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[そしてちょっとおどけた様子で続けた]
私思うんだけど、きっとね、この世界は神様の手のひらの上にある舞台なのよ、ネリー。そして今は、『絶望』というタイトルの台本を与えられた役者なのよ。
で、ま、私に言わせれば。
[かりぽりと頭をかいて]
……そういう、悪足掻きも何もかも全部ひっくるめて、喜劇だと思うわ。
与えられた命題に対して、それぞれが思い思いに動く。それが神様にとっては面白いのね。
[真相を知れば。ネリーも喜劇と感じるんじゃないだろうかとすら思う、この茶番劇]
でも、私が一番可笑しいと思うのは、そんなタブーにまで手を染めた政府のお偉い方や科学者ではなく、まだ生きてるのに、何もしない、何も感じない、何も考えない、ただ絶望に酔ってるだけの人なのよ。
どうせなら、短くても幸せだったと、感じて死にたいじゃない。絶望を感じないために。幸せだったと感じるために。
私は、そう思って生きてる。
[ああもう、何でこんな事になってしまったのだろう。
いつもの自分なら、こんな事になる前に引いていたはずだ。
自己嫌悪でいっぱいになりながら、それでもしっかりとナサニエルを睨み付けた。
目の前の相手を倒す事すら出来ず、受け止められてしまう自分が悔しくて]
離しなさいよっ!
[言ってる事が矛盾しているなどと、考える気はなかった]
>>1293
『自分はどう感じるか』。
誰もが誰も同じようにそれを主張したら、どうなるんでしょうか?
共通見解あるいは共同幻想というものが無用と断じるのは、最終的にはただの個人主義や虚無主義に陥るのですよ、それは貴方達が持つべき物ではないのです――と、
これはマリア先生が口を酸っぱくして私に仰っていたことなんですけどね。
[マリア先生。その名は随分と懐かしい響きを持って私の心から甦ってきた。高等クラスの頃に退官されたから、彼女の知識には無い名前だったろうけれど]
[その時ふと思い出す。
いつもは、こうなる前に止めてくれる人がいたことを。
自分の袖を引き、代わりに謝ってくれた彼女はもういない]
>>1303
[ネリーの指摘には決まり悪そうに苦笑し]
それについてはまったく否定しないわ。私はとても弱い。だからこの学問を選んだとも言える。
だけどねー。人は絶対一人で生きなきゃいけない、他人に頼っちゃいけないものではないと思うのよね。勿論、一人で生きられるなら、生きればいい。それはとてもすごいことだとおもう。
でも、一人で生きられないなら、誰かに頼ればいい。と思う。
そして、一人で生きられない人が、圧倒的多数だと思う。
今、ここに絶体絶命のピンチが襲ってきてるのに、一人で生きられないのに、頼れる力も、人もない人生を歩んできた人が居るのなら、やっぱりそれも喜劇だわ。
[慌てて近寄って来ていたコーネリアスは、きっちりとキャッチ…それも、スライディングしてだ]
は、あは、ははは…
[さっきまでおろおろしていたはずのコーネリアスの見事な動きに、ナイスキャッチャーを褒め称える前に笑ってしまった。そのまま顔をキャロルに向ける]
はは、なぁあいつ、なかなかやるだろ?
お前もおちおち、からかってもらんねぇかもよ。
まぁそういうお前も、中々だったけど。
あっちのナイスキャッチャー、こっちのナイスファイター。
もうちょい頑張ればお前、治安維持もいけんじゃねぇ?
ああ…、お前は乱す方だから無理かなぁ?
[冗談めかして愉快そうに笑っている。
それでもキャロルは睨んでいて]
…まだ怒ってんの?
はいはい、離すよ離しますよ。
[怒りっ放しで疲れないか等とブツブツ呟きつつぐっと押し上げて、キャロルの足がしっかり床を踏みしめたことを確認してから手を離す]
>>1304
それで?
ではソフィー。貴女はその『喜劇』の中でどう演じようというんですか?
全てを虚構の書き割りのように断じて、絶望から目を逸らして生きる?
快感原則のままにただ面白おかしく、“幸せに”過ごしたい?
それもまた結構なことでしょう。外の世界に、いるのなら、ね。
[私に言わせれば彼女こそ、絶望から逃れようとして希望に酔った存在だと感じられた。暗澹とした気持ちを抱えつつ、それでもどうにか口を開いた]
絶望は逃がれようとするものではなくその深淵を見つめ立ち向かうもの。闇の中にあってこそ星は輝く、そうでしょう?
