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…弱ってるとは思ってたが、お前にやられるほどとは思ってなかったな。
[セイバーとの同化を解いた事で人並みになっていると予想をしていたが、それでも封印指定クラスの力は残していると思っていた。
それがまさかここまで弱っているとは完全に予想外だ。
……アーチャーが最後に何かしたのだろうかとも思うが、今となっては答えなどわからない。
今重要なのは…もはや戦う相手はいないということだ。]
ああ、もう俺以外にサーヴァントはいない。
あとは……聖杯を手にするだけだ。
[瀕死の沖田をちらと見やる。
何故攻撃を甘んじて受けたのか、その表情からは推し量る事もできない。]
失礼しちゃうわね。
アタシだって、やればできるんだから。
[キャスターの言葉に軽口を叩く余裕を取り戻すが、その先を想像して口篭もる。]
聖杯を、……アタシたちは、手に入れる資格を勝ち取ったんだよね……?
そうだ、セイバーから聞いた…アーチャーも既に居ない。
そしてそこの沖田もセイバーを失った。
この聖杯戦争の勝者は紛れもない、俺たちだ!
[不安げに聞き返してくる美貴にキャスターは微笑んでそう告げた。]
[勝ち誇るように告げるキャスターの言葉を目の当たりにしても、それが宗冬やマリアの犠牲の上に成り立ったものだと思うと素直に喜べない。
――が、喜ばない事こそが敗者への冒涜だということを、目の前のマスターが身をもって教えてくれた。
胸を張ってサーヴァントに告げる。]
行きましょう、お爺ちゃん!
ああ、行こうマスター。
[美貴と共に奥にある聖杯へ。
しかし、そこにある聖杯は想像していた物とは違い…黒く染まっていた。
解る、あれは呪いだ。
どのような願いにも形を変える無色の力たる聖杯が、呪いによって黒く染められている。]
ちっ…マスター。
令呪は残っているな?
[舌打ちをして横のマスターへと呼びかける。
キャスターの持つ魔法のひとつ…”解呪”
だが自分の魔力はもはや残っていない、あれほどの物を解呪するとなると宝具使用時の能力が必要だろう。
ならば、外部からのブーストに賭けるしかない。]
[キャスターに続いて進むと、目の前には空に感じたのと同じ禍々しさを撒き散らす存在。
キャスターの言葉に頷き、令呪に魔力を流し込む。]
新条美貴の名において、創世の魔術師ワイナミョイネンに命じます。
“貴方の全力を以ってその澱みを消し去りなさい”
[右手首に宿る回路が例外の魔力を生成し、パスで繋がる相手に流れ込ませる。]
[令呪により、キャスターの体に魔力が奔る。
全身を覆う微弱な輝きは、次第に右手へと集まり眩い輝きを放ち始めた]
それじゃいくか…。
『Wawa iankaikkinen ja aito - munanvalkuainen munanvalkuainen etta tulokset jotta kiroaminen colorlessness 』
[詩を紡ぎ、その輝く手を聖杯へと押し当てる。
ゆっくりと闇の様な漆黒から開闢の如く光を取り戻す聖杯。
だが、それも中ほどで変化が止まり始めた。]
【くそっ…足りねぇ…!】
……っ、もう一発だ!マスタァァァ!
[令呪を以ってしても尚足りない呪い。
“おかわり”を求めるサーヴァントに、苦笑いを返す。]
もう……、これが、最後だからね。
……“聖杯のよるべに従い、命ず。
この意、この理に従うならば、
――応えよ。我が力を、我が僕へ。”
[再び理外の力が美貴の中に宿り、そのままキャスターへと注ぎ込まれる。]
[最後の一画が消え去る。
同時に、自身の力も根こそぎ奪われて、その場に倒れこんだ。]
……おじぃ、ちゃん……。
あと、は……、まかせ、た……わよ、……。
[再び送られる魔力。
これで決めなければならない。
別に願いなどもはや関係ない、最後の令呪すら使った自分のマスターと己自身への意地でだ。]
『 taivas -lta haavoittaa siipeen untying aamu hehku -lta ankea ja aito - munanvalkuainen Wawa 』
[最後の詩が力強くキャスターの口より詠み上げられる。
それでもなお屈しない聖杯の呪い…だが、此方とて屈するわけには行かない。]
いい加減…飛びやがれぇぇぇ!!!!
[気合と共に、自分の魔力すべてを流し込む…その余波によって突風が巻き起こり、そして――。]
……終わった。
[倒れこむキャスターの前に、純白に輝く聖杯の姿があった。]
[朦朧とする意識の中、邪気を祓われた聖杯が姿を現す。]
これが、聖杯……。
[願うはただ一つ。]
宗冬様!宗冬様!宗冬様ッ!!
[最後の意識を振り絞り、目の前の願望機に願った。]
[横で必死で叫ぶマスターの声に叩き起こされる。]
【ハッ…必死だな。いいねぇそういうの。
そこまで思われればあのバーサーカーも幸せだろう。】
[最後の力を振り絞り、その場に座る。
見上げる先には聖杯…。]
じゃあ願うとするか…。
[ああ、願おう。
長年積もり積もった渇望する願いを。
そのとき、ふと思うは一人のサーヴァント。]
【そうだな、責任とってもらわなきゃな。】
"キャスターとアサシン…この2体のサーヴァントの願う形での受肉を。”
[ああ、責任を取ってもらおう。
俺に女を殺させた責任だ、一言謝ってもらわなければ気がすまない。
そして……人の願う平和への道をその目で見てもらおう。]
【ただの我侭だが…元から俺は我侭だからな。】
[そんなことを思って自重するキャスター。
そして…キャスターの体に変化が現れる。]
[体がむず痒い。
手足が伸び、髭が消える。
顔に刻まれた皺は姿を消し、肌に張りすら宿る。
そして…キャスターの姿は一人の青年に変わっていた。]
あー……感動とかよりも今は寝たいね。
[その変化をうれしく思うも、それすら上回る疲労感。
キャスターは仰向けにその場に倒れこんだ。]
は、はは。悔いることがないだって?
何も成さなかった。この世界に命を受けても、ガイアの死は回避出来なかった。
やはり俺達は、忌み子として生まれ、神に蹂躙されるだけの命だった。
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