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[やっぱりそうだと思いつつも]
…ぷっ。
あははは。
[...は笑わずには居られなかった。
何かを忘れるために――]
Grazie.ボブ。
[ローズマリーの言葉に、申し訳なさそうに微笑み]
うん、そうだね。
残された人の気持ちを考えれば、そんなことはできないよ。
三人で寝ようか?昔みたいにさ。
懐かしいな、いつだっけ、こんな風に集まって寝たのは……。
[寝っころがりながら、星を眺めたような気がする。
あの時は、楽しくて、未来はまだ、無限にあると思っていて。
悲しいことも苦しい事もあったけど、ただ、無邪気に笑えていた]
ローズマリー、無理して笑わなくていいから…。
[カウンターの中に入って、一杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れる。皆に熱いコーヒーとチョコレートを振る舞って、カウンターの席へと戻る]
……ハーヴェイ。
真面目に言ってるのか、それ。
[真顔に戻って正面から見つめる。静かに友の背を抱いた]
馬鹿だな、君は。
そんなことあるはずがない。そんなこと。
僕を置いて一人で強くならないで、ハーヴェイ。
僕と君はずっと一緒だった。これからも。
それに。
譲ってもらうなんて嬉しくないね――。
女神の隣は戦って勝ち取らないと。
[...はジン・フィズを受け取り]
Grazie.カミちゃん。
ギャラが貰えるなんて久しぶりだネ。
[口真似をすると鬘を取ってお辞儀をする。]
(この仲間達を疑わなければならない。つらい…事だネ。)
[口に出さぬよう心の中で呟く。]
さて。
もう時間も遅いし、ボクは帰って寝るヨ。
ちょっと気になる事もあるんで詰め所に寄ってからネ。
そうダ。
バートはもう一人のパートナーを大事にしてたようだネ?
そのパートナーはバートのことをやっぱり大切にしてるんだろうネ?
[...は誰にとも無く問いかけ、ジン・フィズを飲み干し酒場を出た。]
[自分で淹れたコーヒーを飲みながら、チョコレートをつまむ。ウェンディと買いに行く約束をしていたっけな――]
うん?ボブに対してヒューのおっさんがこっぱずかしい事を……女性の美しさがどうとか、そういう?
わからないよ。だって、おっさんがいつから誰かを守ろうとしていたのかもしらないし。
ずっと昔からだったのなら、そういうこともあるかもしれないなって思って。ずっと昔のおっさんのこと、僕はよく知らないからね。
――そういえば。
ボブって、おっさんと仲良かったね。悪友だったっけ。おっさんが前に言ってたな。
ボブはどう思うの。おっさんが命を賭けて守りたかったのは、誰なんだろう。
[カウンターに座り、熱いコーヒーを飲みながら]
勿論。至って真面目だよ。
[...も真顔で、ラッセルの顔を見つめた。
静かに抱かれて驚くも、...も抱き返して]
…勿論だよ。君とはずっと、一緒だった。そしてこれからも。
僕は強くなんて無い。今も本当は、怖いんだ。
もしかしたら明日死ぬかもしれないこと。
それに、生きていたら…大切な人がいなくなってるかもしれない。
怖くないなんて言えないよ。怖い。
このまま、朝が来なけりゃいいのに…――。
[戦って勝ち取る、という言葉に]
…僕はもう、最初から君に譲っていたんだよ。
君がローズの事、好きって事に気付いたときから。僕が、勝てるはずは無いって。
そうして気持ちを抑えていたら…いつしか、そんな気持ちも忘れちゃった。
馬鹿だよね、僕は……。
[ハーヴェイの返事を聞いて、少し安心したように微笑む。]
それじゃ、今日は3人で寝ましょ。
それならきっと、狼だって襲いには来れないわ。
[「懐かしいな」との言葉に、クスリと微笑み。]
ほんと、いつだったかしらね?
最後に3人で寝たの…。
最近二人ともよそよそしくて、おねーさんは寂しいわ?
[わざとらしくおどけて見せる。
もう二人がそんな歳ではないことはよくわかっている。
それでもこうして話していると、子供の頃に戻ったような気がして…。]
[酒場を出る直前、問いかけられた質問に]
さあネ。でも、アイツは間違っても同性をそこまで庇う奴じゃないと思うけどネ。
その点ではラッセル。
お前の事はそんなに疑っては無いヨ。
[ボブの問いかけに...は唇を噛み締めた――]
では、3人の中を邪魔しちゃうと、いけないからあたしもお暇させて貰うよ。
[...はボブから貰った手を振り酒場を後にした]
[ハーヴェイを一度強く抱きしめてから体を離した。瞳を見て、話す]
強いよ。君は強い。
己を知り、弁えるヤツっていうのが最後にはやっぱり強いのさ。
怖くないわけ、ないだろう。僕だって、怖い。
だけど君は僕たちのことを想って、一人で行こうとした。それを強さと呼ばずに何を強さと呼べばいいんだい?