>>1306
[非論理性。ソフィーは私に論理トラップを仕掛けようとしているのかしら、なんて益体も無い感想が脳裏に生まれて消えた]
“候補生”として生きてきた結果が、「最終選抜を直前に控えた」という現在に繋がっているのですが……。
他のメンバーだってそうでしょうに。
ナサニエルやコーネリアス、ラッセル、キャロル、メイ。
彼らも彼らとして生きてきた結果が現在に繋がっている訳ですよ。
辿る経路は違っても、行き着く先は同じ。そういう話だったんですが。
[手が離れれば今一度キッと睨み付け]
あんたが怒らせるような事ばかり言うからでしょ!
[体を離し、スライディングの姿勢からいまだ起き上がらないコーネリアスに近寄る。
踏みつけてやろうかと思ったが、何故か体がかってに屈みこみ、紙袋に触れた]
ありがと
[ナサニエルには絶対に聞こえないよう、コーネリアスの耳もとで囁くと、その手から紙袋をとる。
後ろは振り返らず、食堂へと*向かった*]
>>1313
[やや小さくため息をついて]
ネリー……。あなたのスケールに私を当てはめないで頂戴。
何を持って絶望か、それとも幸せかと感じるかだって、あなた次第、私次第よ。だからこそ、あなたはどう感じるの?って訊いたの。
私は幸せに感じることイコール快感原則だなんて、短絡的と思うわね。
私は現状から目をそむけている心算はないわ。
辛いと感じることはあるけど、それを乗り越えようとしている。そして絶望と感じるまでには至っていない。
[外の世界という言葉には、苦笑するしかなかった。収容所で育った人間には人間の苦悩というものがあるのは理解する。だが、収容所の世界しか知らない彼女に、外の世界の”苦悩”を理解しろと言っても、おそらく無理だろう]
……ほらね、考え方や捉え方だって人それぞれなのよ。私とネリーだってこんなに違う。
絶望を解消するために立ち向かう。結構なことじゃない。
あなたがそう考え、行動しているなら、私はそれを支持するわ。
[屈託なくにこりと微笑んだ。]
その人個人には答えは一つしかなくても、世界全体で見れば1つじゃないもの。
でも、光りの届かない深淵なら、いくら見つめても星は見えないわね。
>>1310
程度の問題だと言っているのです。
一般論にすり替えないで下さい、ソフィー。
[切り捨てて、自嘲するように嗤う]
そんな喜劇的人物が、それでも他人をどうこうしようとするとしたら――それもまた喜劇ですわね。
それも、極め付けに醜悪な。
[きっと今の私は醜い顔をしているだろう。それでも、その思いは止められなかった]
>>1312
“候補生”の私と同じ論法ですよ、それ……
それじゃ、結局いつまでたっても平行線じゃないですか。
[溜息。]
>>1316
支持しているのなら、理解しようとしないのですかか?
結局貴女は、「わたしはわたし、あなたはあなた」――と、それだけしか主張していないように思えます。その思考の中にある断絶には目を向けることなく、ね。
[屈託の無い笑い。それは私の中の深淵(アビス)を照射する。
けれど遥か表層にしか届くことは無かった]
……絶望を知らない者に、希望の価値なんてわからないわ。
……深淵、ね。Aus der Tiefe, ich rufe zu aus dir.
大丈夫か、コーネ…
そのまま寝ちまうのもいいけど、風邪ひいちゃつまんねぇからせめて床からは起き上がってな。
[助け起こすために歩み寄り、何だかコーネリアスが嬉しそうな顔をしているようにも見えるのに首を傾げる]
…ん?
なんだよ、何で笑ってんの?
[それはキャロルがコーネリアスに言った事に関係するのかもしれないが、ナサニエルには知る由もなく。
ナイスキャッチがそんなに嬉しかった?などと尋ねながら、手を*差し伸べるのだった*]
>>1321
平行線ってあなたねえ……。
私に全面的に「ネリーの考えは正しい」そう評価して欲しいの?
[やや呆れたように言う。しかし続くネリーの言葉には、くすくすと笑いながら答えた]
あら、心外ね。理解しようとしてるじゃない。それに、ネリーの考え方はとても興味深いと思って聴いてるわよ?
そうじゃなかったら、いつまでも会話を続けないわよ?ああ、お互い考え方が違うんだなって思った時点で切り上げてるわ。
思考の断絶をどうやって埋めるか? 私はこうやってとことん話すことで埋めるわね。
絶望を知らないものに……ね。まるで、あなたは知ってるって言ってるみたいよ。
でも、それで私に優越感を感じるのも、私を見下すのも、それは間違ってると思うわ。
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