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よく胡散臭いとKotから言われる。
これでも努力しているつもりだが、
生来の性質のようだ。
[歪んだ哂笑をし、左手の掌を当てた。一度だけチクリとした痛みがして、直ぐに引く。ユニットは組み替えられながら手に戻っていったが、――Mayの開いた左手まで来た時、何かコロンと転がった]
牧童 トビーが「時間を進める」を選択しました
[セシリアの表面を覆っていた被弾の影響は、すでに消えている。]
…愛してなどいません?
[何処か不確かな声音で呟き、そして、思い出したように流れた涙を拭った。]
暗い、わね ... ここは ...
[レコードがロードされる。途切れて終わった視界。]
あら、ゲームオーバーじゃない。
あたしとしたことが、フフフ、アッハッハ。
[どこからからサーの言葉が、オードリーのメモリーにロードされる。]
『我々 BANK の "FATHERS" は、ずっと我々の同士となれるべき存在を探してきた。君には期待していたのだがな。残念だよ。』
約束を、守れませんでしたわね。でも、ほんとうは初めからこうなることを予想されていたのでは。
『ああ、我々はそういう "未来" を何度も見てきた。Utopia という小宇宙の中でね。』
文学少女 セシリアは、牧童 トビー を投票先に選びました。
[ステラの白い頬を流れる涙を、黒は見つめる]
[宗教を司る者の言葉に召喚PGMが感銘を受ける事はない]
[問いに答えたのは自らを作りし者に似た何か(ノイズ)故に]
アァ、黒(カーリー)ダ。
召喚PGMヲ指スナラ、ドリス。
ダガ、ココニイルノハ、召喚PGMトシテノ存在デハナイ。
[魔窟がなくては召喚PGMとしての存在意義はない]
ココハ―――恐ラク生ト死ノ狭間。
主ノ目指シテイタ、高ミヘノ階(キザハシ)ノ一部。
[漆黒の睫毛が伏せられる―――]
うん、胡散臭いよ。色々。
……指輪?
[転がった指輪を眺め]
[セシリアの様子に一瞬寂しそうにしたが]
愛してる人を殺したことなんて、忘れた方がいいのかもしれない――。
[小さく呟いた]
一時的人格(パーソナルコアセルフ)、経験的自己としての人格が本質とその直感(オラクル)を上回る事例など百も千も万も見てきた。
[──遠くで、雪崩の様な音が響いた。
おそらくは、すでに半壊していた都市の一部が、更に崩れた音。
本来のクリーンな都市には相応しく無いダストが、三人が立っている場所にも流れてくる。]
それじゃ、私が演じたのは間の抜けた茶番だったのかしら。
[静かに燃え上がる怒り]
『おっと、誤解してもらっては困る。我々とて Mundane を完全に支配しているわけではない。君が S2 にたどり着くことができる可能性もあったのだ。しかし、そうはならなかった。また、計画は初めからやり直しだ。これは、我々にとっても大いなる損失なのだ。』
ふざけないでッ。人をモノか何かのように!!
[烈火の如く]
『もういい、君は退場しなさい。地上では、また ... 』
[トビー、セシリア、メイの映像が一瞬流れ込んできた気がしたが、そこですべてが暗転]
[静寂] [ミッシング・リンク] [闇] [謎]
[記憶(メモリ)から読み出される主の言葉]
[人を電脳化する為に尽力した魔術師(ウィザード)]
[だが彼が求めたものは逆説的な魔術(技術)]
[人を電脳化⇔電脳を人化≒電脳のみの存在の、現実への召喚]
[召喚師(サモナー)と呼ばれる事を目指し作られた女神(ドリス)達]
[いつの間にか紛れ込み、変質した女神(カーリー)]
[かつての功績をチップ(贄)に理想郷<Utopia>放たれた、黒と魔窟]
[―――三つ首の番犬のみを従え、進化の先を見定める為に]
さっさと何処かへって、ずいぶんな言い方。
言われなくても、ここにいたら危ないし。
トビーはどうするの?
[左手を握り、後方へと跳ぶ。]
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