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[アーヴァインの影から、三人の顔を見渡し、ニーナの自信なさ気な表情に、暴れだしたくなる感情を必死に抑える。
マントの中で掌を深く切り裂いた爪から、血が落ちる。
それにあわせる様に視線を驚いているラッセルに向け、最後にウェンディに――]
ウェンディ?
[その姿に、ナサニエルは唖然とした。
何と言うか、全てがボロボロに擦り切れてしまったように見える彼女に、慌てて駆け寄ると、小さい肩に手を乗せた]
ウェンディ?
どうしたんだ? 一体何があった?
またラ……いや、危ない目にあったのか?
[その様子を遠目に眺めていたアーヴァインだったが、ふとナサニエルの後ろに小さな金色の影を見た気がして、目を瞬いた。
だが次の瞬間には影は消えていた]
[…?
ナサニエルは無言で少女とラッセルを一瞥した。
何も言う事はない、と言われればソレまでだが…]
…
[しかし、ウェンディの肩に手を乗せるナサニエルに、何事も悪い方向に考えすぎだろうか、と、自らの額を右手で覆う]
…所で…武闘会、というのは…
いつになったら、終わるのですか…?
もう、試合がないなら…帰らせて、頂きたいのですが。
[何もする事がない。
つい、入り口で佇むアーヴァインに棘のある言葉を投げていた]
[遠くで、リックが何か喋っている。……リック、逢いたかったよ。
リックがしきりに言う。『もういいよ、ウェン』]
(もういいって、なにが……?)
[続いてナサニエルの声が聞こえた気がした。おかしいな、彼はここに居ないはずなのに。彼が問いかける。『どうしたんだ? 一体何があった?』]
……リック、が……
[呟いて、包みを抱きしめる腕に知らず力が入る]
[ナサニエルの反応は尤もなのだろう。
だから、疑問を受ければ回答するつもりでその場に残っていたアーヴァインは、彼ではなくニーナから質問を受けた]
「武闘会が終わるまでは、ここに残ってもらう。それが大会に参加した者の条件だ]
[だがアーヴァインはそれを一蹴すると、また沈黙を保った]
リック?
[そう言って力の篭った包みに視線が引き寄せられる。
その大きさは大体30センチ程度か。
そこに至って、ぞわりと背筋の産毛が逆立った。
ウェンディの言葉と、包みの大きさと。
あわせれば『どんな回答が導き出されるか』明白だった]
ウェンディ、いいか?
[そう聞いてから、ナサニエルは包みに手を伸ばした]
[金色の影が、ナサニエルに向かって「助けて、お願いウェンを助けて」としきりに訴えているのが、誰かに見えただろうか……]
[僅かに力が篭ったように見えた腕の中から、ナサニエルは包みをそっと取ると、ウェンディに背を向けて中を覗き込んだ。
瞬間、目を見開くとゆっくりと正面にいるニーナやラッセル、そしてアーヴァインを見回した]
これは……どういうことだ?
…”いつになったら終わるのか”、と聞いているのに、”終わるまで”、という回答は的はずれも良い所ですね。
[つまらなさそうにアーヴァインの方を見ずに言う]
ましてや、その条件を飲んだ覚えはありません…
公言して回るな、とは言われましたが。
[ナサニエルの声が聞こえると、そちらの方を少しだけ見やり…]
…アーヴァイン、さんに聞いてください…
彼が、一番…事を、知っているようですから。
[アーヴァインは薄く笑い、『2年前、メイフォリア様に討たれた狂戦士リックの首だ』と答えた。
そうして、昨日ウェンディ達に話したリックや魔術師の話を、ナサニエルにもした。
『……しかし、その娘はよほど兄と別れたくないらしい。……まったく、双子の共鳴率とやらは不思議なものだな。』
相変わらず、どこか核心は隠したような物言いだ]
「……大体、決着が何時つくのかわからぬ大会で、終わりを指摘しろという方が、的外れと思うが?」
[そんな呟きが聞こえたわけでもあるまいに、ニーナの言葉にナサニエルはアーヴァインを見た。
ようやく彼が質問してきた事に小さく息をついてから全てを説明していく。
そしてその果てに、ウェンディは端から見ると廃人のようになってしまったと]
それじゃ……リックは。
「そういう事だ。先に話したように、その研究を行った人物はすでに処刑した」
[包みを閉じ、大きく溜息をつく。
ウェンディがどれだけ苦労を持ってリックを探していたか、それはこの中で自分が一番理解しているだろう。
だから、何か声をかけるべきだとわかっていても、言葉が喉を通らない。
それが何を意味しているのか、ナサニエルはわからない振りをしていた――]
. . . . . . . . . . .
