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分かりきった事を聞く奴だな…
戦える事がうれしいんじゃないか。
そのために生み出されて、その手段を砕かれれば自らの存在意義がなくなるだろう?
[心底楽しそうに右手の光…すでに光の剣となっている…でギルバートの短剣を受け止めようとした]
──S@行きたい場所を願いなさいよ。
Geneあなた、何も自分から願った事無いでしょ。
[同級生の彼女の声が聞こえるのは、Geneの心臓の隣で、SP_Queen_Pallasが機能している所為だ。Geneは、繋いでいない方の手で、Tシャツの上から心臓あたり胸部を握りしめる。しばらく身体を意識していなかったのに、何故か胸が痛い。]
[後ろでNinaが呟いた声は聞こえずに。
何故か泣きそうな表情になってきたGeneの足元に、眼球が1つ転がって来る。少し先の扉が少し開き、強烈な光が差し込んでいる。]
【…此れじゃない気がする。
おじさん同士? プログラム同士のバトル?】
[走りながらチラリと横目で向こう側に、拾い上げた眼球を扉の向こう側へ強い力で投げつけた。そう、戦うどちらかに当たれば面白い。
投げつけた結果には目もくれず、自分の目指す先がラボで有る事も知らずに走る。]
…ねえ、ニーナ。
ぼくが行きたい場所は決まっている。
君は何処へ行く?
何処へ行きたい?
[短刀と光の剣が交差する。
短刀の勢いを受け止められたと知ると、やや大きくバックステップ。
剣を握る右手を上から叩こうと飛び、その勢いで振り下ろす。]
──Under/Backstreet "Alchemist's LABO"──
【──何故か、この場所が懐かしい】
[灰色の睛が、瞬く。
周囲を見るにつれて、
レンズの焦点を合わせるように、
瞳孔が狭まったり広くなったりしている]
Eugeneは【Immortal,Inc.(不死販売株式会社)】とは別のところで「再生(リロード)」されてるのね。それでも、消えたくないの?
“スクール”か……不死業界はほぼ【Inc.】の独占市場だと思ってたけど、独立系なのかな。うーん。
[独り言めいた問いかけ。Eugeneの視線に見上げれば幾つもの扉がここまでの廊下と同様に立ち並んでいた]
そう、だね……えっと。
[右手を狙って振るわれる攻撃を半身になって避ける。
相手の攻撃も様子見の色合いが濃く感じる。
間合いを広げる為に左手から小さな光弾を二人の間ではじけさせた]
存在意義を満たす、その為に作り上げてきたものだからな…
その過程で得たものは負荷にはならないよ…。
[ふとギルバートのほうを見ると、ギルバートの後方から目玉が飛んできているのが見えた]
再生(リロード)じゃないよ。
ぼくは、まだ死んだ事はないもの。
それにダイビングを趣味にしている生徒はぼくとルームメイトの二人しか居ない。彼女は優等生だけどぼくは劣等生なんだ。
でも、確かに、あそこは例えば身体のパーツ交換などはMamの気分1つで容易に行われる場所だ。公的機関とも通じている。情報統制が掛かってるから詳しくは知らないけれど。
寧ろ、ぼくはMamの腕の中で一生を過ごすなら、死にたいと思っていた。今もそれ程死を死んている訳じゃあ無い。
この場所から消えたく無い、立ち去りたく無いと思う。
──この刹那的な感情は、ぼくにも良く分からない。
…ねえ、君は、死んで何度も再生された。
それってどんな気持ちなんだろう。
──Under/Backstreet "Alchemist's LABO"──
[Luther自身が、
何故この場所に懐かしさを感じるのかは分からない。
──が、安堵するような感覚を覚えた。]
──Under/Backstreet "Alchemist's LABO"──
[Audreyがherveyへ向かって、
memento moriのAnalysis COMMANDを打ち込んでいる。
Audreyに摘まれた、
透明の蝶はAudreyの中に取り込まれたようだ。
──前verのmemento mori anti PGMに保護された最新のmemento moriの解析の為のdate copy。]
【−死を想え】
【−Audrey without target】
[Lutherの眉根が顰められる]
[二人のやりとりをじっと見つめている。訳ではなかった。
既に途中から意識は闇の中へと落ちていっていた。あとは誰がそのトリガーを引くか。それだけであった。
そしてそれは、今引かれようとしている]
・・・・・・ 一体、何をしているのかな?
[herveyの瞳が徐々に赤く染まっていく。まるで、生身の人間の瞳が充血していくように]
[はじける光弾の勢いを受け、後方へやや飛ばされる。
器用な相手だと彼は思っただろうか。]
存在意義を満たす為?
君の目的は、「仕事」は、破壊ではないのか。
僕は「仕事」の為に、感情は「無駄」だと削除したんだが。
君には必要なのか。
[ウイルスだと分析したモノ―クインジーの事だ―の目的は、破壊ではない?
彼にはあまり無いデータだった。]
[飛ばされた距離を縮めようと正面から一気に駆け寄る。
剣を横に弾き、距離を詰めクインジーの右肩を縦斬りで狙う算段だ。]
[周囲探知システムを速度の為に一時停止した彼は、眼球に気付かない。]
──Under/Backstreet "Alchemist's LABO"──
[本質は二重で囁く。
他の判断機能──人格プログラムは「死を訊ねろ」と。だが、綿々と蓄積された経験的な自己は、こう言う。
「何時からmemento moriを問う事になったのだ?」──と。
Luther/NIGREDの本質は破壊(Attack)であり、製作者とseries-alchemyが含まれる事は決してない。
それが不文律であり、NIGREDの律法である。
それを侵した偽典は「memento mori」である。
「memento mori」に現在進行的なる自己人格が侵された時も、記録されているのだ。
踏み出し、"端末"の近くにあった仮面を懐へと自然におさめた]
今までに死んだことが無いの? すごいねぇ。
私は任務(ミッション)次第だからなぁ……。
[熟練した技術を讃えるように無邪気な口調]
「再生」は……そんなに気持ちの良いものじゃないよ。特に喚び出されるその瞬間は。だから死を回避しようとするんだろうけどね。
暖かい場所から無理矢理引きずり出されるような感じ。
古い表現だと、寒い朝のベッドみたいな、っていうのかな?
……よく分からないけれど。
書生 ハーヴェイは、流れ者 ギルバート を能力(襲う)の対象に選びました。
[目の前のherveyが「memento mori」に人間の、ああ人間の理性的なる自己が喰われていくのを、Lutherは見つめている]
【──何故】
【ここは】
[Audreyが、このLABOにいた光景を、何故か覚えているような気がした。──視た事はない筈だ]
──Audrey。
[発せられた声は、果たして注意を引かせるものだったのだろうか。Lutherには判断不可能だった]
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