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―天賀谷自室―
[天賀谷がまるで生きているかの様に話しかける来海の背後で。]
屍鬼は首を切らなきゃ死なないだの、その為に刀を集めただの謂って居た位だ。
わざわざ、殺されるために集めたんじゃあ、無いでしょうな。
まあ、屍鬼の方が早かった。
さもなければ、屍鬼の強さを見縊って居たんでしょう。
………もういい。
[止血は完全に済んだ。すくっと立ち上がる。]
貴様のやっていることは、遠まわしの命乞いだろう?
私から、貴様への情けだ。
もう口を開くな。それで貴様の名誉とかいうものは、
崩れるのだから。護ってやろう、貴様の名誉を。
―三階・由良自室
[「部屋に血文字が」というコルネールの言葉に、首を振った。此処は既に異界にして、どのようなことでも起こりえるのだろうか。
この部屋では諍いが激しさを増していた。]
雲井さん…。
[...はふぅと息を吐く]
…そうなのでしょうね。
もし単純に殺されることで死にたかっただけなら、あれほどお集めになっていた刀でご自身の首を斬れば良いのだ。
その方がよほどに早い。
やはり、屍鬼に何かを求めておられて…
だが叶うより早く、……殺されておしまいになった。
翠さん……
「人が殺した人を見るのです」
「それは人の魂を暴くも同じ」
「それこそ、斬るよりも罪深い」
[先程の彼女の言葉を心の裡で反芻する。]
『罪深くはない。そんな風に思ってはいけない――』
女だから、というんじゃない。
越えてはいけない、踏み越えては戻れない境があるんだ。
この、私がそうだったように。
[翠を嗜めるような口調で]
ええ、由良様は立派な方でした。
戦って、戦って、この理不尽と戦って、
[望月をちらりと見て]
――殺されました。
[そして、悲しげな表情で]
確かに戦おうとする心は素晴らしい。
それゆえに、貴女は賞賛されるべきです。
いえ、この私が賞賛致しましょう。貴女は御姿のみならず心持ちまでお美しい。
[そのままゆっくりと柄にかかった手に自らの手を添えて]
……ですが、貴女のような方が身を危険に晒すのは私の心が痛みます。
彼は永遠の命を望んだといえ、家の者が殺しあうのを望んではいないでしょう?
翁は貴女のことを大切にしていらっしゃったのでしょう?それだけでなく、使用人の皆を。
──三階/使用人の部屋──
[上から下まで真っ白い出で立ち。
枚坂にモダンと言われた黒い髪だけが、対比、鮮烈に。
滑るように、足袋に覆われ白い草履を履いた足を踏み出した。
由良の部屋の方が騒がしいようだ。
夜桜は、階下へと歩みを進めようとした。]
──使用人部屋…→裏庭へ──
[庭へ出る。
桜鬼と言う言葉が夜桜の口から出た所為だろうか。
裏庭と森の境界に一本だけ有る櫻の事を思い出した。]
[雲井のほうにゆっくりと体を向ける]
フン、そうすると何か。
天賀屋はお前たちを『殺す』つもりで呼び寄せたのか。
つまり、天賀屋はお前たちを、その……
『屍鬼』とやらと思っていたことになるな。
軍人崩れ、貴様は『屍鬼』なのか?
でなければ、何者だ? 何のためにここに来た。
私は医者だ。
医者は患者を治療するものだ。
だが、医者は同時に誰よりも多くの人の命をその手で――
――失わせるんだ。
[止血が終わった江原は立ち上がった。私もまた、ゆっくりと身をもたげる。]
[コルネールを血走った目で見つめる。]
ご覧の通り、私は丸腰でしかも手負い。
恐れるな。オキナワ戦の英雄ではない。
私は、ただの1人の男だ。
[右拳に力を込める。]
[努めて平静を保とうとしながら]
由良さんが無念を晴らしてくれと頼むのですよ。
コルネールはそういったな。
[由良の亡骸の傍らに跪く]
本気でおまえが由良さんの代理となって俺を殺すつもりならば、殺されてやってもいい。
……本気ならば。
[手に手を重ねられ、
びくりと翠は肩を震わせた]
……旦那様は、
旦那様は、
……確かに、変わっていたかもしれないけれど
お優しい方だった……。
[声が震えた]
私、……―――わたし、は。
[手を添えたままで]
貴女は、人の魂を視ることが出来るそうですね?
ならば、それが貴女の戦いでしょう。
貴女が忌む力で、貴女は人を救える。
ならば、身を危険に晒してはなりません。自らを傷つけてはなりません。
[そう語ると、すっと抱き締め]
……貴女は、女だ。
血腥いことは、男にまかせれば宜しい。
[そう優しく囁いて、
誰にも見えぬように、
哂った。]
[苦しげに歪む由良の顔を見つめて、刀に手をかける]
だが、そうでなく。
己の無力を臆病の言い訳にすると言うのなら。
その言い訳の種にこの人の名を汚すつもりなら、俺はおまえを――。
[来海に。]
確かに、屍鬼だと見込まれて、招待された者も居るのかもしれませんな。
だが、天賀谷さんの残した物には、屍鬼を見つけ出すなりする能力を持った者が居ると謂う。
其方の理由で、集められた者も居るのじゃないかと、思うんだがね。
[その後の混乱で忘れ去れた様に寝室の小卓に置かれている書付を、身振りで示した。]
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