるだけで、対する左は黒猫のそれより黄金色。
喉の乾きに、かすかにそこが鳴った。]
…困ったな
おあつらえむきなんだけど
[元々食事量が少ない為か。女が食堂に滞在して居た時間は短く、あっという間に食べ上げると再びキッチンへ顔を出し]
ご馳走様でした。美味しかったわ。
[何事も無かったかのように食器を片し、その場を後にする。
そして外套を羽織り、朝日を反射する雪の中へと無言で足を踏み入れていった。]
[飢えも乾きも、なくす方法はわかっている。
赤は苦笑して頭を振った]
ぼくはなにを考えて居るんだ
あいつらとは違って、良い人たちじゃない
[舌先に思い出す味に、小さな口唇を紅い舌が舐めた。
覚えている、覚えている。
血潮が吹き上がり、食んだ肉は、腐ったやつらだというのにうまかった]
――外・宿の裏側――
[外に出たローズマリーは、宿から少し離れた場所に足を運んでいた。
何もない敷地にぽつりと白銀に覆われた小さな雪山に辿り着くと、躊躇う事無くその白い指を伸ばし、雪山の雪を払い始めた。
白さを拭い去られた場所には、間も無く岩肌のような色彩が現れ、次第にその身を露にしていく。
その姿が半分位露になった所で女は手を休め、岩肌に刻まれた文字を丁寧になぞっては微笑を浮かべる。]
お久し振りね、アンナさん…。この宿には来る事は多いけど、貴女の所までは足を運ぶ事は滅多に無いから…。
でも、招かれざる客だったかしら…?
[くすくすと音を立てて笑みは零れていき、女はなぞる指を止める事無く言葉を紡いでいく。]
あなたは今でも恨んでいるのかしら?約束を守らなかったわたしを――
[と、そこまで呟いてふっと息を吐き出し]
ここは随分と冷えるわね。折角温めてもらった身体が凍えちゃうわ。
[肩を竦め自身を抱きしめるように腕を回して]
じゃぁね、アンナさん。また機会があったらお邪魔するわ。
[悪戯っぽく微笑みを一つ浮かべ。女は足早に宿へと戻ると、そのまま浴室へと足を踏み入れた。]
[兎に角、赤は皮袋を引き寄せた。
うちに入るは着替えと包帯。
あとは、旅の道具ばかり。
右足首が鈍く痛むのは、気づかないふり]
――浴室――
[凍えた身体を温めるべく衣服を剥ぎ、湯気の立ち昇る湯船に身を沈め、ローズマリーは長く息を吐き出す。]
…死者に逢うと…身体が冷えるわね…。
[小さな水音を立てながら肌を撫ぜ、目に付いた小さく残る朱い所有の印に苦笑を漏らす。]
どんなに足掻いても、やっぱり男の性には逆らえないのかしら…。それとも、わたしにあの人の面影を重ねているの?
[壁を隔てて向こう側、動く気配に尋ねる風でもなく呟いて。刻まれた印にそっと唇を這わし、女は浴室を後にする。
そして身支度を整え終えると、ロビーへと足を運び。
薪のはじける音に耳を傾けながら、ゆっくりとイスに身を預け本に意識を*傾けるのだろう*]
―自室―
…んっ…
[部屋に差し込む日差しに起こされ...はゆっくりと起き上がりベッドの端に座り脚を下ろす。頭(こうべ)はうなだれ、長い漆黒の髪が垂れ落ちる。
夜更けまで眠れなかったせいなのかその表情は寝ぼけ眼。
しかし、お腹は正常に動き音が鳴る]
…あっ…何か食べ物を…
…ちっ…
忌ま忌ましい。
[カーテンの隙間から入り込む光りに視線を遣り、眉を顰る]
ボクは朝日が苦手なんだよ、ったく。
[音が鳴った腹部を触り]
…そう言えば、アレを喰ったのはいつ以来だ?
早くご馳走にありつきたい。
喰っていいなら此処の奴ら全て喰い尽くしたい。
ふふふふ…。
[鏡に写る自分を見ながらニヤリ――と、笑みを浮かべる]
[...は静かに下りていく。ローズマリーを見掛けると挨拶し、食堂に向かう。
そこにはご機嫌な顔で動き回るアーヴァインの姿が]
おはようございます、アーヴァインさん。随分とご機嫌なのですね?
[「そんな事ないよ」と、はにかみながら「何か食べるかい?」の問い掛けに...は座りながら]
簡単な物をお願いしたいのですが…
[欠伸一つ]
「寝不足?」
…はい、ちょっと考え事をしていたもので。
「どうりで珍しい恰好しているわけだ?」
[アーヴァインは苦笑しながら出来上がった品物を差し出す]
ありがとうございます。
珍しい恰好って…。
…あっ。
[...は寝起きの恰好―髪は結わえず、修道着ではなくブラウス1枚とロングスカート―で居た事に今気が付き顔を赤く染めた]
あーもー…。
此処までそそっかしいなんて…
[出来上がった品物を持ち...は慌てて部屋に*戻った*]
…ん?
[さっきは気が付かなかったが微かに感じる気配と、懐かしく芳(かぐわ)しい血の匂い――]
…誰か居るのか?
[辺りを見回すが姿はなく]
まー、いい。いずれ顔を合わせるだろう。
[――パタン。
と、ドアを*閉める*]
[一度、起き上がったはずなのに、また眠ってしまっていたらしい。
意識の端に何かが転がってゆく。]
……だれ?
[人には聞こえぬ声を耳が捉え、赤は小さく呟いた。
それでもそれ以上の言葉はなく]
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