そんな君だから、ローズマリーは……。
[眼を逸らして、寂しげに微笑んだ]
よそよそしい?
僕らはこんなにローズマリーのことを慕っているのに。
[くすくすと笑いながら、ローズマリーの手をとって、恭しく頭を下げてみせる。ボブとカミーラが出て行くのに気付いて、顔をあげた。手をひらひらと振って挨拶をする]
ああ、3人で寝よう。懐かしいな、本当に。
流石に星を見ながらというわけにはいかないけどな。
[何かを思い出すかのように、遠くを見つめて眼を細め――そう、多分そんなことがあった。淡い淡い、記憶。はっきりとはしないけれど]
[ローズの言葉に、嬉しそうに頷いて]
うん、きっと。
3人でいれば、狼も手出しはできないよ。
[確証はできなかった。
此処に来る前に見た狼。あの力があれば、僕ら人間などいとも簡単にあしらうだろう。
…それでも、もしかしたら、最後かもしれないから]
……君だって、強い。
何かあったら、いつも真っ先に飛び出して、皆を助けてるじゃないか。
僕はああいうとき、足がすくんで動けなくなるんだよ……
[...は苦笑して。真っ直ぐに、ラッセルの目を見つめ]
…強さってやつは、一つじゃないと思うよ、ラッセル。
君には君の強さがある。
僕はただ、自己満足なだけさ。
残される哀しみよりも、死ぬ恐怖の方が、ましに思えたから…。
ローズが…どうかしたかい?
ローズは僕ら二人とも、好いていてくれると思うのだけれど。
[君の気持ちは届いてるよ、と笑って。
懐かしさに目を伏せる。遠い記憶。
ああどうか、この楽しい時間が終わりませんように。
どうか、神様。
この幸せを、*壊さないで*]
[ハーヴェイと顔を見合わせて笑う。くすくすと。懐かしいあの夜と同じだ。あの時も、くすくす笑う二人を見て、ローズマリーが微笑んでいた。]
僕らは、本当に変わらないね。ふふ。
なんだかな。僕は君の強さを羨んで。君は僕の強さを羨んでくれているらしい。ないものねだりってやつ?
僕は見栄っぱりだからな。どうしても、自分は強いんだって虚勢を張ってしまう。
……うん、ああ、そうだね。
ローズマリーは昔から、僕ら二人のことを大事にしてくれていた。だから、僕らは二人で彼女を守らなくちゃ。
[ローズマリーを見て、笑う。彼女もきっと笑ってくれて。明日の朝も、そう、*きっと*]
Happy birthday to me ♪
そういや、今日はボクの誕生日だネ。
みんなが揃ってお祝いしてくれたならどんなにか良かったろうニ。
[詰所に続く道。寂しそうに歌う。やがて詰所の明かりを見つけ。]
いつもと逆だネ。
たまには寝てる所を叩き起こされるのも経験してもらうカ。
[詰所のドアを叩く。中から出てくる役人。]
ちょっと聞きたい事があル。
キャロルは何か持ってなかったカ?
懐中時計は無かったカ?
キャロルが証拠の一つとして出した、懐中時計。
バートの大切にしていた物。
[...は答えを聞くと一つ頷き、一輪車に跨る。*考えを巡らせながら。*]
[...は二人のやり取りを微笑ましく見守っていた。
昔は言い争って喧嘩することもあった二人だが、今はこうしてちゃんとお互いに認め合っている。
いつの間にこんなに成長したのだろう?
記憶がおぼろげではっきりと思い出せなかったが、それでも二人の姿を見ていると、...はなんだか嬉しくて仕方がなかった。]
それじゃ、二人ともそろそろ寝ましょう?
夜更かしは明日に響くわ。
ふふっ、明日はお店の手伝いでもしてもらおうかしら?
[恭しく頭を下げるラッセルに...もお辞儀を返すと、そのまま二人の手をとって店の奥へと向かう。
なんだか気恥ずかしくもあったが、それでも嬉しそうに微笑んで。]
こんな立派なナイトが二人もいて、あたしは幸せ者ね?
[――願わくは、この幸せが永遠に*続きますように*…。]
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