「とりあえず、最低限今夜はここにいてもらう」
[しかし、それも一瞬だけだった。
アーヴァインが、くだりの部分で刹那の時間ナサニエルに目配せした。
ああそうだ。
俺はここにいる三人を殺すことで、情報を得るという悪魔あの契約を行ったんだ。
だから、俺にはウェンディに声をかける資格を――失ったんだ]
…そうですか。
[はぁ、と小さく溜め息をつく。それ以上はアーヴァインに話す事もない、と言わんばかりに。
…半ば確信。
決着がつくまで分からない―――確定事項の濁し。
一回戦の勝者の軟禁―――もう、自分たちには”試合”はない。
しかし、そうであるならば、確定事項を濁す必要はない。
.......
何故なら、残っているはずの試合はハーヴェイとシャーロットの試合しか無いのだから]
…
[最低限。
今夜。
ここ。
何かを仕掛けてくる…
その言葉に、小さく思いながら]
[ナサニエルから返された包みを、また大事そうに抱いた。
僅かに嬉しそうに微笑んで、その包みを虚ろな眼で見つめる]
リック。
[兄の名を呟き、ウェンは顔を上げてナサニエルに微笑んだ。しかし自分が微笑みかけたものが、ナサニエルと認識したかどうか。
金色の少年の影は、相変わらずしきりにウェンの傍で訴えている。
『助けて、ウェンを助けて』
『もういいよ、ウェン』
『ウェンがしんじゃう―――!』
少女の嘆きと同じくらい、少年の表情も悲痛だ。だが、その訴えは誰に伝わるのだろう]
―自室―
―――…。
[漸く手解きから開放され。
宿の自室へと戻ってくるなり
青年は小さく息を吐いた。
簡易修理を終えて戻ってきた棍も、
決して万全とは言いがたい。
結局何処の誰とも知れない者から
武器を受け取ったは良かった。
もともと、ある程度の武器は使いこなせたし
それなりに対術も会得していた事も有り
コツを掴むまでは容易かった。 ―――が。]
………どうしろって言うんだ…。
[国に感けるつもりは更々無いのだ。
正義を振りかざしている訳でも
況してや好きに戦いに赴いている訳でもない。
国の運命を左右する、など示唆されようと
―――正直を言えば、どうだって良かった]
[自分の装備一式は、メンテナンスされ、綺麗にされ新品バリになっていて…
痛みがひいたシャーロットはそれをゆっくり身に着ければ]
[暫らく槍を眺めた後、不甲斐ない自分に溜息をつく]
[一瞬、軍営へと連れて来られたらしいナサニエルがテントに入ってニーナを見る目の色が変わったような気はしたし、確かに、マントの中の手から滴り落ちたらしい血の雫は気になりはしたが――
――今はそれよりも気がかりな事があった。
もちろんウェンディの現在のこの状態のことだ。
彼女を精神的に傷つけたアーヴァインまでも再びテント内に居ることだしと、緊張感を持って佇んでいる。
だがあれほど慕っていたナサニエルがここに来てくれたのだから、少しはウェンディの状態にだって変化が見えないかと、彼らの会話は邪魔をしないよう少し離れた位置から見守っていたのだった]
学生 メイは、書生 ハーヴェイ を能力(襲う)の対象に選びました。
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